2016年06月29日

三船美優「初めてのスマホ講座」

※ 本作の美優さんはIT音痴です。暖かく見守りましょう。





美優「おはようございます」





P「あ、おはようございます。今日はオフでしたよね?」



美優「ええ。でも特にすることがなかったので……その、なんとなく来ちゃいました」



P「じゃあ暇なんですね? ちょうど良かった」



P「実はケータイを持ってない子達に、連絡用として会社負担で持たせることになりました」



P「俺が使い方教える予定だったんですが、急用ができてしまって」



P「もうすぐ皆来るので、代わりに教えてもらえませんか?」



美優「わ、私がですか……? 疎い方なので人に教えるなんてとても無理です」



美優「ちひろさんや他の人じゃダメなんですか?」



P「ちひろさんは事務仕事がたまってるので無理です」



P「他の人は……まあ、誰か来たら一緒に教えてもらってもいいですけど」



SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1466759405



P「初期設定は終わってるので、すぐ使えるようになってますから」



P「とにかくスケジュールの都合もあるので、今日中に最低限のことは教えてもらいたいんです」



美優「そう言われましても……上手く教えられるかどうか……」



P「そうですか。偶然来てくれて本当に助かったんですが……」



美優「……」



美優「分かりました。どこまで出来るか分かりませんけど……」



P「良かった。それじゃ俺は今から打ち合わせなので」



美優「あ、あのっ……行っちゃった」



美優「こういうことに強そうなのは……やっぱりマキノちゃんや泉ちゃんよね」



美優「スケジュールボードによると二人は……仕事。ですよね……」



美優「早めに誰か詳しい人来てくれますように……」

美優「――というわけで、私が皆さんにスマホの使い方をお教えします」



美優「至らないところもあると思いますけど、大目に見てくださいね」



横山千佳「はーい」



龍崎薫「よろしくお願いしまー!」



櫻井桃華「よろしくお願いしますわ」



美優「あら、桃華ちゃんもケータイ持ってなかったの?」



桃華「ええ。連絡が必要なときは使用人がしてくれますから」



桃華「自分で持つ必要ありませんでしたの」



美優「じゃあ、使い方覚える必要ないんじゃ……」



桃華「事務所との連絡だけ考えればそうですけど」

桃華「一人で行動することも増えてきましたし」



桃華「お友達とのおしゃべりまで使用人に任せるわけにはいきませんわ」



美優「あ……そうよね、ごめんなさい」



桃華「いえ。美優さんはわたくしの尊敬する素敵なレディのお一人」



桃華「そんな方に教えていただけて光栄ですわ」



美優(悪気はないんでしょうけど、かえってプレッシャーが……)



美優「それじゃあ皆、ケータイを取って」



佐々木千枝「えへへっ、千枝のスマホだぁ」



遊佐こずえ「ふわぁ、おっきい……」



美優「子供の手にはちょっと大きいわね」

市原仁奈「でもかっこいいでごぜーます! プロデューサーの気持ちになるですよ」



仁奈「いつもお世話になっております……その件につきましては……なんちゃら……かんちゃら……」



薫「あははっ、せんせぇみたーい」



千枝「あの、美優さん」



美優「なぁに?」



千枝「ケータイとスマホって同じですか?」



美優「え? ……あ、もしかして皆スマホしか見たことない?」



美優「昔は折りたためるケータイもあったのよ。一応今でもあるけど……」



美優「ケータイにもいろいろ種類があって、こういうのをスマホって言うの」

千枝「ふーん、美優さん詳しいんですね!」



美優「そ、そんなことないのよ。皆よりちょっと長く生きてるだけで……」



美優(でもこの調子なら上手く教えられるかも……)



美優「すぐ使えるようになってるらしいから、まずは電源を入れましょう」



こずえ「でんげん……どれー?」



千佳「たぶんこれかな。ほら、画面ついたー」



美優「皆電源入った?」



仁奈「だいじょーぶでごぜーます」



薫「あれー? 薫のは画面真っ暗のままだよー?」



美優「ええっ、そんな……」



千枝「もしかして壊れてるんでしょうか?」



桃華「プロデューサーちゃまに確認したほうがよろしいのでは?」



美優「そ、そうね。ちょっと待ってて」



美優「もしもし、お忙しいところすみません。ちょっと確認したいことが」



美優「一台電源が入らないんですけど、壊れてるということは……?」



美優「ええ、電源ボタンを押して……えっ?」



美優「薫ちゃん、電源ボタンを長押ししてみて」



薫「長押し? こうー? ……あっ、ついたー!」



美優「もしもし、電源入りました。本当にごめんなさい、気づかなくて……」



美優「……はい。はい、頑張ってみます」











P(そこまでとは思わなかった……本当に大丈夫かな)

美優「それでは改めて……電話をかけてみましょう。隣の人とかけあってみてね」



桃華「分かりましたわ。千佳さん、電話番号を教えてもらえるかしら」



千佳「え、知らないよ?」



桃華「わたくしも知りませんわ」



美優「……あっ、今日もらったばかりだから……もしかして皆、自分の番号知らない?」



千佳「これじゃあ電話かけられないね」



桃華「またプロデューサーちゃまに確認します?」



美優「でも本当に今日はお忙しいみたいだから……なんとか自分達で調べられないかしら」



『うーん……』

こずえ「……みゆー」



美優「なぁに、こずえちゃん」



こずえ「みゆは……すまほ、もってるよねー?」



美優「ええ、持ってるけど……あっ、そうだわ!」



美優「私の番号は覚えてるから、それにかけてくれれば皆の番号が表示されるはずよ」



桃華「こずえさん、お手柄ですわ!」



こずえ「えへへー」











P(そういえば、自分の番号を表示する方法は分かるだろうか……?)

美優「電話と同じ要領で、なんとかメールも出来たわね……」



美優「あとは……そうそう、何をして欲しいか声でお願いしたら、そのとおりにしてくれるのよ」



薫「えーっ、すごー!」



仁奈「んーとじゃあ、スマホさん、お歌を歌ってくだせー」



美優「仁奈ちゃん、それじゃダメよ。最初にこのボタンを長押ししないといけないの」



仁奈「こうでやがりますね! ……まだ押してないといけねーですか?」



美優「あ、あら? おかしいわね、すぐ反応するはずなのに」



美優「私のは……反応するわ。誰か反応した人いる?」



千枝「反応しないですね……」



薫「もしかして、薫達が子供だからお願い聞いてくれないのかなぁ」



美優「そんなことは……ないと思うけど」



千枝「でも年齢確認がどうとか聞いたことあります……」



千枝「危ないから子供は使えない、とかじゃないですか?」



美優「そ、そうなのかしら……」



千川ちひろ「もう教え終わりましたかー?」



美優「ちひろさん? お仕事忙しいんじゃ」



ちひろ「ええ、でも一区切りついたのでちょっと休憩です」



美優「ちょうど良かった、ぜひ教えてほしいことがあるんです」



ちひろ「どうしました?」



美優「音声入力って、大人じゃないと使えないんですか?」



ちひろ「はい?」











P(美優さんが持ってるのはiPhoneだっけ……会社が用意したのはAndroidなんだよなぁ)



P(違いに気づくかなぁ……だんだん不安になってきた)



美優「全然別物だったんですね……何となく違う気はしていたのですが」



ちひろ「あはは……」



ちひろ(他にいなかったとはいえ、これは人選ミスだわ)



千枝「OK Google 今何時ですか?」



薫「OK Google 明日の天気教えてー?」



こずえ「おーけーぐーぐる……でれすてのこうりゃくさいと、さがして……」



美優「皆飲み込みが早いわね……」



ちひろ「えーと、電話とメールと音声入力を教えたんですよね」



ちひろ「あとは、インターネットとLINEと……」



ちひろ「ファンサービスとしてTwitterかFacebookあたりも使えるようになれば良いんですけど」



ちひろ「それから、スマホの使い方じゃないですけどネット上に不用意に個人情報を書かない、とか」



美優「それ私が全部教えるんですか!?」



ちひろ「……無理そうですか?」



美優「ネット利用上の注意くらいならなんとか……」



桃華「美優さん、電話帳の登録ってこれでいいかしら?」



美優「え……まだ教えてないのに分かったの?」



桃華「ちひろさんとお話されてる間、皆で適当にいじってたらなんとなく分かってきましたわ」



美優「わ、私……電話帳の使い方を覚えるだけで半日かかったのに……!」



薫「わー、せんせぇからLINE返ってきたー」



仁奈「見てくだせー、皆の写真を撮ったでごぜーますよ」



千枝「仁奈ちゃん、その写真メールに添付してもらえる? 添付の仕方は……」



美優「ああっ、どんどん皆に追い越されていく……っ」

ちひろ「あー、ほ、ほら、子供は飲み込みが早いって言いますし!」



ちひろ「というか! 美優さんの教え方が良かったから応用できてるんですよ、きっと!」



美優「そうでしょうか……」



こずえ「ねー、ちひろー」



ちひろ「どうしたの、こずえちゃん」



こずえ「おーえすあっぷでーとしたら、ぶんちんになるって……ほんとうー?」



ちひろ「あー……稀によくある、かな」



千佳「それって魔法? キュアップラパパ?」



P「いえ、そういうことじゃないのよ」



こずえ「たすくきらー、いれたほうが……いい?」



ちひろ「うーん、使い方にもよるけど……って、こずえちゃんは本当に飲み込みが早いのねぇ」

美優(もはや私じゃ答えられないと見ぬかれてる……?)



美優「しばらくしたら逆に教わることになりそう……」



ちひろ「プロデューサーさんに教えてもらったらどうですか、マンツーマンで」



美優「……良いんですか?」



ちひろ「それくらいのご褒美は良いと思いますよ」



ちひろ「苦手なのに頑張って教えてるんですし」



ちひろ「もともと、プロデューサーさんに会いたくて事務所来たんでしょう?」



美優「それは、その……ありがとう、ちひろさん」



ちひろ「いえいえ」











このあとめちゃくちゃ個人レッスンした。

終わり





21:30│三船美優 
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