2016年06月15日

モバP「みんながプロデューサーって呼んでくれなくなった」

ちひろ「そうですか」



P「はい」





















ちひろ「…………」カタカタ



P「…………」



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P「あの……スタドリ買うんでちゃんと話を聞いて――」



ちひろ「それでどうしたんですか、プロデューサーさん」



P「くだ……えぇ…………食い気味に来たよ……えぇ……」



ちひろ「プロデューサーさん?」



P「ああ、いえ……最近みんながプロデューサーって呼んでくれなくなってですね」



ちひろ「はぁ……」



P「……なんでですかね?」



ちひろ「なんでって……そんなの前からじゃないですか。みくちゃんとか莉嘉ちゃんとか」

P「いえいえ、前から呼んでない子たちじゃなくて」



ちひろ「では今までプロデューサーさんって呼んでいた子たちがですか?」



P「はい」



ちひろ「下の名前で呼ばれてたり?」



P「いや……それならそれで構わないんだけど……」



ちひろ「じゃあ……」

















ちひろ「嫌われたんじゃないですか?」



P「!?」

ちひろ「って冗談ですよ、冗談」



P「」



ちひろ「? プロデューサーさん?」

























P「」ポロポロ



ちひろ「泣いてるーっ!?」ガビーン

P「うぇっ……うぅ……」ポロポロ



ちひろ「ちょっ!? なんで泣くんですかっ!?」



P「みんなに嫌われていると想像すると……ショックで」



ちひろ「と、とりあえず泣き止んでください! こんなところあの子たちに見られたら――」









凛「おはようございます」ガチャ



ちひろ「!?」







P「り、凛か……おはよう……ぐすっ」



凛「うん、おはよう……それでなんで泣いているの?」



ちひろ「ぷ、プロデューサーさんにスタドリを無料でプレゼントしたら泣いてしまって」



P「ちひろさん? そんなのいつ――」



ちひろ「しっ! あとでちゃんとあげますから黙っててください! まだ死にたくないんです!」



凛「ふーん」

P「よくわからないが無料で貰えるのか……やったぜ」



凛「よく飲んでるけど、それってそんなにおいしいの?」



P「それがよくわからないんだよ……おいしいのかな?」



凛「私に聞かれても……」



ちひろ「まぁまぁまぁ、そんなことより凛ちゃんはこれからレッスンですよね?」



凛「うん、ちょっと忘れてたことがあったから事務所に寄ってみたんだけど」



P「そうなのか。凛が忘れ物なんて珍しいな」



凛「そうかな? 私だって忘れ物ぐらいするよ」



ちひろ「それで忘れてたことってなんですか?」



凛「ちょっと今度の休みのことで確認が」

凛「忘れてないよね?」



P「ああ、散歩に付き合うってやつだろ? 覚えてる覚えてる」



凛「そう言ってこの前忘れかけてたよね?」



P「お、おう……すまない」



ちひろ「…………プロデューサーさん? アイドルとデートですか?」



P「さ、散歩だけですから。セーフです、セーフ」



ちひろ「まぁ、いいですけど……気をつけてくださいよ?」



凛「あっ、もう行かないと……」



P「おう、頑張って来いよー」









凛「うん、行ってきますご主人様」

ちひろ「ふぅ……凛ちゃんも約束の確認のためだけに来るなんて健気ですね」



P「はい」



















ちひろ「…………」カタカタ



P「…………」カタカタ



ちひろ「ん?」

ちひろ「プロデューサーさん、今凛ちゃんプロデューサーさんのことご主人様って……」



P「そうなんですよ、凛もプロデューサーって呼んでくれなくなって……」



ちひろ「」



P「何度か止めるように言っているんですけどねー、あははは」



ちひろ「えっ……いや……えっ……一体ナニがあって呼ぶように……」



P「うーん、呼ぶようになったきっかけですか?」



ちひろ「何か心当たりでもあるんですか?」



P「やっぱり冗談で凛に首輪を着けたのが原因ですかね?」



ちひろ「おい、何やってんだ」



P「いやっ、冗談のつもりだったんですよ!? そうしたら凛が気に入って……」



ちひろ「えぇ……凛ちゃん気に入っちゃったんですか……」



P「はい……あのときのこと聞いてくださいよ……」



ちひろ「はぁ……」

―回想―



P「さて……いろいろ用意してみたが次の衣装の小道具をどうするか……」



凛「プロデューサー? 机をごちゃごちゃさせて何してんの?」



P「ん? ああ、次の衣装で使う小道具の候補を決めているんだが……」



凛「ふーん、いろいろあるね。ネックレス、リング……犬耳と首輪?」









P「!!」ティン!



