2016年03月22日

モバP「クラリスさんという女神」

P「今日の打ち合わせはここまでにしましょうか、お疲れ様でした」



クラリス「P様も、お疲れの出ませんように」



クラリス「ええと、P様のパソコンでの業務は……」





P「来月の分まで全部終わってます、予定の変更でもなきゃ残ってやるような仕事はありません」



クラリス「では帰りましょうか。また手を繋いで♪」







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ガチャッ





P「うわっ。ひとたび事務所から出るとまだまだ寒いですね」



クラリス「……」



ギュッ



クラリス「こうして腕を絡めれば暖かいですわ」



P「手、握れなくなっちゃいましたね」



クラリス「明日の帰り道は手を繋ぐ事に致しましょう」



P「……そうですね」





P「智恵里、2週間後のliveの資料なんだけどな。衣装の……」



クラリス「P様」



P「ああ、クラリスさんありがとう。それで、この衣装が……」















P「……」カタカタカタ



クラリス「P様、いつもの淹れましたわ。よろしければ」



P「ありがとう。丁度欲しいなと思ってたところでした」



クラリス「お役に立てたようで何よりです」ニコニコ









P「クラリスさんの教会でのコンサート、もうすぐですね」



クラリス「当日、P様は」



P「勿論、一番近くでクラリスさんの歌声を聴いていますよ」



クラリス「そう……ですか。このコンサートもなんとかやり遂げられそうですわ。P様が近くに居るだけで、どんな時も穏やかでいられますもの」



P「クラリスさん……」















P「クラリスさん、スタッフさんからの差し入れでケーキ貰ったからレッスン終わったら食べましょう」



クラリス「ふふっ、それは楽しみですわ。俄然レッスンにも力が入ります」



P「あぁそうだ。先日のTV、すごい反響で先方からもかなり気に入って頂けたようで、またクラリスさんに歌って欲しいと」



クラリス「まあ、私の歌でどなたかを笑顔に出来たのでしょうか。喜ばしい事です」



P「間違いないです。少なくともクラリスさんのファン一号の私は、いつだって貴方のお蔭で頑張れていますよ」



クラリス「勿体ないお言葉です。でも、そう言って頂けるなら、その……以前もお願いしたアレを……」



P「こんな事でよければ、喜んでいつだってしますよ」ナデナデ



クラリス「んっ……P様の大きな手で頭を撫でてもらうと……とても落ち着きます」





















ちひろ「……」

クラリス「……ふう……P様、大変名残惜しいのですが、私はレッスンに向かわなければなりません」



P「あっもうそんな時間か。分かりました、帰ってくる頃にケーキ準備しときます」スッ



クラリス「あっ……はい。では準備をして向かいます。P様、また後で会いましょう」



P「ええ。お気をつけて」



ガチャッ バタン



ちひろ「……」



P「……」



ちひろ「……」



P「はぁー今日もクラリスさん天使だったー、すっげえ癒された」



P「よしっ、仕事するか」



ちひろ「ちょ待てや」











ちひろ「あれ? んぅ……あれ? 貴方達そんなに距離近かったでしたっけ?」



P「私とクラリスさんですか? もう何だかんだ一年の付き合いですからねー、お互い気兼ねなく話せてると思うんですけど」



ちひろ(いや、もう気兼ねないとかそういう感じじゃない。恋人とか夫婦の距離感なんですよプロデューサーさん!)



ちひろ「まず、まずですよ。なんでPさんの管理してる書類の場所クラリスさんも把握してるんですか」



P「よく手伝ってもらってるんですよ。流石にExcelとかは難しいので机の書類周りの整理とか」



ちひろ「ああ、そういう」



P「付き合い、結構長いので」









ちひろ「じゃあ、丁度Pさんが手を伸ばしたタイミングでクラリスさんがコーヒー淹れてるのは」



P「いつしかそういう感じになってたんですよねえ。集中力も切れてきたしなんか飲むかーって立ち上がると」



P「丁度そのタイミングでクラリスさんが紅茶とかコーヒーとか淹れてくれるんです。凄い助かってますよ」



ちひろ「……」



P「付き合い、結構長いので」



ちひろ「じゃあじゃあ、差し入れのケーキ、一人でも他の誰でもなく、わざわざレッスンが入ってるクラリスさんを誘ったのは」



P「単純にクラリスさんと居る時が一番落ち着くので。こういう時はリラックスして食べたいなと思ってクラリスさんがレッスン終わるまでを目途に仕事するんです」



ちひろ「……クラリスさん以外を誘った事は?」



P「勿論ないですよ?」



ちひろ「……」



P「恥ずかしいんで本人に言っちゃ駄目ですよ」

ちひろ「頭を撫でていたのは」



P「いつだったかな、仕事が終わった時にクラリスさんに頼まれた事があるんですよ」



P「クラリスさんの機嫌は凄い良くなるし、私も気持ち良いしで良い事尽くめなんです」



P「ただ、最近はお互い時間を忘れるくらいずっとしちゃって……ほら、さっきなんてレッスン時間までずっと十分くらい続けちゃって」



ちひろ(恋人か!いやむしろ嫁か!)



P「付き合い、結構長いので」



ちひろ「それはもういいです!」



ちひろ「失礼ですが、お二人は同棲されて?」



P「そんなとんでもない。アイドルとプロデューサーですよ」



ちひろ「んー? あれっじゃあ隠して普通に恋人という事に」



P「いや、だからアイドルとプロデューサーがそんな事になってたらとんでもないスキャンダルじゃないですか、常識的に考えて」



ちひろ(とても常識的に考えられない付き合いしてるんですよ貴方達が!)



ちひろ「じゃあクラリスさんとはどういうご関係で?」



P「(仕事の)パートナー……ですかね」



ちひろ「(人生の)パートナー……ですか。大胆ですね」



P「?」



別の日





加蓮「レッスン疲れたねー……トレーナーさん今日は厳しかった」



クラリス「加蓮さんも私もliveが近づいていますから致し方ありませんわ」



加蓮「うん、ファンのみんなに楽しんでもらうために私達も頑張らないと」



加蓮「とはいえ疲れたー……クラリスさんは自分へのご褒美とか、そういうのある?」



クラリス「お恥ずかしながら……事務所でP様に頭を撫でていただける事でしょうか」



クラリス「この年にもなって優しく撫でてもらうのも恥ずかしき事ですが、日々の疲れがスーッと癒えていくのです」



加蓮「うわあナチュラルに惚気られちゃった」



クラリス「す、すいません! そんなつもりでは」



加蓮「もうクラリスさんの生活にクラリスさんのプロデューサーは必要不可欠なんだね」



クラリス「ええ。自信を持ってそう言えますわ」



加蓮「……じゃあ想像してみよ。もしPさんがいなくなったら」



加蓮「事務所にも、レッスンスタジオにも、TVのスタジオにも、教会にもいない」



加蓮「もう二度と逢えないかもしれない……」



クラリス「……」



クラリス「……」ツーッ



加蓮「えっ」



クラリス「P様……P様ぁ……」ポロポロ



加蓮「ちょっクラリスさん!マジ泣き!?」



加蓮「まさかここまでとは……とりあえずハンカチ使って、ほら」



クラリス「……ありがとうございます」



加蓮「そうだなー……ファミレスでも行ってゆっくり話そっか」

クラリス「なんだか、P様とお話していたり、P様と手を繋いだりすると心がじんわり暖かいのです」



クラリス「P様が喜んで下されば私も嬉しい。P様が悲しんでいれば私も辛い。P様の笑顔を見る度疲れが吹き飛んで満たされていく」



クラリス「P様には一番近くで幸せになって欲しい……あのお方の幸せが何より幸せで」



クラリス「私は……私は恋をしているのでしょうか」



加蓮「うん。クラリスさん、誰よりもPさんが好きなんだね」



クラリス「……その通りです」



加蓮「あっ店員さんブラックのコーヒーをお願いします」



クラリス「? 加蓮さんはブラックも飲めるのですね」



加蓮「いや、普段は絶対飲まないんだけど、今はね……」

加蓮「クラリスさん、そのプロデューサーさんとはどこまで進んでるの?」



クラリス「進んでいる、とは?」



加蓮「んー……手を握ったーとか、抱き着いたーとか、プレゼントもらったーとか」



クラリス「い、一応今加蓮さんがおっしゃった事は全部しています」



加蓮「ええっ!クラリスさん恋人にはぐいぐい行くんだ」



クラリス「ここここ恋人などと、そんなそんなとてもとても」アワアワ



加蓮「」グイッ



クラリス「ああっ加蓮さん!そんなブラックコーヒーを一気にドクドクと飲まれては!」



加蓮「……にがい」



クラリス「だから言いましたのに……とても渋いお顔をなされてますわ」





加蓮「二人は特に付き合ってもないのにそんなイチャついてるの?」



クラリス「……はい」カアアアアアアアア



加蓮「クラリスさんはもっと進展させたいなって思わない?」



クラリス「わ、私はその、P様に隣に居ていただけたらそれだけでいいので」



加蓮「」グイッ



クラリス「加蓮さんまたっ!苦味があまり得意でないのに今日に限って何故そんなに自分を責めますの!?」



加蓮「……うぅ、にがー。クラリスさん、じゃ明日はさ……」

翌日



ガシャッ バタン



クラリス「……おはようございます」



P「あっクラリスさん、おはようございます」ニコッ



チュッ



P「……えっ」



クラリス「おはようございますP様、今日も素敵ですわ♪」



クラリス「では会議室へ先に向かっています」



ガシャリッ バタン!



P「……」



P「えっ」











P(朝のキス事件の後、会議では別に普通だったクラリスさんは先に戻り、机の前で昼を待ち構えていた)



クラリス「P様、はいっあーん、ですわ」



P「さ、流石に恥ずかしいですクラリスさん!皆見てますし」



クラリス「そう……ですか」ショボーン



ちひろ(二人っきりだったら別にいいのかよ定期)



楓「智恵里ちゃん、この事務所、私と智恵里ちゃんとちひろさん以外に誰かいるかしら?」



智恵里「えっPさんとクラリスさんが……もがっ」



楓「誰かいる?」



智恵里「だ、誰もいないです!」



楓「ですってプロデューサーさん。誰も見てませんから安心して続けてください」ニコッ



P(いやいやおかしいでしょってかプロデューサーさんって言ってるじゃないですか誰もいないのでは!?)



クラリス「P様……」ショボーン



P(うわあクラリスさんすっげえ悲しそうな表情だ!これ午後の仕事に波及してもなあ)



P「……クラリスさん、場所を移してもいいなら、一緒にお昼しましょう」



クラリス「P様!」パアアアアアアアアア



P(かわいいなあちくしょう)



この後滅茶苦茶おかずを食べさせあった





P「クラリスさん、今日は……その……大胆でしたね。何かありましたか」



クラリス「……無性に不安になる時があるのです」



クラリス「P様の隣に立っているのが当たり前の生活を送っているから何の前触れもなく失くすのが怖い、なんて」



クラリス「おかしいですわね、明日もP様が居てくださる保証なんてどこにもないのに」



ギュッ



クラリス「……P様?」



P「今、貴方を抱きしめてる私はそんなに儚いですか。そんなにすぐ消えてしまうような人間ですか」



P「何も言わないで消えるなんて事、絶対ないですから。クラリスさんが嫌でも絶対トップアイドルまで導いてみせます」ナデナデ



クラリス「あっ……」



P「クラリスさんは私の全てなんです。何があっても離れませんよ」ナデナデ



クラリス「P様……」



クラリス「……でもP様。私は貴方が思う程強くない事は今日の事でご理解頂けたでしょう?」



P「クラリスさんは強い人だと思いますが」



クラリス「いえ、とても。なので、P様のお気持ちも明日からちゃんと言葉で言ってもらわないと不安ですわ♪」



P「えっ」





翌日



ガチャッ



クラリス「おはようございます、P様」



P「クラリスさん、おはよう。えっと……今日も好きですよ」



クラリス「まあ! うふふ、P様も凛々しく素敵ですわ♪」













ちひろ「!?」



クラリス「P様は私の全てです」



クラリス「私の歌でP様が喜んでくれるなら……何より幸せです」



クラリス「いつも私に微笑みをくださって……私はP様に幸せを教えていただきました」



クラリス「とにかくP様の力になりたい、その一心ですわ」



クラリス「時々、P様は天使なのではないかと思ってしまいます。私を導く貴方の背中に羽が見える気がして」



クラリス「ふふっ、今日はP様のためだけに来ましたわ」





























P「あれっ。最近のクラリスさんの言葉、ファンじゃなくて俺に向けてる事が多いような……」



P「……惚れてまうやろー」



ちひろ「もうベタ惚れでしょうが」







おわりん



おまけ





P「クラリスさん、あの時言いましたよね、明日も私が居る保証なんてどこにもないのにって」



P「……人はみんないつか死にます。それが遅いか早いか、前触れなくなのかなんとなく分っていてか、それだけ」



クラリス「命の保証なんてどこにもありません。だからこそ人の命は眩く輝くのですね」



P「ええ、私もそう思います。でも、何というか上手く言えないけど……」



P「前は別にいつ死んだとしても後悔しないように生きるって信条があったんですけど、それもうやめます」



P「もう自分一人の命じゃないって分かりましたから。だから……」



P「ええ。待ってますわ。P様のお帰りをいつまでも待ってます」































加蓮「プロデューサーさん、出張一つで随分大げさだなあ……」



ちひろ「私これいい加減怒ってもいいですよね?いいよね?」



加蓮「どうどう」



おまけ2



P「クラリスさん、ちょっと相談に乗ってもらってもいいですか」



クラリス「……P様、なにか悩み事でも? 貴方の力になりたいです」



P「……あなたのそういうところですよ」



クラリス「えっ」



