2016年07月13日

藤原肇「見てください!」


渋谷凛「ん。これは大きいね」



モバP「お、ネットで見たときよりずいぶん立派な温泉宿だな」





藤原肇「はい! それに紫色の夕闇と緋色の明かりが合わさっていて、とても綺麗です」



凛「そうだね幻想的というかなんというか」



肇「私達、ここに泊まれるんですよね?」



モバP「まぁせっかく来たんだしな。これくらいの贅沢しても罰は当たらんだろ」



凛「ふぅん。ちひろさんには怒られなかったの?」



モバP「ふっふっふ」プラプラ



凛「なにそれ小梅の真似?」



肇「……! 凛ちゃん凛ちゃん」



凛「どうしたの?」



肇「そでの下ってことじゃないですか?」



モバP「察しがいいな肇は」



肇「ふふっ。見事当たりました」



凛「なるほどね……それで何をあげたの?」



モバP「三人の天使達の輝きを封じ込めた魂の写し身よ!」



凛「なんで急に蘭子語になるわけ……まぁいいや。あんまり変な事をしちゃダメだよ」



肇「……?」



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凛「確認だけど明日は私と肇がここの温泉街のロケなんだよね?」



肇「旅のときめき……届けます!」



モバP「良い心がけだ。おれはありすを迎えに少し現場を離れちゃうけど大丈夫だよな?」



凛「撮影中は大人のスタッフもついてるし居るし大丈夫。心配しないで」



モバP「なら良かった」



肇「ひとまず中に入りましょうか」



モバP「肇と凛は相部屋で良かったんだよな」



凛「広い部屋で一人っていうのも味気ないしね」



肇「プロデューサーさんは?」



モバP「俺は自分の部屋で残った仕事を片付けてくるよ」



肇「あまり無理はしないで下さいね」



モバP「分かってるよ」



凛「それじゃあ。頑張ってね」



モバP「おう。お前達もあんまりはしゃぐんじゃないぞ」



凛「はいはい」



肇「部屋の中もかなり広いですね」



凛「一晩だけっていうのがもったいないね」



肇「ふふっ。なんだか楽しいですねこういうの」



凛「言われてみれば……私も温泉とか行かないかも」



肇「温泉! そうだ温泉に入りましょうよ」



凛「確か有名なところだったんだっけ?」



肇「私もあんまり知りませんがそうらしいですね」



凛「まぁご飯ももう済ませちゃったしする事って言ったらそれぐらいしか無いよね」



ガラッ



凛「へぇ。露天風呂になってるんだ」



肇「あ……」



凛「どうしたの?」



肇「あ、いえ……月が満月だったもので」



凛「ほんとだ、風情っていうのかな。こういうのも良いね」



肇「……クシュン」



凛「風邪を引く前に身体を洗っちゃおうか」



肇「はい!」



ーーーーー

ーーー





チャプ



凛「……熱い」



肇「ゆっくり浸かった方が良いと思いますよ」



凛「肇は大丈夫なの?」



肇「実家のお風呂が少し熱めだったみたいで。なれてしまいました」



凛「なれって凄いね」



肇「窯の中も温度が高かったりしますし」



凛「それは……あんまり関係ないんじゃないかなぁ……」



肇「そうでしょうか……」



凛「たぶん」



肇「やっぱり、改めて凛ちゃんのお肌は綺麗ですね。まるで砥部焼の様に……」



凛「ちょっと待って」



肇「はい。なんでしょうか?」



凛「それは褒めてるんだよね?」



肇「はい! あ、凛ちゃんのお家に確か砥部焼の花瓶があったと思うので、今度教えてあげます」



凛「え、うん」



凛(私も花に例えなきゃダメなのかな……うーん)



凛「じゃあ、肇の肌はほんのりピンクになってるから桜。うん、桜ね」



肇「凛ちゃん……無理しないで良いですよ」



凛「べ、別に無理なんかじゃ……!」



肇「そういえば、お花屋さんで桜って売っていたりするんですかね?」



凛「切り花とか……花鉢なら売ってるよ。どっちかっていうと盆栽みたいな感じだけど」



肇「面白そうですね、春になったらお店の方にお邪魔しますね」



凛「ん。別に良いけど、どうせなら咲いてる桜を見に行こうよ」



肇「……素敵です! みんなの予定が合えば、是非行きたいです」



凛「肇の実家の方の桜も気になるんだけど」



肇「来ますか? 岡山」



凛「うん。できれば」



肇「備前焼も作ってみます……?」



凛「あ、私アレが気になる」



肇「あれですか……?」



凛「うん。蒼備前ってやつ」



肇「青備前ですか! 私も好きですよ」



凛「でも狙って作れるようなものじゃないんでしょ?」



肇「最近はそうでもないんですよ」



凛「そうなんだ」



肇「ええ。塩を撒いたりするんです」



凛「塩かぁ」



肇「塩です」



凛「塩で思い出したんだけどさ」



肇「はい」



凛「ありすはこれから栃木なんよね?」



肇「たしか牧場での撮影ですよね」



凛「プロデューサーも大変だよね。あっち行ったりこっち行ったり」



肇「えぇ。でも向こうにも温泉街があるみたいですよ」



凛「そうそう那須高原の……塩原温泉ってところだよね」





<ナスジャナクテ……



凛「ん……?」





ガラッ



鷹富士茄子「ナスじゃなくてカコですよー!」



凛「茄子さん!?」



茄子「あら? 凛ちゃんに肇ちゃんも。こんばんわ〜」



肇「茄子さんこんばんは。どうしてここに?」



茄子「町内会の福引きで当たりまして〜来ちゃいました」



凛「来ちゃったって……流石、茄子さん」



茄子「美人の湯で有名ですからー 湯加減はいかがですか?」



凛「少し熱いけど、気持ちいいよ」



茄子「わぁ、楽しみですね」



凛「とりあえずシャワー浴びて来なよ」



茄子「そうします〜」



肇「凛ちゃん凛ちゃん」ボソボソ



凛「ん? どうしたの?」



肇「私達は後4、5年で茄子さんの様になれますかね?」



凛「茄子さんのようにって……」





茄子「ふんふんふ」タプーン





凛「……ふぅん」



肇「どうなんでしょう?」



凛「身長なら勝ってるし」



肇「そういうものでしょうか」



凛「……」フンス



茄子「ではではお邪魔します」



凛「さっきも言ったけどけっこう熱いよ」



茄子「あ、ほんとですね〜」チャプ



肇「気をつけてくださいね」



茄子「ふぅ〜やっぱり温泉は良いですね〜」



凛「心機一転……って感じかな」



肇「たまにはこういうのも……時間の流れがゆるやかですよね」



凛「最近は忙しかったからね」



茄子「わぁ〜お肌がツルツルのスベスベです。さすがは噂の美人の湯ですね」



凛「やっぱりここって凄いの?」



茄子「はい、よく色んな所の温泉には行きますから〜」



肇「羨ましいです」



茄子「茄子シェラン。ずばり三ツ星ですっ!」キラーン



凛「おお」



肇「か、茄子しぇらん……?」



凛「語呂はもうちょっとなんとかならなかったのかな」



茄子「ちなみに今まで行ったところも全部三ツ星です」