凛「嫌だよ」



P「まだ何も言っていません」



凛「どうせ犬耳と首輪を着けてみろって言うんでしょ? セクハラだよ、プロデューサー」



P「まぁまぁ、犬耳どうぞ」



凛「だから嫌だってば。何でこんなの用意してんの」



P「首輪だけでも」ズイッ



凛「ちょっ!? ちょっとプロデューサー!? ち、近っ!? や、やめっ///」

P「凛に似合うと思うんだよなー」カチャカチャ



凛「わ、私そんな趣味は……くすぐったいって!」





P「……凛」



凛「……っ」ビクッ













P「ベルト止めづらいから動かないでくれ」カチャカチャ



凛「……っ」ゾクゾク











P「よし、出来た。うむ、色も蒼だし似合ってるな」ワシャワシャ



凛「……」

凛「ねぇ、ご主……プロデューサー」



P「うん? 何だ? 満足したから首輪外してもいいぞ」



凛「これってリードもあるの?」



P「うん? あるけど……」



凛「ご主人様が着けて」







P「うん? ごしゅ? うん?」



凛「早く」ハァハァ



P「お、おう……こ、これで良いか?」カチャカチャ



凛「……っ」ゾクゾク





P「ど、どうだ?」



凛「ふーん、アンタが私のご主人様? ……まあ、最高かな」



P「」



凛「じゃあ、散歩に行こうか、ご主人様」



P「」ズルズル



―回想終わり―

P「ということがありまして……」



ちひろ「15歳のアイドルを何目覚めさせてるんですかっ!?」



P「こんなことになるなんて思うわけ無いでしょ!? 俺は悪くねぇ! 俺は悪くねぇっ!!」



ちひろ「なに開き直ってるんですか! プロデューサーさんが悪いに決まってますよね!?」



P「ええいっ離してください、ちひろさん!」



ちひろ「首輪を着けて散歩するアイドルなんて外に知られたらどうするんですか!?」







ワイワイガヤガヤガチャガチャ







未央「おっはよーございまーす!」ガチャ



P「おう、おはよう未央」キリッ



ちひろ「おはようございます、未央ちゃん」ニコッ



未央「うん、2人とものん気に挨拶してる場合に見えないけど、どしたの?」

ちひろ「聞いてくださいよ、プロデューサーさんが――」



未央「えっ、ご主人様が……あっ、ぷ、プロデューサーがどうしたって?」



ちひろ「――うん、何でもないの」



未央「ふーん…………チラッ……ほっ、何とか誤魔化せたみたいだね」



ちひろ「…………未央ちゃんはこれからレッスンかしら?」



未央「うんっ、その前にご主人様分を補給しようと思って!」



ちひろ「そ、そう……そう……」











未央「ご主人様……ぎゅってして?」ギュッ



P「」ギュー



未央「頭撫でて?」



P「」ナデナデ



未央「……はふぅ」



ちひろ「」

未央「よしっ、じゃあ本田未央! 本日も頑張ってきます!」



P「ああ、頑張って来い!」



ちひろ「はい、未央ちゃん頑張ってくださいね」



未央「はーい」











P「……」



ちひろ「……」



P「……」ニッコリ



ちひろ「……」ニッコリ























P「っ!!」ダッ



ちひろ「逃げるないでください! どういうことなんですか、どういうことなんですか!!」グイッ



P「スタドリ買いますから! スタドリをダースで買いますからっ!!」



ちひろ「それはそれとしてどういうことか説明してください!!」

―回想―



未央「ねぇ、プロデューサーに聞きたいことがあるんだけど」



P「何だ? 月の課金額なら教えられないぞ? 知りたくない、わかりたくもない」



未央「うん、それは私も知りたくもないかな。……課金の闇は深い」



P「それで何を聞きたいんだ? あっ、未央もスタドリ飲むか?」ゴクゴク















