2016年02月14日

南条光「ポッキーのよしなしごと」

モバマスssです



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光「……困った……」ハァ





ありす「溜息つきながらお菓子を食べたって、美味しくないですよ」ポリポリ



光「そのお菓子のお陰で困ってるんだ」ポリポリ



ありす「ポッキーに、ですか?」



光「うん。CMで使うから、ポッキーを使ったゲームを考えてみろ、ってさ」ポリポリ



ありす「ポッキーゲームって言わせたいのなら、……企画した人は安値です。クリエイター気取りのサラリーマンがよくやることです」



光「いや、食べ物で遊ぶなんてお行儀悪いじゃないか」



ありす「真面目ですね。もしかして、光さんって少女漫画とか読まない人ですか?」



光「恥ずかしながらな……ライダーオタを自称しておきながら、石ノ○先生の少女漫画はカバーしきれてないんだ……」



ありす「誰もそこまで聞いてないんですけど」



光「あ、でも、マンガ日本の歴史は実家でたくさん読んだ!」



ありす「イシ○モリさんが誰かは存じませんけど、そうなんですね」





光「ところで、どうして少女漫画の話になったんだ?」



ありす「あの、ポッキーゲームって知りませんか?」



光「知らないな。教えてくれる?」



ありす「……カップルが、ポッキーの両端を咥えます」



光「ふむふむ」



ありす「お互いがポッキーを食べます。最終的に……キス、します……」カアッ



光「勢いよくやったら喉を突いちゃいそうだな」



ありす「人に夢とか希望とかを伝えるヒーローとやらになりたいのなら、もう少しロマンチストになるべきでは?」



光「そういうのをしたい人がいるってことはだいたいわかった……。けど、そのゲームは面白くなさそうだ」



ありす「光さんって恋愛出来なさそうですね」



光「ゲームなのに勝敗が無いじゃないか」



ありす「やっぱりポッキーゲームの趣旨をわかってませんよね?」



光「そ、そうかもしれない……」



ありす「かもじゃなくて、そうです」



光「まぁとにかくだ。そこを中心に改善するとして……二人でするゲームで、勝敗をつける方法かぁ」



ありす「やっぱりゲームに落ち着くんですね」



光「だってそういうオーダーだもん。……ありすちゃん、ゲーム詳しいだろ。知恵を貸してくれる?」



ありす「知ってる範囲なら教えられます。何が知りたいですか」



光「棒を使ったゲーム、だな!」





ありす「……イライラ棒」



光「電気の通った針金で作った迷路の中に、鉄の棒を走らせるゲームだっけ」



ありす「で、壁に触れたらアウトです」



光「だとすると、熱した針金の迷路とかいいかもね! 迷路を作る側とポッキーを動かす側の二手に分かれて勝負、ポッキーのチョコが溶けたらアウト!」



ありす「針金で空気が過熱されることさえ解決できれば面白いかもしれませんね」



光「あと、迷路作る側の手間が大きすぎるし、熱い物を使うのは危ないかなぁ……他にある?」ポキポキ



ありす「光さん、ポッキー折って食べちゃダメです」





光「喉を突いてしまいそうで嫌なんだ」



ありす「光さんはたけのこの里を食べるべきなのでは?」



光「うーん、そうかも」



ありす「……あ、マージャンとかってどうですか?」



光「どうしよう、アタシルール知らない……」



ありす「正確に言うと、棒で得点を計算するタイプのゲームですね」



光「……あ、そっか。ポッキーを賭け金代わりに使えば!」



ありす「微妙なラインだけど、きっといいはず、ですよね」





光「だとすれば、早速やってみよう!」すっ



ありす「トランプですか」



光「ジョーカー何枚入れる?」



ありす「あの、もしかしてだけど、ババ抜きとか考えてません?」



光「嫌いか?」



ありす「二人だと誰がジョーカー持ってるかすぐわかっちゃうじゃないですか」



光「……あっ」



ありす「……ポーカー、知ってますか」



光「ロイヤルストレートフラッシュが一番強い必殺技だってことは知ってる!」



ありす「トランプください。親、私がやりますから」



光「お願い!」



ありす「いち、にぃ、さん、し」チャッチャッ





光「ありがとう!」ヒーフーミーヨー



ありす「じゃあ始めます」チョイ



光「いきなりポッキー三本か」チョイ



ありす「降ります?」



光「釣り上げる!」+2



ありす「私も」+2



光「もうちょい!」+1



ありす「乗ります」+1



光「強気だなあ」+1



ありす「光さんこそ。交換しますか?」+1



光「二枚変える!」



ありす「私は変えません」



光「自信があるんだ?」



ありす「ご想像にお任せします。降りますか」



光「勝負だ!」スリーカード



ありす「……貰いました。ダイヤのフラッシュです」フンス!



光「ハートマーク入ってるけど」



ありす「あっ……」



光「じゃあアタシの総取りってことで」



ありす「次は勝ちます……」



光「……これ、ポーカーじゃなくていいよね」



ありす「ゲームに集中してると、ポッキー食べる暇ありませんよね」



光「だいたい、チョコレート菓子食べながらカードってのはいけなかったかもなぁ。汚れやすそうだ」



ありす「ですよね……」





光「でも、いいことを知れたぞ」



ありす「どうかしました?」



光「ポッキーゲームに勝ち負けは無いって言ったけど、それは間違いだってわかったんだ!」



ありす「どういうことです」



光「ポッキーゲームは、参加した人みんなが勝者なんだ! こうやって一緒にいること、それ自体が楽しければそれでいいんだ!」



ありす「……win・winってこと、ですね」



光「機械の動作音みたいだな」



ありす「ツッコミませんから」



光「……そのさ、アタシ、君にとってのwin・winになれた?」



ありす「さぁ。もう一回やりませんか。今度は光さんが親で」



光「ん、了解!」チャッチャッチャッチャ



ありす(……貴女が、私にとって一緒にゲームを続けたい人なのは事実ですよ)



おわり





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