凛「評価を付ける意味」



肇「でも茄子さんなら良い所しか『行かない』という可能性もありますよね」



凛「なるほど……」



茄子「フフフ。お楽しみはまだまだですよ」



凛「ん? それってもしかして」



茄子「じゃじゃーん! やっぱり温泉には日本酒。ですよね」



凛「ですよねって言われても」



肇「私達はまだ未成年ですから」



茄子「あ、そうでしたね〜 ならこれは大人の特権ということで」



凛「あんまり飲みすぎちゃダメだよ」



茄子「そこは年長者ですから大丈夫ですよ」トクトク



肇「ん? このとっくり……」



凛「なんか面白い形をしてるね。ひょうたんみたいな」



茄子「はい。この前岡山に行ったときに面白いなぁと思いまして買ってきちゃいました」



凛「あれ? 岡山ってことは……」



肇「備前焼ですね。これ」



茄子「あ、肇ちゃんの地元だったんですねぇ〜 素敵な所でしたよ」



肇「ありがとうございます」



凛「へぇー それでこの形に何か意味とかあるの?」



肇「はい。これは瓢徳利と言います」



凛「ひさご……?」



茄子「ひょうたんのことですよね?」



凛「茄子さんも詳しいんだね」



茄子「ひょうたんは三つで三拍(三瓢)子揃って縁起が良い、六つで無病(六瓢)息災。つまり縁起物なんですよ」



肇「後は下に広がるから運が開けていくという意味もありますよね」



凛「まさに茄子さんにぴったりって感じだね」



肇「まさかこんなところで出会えるとは思いませんでした」



茄子「運命ですね〜」



肇「綺麗な被せ焼きです」ウットリ



茄子「素敵な出会いに乾杯です」グビッ



凛(そういえばプロデューサー、今どうしてるかな)



茄子「あ、見てください肇ちゃん。凛ちゃんの顔が乙女になっていますよ」



肇「ダメですよ。その事を指摘するとムッって顔をしちゃうんでそっと見守るんです」



凛「ムッ」



肇「ほらぁ」



茄子「そんな顔をしないで下さ〜い。ほらスマ〜イル」



凛「ほっへたひっはらないへぇ」ムニィ



茄子「どうでしたかぁ?」



凛「もぅ。茄子さんの方がだらしない笑い方してるよ」



茄子「そうですかぁ〜? このくらいなら大丈夫ですよ〜」ニヘラ



凛「顔っ近! というかお酒のにおいが」



茄子「そんなことないですよねぇ? 肇ちゃん?」



肇「あわわわ。顔が近いですよ茄子さん」



凛「悪いタイプの酔い方だね。茄子さんがのぼせちゃう前にそろそろ出ようか」



茄子「んふふ。はぁい」



脱衣所



茄子「そういえばプロデューサーさんもここに来てるんですよね?」



肇「はい、一緒に来ましたから」



茄子「それでしたら挨拶にでも……」



凛(今、この状態の茄子さんをプロデューサーに会わせたらダメな気がする)ピキィン



凛「待って。その前に私達の部屋で一休みしようよ」



茄子「んん〜? それも良いですね。お邪魔しても良いんですか?」



凛「もちろん。肇も大丈夫だよね?」



肇「ええ。もちろんです」



茄子「ここがお二人の部屋なんですね」



肇「ええ」



凛「って言っても茄子さんもだいたい同じような部屋なんじゃないの?」



茄子「そうでした〜」



凛(勢いに任せて部屋に茄子さんを呼んだけどどうしよう……)



茄子(枕投げでもしますか?)



肇(直接凛ちゃんの脳内にッ!)



凛(肇もちゃっかり混ざらないで!)



茄子「それならアレでもやりましょうか」



凛「あれって?」



茄子「うふふ。王様ゲームです!」



肇「王様ゲームですか?」



凛「王様ゲーム……酔っ払い……うっ……頭が」



肇「り、凛ちゃん!? 大丈夫ですか?」



茄子「どうやら王様ゲームはダメみたいですね」



肇「残念です」



凛「あの悲劇を繰り返すのはダメだって本能が」



茄子「なにがあったのかは聞かないでおきますね〜」



肇「そういえば明日は茄子さんの予定は……?」



茄子「明日は特に考えてませんでしたね〜」



凛「確かオフだったよね」



茄子「そうなんです。それならお二人のロケをこっそり覗いちゃいましょうか」



肇「私達のですか?」



茄子「はい、邪魔にならない程度に」



肇「明日はプロデューサーさんが現場から離れちゃいますから少し安心できますね」



凛「うん。さっきは大丈夫って言ったけど茄子さんがついてくれるに越したことはないかも」



茄子「お、なんだか頼りにされてますね! それなら茄子お姉さんに任せてください」



肇「助かります」



茄子「元々、うちの事務所は成人している方が少ないですからね〜」



凛「……大人」



茄子「どうしました?」



凛「茄子さんは大人。だよね」



茄子「はい! 一応はハタチですから♪」



凛「お酒はおいしい?」



茄子「おいしいです。だけど凛ちゃんはまだダメですよ?」



凛「分かってるよ。ただの興味だって」



肇「凛ちゃんは早く大人になりたいんですか?」



凛「……わかんない」



肇「そうでしたか」



凛「でも」



茄子「でも?」



凛「大人になりたいって思う私はまだ子供なのかなって思って」



茄子「私はたまに子供の時みたいにはしゃぎたいなって思うことがあります」



凛「……茄子さんは十分はしゃいでるんじゃないかな」



茄子「あら〜!」



肇「おじいちゃんも歳はとりたくないってよく言っていますよ」



凛「それもなんか違うと思う」



肇「大人……考えると難しいですね」



茄子「いやでもそのうち皆なるものですから。楽しみにしておきましょうよ」



肇「そうですね、大人の自分。イメージだけでも」



凛「だね……もう寝ようか。茄子さんも一緒に寝る?」



茄子「良いんですか?」



凛「お話聞いてくれたお礼だよ。お礼になるかわからないけど」



茄子「いえいえ〜それじゃあ。お邪魔します」



肇「私も混ぜてください」



凛「もう。しょうがないなぁ」



肇「ふふっ。あったかいです」



茄子「なんだか姉妹になった気分ですね〜」



肇「あ、私一人っ子なんです」



凛「私もだよ」



茄子「私はたくさん兄妹がいますよ〜」



凛「そうなの?」



茄子「長男が大黒天で次男が恵比寿で〜」



肇「それだと茄子さんが弁天ですか?」



凛「???」



茄子「あ、そうなっちゃいますね。今のは無しで」



凛「え? 今の冗談だったの?」



茄子「イッツ・カコ・ジョークです」



凛「全く……」



茄子「うふふ」



凛「ほら、変なこと言ってないで本当にもう寝るよ」



肇「はい。おやすみなさい」



凛「茄子さんもおやすみ」



茄子「うふふ。おやすみなさい」





藤原肇「見てください!」



おわり。

おまけ



チュンチュン



茄子「おはようございます肇ちゃん」



肇「おはようございます茄子さん」



茄子「もう起きてるだなんて。朝早いんですね」



肇「昔からこの時間には起きてて朝のランニングなんかをやったりしていましたから」



茄子「良いですね〜 心も体もリフレッシュできそうです」



肇「凛ちゃんは……まだ寝ていますね」



茄子「なんだかんだ1番遅くまで起きてたみたいですからね」



凛「……zzz」



肇「いつもは早起きって聞いているんですけど」



茄子「お店の準備とかですかね〜?」



凛「……」ビクッ



肇「え?」



凛「……やめてっ!」ガバッ



肇「わ! びっくりした! 大丈夫ですか?」



凛「あれ? ここは……」



肇「私達の部屋ですよ」



茄子「恐い夢でも見ましたか?」



凛「うん。桶いっぱいの卵黄を頭からかけられる夢を見てさ……」



茄子「あらあら〜」



凛「しかも肇に」



肇「私ですか!?」



凛「こずえは喜んでたって言ってた」



肇「えぇ……」



茄子「あくまで夢の話ですから」



肇(夢の中の私。自由過ぎるよ……)



20:30│藤原肇 
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