2016年12月28日

芽衣子「奈緒ちゃんって犬っぽいよね」


・並木芽衣子さんと神谷奈緒ちゃんのSSです











SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1482552701





〜事務所、こたつ





奈緒「は、はぁ? いきなりなんだよ」



芽衣子「なんとなーく。そうおもっただけ!」



奈緒「犬っぽいって、みんなそう言うんだよな……」



芽衣子「そうなの?」



奈緒「この前もいきなり志乃さんが言ってきて……酔ってたけど」



芽衣子「あはは」





奈緒「柚にも言われたな、そういえば」



芽衣子「柚ちゃんは人懐っこい猫って感じかな?」



奈緒「いきなり『奈緒サンは……ポメラニアン!』って言ってきてさ。どう反応すりゃいいのかわかんなくて」



芽衣子「あー、ポメラニアン。なんとなーくわかるなぁ」



奈緒「わかるのかよ」



芽衣子「ポメラニアンみあるよ」



奈緒「ポメラニアンみって日本語、今日生まれて初めて聞いたよ」





奈緒「ポメラニアンなー、かわいいんだけどさー、なーんかちがうっていうかさー」



芽衣子「奈緒ちゃん、かわいいからね!」



奈緒「なっ、なんだよ、藪から棒にーっ!」



芽衣子「小さくてもふもふーってなってるし」



奈緒「た、確かに背は低いけど、もふもふって……もふもふってなんだよ!」



芽衣子「立派なもふもふ、持ってるじゃない?」





芽衣子「あっ、今日って湿度高いから冬毛がいつもよりぼわってしてるね?」モフモフ



奈緒「……」



芽衣子「ふんわりほわほわ〜♪ ちょっとしっとり? 柔軟剤なに使ってる? レノア?」モフモフ



奈緒「メリットだよ!」





奈緒「いや、そもそも柔軟剤じゃないし、夏と冬で生え変わりもしないから!」



芽衣子「じゃあ春と秋?」



奈緒「季節の問題じゃないって!」



芽衣子「真面目な話、洗うの大変じゃない?」



奈緒「それはもう慣れたかな。あ、でも乾かすのはめんどいかな」



芽衣子「お風呂からあがったときやっぱりやるの? ぶるぶるーって」



奈緒「だから、犬じゃない!」





芽衣子「奈緒ちゃんくらい量があるとドライヤーも一苦労だよね」



奈緒「そのままにしとくわけにはいかないしなー」



芽衣子「ひとりでできるの?」



奈緒「まぁ一応は」



芽衣子「へぇ〜、女の子って感じだね! いいよいいよ〜♪」



奈緒「なにがいいのかわかんないけど……まぁな!」





芽衣子「このふわふわもふもふは奈緒ちゃんの努力のたまものなんだね〜……」モフモフ



奈緒「しみじみ言うのはいいんだけど、髪触る必要あるか?」



芽衣子「やっぱり直接触れて言う方が重みが出るじゃない?」



奈緒「髪質を言うのに重い軽いが必要か……?」



芽衣子「クセになりそ〜♪」モフモフ





奈緒「ひゃっ!?」



芽衣子「どうしたの?」



奈緒「いっ、いや、なんでも……」



芽衣子「?」モフモフ



奈緒「ふー……」



芽衣子「ふんふん」ナデナデ



奈緒「うひっ」ビクッ



芽衣子「んー?」





奈緒「なっ、なんだよぉ……」



芽衣子「奈緒ちゃん、頭のてっぺん弱いの?」ナデナデ



奈緒「ひうっ」



芽衣子「なるほど」



奈緒「よ、弱いっていうか、くすぐったいんだって……」



芽衣子「ぞわぞわくる?」



奈緒「そんな感じぃぃいいい!!!」ゾワゾワッ



芽衣子「どう?」ナデナデ



奈緒「やめろぉ!」





奈緒「はぁー……芽衣子さんがここまで子供っぽいとはおもわなかったよ……はぁ」



芽衣子「ごめんごめん。奈緒ちゃんの反応が面白くて」



奈緒「面白いって理由でやられたらこっちの身がもたないよ、まったく……」



芽衣子「ほらほら、みかん食べて機嫌なおして?」



奈緒「……そんなもので」



芽衣子「おいしいよ? あーん」



奈緒「……あ、あーん」





奈緒「……おいしい」モグモグ



芽衣子「でしょ? うちのみかんだよ!」



奈緒「へー、和歌山の?」



芽衣子「おじいちゃんのとこで作ったやつね!」



奈緒「甘いばっかりのってあんまり好きじゃないんだけど、これは酸っぱいのもあるからいいな〜」



芽衣子「すっぱあまいよねー!」



奈緒「ちょうどいいっていうか、ビタミンC取れてるーって感じする」



芽衣子「わかるようなわからないような」





奈緒「もう一個もらっていい?」



芽衣子「剥こうか?」



奈緒「そこまで子供じゃないよ」



芽衣子「遠慮しなくてもいいのに〜」



奈緒「あたしもやってみたいんだって。この和歌山剥きってのを、っと」



芽衣子「おっ、真っ二つだね」



奈緒「へっへーん。あたしこういうの得意なんだよな〜」



芽衣子「そうやって自慢げに見せるところも犬っぽいよね」



奈緒「それ蒸し返す?」モグモグ





芽衣子「あとね、ポメラニアンって小さいけどすっごい勇敢な犬なんだよ」



奈緒「そうなの?」



芽衣子「友達が飼ってたんだけど、自分より大きい犬とか、車とかにもワンワン吠えてて」



奈緒「……それって単に無鉄砲なだけじゃ」



芽衣子「もともと牧羊犬とか猟犬の血があるから警戒心とかも強くて、番犬になったりするってこの前聞いたよ!」



奈緒「聞いたって、もしかして聖來さん?」



芽衣子「そーそー。旅ロケで一緒になってねー」





奈緒「あぁ、そうだ。あたしも聖來さんと共演したときのことなんだけどさ、ちょっと空き時間があったんだ」



芽衣子「ふむふむ」



奈緒「それで天気も良かったから、聖來さんのわんこと散歩に行ったんだよ。体動かしたかったし、わんこも行きたがってたみたいだから」



芽衣子「あー、いいねー。わんちゃんと散歩!」



奈緒「そしたら急に雨が降って、しかもバケツひっくり返したみたいなドシャ降り」



芽衣子「うわー、奈緒ちゃんって雨女?」



奈緒「そんなことはない……はずなんだけど。まぁ、それで走って帰ってきたわけよ。わんこもあたしも全身びっちょびちょで」





奈緒「そしたら聖來さんがタオル持って迎えてくれたんだけど、受け取ろうとおもったらタオルでわしゃわしゃーってされて」



芽衣子「犬扱いだ」



奈緒「そう! 『奈緒ちゃん、わんこっぽいとこあるからつい……』ってなんのフォローにもなってないよ!」



芽衣子「いやー、でもわかる。わかるよ、その気持ち!」



奈緒「はっ……もしかして、わんこがあたしにすぐ懐いてくれたのってそういう……」



芽衣子「奈緒ちゃん犬っぽい説、わんこ様のお墨付きだね!」



奈緒「いっ、いやいや、たまたまだろ! 昔っから動物には懐かれやすいし! あっ、そういうこと!?」



芽衣子「へいへーい、どんどん墓穴掘ってるよー」





奈緒「それ言うなら、芽衣子さんだって犬っぽいよ!」



芽衣子「私?」



奈緒「それこそ芽衣子さんだって髪の毛もふもふだし」



芽衣子「そう? 奈緒ちゃんには勝てないよ?」



奈緒「ほら!」モフモフ



芽衣子「いやーん、奈緒ちゃんのえっちー♪」



奈緒「なっ、な、なんでそうなるんだよ!?」



芽衣子「触り方がちょっと……」



奈緒「ち、ちが、ちがう! 別にそういう気持ちはないっ!」





芽衣子「そんな力強く否定すると逆にあやしいよね」



奈緒「じゃあ、どうすればいいんだよぉ!」



芽衣子「奈緒ちゃんはからかいがいがあるなぁ」



奈緒「なんだよ!!!」



ガチャッ



柑奈「おはようございます!!!」





芽衣子「うひゃー、おっきい声ー……柑奈ちゃん、おはよー」



奈緒「うぅ〜、なんなんだよぉ……」



柑奈「ありゃ、奈緒ちゃんどうしたんですか?」



芽衣子「反抗期かな?」



柑奈「要はラブ&ピースですね!」



奈緒「もうわっかんないよ……おはよう……」



柑奈「一曲歌いましょうか?」



奈緒「なんでそうなるんだよ……大丈夫……」





柑奈「はー、都会の寒さはまだ慣れませんね〜。こたつこたつ……」



芽衣子「やっぱり向こうってあったかいの?」



柑奈「あっちにいるときは実感なかったですけど、やっぱり過ごしやすいみたいですねー」



芽衣子「和歌山もこっちより過ごしやすいんだよね。すっごい雨降るけど」



柑奈「長崎も台風通ったりして時期によっては大変ですよ! 実家は離島ですし余計!」



芽衣子「離島かぁ〜、いいなぁ、今度行ってみたい!」



柑奈「じゃあそのときは私が案内しますよ! なにもないですけど!」



芽衣子「やった♪ また楽しみができちゃったな〜」





奈緒「……」



柑奈「奈緒ちゃん?」



芽衣子「まだ怒ってる?」



奈緒「いや……それはもういいんだけど、いいんだけどさ」



芽衣子「どうしたの?」



奈緒「柑奈も犬っぽいよなぁって」



柑奈「犬?」



芽衣子「あぁ、今さっき奈緒ちゃんがポメラニアンみあるねーって話してたんだ」



柑奈「なるほど! ポメラニアンみ!」



奈緒「わかるのか……」



柑奈「わかりませんけど、わかります!」



奈緒「わからないわ」





柑奈「犬……あんまり言われたことはないかな?」



芽衣子「んー、でも奈緒ちゃんの言うことわかる気が」



奈緒「雪が降ったら走り回るタイプだよな」



柑奈「走り回らないんですか?」



奈緒「……走り回る」



芽衣子「体が勝手に動いちゃうよね」



奈緒「全員犬っぽいな……」





芽衣子「奈緒ちゃんがポメラニアンなら、そうだなぁ」



奈緒「それはもう決まってるんだな」



柑奈「芽衣子さんが犬なら、ゴールデンレトリバーですかね? まぁ、そんなに種類知らないんですけど!」



奈緒「あー、わかる。なるほどなー」



芽衣子「そう?」



柑奈「ゴールデンレトリバーって主人がはしゃぐときに一緒になって全力ではしゃぐ! ってイメージないですか?」



奈緒「あるある! 元気いっぱいに遊ぶんだよなー。まんま芽衣子さんじゃん」



芽衣子「おー、ゴールデン芽衣子だね!」



奈緒「なんだそりゃ」





芽衣子「奈緒ちゃんがポメラニアンで、私がゴールデンレトリバー。それで柑奈ちゃんが……」



柑奈「なんでしょうね?」



奈緒「……」



芽衣子「そうだねー。私も犬の種類に詳しいわけじゃないからなぁ」



奈緒「……でも、これってのは浮かんだ気がする」



芽衣子「性格とかじゃなくて、パッと瞬間浮かんだ印象なら私もあるよ」



奈緒「芽衣子さんと一緒かも」



芽衣子「じゃあ、せーので言おっか。せーのっ」





芽衣子・奈緒「「柴犬」」



柑奈「ハモりましたね!」



奈緒「同じだ。やっぱりそうなるよな!」



芽衣子「とりあえず日本犬なんだよね。性格とかはわからないんだけど」



奈緒「昔ニュースで、暑さでボヘーって顔した柴犬が映ってたんだけど、そんなイメージある」



柑奈「それだけ聞くと私がよく間抜けな顔してるみたいじゃないですか!」



芽衣子「たまにあるよね?」



奈緒「あるな」



柑奈「ひどい!」





柑奈「芽衣子さんと奈緒ちゃんだって、結構ふにゃふにゃな顔するじゃないですか?」



奈緒「自分じゃわからないなー」



芽衣子「それはね、きっとこれのせい。これ」



奈緒「これって……こたつ?」



芽衣子「こたつに入ればみんな柔らかくなっちゃうよ。こーんな感じで」グデーン



柑奈「こーんな感じ?」グデーン



奈緒「あ、あたしはそこまでだらしなくなってない!」



芽衣子「裏切り者だ!」





柑奈「実家でも冬はこたつとストーブだったんで、すっごい落ち着くんですよ〜」



芽衣子「それわかるな〜。エアコンもいいんだけど、日本の冬はこたつとストーブだよね〜」



奈緒「あとみかんか」モグモグ



芽衣子「また食べてる」



奈緒「いっぱいあるんだからいいだろー」



柑奈「私もひとつもらっていいですか?」



芽衣子「箱であるからね〜。どうぞどうぞ!」





奈緒「はぁ〜……動きたくないなぁ……」



柑奈「このままずっとゴロゴロしてたいですね〜」



芽衣子「こたつから出たくなーい♪」







雪美「……」



美里「雪美ちゃん?」



雪美「美里……」



美里「休憩室の前でどうしたのぉ?」



雪美「いぬ……」



美里「犬?」



雪美「いぬがいっぱい……だから、入れない……」





美里「犬なんか事務所にいたっけぇ?」



雪美「いる……3人……」



美里「3人? どういう……あっ、そういうことかぁ」



雪美「もふもふ……こたつで……ふふっ……」





おわり





相互RSS
Twitter
更新情報をつぶやきます。
記事検索
アクセスカウンター
  • 今日:
  • 昨日:
  • 累計: