2016年08月25日

乃々「ぱーそなりてぃ」 輝子「いくすちぇんじ」


ピシャァァン!ゴロゴロゴロ……



乃々「外はすごい嵐なんですけど… お仕事行きたくないんですけど…」





輝子「ま、まぁまぁ…私は雨好きだぞ?湿気で、みんなスクスク…」



乃々「雨自体はきらいじゃないんですけd ピシャアアアン!! うひぃ!?」



輝子「うおっ… いまのは近かった… だ、大丈夫…?」



乃々「大丈夫じゃないんですけど…!雷は、むーりぃー…」







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輝子「で、でも本当にすごい嵐だ… 直撃したら、停電…?」



乃々「キノコさん、そんなこというとほんとに当たっちゃうんじゃ…」



輝子「フヒ、そうだなボノノさん… フラグってやつだな…」



ピシャアアアアアン!! 



ばつんっ



「「あっ」」









乃々「……キノコさん?」



輝子「…え?これ、私のせいなのか…?ご、ごめん…今ライトを…あれ?どこだ?」



乃々「机の下に無いみたいなんですけど…ぴんちですけど。やみくぼですけど。」



輝子「新タイプボノノさんが発見されたか…」



乃々「ちょっと探してきますね」



輝子「い、行ってらっしゃい…」







輝子「……キノコーキノコーボッチノコー♪ホシショウコ―♪」



輝子「も、もう言うほどボッチでも、ない気がするな…フヒヒ…」



輝子「……」



輝子「遅いな…見つからないのかな。ちょっと、見てくるか…」モゾモゾ



乃々「キノコさん、やっぱりどこにも無いみたいd ピシャアアアン!! うひいぃっ!?」ガッ



輝子「えっ、ちょ、あぶな」



 ゴツンッッ



……





乃々「ん、いたたた… あれ、いつの間にか雨やんでる…」



乃々「……ん、な、何してたんだっけ…えっと… 



    そうだ、ボノノさんがライト持ってきて、雷が鳴って、でびっくりして頭ぶつけたんだったな…」



乃々「…ボノノさんはどこだ?えっと…」キョロキョロ



輝子「」



乃々「…………うん?」





輝子「う、うーん…」



乃々(私がノビてる……いや、あれは私なのか?そんなことはない。



    私は星輝子本人じゃないか。でも見た目は私だ。



    しかし私がここで思考してるということは私はここにいてじゃああれはなんだってことで)



乃々「ヒャッハァァァァァ!!!もうめんどくせェェェェ!!!起きやがれェェェェ!!」



輝子「ヒイイイイイイ!?な、なんですか!?もりくぼおいしくないと思うんですけど!?」ガバッ







乃々「起きたなニセモノめェェ!!私は一人で十分… もりくぼ?」



輝子「え、ええ…もりくぼはもりくぼですけど…



    あ、あれ?でももりくぼが話しかけてきてるんですけど!?」



乃々「えっ、もりくぼじゃないぞ、輝子だぞ。」



輝子「えっ」

乃々「えっ」



乃々「……」

輝子「……」







乃々「…も、ものすごーーーく信じられないようなこと、言いたいんだけど…」



輝子「た、たぶん、もりくぼと言いたいことは一緒なんですけど……」









        「「入れ替わってる…?」」







乃々(中身は輝子)「ど、どどどうなってるんだ…?」



輝子(中身は乃々)「こ、これは…マンガとかでよくあるヤツなんですけど…」



乃々「そ、そうだな…これは緊急事態だ…」



輝子「えまーじぇんしーなんですけど…!」



乃々「こ、こんなときってどうしたらいいんだ……?」





ガチャッ



輝子「!」サッ



乃々「誰か来たな…とりあえず、話してみようk」



P「オラ!!仕事の時間だ!!!行くぞ森久保ォォォォ!!!」ガシッ



乃々「えっ、ま、待ってくれ、ちょっと話したいことが…」



P「今日は逃げも隠れもむーりぃーも無いな森久保ォ!やる気があるのはいいことだ行くぞ!!」



乃々「と、止まってくれええええぇぇぇ」





                      ぇぇぇ



                           ェェェ……







輝子「い、いつもの癖でつい逃げちゃいました… ま、まずいんですけど…」









ガチャッ



ちひろ「あら?輝子ちゃんまだいたの!?」



輝子「あ、ちひろさん…ちょっと大変なことが…」



ちひろ「そうよ大変よ!これからお仕事のはずでしょ!?



     今タクシー呼ぶからすぐ行って!!ほら!!」



輝子「え、えぇぇ!?む、むーりぃー…!」









P「今日の仕事はラジオのゲストだ!



