2014年04月25日

白菊ほたる「ふ、不幸が移りますから!」 茄子担当P「幸も不幸もキミ次第だ!」




―幼稚園時代―







保父「君の周りの人が不幸に?そんなことあるわけ…うおっ」スポッ





ほたる「せんせえぇぇぇぇ!!!なんでマンホールがあいて…ぐすっ」





―小学校時代―





6年生「お前の友達は不幸になる?ははは、そんなわけねーじゃ…あっ」ガシャーン





じいさん「コラー!!!」





ほたる「蹴り上げた石が不自然な軌道でおじいさんの家の窓に…うう」





―最近―





前P「今までお前の所属したプロダクションは次々潰れたがウチは大丈b…えっ?社長が金庫の中身持って逃げた?」





ほたる「」







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……







―CGプロ―





茄子「いいじゃないですかー!ただのおまじないですよ」





P「いや、まぁ効果は抜群だろうがやっぱりなぁ」





茄子「予言しましょう…今日おまじないをしないとプロデューサーさんは…ううっ」ポロポロ





P「えっ、えっ…?…死ぬの?」





茄子「…」シクシク











P「わ、分かった!むしろお願いします!ほら!」





茄子「やったぁ!じゃあさっそく」ムギュー





P「あっこの、担ぎやがったな…むぐぐ」





茄子「ハグぐらいいいじゃないですか♪」





P「実際に効果あるから強く怒れない…じゃあ行ってくるな」





茄子「はーい、行ってらっしゃいです」















P「行く先々で信号は青、渋滞も全部避けた…ずいぶん早めに営業終わっちゃったな」



P「時間あるし、あとは凄い逸材をスカウトでも出来たら完璧だなぁ。でもこんな僻地で…」





ほたる「…」トボトボ





P「ティン!」



P「ねぇキミ!今日はいい天気だねー。ところでさ、アイドルやりたくないか!?アイドル!」





ほたる「…アイドル」ピタッ





P「ああ!女の子の夢!キラキラ光って歌って踊って…辛いこともあるけど人に夢を与えられる!」



P「アイドルやりたくない!?」















ほたる「………ですよ」





P「ん?」





ほたる「…あ、アイドルやりたいですよ!ずっと夢だったんです!でも…でも…」グスッ



ほたる「これ以上不幸になる人を増やしたくなくて…移籍も断ってやっと諦められたのに…」ポロポロ



ほたる「なんでまたぁ…もう夢なんて見せないで下さい…ぐすっ」ポロポロ





P「ウヒョー!事情は分からんがアイドルやりたいという気持ちは伝わった!ようこそCGプロへ!」





ほたる「えっ!?いや、違いますよ!私はもう…諦めたんです!」グスッ





P「いーや、今やりたいって言ったの聞いちゃったから!アイドルに二言は無い!」











ほたる「…最近、AプロさんBプロさんCプロさんが倒産しましたよね?」





P「ん?ああ、業績も安定してたのにいきなりでびっくりしたな?あれ?君もしかしてもうどこか所属のアイドルなの?」





ほたる「いえ、プロダクションは皆私が入ったら潰れてしまって…」





P「あ、潰れる前のCプロの人から聞いたな…君があのほたるちゃん?」





ほたる「…はい」



ほたる(もう噂が広まって…これを聞いたらこの人も諦めてくれるよね)





P「なるほどなー」



P「それでさー、明日学校?いろいろ事務所の説明したいんだけど…丸一日かかるからなぁ」





ほたる「今の話聞いてました!?私は入るとも言ってませんし!」











P「アイドルやりたいって言ったじゃないか。それとも俺が怪しいから嫌か?」ススス





ほたる「わ、私に近づかないでください!不幸になりますよ!」



ほたる「…私はきっとまた…潰しちゃいますよ」





P「ははは、周りの人が不幸になるアイドルだなんて、そんな話俺は信じ…」





<バキィッ!! あっ! 丸ノコの刃が外れて飛んで行ったぞ!!危なーい!





ほたる「!!あ、危な」





P「おっ、1万円落ちてる」シャガミー





<ビューン スカッ





ほたる「避けた!?」





P「100円とかなら貰っちゃうんだがなぁ…これはさすがに届けないとだ」





ほたる「だ、大丈夫ですか!?」





P「え、何が?ああ、さっきの話だけどな、俺は人を不幸にするアイドルなんて話信じないぞ」



P「幸せにするアイドルっていうなら信じる…というか知ってるけど」





ほたる「…」











―交番―





若者「お、落としたんだ…一万円…あれがなきゃ俺はオケラ…素寒貧なんだよっ…!」グニャア





お巡り「一万円…?いえ、届けられてないですね」





若者「…っ!!突風が…もぎ取ってしまった…俺の命っ…!今月の食費…一万円をっ…!!」ざわ…ざわ…



若者「破滅だっ…!俺の生活…その全てっ…!!それが破滅っ…!!!」ボロ…ボロ…





P「あのー、一万円拾ったんですけど」





ほたる(何の不幸もなくこんな距離を人と歩いたのは初めてです…)





若者「そ、それは俺の…!!命のっ…!!!」





若者「どうしたらいいっ…!俺はこの僥倖に…どう感謝したら…」ボロ…ボロ…











P「あ、じゃあこの子ほたるちゃん、うちの新しいアイドルなので応援してあげてください!



P「お金拾ったのもこの子のおかげで」





ほたる「!?」





若者「そんなことお安…!」



<その時若者に電流走る…!!!>



若者(さっきは余裕なくて気づかなかったが…可愛いっ…!これは…犯罪的だっ…!!)



若者「ああ!是が非でも応援させてもらう…!」



若者「今度のギャンブr…仕事で稼いだらCDだってチケットだって買おうっ…!!!」





P「ええ、よろしくお願いします!ほらほたるも」





ほたる「えっ?あ、よ、よろしくおねがいします…」ニコー





若者(困ったような笑顔…可憐っ…!)ざわ…

















P「まだ所属もしてないのにファンが出来ちゃったなぁ」





ほたる「私、今までデビュー前に事務所を潰してしまってたので、ファンって初めてです…」



ほたる「…」ポロポロ



ほたる「私…私、やっぱり許されるならアイドルを目指したいです…こんな私でも…」グスッ





P「だからずっと誘ってるじゃないか。ようこそほたる、CGプロへ」





ほたる「でも…きっと私、ご迷惑を…」ポロポロ





P「ははは、大丈夫大丈夫。多分」

















ほたる(結局その日は連絡先だけ頂いて別れました)



ほたる(私はもうこれ以上不幸な人を増やさないと誓っていたのに、事務所に入ろうと決めました)



ほたる(それは子供の頃からの夢を叶える最後のチャンスを諦められなかった私のわがままと)



ほたる(あんなに私と一緒にいても怪我一つ追わなかったあの人に…もう一度会いたかったから)





P「改めてようこそ!シンデレラガールズプロダクションへ!」





ほたる「は、はい…」ビクビク





P「そんなキョロキョロするなって」





ほたる「だって…パソコンが爆発するかもしれませんし…こぼしたアルコールが火を放つかも…!」





P「んなアホな…」











茄子「あー!その子が新しいアイドルの…ほたるちゃんですね!茄子です、よろしくね!」





ほたる「は、はい!よろしくおねがいします!」





茄子「かっ…」





ほたる「?」





茄子「可愛い…!これは危険分子です…!」





ほたる「はい?」





茄子「プロデューサーさんは私のですからね!」ギュッ





P「やめなさい!怪しい事務所だと思われるから!」





ほたる「な、仲がよろしいんですね…」オドオド











P「あと俺はもう茄子のものじゃなくて、茄子とほたるを掛け持ちでプロデュースすることになったからな」





茄子「がーん!ほたるちゃんは泥棒猫ですっ」





ほたる「え、えっと…ごめんなさい?」





P「冗談はそれくらいにな。ほら、ほたると書類とかやんないとだから」





茄子「はーい」





ほたる(おかしい…やっぱり何も不幸が起こらない…)



ほたる(いつもならもう怪我人の一人二人出てるのに…こうなったら)



ほたる「あの、プロデューサーさん…握手、して頂いても…?」





P「おっ!いいぞ?よろしくなっ!」ギュッ





ほたる「…!………」



ほたる「…」ポロポロ











P「うおっ!?どうした!」





ほたる「いえ…人に触ったのって久々で…温かくて…」グスッ



ほたる「不幸が移るからってずっと人を避けてきたので…触れると特に酷く移って…」





P「壮絶な人生だな…」



P「ほら、触ったって何もないだろ?大丈夫だって」



P「握手会とかするかもしれないから慣れとけな」





ほたる「さすがにそれは止めておいた方が…死人が…」





P「そしたら茄子と一緒にやれば大丈夫さ」





ほたる「茄子さんと…?」





P「ああ、あいつは周りの人に幸運を与えるアイドルだからな」



P「とは言ってもだ!幸も不幸も要はキミ次第!みっちりレッスンから始めるからな」





ほたる「は、はいっ!」

















ほたる「ほ、本当に何の不幸もなく初日のレッスン説明が終わりました…」



ほたる「自分の好きなだけ努力できるってこんなに素晴らしいことだったんですね…」ホロリ



ほたる「あと1時間だけ…レッスンをお願いしてもいいですか?」





P「おう!門限まで大丈夫だ。やっぱり基礎はだいたい固まってるな」



P(この向上心!やっぱり逸材だな!)











―次の日―





茄子「プロデューサーさーん、おはようございま…!」





ほたる「…」





P「…」





茄子(事務所で無言で手を繋ぎ合ってる…!?)





P「ああ、茄子おはよう」





ほたる「お、おはようございます!///」





茄子「所属2日目にして私のPさんを…!ほたるちゃん、恐ろしい子…!」











P「いや、『触ったら絶対不幸が移る〜!』って聞かないもんだから実験してるんだよ」





ほたる「はい…///」カァァ





茄子「そ、そうなんですか…。ほたるちゃんも苦労しているんですね…」ホロリ





P「ほらっ、じゃあレッスン行くぞ」





ほたる「絶対何か不幸が起こりますからね…?」





P「茄子は今日も一人で現場よろしくな」





茄子「はーい!ほたるちゃんがんばってね」





ほたる「茄子さんも、不幸のありませんように…!」

















P「えっ、俺たちが借りたトレーニング室だけ停電!?そんなピンポイントな…」





ルキトレ「ええ、申し訳ありません…。代わりの部屋も今はなくて…周辺一帯全部満室状態のようで…」





ほたる「ほら…やっぱり不幸が…」





P「…」



P「いえ、この部屋で良いです。いや、丁度いい!」





ほたる「!?」





ルキトレ「え、でも…」





P「暗室でのボーカルレッスンというのを考案してまして、丁度今日試そうかと!」





ルキトレ「今日の予定はダンスレッs」





P「ボーカルレッスンでしたよ!ええ!この部屋で!」





ルキトレ「…えー、万全な設備が提供できなかったお詫びとして今回お代は結構です…」





P「いえいえ、そんな…あ、じゃあ半額で!」





ルキトレ「本当にごめんなさい!原因が分かって復旧できるようになったらすぐに連絡しますから!」





P「いやー、元々この部屋で良いのに値引きしてもらっちゃって悪いなーあはは」





ほたる「なんか無理してません!?」





P「何の話かな!じゃあ後は俺がレッスンしますので!ではまたルキトレさん」

















ほたる「この部屋…窓もないから真っ暗です…借りた部屋だけ停電だなんてやっぱり不幸は起こったんです」





P「借りた部屋が半額で使えたんだぞ…?幸運幸運」





ほたる「不幸なんてないって意地になってますね…。何も見えませんよ…」ムー





P「暗室ボイトレも嘘じゃないぞ?ほら、音に集中できるしイメージもしやすい」



P「部屋の壁が見えてるとどうしても壁より遠くに音を飛ばすイメージが難しいからな」





ほたる「…ラララー(あ、確かに声が出しやすいかも)」



ほたる(あれ?…というか私、真っ暗な部屋でプロデューサーさんと二人きり…)



ほたる(…今の私、顔真っ赤だろうな…部屋が真っ暗で幸いでした…)



ほたる(…幸い?)

















茄子「プロデューサーさんただいまー!」





ほたる「か、茄子さん!今日のことはあなたの力なんですか?」





茄子「はい?」





ほたる「いえ…今日は、あまり不幸ではなかったので…。茄子さんは幸福を振りまく方だと聞いて」





茄子「うーん?それはきっとほたるちゃんが頑張ったおかげですよ。幸も不幸もあなた次第!…ですっ」





ほたる「まさかそんな…」





茄子「あとは、きっとプロデューサーさんが頑張ってくれたおかげですよ。あなたが努力した分だけ高みに近づけるように、ね」





ほたる「プロデューサーさんが…」





茄子「はいっ♪」













……







ほたる「宣材写真撮影で使うレフ板が全て真っ二つ…ですか」





P「いやー!ほたるはもっと淡い光がいいんですよ!あっ、あそこのお祝いの花、破棄するやつですか?使いましょう!」



P「ほら!白っぽい花で埋め尽くしたらいい感じの照りに!」





ほたる(わぁっ、綺麗な花…でも私が花に囲まれてると不吉かもですね)フフッ





カメラマン(憂いを帯びた笑顔…!ベストショットだ!)パシャ



カメラマン「今日の撮影は終わりです。僕の人生最高の一枚でしたよ」





ほたる「えっ、もうですか!?」





カメラマン「いやーパッと見、笑顔を引き出すのに数時間はかかるかと思いましたが…ハプニング様々ですね」





P「よかったなぁほたる!」





ほたる「は、はいっ!」













……







ほたる「オーディションの応募書類が郵便局で全部紛失…」





P「もう全部直接手渡しで行こう!ほら、ついでに挨拶回りするからほたるも」





ほたる「は、はいぃ」











先方「直接こちらまで…すごい熱意だ…」















……







ほたる「せっかく1曲だけ枠を頂けたデパートの屋上の初ミニライブが私の番で音響全滅…」





P「アカペラで行けそうな曲歌ってみるか…ほら、最近映画見て練習した奴あるじゃん」





ほたる「い、いきなりですか〜!?」











ほたる「おーるうぇいず るっくおーんざ ぶらーいと さーいどおぶらいふっ♪」



ほたる(ううっ…最初は良いけど途中から楽器が入ってくれないとさすがに…)





流しのギタリスト「ん?音響の不備らしいな…ここは一丁」ジャワーン





ほたる「!(通りすがりの人が演奏を!?)」











流しのピアニスト「こんなこともあろうかとピアニカを常備していたぜ」プァー





ほたる「(どんどん増えて…あ、お客さんも歌ってくれてる)」





流しのマラカシスト「俺のマラカスの出番のようだな」シャカシャカ





流しのオーケストラ「サビはまかせろー」ダダダダーン





ほたる「(いつのまにか私だけオーケストラの生伴奏に…)」





P(ふぅ…たまたま向かいのホールで演奏会が終わった所のオーケストラに交渉できたぜ…)



P(見覚えないギターとピアニカとマラカスもいるし。…ミュージカル状態だな)













……







ほたる「うう…茄子さんが長期ロケで事務所を空けた途端に理由もないのにCGプロ株が急降下…」



ほたる「きっとわたしのせいです!ごめんなさい…このまま潰れちゃう…」グスッ





ちひろ「ありがとうほたるちゃん!あなたのおかげなのね!」





ほたる「えっ?えっ?」





茄子「ただいまでーす!」ガチャ





ちひろ「よっしゃああああ底値から一気に謎の高騰…!!マネーゲームが始まる…!!!」





P「ちひろさんそれもうインサイダーですよ…。自社株で遊ばないでください」















……







茄子「プロデューサーさん…!私はとても不服です!」





P「お?給料は今以上出せないぞ?カツカツなんだ…なんとかしてやりたいんだがな…」





茄子「そんな下らない事じゃありません!」





P「え?あ、仕事が少ないか…?大きいのを少なめに持ってきてるんだが…」





茄子「と、とりあえずその手を止めて下さい!」





P「え?」





ほたる「ほえ?」





茄子「ほたるちゃんを撫でる手を止めて下さい!今だけでも!」





ほたる「あ、ご、ごめんなさいぃ」





P「今まで生きてきて褒められたことがない、なんて話聞いたら撫でるのにも力入っちゃうだろ?」





茄子「うっ!今私の中でプロデューサーさんに褒められたい気持ちとほたるちゃんを褒めてあげたい気持ちが戦い始めました!」











P「なんだ、不服って褒められたかったのか。確かに最近ほたるに偏ってたからなぁ」



P「ほら、じゃあまず茄子がほたるを褒めてあげるだろ?」





茄子「はい!よしよし頑張りましたねー」ナデナデ





ほたる「うう///」





P「そして俺が二人ともを撫でて褒めるという寸法だ!茄子ごめんなー明日は付き添うからなー。ほたる今日はよくやったぞー」ナデナデナデナデ





茄子「うふふ!よしよし」ナゴミー





ほたる「///」プシュー





P(和むなぁ)





ちひろ「まだ…、まだ上がり続けるだと…!…手が震えてきやがったぜ…」カチャカチャ…ッターン





P(ちひろさんはいつ見ても殺伐としてるなぁ)













……







P「ナス〜」





茄子「ナスじゃなくてカコですよー!」





P「未だにパソコンで名前入力する時はナスで変換してるや」





茄子「あー!いけませんよ!ほら、辞書登録してあげますから!………はい、カコって打ってみてください!」





P「カコって打ったら変換にマイハニーって出るんだけど…」





茄子「カコじゃなくてハニーですよー!マイダーリン!」





P「ちょっと待て!ほたるって打ったら第二夫人って出るぞ!おいっ!」





ほたる「えっ…あう」カァァ





茄子「くっ、早速ばれるとは…」











ほたる(事務所にプロデューサーさんと茄子さんとちひろさんと皆でいる時、私は人を不幸にする心配から解放されます)



ほたる(人の手が、会話がこんなに温かいものだと今まで知りませんでした…)



ほたる(ああ、初めて幸せ…)





ちひろ「ちひろって打ったら鬼!悪魔!ちひろ!になりますね?およよ、茄子ちゃんそんな事を…」





P「あ、これは俺が元々設定してたもので」





ちひろ「今学期のボーナス、ナスで現物支給にしますね。郵送します」





P「ボーナスが出た記憶が無いんですが、この会社にはそんな制度が?」





ちひろ「あ、今の話は忘れて下さい。さーてしごとしごと」





ほたる(仕事ではまだまだいっぱい不幸で迷惑もかけていますが、プロデューサーさんが支えてくれます)





ほたる(…もしかして私が触れたいのは、単に人の手じゃなくて…)













……







茄子(ほたるちゃんは地道な活動で着々とファンを増やしました)



茄子(ほたるちゃん参加のイベントがあると必ず周辺の交通機関に乱れが出る等、多くの試練を受けたファンは精鋭化されていき)



茄子(「生きて帰るまでが応援」等の標語を掲げた非公式ファンクラブもできるなど)



茄子(ほたるちゃんらしい形でどんどんアイドルとして成長していきました)



茄子(そしてついに…)













……







茄子「あ、ほたるちゃん、おはよう!」





ほたる「おはようございます…」





茄子「…?元気ない?」





ほたる「私、今度単独ライブが決まりまして…」





茄子「えっ!?おめでとう!きゃー!お祝いしないと…って、なんで落ち込んで…」











ほたる「きっと…きっと私の不幸で台無しにしてしまうんです…。茄子さんがロケ中の日程ですし…」



ほたる「プロデューサーさんは私の不幸体質をあんまり信じてないみたいですし…」





茄子「うーん…」



茄子「…ほたるちゃんの不幸について一番理解してるのはプロデューサーさんだと思うな」





ほたる「え?」





茄子「プロデューサーさんって、昔は筋金入りの不幸人間だったの。ううん、今も」





ほたる「!?」





茄子「小さな時からどんなに注意深くしても色んなトラブルに巻き込まれてしまって損をする人生だったみたいで」



茄子「今でも約束の一時間前には現場に着くよう動くし、スーツの下には防刃防弾チョッキを着てるし、財布は4個別々に分けて持ってるの」





ほたる「そうだったんですか…!」













茄子「プロデューサーさんは自分の運の悪さで色んな努力を無駄にされたのが一番悔しかったみたいで」



茄子「『ほたるちゃんは努力した分だけ何かを得られるようにしてあげたい』ってプロデュースを頑張ってるみたい」





ほたる「…」





茄子「隠してはいるけど、プロデューサーさんは今も並みはずれた努力と周到な用意と機転で自分の不幸に立ち向かっているの」



茄子「…私は人の運命というものを信じてる方だけど、その運命に立ち向かうプロデューサーさんがかっこよくて好き!」



茄子「ほたるちゃんもプロデューサーさんの力と、何より自分の今までの努力を信じてあげて!」





ほたる「…はい!」ポロポロ











茄子「それとね、プロデューサーさんが私を担当した時に『俺の今までの不幸は、キミと出会うために幸運を使い果たしたからだ!』って言ってくれたの」





ほたる「ふふっ、茄子さんならそうかもしれませんね」グスッ





茄子「ううん、それが実は、ほたるちゃんをスカウトした日も『来世分の幸運まで使っちゃったよ』って言ってたんです」





ほたる「!!」





茄子「ほたるちゃんも人を幸せにできるの。当然です!私もほたるちゃんと会えて幸せだもの!」ニコー





ほたる「はいぃ…」ポロポロ





茄子「よしよし」ナデナデ













……







ほたる「あわわわ、緊張してきました」ガチガチ





P「ははは、茄子も最初はこんなもんだったなぁ」ナデナデ





P(ほたるにはもう不幸に怯えずに生きてほしい…今日のライブが何かの転機になる気がするんだ…)



P(何が何でも成功させる!ほたるの運命にも俺の運命にもライブを邪魔させはしない…絶対に!)





音響「すみません!頂いた音源CDが突然真っ二つに!これがないと…」





P「大丈夫です、予備はたくさんありますので。はい、また問題があったらすぐに報告して下さい」





音響「ありがとうございます!」





P「あ、舞台さん、最後の安全チェックは私の方でもやりますので終わりましたらこちらへ!」





舞台「はい!…実は舞台の仕掛けが具合が悪くて…でも技師を呼ぶ時間が」





P「技師の方はもう待機して頂いてます…あちらへ」





舞台「は、はい!」





会場担当「こちらへ向かう電車が一路線運休で来場者の半数に影響が予想されます…」





P「ほたるファンは訓練されてますから、電車の運休くらいでうろたえませんよ」











P「…!!これは…衣装搬入の取り違え…。確認を人に任せた俺のミスか…。他人の衣装がこっちに届いてるってことはこっちの衣装は…」



P『あの、もしもし、はい。やっぱりそちらの会場に?はい、そちらの荷物はこちらにあります』



P『会場が近くて良かった。これから取りに伺いますので、こちらもお渡しします。はい』



P「車…は渋滞だろうな。電車はさっき止まってるって言っていた。」



P「30kmか…今の俺が信用できるのは自転車だけだ!」



P「ほたる!ちょっと俺はお使い行ってくるから、リハーサルはちひろさんの指示でな!」





ほたる「え、は、はい!(途端に不安だけど…ううん、私の力で乗り越えなきゃ)」





P「うおー!」シャカシャカ

















ほたる「な、なんだか会場の外にすごい人だかりが…。まだ開場までずっと時間があるのに…」





ちひろ「ほたるちゃんの晴れ舞台だからどんな災害に見舞われても辿りつけるようなスケジュールで来たらしいわ」





ほたる「嬉しいような…申し訳ないような…」





ちひろ「一番乗りは昨日から会場前で寝泊まりしていたあの人ね。ほら、あそこの尖った人」





ほたる「昨日!?あ、あの人は…」













ほたる「あの!あなたは交番でお会いした…」





若者「へ…?」ポカーン



若者「白菊…ほたる…?」グニャア



若者(がっ…!これは一体…あの白菊ほたるが俺に語りかけているっ…!幻覚…?幻聴…?)ざわ…ざわ…





ほたる「初めてのファンになって下さった方ですよね?応援ありがとうございます!」





若者「…!!!ああ、ずっと応援していたっ…!!!ずっと…!!!」



若者「あんたは…俺の女神なんだ…不幸の女神…」ざわ…





ほたる「?」











若者「あんたに会ったあの日から俺はギャンブルに負け始めた…負けに負けたっ…!」ざわ…ざわ…





ほたる「えっ、ご、ごめんなさい!」





若者「終いには100分の1のアタリくじを先に引いた方が勝ちって勝負で、相手に一発で当たりを引かれちまった…不運…どん底っ…どん詰まりっ……!!!」





ほたる「…っ!!」





若者「だが不幸の先にこそ道があった。それも光に包まれた明るい道…っ!」



若者「二度とギャンブルなどしないという決意…実体験を伴った…形のある決意……」



若者「あんたはそれを教えてくれた…そして今は俺もチケットを買えるくらい真っ当な生活が出来てる……」



若者「ちょっと前までは金がなくて入会費も払えず…それでファンクラブの会員番号が4ケタだけどな……ホラ、会員証」ピラッ











ほたる「不幸の先…」



ほたる「ありがとうございます!その話で…なんだか、すごく応援されました!」



ほたる「会員番号がなんだろうと、あなたが私のファン第一号です、『若者』さん!ではリハーサルがあるので!」





若者「あっ…俺の名前…そうか、会員証に書いてあるから……」テレテレ





ほたる(私だって…人に幸せをあげられる…きっと…)

















P「ハァ…ハァ…あともう少し…ほたるの会場が見えてきたぞ…」キコキコ



P「何の傷みも汚れもなく衣装が届けられるなんて、俺にしては運が良…」ビュオオオオオバサッ



P「あっ!突風で衣装が!チクショウ」ダッ









<危なーい!!!キキキー











<  ド ン ッ









































衣装「衣装届きましたー!着替え入りまーす」





ほたる「プロデューサーさんが取りに行って下さってたんですよね!間に合ってよかったぁ」ホッ





ちひろ「…」





ほたる「プロデューサーさんはどこですか?本番前に一言だけでも話したいのに…」





ちひろ「うん…とりあえず今は着替えちゃいましょ!ね?」





ほたる「…?はい」タッタッタ











ちひろ「…ほら、もうほたるちゃんは行きましたよ…」





<ギィ





P「…運命のクソッタレめ…衣装だけは…無傷で届けてやったぞ!どうだ!…ゲホゲホ」バシャッ





ちひろ「救急車は呼んでありますが、どうもどこも出払ってるみたいで、渋滞も酷くて」





P「いいんですよ…俺は今まで救急車なんか呼んで、来てくれた事ないですもん。救急車に轢かれた事ならありますけど」





ちひろ「その怪我はPさんが待機させていた一流の救護班、彼らに任せます」





P「ほたるのライブが見えるブースで治療して下さい…そしたら終わるまでは俺も絶対死ねません…」





ちひろ「はい、ではそのように手配しましょう」





P「ありがとうございます」





ちひろ「これよりこの会場の全ては私によって事務的に処理されます」





P「ふふっ…ちひろさんに会うためにも…俺の人生の幸福をだいぶ使ったと思いますよ…」



P「では…」





<意識ははっきりしてるがこれは…無菌室準備だ!急げ!ガラガラ





ちひろ「私は、事務的に…」ウルッ





ちひろ「…私が泣いたら誰が裏方を取り仕切るんですか…!今日だけは私も不本意ながら鬼悪魔になりましょう…」グッ

















ほたる「ぷ、プロデューサーさんはどこに…もう時間が」オロオロ





ちひろ「今はもう裏方の指示を終えて特等席からライブを見るそうですよ!ちゃんと見てくれてますから!」





ほたる「…はい!そう思うだけで勇気が出てきました!」





<ジリリリリリリリリ





ちひろ「じゃあ行ってらっしゃい!」





ほたる「はい!」





ちひろ『ご来場の皆さま、本日は当ライブへ………』

















ほたる「こ、こんな大掛かりな舞台装置で登場なんて、絶対に故障しますよ〜!」アセアセ





舞台「大丈夫!プロデューサーさんが4重に確認したから!動かない時のプランPもあるから!」





ほたる「マイクが効かなくなったり…」





音響「Pさんの指示で別系統で動いてるマイクが会場に3本あるから、おかしかったら替えてね。こことこことここ」





ほたる「衣装が破れたり…」





衣装「インナーでも十分誤魔化せるデザインにしてあるから、それで凌いで裏に戻った時に衣装替えってPさんが」





ほたる(そっか…私の周りはこんなにもPさんに守られてる…大丈夫!)

















ほたる『みなさーん!この会場まで生きて辿りついてくれて、本当にありがとうございます!』





<来るまでに怪我した奴らは訓練が足りんな…ほたるファンクラブとして…





ほたる『今日不幸で辿りつけなかった方へは私から個別に心を込めてお見舞いのお手紙を送らせて頂きます!茄子さんのお守り付きです!』





<!!?くそっ!羨ましい…でもライブは見たい…ジレンマ!





ほたる『では今日は皆さんに楽しんでもらえるように頑張ります!それでは!ご安全に〜!』





<ご安全に〜!!!





P「…舞台も音響も衣装も…ほたるを邪魔するものは何もない…がんばれ…」





救護「先生、脈拍が…このペースだとライブが終わる前に…」





P「…」

















ちひろ「茄子ちゃん?実はプロデューサー…Pさんが…」





茄子「…!はい…はい…分かりました。仕事も終わってるのですぐに向かいます」



茄子「でも、きっとこれは私の幸運なんて及ばない出来事ですから…プロデューサーさんとほたるちゃん次第です…」



茄子「だからこそ…私は信じてます…自分の幸運なんかよりもずっと…」

















<ワァァァァアアアアアア…





ほたる『最後までありがとうございました!!皆さんが応援してくれたから精一杯歌うことが出来ました!』





<ル…コール…アンコール…アンコール! アンコール! アンコール!





P(幕引きか…)ピッピッピ





救護「先生…もう患者の意識が…」ピッ…ピッ…





P(短い間生きて…きて……不条理で…酷い人生だった……でも…)ピッ……ピッ……





P(ほたる…茄子…ちひろさん……さいご…に)ピッ…





P(…おれ……しあわ…せ……)…





P(…)ピーーーーーーーー







<アンコール! アンコール! アンコール!





















<   ガ ッ シ ャ ー ー ー ー ン ! ! ! !











P「!!!??」ガバァッ





救護「うおっ、患者の意識が!!」





P「…!ほたる!!音から察するにステージ天井の照明装置が丸ごと落ちて…それで電気回線が死んで会場が真っ暗…音響もダメか…」



P「くそっ!照明の不具合を見落とした!ほたる、ほたるは無事なのか…?立てない…!!!」グッ













<ざわ…ざわ…







ほたる(…)



ほたる(やっぱり私はこういう運命の下に生まれたんですね…)



ほたる(今まで私は不幸に遭ったら、そこで立ち止っていました)



ほたる(でもきっと、今までだって、そのまま突き進めば何かがあったんです。プロデューサーさんがそうしたように)



ほたる(不幸のその先に…)











<ざわ…ほたるちゃん…大丈夫かー!ほたるちゃーん!





