2016年05月16日

幸子「小梅さん! 誕生日おめでとうございます!」

キャラ&設定崩壊注意







某日夜――



女子寮・食堂――







小梅「ありがとう……」



幸子「サプライズパーティですよ! どうですか、驚いたでしょう?!」



小梅「えっと……ゴメンね、すぐ気付いちゃった……」



幸子「えぇ?!」



美玲「サプライズのつもりだったのか?」



幸子「そうですけど……」



美玲「いやアレでサプライズはないだろ」



輝子「みんなで日にちを合わせたら……すぐ分かる、フヒ……」



乃々「Pさんに連絡して、全員休みもらった時点で、気付かれると思うんですけど……」



幸子「う……インディヴィ全員からの総ツッコミは勢いがありますね……!」タジ...



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美玲「これはみんなからのプレゼントだぞ!」



小梅「開けても良い?」



美玲「どうぞどうぞ」



小梅「なんだろう……」ペリペリ



美玲(……なぁ、アレで良かったのか?)ヒソヒソ



乃々(美玲さん、自分でオススメしてたじゃないですか……)ヒソヒソ



美玲(確かにウチが言い出したけど、アレは冗談半分というか……)ヒソヒソ



小梅「わぁ……!!」キラキラ



幸子「どうですか、ボクたちで選んだぬいぐるみ(ゾンビ)は!」



小梅「可愛い……!!」キラキラ



乃々(ホラ、やっぱり大丈夫じゃないですか……)ヒソヒソ



美玲(うーん……小梅のセンスはたまに分からないなぁ)ヒソヒソ



小梅「この中身のあふれだしそうな感じが……!!」キラキラ



小梅(^p^)キラキラ



輝子「小梅、よだれが……」フキフキ



小梅「ぁぅ……ありがとう……///」



美玲(……可愛いから良し!)

乃々「あと、みんなでいくつか料理を作りました」



乃々「一緒に食べますよ……」



小梅「みんな……本当にありがとう」



小梅「忙しいのに、こんなに準備してくれて……」



幸子「ボクたちの仲じゃないですか! 固いことは言いっこなしですよ」



輝子「そうだぞ……私たちは親友……フフ……」



美玲「おーい、料理が冷めてもしらないぞ?」



幸子「わ、分かってますよ!」



輝子「小梅は、ここ……お誕生日席」ポンポン



小梅「あ、あの伝説の……!」



輝子「そう……再現にはとても苦労した」



輝子「上座の場所を調べるのを……!」



小梅「おぉっ……」



美玲「おーい! 早く座れよー!」

輝子「フヒヒ……キノコとベーコンのサラダです」



輝子「オイルたっぷりのドレッシングが、ミソ……」



輝子「醤油ベースだけど……」



乃々(´∀`)ドッ



小梅「オイルたっぷりなんだ」



輝子「小梅は、もっと太るべき……みんなもだけど」



美玲「連日のトレーニングで体重落ちてる設定なんだよ! 絶対そうなんだ!」



美玲「ウチらの平均BMIが17.548だなんて、ウチは信じないぞ!」



美玲「オマエらもたくさん食べろよ! ウチだけ太るとか許さないからな!」



乃々「美玲さん、私たちの体が心配なんですよ……」



幸子「素直じゃないですねぇ」ニヤニヤ



美玲「幸子が言うなよ! ひっかかれたいのか!」



幸子「はいはい、ひっかかれたくないので、ボクもたくさん食べますよー」フフン



美玲(`Д´) ムキー!



小梅「ふふ……」ニッコリ

輝子「みんな……お皿回ったか?」



乃々「大丈夫です」



幸子「小梅さんはもう、両親から祝われましたか?」



小梅「ううん」



乃々「いただきます」



美玲「え? それは冷たいなー」



美玲「いただきまーす!」



乃々「あ、美味しいですね」モグモグ



美玲「うん、美味い!」モグモグ



輝子「ほ、褒めても、キノコしか出ない……」



小梅「というより、今まで両親に祝ってもらったこと……ないかも」



美玲「なんだそれ?!」



美玲「そんなこと、本当にあるのか?!」



小梅「いただきます」



小梅「うん、そうみたい」















小梅「私、いわゆる児童虐待に、あってたから」モグモグ



4人「「」」















小梅「あ、美味しい……」モグモグ



幸子「いやいやいやいや!?」

幸子「小梅さん! 今サラダに感動している場合じゃないですから!」



小梅「え、ゴメンなさい……」



小梅「サラダで感動しちゃダメなんだ……」



幸子「いえ、そういう意味じゃなくてですね!?」



幸子「サラダ云々は、爆弾発言の後に繰り広げる話題じゃないって意味ですよ!」



小梅「爆弾、発言……?」



小梅(・ω・)?



幸子「可愛いですけど、キョトンとしている場合じゃないですよ!?」



幸子「見てください! 美玲さんなんか完全に固まっちゃってますから!」



美玲( ゚д゚)



