2016年10月07日

池袋晶葉「朝の通学路にて」


きっかけは10分早く起きたこと。



たまたま10分早く目が覚めて、そのまま10分早く家を出たら見慣れた猫背のスーツ姿が見えるじゃないか。





だから私は後ろから話しかけたんだ。





晶葉「おはよう!」



モバP「おお、誰かと思ったら晶葉か。おはよう。そういえばお前学校この辺だもんな」



晶葉「何故知っている……ストーカーか?」



モバP「何回俺がお前を学校まで迎えに行ってやったと思ってる」



晶葉「冗談だ。Pは出勤か?」



モバP「そうだ。アイドルの皆さんがいなくてもやることがあるんだよ」



晶葉「私も登校途中だ。どうせなら、一緒に歩こう」



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モバP「そういえば晶葉、今日は白衣じゃないんだな」



晶葉「む、そんなに私が白衣でないのは珍しい?」



モバP「いや、いつも事務所だと着てるから新鮮だと思ってな」



晶葉「私もTPOはわきまえるさ。授業は授業であって、研究ではないからな!」



モバP「そうだよなー、お前もまだ中学生なんだよな」



晶葉「どうした急におっさん臭いことを言い出して」



モバP「まだお兄さんぐらいだ」



晶葉「それは自分で言うものではないぞ」



モバP「……それはそうとなんだか学校へ行く足取りが重そうだな」



晶葉「……わかるか」



モバP「俺はお前の担当プロデューサーだ。お前のことはだいたいわかる」



晶葉「ふっ、さすがだな」



モバP「お前レベルになると授業が退屈なのか?」



晶葉「いや、昔は授業が退屈だったが、Pと会い、数々のお仕事を経て悟った。私もまだ、発展途上なのだと……だから今は、楽しい!」



モバP「そうか、それはよかったよ」





晶葉「日々を楽しむ余裕が、大事なんだ」



モバP「いいこというな。じゃあなにがいやなんだ?」



晶葉「今日は、体育の授業がある……気合を入れて臨まねばな……」



モバP「いいじゃん、体育。俺は好きだったぞ」



晶葉「私が体力がないことは知っているな」



モバP「当たり前だ。貧弱もやしだもんな」



晶葉「なんだその失礼な言い方は!」



モバP「事実じゃないか」



晶葉「もっと天才肌とか言ってほしいな!」



モバP「引きこもり体質?」



晶葉「違う!!!」



モバP「じゃあやっぱりもやしが一番じゃん」



晶葉「うっうー」



モバP「やめなさい」



晶葉「話をもどそう。今日の体育はマラソンなのだ……」



モバP「ああー。可愛そうに」



晶葉「実は私はマラソンは得意じゃないのだ」



モバP「実はって言ってるがイメージどおりだよ。春の運動会でダメダメだったから体力をつける練習していたんじゃないのか?」



晶葉「ふふん、特訓のために走る君1号を作成したんだ!」



モバP「前に見せてもらったランニングマシンか」



晶葉「そういたら走る君を多機能にするのに夢中になってトレーニングはほとんどしていない!」



モバP「そこ威張るところじゃないぞ」



晶葉「そうして完成した走る君2号はすごいぞ!最高時速100kmまで調節できる」



モバP「もはや人間じゃねえよ」



晶葉「今度Pも試してみるか?」



モバP「お断りします。そういえば制服姿は何回も見たことあるがその鞄は初めてだな」



晶葉「これか?これは秘密の鞄だ」





モバP「なんだそれ、中身はなにが入っているんだ?」



晶葉「鞄の中身?当然、技術の粋を集めた機構が詰まっているのだ!」



モバP「なにそれ怖い」



晶葉「まあいずれわかるさ……」



モバP「含みを持たせるな怖いから。お、ここらで別れるかな」



晶葉「そうだな。私は右に曲がるからな」



モバP「事務所は左だしな。じゃあまたあとで」



晶葉「ああ、学校が終わったら向かうよ」





軽く手を振りながら私たちは別れた。



フフ……朝からPの顔を見れるのも、悪くないものだな。



Pはいつもこのぐらいの時間に出勤するのか……明日から目覚ましロボを調節しておこう。





_______________________



晶葉「おはよう!」



モバP「おお、おはよう。晶葉は今日も朝から元気だな」



晶葉「そういうPは眠そうだな。夜更かしは、ほどほどに……な」



モバP「まさかロボ作りで時を忘れて朝を迎えてた晶葉にそんなことを言われる日が来るとは……」



晶葉「私もアイドルになって色々気を使うようになったのだ」



モバP「おお、えらいえらい」



晶葉「ふふん、もっと褒めるがよい」



モバP「さすが天才!」



晶葉「はっはっは!」





モバP「そういえば話が変わるが晶葉は俺と歩いてて平気なのか?」



晶葉「ん?Pと歩くのは好きだぞ。インスピレーションが湧くからな!」



モバP「おお、それは嬉しい。じゃなくて中学生とスーツの人って世間的にな」



晶葉「ああ、大丈夫だ。クラスの子はみんなPのことを知っている。ちゃんと助手だと説明した」



モバP「助手って」



晶葉「間違いなのか?」



モバP「間違ってはいないが」



晶葉「嘘だ。ちゃんとプロデューサー兼助手だと説明した」



モバP「それは一番正しいな」



晶葉「Pのことをかっこいいと言う子もクラスにいたぞ」



モバP「マジか!この大人の魅力がわかるとは将来有望な子だな」



晶葉「男子だが」



モバP「なんだよ。まあ、それでもかっこいいと言ってくれるなら」



晶葉「プロデューサーという肩書きがかっこいいと言っていた」



モバP「俺関係ないじゃん」



晶葉「横文字の肩書きがかっこいいみたいだぞ」



モバP「わかるわ。プロデューサーとかプログラマとかハイパーメディアクリエイターとか」



晶葉「最後のは違うのではないか?」



モバP「そうか?同じようなものだろ」



晶葉「なんかそんな気がしてきたぞ」



モバP「そうだろそうだろ。は、はっくしょん!」



晶葉「どうした、風邪か?」



モバP「いや、秋の花粉症」



晶葉「そうか。ん……新作ロボのアイデアを閃いたぞ」



モバP「おお、まさか」



晶葉「そのまさかだ!鼻に小型扇風機をつけることで花粉をブロックするのだ!」



モバP「なんだか見た目がすごくなりそうだな」



晶葉「ふふふ、思いついてしまった!よし、秘密の鞄を使うときか……!」



モバP「おお、ついにそれが見れるのか」



晶葉「まあ、学校についてからだけどな」



モバP「なんだよ!」







晶葉「ふむ、分かれ道だな」



モバP「楽しい時間は早いものだ」



晶葉「そうだな」



モバP「それじゃ今日も学校頑張れよ」



晶葉「ああ、今日もいい一日にしてみせよう。フフッ、準備に抜かりはないさ」



モバP「さすが晶葉だな!」



晶葉「じゃあまた事務所で」



モバP「またな」



22:30│池袋晶葉 
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