2016年11月28日

モバP「ハンブルグ?」 ありす「ハンバーグですよ」

モバP(以降P表記、ひょうきんに…ンフッ)「うん、美味しいよなハンバーグ」



ありす「はい」



P「表面はこんがり、断面からは肉汁がジュワーって迸り…一度口に入れれば濃厚な肉の旨味と風味が口の中を駆け巡る」





ありす「そうですね」



P「パンはもちろん、ご飯のお供としても抜群だ。濃い目のソースでいくのも良し。おろしポン酢でさっぱり食べるのも捨てがたい。いやシンプルに塩で、という手も考えられるな」



ありす「なるほど」グギュルー



P「んで、そんなみんな大好きハンバーグ師匠がどうした?」



ありす「師匠はつけなくて良いです。別物になってしまいます」



ありす「いえ、今度学校の調理実習がありまして。作る料理がハンバーグなんです」



P「調理実習、懐かしいなぁ。俺も小学生の時やったわ」



ありす「プロデューサーさんは何を作ったんですか?」



P「うん?小学生だし簡単なものだよ。目玉焼きとかポテトサラダとかブッシュ・ド・ノエルとか」



ありす「遠月学園付属ではありませんよね?」



P「そっか、つまり橘さんは実習前に練習しておきたい訳か」



ありす「ありすです。はい、そういうことです」



P「偉いなぁ、橘さんは」



ありす「ありすです」



P「そういう事なら早速葵に…と言いたいところだけど、来週の「ドキッ☆アイドルだらけの水泳大会 」の収録で今ほとんどの娘が出払ってるんだよなぁ…」



ありす(計算ずくです)



P「今残ってるのは…」チラッ



ありす(ちひろさんも今は外出中。つまりプロデューサーさんだけ。完璧です。計画通りです!)



P「お、いたいた。頼めるか?」



アッキー「俺に任せろ」



ありす「ちょ」



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P「本当に俺でいいのか?男飯だぞ?自己流だぞ?」



ありす「大丈夫です。何の問題もありません」



P「そりゃまぁ、多少の指導ぐらいは出来るとは思うけど…橘さんだって料理するだろ?」



ありす「ありすです。こうなったら呼んでもらえるまで折れません、ありすです」



ありす「私は…その、お恥ずかしい話ですがイチゴ料理なら自信があるんですけど…」



P(自信をもってあの暗黒物質を提供しているというのか…)ゾクッ



ありす「何故か学校から使用禁止食材としてイチゴが挙げられてしまいまして」



P「ときに橘さんや。前回の調理実習では何を?」



ありす「ご飯とお味噌汁という、ごく基本の調理でした」



ありす「なのでイチゴ混ぜご飯とイチゴのお味噌汁という橘アレンジをクラスメイトと先生に披露してみました」フンスッ



P「全力で教えるから今度の実習頑張ろうな!」



ありす「?は、はい。よろしくお願いします」







ありす(プロデューサーさんと2人でお料理、2人で……にゅふふ)



P(俺が橘さんの学友達を守護(まも)らねば…!)













ちひろ「ただいまもどりましたよー」ガチャッ



ちひろ「…あれ、プロデューサーさんは?」



アッキー「諸事情で帰宅した」カタカタカタカタカタカタカタカタチェイサー!

ありす「本当に良いんですか?プロデューサーさんのお宅にお邪魔してしまっても」



P「俺が女子寮に入る訳にもいかんだろ」



ありす「紳士みたいですね」



P「紳士以外の何物でもないぞ」



ありす(ふふふ…こうも計画通りに事が運ぶとは…自分の計画性が恐ろしいです)



P「あ、もちろん帰りは送っていくからな」



ありす「えっ」



P「えっ?」



ありす「…え?」



P「…泊めないぞ?もちろん」



ありす「そ、そんな事考えていみゃせんよ!?」



ありす「…失礼、噛みました」



P「子供とは言え年頃の女の子がホイホイ男の家に宿泊するもんじゃありません」



ありす「プロデューサーさん、まるでお父さんみたいです」



P「橘さんみたいな娘だったら欲しいなぁ」



ありす「私はプロデューサーさんが父親なのは嫌ですけど。あとありすです」



P「…スイマセン」







イラッシャイマセー  ラッシャアッセー ノーコンティニューデクリアシテヤルゼ!







P「やってきました庶民の味方、サ〇ットです!」



ありす「あ、私カート持ってきますね」



P「そんなに沢山買わないから大丈夫だぞー」



ありす「そうですか?では買い物カゴだけ」イソイソ



ありす「…って、どうして歌舞伎揚げなんて見ているんですか?」



P「えっ?あ、つい習慣で…」

P「とりあえず無難に合い挽き肉でいいだろ。んで、タマネギ、パン粉、卵に…」



ありす「プロデューサーさん、イチゴが安いですよ!」



P「禁止食材じゃなかったんかい」



ありす「ハッ!そ、そうでした…」



P「んで、アレとコレとソレとこんなモノと…よし、こんなもんだろ」



P「ついでだ、500円以内ならお菓子買っていいぞー」



ありす「そ、そんな子供じゃありません!」



P「いらないなら別にいいけどさ。んじゃレジ行くぞ」



ありす「ちょ、ちょっとだけ待ってください!」トテトテ



P「マッテルーヨ」



店員「イッテイーヨ」



P「誰だ」







アリガトウゴザイマシター マタクルデゴゼーマスヨ!







P「重くないか?やっぱそっちの袋も持つぞ?」スタスタ



ありす「大丈夫ですよこれぐらい」トコトコ



P「そっか」ポムポム



ありす「あっ……えへへ」



ありす「なんだかこうして2人並んで買い物袋持って歩いているの、良いですよね」



P「そうか?」



ありす「ふふ、周りから私達ってどう見えるんでしょう?」



P「仲の良い兄妹だろ」



ありす「むうっ」



P「いや親子かな…どっちだろ」



P「なあ、どう見える?」



時子「その質問に私の時間を奪う価値があるのかしら。これからタイムセールなのだけど?」



ありす(あ、ちゃんとエコバックもって来てる…)

P「ただいまー」ガチャッ



ありす「お邪魔します」ペコッ



P「さて、では早速…と言いたいところだけど先に洗濯物とかやっておきたいから橘さんはリビングで休んでな」ババババッ



ありす「いえ、私もお手伝いしますありすです。買ってきたものを冷蔵庫にしまわないといけませんし…ってもう終わってます!?」



P「気ぃ使わなくてもいいぞ?こうしてだね、予め洗濯機にタイマーセットしておいたので後は畳むだけなのだよ」



ありす「プロデューサーさんは良い主夫になりそうですね」



P「生涯プロデュース業していたいんですけど」



ありす「では、お言葉に甘えて待たせていただきますね」



P「テレビ観ててもいいからなー。録画してるスーパーヒーロータイムも」



ありす「いえいえ、お構いなく」ガチャッ



P「おーい、そこは寝室ー」



ありす「あ、すいません。間違えました」



P「そういう割には何の迷いもなく…それにウチに来たの初めてじゃないだろ橘さん」



ありす「ありすです」



P「布団まだ干してないからオッサン臭いぞ?リビングこっち、こっち」



ありす「ああっ、足がもつれてっ」



P「おいおい」



ありす「とうっ」ピョンッ ボフッ



P「ちょっ」



ありす「すいません躓いてしまって、躓いてしまって!」モフモフモフモフ



P「何て清々しい言い訳なんだ!」



ありす「プロデューサーさんはどうぞ、私に構わず洗濯物を。ふぇんふぁくふぉふぉお」モフモフゴロゴロモフモフ



P「この橘さんは構わざるを得ないんですけど!?」

ありす「ああっ、もうちょっと、もうちょっとだけ!」ジタバタ



P「本来の目的を忘れてませんか橘さんや」



ありす「ありすです。あなたの匂いに包まれていたかったありすです」



P「いいから手を洗ってきなさい」



ありす「わかりました…では、続きはまた後程」



P「続きなんて無いからね」







ありす「手洗い完了ですっ」



P「おお、エプロン持ってきてたのか」



ありす「どうですか?」



P「うん、似合う似合う」



ありす「ほ、本当ですか?」



P「心にもない事は言わないよ」



P「言わなさ過ぎて「社交辞令ぐらい使いなさい」って怒られるぐらいだし」



ありす「それは社会人としてどうなのでしょう…」



ありす「では、よろしくお願いします」ペコッ



P「んじゃ始めるか」



P「…って言いたいところだけど、何でエプロンの下体操着なの?」



ありす「えっ?汚れても平気なようにと思って…何かまずかったでしょうか?」



P(自宅に体操着エプロン姿の小学生を連れ込んでいるオッサンってどうなんだろ…)



こずえ(かんがえるなー、かんじろぉー…)



P(危機感は感じてるよ)



ありす「…あ。も、もしかしてプロデューサーさんはエプロンの下は何も着ない方が良いというご趣味でしたか?ごめんなさい…流石にそれはあと4年ほどお待ちしていただかないと…」モジモジ



P「よぉーし早速始めるぞぉー」ハイライトオフ

テレレレテッテッテ テレレレテッテッテ テレレレテテレレテッテッテー





P「さぁ始まりました346クッキング。今日のテーマはハンバーグです」



ありす「あ、あの、今の音楽は一体どこから…」



P「ではまずはハンバーグの元である挽き肉からいきましょう。合い挽きでも豚肉だけのものでも結構です。鶏挽き肉で作ってもヘルシーかつ肉汁ジューシーなハンバーグが出来上がります」



ありす「それ、大きなつくねじゃあ…」



P「ではボウルに挽き肉を投下しましょう。さぁ橘さん」



ありす「ありすです。私がやるんですか?」



P「誰の練習だよ」



ありす「そ、そうですね…では、いきます!」ドサドサ



ありす「どうですか?できました!」



P「いや、この段階でドヤ顔されても」



P「それではボウルの中で挽き肉をよくこねます。あ、手が汚れるのが嫌な人はビニール袋に入れて揉み込むという手もあります」



ありす「あれ、玉ねぎとかはまだ入れないんですか?」



P「まず肉だけをよく揉んで粘り気を出しておくと焼いた時に割れにくくなるんよ。他の食材を混ぜてからだとしっかり粘り気が出ない場合があるからな」



ありす「なるほど…論理的ですね」



P「個人的にはこの段階では塩コショウもしないでおく。塩を入れると肉から水分が出て出来上がりの時の肉汁が損なわれちまうからな」



P「ステーキでもそうだけど、塩やコショウは焼く寸前にが良いな。まぁ塩入れた方がもっと良く粘るから入れるって人もいるけど」



ありす「やり方は人それぞれ、ということですね」



P「…さて、こんなもんかな?」



ありす「そう言えば今更言うのもなんですが、随分沢山お肉買ってきましたね」



P「そうだね」



ありす「…何か企んでますね、その顔は」



P「さぁ次は玉ねぎだ橘さん。みじん切りだけど大丈夫か?」



ありす「問題ありません。既に何度も脳内でシミュレート済みですから」フンスッ



P「よし、戦力外だな」

P「橘さんにみじん切りやらせると何か怖いので今日はフードプロセッサーを使います」ギュイーーン



ありす「ありすです。みじん切りぐらい大丈夫です!既に私には勝利のイマジネーションが見えてますから」



P「んじゃ練習に1個切ってみ?あ、念のために子供包丁でな」



ありす「むぐぐ…見ていてくださいね、これ以上無いぐらいの完璧な包丁捌きで子ども扱いなんて出来なくしてあげますから!」トンッ



ありす「……ぅぁあああああああ〜」エグエグ



P「脳内シミュレーションじゃ目はしみないもんなぁ」



ありす「うぐ、ぐすっ…な、なんのこれしき…」トントンッ



ありす「うにゃぁぁあああああああ〜」



P「はいはい、顔洗っといで。目ぇ擦ると余計痛くなるぞ?」



ありす「うぅ…グスッ…」



P「さてと…では今のうちにフードプロセッサーで細かくした玉ねぎをフライパンで軽く炒めておきます」



P「加熱する事によって玉ねぎの糖度が引き出されるのですよ。あ、フードプロセッサーが無ければ擦り卸してしまうのもアリです」



ありす「…顔洗ってきました」トテトテ



P「おかえり。ハハッ、目ぇ真っ赤になっちゃったな」



ありす「うぅ…プロデューサーさんに泣かされるのは将来プロポーズの時に、って決めておいたのに…」



P「未来予想図に勝手に出演させないでくれ。あと泣かせたのは玉ねぎだぞ?」



玉ねぎ「せやね」



P「さてさて、ではさっきしこたま捏ねくり回していた挽き肉に炒めた玉ねぎを投下します」



P「橘さん、繋ぎの卵割って。卵」



ありす「ありすです。お任せください。卵割り程度、既に何度も検索済みですから!」



P「よぉし、戦力外だぞぉ?」



ありす「では、行きます!」バチュンッ!



P「親の仇のように叩き付けおった」



ありす「…」



P「いや、「こんな筈では」みたいな顔されても…」



P「…うん、後でオムレツにでもしようか?」

P「一通り混ぜたら手頃なサイズにまとめて整形していきます」



ありす「アレですね、空気抜きするんですよね」



P「お、流石橘さんよく知ってるな」



ありす「ありすです。アリス役の仕事は何故か来なかったありすです」



P「こうしてペタペタとキャッチボールするみたいに空気を抜いてくんだ。コレもちゃんとやっておかないと焼いた時に崩れる原因になるからな」



P「肉が手にくっついてイライラするんだよ…、って人はサラダ油を手にちょっぴり垂らしておくと良いぞ」



ありす「よくお肉を練ってあるから形がしっかりしていてやりやすいです」ペチペチ



P「最初に肉だけ練るって行程があるだけで大分変わるんだよなぁ」ペチペチ



P「よし出来た。それじゃあ…」



ありす「焼くんですね?」



P「いんや、一旦冷蔵庫にぶち込みます」



ありす「えっ?」



P「手の熱で肉の脂が溶けてきてるから一度冷やすんだ。コレも実は焦げたりする原因になるから面倒がらずにしっかりやると失敗しなくなるぞ」



ありす「成程…勉強になります」



P「30分ぐらい冷蔵庫に入れておけばいいから、少し休憩するか」



ありす「そうですね。では私は寝室でお昼寝でも…」



P「こらこら待ちなさい。俺の布団を狙うな」ガシッ



ありす「ああっ、せめて枕だけでもっ、枕だけでもっ!」ジタバタ



P「橘さん最近野生開放しすぎじゃない!?」









P「…お、そろそろ30分経つな。料理再開するぞ橘さん」



ありす「ありすです。もうちょっと、もうちょっとでこのSガンダムが出来上がるんです…」カチャカチャ



P「続きは食後でいいだろ。ほら、片づけて手を洗って、ハンバーグ焼くぞー」



ありす「はいっ」



P「ついでだから体操着着替えたら?」



ありす「えっ?す、スクール水着の方がお好みでしたか…?」ドキドキ



P「橘さん本能覚醒しすぎじゃない?」

P「フライパンを火にかけて熱して、油をひいて…」



P「形を整えたハンバーグを投下します。ほら」



ありす「わ、私がですか?」



P「だからお前さんの練習だってばよ」



P「あんまりビクビクしながらやると逆に危険だからな?あ、かと言って高いところから放り投げたりしたら油が飛び散るし肉が崩れるぞ」



ありす「む、難しいです…!」



P「イチゴパスタは作れるんだからそこそこ料理スキルあるかと思ってたんだが…」



ありす「パスタは茹でるだけですから」



ありす「あ、でもイチゴソース作りには自信がありますよ!今度また食べさせてあげますからね」



P「わーい」ハイライトオフ



ありす「で、では…ハンバーグ投下します!」



P「だから危ないってば」ギュッ



ありす「ひゃっ!」



P「こうしてゆっくりフライパンの上に置くようにして…油が跳ねないように」ジュゥゥゥ



ありす(あわわわ…後ろからプロデューサーさんに後ろからプロデューサーさんに後ろからプロデューサーさんに)



P「よし。これでまずは中火で焼き目がつくぐらいに焼く。…聞いてる?」



ありす「あわわわわわわわわ…」プシュー



P「君に熱が通ってどうするよ」



ありす「…はっ!結納ですか?」



P「現実におかえり。ん、焼き目ついたからひっくり返すぞー」



ありす「あれ、いつの間にか美味しそうな光景に?」



P「そりゃ数分意識手放してたもんなぁ」



P「さて、裏面も焼き目がついたら…」



ありす「フタをして熱を通すんですよね?予習済みです」



P「いや、一旦フライパンから出してアルミホイルに包みます」イソイソ



ありす「えっ?」



P「フタをするとさ、どうしても水蒸気がフタの裏に溜まってせっかくコンガリ焼いてるハンバーグの表面に水滴がつくんだよ。だからこうして…アルミ箔で包んでから再度フライパンに入れて、そしてからフタします」カチャッ



P「細かい事だけど、こういう事をやるかやらないかってだけで出来上がりが別物になるんだよ、料理ってのは」



ありす「凄く奥深いんですね…プロデューサー業辞めても職には困らなそうですね」



P「何て不吉なことを」

P「さて、これで10分ぐらい加熱すれば出来上がりだ」



P「なのでその間に付け合わせとソースを作ります」



ありす「付け合わせがあるとやっぱり「料理ができる人」って感じですよね」



P「まぁ簡単なものでいいんだけどね。ここは無難にニンジンとブロッコリーにしとくか」



P「橘さんはニンジン平気か?」



ありす「食べられます。そこまで子供ではありませんっ」



P「なら良かった。じゃあまずは鍋にお湯を沸かせて、その間にニンジンをオリーブ剥きにしよう」



ありす「オリーブ剥き?えっと……ああ、レストランなどで見るニンジンのあの形ですね」



P「分厚く輪切りにしたニンジンを4等分して、角を削るように剥いていくとああいう形になるんだ。ほら、こんな風に」シャシャシャシャッ



ありす「わわっ、手の動きが全然見えないんですけど」



P「流石にこれは橘さんには難易度高いし、とりあえず普通に輪切りでいいよ。あ、包丁使う時はちゃんと猫の手にするんだぞ?」



ありす「わかってますにゃ」



P「んで、お湯が沸いたら塩一摘みに適当に千切ったプロッコリーを入れる。目安としてはブロッコリーが入って一旦温度が下がったお湯がまた沸騰するぐらい。まぁ1分半ぐらいかな」



P「茹で過ぎると食感が悪くなるからな。あと茹でた後水にさらすのもNGだ」



ありす「むむ…ただ茹でるだけでも色々注意する事があるんですね」



P「よし、茹で上がったプロッコリーをザルに上げて、この鍋は軽く水洗いしたらこのままニンジンの調理に使うぞ」



P「鍋にニンジンと、ニンジンがちょっとかぶるぐらいの水を入れて火にかけます。グツグツし始めてきたらバターとシュガーハー…もとい砂糖を入れます」



ありす「あっ知ってます。グラッセって言うんですよね?」



P「お、よく知ってるな橘さん」ポムポム



ありす「ありすです。撫でられて誤魔化されたりしません、ありすです。えへへ」



P「お湯が煮詰まってニンジンに良い感じに照りが出てくるぐらいになったら出来上がりだ。塩を振ってもいいけどハンバーグの付け合わせなら甘い味付けの方がお勧めだな」



P「よし、ハンバーグの方もそろそろ良いだろ。それじゃあソース作りだ」



ありす「いよいよソースですね…一体どんな材料を使うんですか?」



P「ケチャップと中農ソースを7:3ぐらいの割合で混ぜます」カチャカチャ



ありす「ふむふむ」



P「出来上がりです」



ありす「早っ!」



P「それじゃ焼きあがったハンバーグを皿に乗せて、ニンジンのグラッセとブロリー…もといブロッコリーを添えて、ソースをかけて」



P「さぁ完成だ」



ありす「わぁ、美味しそうですね」



P「上にとろけるチーズ乗せるか?」



ありす「是非っ!」



P「じゃあ先にテーブル拭いといてくれるか」



ありす「お任せください」



P「橘さんは積極的にお手伝いしてくれる良い子だなぁ」



ありす「ありすです。将来の妻は有能ですよ、ありすです」



P(何かどんどんキャッチフレーズみたいになってきてる気がする)









P「よーし、それじゃ食べるぞー」



ありす「はいっ」



P「では、食材に感謝の気持ちを込めて」



P「いただきます」パンッ



ありす「いただきます」ペコッ



ありす「わっ!お箸で割ったら肉汁が流れ出してきましたよ!?」



P「やっぱハンバーグの醍醐味はこの肉汁だよな」モグッ



P「熱っ!」



ありす「猫舌ですか」パクッ



ありす「あひゅいれふ!」



P「はふ、ほふ…熱くて噛めねぇ…」



ありす「はふふ…、んぐっ、凄くジューシーです!表面はこんがりしているのに中はふっくらしていて口の中でほろほろと解れていきます!」



P「橘さんは食レポも出来そうだなぁ」



ありす「おいしいですっ!ちゃんとしたお店で食べるハンバーグみたいです!」モキュモキュ



P「ちゃんとしたお店って、んな大袈裟な」



ありす「サイゼにも負けませんよ、これなら」ングング



P「お、おう?意外と比較対象が庶民的だったな」

ありす「このソースも凄く美味しいです。中濃ソースとケチャップを混ぜるだけとは思えません」モグモグ



P「ハンバーグ焼いた後の油が残ってるフライパンでソース作ってもいいんだけど、今日はとりあえず橘さんの練習の為だから手軽にしてみた」ングング



ありす「むぅ…、イチゴソースなら完璧に作れますよ?」



P「ハンバーグには合わないと思うなぁ」



ありす「んっ…あ、ニンジン美味しい。甘めのバター味ってまるでお菓子みたいですね」



P「ブロッコリーもちゃんと食べるんだぞ?彩り以外にも口直しや胃もたれしないようにって意味もあるんだから」



ありす「もう、そんな子供じゃありませんってば」



ありす「私だって、いつまでもプロデューサーさんが思っているほど子供では無いんですからね?」



P「例えば?」



ありす「水の中で目を開けられるようになりました!」フンスッ



P「皿に残ったソースと肉汁はこうしてだね、パンで拭い取るにしてだね…」モグモグ



ありす「聞いてください!」







ありす「ごちそうさまでした」



P「お粗末様。さてと、それじゃ忘れないうちに復習しておくか。もう1人で出来るだろ?」



ありす「えっ?……………えーっ、と…」



ありす「…まだ、ちょっと自信が無いのでもう少し個人レッスンお願いできませんか?」



P「うん、何だか「もう1人で平気だって言うとこれでお終いになっちゃいそうだからまだ不安ってことにしておこう」みたいな間があったのは気にしないでおくわ」



ありす「ニュータイプですかエスパーですか!?」



P「ただのプロデューサーだよ」



裕子「エスパーの話!?」ニュッ



P「してません」



ナンダー シュポンッ



ありす「あの…今そこの空間から突然黒い穴が…」



P「よーし、それじゃ早速やるかー」

ありす(どうしましょう…さっき教えてもらったからもう1人でも完璧に作れてしまいそうです…)



ありす(ここはワザとヘタなフリを続けてこのまま2人きりのマンツーマンレッスンを続行するか、スーパークールにパーフェクトなハンバーグを作り上げてプロデューサーさんからの評価を上げるか…むむむむ…悩みます)



P(何かめっちゃ悩んでるな…挽き肉こねながら)



P(…アイドルが直に手でこねたハンバーグ、って銘打ったら大ヒットするんじゃなかろうか)ティンッ



ありす「そうだっ!プロデューサーさん、プロデューサーさんは料理が出来る女性と出来ない女性、どちらが好みですか?」



P「えっ?そりゃあ、出来るほうだろ」



ありす「決まりですね。では見ていて下さい。橘流・至高のハンバーグを!」



P(そりゃ「料理下手な娘たまんねぇぜぇ!」なんてヤツいないもんなぁ…)



ありす「うんしょ、よいしょ…良妻になる為に、4年後の為に…Pさんの為に…」コネコネ



P「何か妙な念まで込めてない?あとさり気無く本名で呼ばないで」









ありす「出来ましたっ!」



P「おー」パチパチ



ありす「どうですか、見てください。この見事な」







ありす「暗黒物質を…」



P「…うん、まぁ1回教えただけで上手く出来るほうが難しいよ」



ありす「…こんな筈では。な、何が間違っていたのでしょう?火加減?混ぜ方?」



P(黙って見てたけどぶっちゃけ全部です)



ありす「…うぅ、こんな、こんな筈では…」グスッ



P「泣くな泣くな。失敗っていうのは大事だぞ?次に改善するべき点があるって証拠なんだから」



ありす「ぐすっ、プロデューサーさん…」ギュゥッ



P「はいはい泣かない泣かない。ついでにクンクンしない。どこまで計算なのか分かんなくなるだろ」

P「ほら、こんなこともあろうかと材料多めに買ってきたんだし、練習続けよう?」



ありす「グスっ…ありがとうございます…」



P「大事な担当アイドルの為だ、いくらでも付き合うよ」



ありす「お付き合いしてくださるのですか!?」



P「意味違うわい。ついでに一応限度はあるからな?」









ありす「ああっ!また崩れました!?」



P「しゃーない、片栗粉入れてそぼろ餡にしちまおう」







ありす「途中で割れてしまいましたっ!ああ…せっかくの肉汁が…」



P「ほぐして香辛料とヨーグルト入れてキーマカレーにしてしまおう」







ありす「ま、真っ黒焦げになっちゃいました…」



P「火傷してないか?」バリボリゴリゴリ







ありす「出来たと思ったら生姜焼きになってしまいました!」



P「逆に凄ぇ」











ありす「よっ…と」



ありす「…っ!で、出来ました!」



P「おー、綺麗に出来たな」



ありす「ありがとうございますっ。これもプロデューサーさんのご指導のお陰です!」



P「横からチョコチョコと口を出してただけだよ」



ありす「懇切丁寧に手取り足取り2人だけの秘密の個人レッスンのお陰です!」



P「だから横から口を出してただけだよ!?」





ありす「あむっ……うん、我ながらまずまずの出来です」



P「そいつは良かったな。これで調理実習も大丈夫そうかな?」



ありす「はい。これでイチゴが解禁されれば完璧なのですけど…」



P「『柚の悲劇』は二度と引き起こしてはならないからなぁ…」



ありす「それはそうと」



P「事務所の仲間のトラウマを「それ」って」



ありす「ええと…先程からテーブルに次々と並べられているお皿の数々は一体…?」



P「ん?ああ、橘さんが練習してる間手持無沙汰だったからさ、ちょっと、色々作ってみた」



ありす「ありすです。横で何かやってるなぁ、とは思っていましたが…テーブルの上ハンバーグで埋め尽くされちゃいましたよ!?」



P「ハハッ、蘭子やみくだったら大喜びしそうだな」



ありす「私だって喜びますよ!ハンバーグのワンダーランドですね」



P「そろそろご飯時だし、このまま夕飯にしちゃうか」



ありす「プロデューサーさんと2人の夕食…お家で手作りご飯で一緒に夕食…」



ありす「これはもうプロポーズと見ていいですよね?」



P「いただきまーす」



ありす「スルーは酷くないですかっ!?」



P「ほら冷めないうちに。あーん」



ありす「んあっ」パクッ



ありす「はふっ、はふはふっ!」



P(将来本当にお嫁に貰わないといけないかなと思わせてしまうチョロさですな)モグッ



P「熱っつ!」

ありす「お肉の味が凄く濃厚ですっ!これ何ですか?」



P「何ってハンバーグだよ。…ああ、それは玉ねぎもパン粉も卵も入れてない肉100%ハンバーグだな。岩塩でどうぞ」



ありす「焼けた表面の中にミッチリ詰まったお肉が凄い食感ですっ!ああ、噛む度に肉汁が口の中に…はふふっ!」



P「めっちゃ美味しそうに食べてくれるなぁ橘さんは」



ありす「ありすです!私は別に「名前を呼んではいけないお方」ではありません、ありすです!」



ありす「谷村新司、堀内孝雄、矢沢透で結成されるフォークグループは?」



P「アリス」



ありす「私の名前は?」



P「橘さん」



ありす「くっ…!」



P「あ、それ中にチーズ入れてあるヤツだから。食べる時気を付けないと中から熱いチーズ出るからな?」



ありす「はふふふっ!」



P「手遅れだったか…」



ありす「これさっきのチーズと違いますよ!?何ですかこれっ、チーズの味が凄く濃厚でお肉に負けていませんっ!」



P「カマンベールチーズの白い部分を切り取って中に埋め込んだのさね。コストかかるけど一度食べたら忘れられない組み合わせだな」



ありす「反則すぎます…こんなの、太っちゃうのに止められなくなるじゃないですかぁ…」モキュモキュ



P「橘さんはよく食べてくれるなぁ。また食事会やろうなー」



ありす「ありすです。婿入り希望なのでしょうか?ありすです」



ありす「君を見失う……」



P「Alice……」



ありす「私の名前は?」



P「橘さん」



ありす「くっ……!」

ありす「はぁ…流石にお腹いっぱいです」ケフッ



P「橘さんもちもちぽんぽんになっちゃったな」



ありす「ありすです。呼んではならない誓約でもかけられているんですか?ありすです」



ありす「このSガンダムに搭載されている自立制御システムは?」スチャッ



P「ALICE」



ありす「私の名前は?」



P「ダヅィヴァナザン!」



ありす「ダディバガナゴトイッデンダァ!」







P「しかしおろしハンバーグもつくねバーグも煮込みシチューハンバーグも全部食べるとは思わなかったなぁ。しばらくレッスン量増やさないとな」



ありす「ご心配なく…けふっ、全部、胸と背丈にいきますから…」



P「目指せ及川ボディだな」



ありす「目標がっ、果てしなさすぎる!」



P「育ち盛りだしまだまだすくすく成長するよ、きっと」



ありす「成長して見せます、プロデューサーさん好みのムチムチボディに、なってみせます」



P(ムチムチ橘さんか……アリだな)



ありす「晴さんだって近頃けしからん成長しているんです、私だってきっと…」ブツブツ



P「橘さんはセクシー路線希望なの?」



ありす「クール系知的アイドルが貴方の前でだけ秘かに見せるセクシーな一面を目指しています」



P「余所で絶対言うなよ?特に早苗さんや千川の前では」



ありす「ご心配なく。私はチョロさには定評がありますがしっかり者とも自負しています」フンスッ



P「出会ったばかりの頃はあんなにキリッとした娘だったのに、何がどうしてこうなったってばよ…」クスン



ありす「きっと良い出会いがあったんですよ」



P(よっぽどロクでもない奴に影響受けちゃったんだな…)



ブロロロロロロ… キキーッ タイヤフエール





P「女子寮着いたぞー」



ありす「結局送られてしまいました」ムスッ



P「年頃の娘さんを軽々しく男の家に泊めません」



ありす「晴さんはちょくちょく泊まっているそうですが?」



P「だってアイツ寝たら起きないし人の袖離さねぇし」



ありす「…なるほど。では次から私も同じ手を…」



P「やめなさい。社会的にしんでしまいます」



ありす「…ちっ」



ありす「では、今日はご指導ありがとうございました。これで調理実習も完璧にこなせそうです」



P「今の舌打ちは聞こえなかったことにしておくわ。ま、力になれたようで何よりだ」



ありす「ふふ…これでもう「橘さんってテレビではキリッとしてるけどプライベートは割とへちょいね」なんて言わせませんよ…!」



P「クラスメイトにポンコツってバレてるのかよ」



ありす「ポンコツじゃありません、愛嬌と言ってください」



P「はいはい。それじゃあまた明日事務所でな。ちゃんと歯磨いてお風呂上りは暖かくして窓もちゃんと閉めて寝るんだぞ?」



ありす「父親ですか」



P「せめて兄と言って欲しいんだけど」



ありす「プロデューサーさんがお兄さん…」



ありす「……アリですね」



P「はいはい、今の顔ファンに見られる前にお部屋に戻りなさい。おやすみ橘さん」



ありす「はい、おやすみなさい。ありすです」ペコッ



ありす「ではっ」ギュッ トテトテ



P「ちょい待ち俺の枕いつの間に持ってきてたの!?」

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P「ふぅ、ようやく終わった」



ちひろ「はい、お疲れさまでした」



ちひろ「今日は珍しく早く終わりましたね。どうします?久しぶりにまた飲みにいきますか?」



P「いえ、今日はこれからちょっと用事がありまして」



ちひろ「あら珍しい。友達もいないのに」



P「失礼なっ!ゲームの中ならフレンドいっぱいいますよ!」



ちひろ「ごめんなさい、私が全面的に悪かったです」ホロリ



ちひろ「まぁ、そんなことはどうでもいいですけど。用事ですか、録画の消化とかゲームとかじゃなくて?」



P「アンタ俺の事やっぱり嫌いだろ」



ちひろ「あははっ」



P「ちょいと料理を教えてほしいって頼まれてましてね。何でも今度学校の調理実習があるからって」



ちひろ「あれ?ありすちゃんには昨日教えたんじゃありませんでしたか?」ヴー、ヴー



ちひろ「あら失礼。メールが」





『橘です』





ちひろ「」



P「ええ、橘さんには昨日バッチリ教えたんですけどね?」メールダヨー メールダヨー フェイフェイダヨー



P「あら失礼。メールが」





『ありすです』





P「」

P「橘さんは実習で見事なハンバーグが作れたってさっき報告してくれましたよ。律儀に俺の分だって、イチゴソースかけたヤツ差し入れてくれましたし」



ちひろ「…あ、だからお昼過ぎ芳乃ちゃんに修理してもらってたんですね」



P「ええ。でもその話を聞いたようで、今度は晴が「明日オレの学校でも調理実習があるから」って練習に付き合う約束をしてまして」



ちひろ「ほぅほぅ、なるほど」



ちひろ(…うん?晴ちゃんってそういう事を気にする娘でしたっけ?)



P「と言うわけでこれから晴を迎えに行って特訓しなきゃなんですわ」



ちひろ「そうですか、それは残念ですね。では飲みに行くのは明日にしましょうか?」



P「あっ、すいません明日は千枝と約束してまして」



ちひろ「えっ、じゃあ明後日は」



P「明後日は雪美ですね」



ちひろ「じゃ、じゃあ明々後日は?」



P「薫と」



ちひろ「…その次の日は?」



P「由愛と約束してますな」



ちひろ「次の日!」



P「ヒョウ君の飼い主との約束が」



ちひろ「次ぃ!」



P「くるみとアポが入ってます」



ちひろ「次々ィ!!」



P「桃華に教える約束が」メールデス メールデス メールガヨメール…ンフッ



P「おっと失礼またメール……あ、ほたると巴と文香と常務からもたった今頼まれましたわ」



ちひろ「もういいです。菜々さん誘いますから」



P「あっ、はい。程々に」













葵「誰も頼ってくれん…」クスン



アッキー「オチだ」



08:30│橘ありす 
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