ほたる(ふふ…機材が真っ二つに割れるのも、停電で真っ暗なのも、音響が無いのも…全部何度も経験済みです)



ほたる(プロデューサーさんが教えてくれました。こんなときには、口笛を吹くんです)





ほたる「〜♪」





<あー!ほたるちゃん無事だ!良かった〜。観客も大丈夫か〜?周りの人を確認しろ!点呼!





ほたる『みなさーーーん!!!』



ほたる『私のライブですから、これくらい当たり前です!怪我をした方はいらっしゃいませんか?…よかった…』



ほたる『私のためにスポットライトを当ててくれる方、もしいらっしゃったらお願いします!』フカブカ





若者「停電は基本っ…!であれば当然…俺達ファンクラブは万全の準備をしてきている……!」ざわ…



若者「サーチライトだっ…!照らせっ…照らせっ…!」ピカー





ほたる『ステージ上を動きますよー!ほーら、ライトで私を追って下さーい!』タッタッタ



ほたる『ふぅ…ふふ、ありがとうございます!それでは、アンコールも最後までよろしくお願いします!』ニコッ





若者(…!それだっ…その笑顔…!可憐で…犯罪的っ……)ドキーン











ほたる『さすがの私も今日の不幸には困りました。でもこういう時は不平を言っている暇はありません。こんな時には口笛を吹きましょう……』





ほたる『〜♪』



ほたる『Always look on the bright side of life.(いつも人生のキラキラに目を向けましょう)』



ほたる『〜♪』





流しのギタリスト「へへっ、心配で来てみりゃあ」



流しのピアスニスト「やっぱり俺たちの出番みたいだな」



流しのマラカシスト「俺のマラカスが火を吹く…」



流しのオーケストラ「全く世話が焼けるぜ」



若者「何でもいい…ライトを持っていれば照らせっ…!ただし…携帯は駄目だ…電源を切るんだっ……」





ほたる『(人生が吐き溜めに見えますか?)

   (それは忘れているものがあるからです)

   (ほら、例えば笑い合ったり微笑んだり、歌ったり踊ったり、そんなこと)』









http://www.youtube.com/watch?v=jHPOzQzk9Qo













P「ああ…会場中から光が伸びて…綺麗なステージだ…」



P「ほたる…お前は不幸を受け入れて、味方にして…運命に勝ったんだ…」





救護「お願いです、横になって下さい!せっかく意識が戻ったのに…」





P「大丈夫です…このステージが終わるまでは…絶対に死にませんから…」



P「〜♪」



P「(人生は全く不条理で)

 (そのお約束のエンディングは死)

 (キミは舞台の幕に向かってお辞儀をしなきゃいけない)」











ほたる『(今まで背負ってきた全てを忘れて)

   (ファンの皆にニッコリ笑って見せて)

   (そのステージを楽しむの)

   (だって、これが最後かもしれないでしょう?とにかく…だから…)』







『Always look on the bright side of life.』



『〜♪』



『Always look on the bright side of life.』



『〜♪』































P(まだ続いてる…ああ、終わらないでくれ……フェードアウトしないでくれ…拍手も…)



P(歌が終わっても…ほたるが舞台を降りるまでは…)



P(ほたるが…)





P(………)









P(…)











茄子「プロデューサーさーん!!!大丈夫ですか!!!お医者さん連れてきましたぁ!」バターン!!





医者「こちとらヤブなんもんでね。お代として3000万は頂きますよ」











茄子「何年かかってでも払いますから!」





医者「その言葉が聞きたかった。オペに取りかかろう!」





ちひろ「Pさぁぁああん!!!無事ステージ終わ…ってうわぁ茄子ちゃん着いてたの!?そのツギハギのお医者さんは?」





茄子「世界的眼医者さん?…らしくてそこで偶然出会って…」





医者「世界的名医だ…自分で言うのえらく恥ずかしいんだが」スー





救護「ほえーすっごい…!まるでマグロ捌くみたいに切っちまいやがンの!」











ちひろ「Pさんの容体はどうなんですか!?」





救護「一時は心肺停止にまで至りましたが、アンコールを意地でも見ると言って生き返ったんですよ。その後もアンコールが終わるまでは起き上って安定していました」



救護「現在は意識はなく、予断を許さない状態です」





医者「私が来たんだ、助けるさ」チョキチョキ





ちひろ「なんというか…怪物じみてますねPさん…」





茄子「ほたるちゃんが頑張ってくれたみたいですね。歌でプロデューサーさんを離さないように…」





医者「ほらっ、縫合も済んだぞ…この中にAB型のものは居るか?」





救護「えっ もう!?」











茄子「あ、はい!私ABです!」





医者「女性一人か…二人分は欲しい、すぐさまだ」





ちひろ「私はA型ですし…あ、そういえば」





ほたる「プロデューサーさ…あ、こんな所に皆さん……って、え!?なんで…プロデューサーさん!Pさん!!!」



ほたる「Pさん…死んじゃった…の……?」ポロポロ





茄子「あー!だ、大丈夫だから!ほたるちゃんってAB型?」





ほたる「は、はい!い、い、生きてるんですか!本当に!?よかった…よかった…」グスッ





医者「よし、じゃあみっちり輸血してくれ。カリウム投与もだ。私は帰らせてもらうよ。お代は結構!」





茄子「それだと申し訳ないので、帰りに宝くじの一枚でも買って下さいね。必ず当たりますから」





医者「何を言っているんだねアンタは。…まぁそうさせてもらうよ。では」





救護「おかえりでゴンス」



救護「では、輸血を」











茄子「はい、いっぱい採って下さいね」





ほたる「私からもできる限り…」





茄子「…」





ほたる「どうしました茄子さん?」





茄子「いや、いままでのほたるちゃんなら『輸血なんて不幸が移ります!』とか言ってただろうにと思って」





ほたる「そう、ですね……。でももういいんです」



ほたる「私、不幸は道の終わりだと思っていたんです。でも、それは違うってことを皆が教えてくれました」



ほたる「私はこれからも同じように不幸を振りまくと思います…でもそれ以上の幸福を与えることもできます」



ほたる「だって私は…アイドルですから」ギュッ





ちひろ(うおっ、すごい迫力…Pさんはほたるちゃんに眠ってたこれを見抜いてあんなにスカウトを…)



ちひろ(後輩のこのアイドルパワーを前にして茄子ちゃんも真剣な眼差しを…)





茄子(あっ、ほたるちゃんさりげなくプロデューサーさんの手を握って…負けられないです!)キリッ













……







P「………ハッ!」



P「ここは病院…俺は生きて…ん?」



P(ほたると茄子がベッド脇から俺の手を握ったまま寝入ってる…)



P「なんと言うか…綺麗過ぎて生きた心地がしない光景だな…」



P「今日は何日なんだ…両手が塞がって何も出来ん」





<ガラガラ





ちひろ「ほたるちゃーん、茄子ちゃーんそろそろ…ってPさん!起きて…」





P「あ、ちひろさんおはようです。今日は何日ですか?」





ちひろ「………あのライブから1年以上経ってます」





P「え」











ちひろ「…ってそんなわけないじゃないですか。4日ですよ4日!もう、心配かけて!」





P「あはは…」





ちひろ「あのまま本当に死んじゃってたらほたるちゃんがどれだけ気に病むか…」





P「いえいえ、事故は単なる俺の不注意で、俺をこの世に引き留めてくれたのがほたるの歌でしたよ」





ちひろ「それはほたるちゃんに言ってあげて下さい!死んじゃったらそんなことも伝えられないんですからね!もう!」



ちひろ「Pさんが意識を失った後茄子ちゃんも随分頑張ったんですから、ちゃんとお礼を言うこと」





P「はい、分かりました。ほたるー!ナスー!起きろー」











茄子「むにゃ…ニャスりゃなくてカコ…ってプロデューサーさん!」





ほたる「………ん?んあ…ああ!ぷ、プロデューサーさん!!」





茄子「う、うう…もう目覚めないものかと…」ポロポロ





ほたる「ごめんなさいプロデューサーさん…私のために…」グスッ





P「おーよしよし。心配かけたなほたる。茄子もありがとう」ナデナデ



P「それとちひろさん」





ちひろ「なんですか?無免許医が処置したので労災はおろせませんからね!」





P「俺の代わりにライブを成功させてくれてありがとうございました!あなたのおかげです」





ちひろ「…まぁあそこで中止となったらチケット払い戻しとか信用失墜とか…ほら、あと…あと…」



ちひろ「……あの時は上手くできるかずっと不安で…Pさんが居ないせいで…Pさんが居てくれたらってずっと……」グスッ





P「すみませんでした…」ナデナデ











P「…ほたる」





ほたる「…はい」グスッ





P「ちゃんと最後まで見てた。…最高のステージだったぞ!」





ほたる「…ありがとうございます!」ポロポロ





P「俺の怪我は俺のせいだ。迷惑をかけたな」





ほたる「…」



ほたる「私…自分の不幸が嫌いでした。当たり前ですけど」





P「…」





ほたる「でも、ライブを終えてみて気付いたんです。この運命こそ私なんだって」



ほたる「不幸だからアイドルを目指して、事務所を転々として」



ほたる「不幸だから色んな人と出会えて…茄子さんとちひろさんのCGプロまで行きついて」



ほたる「なにより、不幸だからプロデューサーさんと出会えました」



ほたる「私はこんなだから、きっと一緒にいる限り迷惑をかけ続けると思います」



ほたる「でも…これからもまたプロデューサーさんに迷惑をかけていいですか?ずっと、ずっと……」





P「ああ!約束するよ!ずっと一緒だ」











茄子「はいはーい!さすがにずっとは難しいんじゃないでしょうか!ね?」



茄子「プロデューサーさんにも人生がありますから!」





ほたる「いっしょ…ずっといっしょ…うへへ」カァァ





茄子「くっ!言質を取って勝ったつもりねほたるちゃん!照れ顔可愛い…!」



茄子「……幸運アイドル鷹富士茄子は不幸アイドル白菊ほたるに宣戦布告です!」



茄子「マイハニーの座は譲りませんからね!」





P「何を言ってるんだ茄子は」





茄子「ほらほら!プロデューサーさんはどっちを選ぶんですかー?私は幸運ですよ〜!」





ほたる「わ、私も…負けません!不幸でも寄り添って生きていけますから!」





P「どっちってお前らな…」









ほたる「プロデューサーさん、茄子もほたるもキミ次第…ですよ!」フフッ

















おしまい

















08:30│白菊ほたる 
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