  こないだメインで頑張ってくれたけど、今日はゲストだからな!気楽にいっていいぞ森久保ォ!」



乃々(まずい…このままじゃボノノさんとしてキノコさんが喋るはめになる…早いとこ打ち明けて…)



乃々「あ、あのな親友… い、いまの私は、ボノノさんと入れ替わってて…」



P「!?も、もう一回言って!!」



乃々「あ、ああ…ボノノさんと入れ替わっててな…」







P「違う!その前!」



乃々「えっ?えっと…親友?」



P「も、森久保が…俺を、親友と言ってくれた……!?」



乃々「いや、大事なのはそこじゃなくて」

P「ヒャッホォウこれでしばらく戦えるぜ!ありがとう森久保ォ!」



乃々「いや、あの」



P「だからその少女漫画みたいな冗談も許しちゃう!ほら行って来い!」



乃々(あ、信じてもらえないどころかまともに聞いてくれない。そりゃそうか)



乃々(というかどうしよう…!ら、ラジオ…声だけなら、ごまかしきれるかな…)







藍子「高森藍子のゆるふわタイム〜!」



藍子「今週もゲストが来てくれてます!



   総選挙で見事4位となった大人気アイドル、森久保乃々ちゃんです!」



乃々「ど、どうも、えと、もりくぼです…」



乃々(ボノノさんっぽいこと…ネガティブに…)



乃々「あっと、その…帰ってもいい、ですか?」



藍子「ま、まだ紹介だけですよっ!?もうちょっとお話してからにしましょう?」







乃々「フヒッ、あ、はい…がんばります…じゃない、ですけど…」



藍子「そうですよっ!ファンの皆さんも応援してますから…ね?」



乃々「いや、その、応援はありがたいんですけど…嬉しいんですけど…」



藍子「うんうん!」



乃々(ぼ、ボノノさんっぽく…うん。ボノノさんっぽく…)



乃々「応援してくださるファンのみなさんが…その…いっぱい増えて…



    繋がって…仲良く友達になれたら、嬉しいな… ですけど…」



藍子「はいっ! ファンのみなさんが仲良しだとこっちまで嬉しくなっちゃいますね!」







乃々「そ、そう…です…仲良く、つながる、菌糸みたい…ファンイズキノコ…フヒヒ・・・」



藍子「えっ?キノコ?」



乃々「あ!!あ、ああいやいや、そのえーっと



    わた、違う、も、もりくぼの隣人の、キ、キノコさんがよく言ってるからつい…」







乃々(やっちまったぜヒャッハァー!キノコ出しちまった!何だ隣人のキノコさんて!



    私じゃないか!隣人どころかご本人だよ!!!)







藍子「…ふふっ、乃々ちゃんと輝子ちゃんはとっても仲良しなんですね!」



乃々「え、あ、えっと、はい。そんな感じ、です… ですけど。」



藍子「それでは、最初のコーナーから!……」 ペラペラ



乃々(…い、いけそう…… このままなんとか最後までボノノさんらしく…)



……







藍子「今週はここまでですっ また来週も聴いてくださいね!」



乃々(や、やっと終わる…)



藍子「乃々ちゃん!今日はありがとう!それじゃ一緒に、せーの!」



乃々(終われる…!お、おちつけ… 机の下のように…キノコのように…キノコ…)



藍子「ばいばーい!」



乃々「フヒィィヒャッハっ… いや、ち、ちがうちがう…」



乃々「ば、ばいばい…」





乃々(同じ過ちを繰り返してしまった…帰りたい…)





スタッフ「はいOKです!」



藍子「乃々ちゃん、お疲れさま!最後、大丈夫だった?むせちゃったのかな?」



乃々「あ、ありがとう…だ、大丈夫…もう、治った…それじゃ…」



藍子「あ、待って!」



乃々「フヒャイ!(ば、バレたか…?)」







藍子「はい!始まる前にジュース貰ったから、乃々ちゃんにも」



乃々「あ、はい。ありがとう…」



藍子「お疲れさま!またゲストで来てくださいね!」



乃々「はい…おつかれさまでした…」



乃々(の、乗り切ったぜ… 怖かった…自分が喋るのも怖いのに…)



P「おつかれ!いやー、今日は結構しゃべったほうじゃないか?」



乃々「えっ!?そ、そうなのか…?」



乃々(ボノノさん…無口すぎるぞ…)



P「おう。頑張ったな」ナデナデ



乃々「お、おぉぉ… え、えとこの後は…?」



P「今日はもう終わりだから戻っていいぞ!気を付けて帰るんだぞ森久保ォ!」



乃々「あ、はい。お疲れさまでした…」



乃々(な、なんだかちやほやされたな…

   

    ボノノさんの愛嬌のなせるワザか…)



乃々「ふー、今日一日なんとか乗り切った… 



   って、結局親友に入れ替わりのこと信じてもらえてない……」



乃々「…ボノノさんは大丈夫だろうか…」









………



輝子(どうももりくぼです。だけど見た目はキノコさんです。中身だけもりくぼです。



    最後まで詰まったもりくぼです。早速ですけど)









李衣菜「ロックにいこうぜーっ!」





           ワアアアアアアアアア!!!!





夏樹「最後まで止まらないでいくぜーっ!」



          ワアアアアアアアアア!!!





輝子(大丈夫じゃないですけど。ぴんちですけど。)







輝子(まさかキノコさんの仕事がライブハウスのイベントだったなんて…



    規模は小さいですけどもし下手なことをしたら…)ホワンホワン…









ファン1「…なんか星輝子、勢いがないなぁ」

ファン2「前までいい感じだったけどこんなもんかぁ」

ファン3「失望しました。みくにゃんのファンやめます」









輝子(な、なんてことにぃぃぃぃ…責任重大ですけど…)



輝子(というか入れ替わりって!誰もまともに話聞くわけないんですけど!



    そもそももりくぼにそういう説明が出来るわけないんですけど!)





スタッフ「スイマセーン、スタンバイお願いしまーす」



輝子「はっひゃいっ!?」



輝子(も、もう!?ぜ、絶体絶命なんですけど…!)







李衣菜「いえーい!ありがとう!」



夏樹「こんなイベントにアイドルが出るなんて思ってなかったかい?



    でもな、ロックバンドとアイドル、心が燃えてるってことに変わりはないんだ!」



李衣菜「そうそう!アイドルだってロックだよね!」



夏樹「ああ!次の曲でアタシたちアイドルの出番は終わるけど、ついてきてくれよ!



    時間があったら他のバンドも見ていってな!」











輝子「ど、どどどどうしたら… 



    キノコさんのバッグに何か…どこでもドア的な…ん?」ガサガサ



輝子「キノコが入ってたんですけど…やっぱり常備してるんですね…」







輝子(…あ、でも…今のもりくぼはキノコさんぼでぃー。



    キノコさんぼでぃーなら、キノコでスイッチが入って…)







夏樹「それじゃあ、ラストはメタルだ!いくぜ!」



李衣菜「輝子ちゃーん!よろしくぅ!」



輝子(や、やるしかないんですけど!)ガブッ モグモグ ゴクン







夏樹「…?」



李衣菜「あれ?輝子ちゃーん…?」



輝子「……フ、ヒヒヒ ウオワアアアアアアア!!!! 



   い、いけるんですけど!!!やっぱキノコすごいんですけど!!!!」







          ワアアアアアアアアアアアア!!!







輝子(な、なんか、ほんとにいけるんですけど!メタルとキノコすごいんですけど!)





輝子「こりゃいけるんですけどォォォォォーーーー!!!」



                   デスケドー 

                        デスケドー 

                            デスケドー ……











…………



輝子「…ハッ!?」







李衣菜「いやー、今日の輝子ちゃんはすごかったねー!勢いがさー!」



夏樹「ああ、なんだか貯めに貯めてたものを一気に吐き出したみたいだった!」





輝子(ここは…どうやら打ち上げ会場っぽいんですけど…途中から記憶がすっぽ抜けて…)







李衣菜「でも途中でマイクスタンドもって客席に飛び込んだときはどうなるかと思ったよ!」





輝子(なにしたんですかもりくぼ!)





夏樹「あれもビビったなぁ、他のバンドに乱入して歌い始めたのも。



   最高に盛り上がったな!」





輝子(ほんとに何したんですか!?暴走しすぎなんですけど!



   シティトライアルのハイドラなんですけど!



    みんなでやったときにまゆさんに泣かれたんですけど!)





夏樹「さすが輝子だな!アタシたちも負けてられないな、だりー!」



李衣菜「うん!輝子ちゃんに負けないように、まずはメイクと衣装から変えてみようよ!」



夏樹「そうじゃなくてな?」



輝子(めっちゃ褒められてるんですけど。キノコさんすごいんですけど。)







輝子「あ、あのぉ…そ、そろそろ帰ろうかなーと…」



夏樹「お、そうか!またよろしくな輝子!」



李衣菜「今日はありがとね輝子ちゃん!」



輝子「ど、どうも…じゃ…!」ソソクサー







……



乃々「あ、ボノノさん…おつかれ…どうだった…?



   入れ替わりのこと、誰かに話せた…?」



輝子「いえ…ロックイベントで記憶すっとばして大暴れしただけで…」



乃々「ボノノさんが!?あ、あのイベント、出て大丈夫だったのか!?」



輝子「え、ええ、まぁ……なんか、大暴れしたみたいなんですけど」



乃々「…………そ、そっか… 大暴れ、か…」







輝子「そっちは…?」



乃々「ダメだ…親友に話そうとしたけど、上手くいかなかった…



    ラジオはうまくいったけど…」



輝子「誤魔化せたんですか…」



乃々「ああ、誤魔化せた…」



輝子「入れ替わりもので、なんで登場人物が事実を打ち明けずに



    誤魔化そうとするのかわかったんですけど…」



乃々「だ、誰も信じないから、だな…とっとと戻るしかない…」



輝子「ですね…で、でもどうやって…」









乃々「こ、この手の話は、最初に入れ替わったときの



    条件をそろえれば解決する、はず…」



輝子「というと…」



乃々「頭と頭をぶつければ…」



輝子「もどる…んですか…?」



乃々「…たぶん…」



輝子「やってみましょう…」



乃々「おっけー……せーのっ」



ゴツッ ゴンっ ゴッ ガンっ







乃々「どうだ!?戻ったかボノノさん!」

 

輝子「痛いだけなんですけど!」



乃々「だ、ダメだな… 何かが足りないのかな…」



輝子「あのときは雷が落ちて停電になってたんですけど…」



乃々「雷と同時に頭をぶつける…すごく、それっぽい、な、」



輝子「つ、次に雷雨になるのは…」ピッ





テレビ「続いて天気予報です。日中は雷雨となりましたが、しばらくは晴れ間が見えるでしょう。



     しかし、来週からは低気圧が近づき不安定な天気になりそうです。

 

     晴れてても急な雷雨にご注意ください。全国的には……」







乃々「来週…」



輝子「それまで…このまま…?」



乃々「…やるしか、ないな…」



輝子「むーりぃー…」



乃々「今日はとりあえず…解散で…同じ寮だけど…」



輝子「はいぃ…」













…そして日は過ぎていった…



輝子「お、おはようございます…」



P「おはよう輝子…ん?」



輝子「な、なんです… じゃない、なんだい、し、し、親友…?///」



P「お、おう、なんか今日は髪がキレイだなーって。いつもどっか寝ぐせ立ってんのに」



輝子「あ゛っ、盲点でした…」サラサラー



P「盲点?」



輝子「違う違う!ちょ、ちょっとその、えーーーーっと…」



輝子「い、イメチェン…?」



P「サラサラヘアーだととんでもない美少女が完成するんだな。普段もいいけど。」







ガチャッ



乃々「お、おはよう…ございます…」



P「おっ、おはよう森久保ォ!…森久保ォ!?」



乃々「ど、どうした、んですか、えと…Pさん」ボッサボサー!



輝子「ちょ、ちょーーーーーっとこっち来てほしいんですけど!」



乃々「えっ、わわわ…」







輝子「か、髪の毛セットしてないんですか!?というかいつもの髪もノータッチなんですか!?」



乃々「あ、ああ…朝弱くて…」



乃々「でも縦ロールにはしようとしたぞ、ほら…」



輝子「ちっちゃく三つ編みにしてるだけなんですけど!



    尖って見えるくらいしか共通点ないんですけど!発想しか尖ってないんですけど!」



乃々「お、おぉ…ご、ごめんな…」



輝子「明日から朝は一緒に出ましょう…髪のセット教えます…」



乃々「そ、そうだな…髪のお手入れ、ちゃんとしなきゃな…」



P(仲いいなあいつら)







……



輝子「ひゃ、はああーーー!!」



乃々「違ァァァッう!!もっとこう、怒りを込めろ!爆発させろ!!」



輝子「ひゃ、ひゃっはーー!」



乃々「もっとだ!もっと自分の欲望をさらけ出せ!!心の奥底から引っ張り出せ!!」



輝子「ヒャッハアアアアアーーー!」



乃々「それだアアアアアア!!それがシャウトだァァァ!!」



輝子「ゴーーーートゥーーーヘーーーーール!!」



乃々「ゴーーーートゥーーーヘーーーーール!!」



P「俺は夢でも見てるのか」





……



乃々(今日はお互い別行動、だけど…)



拓海「おっ、乃々!久しぶりだなぁ!元気か!?」ガシガシ



乃々「あ、あう…」



凛「あ、乃々。ちょうどよかった。このアクセサリー、乃々に似合うと思ってさ」



乃々「あ、ありがとう…」



藍子「あっ、乃々ちゃん!お菓子作ってみたんだけど食べる?」



乃々「はひぃ…」



P「あっ!こんなところにいた!営業行くぞ森久保ォ!!」



乃々「ひぃぃぃぃ……」







乃々(ボノノさん……ものすっごくちやほやされてる……



    大事にされて……可愛がられてるんだな……)



乃々(撫でられて、可愛がられて、



    いなくなっても親友が探して、見つけ出してくれて。)







乃々(そうだよなぁ… ボノノさん、可愛いもんなぁ…私と違ってな…フヒ)



乃々(……いいなぁ。)







輝子(もりくぼです。自分でもややこしいけどもりくぼです。



    単体活動中ですけど…)



夏樹「おー、輝子!この間のライブのこと、



    涼のヤツに話してやったらすげー食いついてきたぞ」



涼「輝子のすごさは知ってるけど、その日はなんだか

 

   いつもと違う気迫だったんだって?いやー見たかったなー!」



輝子「は、はぁ…どうも…」



輝子(キノコさん…こんな人たちにも認められるくらいすごいんですね… )



涼「やっぱあのメタルサウンドが出せるのは輝子だけだよ!」



夏樹「あんなアイドル、輝子しかいないだろうな!」



輝子「そ、そのえーっと…あ、りがとう…?」







李衣菜「…そうかな。」



夏樹「ん?どうした、だりー?」



李衣菜「え?いやーその…」



輝子「あ、ごめん、もう行かなきゃ…」



涼「そうか、引き留めて悪かったな!今度ライブ観に行くよ!」



輝子「う、うん… そのときはよろしく…!」



夏樹「…で、なんだっけ。なんか言いかけてたよな」



李衣菜「いや、あのときの輝子ちゃん、確かにすごかったんだけど…」



涼「けど?」











李衣菜「…なんか、輝子ちゃんじゃないみたいだったなぁ…」







輝子(入れ替わってから、改めて気づかされたんですけど。)



輝子(キノコさんは…輝子さんは、すごい人です。



   あんなに自分を出せて、大声で自分を叫んで、



   みんなからすごいって言われて… カッコいい。)





輝子(だから…そんな輝子さんに憧れてたんですけど。)



輝子(今くらい、輝子さんになりきってみても、いい、かな)







輝子「フヒ……なんて」









乃々「お、おはようございまーす… 帰りたい、んですけど…」



輝子「お、おはよう… 今日は、いい天気だな…フヒ、青空だ」









美玲「………」



まゆ「どうしたんですかぁ?美玲ちゃん」



美玲「ん、あの二人だよ」



まゆ「?どうかしたんですか?」



美玲「わかんないか?なーーーんか違うんだよッ!なんかッ!」



まゆ「そう、ですかぁ?どんな風に?」



美玲「わかんない!でもなんかが違うってウチの野生の勘が言ってる!」



まゆ「うーん… まゆは、いつもと同じ、仲のいい二人だと思いますよぉ?」



美玲「そーーじゃなくて…あー!モヤモヤするッ!!」







ガチャッ



乃々「!」サッ



P「仕事の時間だァ!!どこだ森久保ォ!」



輝子(えっ、キノコさん、そこまでもりくぼになりきるんですか…?)



P「どこだー!?ここかァ!」



乃々「ひぃ…見つかったんですけど…」ソワソワ



P「おら仕事行くぞ森久保ォ!」ワシワシガシガシ



乃々「あ、あう、うわ…」











乃々「…フヒっ♪」



輝子「……っ!」







P「あ、そうだ輝子。今日は幸子たちと収録あるかんなー、遅れるなよー」



輝子「は、はい…わかったんですけど…」



シゴトオワッタラモットナデテヤルゾモリクボォ!

ム、ムーリィー、フヒヒ









輝子(な、なんですか今の… バレてないなら、余計なことも起こらないし、



    平和で、むしろホッとしたっていいのに… まるで…)









輝子(もりくぼの居場所を取られたみたいな…!)









乃々「えっと、親友…じゃない、Pさん、今日の仕事は…?」



P「こないだの藍子のラジオが好評でなぁ。



  また来てくれって本人に頼まれたからゲスト枠にまた出演だ。」



乃々「わ、わかっ… いや、帰りたいんですけど…」







P「でも行くんだよォ!ポエム作ってもらうからなァ!」



乃々「む、むーり… えっ、ポエム?」



P「うん、ポエム。ラジオでお題出されっからそれで一個作って。」





乃々「・・・・・・ぴんちなんですけど」ダラダラダラダラダラダラ







輝子(…私は、朝のあの一瞬で、輝子ちゃんに何をしてほしくなかったんでしょう…)



輝子(輝子さんは完璧に私のフリをしてたじゃないですか。ばれないためになのに…)







バーンッ



幸子「おはようございまーす!フフーン!朝からボクはカワイイですね!



   おや、輝子さんおはようございます!なんだか顔色が悪いですねぇ… 



   でもボクを見ればあまりのカワイさに元気100倍間違いなしですよ!!!」



小梅「輝子ちゃん…おはよう」



輝子「わっ、び、びっくりした…おはよう二人とも…」







幸子「おや、本当に調子悪そうですねぇ」



輝子「えっ?そ、そう…?」



小梅「う、うん…なんだか、いつもと違うよ…」



輝子「そ、そんなことはない、ぞ?私は、私、だ」



小梅「…………うん」





幸子「さあ!はりきって収録に行きましょう!」



小梅「おー…」



輝子「お、おー…」







…………



幸子「収録お疲れさまでした!フフーン、カワイイボクにかかれば



   まるで一瞬の出来事のように仕事をこなせますね!



   いやーでも逆に残念ですよ!



   カワイイこのボクの姿がみなさんにとって一瞬の出来事であるだなんて!!」



輝子「小梅ちゃん、幸子ちゃん、お疲れさま」



小梅「……」



輝子「…?」



幸子「どうしたんですか?」







小梅「やっぱり…… 違う」



輝子「え、え…?」



幸子「だからどうしたんですか!」



小梅「あなた、本当に、輝子ちゃんなの?」



輝子「な、なにを言ってるんだ、小梅ちゃん…?」







小梅「ねえ、本当に?」



幸子「ちょ、ちょっと小梅さん…」



小梅「ねえ、答えて。」



輝子「あ、あぅ……」



幸子「お、落ち着いてください!どうしたんですか!」



小梅「幸子ちゃんも思ったよね?



   なんだか輝子ちゃんの様子が変だって。」







幸子「っ!ボクは調子が悪そうだって心配しただけです!



    小梅さんみたいに輝子さんを疑ってません!」





小梅「幸子ちゃんは、輝子ちゃんが変だって、収録の時思わなかったの?



   別人みたいだって!」





幸子「どうであろうと輝子さんは輝子さんです!ボクは輝子さんを信じてますよ!」





小梅「わ、私だって輝子ちゃんを信じたいよ…!でも、でも…!」



輝子「あ、あのっ……」



小梅「ねぇ、答えて」





















           小梅「あなた、誰なの?」







輝子「あ、その、ちがう、ちが…!」



幸子「小梅さん!」



小梅「さ、幸子ちゃん…」



幸子「いい加減にしてください!輝子さんが困ってるじゃないですか!」



小梅「私だって、こんなこと聞きたくないよ…だ、だけど…」



幸子「だけどじゃないですよ!!友達を一方的に悪いように決めつけて問い詰めて!」



輝子「っ!」







小梅「……やっぱり何か変だよ… でも、なんだろう…誰も、憑いてないし…」



幸子「小梅さんっ! もう、輝子さんも怒っていいんですよ!?」



輝子「い、いや、その…」



幸子「輝子さん…?」



輝子「な、なんでもない、ぞ、なんでも… もう、帰らなきゃ…」ダッ



幸子「あっ、輝子さん!!」







乃々(ふおぉぉ…ピンチだ…圧倒的ピンチだ…ポエムなんて作れないぞ…)



藍子「乃々ちゃん、おはようございますっ」



乃々「おおぅっ!?おはよう…」



藍子「もーそんなに驚かなくていいのに」



乃々「あ、ご、ごめん…なさい…」



藍子「じゃ、またあとで、ポエム楽しみにしてるね!」









乃々「んんっ…やっぱり、やるんだ…」



乃々「どうしよ… 親友はどっか行っちゃったし…



    そうだ、こうなったら本人に聞こう」ピッポッパ



輝子「はあっ、はあっ、はあっ!」



輝子(に、逃げちゃったんですけど…!



    あんな、輝子さんにとって大事な二人に疑われたまま、



    逃げちゃった…!どうしたら…!)







ピリリリ







輝子「! ちゃ、着信…一体、誰から…」



着信 森久保乃々



輝子「ひいっ!」







輝子(な、なんでこのタイミングで…!?わ、私は…もりくぼは…)



小梅『あなた、誰なの?』



幸子『ボクは輝子さんを信じてますよ!』



P『よくやったなぁ森久保ォ!』



輝子「はぁっ、はぁっ…」 ピッ







輝子「も、もしもし…?」



乃々『あ、あーもしもし、私だ、じゃない、えーと今は…』









乃々『もりくぼですけど…』









輝子「ひっ…!」ピッ ブツン







乃々「フヒ、なんちゃってな。 ってアレ…きれちゃった…」



スタッフ「森久保さーん、お願いしまーす」



乃々「あ、はーい、今行きますよー…」









輝子(な、なんで、こんな… 



    も、もりくぼは輝子さんと入れ替わっただけで、



    もりくぼは、もりくぼなのに!)







ポツ、ポツ、…ザーッ……



輝子「もう… もう… わかんないんですけど……」









乃々(ポエム、ポエムかぁ…どうしよう… ノートにいくら書いてもピンとこないぞ…)



藍子「乃々ちゃん、無理しなくていいよ?



    思いつかないなら別のコーナーに差し替えても…」



乃々「……い、いえ…お題しだいで…」



乃々(だからといって…ボノノさんがラジオに出るのに



   ポエムの話をしないわけにはいかないからな…」



ザーッ…



輝子(雨が…全然止まないんですけど…… 私の心のよう…)



輝子(…私?いま、どっちのつもりで考えたのかわからないんですけど…)



輝子(もう…帰りたいんですけど…でももりくぼの場所には輝子ちゃんが…)





輝子(そうですよね…もりくぼが輝子ちゃんの居場所にいたら、



   元々いたもりくぼの場所に輝子ちゃんが行っただけです……)



輝子(でも…もりくぼは、小梅さんと幸子さんに疑われて…



    輝子さんの居場所にすら立てなくなったんですけど……)



輝子(悲しいです。寂しいです。逃げなきゃよかった。でも、逃げるしかもりくぼには…)







小梅「い、いた…!輝子ちゃん!」



輝子「ひっ…!」



小梅「あっ…そ、そんなに怖がらなくても… 



   で、でも、そうなっちゃうくらいのこと言っちゃったもんね……」



幸子「小梅さん、大丈夫です。ちゃんと輝子さんは聴いてくれますよ。」







輝子「あの…いきなり逃げて、ごめ「待って!」



小梅「待って…先に言わせて…」



小梅「輝子ちゃん…さっきは、あんなふうに疑って問い詰めたりして、ごめんなさい」



輝子「っ!」



小梅「なんだか、違う人みたいなんて言っちゃったけど、輝子ちゃんは輝子ちゃん、だよね」



幸子「輝子さん、確かに小梅さんは輝子さんを傷つけるようなことを言いました。」





幸子」でも、あの後すぐに自分の間違いに気づいたんです。だから、ボクからもお願いします。」







輝子(二人とも…目が真っ赤だ… 泣かせちゃったんだ… 



    小梅さんはなにも間違ってないのに…幸子さんだって、友達を信じただけなのに…)







