2016年03月17日

紗枝「嫌よ嫌よも好きのうち」


・小早川紗枝はんのSSです



・短め









SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1454244708





〜事務所にて





モバP(※以下表記P)「紗枝」



紗枝「いやどす」



P「頼むよ、紗枝」



紗枝「突き出してきてもいやなもんはいやどす」



P「一度だけでいいからさ」



紗枝「しつこい男は嫌われますえ?」





P「ほんとこの通り!」



紗枝「頭下げても無理なもんは無理どす」



P「お願いします、紗枝さん。もう一回だけさ」



紗枝「そないくさくてえげつないもん、口ん中に入れるんもおぞましい」



P「そこまでか?」



紗枝「そこまで」



P「なんだかかわいくない?」



紗枝「そん感性には同意できひんなぁ」





P「このままじゃおさまりがつかないんだよ!」



紗枝「そない言われても」



P「自分でしたって意味ないじゃん!」



紗枝「おんなじことどす」



P「いやいや、この気持ちどうすりゃいいんだってば!」











未央「……」



美波「未央ちゃん? ドアの前でどうしたの?」



未央「しっ。みなみん、静かに」ヒソヒソ



美波「入らないの?」



未央「入れないんだって」



美波「どういうこと?」



未央「こっち来たらわかるよ、ホラ」



美波「誰かいるの?」











P「一生のお願い!」



紗枝「それ、こん前にも聞いたなぁ」



P「……だったっけ?」



紗枝「無理矢理突っ込まれて、いやや言ううちんこと無視して」



P「いや、すぐ抜いたでしょ」



紗枝「やっぱり覚えてはった」



P「……謀ったな」



紗枝「ふふ、Pはんは素直やからうそはつけんなぁ」











美波「……」



未央「ね。入れないでしょ」ヒソヒソ



美波「これは……これはどういう……」ヒソヒソ



未央「私もよくわかんないんだけど、紗枝はんとプロデューサーの話し声が聞こえたから驚かせよーって息をひそめてたらこんな会話が」



美波「む、むむ無理矢理突っ込んでって」



未央「とんだスキャンダルに出くわしちゃったよね……」



美波「ぷ、プロデューサーと紗枝ちゃんってそういう……いわゆる、お、男と女の……」



未央「言われてみれば距離近かったなーってさ」



美波「しかも事務所でって……え、ええ!?」



未央「しーっ。気付かれちゃうって」



美波「ご、ごめんなさい……」











P「いや、でも前よりいいから! 自信あるから!」



紗枝「やるんはうちやのに決めつけて。それ、証明できるんどす?」



P「乃々や周子に協力してもらって、二人のお墨付きだ! 絶対イケる!」



紗枝「……ふぅん」



P「紗枝もきっと喜んでくれるって……紗枝? どうした?」



紗枝「別になんも」



P「……心なしか眉間にかわいいしわが」



紗枝「気のせいやろ」ムスッ



P「いや、絶対怒ってるって。なんでよ」



紗枝「なんでやろなぁ」



P「怒ってるじゃん!」



紗枝「怒ってへん」





P「もしかして」



紗枝「怒ってへんて」



P「……お腹すいてる?」



紗枝「……」



P「……当たり?」



紗枝「……はぁ。ほんまPはんにはかなわんわぁ」



P「なんか買ってこようか?」



紗枝「気持ちだけでお腹いっぱいどす」











未央「おやおや? 急にいちゃつき始めたぞ?」



美波「もしかして私たちが普段何気なく使ってるソファでも……」



未央「みなみん?」



美波「あぁ、明日からどうやって2人と話せば……」



未央「まぁ……気まずいよね」



美波「付き合ってるとかならともかく、その、そ、そういうことを事務所でやってるっていうのは……」



未央「場所は考えて欲しいよね」





美波「……未央ちゃん、やけに落ち着いてるね」



未央「いやいやいや、ドキドキでいまにも飛び出したいくらいだよ」



美波「そうかなぁ……」



未央「……正直ね、どういうことするんだろうって興味は」



美波「……認めたくないけど、わかる、かな……いや、でも……」



未央「いけないことだってわかってるんだけど、好奇心には勝てないよ……」











紗枝「いっぺんせんと満足できひんのやろ?」



P「もちろん。紗枝の口に入れることだけを考えていろいろ準備したからな!」



紗枝「……ほんま卑怯」



P「ん? なんて?」



紗枝「なんも。なんもない」



P「いやぁ、なんだかテンション上がってきたぞ!」



紗枝「そない大層なもんやあらへんやろ」



P「仕事中もずっと考えてたからな! 早く紗枝帰ってこないかって」



紗枝「てんご言うて」



P「俺はいつだって本気だよ! しかもいまはいつにもなく!」





紗枝「ほな、やりましょか」



P「おう、こっちは準備万端だ」



紗枝「もう、そんなに急かさんでもうちは逃げんのに」



P「わかってんだけどな。トキメキがエスカレートしてるんだよ」



紗枝「あんじょう言わはったつもり?」



P「サイダーよりもはじけてるつもり!」



紗枝「いっぺん怒られ」





P「……よし、いくぞ。紗枝」



紗枝「いつでもどうぞ?」



P「今更緊張してきた」



紗枝「うちもどきどきしますわぁ……」



P「ほら、口開けて」



紗枝「ほお?」



P「紗枝は口が小さいからなぁ」











未央「つ、ついに……!」ゴクリ



美波「……」



未央「スキマからのぞけないかな……」



美波「や……やっぱり……やっぱりこんなのダメよ……ダメー!」バァーン



未央「え、ちょ、み、みなみん!」



美波「私たちはひとりの女の子である以上にアイドルだもの! その、そういうのは、しかも事務所って……! ふっ、不純! ダメよ、ダメ!」





紗枝「ほえ?」



P「美波? どうした、いきなり……」



美波「……」



未央「……」



P「未央も……おかえり……?」



美波「えっと、これは……」



P「これはって……」



紗枝「見てん通り」





P「納豆を食べさせてるんだけど」





美波「」



未央「あー……あはは……」





美波「突き出すって……口でって……」



紗枝「においがあかん言うてるんに、鼻ん先に納豆出してくるんどす」



P「控えめのやつなんだけどなぁ」



紗枝「最初、なんも知らんと口開けたうちん口に放りいれたんよ」



未央「あぁ、無理矢理って……」



P「おもったより素直に口開けてくれたから、つい……」





未央「協力っていうのは?」



P「あぁ、納豆が苦手な紗枝がどうやったら食べてくれるか相談に乗ってもらってさ。周子は紗枝と仲良いし、乃々は前、納豆食べられなかったからな。少しでも参考になればと」



紗枝「そこまでされたらうちも覚悟決めんとって」



未央「そういえば納豆片手に追いかけ回してたね……」



美波「……」



P「ところでなにがダメなんだ?」



未央「えっ、えーっと、なんて言ったらいいのか」



美波「……」



P「美波?」



紗枝「美波はん?」



未央「みなみん?」



美波「わ、私……」





美波「外走ってきますー!」ダッ



茜「戻りました!!! おや、美波ちゃんもランニングですか!! 私も付き合いますよ!!!」





P「な、なんだったんだ……?」



紗枝「さぁ?」



未央「はは……」







おわり









22:30│小早川紗枝 
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