2016年03月07日

モバP「クラリスさんの目が気になる」

P「いっつも目を閉じたままだからな……あのまぶたの奥はどうなっているのか」



ちひろ「そんなに気になるんですか?」



P「はい。もう付き合いも長いのに、いまだに一度も開眼状態を目にしたことがないので」





ちひろ「あまり女性の秘密を詮索するものでもないと思いますけど」



P「そうだ。確かきらりはクラリスさんの目を見たことがあったらしいな。聞いてみよう」



ちひろ「私の話も聞いてくだ……行っちゃった」







SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1456663014



きらり「クラリスちゃんのまぶたの奥?」



P「そう。いつぞやのメイドのお仕事の時、見たって聞いたぞ」



きらり「えーっと……うん、たぶん、そうだと思うんだけど〜……」



P「やけに歯切れが悪いな」



きらり「うん……見たってことは覚えてゆけど、それ以上はぜーんぜん思い出せないにぃ」



P「思い出せない? どんな目だったとか、そういうのもまったく?」



きらり「ごめんね、Pちゃん」



P「いや、別にいいよ。もうだいぶ前のことだしな。急に変なこと聞いて悪かった」



きらり「うん……あっ」



P「何か思い出したのか?」



きらり「ううん、そうじゃないけど……」



きらり「クラリスちゃんのおめめを見た時……すーっごく怖かったことだけ、覚えてるにぃ」ガクブル



P「そ、そうか……」



P「きらりの話を聞いて、ますます気になってきたぞ」



P「怖い物見たさというやつだな。人間の性だ」



P「しかし、どうやって目を開かせるか……」





クラリス「P様? どうされました?」



P「うわっ。く、クラリスさん」



クラリス「はい。クラリスでございます」ペコリ



P(本人と出くわしたか……よし)



P「クラリスさん」



クラリス「はい」



P「わっ!!!」



クラリス「きゃっ」



P(うーん、やはり驚かせたくらいじゃ目は開かないか)



クラリス「ど、どうされたのです? いきなり」



P「ああ、すみません。ちょっとクラリスさんにイタズラしたくなっちゃって」



クラリス「まあ。P様にも、そのようなお茶目な一面があるのですね」



P「ははは、まあそうですね」



クラリス「うふふ」



P(どうする? いっそ直接頼んでみるか。べつに隠そうとしているとは限らないわけだし……)



クラリス「ところで、P様」



P「なんですか」



クラリス「私の眼が気になるのですか?」



P「えっ? どうしてそれを」



クラリス「ふふ、理由などは大事なことではありません」



クラリス「大切なのは、貴方が私の眼のことを知りたがっているか、そうでないか……」



P「そ、それはもちろん、知りたいですけど」



クラリス「そうですか。P様がそこまでおっしゃるのなら、仕方がありませんね」



クラリス「私としても、見せてあげたいですわ」



P「本当ですか! じゃあいますぐ見せてください」



クラリス「ええ。ただし」



P「ただし?」



クラリス「見た結果どうなるかは、私のさじ加減にお任せください」



カッ――!



P「うっ! こ、これは……赤い……!」



P「い、意識が遠く――」















P「………」



P「……はっ! こ、ここは」



P「……事務所。いつもの部屋」



みく「PチャンPチャン。なにぼーっとしてるにゃ」



P「みく……?」



みく「みくの次のお仕事の内容、説明するって言ったでしょ?」



P「あ、ああ……そ、そうだったか」



P(さっきのは、夢だったのか……?)



