2016年06月03日

真 「可愛くなりたい!」 幸子 「はい?」

真 「可愛くなりたいんだよ!」



幸子 「なんですか急に?」



真 「わざわざ765事務所に来てもらったのはほかでもない」





幸子 「はい」



真 「ボクが可愛いアイドルになるにはどうすればいいのか・・・ズバリ、幸子にアドバイスしてほしいんだ」



幸子 「はぁ。別に真さんは今のままで十分可愛いアイドルだと思いますが・・・」



真 「そういうのはもういいんだ!」



幸子 「わっ。お、大きな声出さないでくださいよ」



真 「765のみんな、特に雪歩はそう言ってくれるんだ。ボクは今のままでも十分可愛いって」







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幸子 「でしたら・・・」



真 「まずはこれを見てほしい」ドサッ



幸子 「なんですかこれ?・・・手紙?」ピラッ



真 「ボク宛のファンレターだよ。8割以上・・・女の子からね」



幸子 「ああ・・・・」



真 「わかってくれた?もちろんファンになってくれるのはすごくうれしいけど、ボクはもっと女の子らしくて可愛い仕事をしたいんだ」



幸子 「なるほど、わかりました。そこでカワイイボクに相談ですか」



真 「ごめんね、幸子も忙しいのに」



幸子 「いえいえ大丈夫ですよ。ボクにできることなら協力します」



真 「ありがと、幸子」





幸子 「では真さん」



真 「うん」



幸子 「さっそく特訓です。ボクの言うことを復唱してください。カワイイは声からです」



真 「ばっちこい!」



幸子 「その返事がすでに」



真 「しまった、つい」



幸子 「ま、まぁいいです。ではいきますよ。・・・ボクはカワイイ!」



真 「ボクは可愛い!」



幸子 「ボクは世界一カワイイ!」フフーン



真 「ボ、ボクは世界一可愛い!」



幸子 「ダメです真さん」



真 「え?」





幸子 「気持ちがこもってませんでした。こういうのは自信を持って言い切るのが大切なんです」



真 「押忍!」



幸子 「可愛くなる気あります!?」



真 「押忍もダメなのか。けっこう判定厳しいね」



幸子 「むしろさっきより男らしくなってましたよ?まったく・・・ではもう一度いきます。ボクは世界一カワイイ!」フフーン



真 「ボクは世界一可愛い!」フフーン



幸子 「いいですね。気持ちがこもってきましたよ」



真 「な、なかなか恥ずかしいね」



幸子 「?そうですか?」



真 「さすが幸子・・・」





幸子 「?では続けますよ。ボクは世界一カワイイ!」



真 「ボクは世界一可愛い!」



幸子 「同じ事務所の千早さんよりカワイイ!」



真 「お、同じ事務所の千早より可愛い!」



幸子 「同じ事務所のあずささんよりカワイイ!」



真 「同じ事務所のあずささんより可愛い!」



幸子 「同じ事務所の雪歩さんよりもカワイイ!」



真 「同じ事務所の雪歩よりも・・・ええ!?」



幸子 「え?」



真 「い、いやいや。さすがに雪歩の方が可愛いって」



幸子 「千早さんとあずささんは大丈夫だったじゃないですか」



真 「2人は可愛いよりキレイだから」



幸子 「まぁ・・・わからなくはないです。でもこれも特訓ですよ?」



真 「くっ」





幸子 「ではもう一度いきます」



真 「ま、待って!えっと、ボクは雪歩より・・・・ダメだ、難しい」



幸子 「そうですか。・・・真さんは雪歩さんのことすごく可愛いと思ってるんですね」



真 「まぁ、ある意味目標だからね。おしとやかで儚げで守ってあげたくなる、なんというか・・・ザ・女の子!みたいな」



幸子 「真さん、普通の女の子はザ・女の子!って言葉は使わないんですよ?」



真 「うっ。そ、それはともかく・・・」



幸子 「はい」



真 「ボクは雪歩よりもかわ・・・。ボクは雪歩より・・・ダメだ、雪歩のほうが可愛い!」



幸子 「訓練ですからまずは自分が可愛いと思うことからスタートです。雪歩さんも可愛いけどボクの方が可愛い!くらいに自信を持つことです」



真 「目標にしてる雪歩より可愛かったら訓練終わっちゃわない?」



幸子 「そんなことないですよ。このあともカワイくなるための訓練が目白押しです」





真 「そっか・・・うん、わかった。よーし、ボクは雪歩よりも・・・ボクは雪歩よりも・・・」



タッタッタ ガチャッ オツカレサマデース



雪歩 「お疲れさまですー。あ、真ちゃん・・・と幸子ちゃん?」



幸子 「あ」



真 「ボクは雪歩よりもっ・・・・・だ、ダメだ!雪歩の方がボクより可愛い!」



雪歩 「!?」



真 「ゆ、雪歩!?」



雪歩 「えっと、今のは・・・・?と、とりあえず幸子ちゃん、いらっしゃい」



幸子 「ど、どうも。お久しぶりです」



雪歩 「今日はどうしたの?」



幸子 「真さんがカワイくなりたいと言うのでその特訓です」



真 「ちょっ、幸子!?」





雪歩 「なんとなくわかったよ。それでさっきの声出し?も特訓だったのかな?」



幸子 「ええ、まぁ」



雪歩 「そっか。・・・・真ちゃんさっきのだけど、私の方が真ちゃんより可愛い、って言ったの?」



真 「う、うん」



雪歩 「あのね真ちゃん・・・・」



真 「うん・・・」



雪歩 「私より・・・真ちゃんの方が可愛いよ!!」



真 「え?・・・・・えぇ!?」





雪歩 「ひんそーでちんちくりんな私より真ちゃんの方が可愛いよっ。真ちゃんはカッコイイから可愛いときのギャップも可愛いんだよっ」



真 「い、いやいや雪歩の方が可愛いからっ。話し方とか立ち振る舞いとかすごく女の子っぽいしボクなんか全然・・・」



雪歩 「う、うれしいけど真ちゃんの方が可愛いよっ。この前のメイド服とか真ちゃんすっごく似合ってたよっ」



真 「そ、それを言うなら雪歩だって先週の撮影で着てた着物姿とかすごく可愛かったよっ」



雪歩 「で、でも真ちゃんの方が可愛いもん!」



真 「もん!とか言っちゃう雪歩の方が可愛いよ!」



ユキホノホウガー! マコトチャンノホウガー! ワーワー



幸子 「(お互いがお互いを褒め合ってケンカしてます。・・・不思議な光景ですね)」



幸子 「(そして、なんとなくボクの勘が告げています。この痴話ゲンカの中にいるのはマズイ!・・・と)」





幸子 「え、えっと、ボクはもうすぐ輝子さんたちと事務所で待ち合わせなのでそろそろ失礼しますね(本当はあと1時間以上ありますが)」イソイソ



真 「あ、そうなんだ。残念だなぁ、もっとゆっくり話したかったのに・・・」



雪歩 「もう帰っちゃうの?せめてお茶くらい・・・」



幸子 「すみません、今度また遊びに来ますので。じゃ、じゃあ、ボクはこれで・・・・。あの、なんで真さんはボクの腕をつかんでいるのでしょう?」



真 「ちょっと待ってね幸子。最後に簡単な質問なんだけどさ・・・」ガシ



幸子 「はい」



真 「雪歩の方が、ボクより可愛いよね?」ニコッ



幸子 「え、えっと、それは・・・」



雪歩 「もう真ちゃんっ。幸子ちゃん困ってるよ」



幸子 「(雪歩さん・・・!)」



雪歩 「ところで幸子ちゃん」



幸子 「は、はい(あれ?なんだか嫌な予感が・・・)」



雪歩 「真ちゃんの方が、私より可愛いよね?」ニコッ



幸子 「」





真 「簡単な質問だよね、幸子?」



雪歩 「ねっ、幸子ちゃん?」



幸子 「(どっち答えても面倒くさくなるやつですねこれ!かくなる上は・・・)」



幸子 「あ!響さんがハム蔵を足の裏に乗せて三転倒立してます!」ビッ



雪歩 「え?」



真 「え?」



幸子 「今です!」ダッ



真 「あっ、待ってよ幸子。質問に答えてくれるだけでいいからっ」ダッ



雪歩 「幸子ちゃん待ってー」ダッ



幸子 「なんで追いかけてくるんですかーーーー!?」ダッシュ



真 「幸子が逃げるからっ。ね、ね、雪歩の方が可愛いよね?ねえーー!?」ダッシュ



雪歩 「真ちゃんの方が可愛いよね、幸子ちゃん?幸子ちゃーーーん!?」ダッシュ



幸子 「お2人とも可愛いですから!可愛いですからーーーー!?」



ゆきまこ 「「幸子(ちゃん)、待ってーーー!」」







その後、765事務所〜346事務所までの道を追いかけっこするアイドルの姿が目撃されたらしいが・・・それはまた別の話。



おわり







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