幸子「美玲さんが微動だにしないって余程ですよ!?」



小梅「ホントだ……」

幸子「えっとですね、小梅さんに聞きたいことがあるんですけど、その前にですね……」



幸子「皆さんも黙ってないで何かしゃべりましょうよ?!」



輝子「フヒ!」



乃々「す、すみません……」



美玲「信じられない言葉がサラッと出てきたから、ウチ、理解が追いつかなくて……」



幸子「いえ分かりますよ、ボクも同じ気分ですから」



美玲「え、ウソだろ? 虐待? 小梅を? 両親が?!」



小梅「そうみたい」



美玲「自分で分からないのか?!」



小梅「他の家のことなんて、全然知らないから……」



小梅「あれが普通だと思ってた」ウン



美玲(´;ω;`)ブワッ



乃々(´;ω;`)ブワッ



幸子(´;ω;`)ブワッ



輝子(´;ω;`)ブワッ

美玲「小梅!! 今すぐそいつらの居場所を教えてくれ!!」



美玲「今からでもそいつらを、ズタズタにひっかいてきてやる!!」



乃々「あ、あわわ……!」



小梅「お、落ち着いて……!」アセアセ



幸子「そうですよ! 気持ちは分かりますから、今は抑えてください!」



輝子「今日は小梅の誕生日だから……な?」



美玲「ふーっ……ふーっ……」



美玲「そ、そうだよな……」



美玲「ゴメンな小梅……ウチらの小梅をイジめてるって聞いたら、居ても立ってもいられなくって……」



小梅「ううん、それだけ大切に想ってくれて、うれしい……」



小梅「でも、ひっかくのは難しいかも……」



幸子「そうでしょうね……もう知らない場所にいるんですよね?」



小梅「確かに……知らないといえば知らない、かも」















小梅「2人とも、もう死んじゃったから」



4人「「」」















小梅「あっ……ドレッシング2種類もある……」



幸子「いやいやいやいや!!??」

幸子「ドレッシングの数に驚く状況じゃないですからね!?」



小梅「そうなの……?」



幸子「小梅さんが虐待されていたことすら初耳なのに、その両親がもう他界してるんですか!?」



小梅「うん」



幸子「あっさり!!」



小梅「え、でも、両親はすでにいないし……」



幸子「ボクたちは、それも初耳なんですよ!!」



小梅「……あ、そっか」



幸子「サラッと驚愕の事実を明かしてきますね、今日の小梅さんは!?」



美玲「そういえばウチら……小梅のこと、あんまり知らないかも……?」



乃々「これは……つつけばドンドン出てきそうですね」



輝子「み、みんな、あわてるな……」



輝子「サラダを素数食べるんだ……」



幸子「輝子さんが一番落ち着いていないです(冷静)」

輝子「うぅ……」モグモグ



美玲「本当に食べてる……」



乃々「お腹が空いているので、もりくぼも食べますよ……」モグモグ



美玲「いや、食べるけどさ……」モグモグ



小梅「美味しいサラダだね」モグモグ



幸子「そうですね、食べましょう」



幸子「なんだか今日は、これで終わる気がしませんからね」モグモグ



美玲「なぁ小梅……ウチら、すごく色々聞きたいんだけど……」



美玲「……聞いて大丈夫?」



小梅「みんなとおしゃべりするの好きだから、良いよ?」



幸子「嫌だと思ったら、ちゃんと言ってくださいね?」



小梅「うん」

美玲「両親は、事故か何かで?」



小梅「家が火事になって、焼死しちゃったの」



乃々「そうなんですか」



小梅「私のところだけあまり燃えなかったから、奇跡的に助かったんだって」



美玲「ウチ知ってるぞ。これは天罰って言うんだ」



美玲「小梅が良い子だったから、神様が小梅を助けてくれたんだぞ」



小梅「うん、警察の人も言ってた」モグモグ



乃々「ところで……火事の原因は?」



美玲「どうせ煙草の不始末だろ?」モグモグ



小梅「ううん」



小梅「火元は玄関だから、それは違うって」



輝子「つまり、放火?」



小梅「それも違うって、消防の人が言ってた」モグモグ



小梅「玄関の外側じゃなくて、内側から燃えていたって」



幸子「放火でもなさそうですね」



小梅「いくら調べても原因は分からないから、みんな困ったみたい」

小梅「結局、不審火ってことになったの」



幸子「それじゃ、出火原因は今も不明なんですか?」



小梅「うん、警察の人は分からないって言ってた」



幸子「うーん……それは謎ですねぇ」モグモグ















小梅「やっぱり……あの子のポルターガイストじゃ、原因不明になるよね……」



4人「「」」















小梅「……」モグモグ



小梅「……」ゴックン



小梅「……」モグモグ



幸子「いやいやいやいや!!!???」

幸子「食べ続ける状況じゃなかったですよ今のは!?」



幸子「今『あの子』って言いました!? 例のあの子のこと口に出しました!?」



小梅「例のあの子……?」



小梅「霊のあの子のこと?」



幸子「禅問答か!(ツッコミ)」



美玲「あの子のポルターガイストって……まさか、火をおこしたりしたとか?!」



小梅「確か、あの子の説明だと……」



小梅「まだ火のついていた灰皿の煙草を、玄関の靴箱の上に置いて、火をつけたんだって」



輝子「それは、不審火扱いにもなる……フヒ……」



美玲「まさか警察も、幽霊が犯人とは思わないよなぁ」



乃々「思っても、捕まえられませんし……完全犯罪ですね」

小梅「あの子のポルターガイストには、何度もお世話になった……」モグモグ



幸子「ポルターガイストって、そんな万能なんですか?」



小梅「不審火だったから、火災保険がおりたんだけど……」



美玲「火災保険?」



美玲「話を聞く限り、その両親は、小梅に火災保険を残すクチじゃないだろ?」



小梅「うん……受取人は、最初は母親になってた……」



輝子「だろうな」



美玲「……いや『最初は』ってなんだ? 途中で変わったのか?」



小梅「うん」



美玲「へっ?」



小梅「書類って、ボールペンで書いてあるでしょ?」















小梅「それを、あの子のポルターガイストで、私の名前に書き換えたんだって」



4人「「」」















小梅「すごいよね」モグモグ



幸子「いやいやいやいや!!!!????」

幸子「ポルターガイストって、そんな精密な動きができるんですか?!」



小梅「至近距離でかつ強い怨念があれば楽勝って、あの子が言ってた……」



幸子「あの子への恐怖心がどんどん薄れてきましたよ!」



小梅「えっ……」



小梅「幸子ちゃんも、あの子と仲良くしてくれるの……?」キラキラ



幸子「あ、その……ち、ちょっと考えさせてくださいぃ〜……」



美玲「とりあえず、ポルターガイストのおかげで、小梅は助かったんだな」



乃々「ポルターガイスト万能説」



小梅「……あ!」



小梅「あ、あの! 今の話は、聞かなかったことに……!」



小梅「無効になったら、保険金を返さなくちゃいけなくなっちゃう……!」



小梅「お、お願い……!」ウルウル



幸子「大丈夫ですよ、小梅さん」



幸子「精密動作性Aのポルターガイストを信じてくれる人は、まずいませんから」



小梅「よかった……」ホッ

輝子「……あ、サラダなくなった」



乃々「では……次の料理をもってきます」スク...



美玲「次はメイン料理だからな! 期待してろよ!」



小梅「楽しみ」ワクワク



幸子「ボク、ちゃんと食べられるでしょうか……心配です」



輝子「なんだかんだで、食べたじゃないか……」



幸子「これから本命のストレートがくるかも知れませんから……」



幸子「体力をつけておかないと……」



乃々「おまちどうさま」



乃々「チキンステーキです」



美玲「手羽先関係あるじゃないか!!」クワッ



乃々「もも肉なんですけど!?」クワッ

小梅「美味しい……!」キラキラ



輝子「中から、肉汁たっぷり……」



乃々「鶏肉料理は、素材と手間を惜しまないのが、コツ……」モグモグ



幸子「この皮がまた美味しいですね!」モグモグ



美玲「皮を焦がさないのに、中まで火を入れるって、素人にはできないだろ」



美玲「乃々って料理上手だよなー」モグモグ



乃々「おだてられても、本番中に自然な笑いは出ませんよ……」モグモグ



美玲「出せよ! アイドルだろ!?」



小梅「……あ、焦げ目で思い出した」















小梅「親族が1人もいなかったから、養護施設に行くことになったんだけど……」



4人「「」」















小梅「……このチキン、本当に美味しい」モグモグ



幸子「いやいやいやいや!!!!!?????」

幸子「感想も大事ですけど、また新情報が出ましたね?!」



小梅「え? ……あ」ハッ



小梅「施設のこと……?」



幸子「親族の方ですよ!! 施設もそうですけども!!」



幸子「え? ……えっ!?」



幸子「それじゃ小梅さんは、つまりアレですか?!」



幸子「天涯孤独の身で、居場所が施設以外なくなったってことですか?!」



小梅「ううん、違うよ」







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´     ヽ:::・::::l  .l  l    ,'  ,t l   ´__` _  j   ./ro V/ .l/

 い. い ',:::::::::l:::l l  l       .ハ|   ¨ ̄¨''ヾt、/  ./ 、 j.l ./

 っ  ま  l::::::::::l:lマl      / 、i|    XXXX 〉' /// ノ / .ノ パ

. し  は   l::::::::::::|:ヽi   ∧ ij        .XXX//レ  <Vく´   ァ

 ょ  み   l:::::::::::::::::: マ   .l V  __ _      r===、r≦二  ヽ  ァ

 だ  ん  ヽ<.,__::::::::マ �:、   ヾ.  フ __ノ __         \

 か  な  j: : ヽ三≧rー'zz心、, --二r≦z__   ` ー 、.       ヽ

  ら . と  l、t:: : :マ三三ハ: : :マ三≧、: : :ヾ≧、ミt、  + ミミ 、   ノ

 .:     __つ: o:i!三三:ム: : マ三三ハ: : :マ:心ヾミz、    ヾ ヽ Y〈

       |三ハ: : :V三三ti: : :V三三三t: : l三ハ: :ヽミヽ.    `ー 、|

.        j三ニl: : :.l三三三: : :l三三三ti!: : l三t!: : : ヾt:        ヽ







幸子「それつまり事実を認めてますよね?!」

小梅「えっと、そう、なるのかな?」



輝子「なんてこった……!」



美玲「ウソだろ……小梅はまだ子供だぞ……?!」



幸子「それ、いつの話ですか?」



小梅「施設に入ったのは、確か……6歳の時」



幸子「ひえぇ……」



美玲「6歳で、家なし子になったのか……」



小梅「お金は、あったけどね」



小梅「そのことは、あの子もよく謝ってきた」



小梅「『家を半焼にしてあげられなくてゴメン』って」



幸子「書類を偽造した時点で十分仕事してますから!!」



美玲「半焼って、半分住めるって意味じゃないから!!」



小梅「でも、寂しいとは思わなかったよ」



小梅「いつもあの子が、そばにいてくれたから」



乃々「あの子と仲良しなんですね」モグモグ



幸子「……あの子って、どんな子なんですか?」



美玲「お? なんだ幸子、興味出てきた?」



美玲「あんなにホラー話が苦手なのに」ニヤニヤ



幸子「衝撃的な話の連続で、感覚がマヒしているんですよ」



幸子「なので、今なら色々聞けそうです」

小梅「どんな子って言われても……」ウーン



小梅「私とそっくり、かな? ちょっぴり、積極的だけど……」



幸子「そっくり?」モグモグ



乃々「どうそっくりなんですか?」モグモグ



小梅「えっと、性格とか……」



美玲「やっぱり幽霊って、似た性格の人に集まるのか?」モグモグ



小梅「うん、それはあるよ」モグモグ



小梅「親近感がわくから、だって」



輝子「わかる」モグモグ



小梅「あとは……顔もそっくり、かな」モグモグ



幸子「いくら幽霊でも、顔がそっくりっておかしくないですか?」モグモグ



小梅「そうかな?」モグモグ















小梅「双子なら普通だと思うけど……」モグモグ



4人「「」」















小梅「あ……チキンに余ったドレッシングかけたら、もっと美味しい……!」パァ



幸子「いやいやいやいや!!!!!!??????」

幸子「新たな味に目覚めている場合じゃないですよこれは?!?!」



小梅「そう、なの?」



幸子「今日一番の衝撃ですよ!!!!」



輝子「こ、小梅って……双子だったのか……?!」



小梅「そう」キョトン



小梅「……あれ? 言ってなかったっけ?」



輝子「いやいやいやいや」ブンブン



幸子「いやいやいやいや」ブンブン



乃々「初耳ですねぇ……」



小梅「そっか……ビックリしたよね?」



幸子「双子もそうですけど、もうお亡くなりになられているとは……!」



小梅「うん、そうなんだ……」















小梅「あの日、私の代わりに殴られたから、お姉ちゃんは死んじゃったの……」



4人「「」」















小梅「……あっそこはもう別に良いんだけど」ケロリ



幸子「いやいやいやいや!!!!!!!???????」

幸子「待ってください、ボクたちに説明してください!」



幸子「見てくださいよ、輝子さんの真顔を!」



輝子(∵)



幸子「多分お2人の間では済んだ話でしょうけれど、ボクたちはまだなので!」



小梅「そ、そうだよね……」



小梅「コミュニケーションって、難しい」アハハ...



輝子(∵)(可愛い……)



小梅「5才の時だったかな……ちょっとしたことで父親を怒らせてしまって……」



小梅「その時、お姉ちゃんが身代わりになってくれたの……」



小梅「でも次の日の朝には、ベランダで冷たく横たわるお姉ちゃんがいて……」



乃々(重い……)



小梅「私のせいだから、ゴメンねって言ったんだけど……」



小梅「『小梅を守れたから気にしないで』って」



美玲「うぅ……立派なお姉さんだな……!」グスグス



小梅「だから、私たちにとってはもう、済んだ話なの」

乃々「うぅ……」グスグス



乃々「皆さん……この素晴らしいお姉さんのために、黙祷を捧げませんか……?」



美玲「賛成だぞ……」



幸子「そうしましょう」



輝子「親友の双子の姉も、私たちの親友……!」



乃々「それで、お姉さんの名前は?」



小梅「えっと……新しい方で良いよね?」



幸子「どういう意味ですか? 名前が複数あるとでも?」



小梅「実は、お姉ちゃんの名前は、私が変えたの」



小梅「戸籍で変えた訳じゃないけど」



小梅「昔の名前で呼ばないようにしたかったから」

乃々「どうしてなんですか……?」



小梅「お姉ちゃんは、今でも両親を怨んでるの」



美玲「だろうな。ウチが小梅のお姉ちゃんでも、同じ気持ちだぞッ!」



小梅「だから、なるべく過去から遠ざけてあげたかったの」



小梅「今思えば、戒名みたいなもの……かも」



輝子「小梅は……お姉さん想いだなぁ」グスッ



幸子「では、お姉さんの新しい名前は?」



小梅「小桃。白坂小桃」



乃々「素敵な名前ですね」



美玲「白坂小桃と白坂小梅……可愛い名前だな!」



小梅「そ、そう?」テレ...















小梅「やっぱり……私も改名して、良かった」フフ...



4人「「」」















小梅「……あ、もう黙祷しようか?」



幸子「いやいやいやいや!!!!!!!!????????」

幸子「……」



幸子「えっ……?」



幸子「……」



幸子「えっ……?!」



幸子「今、小梅さんも改名って……」



幸子「……えっ……?!」



小梅「私もしたよ?」



幸子「……ま、まぁ! まぁそうですよね! そうでしょうとも!」



幸子「そうでなきゃ、お姉さんとお揃いの名前にならないですもんね!?」



幸子「自分の名前も変えることで、お姉さんに辛い想いをさせないようにしたんですよね?!」



小梅「うん」コクリ



幸子「それで、小梅さんが改名したのは、名前だけなんですよね?!」



小梅「うん、そうだよ」コクリ















小梅「苗字は、施設に入ったときに新しくなったから」



4人「「」」















小梅「……あっ、お肉冷めちゃう」モグモグ



幸子「いやいやいやいや!!!!!!!!!?????????」

幸子「……」



輝子「……」



美玲「……」



乃々「……」



小梅「?」モグモグ



幸子「……」



幸子「……白坂小梅さん」



小梅「はい」



幸子「……」



幸子「……苗字も名前も変わったんですね?」



小梅「うん」



乃々「……」



乃々「あの……」



乃々「……」



乃々「元々は何という名前なんd「ダメです!!!!」」



幸子「その質問は絶対に禁止ですから!!!!」



幸子「大いなる災いが降りかかっても知りませんよ!!!!」



美玲「まるでヴォルデモートだな……」モグモグ(←慣れてきた)



幸子「当然、お姉さんの昔の名前をたずねるのも禁止です!!!!」



幸子「こういう面倒なことで割を食うのは、いつだってボクなんですから!!!!」



輝子「フヒ……幸子、分かってるじゃないか……」モグモグ(←慣れてきた)



幸子「そこにおわすは白坂小梅さん!!!! そのお姉さんが白坂小桃さん!!!!」



幸子「それでよろしいですね!!!!????」



乃々「あちゃー、幸子さんとうとうパニクっちゃったかー」モグモグ(←お腹が空いた)

乃々「分かりました……それでは白坂小桃さんのために……黙祷!」

乃々「……」



輝子「……」



幸子「……」



美玲「……」



小梅「……」

小梅「……」



小梅「……え?」



小梅「……すごく美味しいよ? ……食べたい?」



小梅「……お供えしよっか? いらない?」



小梅「……だ、大丈夫だって、ちゃんと食べてるから……



小梅「だから、BMIを連呼しないで!」



小梅「……もう、分かった! 分かったってば!」



小梅「分かったから! もっと大きくなってから! これで良い!?」



小梅「……はぁ、うん……分かってるってば……」



小梅「もう、強情なんだから……」フゥ















4人((黙祷相手とガッツリ談話してる……))

乃々「黙祷を終了します」

乃々「オマエラもちゃんと黙祷しましたよね?」チラッ

小梅「みんな、ゴメンね?」



小梅「途中、あの子がおしゃべりしてきて……」



輝子「だ、大丈夫……フヒヒ」



美玲「でもさ、なんで実の姉相手に『あの子』なんて他人行儀なんだ?」



小梅「お姉ちゃんは私にベッタリで……」



小梅「適度に突き放さないと、悪霊になっちゃうの……」



美玲「マジで?!」



輝子「霊の世界は奥深いな……」



小梅「チキン美味しかった」ケフッ



輝子「まだデザートがあるぞ?」



小梅「別腹だから、大丈夫」



輝子「だな、フヒ……」



美玲「ウチも食べたー!」



乃々「あとは幸子さんだけですよ」



幸子「この空気の中で、よく食べられますね?!」モグモグモグモグ!!

幸子「でも……小梅さんはもう、天涯孤独の身、なんですよね」



小梅「ううん、違うよ」フルフル



幸子「確かに、ボクたちは小梅さんと一緒ですよ。でも……」



美玲「もう親族はいないんだよな?」



小梅「うん、もう誰もいないよ」















小梅「でも今は、Pさんが里親だから」



3人「「」」















乃々「デザートのケーキです」



小梅「わぁ……!!」キラキラ



幸子「いやいやいやいや!!!!!!!!!!??????????」

幸子「今のは乃々さんに言いましたからね!? 今のは乃々さんですからね!?」



幸子「あの空気の中、よく平然とバースデーケーキを運べましたねぇ!?」



幸子「どういうことか、説明してください!!」



乃々「だ、だって……」



乃々「ケーキ食べたいですし……」



幸子「その通りですね!!!!」



美玲「よーし! ろうそくに火をつけるぞ!」



輝子「なら、私に任せて」



輝子「ライブでよくやってるから」



幸子「なんでライブ中に火をつけているんですかねぇ……」

輝子「これで良し!」



小梅「わぁ……!」パァ...



美玲「ろうそくが13本ついてるな」















小梅「ワァー、13サイニナッタンダー」



幸子「13サイ、オメデトウゴザイマス」



美玲「コウメモモウ13サイカー」



輝子「ライネンハ13サイカナ、フヒヒ……」



乃々「サザエさん時空ですね分かります」

4人「ハッピバースデー♪ トゥーユー♪」



4人「ハッピバースデー♪ トゥーユー♪」



小梅「お友達にお祝いしてもらうの、初めて……」キラキラ



乃々(お友達とバースデーパーティ、初めて……)



輝子(ヒト科とバースデーパーティ、初めて……)



幸子(同年代とバースデーパーティ、初めて……)



美玲(ウチがみんなに素敵な思い出を作ってあげなくちゃ(使命感))



4人「ハッピバースデー♪ ディア・小梅(さん)♪」



4人「ハッピバースデー♪ トゥーユー♪」



小梅「せーの――」



















ろうそく「ふっ……」13→12



















4人「あ」







小梅「ちょっとお姉ちゃん?!」ガタッ



小梅「ポルターガイストで1本消したでしょ!?」



小梅「も〜!(激おこ)」

4人(あんなに怒る小梅(さん)初めて見る……)



4人(でも……)



















小梅(`Δ´)ムキー!



















4人(可愛い……!!)

美玲「……まぁ、なんだかんだで、ろうそくを全部吹き消しましたー」パチパチ



美玲「あらためて、小梅! 誕生日おめでとー!」パチパチ



幸子「おめでとうございます」パチパチ



乃々「おめでとうございます」パチパチ



輝子「おめでとう」パチパチ



小梅「あ、ありがとう……///」



乃々「ケーキは、私と美玲さん、そして幸子さんの合作です」



小梅「この目玉のゼリーが、素敵……」



幸子「この瞳を見てください! ちゃんと13って書いてあるでしょう?」



小梅「わっ、本当だ……すごい!」キラキラ



幸子「ここがなかなか難しくて……おかげで何度も作り直しましたよ」



小梅「幸子ちゃん、ありがとう!」ギュッ



幸子「ど、どういたしまして……///」



乃々「あら〜」ニヤニヤ



輝子「良かったな、小梅」



小梅「うん!」



美玲「おーい! 早くしないとクリームがとけるぞー?」

輝子「切り分けも、私に任せて」



輝子「ライブでは必須だからな……フヒヒ……」



幸子「ライブ中に何を切り分けているんですかねぇ……」



輝子「き、キノコとかだから(震え声)」



幸子「こっち見て喋ってくださいよ」



輝子「小梅はどれが良い?」



小梅「えっと……これかな」



輝子「それ小さいぞ?」



小梅「え、そうなの?」



美玲「その右の一番大きいやつで良いじゃん」



小梅「でも、このチョコのところ、欲しいし……」



乃々「じゃあ、私がそれ貰うので、チョコをあげますよ」



小梅「良いの?」



乃々「主役は大人しく祝われてください」フフ...



小梅「ありがとう、乃々ちゃん」ニコリ



乃々(*´▽`*)



美玲「その満点スマイルを仕事で発揮しろ森久保乃々ォ!!」

小梅「いただきます」



幸子「いただきます」



美玲「デザートの前にもついつい挨拶しちゃうの、なんでだろうな?」モグモグ



幸子「不思議ですよね」モグモグ



小梅「美味しい……!」パアァ



美玲「クリームが、ちょうど良い甘さだな!」モグモグ



乃々「自画自賛ですか……」モグモグ



美玲「良いじゃんか、本当に美味しいって思ったんだから!」



小梅「美玲ちゃん、美味しいね」ニコッ



美玲「だろー? ウチも頑張ったからな!」フフーン



幸子「ちょっと美玲さん! ボクの著作権を侵害しないでください!」



幸子「フフーン使用料の支払いを申し立てます!」



美玲「イチゴ」ホレ



幸子「よし」ヤッタ



幸子「イチゴ貰っちゃいました!」



乃々「イチゴを支払うなんて、豪勢ですね……」



乃々「キウイ2枚が相場じゃないんですか?」



美玲「今ウチは機嫌が良いからな!」フフーン



幸子「著作権」



美玲「イチゴ」



幸子「よし」ヤッタ!

輝子「でも、どうして親友が、小梅を引き取ったんだ?」



乃々「可愛かったからじゃないですか?」



美玲「えー、そんな変態な理由か?」



幸子「いえ、Pさんなら妥当ですね!」



幸子「なにせこのボクを、空へ突き落としたり、水に突き落としたりする変態ですから!」プンプン



美玲「それこそ妥当じゃん」モグモグ



幸子「嫌ですよ、そんな芸人みたいなのは!」



美玲「……えっ?」



幸子「そのリアクションはやめてください!」ンモー!



美玲「アハハハ! ゴメンな、幸子の反応がカワイイから、ついつい」



幸子「そ、それなら仕方ありませんね! ボクはカワイイですから!」



美玲(幸子がチョロ過ぎて不安になる)モグモグ



乃々「それで、実際はどうなんですか?」



小梅「Pさんは、私と同じで見える人なんだけど……」



美玲「あー、やっぱりそうなんだ」



小梅「あの子とばかりおしゃべりしてる私を見て、放っておけなかったから……って言ってた」



輝子「親友は、なんでそこにいたんだ?」



小梅「クラリスさんを勧誘した帰りだったみたい」



輝子「そうか……同じ兵庫出身、だったな」モグモグ

幸子「ところで、アイドルのプロデューサーって里親になれるんですか?」



幸子「時間も給料も安定していないイメージがあるんですけど」



美玲「でもアイツ、大体定時で帰るくらい優秀だし、そのおかげでマイホームもマイカーも買えたって言ってたぞ?」



乃々「優秀すぎて草不可避」



美玲「まっ! 念のため、メールで聞いてみるか」



美玲「『里親になる条件ってなんだ?』送信……っと」メルメル



幸子「Pさんにですか?」



美玲「ううん、ありすに」



幸子「なんでありすさんにそんな質問するんですか?!」



美玲「なんかすぐ調べてくれそうだろ?」オンドゥルルラギッタンディスカー!



美玲「あ、返事来た」



乃々「着メロ酷いな」



美玲「『ggrks』だってさ」



幸子「いやそれはありすさん正しいですよ」



幸子「というか、大丈夫ですか? 嫌われてませんか?」



美玲「『ガッ』て返事しとこ」メルメル



幸子「あ! これ、逆に仲良しなパターンだ!」

コラム



その後の2人のメール







美玲『ガッ』



ありす『ぬるぽなんて言ってません!』



美玲『ガッ』



ありす『だから、ぬるぽなんて言ってませんってば!』



美玲『ガッ』



ありす『ぬるぽって言ってましたね……恥ずかしいです』



美玲『ガッ』



ありす『ガッ』



美玲『ウチはまだぬるぽって言ってないだろ!』



ありす『ガッ』



美玲『一本取られたな┐(´д`)┌』

美玲「Pの里子になってどれくらい?」



小梅「今年で5年目」



美玲「それじゃ、この業界のことは結構知ってるんだ?」



小梅「馴染み深いって意味なら、そうかも」



小梅「Pさんの友達や仕事仲間の人が、よくうちに遊びに来てたから」



輝子(何年も親友の家に同棲してたってこと……追求しない方が良い、よな?)ドキドキ



美玲「怖くなかったか? まだ小学生なのに、大の男とばかりと会ってたなんて」



小梅「Pさんもいたから、平気だったよ?」



小梅「あ、でも……」



小梅「強面の大きな人にスカウトされた時は、さすがに泣いちゃった」アハハ...



