2016年07月01日

晴「沙紀姉ちゃん」


・結城晴ちゃんと吉岡沙紀ちゃんのSSです



・短め









SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1466688111





晴「なぁ、沙紀」



沙紀「どうしたんすか?」



晴「沙紀って兄弟いんのか?」



沙紀「兄貴がいるっすけど」



晴「そっか」



沙紀「晴くんは?」



晴「オレも同じ。男ばっかの家族」



沙紀「へー、じゃあアタシら似てるんすね」



晴「そうなんだよ」



沙紀「うん?」





晴「オレらって似てるんだよな」



沙紀「いきなりどうしたんすか。見た目とかもってこと?」



晴「あんま気にしてなかったけど、言われてみればそうだよなって」



沙紀「そういえば、梨沙ちゃんにも言われたっすね」



晴「ふたり並んでたら姉妹だってな」



沙紀「晴くんが妹かー……」



晴「イヤか?」



沙紀「いやいや、兄貴しかいないからどういう感じかいまいちピンとこなくて」



晴「まぁ、そうだよな。オレもよくわかんねーもん」



沙紀「とりあえずわかってることは、こんな妹がいたら、目一杯甘やかすっすね」



晴「ダメな姉ちゃんだな」





沙紀「晴くんって呼ぶのはアレっすね。でも、晴ちゃんってなんかしっくりこないっす」



晴「そのままでいいだろ」



沙紀「やっぱり呼び捨てかな……うーん」



晴「そこまで真剣に考えることかよ」



沙紀「呼び方って大事っすよ、やっぱ」



晴「あんまり気にしたことねぇな」





晴「……」



晴「……沙紀姉ちゃん、か」ボソッ



沙紀「……!」





晴「ん? どうしたんだよ、変な顔して」



沙紀「……も、もう一回言ってもらっていいすか」



晴「もう一回?」



沙紀「ホ、ホラ、アタシを呼んでくれたじゃないっすか」



晴「あぁ、沙紀姉ちゃんって?」



沙紀「」



晴「ど、どうしたんだ? 腹痛いのか?」



沙紀「……晴くんの女性ファンがやたらお姉さん呼びをねだる理由がわかった気がするっす」



晴「な、なんだよいきなり……」





沙紀「いやぁ……破壊力高いっす」



晴「破壊力ってなんだよ」



沙紀「膝から崩れ落ちたっすよ」



晴「いつも呼んでるとこに姉ちゃんってつけただけだろ」



沙紀「姉さん、じゃなくて、姉ちゃんってくだけたとこがまたいいっすね!」



晴「……なんかPみたいになってるけど、大丈夫か?」



沙紀「はるちんは自分のかわいさをもっと自覚するべきっすよ」



晴「はるちん言うな!」



沙紀「え、いいじゃないっすか、はるちん」





晴「そこは呼び捨てかちゃん付けだろ! なんでそっちなんだよ!」



沙紀「やっぱりかわいい妹にはかわいい呼び方が必要じゃないっすか」



晴「なんねーよ!」



沙紀「いいじゃないっすか。愛を込めて、はるちんっすよ」



晴「そんな愛いらねぇ……」



沙紀「アタシは好きっすよ、はるちん」



晴「やめろぉ!」





沙紀「ワガママっすねー、じゃあ他の呼び方考えるっすよ」



晴「だから普通に呼び捨てでいいって言ってるだろ……」



沙紀「うーん、かわいいやつがいいっすよねぇ、やっぱ」



晴「そこから一回離れろよ」



沙紀「本体に負けないくらいキュートなのをお姉ちゃんが考えるっすから!」



晴「……沙紀姉ちゃんって変なところがノリいいよな。まぁいまはそれが迷惑なんだけど」



沙紀「はるるんとかどうっすか?」



晴「どうもこうもねぇよ」





沙紀「結構いい感じだとおもったんすけど」



晴「せめてオレの話を聞いてくれ」



沙紀「あっ」



晴「はるぴょんはナシな」



沙紀「な、なんでわかったんすか」



晴「正解かよ……」





沙紀「じゃあ次は……」



晴「そこまでこだわるとこじゃねぇだろうよ」



沙紀「かわいい妹がそこまで言うなら」ナデナデ



晴「沙紀姉ちゃんはああいうやつじゃないとおもったんだけどな」



沙紀「ああいうやつ?」



晴「P」



沙紀「晴くんのプロデューサーってそんなに変だったかなぁ?」



晴「オレにきわどい衣装着させるんだぞ? カッコいいやつって言ったのになんも聞いてねぇ」



沙紀「まぁ、そこはアイドルっすから」





晴「恥ずかしくないのか?」



沙紀「んー、お仕事でそう感じたことはないかも」



晴「スカートでも?」



沙紀「全然っすね。むしろテンション上がるっす」



晴「へー……」



沙紀「意外っすか?」



晴「普段、スカートはいてるの見ないからさ」



沙紀「イヤってわけじゃなくて、単純に持ってないんすよ。作業はパンツルックのがラクだし」



晴「ふーん」





沙紀「晴くんはイヤっすか? スカート」



晴「なんかスースーするし、サッカーできねぇから」



沙紀「ははっ、そうっすねぇ」



晴「スパッツはくくらいなら元からはかねぇし、なにより」



沙紀「かっこよくない?」



晴「うん。それにヒラヒラしてるしな」



沙紀「そっかー」



晴「でもさ」



沙紀「うん?」





晴「最近、それが違うんじゃないかっておもってきてさ」



沙紀「どうしてまた?」



晴「いろんなアイドルがいるじゃん」



沙紀「そっすね。この事務所以外にもプロダクションはいっぱいあるっすから」



晴「オレがなりたいかっこいいアイドルもいっぱいいてさ」



晴「かっこよくないっておもってたものを、かっこよく着こなしてるんだ。それってスゲェじゃん? かっこいいって着てるもので決まるんじゃない。着てるやつ次第でどうにでも変わるんだって」



沙紀「かっこいいは着てる人次第って、なんかいいっすね」



晴「沙紀姉ちゃんが教えてくれたんだぜ」



沙紀「アタシっすか?」





晴「さっきもそうだったけど、スカートがかっこいいとかかわいいとか関係なしでさ。かっこよくないからって言ってるオレが一番かっこわりぃなって」



晴「アイドルってまだいまいちピンとこねぇとこばっかだけど、ハッキリと目標ができた」



晴「オレは沙紀姉ちゃんみたいなアイドルになりたい。いや、なる!」





沙紀「……」



晴「……ダメか?」



沙紀「……な、なんか照れるっすねー! そっかー……アタシみたいなアイドル……」



晴「だから今日から沙紀のことは沙紀姉ちゃんって呼ぶ。さっき決めた」



沙紀「お、おぉ……めっちゃくすぐったいっす」



晴「これはダメって言われてもやめねーからな、へへっ」



沙紀「そんなこと言うわけないじゃないっすか。アタシはかわいい妹の好意を無下にする姉じゃないっす」ナデナデ









心「なんていうか」



麻理菜「どうしたの、心?」



心「はぁとだっつてんだろ☆ いや、ああやってると」



麻理菜「沙紀ちゃんと晴ちゃん?」



心「そそ。本当に姉妹っぽく見えね?」



麻理菜「確かに。いいお姉ちゃんに、よく懐いてる妹にしか見えないわねぇ」



心「はぁとたちが気付いてないだけで、意外と似たもの同士が多いかもってね♪」





麻理菜「んー」



瞳子「……?」



奈緒「な、なんだよ……」



麻理菜「こっちは姉妹っていうより」



心「おい、やめろ☆」







おわり





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