未央「なんでしぶりんはプロデューサーのことご主人様って呼んでるの?」



P「っ!?」ブー



未央「ひゃっあっ!? ちょっと汚いよ、プロデューサー!」



P「げほげほっ、すまんすまん。凛が? な、何のことだ? それよりタオルタオル」



未央「ふーん……じゃあしぶりんに首輪を着けて散歩しているのは?」



P「……み、見たのか?」ダラダラ







未央「ううん、しぶりんに聞いた……というか聞かされた」



P「りーーーーんっ!?」

未央「まぁ初めのうちはしぶりんも誤魔化そうと思ってたらしいけど……」



P「凛……何故諦めてしまったんだ……」



未央「それでプロデューサー、私も試してみていい? あっ、首輪は要らないよ?」



P「はい?」



未央「いやぁ、しぶりんがさ。自慢してくるもんだから気になっちゃって」



P「えっ、なに。凛のやつみんなに自慢しているの? なにそれヤバい」



未央「それよりプロデューサー、未央ちゃんの頭、空いてますよ?」



P「な、撫でれば良いのか?」ナデナデ



未央「…………ふーん、なるほどなるほど」



P「満足したか? とりあえず凛のことは周りに言いふらさないでくれ」



未央「…………よいしょ」ダキッ



P「!?」



未央「ほうほう……これがしぶりんが言っていた」スリスリ



P「!?」



未央「…………」クンカクンカ



P「!?」

未央「あっ、プロデューサー…………ご主人様、頭の手が止まってるよ?」



P「あっ、はい……ご主人様って何で言い直した」ナデナデ



未央「……っ」ゾクゾク











未央「…………」ギュー



未央「…………ご主人様?」クンカクンカ



P「」ナデナデ









未央「……っ」ゾクゾク









未央「これ……ダメなやつだ……ハマっちゃうよ……こんなの///」



―回想おわり―

P「ということがあってから抱きついてくるように……」



ちひろ「何で止めるように言わないんですかっ!?」



P「だって未央っぱいが! 合法的に未央っぱいが!!」



ちひろ「合法的にって何ですかっ!? 止めさせる気まったく無いですよね!?」



P「せめて夏まで待ってください! 薄着になる季節まで!!」



ちひろ「欲望が駄々漏れですよ!?」







ワイワイガヤガヤガチャガチャ







卯月「おはようございます!」ガチャ



P「おう、おはよう卯月」キリリッ



ちひろ「おはようございます、卯月ちゃん」ニッコリ



卯月「は……はぁ……ちひろさんたちは何をしているんですか?」

P「いや、なに。次の企画の打ち合わせをな」ググググッ



ちひろ「企画よりこの事務所の未来について話し合いたいところですが」ギチギチギチ



卯月「そうなんですか。私てっきりプロレスでもしてるのかと……」



P「卯月もこれからレッスンか?」



ちひろ「凛ちゃんも未央ちゃんももう来てますよ」



卯月「ええっ!? も、もしかして私遅刻しちゃいましたか!?」



P「いや、まだ時間はあるぞ? 2人は用があったから早めに来たみたいでな」



卯月「よ、よかったー。2人はプロデューサーさんに……あっ」



ちひろ「卯月ちゃん?」



卯月「えっと……その…………ご、ご主人様に……会いに来たんですかね///」



P「かわいい……そうみたいだな」



ちひろ「……っ」キッ

卯月「じゃあ、私もそろそろレッスンに行きますね」



ちひろ「はい、頑張ってくださいね卯月ちゃん」



卯月「はい、島村卯月頑張ります!」



P「よし、レッスンが終わったら3人に何か奢ってあげるから2人にも伝えといてくれ」



卯月「ホントですか!? えへへ……ありがとうございます、プロ……ご、ご主人様///」



P「かわいい……構わないよ、むしろ命綱だから……少なくとも今日は生きられる」



卯月「? よくわかりませんが……レッスンに行ってきます!///」















ちひろ「さて……」



P「ははは、違うんですよ、まぁとりあえず落ち着いて聞いてください」ドゲザ

―回想―



P「で、来週のスケジュールだが……」



凛・未央「…………ふんふん」クンカクンカスリスリ



卯月「…………あのー」



P「うん? どうした卯月、何か確認したいことでもあったか?」



卯月「いえ……何で凛ちゃんと未央ちゃんはプロデューサーさんにくっついているんですかね?」



凛「えっ、何でって……何かおかしいかな?」



卯月「えっ? 凛ちゃん? だって今まで……あ、あれ? 私がおかしいのかな?」



未央「しまむー? もしかしてしまむーもご主人様にくっつきたいのかな?」



卯月「ええっ!? わ、私もですかっ……って、ご主人様?」



凛「うん、ご主人様」



卯月「? ご主人様って……プロデューサーさんですよね?」



未央「うん、ご主人様だけど?」



卯月「あ、あれ? えっと……プロデューサーさんがご主人様で、ご主人様がプロデューサーさん?」







卯月「???」



―回想おわり―

P「それ以来2人が呼んでるから卯月も呼ぶように……」



ちひろ「なるほど……でも卯月ちゃんならちゃんとお願いすれば呼ぶのを止めてくれると思うんですが」



P「えっ?」



ちひろ「えっ?」



P「あっ……そこに気づくとは……さすがちひろさん」



ちひろ「まさかとは思いますが……」





P「だって卯月がですよ!? あの卯月がご主人様って呼んでくれるんですよ!?」



ちひろ「やっぱり止めてないじゃないですか!? 何が違うんですか!?」



P「良いですか、ちひろさん聞いてください」



ちひろ「……まぁ、聞きましょう。最期の言い訳を」



P「まだ卯月はあの2人のようにご主人様呼びに慣れていないんです」



ちひろ「むしろ慣れてもらっては困るんですが」

P「想像してください……卯月が顔を真っ赤にして上目遣いでチラチラ見ている……」



ちひろ「ふむ……ほうほう」



P「はっきり言って恥ずかしい……でも2人のように呼んでみたい……」



ちひろ「がんばれ卯月ちゃん!」



P「そう、頑張り屋な卯月は恥ずかしいけど頑張って呼ぶんです……ご主人様……と」



ちひろ「かわいい」



P「そして言ったあとに照れながらもエヘへと笑うんです……どうですか?」



ちひろ「尊い」















P「…………さて、ちひろさん。そんな卯月に止めろと言えますか?」



ちひろ「でもそれとこれとは別ですよね?」



P「えっ」

ちひろ「だからなに自分の担当アイドルに呼ばせてるんですかっ!」ギチギチギチ



P「痛い痛い痛い……あっ、でもちひろっぱいが当たって……これはこれで」









美波「おはようございます」ガチャ



P・ちひろ「あっ」





美波「えっと……ちひろさんは何で――」



ちひろ「…………」ドキドキ









美波「――プロデューサーさんにヘッドロックしているんでしょうか?」



ちひろ「!!」



P「…………」



美波「あ、あの……?」

ちひろ「いえ、ちょっとプロデューサーさんにお仕置きしているだけだから気にしないでください」



美波「はぁ……またプロデューサーさん何かしたんですか?」



P「…………」



ちひろ(良かった……美波ちゃんも呼んでいたら洒落にならないところだった)



美波「まったく……」





















美波「あとでお仕置きですね」



P「はい、ご主人様」ゾクゾク



ちひろ「!?」



―おわり―



22:30│モバマス 
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