幸子「可哀想すぎますよ、その人」



美玲「それは強面すぎるのが悪い」



小梅「今では仲良しだから」



美玲「へぇ、趣味でも合ったのか?」



小梅「趣味があったっていうか……」



















小梅「その人に、ホラーの知識を教えてもらったの……」



4人「「」」



















小梅「あ、この間新しいDVDを――」



幸子「いやいやいやいや!!!!!!!!!!!???????????」

幸子「それまでホラーは趣味じゃ無かったんですか?!」



小梅「うん」



幸子「あの子とさんざん仲良くしていたのに?!」



小梅「そう」



小梅「ただの死んだお姉ちゃんだと思ってたから」



乃々「ただ者じゃねぇな」



小梅「その強面の大きな人は、たk――Tさんっていうんだけど」



小梅「たけ――Tさんとは何度も会ったから、仲良くなったの」



輝子「Tさんが報われて、良かった……」



小梅「そのたけうt――Tさんはホラーとかオカルトが趣味で」



幸子「もしかして、小梅さんの趣味ってまさか……!?」



小梅「うん、武内さn――Tさんのおかげ」



幸子「分かりましたから! もう武内さんで良いですから!」

美玲「遊びに来た同業者にスカウトされたりしたのか?」



小梅「うん、よくあった」



幸子「そのころから美少女だったんですね」



小梅「武内さんは……一目見た瞬間、名刺を渡してきたよ?」



乃々「武内ェ……」



小梅「それまで私、アイドルになるなんて考えたこともなかったから……」



小梅「アイドルになれたのは、武内さんのおかげ……かな」



乃々「武内ェ……!」



美玲「Pは、小梅をアイドルにしようとは思わなかったのか?」



美玲「ここにいるヤツらは大体、アイツの勧誘がきっかけだぞ?」



美玲「ウチと輝子なんか、そういうクチだよな?」



輝子「そ、そう……」



幸子「ボクはセルプロ出身ですよ!」



幸子「その後Pさんの誘いを受けて、ここに来たんです」



乃々「私は、親戚の誘いで、1回だけのハズだったんですけど……」



乃々「そこを目ざとく見つけられ、あれよあれよとズルズルと……」オヨヨ

※セルプロ……

セルフプロデュースの略

プロダクションに所属せず、個人でアイドル活動をしていた者を指す







彼女たちの所属プロ内では、輿水幸子と前川みく、

そして読モ出身の佐久間まゆを含めた3人が、

セルプロ出身の代表的存在である







しかし、本SSにおいて、

その設定が活かされることは

一切ないのであった――!!

小梅「アイドルに興味が無かったって言ったら、ウソになる……」



小梅「でも、Pさんは何も言わなかったから……」



小梅「触れちゃいけないことだと、思ってたの」



輝子「そ、それはきっと……親友の気遣い、だな」



幸子「そうなんですか?」



輝子「それまで、小梅は苦労してきた……」



輝子「だから……ごく普通の暮らしをして欲しいと、思った」



輝子「……と、思う、フヒ……」



美玲「うん、ウチもそうだと思う」



美玲「だから小梅が『アイドルに興味がある』って言ったら、すごく応援してくれたんじゃないか?」



小梅「え……どうして分かるの?」



小梅「それまでPさんは、アイドルのアの字も口にしなかったけど……」



小梅「その日から……CDやDVDを、たくさん見せてくれるようになったの……」



美玲「大事にされてるんだな」



小梅「そ、そうかな……?」



小梅「……うれしい///」ニッコリ



乃々「守りたい、この笑顔」

幸子「今日は、小梅さんの秘密をガッツリ聞きましたが……」



幸子「どんな過去を抱えていたとしても、ボクたちは小梅さんの親友ですから!」フフーン



輝子「そ、そうだぞ……」



輝子「辛かったら、私たちに相談してほしい……」フヒヒ



美玲「イジメられたら、すぐに言うんだぞ?」



美玲「ウチが直接ひっかきに行くんだからなッ!」ニカッ



乃々「いつも蘭子さんやラブライカの2人などの、貴重なオフショットを提供していただき、まことにありがとうございます」



乃々「これからも、白坂小梅ネキのために精一杯頑張らせていただきますので、今後ともご贔屓に……」フカブカ



美玲「改めて聞くと、オマエらの関係ヒドイな!!」

小梅「みんな……本当にありがとう」



小梅「私、まだ子供で、みんなにも迷惑かけちゃうと思う……」



美玲「小梅は本当に頑張ってるぞ」



美玲「むしろコイツらの方が迷惑かけてるくらいだから」



幸子「言われてますよ輝子さん?」フフ...



輝子「いや、これは乃々のこと……」フヒ...



乃々「そういう幸子さんだって……」フフ...



美玲「いやオマエら全員だからな!?」



美玲「……と、まぁこんな調子だから、小梅が気に病む必要ないぞ」



小梅「フフ……」











小梅「……私、やっぱりみんなと一緒にいたい……」



小梅「私のことを知って、それでも一緒にいてくれて……」



小梅「アイドルをはじめて良かったって……心から思った」



小梅「これからも、よろしくお願いします」ペコリ



小梅「あと……パーティ、本当に……ありがとう」



小梅「こんなにお祝いしてもらったの、生まれて初めてで……」



小梅「みんな……私の、親友……ありがとう……」

(この直後、乃々は鼻血を出してぶっ倒れました)







おわり

例のおまけ







夜――

P邸――







小梅「そ、それでねっ」フンフンッ



小梅「乃々ちゃんは本当に料理上手でねっ」フンフンッ



小梅「あ、輝子ちゃんのサラダもとっても美味しくってねっ」フンフンッ



P「小梅、少し落ち着け」



小梅「あ……ゴメンなさい」



P「小梅がこんなに興奮するなんて、珍しいな」



P「あいつらの開いてくれたパーティが、本当に嬉しかったんだろ?」



小梅「うん!」



P「あんなに表情のなかった小梅が、今はこんなに笑うとは……」



P「いい友達を持ったなぁ……」グス



小梅「うん……みんな、親友だから」



P「俺の小梅を楽しませるとは、なかなかやるじゃないか」



P「あいつらにちょっとボーナス出しておこう」



小梅「出た……プロデューサーの強権……フフ」

小梅「あ……」



P「どうした?」



小梅「今日、私の昔のこと……みんなに話したの」



P「そうか……みんな驚いただろ?」



小梅「うん」



小梅「私、何も喋ってなかったみたいで……」



小梅「自分でも、驚いた」



P「そっか……」



P「それで仲悪くなった子はいたか?」



小梅「ううん」



小梅「みんな……受け入れてくれたよ」



P「ボーナス、増額しておこう」



小梅「良かったね、輝子ちゃん……新しい原木が買えるよ……」



P「というか……今日で良かったのか?」



小梅「うん」



小梅「今日サラッと言ったら、むしろ大丈夫かな……と思って」



P「小梅は思い切りが良いなぁ」

P「過去を話すのは構わないが……」



P「さすがに、変なことは言ってないよな?」



小梅「変なことって……どんなこと?」



P「そうだな」



P「まだ小梅のおねしょ癖が治っていない……とか?」ハハハ



小梅「ふぅん」ムッ...



小梅「Pさんが仮性○茎だってことかと思ったけど」



P「OK、痛み分けといこうじゃないか」



小梅「良いよ」

P「あと、バレちゃいけないことを喋ったりとか……」



P「そういうのはないか?」



小梅「うん、大丈夫」



小梅「本当にダメなことは……言ってないよ」



P「そうか」



P「それなら大丈夫だな」



小梅「うん」



















小梅「私がPさんの許嫁だってこと……みんなに内緒だから」



P「正確には、小梅の自称だけどな」

P「前からずっと言っているが、今回も言っておこう」



P「お前はまだ13だぞ? まだ中学に入ったばかりなんだ」



P「人生はまだまだ長い……もっと他にいいやついるって」



小梅「でも……」



P「何か、問題でもあるのか?」



P「俺じゃないといけない理由でも?」



小梅「うん」



P「……え、あるの?!」



小梅「だって……」



小梅「私を拾ってくれるくらい優しくて、一緒にいて楽しくて、仕事もできて、料理もできて、あの子も見えて……」



小梅「こんな人……もう二度と会えないと思う」



P「うん……それは俺も否定できないけどさ」



P「でも、こんな業界だから、いつ職なしになるかわからないぞ?」



P「もっと安定した人間を選べよ」



小梅「大丈夫」



小梅「その時は、私が養ってあげるから」ニコッ



P「13歳に言われちゃったよ」

小梅「私……子供だから、Pさんを待たせることになっちゃう……」



小梅「だから今のうちから、素敵なお嫁さんに、なるって決めたの……」



小梅「Pさんを、独り占め……したいから///」



P「そうだよな」



P「小梅はまだ小さいのに、すごい頑張ってるもん」



P「炊事洗濯だって、俺の技術を全部吸収しちゃって……」



P「今じゃ、響子よりも家事スキルが高いんだもんな」



P「……キャラ被りを考慮して、響子には隠してるけど」



小梅「頑張ってるよ」



小梅「料理に、お掃除に、お洗濯に……」



小梅「未来のご主人様のためだから」



P「あぁ! 今の、録音しておけばよかった!」



小梅「あと……えっと……」



P「……」



小梅「……」モジモジ



P「……」



小梅「……///」モジモジ



P「あと……何?」



小梅「ぅぅ……///」



小梅「……え……」



小梅「……ぇっちなこと……も……///」



P「ありがとう」●REC



小梅「うーあー……///」ポカポカ

P「……おっと、もうこんな時間か」



小梅「あ、あの! その……」



小梅「今日……一緒に寝ても良い?」



P「良いけど……久しぶりだな」



P「以前自分から1人で寝るって言って、添い寝は卒業したと思ったのに」



小梅「お嫁さんになるのに、甘えてばかりじゃいられないから」



小梅「でも今日は特別だから……良い、よね?」ウワメヅカイ



P「……あぁ、今日は特別だ! だからなんだってしてやろう!」



小梅「やった……」

P「そして、俺からのサプライズプレゼント!」



P「小梅には、明日からしばらく泊まり込みの仕事と伝えていたが……」



P「なんと! これから1週間! 小梅と慰安旅行だったのさ!」



小梅「え、ホント……?!」



P「そう! 小梅に楽しんでもらうために、密かに計画していたんだ!」



P「そして、小梅と一緒にラブラブしたかったのさ!」



小梅「ら、らぶらぶ……///」



小梅「……わ、私も……Pさんとラブラブ、したい……!」



P「スケジュールは明日から5泊6日! さらに帰宅して1日オフ追加!」



P「合計7日間の慰安旅行だ!!」



小梅「わぁ〜……!」パチパチ

小梅「でも……こんなに休んで大丈夫……?」



P「任せろ! 俺の才能があれば、トップアイドルを1週間完全オフにすることも造作ないのさ!」



P「このサプライズのために、1週間分の仕事を全て済ませて、残った大量の判押しを全てちっひに丸投げしたからな!」



小梅「ちひろさん、大変そう……」



P「判子は1週間かけて押せばいいから、見た目ほど大変じゃないさ」



P「そんなことより……今は俺だけを見てくれよ……(イケボ)」



小梅「ぁ……ぅ、うん///」カァ...



小梅「Pさんも……私だけを見て……///」ギュ



P「あぁ、2人だけの世界だよ……お姫様」



小梅「Pさん……好き……///」チュ



P「うっひょー! 今夜は夜通しチュッチュするぞー!」ガバァ!!



小梅「きゃっ……もう、Pさんったら……///」テレテレ

CGプロ・事務室――







ちひろ「……」カタカタ



ちひろ「……」カタカタ



ちひろ「……」



















ちひろ「ちくしょう」ガクッ







終わり



21:30│白坂小梅 
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