輝子「……ごめんなさい…」







小梅「ち、違うよ…わ、悪いのは、私なんだから…謝らないで…」



輝子「そうじゃ、そう、じゃなくて…ヒグッ、グスッ」







輝子「わ、悪いのは、もりくぼなんですけどっ…!もりくぼが、全部、全部っ…」



小梅「え、えっ?」



幸子「い、いま『もりくぼ』って…?」



輝子「もりくぼは、もりくぼですけどっ、グスッ でも輝子ちゃんと…」



幸子「ど、どういうことなんですか!?」





輝子「グスッ、グスッ わああああああああん」









…………



幸子「えっとつまり…」



小梅「輝子ちゃんと乃々ちゃんが…」



輝子「はい…入れ替わってるんですけど…」



幸子「そ、そんなことが…あるんですか…?」







小梅「むー…」ジーッ



輝子「…?ど、どうしたんですか…?」



小梅「あ…さっきまでの違和感、わかった…中身の色が違うんだ…」



幸子「えっ、そんなことわかるんですか!?」



輝子「嘘はついてないんですけど…ほんとに入れ替わってるんです…」







幸子「と、ということは…本当、なんですね…?小梅さんの疑いはあってたんですね?」



輝子「はいぃ… ずっともりくぼが輝子ちゃんのフリをしてました…ごめんなさい…」



幸子「小梅さん!ごめんなさい!ぼ、ボク、小梅さんの話を全然聞こうとしなくて…!」



小梅「さ、幸子ちゃん…幸子ちゃんは、輝子ちゃんをかばおうとしてたもん…わ、私だって…」



輝子「い、いやだから、もとはと言えばもりくぼが…」







幸子「らちが明きませんよ!それより乃々さん…でいいんですよね!乃々さん!」



輝子「は、はい」



幸子「どうしてすぐに話してくれなかったんですか!水臭いですよ!」



小梅「あ…それは私も思った…」



輝子「だ、だって、信じてもらえないと思ったし…それに…」



幸子「それに?」







輝子「……もりくぼは、輝子さんをカッコいい人だと思ってます…



   それで…入れ替わって…輝子ちゃんのフリをしてるうちに…本当に輝子さんになった気で…」





輝子「で、でも、輝子さんのフリをしてるとき、気付いたんです。



    輝子さんの場所に勝手に居座っていることに。



    そして輝子さんが、森久保の居場所にいるということに。」











輝子「怖くなりました。輝子さんにもりくぼの場所が取られたと思いました。



    だから輝子さんの居場所にしがみつこうとしました。」





輝子「だけど、輝子さんの大事な友達二人を泣かせて、



    その場所すらめちゃくちゃにしてしまいました。」





輝子「いまのもりくぼは……



   輝子さんの居場所にももりくぼの元の場所にも戻れない宙ぶらりんです…」





幸子「…だったら、話は早いですよ。」



小梅「さ、幸子ちゃん…?」







幸子「ボクと小梅さんは、もう泣いていません。



    もともとの輝子さんの場所はまだきれいなままです!」





幸子「それに輝子さんは乃々さんの大事なものを勝手に取ったりしません!



    なぜなら!カワイイこのボクの友達ですから!」









小梅「う、うん…!輝子ちゃんは、



    乃々ちゃんの居場所を大事に預かってくれてるだけ……!」



幸子「だから、乃々さんと輝子さんがもう一回入れ替わって元通り!でおしまいです!」



輝子「輝子さんは、私の居場所を、返してくれるでしょうか?」



幸子「もちろん!」



輝子「もりくぼにもまだ、居場所はあるんですか…?」



小梅「うん!だから…」



















小梅「行こう!」

幸子「行きましょう!」



輝子「…はい!」















輝子「で、どうやって行くんですか…?まだ雨降ってるんですけど」



幸子「フフーン!そこに抜かりはありませんよ!ほら!」







P「あ、ここか。なんだよ雨に当たったから迎えに来てくれって。



  タクシーじゃないんだぞ?」



小梅「そ、それでも来てくれる…やさしい…」



P「…まぁいいけどさ。ほら車乗れ。



  いま森久保がラジオ出てるから局までもっかい戻らなきゃならなくてな。



  そこまで一緒に来てもらうぞ」



輝子「…!」



幸子「かまいませんよ!むしろ出演したっていいくらいです!」



P「ああ、そりゃむーりぃーだ。もう半分くらい時間すぎてる」







輝子「あ、あの…」



P「ん?どした」



輝子「そ、そのラジオを、聴きたいんですけど…」



P「あいよー」ピッ



藍子『…さんには番組特製ステッカーをプレゼントです!



    続いて…ゲストさんにポエムを作ってもらおう!という企画です!』



乃々『お、おぉ…は、恥ずかしい…んですけど…』



P「あれ、やってくれるの!?



  『むーりぃー!』って拒否ると思って代案用意しといたのに!」







幸子「今喋ってるのが輝子さんってことですか?」コソコソ



小梅「う、うん…輝子ちゃん、ポエムなんて作れるのかな…」コソコソ



輝子(あの電話…ポエムのこと聞こうとしてたんですね…)



藍子『それではテーマを発表します!くじを引いて!』



乃々『は、はい…』



ジャカジャカジャカジャカ ジャン



藍子『テーマは 森の動物 ですっ 乃々ちゃん、出来そう?』



乃々『そ、それなら…なんとか…』



藍子『では、お願いします!』







乃々『リスとキノコ』



森の木の下 リスとキノコが暮らしてた



仲良しふたり だけどキノコはリスのかわいさ うらやましい



ある日ふたり いれかわる 



リスがキノコで キノコがリスで

リスになったキノコのこ みんながしっぽをもふもふと



キノコになったリスのこ もふもふしっぽはもってない



持ってたいけど 返さなきゃ



リスのしっぽは リスが持ってたほうがいい



キノコはリスのしっぽを 持ってるリスが好き







乃々『…と、いう、ポエム…なんです、が…』



藍子『とってもかわいい!乃々ちゃん、かわいい!』



乃々『いやぁ、その、は、恥ずかしい…即興だし、すごく、シンプルだし…』



藍子『キノコさんはしっぽを返そうとする優しい子なんですね!』



乃々『や、やっぱり…可愛くて羨ましいものでも…本人が持つのが一番だと、思う…』







藍子『でもキノコになっちゃったリスさんも、



    どこかでキノコさんのことを羨ましく思ってるかもしれませんねっ』



乃々『そう、かな?キノコはイイものだけど…』



藍子『キノコのいいところ…輝子ちゃんが詳しいと思うな!