P「ええとだな。みくの次の仕事は、猫カフェで――」



みく「猫カフェ! それはまたみくにぴったりの仕事だにゃ!」



P「はは、みくに猫といったら定番だからな」



P「でも、たまには別路線で攻めてみるのも」



みく「それはNGだにゃ!」



みく「まっすぐ自分の言葉は曲げない! それがみくのアイドル道!」



P「そうか。まあ、それもみくらしいな」



みく「うんうん。それじゃ、みくはレッスンに行ってくるにゃ」



P「ライブも近いし、頑張れよ」



みく「わかってるにゃ」



みく「影分身を5体使ってレッスンすれば、経験値も6倍だし」シュバババ



P「………」



P「おかしいな。みくが6人並んでいるように見える」



みく「? 影分身出したんだから当たり前でしょ」



P「か、影分身……?」



みく「そう。影分身は、みくがアイドルになって初めて覚えた術にゃ。いまやみくの代名詞で、ライブでは毎回使ってることは、Pチャンだってわかってるでしょ?」



P「???」



みく「……Pチャン、大丈夫? さっきから様子がおかしいよ?」



P「あ、いや……その」



みく「疲れてるなら、はやめに帰った方がいいにゃ。Pチャン毎日頑張りすぎだし」



P「だ、大丈夫だよ。ちょっと休めばすぐに治るから」



みく「そう? じゃあ、みくはレッスン行ってくるね」



P「ああ」







P「……か、影分身? どうなってるんだ?」



凛「プロデューサー? どうしたの」



P「凛……あのさ、さっきいきなりみくが6人に分身して」



凛「? みくの影分身なんていつものことでしょ?」



P「え」



凛「多重影分身はみくのアイドル術の中でも一番人気だからね。本人も気に入ってるみたいだし」



P「………」



P「ちなみに、凛は何かできるのか?」



凛「? 当たり前だよ、アイドルなんだから」



凛「ほら、千鳥」チチチチ



P「のわあっ!」



凛「どうしたの? 千鳥なんて私のLIVEバトルで見慣れてるはずなのに……」



P「え? あ、ああ。そうだったな、うん」



P「お、俺、ちょっとトイレに行ってくる」



凛「あ、ちょっと……行っちゃった」



P「………」



P「つまり、どういうことだ……」



P「ほ、他のみんなは!?」







愛海「お体に触りますよ……」モミモミ



智絵里「ひゃんっ! もう、愛海ちゃん!」



愛海「あはは、ごめんごめん。だから白眼ピキピキさせるのはやめて」









きらり「杏ちゃーん? もうすぐお仕事だにぃ?」



杏「だらしないアイドルですまない……」



きらり「ほら、しゅっぱーつ☆」



杏「だらしないアイドルですまない……」ズルズル





李衣菜「ほら、なつきち見て見て!」



李衣菜「チャクラ宙返り!」



夏樹「おー。すげえな」



夏樹「でもだりー、宙返りしてる時だけ顔が崩壊してないか?」



李衣菜「へ?」



夏樹「バレンタインRの時みたいになってるぞ」









輝子「小梅ェ! お前の前のたなのオレオとってオレオ!」



小梅「オレオは……販売終了した、よ……?」



輝子「なん……だと……?」



輝子「オレオとってオレオ!」



小梅「だから、販売終了……」



輝子「やめろめろめろ小梅めろ!」



幸子「心配いりません! オレオ自体は今までとは別の会社がちゃんと販売してくれるらしいですから!」



小梅「そうなの?」



幸子「はい」



輝子「たいした知識だ……まるでオレオ博士だな」



マキノ「私の情報網によると、次のイベントはアイドルサバイバルよ」



春菜「アイドルサバイバル!? 亡くなったはずでは……」



マキノ「イザナミよ……」



春菜「急にアイサバを復活させるなんて知ったら……あの千影様、黙ってませんね」



蘭子「ニューウェーブは犠牲になったのだ……アイプロという新イベント、その犠牲にな」











瑞樹「346を潰す」



早苗「やめなさい! 川島コラは禁術なのよ!」



瑞樹「わかってんだわ!」



楓「キーーー」



茜「うおおおお!! 努力、努力!!!」



真奈美「その調子だ! 私について来い! ハッハッハ!! 青春だ!」



友紀「自転車! 自転車! 自転車!」チャリンチャリン









卯月「笑顔なんて誰でもできるもん!」



美穂「わかるってばよ……私もはじめは自分に自信が持てなかった」



美穂「でも、卯月ちゃんの笑顔は特別だよ!」



未央「大した奴だ……」



かな子「やはり天才……」



ゆかり「流石卯月さんです」



有香「まさかここまでの笑顔だとは」



響子「大した笑顔だね」



法子「まったく、最高の笑顔だよ」



卯月「……私、がんばります!」











ヘレン「REVOLUTION.」

P「………」



P「………」



ちひろ「あ、いたいた。プロデューサーさん! 新しいガチャがスタートです!」



ちひろ「爆死するかもしれませんが頑張ってくださいね!」



P「ちひろさん。爆死しないガチャは作れないんですか?」



ちひろ「無理です。世の中、いい思いをする人がいれば必ず損をする人がいるんです」



ちひろ「いうなれば囮です」



P「………」





P「卑劣なガチャだ……」



………

……







P「――はっ!」



P「お、俺はいったいなにを」





クラリス「P様? どうかされましたか」



P「あ、クラリスさん。えっと……なんか、記憶があいまいで」



クラリス「うふふ。夢でも見ていらしたのですか?」



P「夢……確かに、あれは夢ですね。なんかいろいろ変だったし……ん?」



P「そもそも、どんな夢見てたんだっけ……忘れてしまった」



クラリス「疲れているのかもしれませんわ。今日はもうお帰りになっては」



P「そうします。仕事もだいたい終わってるし」



クラリス「ゆっくりお休みくださいね」



P「ありがとうございます。それじゃ、また明日」スタスタスタ



クラリス「はい」



あやめ(物陰)「………」



あやめ「ま、まさか……いや、間違いなくあれは幻術」



あやめ「それにあの紅い眼……」



あやめ「まさか、クラリス殿があの一族の末裔だったとは。早くこれを里の者に報告しなければ――」





クラリス「あら。どこへ行かれるのですか?」



あやめ「!?」



あやめ「そ、そんな……気づかれて」



クラリス「うふふ……」コツ、コツ



クラリス「私、できるだけこの眼については誰にも知られたくはないのです」



クラリス「ですから」



あやめ「く、クラリス殿」



クラリス「……忘れていただきますね?」カッ!



あやめ「や、やめてください。その術は私に」



あやめ「う、うわあああ――」



クラリス「うふふふふ……」



蘭子「という衝撃の真実は」



クラリス「ありません」



蘭子「しょぼーん」





おしまい





08:30│クラリス 
相互RSS
Twitter
更新情報をつぶやきます。
記事検索
アクセスカウンター
  • 今日:
  • 昨日:
  • 累計: