2016年08月25日

仁奈「わらしべ長者の気持ちになるですよ!」ちひろ「え?」

・アイドルマスターシンデレラガールズのSSです。



・アイドルの言葉や呼び方など、公式と違うところもあるかも…間違いや勘違いあったら、ごめんなさい。







SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1470569745





ちひろ「なるほど……テレビアニメで『わらしべ長者』のお話を観て、仁奈ちゃんもやってみたくなったのね」



仁奈「はい! お休みの日に、テレビでみたですよ! イネの、ほ?っていう、お米の草1本から、いろいろな人と自分のものを交かんしていって、さいごはおっきなお家にすめるようになるなんて、すげーです!! 仁奈も、いろいろな人とものを交かんしていったら、どんなおっきなものがもらえるのかなーって思って、やってみたくなったんです!!」





ちひろ(うーん、御伽話の出来事、しかも『わらしべ長者』になるなんてこと、今の時代まず不可能だけど……)チラッ





仁奈「おうたのレッスンが終わって事務室にきたら、さいしょにちひろおねーさんに会ったので、ご相談したのでごぜーますよ! ちひろおねーさんは、わらしべ長者の観音様です! エヘヘ♪」キラキラッ





ちひろ(仁奈ちゃんのキレイで純真無垢な探究心を、とめられないわね)フフッ





ちひろ「わかりました。それでは、仁奈ちゃんに『わらしべ』となるものを差し上げましょうね」スッ



仁奈「おお、観音様がくれるのですか!!」



ちひろ「千川ちひろ観音は、いつも頑張ってくれているアイドルには、特別にご奉仕しちゃいます♪ はい、どうぞ」⊃スッ



仁奈「わーい、ジュースだー!! 草よりすげー!! それじゃあ、さっそくこれで交かんしに行くですよ!」



ちひろ「あ、待って! その前に、お約束しましょう」



仁奈「おやくそく?」



ちひろ「交換するのは、346プロの敷地内……この建物の中やお庭にいる、仁奈ちゃんがお話したことがある、知っている人だけにすること。わらしべ長者のお兄さんだって、たしか、自分が住んでいる村の中にいる周りの人とだけ交換していた筈だから、ね?」



ちひろ(こうしておけば、内輪だけのお話になるからトラブルは起きないでしょう)



仁奈「なるほど、わかりました!! お話したことのあるおにーさんやおねーさんにだけ、おねがいするでごぜーます!! ちゃんと、ゆびきりもしておやくそくするですよ!!」



ちひろ「ふふっ、久しぶりねそういうの。それじゃあ……ゆーびきーりげーんまん♪」



仁奈「うーそついたぁら♪」



ちひろ「プロデューサーさんにフェス開催月以外でエナドリ月1000本割高での−ます♪」ギュッ



ちひろ・仁奈「ゆびきった♪」イェイ!







仁奈のわらしべ長者 



・スタドリハーフ1本(千川ちひろ)





仁奈「うーん、さいしょの交かんはだれにしようかな〜? このジュースがすきな人……そういえば、プロデューサーがいつもこれのおっきなやつを買っていやがりましたね! プロデューサーどこかな〜」テクテク





比奈「うう……つら」



仁奈「あ、知っている人がいたー!!!」ダッ!



比奈「え!? あ、仁奈ちゃんッスか。こんにちは」



仁奈「こんにちはーっ!!」ドーンツ



比奈「うぐっ!? きょ、今日も元気一杯ッスね。うう、そのダイビングアタックは腹に響くッス」フラッ



仁奈「あれ? ひなおねーさん、元気ないですか?」



比奈「うん、マンガの原稿を昨日の夜遅くからやっていたら、気付いたら昼前で……まあ、そこそこ進んでよかったけど。しっかし、あやうくレッスンの時間に遅刻しそうだから急いできて、朝と昼のご飯も食べてないんスよ……キツい」グデッ



仁奈「よくわからないけど、たいへんそうだなぁ……あ、そうだ! これ、飲みやがりますか? プロデューサーは、これをのんだら元気になってやがりますよ!!」



比奈「ああ、その栄養ドリンクッスか! もらえるなら、かなりありがたいッスけど、いいの?」



仁奈「はい! こまっている人やほしい人にあげるのが、わらしべ長者でごぜーます!!」



比奈「わらしべ長者? なるほど、そういうノリをやってるッスか……ちょ、ちょっと待って、何かあったかな」ゴソゴソ



仁奈「? のまねーんですか?」



比奈「いや、先にちゃんと交換できるものがあるか、確認してるんスよ。ただ、でかさの割に大したものがはいってないバッグなんで、はたしていいものが…」ゴソゴソ



仁奈「交かんは、してほしーですけど……交かんするものがなくても、のんでくだせー!」



比奈「いやいや。それじゃあ、わらしべ長者にならないッスよ?」



仁奈「わらしべ長者になるよりも、ひなおねーさんが元気になってくれるほうが、だいじでごぜーますよ!」



比奈「仁奈ちゃん……」ジーン



仁奈「それに、そのジュースはちひろおねーさんがくれたものでごぜーます。交かんするものは、仁奈もちゃーんと、自分で用意していたでごぜーます!!」ゴソゴソ



比奈「おお!」





 スッ⊃カッチカチピッカピカの泥団子1個





仁奈「お家の近くの公園で作った、じまんの一品でやがります!!」フンスッ!





比奈(それ子供の間でしか価値のないジュエル! さすがにそれはキツそうッス! ダメだ、アタシがなんとかしないと…)ゴソゴソゴソ





比奈「あ! いいもの見つけたッス! はい、これ。栄養ドリンクの代わりに!」⊃スッ



仁奈「おお、お人形だー! いきなり、おっきくなりやがりましたー! いいんでごぜーますか、ひなおねーさん!!」



比奈「いいッスよ、先週くらいにゲーセンで取れたやつで、アタシもう1個もってるから、あげても余裕ッス」



仁奈「おお、ありがとうごぜーます!!! よーし、次はもっとおっきいのをめざしやがりますよー!!」タタタタタッ



比奈「頑張るッスよ〜」ゴクゴク







・スタドリハーフ1本(千川ちひろ)→幽体離脱フルボッコちゃん1/10フィギュア・ケース入り(荒木比奈)









文香(…何が、あったのでしょう)ハラハラッ





麗奈「わ・た・し・な・さ・い」ゴゴゴゴゴッ



仁奈「い、いやでごぜーます!! このお人形は、ひなおねーさんから交かんしてもらったものでごぜーます!! ちゃんとした理由もないのに、あげられないでごぜーます!!」



麗奈「がるるる!!」



仁奈「うう、みれいおねーさんのまねをしても、こわくねーですっ」タジッ





文香(…雑誌取材の為に、打ち合わせ室へ向かう途中の廊下で、麗奈さんと仁奈ちゃんが、喧嘩を…理由はよく分かりませんが、麗奈さんが悪い…かしら…?)



文香「…! 陰から、見てないで…と、とめなきゃっ」タタッ





 ――ズデンッ!





麗奈・仁奈「っ!?」ビクッ





文香「あう、う…」



麗奈「ふ、文香? いきなり現れて、何で廊下に寝そべってんのよ。もしかして、こけたの?」



仁奈「だいじょうぶでごぜーますか、ふみかおねーさん!!」



文香「い、いたい…けど、大丈夫です。急に駆け出したら、足が滑ってしまって…いえ、それはいいんです」



麗奈・仁奈「?」



文香「2人とも…喧嘩は、やめましょう。同じアイドルの、仲間…なのですから。みんな仲良く…したいと、私は思います」



仁奈「ふみかおねーさん…ごめんなさい」



麗奈「…ふんっ! こけて寝そべったまま、偉そうにお説教なんかしないでほしいわね! ほら…立って話しなさいよ!」⊃スッ



文香「あ…ありがとう、ございます」ギュッ



仁奈「れいなおねーさんも、ちゃんとあやまるです!」



麗奈「…こけさせて、悪かったわね!」プィッ



文香「いえ…お二人は何故、喧嘩を?」



仁奈「れいなおねーさんが、会っていきなり、仁奈のお人形をとろうとしたんです!」



麗奈「ええ、びっくりしたわ。まさか、アイツに頼まれて渋々出演していた番組キャラのフィギュアが、レイナサマに許可なく勝手に作られていたことにね!! そんな魔法少女っぽいの、全然アタシらしくないわ! 恥よ恥、そんなの!」



仁奈「でも、人形のれいなおねーさん、ものすごい笑顔でピースしていて、楽しそうにジャンプしてるでごぜーますよ? 服もかわいーです!!」



麗奈「う、ううるさいわいね、テレビ用のキャラ作りよ、そんなの!! まじまじ見るな! 下から見上げない! そんなの、本当のダークなアタシの姿じゃない…とにかく! うちの事務所内で、そんなのがみんなに見られる前に、私の手で処分してやろうって思ったワケ!」



文香「…成程。一時だけ演じた、恥ずかしくあられもない姿の自分を皆に見られたくない、麗奈さんのお気持ちは、少し…分かります」





麗奈(その言い方、何か、もやもやするわ…)





文香「けれど…お人形は、仁奈ちゃんのもの…許可なくとりあげるのは、ダメ…ですよ」



麗奈「…ふんっ! 分かってるわよ。バカじゃないんだから、そんなの。ただ、ちょっと冗談でおどかしてやっただけよ! それで渡してくれたら、まあ……」



仁奈「何かくれるでごぜーますか? それなら、交かんになるからいいでごぜーますよ!」



麗奈「あ、いいんだ…てか、アンタ交換にこだわるわね?」



文香「確か、比奈さんから…交換してもらったと」



仁奈「はい! わらしべ長者をめざしてるんでごぜーますよ!!」



文香「成程…懐かしいお話ですね」フフッ



麗奈「ふーん、そういうお子様の遊びね…って、それだと交換するのは、そのフィギュアよりいいものじゃないといけないじゃない! 面倒ね…安い適当なものだと、なんだかアタシが軽く扱われるみたいだし…」ムムムッ



仁奈 ワクワク



麗奈「うっ、そんなキラキラした目で見ないでよ…仕方ない、とっておきの、これをあげるわ!」⊃ドンッ



仁奈「おお、これですか! いつものより、でけーっ!!」



文香「これ、は…どこから出したのですか…? それに、危険なもの…では?」



麗奈「細かいことにツッコむわね、どこから出したのかは悪女の秘密よ! それと、見かけは大きくなったけど、お子様が使っても危険のないやつよ。アイツや、アンタみたいのがうるさいから、晶葉に頼んで問題ないのを作らせたのよ。どんな感じになるのか実験しようと持ち歩いていたんだけど…まあ、また晶葉に作らせるからいいわ」



文香「そう、ですか…仁奈ちゃんは、よろしいのですか?」



仁奈「でっかくて、かっこいいです! 仁奈は、これでいいですよ」



麗奈「それじゃあ、このフィギュアはいただくわよ」



仁奈「はい! あと、そのお人形はひなおねーさんももっていて、ゲーセンでももらえるそうですよ!! もっとほしければ、行ってみてくだせー!!」



麗奈「これ一体だけじゃないの!? ゲーセンの景品になってるとか、はあぁ!? あ、アイツー!!! 販売停止よ、こんなのー!!」ダダダダダーッ





仁奈「ゲーセンに行くのですかねー?」



文香「いえ…違うと、思います。おそらく、プロデューサーさんを捜しにいったのだと…ダンスレッスンルームの休憩室前でお見かけしましたが…反対方向に、走っていかれましたね」フフッ



仁奈「おお、そこにプロデューサーがいるのでごぜーますね!! エヘヘッ、もらったこれで、おどろかせてみるですよ!! びっくりしてくれるかなー?」ワクワク



文香「…プロデューサーさんとはいえ、人。直接、撃ってはダメですよ?」



仁奈「大丈夫でごぜーます!! それじゃあ、行ってくるですよ!!」テッテッテー





文香「いってらっしゃい…交換するよりも、プロデューサーさんを驚かせる方が、楽しみのようですね」フフッ





・スタドリハーフ1本(千川ちひろ)→幽体離脱フルボッコちゃん1/10フィギュア・ケース入り(荒木比奈)→アルティメット・レイナサマ・バズーカ新型(小関麗奈)





P「うーん…」



仁奈「あ、いたー!! プロデューサー!!」テテテテテッ



P「ん? あ、仁奈」



仁奈「くらいやがれでごぜーます!!」⊃バズーカ スチャッ



P「何で!? おいおいおいおいっ! そんな物騒なもの人に向けるな!!」



仁奈「はっ! そ、そうでごぜーました! ふみかおねーさんに、人に向かってうってはいけねーと言われてたのに…つい、プロデューサーだからいいと思ってしまったです。ごめんなさい」スッ



P「いいよ、大丈夫。何で俺だからいいと思ったのかは気になるけど、うん…てか、それ麗奈がよく使ってるやつか?」



仁奈「はい! れいなおねーさんと、交かんしてもらったでごぜーますよ!! これでわらしべ長者に、すこしは近づいてるかな〜?」ワクワク



P「わらしべ長者? 懐かしいな、俺も子供の頃にそういうの、挑戦したことあるよ」



仁奈「ほんとーでごぜーますか!? おうち、もらいやがりましたか!!」



P「いや、さすがにそこまでは無理だったよ。最初は、セミの抜け殻で始めたっけ。友達や近所の人となんだかんだ交換していって、最後はじいさんにミニ四駆買ってもらってゴールだったよ。仁奈の方が、すごいことになりそうだな」



仁奈「はい! おっきなおうちを目指して、がんばるでごぜーますよ!!」



P「よしよし。今日はお仕事も入ってないから、うちの建物内なら、まあ好きにやっても大丈夫だ。あまり無理せずに、楽しんでやればいい」ナデナデ



仁奈「エヘヘ〜、うん!」



P「ただ、俺は今お仕事中だから、ちょっと交換してやれるものは用意できないかな。まずは、この休憩室のどこかに隠れている筈の、乃々を捜さないといけないし」



仁奈「ののおねーさんが、ここにいるですか? うーん…どこにも、見あたらないでごぜーますよ?」キョロキョロ



P「そうなんだよなぁ、俺も結構探したんだけど、見つからないんだ。でも、確かにこの部屋に逃げ込むの見たんだよ。ここ、外の廊下に繋がるドアは1カ所で、もう1カ所のドアはダンスレッスンルームに繋がってるだろ。レッスンルームは使用中で、トレーナーさん達に確認したけど、乃々は入ってない。ここ5階だし、窓から飛び出る訳ないから…ここにいる筈なんだけどなぁ」キョロキョロ



仁奈「どこだろー…あ、そうだ!」ティン!



P「お、何かいい考え、思い付いた?」



仁奈「はい! おどろくと、身体がビクッて、動くじゃねーですか?」



P「ああ、まあな?」



仁奈「だから、これをですね」⊃スチャッ



P「おい、仁奈」



仁奈「うーん、あのおっきなソファーならやわらかいから、あたってもこわれそーにないですね! かまえてー…はっしゃ!」⊃カチッ





 ―ドーンッ!!





P「うおっ!?」



仁奈「うわぁっ!?」





 −ヒィッ!?(ガタッ)





>>6 特に間は飛ばしてなく、次の交換相手を探していた仁奈が、麗奈と出会ってトラブルになってるところに、文香が出会って…という流れで書いてます。省略していて分かりづらかったかな、ごめんなさい。





仁奈「おお、すげー音がしました…けど、何もこわれてないですね!」



P「ああ、びっくりした…けど、煙や紙くずは飛び出さない、音だけか…室内で使ったからか思ったよりでかい音だったな、レッスンルームにまで響いてなきゃいいけど…てか、声がしたよな?」



仁奈「はい! それは…そのソファーからでごぜーますよ!」ビシッ



P「ソファー…あ、もしかしてこれ」スタスタスタッ





 …カパッ





乃々「ひぃっ!?」



P「こんなところに…このソファー、下に収納できるタイプのやつか。よく知ってたな、お前」



乃々「あ、杏さんに教えてもらいました…いざという時の、避難場所の1つとして」



P「あいつか、罰として激辛料理を食べる仕事を入れてやろう…ほら出て来い。ラジオの収録に間に合わなくなる」



乃々「うう…私よりも、お話が上手で人気のある明るい人、たくさんいるんですけど…」



P「いやいや、先方が乃々をご指名だし。なんだかんだ頑張ってくれてるから、人気もアップしている。アイドル森久保乃々に、何の問題もなし。はいこれ今日3回目〜、いい加減あきらめなさい。色々な人が困ることにも、なるぞ?」



乃々「…うう、他の人を困らせるのは、だめです、ね…はぁ、わかりました」スッ



P「よし、いい子だ」



仁奈「よかったですね、プロデューサー!」



P「ありがとうな、手伝ってくれて。ただ、仁奈…それ、使っちゃってよかったのか?」



仁奈「え…あ、ああー!! そうだ、1回使っちゃったら、もううてないから、バズーカの意味がねー…」ガクリッ



乃々「?」



P「うーん、バズーカの筒だけで、さすがに交換は難しいかなぁ。交換できても、もっとよいものになるかは…」



仁奈「うう、終わりでごぜーますか」シュン



P「…よし、ちょっと待ってくれよ。乃々、ポエム帳の白紙のページ、1枚もらうな。書きたいものがあるから」ビリッ



乃々「あ、はい。白紙のページなら…って、何で私のポエム帳を持っているんですか!?」



P「何か俺のデスク下に置いてあったから。どうしてもお前が見つからなかったら、ラジオでこれを朗読してもらって、代わりにしようかと」





乃々(あ、あぶなかった…ポエムをラジオで全国に流されるとか、ありえないんですけど…)









P「大事なものならちゃんとしまっておけよ…っと、よし書けた。ほら、仁奈。これをあげよう」



仁奈「え? 何か、くれるですか?」



P「ああ…いや、違うな。仁奈がバズーカを発射してくれたこととの、交換だ。ボールペンで簡単に書いたし、パッといい案が浮かんでこないから、こんな適当な約束の仕方だけど絶対に守るよ」



仁奈「…おお! これは…こんなこと、いいんでごぜーますか? 仁奈、本当に言っちゃうですよ?」



P「ああ、いつも頑張っている仁奈の為だからな。決まったら教えてくれ」ナデナデ



仁奈「わーい! ありがとうごぜーます!」



P「さて、それじゃあ行くぞ。今日はまだ頑張ってない子」



乃々「は、はい…」ハァ





−ピンポンパンポーン−

『市原仁奈ちゃん、市原仁奈ちゃん。おうちに帰るまでに、アイドル部門事務室、千川のところへ来てください』





仁奈「お? ちひろおねーさんだ!」



P「仁奈のことを呼んでるな」



仁奈「なんだろー? わらしべ長者がどうなったのか、聞きてーのですかね! 仁奈、行ってくるです!」



P「ああ。気を付けてな、廊下は走るなよ」



仁奈「はいっ! ののおねーさん、ラジオのお仕事がんばってくだせー!」テッテッテー





乃々「…うう、応援されると…緊張して、だめになりそう…けど、やれるだけやってみます。でないと、ポエムが…」



P「まあ、心配するな。前にラジオやった時みたいに、アシスタントをつけているから」



乃々「ほっ、それなら何とか…ちなみに、どなたですか? また凛さんですか?」



P「ヘレンと時子だ」



乃々「なんですかその組み合わせ!?」





 \イクゾッ! ムーリィー!/





・スタドリハーフ1本(千川ちひろ)→幽体離脱フルボッコちゃん1/10フィギュア・ケース入り(荒木比奈)→アルティメット・レイナサマ・バズーカ新型(小関麗奈)→『1日なんでもおねがいきいてあげるよ』券(P)







仁奈「ただいまー!」バーンッ



ちひろ「おかえりなさい、仁奈ちゃん。ドアは静かにあけましょう、ね?」



仁奈「あ、ごめんなさい。気を付けます!」



みりあ「仁奈ちゃん、おはよー!」



仁奈「おおっ、みりあおねーさん! おはようごぜーます!! 今日はおしごとですか?」



みりあ「ううん。お休みだよ! 昨日、携帯電話でLINEをできるようになったから、ちひろさんにグループのことを教えてもらいにきたの!」



仁奈「らいん? ぐるーぷ?」



ちひろ「えっと…携帯電話を使って、アイドルのみんなだけで、いつでもお話をすることができるのよ」



みりあ「パパやママ、事務所のみんなとお友達だけって約束したら、やってもいいってなったの!」エヘヘ♪



仁奈「いつでもお話できやがりますか、なんだか…すげー! いいなぁ、みりあおねーさん」



みりあ「仁奈ちゃんも、もう少し大きくなったら、パパやママが携帯電話を買ってくれるよ! 私も、携帯電話を買ってもらったの最近だもん!」



仁奈「そうで、ごぜーますかね…今度会えたら、たのんでみますです!」



ちひろ「ああ、そうそう! 忘れないうちに、仁奈ちゃん。ほら、鳥さんの帽子、忘れていますよ」フフッ



仁奈「ああ、ほんとうだ! さっきここへ来た時は、かぶってたのに…いつのまにぬいでたんだろー? それで、仁奈のことをよんでくれたんでやがりますか、ありがとうごぜーます!」スポッ



ちひろ「フフッ、どういたしまして。ところで…」





 Prrrrr…





ちひろ「あら、電話。はいはい、お待ちくださいねー…」スタスタ…





仁奈「ちひろおねーさんは、いつもいそがしいです」



みりあ「うん。プロデューサーや私達のために、がんばってくれてるんだよ! 私達も、お仕事がんばらないとね」



仁奈「がんばるですよ!」



みりあ「あ、そうだ! 仁奈ちゃん、いっしょに写真とろうよー! LINEは、写真ものせることができて、グループのみんなで一緒に見ることができるんだよ。いっしょにLINEデビューしよ!」



仁奈「わーい、仁奈もLINEができやがりますか!? やったぁー!」⊃ピラピラッ



みりあ「? その紙、なあに?」



仁奈「あ、これはわらしべ長者でプロデューサーにもらったものでごぜーますよ!」



みりあ「…わらしべ長者? 昔話の?」



仁奈「はい! わらしべ長者をめざして、仁奈はいろんな人とものを交かんをしていたんでごぜーます!! いろいろとあって、今はこうなりやがりました!」



みりあ「ふむふむ…すごーい! プロデューサーがなんでもしてくれるの!? いいなぁ、1日ずっと遊んでもらえるもん! みりあもプロデューサーに、1日ずっと遊んでもらいたいなぁー」



仁奈「エヘヘ〜♪」



みりあ「それじゃあ、それを持って一緒に写真とっちゃおう! みんなに自慢できるよ!」



仁奈「ふふっ、いいでごぜーますね! 仁奈のとっけんを、しゅちょうするですよ!」



みりあ「おー! コメントも何かいれてみようかなぁ〜♪」





ちひろ「…ありがとうございました、失礼いたします」ピッ



ちひろ「また新規のお仕事増えちゃった、プロデューサーさん大丈夫かしら」





 \ブーン/





ちひろ「あら、スマートフォンが…LINE、みりあちゃん?」



みりあ「あ、ちひろさん! お電話終わった? LINEみて、LINE!」



ちひろ「フフッ、早速使ってみたのね…あら、しかも写真付きで」









【346プロ(179)】



『みりあ

 仁奈ちゃんといっしょにLINEデビューだよ☆ 仁奈ちゃん、わらしべ長者ごっこして、プロデューサーさんからいいものもらったんだよ〜(´・∀・`*)ィィな〜♪』

既読12 13:40



『みりあ

(みりあと仁奈が2人で並んで、プロデューサーの1日なんでもしてあげる券をかかげてピースしてる写真)』既読12 13:41





 〜〜





ちひろ「…え? ちょ、ちょっと。みりあちゃん、仁奈ちゃんこれ…」



仁奈「LINE、かわいくうつってやがりますか?」



ちひろ「ええ、とってもかわいいわ。けど、この券…本物?」



仁奈「はい! このとおり、仁奈のバズーカと交かんで、プロデューサーが1日あそんでくれるおやくそくを、もらったのでごぜーますよ!!」⊃スッ



ちひろ「バズーカも気になるけど、先にこの券ね…」マジマジ





ちひろ(…この筆跡は、間違いなくプロデューサーさんね。署名まで丁寧に…いつも書類で見てるから、わかるわ。けど、まずいんじゃないかしら? 普通の子はともかく、プロデューサーさんが絡むといろいろと深く受けとめちゃう、あの子やあの子やあの子(以下、多数)が、『わらしべ長者』のところも見て…いや、考え過ぎよ、ちひろ…みんな、ちゃんとしてるわ…でも念の為、既読が少ない今の内に)





ちひろ「あの、みりあちゃん。せっかく使ってくれたのに、ごめんなさい。グループのLINEから、この写真とコメントは」





 \ブーンブーン…/





みりあ「あ、誰かからお返事きたー!」



ちひろ「え!?」バッ







【346プロ(179)】





 〜〜



『みりあ

(みりあと仁奈が2人で並んで、プロデューサーの1日なんでもしげあげる券をかかげてピースしてる写真)』既読106 13:41



『まゆ

 そこ事務所ですよね? ね? 待ってて』既読88 13:45



『凛

 ふーん、私たまたま近くにいるから、良いお花もって遊びに行くね』既読88 13:45



『卯月

 わー、よかったですね♪』既読88 13:45



『響子

 ちょうどクッキー焼いたからもっていきますね♪ いっしょに、たべましょう』既読88 13:45



『桃華

 仁奈ちゃん、300万円でお譲りいただけませんこと? 着ぐるみがたくさん買えますわ♪』既読88 13:45



『早苗

 小さい子になんでもするなんて、あからさまに犯罪ね。プロデューサー君をシメる物証としてそれを預かります、そこを動かないでね』既読88 13:45



『法子

 ドーナツ食べ放題にしようよ〜◎』既読 13:45



『瑞樹

 一緒に遊んでほしいのね、仁奈ちゃん。フフッ、わかるわ。けれどプロデューサー君はお仕事が大変よ。私が代わりに1週間なんでもしてあげるから、わかるわね』既読88 13:45





 〜〜





みりあ「わーい、なんだか遊びに来てくれる人がいっぱい! けど、早苗さんはちょっと怒ってる?」



仁奈「300万円って、すごいでごせーます? 着ぐるみいくつもらえるですか!?」





ちひろ(早いわね! くっ、いけないわ。このままだと、たった1枚の紙で…事務所内でもかなり深く信じ合っている、仁奈ちゃんとプロデューサーさんが交わした、信用性の高い『誓約書』を巡って争いが起きかねない! 正しく交換したものならば、例え使用者が仁奈ちゃんじゃなくても、プロデューサーさんなら仁奈ちゃんのためにも守るもの…くっ、桃華ちゃんだけなら喜んで仲介するのに…仕方ない!)





仁奈「どうしたのでごぜーます、ちひろおねーさん?」



ちひろ「えっと…2人共、いますぐ帰ったほうがいいわ」



みりあ「えー、なんでなんでー!? みんな遊びに来るって言ってるのに〜」



ちひろ「なかなか説明するのは難しいんだけど、仁奈ちゃんがもっているその『約束』は、ただの遊びですまないの…このままだと、アイドル同士で問題が起きちゃうかもしれないのよ」



みりあ「?」



仁奈「けど、仁奈は…」



ちひろ「ああ、怖がらせてごめんね? 大丈夫、今すぐタクシーを呼ぶわ。タクシー代はプロデューサーさんにつけておくから安心して。だから」





 \ブーンブーン…/





ちひろ「また!?」







【346プロ(179)】





 〜〜





『みりあ

(みりあと仁奈が2人で並んで、プロデューサーの1日なんでも券をかかげてピースしてる写真)』既読168 13:41



 〜〜





『琴歌

 500万円でも大丈夫でしょうか?』既読130 13:51



『橘

 まだ小さい仁奈さんに、不明確な約束をするなんて、大人としてダメだと思います! ちゃんとした文書になるよう、私が直しにいってあげますから、みりあさんと仁奈さんそこにいてください。間違った文書はプロデューサーに私が返しますから、捨てちゃダメですよ』既読130 13:51



『みく

 Pチャンはいそがしいから、きっとお約束はなかなか守れないと思うにゃ。代わりに猫カフェに連れて行ってあげるから、それくれへん?』既読130 13:51



『かな子

 響子ちゃんのクッキー♪ 私もケーキ3ホール焼いたから、もっていくね!』既読130 13:51



『日菜子

 むふふ♪』既読130 13:51



『まゆ

 ち・ひ・ろ・さ・ん?』既読130 13:51



『ユリユリ

 ぐふふ♪』既読130 13:51



『あい

 君達、落ち着け。仁奈君の権利だ』既読130 13:51



『美嘉

 あああああふたりかわいいいいぃ〜★』既読130 13:51



『志希

 なんだか、危険であまぁ〜い香りがするから、私もいく〜♪』既読130 13:51



『千枝

 仁奈ちゃん! 千枝も一緒に使わせてもらえませんか? その、千枝は…2人目でいいですから』既読130 13:51



『莉嘉

 ずるーい! アタシもPくんと一緒に色々あそびたーい★』既読130 13:51



『春菜

 仁奈ちゃん、メガネのチャンスですよ』既読 13:51



『はぁと

 すぅぃてぃーなお2人ちゃんにぃ、あまあまなすぅぃーつ☆を、お届けしちゃうから〜、そこ動くなよ☆≡ヘ(*゚∇゚)ノ』既読130 13:51



『ユッキ

 ファッキュー新井』既読130 13:51



『美波

 仁奈ちゃん、よかったね。たくさん、プロデューサーさんに遊んでもらいましょうね』既読130 13:51



『巴

 今年はいけるのぉ!』既読130 13:51



『加蓮

 ごめん、ちょっと体調悪くなっちゃったから事務所へ休みに行くね。ふぅ…私の家、いま両親が出張や旅行でいないから、体調の管理がさ…誰か頼れる身近な大人に1日看病してもらえたら治るんじゃないって奈緒が言ってくれてるけど、難しいよね…ケフケフッ』既読130 13:51





 〜〜







ちひろ「なんか関係ないのもたくさん混ざりだして、読み取るのが難しくなって、き………え、まゆちゃん…見えてる、ここっ?」ババッ



みりあ「加蓮ちゃん、何だかしんどそう。だいじょうぶかなぁ…」



仁奈「心配でごぜーます…」



ちひろ「いえ、加蓮ちゃんは大丈夫よ、きっと。心配しないであげて」



みりあ「そうなの〜?」





ちひろ(純粋な子供相手に、あからさまに狙ってくるわね。まあ、冗談半分な子もいるでしょうけど…既読でスルーしているみんなは、素直に仁奈ちゃんで『いい』って思ってるのかしら。それとも、危険を察してる? あるいは何も言わずにここへ…美波ちゃんやあいさんなら味方になってくれるでしょうけど、今日は2人とも遠方でロケ中…直接、助けは求められない!)





ちひろ「2人共、行きましょう!」



みりあ「ええ、みんなが来るのにぃ?」



ちひろ「うん、だからなの。今度、ゆっくり」





 \ブーン…/





ちひろ「…まさか」





 〜〜





『みりあ

(みりあと仁奈が2人で並んで、プロデューサーの1日なんでも券をかかげてピースしてる写真)』既読170 13:41



 〜〜





『桃華

 1,000万円ですわ!』既読155 13:56



『奈緒

 加蓮! あたし、そんなこと言ってないだろ!? なんなのもー、素直に頼めよ!!』既読155 13:56



『ライラ

 ライラさんもー』既読155 13:56



『フレデリカ

 フレちゃんも〜♪』既読155 13:56



『美優

 あの、みりあちゃん、仁奈ちゃん、大丈夫よ? 皆、ちょっと気持ちが高ぶってるだけだから…心配だから、私も様子を見にイキますね』既読155 13:56



『楓

 わらしべちょうじゃ、わたしへどうじゃ?』既読155 13:56



『蘭子

 百獣の化身たる小公女よ、我が下僕と契られた甘美なる定めを解き、我へ魂を交わらせよ!! お願いします!』既読155 13:56



『ユッキ

 満塁で平凡な正面のゴロを、トwwwwwンwwwwwネwwwwwルwwwww』既読155 13:56



『莉嘉

 おねぇちゃん…』既読155 13:56





『まゆ

 つきました』既読155 13:56





 〜〜







ちひろ「よし、桃華ちゃんに連絡を…って、えっ?」





まゆ「おはよう、ございます」ガチャッ





みりあ「あ、まゆちゃん!」





ちひろ(は、早い…どこにいたの!?)





仁奈「おはよーごぜーます!! すごい、本当に来てくれやがりましたよ!」



まゆ「ええ、ここはプロデューサーさんのいる場所、まゆとはずっっとつながっていますから…何かあれば、すぐに、いつでも、駆けつけられるんですよ…ちひろさん?」フフッ



ちひろ「は、はい」



まゆ「ところで、仁奈ちゃん…LINEのお写真に写っていた、プロデューサーさんとのお約束、本当…ですか?」



仁奈「はい、このとおりでごぜーますよ!」バッ



まゆ「…あはっ、本当ね。すごく…うらやましい、仁奈ちゃんが。プロデューサーさん、まゆ達大切なアイドルとのお約束は、ぜっったいに守ってくれますから。そんな約束があれば、プロデューサーさんに、なぁんでも、お願いを叶えてもらえますねぇ…ねぇ?」



仁奈「うん!」ニコッ





ちひろ(言葉や仕草はかわいらしいのに、何でしょう…目が、大きく見開いて仁奈ちゃんを見詰めている視線が、瞳孔が…こわい)プルプル





みりあ「いいなぁ、仁奈ちゃん! みりあもほしー☆」



まゆ「あら、みりあちゃんも? ねぇ…そう、思いますよねぇ。まゆも、ずっと、思っていますよ。何よりも、誰よりも…何を、しても」ゴソゴソ



ちひろ「まゆちゃん!?」(バッグから何を!?)



まゆ「だから…はい、仁奈ちゃん♪」





 スッ⊃色々な動物が刺繍されたサマーセーター





仁奈「おお! すげぇです、色んな動物さんが楽しそうに笑って、遊んでやがりますよ!!」



みりあ「すごぉーい、かわいい〜! まゆちゃんが作ったの!?」



まゆ「ええ。編み物が好きだから、これぐらいなら…仁奈ちゃんが好きそうなデザインを、ちょうど考えていたから」





ちひろ(おお…よかった、普通に…って、あのセーター…すぐに、用意できるものじゃないわよね?)





まゆ「…準備、していましたから。いつ、誰が、何をしても…まゆが、1番になれるように…ね?」フフッ



ちひろ「な、成程。さすが、まゆちゃんですね、アハハ…私何も言ってないけど…」





ちひろ(…最近、残業多かったから早退しようかな…けど、仁奈ちゃんやみりあちゃんを置いては…)





仁奈「わーい! ありがとうごぜーます」⊃スッ



まゆ「…仁奈ちゃん? まだ、だーめ♪」



仁奈「ふえ?」



まゆ「わらしべ長者で、プロデューサーさんとのお約束を、もらったのですから…まゆも、同じように、交換しましょう、ね?」フフッ







仁奈「あっ、そっか! じゃあ、プロデューサーとのおやくそくを…ですかぁ」ウーン



みりあ「うーん、私も何かないかなぁ…」ゴソゴソ





まゆ(フフッ、1日あれば…まゆはプロデューサーと、誰も引き裂く事のできない、誰よりも深い契りを交わして//////)





響子「何を、するんですか」





まゆ「…あら、響子ちゃん。おはよう、ございます」



響子「おはようございます、まゆちゃん。やっぱり、1番でしたね。でも、間に合ってよかった」



まゆ「あら、何のことですか?」



響子「仁奈ちゃんの、プロデューサーさんとのお約束、です♪」



まゆ「ええ。だから、何の事でしょう? 何も、響子ちゃんは、間に合ってはいませんよ?」



響子「はい。でも、それはまだ、まゆちゃんが決めることじゃないですよね?」





まゆ「…フフッ」



響子「…あはっ」





ちひろ「…あ、社長♪ すいません、体調が優れないので、ケホケホ、今日は早退しても…え、夜に765プロと961プロと315プロから合同LIVEの打ち合わせ依頼の連絡が…うう、わかりました。千川ちひろ、なんとかがんばります…ガンバリマス」ピッ





響子「にーな、ちゃん♪」



仁奈「あ、きょうこおねーさん! おはようごぜーます、いつのまにきやがりましたか? 仁奈、ちょっとなやんでいて気づかなかったでごぜーますよ!」



みりあ「おはよ…わぁ、響子ちゃん! 何、そのすごい量のクッキー!!」





 スッ⊃色々な動物の形をしたクッキー(2kg)





仁奈「すげぇ! ペンギンさんやひつじさん、ウサギさんやネコさんにクマさん! なんでもいやがります!!」



響子「おねーちゃん、仁奈ちゃんのために、作ってきちゃいました! 形だけじゃなくて、ちゃーんとおいしいし、1つ1つ味が違うんだよ?」





凛「ふーん、犬はチョコ味だね。形は柴犬じゃなくて、ヨークシャーテリアやミニチュアダックスの方が、かわいいかな」ヒョイパク、ポリポリ



響子「!?」



仁奈「あ、りんおねーさん!」



みりあ「わーい、みりあも食べるー☆」ヒョイパク



響子「ちょっ、待ってみりあちゃん! ストップ、ストップ…はい、ちょっとだけにしましょう! 仁奈ちゃんとお話終わってからにしましょうね…凛ちゃん、何しにきたの? あと、凛ちゃんが食べたのはわんちゃんじゃなくて、レッサーパンダです!」(2kg→1.98kg)



凛「そ、そう。なんか、ごめん……んん! ここに来たのは、響子やまゆと一緒だよ。仁奈にちょっと、ね」



まゆ「あらあら、遊んでいたら…集まりますねぇ」



凛「仁奈。はい、これ」





 スッ⊃大量のレインボーチューリップの花束





仁奈「ふわぁ、にじのチューリップだぁ!!」



凛「ふふっ、仁奈の名前に合わせて270本用意してあるよ。ちょうど、イベント用にたくさんお店で仕入れたのを、全部持ってきた。これと、プロデューサーからもらった紙、交換して。私はそれでプロデューサーと、つくりたいものがあるの」キリッ



まゆ・響子(ストレートにっ!)ギリッ









仁奈「りんおねーさんもで、やがりますか…」



みりあ「す、すごいね…その、みんな遊びたいんだね」





ちひろ(いけない、さすがにちょっとおかしいって気付いたのね、2人ともソワソワしてる…プロデューサーさんと遊ぶだけの約束としか、思ってないのに、このバチバチの争いを見せられたらね。混乱しても仕方ないわ!)





まゆ「凛さん、仁奈ちゃんはもう、まゆと、大事なお約束をしていたんですよぉ」



凛「ふーん、でもまだ…選ばれてないよね、仁奈に…プロデューサーに」



響子「そうですよ、まだ、だーれも選ばれてないですから…これから、ちゃぁんと決めてもらいましょう?」



凛「食べかけのクッキーと交換はないでしょ」



響子「凛ちゃんが勝手に食べたんでしょ!!」



まゆ「ふふっ…みぃんな、邪魔ですね」





ちひろ(そして、私は逃げ出したい…けど、ここは何とか…2人の為に、あの3人を! 何かの脅…お願いの為に、プロデューサーさんが酔ったときにやらかした半裸写真【下】で!)





ちひろ「仁奈ちゃん、みりあちゃん。私が3人の気を引いている内に…」





 ガチャッ \\オハヨウゴザイマース!!!!//





ちひろ「え…ま、まさか!」チラッ





瑞樹「にーなちゅわぁ〜ん♪ 約束通り、瑞樹おねえさんがぁ、1週間遊んであげる〜♪ ほら、ちゃんと紙にも書いてきてあげたわ。だから、プロデューサー君のをちょーだい!!」クワッ



 スッ⊃瑞樹おねぇさんが1週間遊んであげちゃう♡券



早苗「ガチね、瑞樹さん…でも、それはダーメ。プロデューサー君のセクハラの証拠として、私が保管します。被害者の仁奈ちゃんには、かわいそうだから代わりにこれをあげる! もうどこも発売していない、限定写真集よ!」



 スッ⊃『セクシーアイドル・マル秘ショットコレクション〜さなえ・れいこ・なな〜ギロッポンでシーメー編〜』28部



瑞樹「それ、売れ残って事務所に返品されたやつじゃ」早苗「おだまり!」



桃華「全く、仁奈ちゃんにそんなあやしげな写真集を大量に渡さないでくださいまし! それに、プロデューサーちゃまが卑しく淫らな思いで、仁奈ちゃんとお約束されるわけがないでしょう? 何の過ちや偽りのない、純粋な…プロデューサーちゃまとの約束」



 トンッ⊃1000万円入りアタッシュケース



桃華「これだけの価値が、ありますわ!」



早苗「いや、お金で解決するほうが卑しくない?」



琴歌「まあ、桃華ちゃん。奇遇ですわね♪」



桃華「こ、琴歌さん!」



 スッ⊃2700万円の小切手



琴歌「私も、同じことを考えておりましたの!」ドヤッ



桃華「!? くっ、増資が必要ですわ…!」ポパピプペー





早苗「す、すさまじい金の争い…」



ちひろ(…5はいくな)ステイ!







まゆ「あらあら、どんどん…余計なものが増えていく」ギリリッ



凛「醜い争いだね」ギリリッ



響子「仁奈ちゃん達がこわがってるのに、ダメなお姉ちゃんたちですね。プロデューサーさんにも、嫌われちゃいますよ」ギリリッ





ちひろ(凛ちゃんがまゆちゃんの、響子ちゃんが凛ちゃんの、まゆちゃんが響子ちゃんの、それぞれ全力の右こぶしを左手で受け止めたまま、固まって動けなくなっている…そんなトライアドムリデスが、言えたことじゃないでしょ)





かな子「でも、響子ちゃんのクッキー美味しいね〜」ヒョイパクヒョイパクヒョイパク



響子「ちょっと!? いつの間にやってきて、何で勝手に食べてるんですか!」



かな子「え!? だって、ここにあるから…それに、ケーキ焼いてきたから大丈夫だよ〜♪」



響子「そういう問題じゃないんです!!」(1.98kg→1.15kg)



ちひろ「うう、まだ他の子が来そうね…」





 〜





みりあ「は、はわわ…何だかすごいことに…なっちゃったね。プロデューサー、大人気だなぁ」



仁奈「…うう…」プルプル



みりあ「仁奈ちゃん?」





 〜





千枝「千枝は、そんなにお金をもってないし、学校もあるから毎日遊ぶお約束はなかなかできないし、そんなにすごいものじゃない、けど…千枝にとって大事なものを、あげまず! それよりも、プロデューサーさんとの大事な思い出がほしいから」



 スッ⊃学校や仕事で使っていた大事な楽器(ピアニカとリコーダー)



志希「ハスハスハス…うーん、何だか危険であまぁ〜い匂いで濃くて、頭がクラクラしちゃ〜う! で・も? もっと…プロデューサーからも、こんな匂いをふかぁく感じてみたいから、それちょだぁ〜い♪」



 スッ⊃1日1グラムで何だか幸せな気持ちになれる粉薬1年分



ありす「まったく、皆さん不謹慎です! そんな不明確で何をするか分からない覚書を、どこまで信用しているんですか! まあ、本物ならうらやま…んんっ! それについては私からプロデューサーさんにしっかり確認しておきますから、私に預けてください。結果はまた報告してあげます。ただ、それでは仁奈さんがかわいそうですから、こちらを差し上げましょう」



 スッ⊃橘流特製イチゴスープパスタ



智絵里「あ、あの…LINEでは、何も言えなかったけど…わ、私も! プロデューサーさんとの時間が、ほしくて…だから、よかったらお願いします。こんなもの、ですけど…私とプロデューサーさんとの今までの大切な、思い出…です。これから、もっと大切な思い出を、作ってもらえるなら…」



 スッ⊃プロデューサーが集めてくれた四つ葉のクローバー集182枚(採取日時・場所記録付)





 ………





 ワーッ!\ワタシデス! チガウヨ! ミクヤデ! ユキネエサンドコジャ! ユルシマセン! アイオライトブル-! ブットバズゾ☆ 1.15kg→0.43kg フェェーン! ワカラナイワ! ランコチャンナカシタノダレ!?/ギャーッ!









ちひろ「ああ…何だかどんどん集まってきて、収集が全くつかないことに…一部怖い人もいるし」ガクガク



みりあ「ち、ちひろさん! みんな、おかしいよ! こんなの、とめないと!」



ちひろ「っ! そ、そうね…ここは私がしっかりしないと」



桃華「3,200万!」



琴歌「4,000万♪」



ちひろ「もうひと声!!」



みりあ「ちひろさん!?」







 ―やめてくだせーっ!!!!!―







アイドル達「!?」





仁奈「こんなの…こんなの…」プルプル



ちひろ「に、仁奈ちゃん…?」





仁奈「こんなの、わらしべ長者じゃねーですよー!!!」ビリィッ!!! クシャクシャクシャ…



アイドル達「あーっ!!」



みりあ「仁奈ちゃん! プロデューサーに遊んでもらえる券…」



仁奈「仁奈は…仁奈は、もしもわらしべ長者になれたら…おうちにみんなをよんで、いっしょにいっぱい、遊びたかったでごぜーます!!」



ちひろ「仁奈ちゃん…」



仁奈「そんなにうまくはいかねーでしょうけど…おうちは、つくるのもくらすのも、たいへんでごぜーます…けど、プロデューサーから、なんでもおねがいをきいてくれるおやくそくをもらえて、プロデューサーにたのんで、みんなといっしょにあそべればいいって思いました。そうすれば、おうちをもらったわらしべ長者みたいに、楽しい気持ちになれると思ったんです! みんなも、仁奈と同じように思って、いっしょに遊んでくれたら…」



アイドル達「…」



仁奈「だいじなのは、おうちじゃねーです。いっしょにいてくれる、プロデューサーやみんなです。そんな場所が、ほしかっただけなのに…こんなに、みんなのケンカになりやがるなら、わらしべ長者も、プロデューサーとのおやくそくもいらねーです…」ウルウル



みりあ「仁奈ちゃん…」ウルッ





ちひろ(4,000万円あれば、ちょっとしたマンションのおうちくらいなら買える)



芳乃(黙るのでしてー)



ちひろ(芳乃ちゃん!? どこから脳内に…はい、すいません)





まゆ「…ごめんなさい、仁奈ちゃん」ギュッ



凛「ごめん、仁奈…私達、ちょっと自分勝手で、間違ってたよ」ギュッ



仁奈「まゆおねーさん…りんおねーさん」



瑞樹「プロデューサー君との約束、仁奈ちゃんの気持ちも考えずに、自分のものをあげて、交換してもらえばいいとか、本当にわがままだったわ」



響子「仁奈ちゃんは、みんなで遊ぼうと、楽しもうとしてくれていたのに…こんな、たった1枚の紙で、私達、大事なものを失おうとしていました」クシャッ



早苗「そうね…私達、同じアイドルの仲間なのに、変な自己満足を求めて、暴走しちゃって、傷付けて…ああ、恥ずかしいわ」



桃華「お金で解決しようとしてしまった、私達は特に…ですわ」シュン



琴歌「取り乱してしまい、申し訳ございません」シュン



みりあ「みんな…っ!」





アイドル達『ごめんなさい、仁奈ちゃん!』



仁奈「おねーさんたち…っ! うん、だいじょうぶです! みんな、あやまらないでくだせー!! みんながまたなかよくしてくれれば、それでいいでごぜーますよ!!」





 ワイワイ\ホントウニゴメンネ! ダイジョウブ?/ガヤガヤ





ちひろ「よかったぁ、何とか収まって。あ、LINEの方にも、このこと流しておかないと…」



瑞樹「ねえ、ちひろさん。プロデューサー君や私達が、学校もお休みの休日に、何とか1日…いえ、半日でもいいわ。オフにすることって、無理かしら?」





ちひろ「え、それは…かなり、難しいです。けど…」チラッ



仁奈「?」



ちひろ「…うん、半日くらいなら何とかしましょう! 日時が決まったら、お知らせします」



瑞樹「フフッ、ありがと。よしっ……仁奈ちゃん、みんな! ちひろさんが予定は何とかしてくれるから、プロデューサー君やちひろさんと一緒に、どこか遊びに行きましょう!!!」





 \オォ〜!!/





仁奈「す、すげぇー!! そんなの、できやがりますか!?」



ちひろ「ええ、がんばります…って、私も行っていいんですか?」



瑞樹「あら、何言ってるの?」



みりあ「ちひろさんも、私達の大切な仲間だもん! 一緒に遊びにいこ〜☆」



仁奈「いきましょう、ちひろおねーさん!」



ちひろ「仁奈ちゃん…ありがとう、それじゃあ私のためにも! 頑張ってお休みの日を決めますからね。どこに行きたいか、何をしたいかは、みなさんで考えておいて下さいね☆」





 \ハーイ!!/





みりあ「わーっ、楽しみだなぁ。仁奈ちゃんは、みんなと一緒に行くのはどこがいい?」



仁奈「うーん、そうだなぁ…ねえ、みりあおねーさん」



みりあ「なーに?」



仁奈「仁奈は、わらしべ長者にはなれなかったです。けど、今はすっごくしあわせな気持ちでごぜーます! だから、わらしべ長者をめざしてよかったです!」ニコッ



みりあ「うん! でも、仁奈ちゃんの今の気持ちが、わらしべ長者の気持ちかもしれないよ。だって、同じように最後はすごくしあわせなものが、もらえたんだもん」



仁奈「…そう、なのかなぁ? うーん…じゃあ仁奈はわらしべ長者の気持ちに、なれたんでごぜーますか?」



みりあ「きっと、そうだよ!」



仁奈「そっかぁ! じゃあ、わらしべ長者の気持ちになって…みんなと、遊ぶですよー!!」



みりあ「おー!」





 ―後日、仁奈はプロデューサーやちひろさん、アイドルの仲間達と、西園寺家が経営に関わっている動物園を半日貸し切り、楽しくしあわせな時間を過ごしました―





 めでたしめでたし…









20:30│市原仁奈 
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