    私だと美味しいくらいしか思いつかなくて…』







乃々『ノォォォーーーーッ!?!?』







藍子『ええっ!?』



乃々『あ゛っ、いや、えっと… ノォォォーーーーッ!!! …の…もりくぼ…』



藍子『倒置法的自己紹介ですか…!?』







P「ほんとにやってくれた…ちょっと、いやかなり感動」



幸子「いまのポエム…」



小梅「輝子ちゃんも、同じ気持ちみたいだね」



乃々「輝子さん…」



P「それじゃ森久保迎えに行って、今日は解散で!」



「「「はーい」」」







P「迎えに来たぞ森久保ォ!」



乃々「おぉう!? お、お疲れさま…」



P「ポエム可愛かったぞォ!みんなも絶賛だ!」



幸子「いやーなかなかのものですね!



    まぁそれでもボクのカワイさにはちょーっと劣ってしまうんですがね!?」



小梅「とっても…可愛かった…よ?」



乃々「は、恥ずかしいな…」







輝子「…あのリスは…」



乃々「ん?あ、あぁ…まぁ、そういうことだ…」



輝子「…あのリスさんは、キノコだって可愛いと思ってるに違いないんですけど…」



乃々「そうか…フヒヒ…フヒヒヒヒ…!」



P「んじゃ帰るか。車乗ってー。」



「「「「はーい」」」」









輝子「すぅ…すぅ…」

乃々「すう…すぅ…」



幸子「二人とも寝ちゃいましたね…あんなにくっついて。」



小梅「乃々ちゃん…疲れちゃったんだろうね…」



P「ああ、急にポエム作れって言ったからなぁ」



幸子「…?あ、ああ、そうですね!」



小梅「でもあんなに近くて…」







こつんっ



輝子「フヒッ…」



乃々「あうっ…」







小梅「ほら頭ぶつかっちゃった…」



幸子「もう着きましたけど、二人をどうしましょう?」



P「あー寝かせたまんま輝子の部屋放り込んどけ。森久保も一緒でいいや」



幸子「それじゃ、お疲れさまでした!」



小梅「お疲れさまー…」



P「おーうお疲れー」







………



輝子「ん、んん…寝ちゃってたのか…ここは…



   私の部屋だな。運んでくれたのかな?」



乃々「すぅ…すぅ…」



輝子「……うん?」







乃々「すぴ―…」





輝子(ボノノさんが寝てる…いやいや今の私が



    見た目ボノノさんのはずででもボノノさんじゃなくていやそうじゃなくて)







輝子「ヒャッハァアアアアアア!めんどくせえええええええ!起きやガレェエエエエエ!」



乃々「うひぃぃぃい!?」







輝子「答えろォ!お前は誰だァ!?」



乃々「も、もりくぼですけど!?純然たるもりくぼですけど!?…あれ!?」



輝子「や、やっぱり!」



乃々「戻ってるんですけどォォォォォ!!!」



デスケドォォォォ デスケドー デスケドー……







乃々(こうしてもりくぼとキノコさんの奇妙な数日は終わったんですけど)



乃々(結局なんで入れ替わったのか、どうして戻ったのか、謎はいっぱいです)



輝子「んあー…おはようボノノさん」ボー……



乃々「おはようございますキノコさん…ふわぁ…」ボー……







輝子「…雷、関係なかったな…」



乃々「ですねぇ…」



輝子「なんで入れ替わっちゃったんだろうなぁ」



乃々「世の中ふしぎなことで溢れててもおかしくないんですけど」











輝子「リスもいいけど…やっぱり、キノコはいいな。フヒ…」カミイジリナガラー



乃々「キノコは、もう十分味わえたんですけど…」ワザトボサボサー



輝子「…フヒっ」

乃々「…ふふっ」







幸子「うんうん!やっぱりいつも通りが一番ですよ!



    そこを極めれば常にカワイイ状態であり続けることが可能!すなわち!…ボク!」



小梅「もどってる…よかったぁ」





美玲「…うん!ウチの野生の勘ももう何も言ってこないぞッ!」



まゆ「だから言ったでしょう?いつものように輝子ちゃんと乃々ちゃんは仲良しだって」







P「今日も元気に出勤だちくしょう!おはよう!…どうした君たちその髪型!」



輝子「あっ」縦ロール

乃々「あぅ」ボサボサ―



P「…なんかあったの?」



輝子「…フヒッ」

乃々「…ふふっ」









  ひみつなんですけど!





                               おしまい



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