P「最近、どんな時でもクラリスさんの姿が頭に浮かんでしまって集中出来ないんです」



P「あなたの悩む顔、怒った顔、笑った顔、喜ぶ顔……全部が愛しくて」



クラリス「え、ええっ、P様っ」



P「クラリスさん、今日も貴方を愛しています。勝手ですけど明日も貴方を愛しています」



クラリス「P様、ズルいですわ……返事を求めないでご自分の気持ちだけ伝えるなんて」



クラリス「私もP様を愛していますのに……!」ギュッ























クラリス「……まあ夢ですわね」



クラリス「はぁ……P様もあれくらい積極的に迫ってもらっても……なんて、贅沢でしょうか」





おまけ3



クラリスPと加蓮Pは別人設定



加蓮「Pさん、頭撫でて、ね?帰ってくるなり急にごめんね」



加蓮「あー気持ちいい……今日、クラリスさんとプロデューサーさんの惚気話しちゃって」



加蓮「私も自分のPさんに頭撫でて欲しいなあと思って走って帰ってきたよ!」



加蓮「え?撫でて欲しいって雰囲気が犬とか猫みたいでかわいい?……そうさせたのはPさんでしょ、責任取ってよね」



加蓮「この魔性のなでなでの前には抗えないー……あー癒される」



加蓮「私、人生で最高の日は今日だって毎日思うの。それは事務所の皆のおかげだし、ファンの皆のおかげでもある」



加蓮「ステージで私を輝かせてくれるLiveのスタッフさんのおかげでもあるし、何より私を見つけて育ててくれたPさんのおかげなんだよ」



加蓮「Pさん、誰よりも愛してる。女の子を一番綺麗に魅せるのは恋なんだよ♪」



加蓮「わっ、ちょ……Pさんだめっ♡私今帰ってきたばっかで汗……んっ♡汗掻いてるから!」



この後滅茶苦茶













おまけ4



P「北条さん。私のクラリスさん泣かせたって本当?」



加蓮「はいっすみませんでした。話の流れで……プロデューサーさん、目が笑ってないよ!こわいこわい!」



P「次はほんとに怒ります」



加蓮「はいっすみませんでした」



加蓮「しかし『私のクラリスさん』ねぇ……どう?あのお蔭でちょっとは進展した?」



P「うん、進展できたよ。その節はどうもありがとうございました」



加蓮「いえいえ♪」



おまけ5



P(ちひろさんに言われて気付いたけど、冷静に考えてみるとお互いプロポーズ紛いの事結構言い合ってるんだなあ)



P(なんか意識するとすげえ顔合わせ辛いな。恥ずかしい)



クラリス「P様っ!そ、の……おはようございます……」



P「わっ、クラリスさんおはようございます!今日も……素敵です」



クラリス「はうっ!」



P「クラリスさん!?どうしました!」



クラリス「いえ、冷静に意識すると、もしかして凄く恥ずかしい事を……あ、ありがとうございます」カアアアアアアアアア



P「本当に毎朝、思ってる事を言ってるだけですから」カアアアアアアアアア



















ちひろ「あー隕石降ってこないかしら」



智恵里「ちひろさんがやさぐれてる……」



加蓮「そっとしておこう」



おまけ6





P(クラリスさんは結構小柄だ、二人で並んで立つと結構身長差がある)



P(だからかわいらしい頭に手をのっけて撫でやすいし、クラリスさんの枝毛一つない髪の毛はサラサラで気持ち良い)ポン ナデナデ



クラリス「ん……P様……?」



P(クラリスさんは頑張り屋だ、努力を惜しまないし、凄くファン想いだからこそ自分の負担を顧みない事が多い)ナデナデナデ



クラリス「……少しこそばゆいです……♪」



P(クラリスさんは人に甘えるのが下手だ、今まで人に奉仕し続けてきたから我を通した事があまりないのだろう)ナデナデナデ



クラリス「んぅ……心地良い時間ですわ」



P「さ、今日はもう帰りましょうか。手を繋いで」スッ



クラリス「あっ……分かりました」



P「そんな寂しそうな顔しないでください。明日事務所でいくらでも撫でて差し上げますから、今は手で我慢してください」ギュッ



P(クラリスさんの手は男の私とは比べものにならない程細くて小さい。しっかりと握ると確かな温もりが帰ってきて心地良い)



クラリス「P様の手、ごつごつしてて、なんだか安心して私を委ねられる手です」



P(明日がどうなるかなんて誰にも分からないけど、握った手の温かさを感じながら)



P(一歩一歩、クラリスさんと二人でしっかりと歩き出す。輝かしい未来に思いを馳せて)





17:30│クラリス 
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