2014年05月23日

佐久間まゆ「愛してるって言わなきゃ殺す♪」


まゆ「〜♪」



P「事務所のドア越しに歌が聞こえる…この歌声はまゆだろうか?」





まゆ「好き好き大好き♪」



P「誰の歌だろうな、女の子らしいかわいい歌詞だ…」



まゆ「愛してるって言わなきゃ殺す♪」



P「!?」





戸川純/好き好き大好き  より



SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1399203352



緒方智絵里「Pさん…事務所の前で何やってるんですか?」



P「うおぉっ!?ち、智絵里か…いや、何でもないんだ、事務所に入ろうか」



智絵里「?」



ガチャッ



まゆ「おかえりなさいPさぁん…」



P「お、おうまゆ…今日も元気そうで何よりだ」



まゆ「智絵里ちゃんもおかえりなさい…二人は今日別々の仕事でしたよね…?どうして一緒に…?」



P「ち、違うんだまゆ!さっき偶然事務所の前で鉢合わせしてな!」



まゆ「ふぅん…ところでPさん?」



P「な、何だねまゆ君!?」



まゆ「心拍数がいつもより20くらい上がってますよ…?」



P「」



P(おおおお落ち着け俺、今日はやましいことなんて何もしてないんだ…冷静になれなるんだならなきゃ)



智絵里「あ、あの、まゆちゃん…プロデューサーさんは疲れてるだろうしその…」



まゆ「そうですねえ、あんまり意地悪言うのもよくないですよね…ごめんなさいPさん」



P「いやいや全っ然気にしてないぞ!ハハハハハハ!その程度の冗談ならいくらでも言ってくれ!」



まゆ「やっぱりPさんはお優しいですねえ…」



P「アハハハハハハハハハハ」



智絵里(Pさん…目が笑ってないです…)



P「まゆは独特の威圧感…もとい存在感があるからなあ」

 「それにしても…『愛してるって言わなきゃ×す』か…」

 「…ブルッ」













まゆ「おはようございます、Pさぁん…」



P「お、おはようまゆ…」

 (あれ以来、まゆと視線を合わすのが少し怖い…)



まゆ「Pさん?」



P「ビクッ…ど、どうした…?」



まゆ「あの、きっと思い違いだと思うのですが、一応確認させていただけますか?」



P「お、おう、気になることがあるなら遠慮せず言ってくれよ!」



まゆ「最近まゆのこと避けてませんか…?」



P「天地神明に誓ってそのような事実はございません」



まゆ「突然堅苦しい言葉遣いになった理由はわかりませんが…信じて、いいんですね…?」



P「無論です」



まゆ「本当に?」



P「本当に」



まゆ「そっか…そうですよね」



P「ハハハソンナノアタリマエジャナイデスカー」



まゆ「でも、少し不安なんですよね…」



P「?」



まゆ「誓うなら、別の言葉がいいなあ、なんて…」



P「…?」



まゆ「誓いの言葉、聞かせてもらっても構いませんかぁ?」



P「!」

P(あれ、これってあの言葉を言わないと殺されるやつじゃあ…)



まゆ「どうしましたPさん…?」



P「な、何でもないですよ…!?いや、何でもないぞ!」



まゆ「ふふっ、変なPさん…」



P「あ、あの…ところでまゆさん、具体的にはどんな言葉がよろしいのでしょうか…?」



まゆ「まゆを喜ばせてくれるような言葉ですよぉ、Pさんならわかりますよね…?」



P(アカン)

 

P(言わなきゃ殺される…だがもしこの会話がまゆに録音されていたとしたら…)

 (言質を取られてそのままなし崩し的に式場まで持っていかれる気がする)

 (それはまずい、色んな意味でまずい…しかし殺されるのはもっと困る)

 (考えろ…この場を切り抜ける最善手を…)



まゆ「Pさぁん…?」



P「ハッ、ハイィ!!」



まゆ「声裏返ってますよ…そんなPさんもかわいいんですけどねぇ…」



P「どどどどうしたまゆ?」



まゆ「ご承知だとは思うのですが、そろそろまゆもレッスンに向かわないと行けないので…」



P(タイムオーバー、か…)

 (願わくば、もう少し他のアイドルの子ともいちゃいちゃしたかった)

 (これからはそれもまゆは許してくれないだろう)

 (だが俺は…!俺の命が惜しいっ…!)



P「いいかまゆ…一度しか言わないからよく聞け…」



まゆ「Pさん…?そんな強く肩を掴まれたらまゆ…」



P「俺はお前を…愛している」



まゆ「…」



























まゆ「えっ?」



P(あれ…違った…?)





まゆ「Pさん、そのっ、お気持ちは嬉しいのですが心の準備というものが…」



P(えっ、これ普通に誓っても殺されなかったんじゃあ…)



輝子「フヒ…親友…おめでとう」



乃々「あう…盗み聞きするつもりはなかったんですけど…」



P「お前ら!ずっといたのか!?」



乃々「いつもの場所にいたんですけど…気づかれなくて…」



輝子「親友らしくもない…フヒ…き、緊張してたのか…?」



P(緊張してたのは事実だが微妙に違う…)



まゆ「うぅ…ひっく…」



P「! まゆ!?ごめんな、俺が変なこと言って嫌だったよな!?」



まゆ「ち、違うんですぅ…嬉しくて…」



P(アカン)



P(証人が二人もいる前で嬉し泣きさせてしまった)

 (いまさら勘違いでした、なんて言えないよな)

 (自爆、か…)



ヘレン(つまり、そういうこと)



P(!?)

 (まあ、正直いつかまゆの誘惑には負けてただろうからな…)

 (それが少し早まっただけのこと…)



P「まゆ…改めてこれからもよろしくな」



まゆ「…えぇ♪これからもまゆだけのPさんでいてくださいね?」



輝子「フヒ…婚約祝いのブナシメジ…」



乃々「ブナシメジにそんな由縁ありましたっけ…?」



P「そ、そうだまゆ!早くレッスンに行かないとな!」



まゆ「ああごめんなさい、Pさんの言葉を頭の中で反芻するのに夢中で。頑張ってきますね、私のPさん…」



P「お、おう!頑張りすぎないようにな!」



まゆ「ふふっ」



P(基本的にまゆはいい子だしな)

 (時々言動が引っ掛かったりもするが)

 (むしろ俺はラッキーなんじゃないか?)

 (こんな可愛くて優しい子と一緒になれるなんて)



まゆ「あっ、それとPさん…」



P「ん?どうしたまゆ?」



まゆ「選択、間違えなくてよかったですね…」





END





23:30│佐久間まゆ 
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