2017年01月17日

恵美「冬の日、温もりに気付いた」

☆都内/某ファミリーレストラン



恵美「あ〜、やっぱり店内は温かいね! 外は寒かった〜」



P「冬に屋外での撮影は大変だったよな。お疲れさま」





恵美「仕事終わりにファミレスに来られるなら、それくらい頑張れるって!」



P「ははは、恵美はこの店が大好きだもんな」



恵美「だって落ち着くんだもん。ソファもふかふか……」



P「おいおい、くつろぐ前にまずは注文を決めてくれよ」



恵美「あっ、アタシはいつものメニューって決めてるから」



P「いつものメニュー?」



恵美「ミラノ風ドリアとドリンクバー!」



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P「この店のドリアっておいしいよな」



恵美「プロデューサーも好きなの? 気が合うね〜!」



P「俺も同じものを頼もう。じゃあ、店員さん呼ぶぞ」



恵美「はーい」



P「すいません、ミラノ風ドリアとドリンクバー2つずつお願いします」



恵美「お願いしまーす♪」



P「……さて、料理が出来るまでしばらく時間があるな」



恵美「うんっ、何の話しよっか?」



P「実はさ、恵美に話したいことがあったんだ」



恵美「えっ? どしたの、急に改まって」



P「これから先のアイドル活動についてなんだけど、いいかな?」



恵美「う、うん……」

P「突然だが、定期公演でのリーダーをやってみないか?」



恵美「えっ?」



P「だから、定期公演でのリーダーだよ。聞こえなかったか?」



恵美「聞こえてるけど……えっ? リーダー?」



P「うん、恵美に適任だと思うんだ」



恵美「いやいやいや! アタシはそんなガラじゃないって!」



P「やりたくないのか?」



恵美「そういう訳じゃないけど、うーん……」



P「……」



恵美「やっぱ、リーダーは他の子に譲るよっ。その方がいいと思うし」

P「そうか……残念だけど仕方ないな」



恵美「ゴメンね、せっかく誘ってくれたのに」



P「いや、無理にとは言わないよ。本人の意思が一番だ」



恵美「代わりにサポート役で頑張るから!」



P「おう、頼りにしてるぞ」



恵美「ちなみにリーダーなら、琴葉やエレナの方が向いてると思うよっ」



P「そうだなあ、声をかけてみるか」



恵美「ねえ、プロデューサー。リーダーって、やっぱ一番目立つポジションだよね?」



P「ああ、全体曲のセンターやMCも担当するから注目度も高いよ」



恵美「だったらやっぱ、他の子がやった方がいいよね……」



P「ん? どうかしたか?」



恵美「な、なんでもないっ! ちょっとドリンクバー行ってくるから!」

恵美「ただいまっ。はい、こっちがプロデューサーの飲み物ね」



P「俺の分も持ってきてくれたのか? 悪いな」



恵美「いいから飲んでみてよっ。味の感想も聞かせてね」



P「味は市販のジュースと同じだろ……んぐっ!?」



恵美「どうかな? 実はアタシが独自にブレンドしてみたんだ〜」



P「……」



恵美「あ、あれっ? おいしくなかった?」



P「……いや、飲めなくはないよ」



恵美「アタシも一口もらうね………………えっと、甘い」



P「ジュースだからな」



恵美「あと、あんまりおいしくないね」



P「こういうのって、そうそう不味くはならないものだけどなあ」

恵美「ごめんねプロデューサー、次はおいしくブレンドするように頑張るからっ」



P「いや、ブレンドする必要ないんだが……」



恵美「アタシは色々試してみるのが好きなのっ。その方が楽しいでしょ?」



P「まあ、そうなのかな」



恵美「話のネタになれば何でもいいんだけどね。どうでもいい話題って好きだからさ〜」



P「ふーん……じゃあ逆に真面目な話は苦手?」



恵美「んー、苦手ではないよ。たまにはマジなことも話すもん」



P「そうなんだ」



恵美「でも、しばらくはまったり喋りたいかな。真面目な話はさっきしたし」



P「リーダーをやるかどうかって件か」



恵美「そうそう。あっ、ドリアが運ばれてきたよ!」



P「おお、おいしそうだな」

恵美「はい、プロデューサーのスプーンね。タバスコもいる?」



P「ありがとう。恵美は気が利くなあ」



恵美「ねえ、早く食べよっ! アタシもうお腹ペコペコだよ〜」



P「そうだな、いただきます」



恵美「いただきまーすっ!」



P「うん、久しぶりに食べたけどやっぱりおいしいな」



恵美「だよね〜! さすがミラノ風ドリア、本場の味がするよっ」



P「本場って……ミラノへ行ったことなんてないだろ?」



恵美「そんな細かいことはどうでもいいんだって。ノリだよノリ!」



P「俺、そろそろ女子高生のノリについていけなくなってきたかも……」

恵美「そんなこと言わないでよ〜。アタシはもっとプロデューサーと話したいのに」



P「はいはい、悪かったよ」



恵美「今日は時間もたくさんあるんでしょ? ゆっくり話せるねっ」



P「そうだな。この後も特に予定はないし」



恵美「じゃあさ、後でひとつ相談に乗ってくれない?」



P「相談? どんな内容だ?」



恵美「食べ終わったら話すよっ。ドリアは熱いうちに食べなきゃね」



P「ん、オッケー」



恵美「この焦げ目のところもおいしいんだよね〜」



P「ドリアだけで足りなかったら言ってくれよ。何でも追加するからな」

恵美「えっ……でも、そんなにお金使っちゃマズいんじゃない?」



P「経費で落ちるから気にしなくていいよ」



恵美「ケイヒ? うーん、大人が使う言葉は難しいね〜」



P「ははは、そんなに難しい言葉じゃないよ」



恵美「そうなの?」



P「高校生でも簿記の勉強をしてる子なら知ってるんじゃないかな」



恵美「あー、簿記ね。そう言えば、友達が試験を受けるって話してたような……」



P「恵美も受けてみたらどうだ?」



恵美「いやいや、アタシ勉強ってあんま得意じゃないからさ」



P「合格すればアイドルの仕事につながるかもしれないぞ」



恵美「ええっ? そんな簡単にいくかな〜?」



P「実際に、簿記の公式サイトに写真が載ってるアイドルもいるしな」



恵美「そうなの?」

P「この子だよ。346プロの新田美波さん」



恵美「へぇー、綺麗な人だね!」



P「趣味の資格取得が高じてコラボに至ったんだってさ」



恵美「ふーん……プロデューサー、やけに新田さんについて詳しくない?」



P「そうかな? 別に普通だと思うけど」



恵美「もしかしてプロデューサーって、こういう清楚で大人っぽい人が好きなの?」



P「ちょっ、急に何を言い出すんだよ!」



恵美「ウチの事務所にいないタイプだもんね〜」



P「そんなことないぞ! 765プロにだって清楚な大人のお姉さんが…………いるだろ」



恵美「言いよどんでるし!」

P「まったく……俺の女性の好みなんてどうでもいいじゃないか」



恵美「どうでもよくないんだけどな〜」



P「まあ、清楚なのはいいことだとは思うよ。正統派って感じで」



恵美「じゃあ、もしかしてギャルっぽい子は嫌い?」



P「嫌いじゃない。それはそれで好きだ」



恵美「ふーん、そうなんだ……良かった」



P「どうかしたのか?」



恵美「何でもないよっ♪ ねえ、ピザ追加してもいい?」



P「もちろん構わないよ。なんたって経費だからな!」



恵美「わーいっ」

P「ところで、そろそろ聞きたいんだけど……」



恵美「ん? 何を?」



P「さっき恵美が相談したいって言ってたことだよ」



恵美「ああ、それね! プロデューサーみたいな大人の男性に相談したかったんだ!」



P「そうか、何でも聞いてくれていいぞ」



恵美「恋愛相談なんだけど、いいかな?」



P「……んっ?」



恵美「だから、恋愛相談だよ〜」



P「……えっ? ちょっと待て、恵美って好きな人がいるのか?」



恵美「ち、違う違うっ! アタシじゃなくて友達の話だからっ!」

P「友達の話?」



恵美「……うん、実はね、友達が最近彼氏に振られちゃったんだ」



P「失恋か、辛いな」



恵美「かなり落ち込んじゃっててさ、元気になって欲しいけど、どう接していいのか分かんなくて……」



P「なるほど、その子を励ましてあげたいんだな」



恵美「うん……アタシにできることって、何かないかな?」



P「難しいな、それは」



恵美「付き合ってた人に振られる気持ちすら、アタシにはいまいち想像できないんだよね」



P「そうなんだ」



恵美「ん……だって、そんな経験ないもん」

P「とは言え、俺に相談されてもなあ」



恵美「プロデューサーは恋愛経験も人生経験も豊富そうだから、相談してみようと思ったんだけど……」



P「恋愛経験か……全く豊富じゃないんだけどね」



恵美「本当に? プロデューサー格好良いのに」



P「ははは……お世辞でも嬉しいよ」



恵美「別にお世辞じゃないんだけどな〜」



P「まあ、俺のことはどうでもいいとして……友達が落ち込んでるって話だったな」



恵美「そうそう、どうしたらいいのかな?」



P「失恋の解決法って、何もせずに過ごすくらいしかないと思うぞ」



恵美「えっ? どゆこと?」



P「ほら、時間が解決してくれるってヤツだよ」

恵美「じゃあ、アタシにしてあげられることって何もないのかな……」



P「そんなことないよ。恵美は普段通りにその友達と一緒にいればいいんだ」



恵美「普段通りに?」



P「ああ。その友達は今、寂しい思いをしているんだろう?」



恵美「うん」



P「だったら一緒にいてあげればいい。恵美って近くにいるだけで安心する存在だからさ」



恵美「ええっ!? アタシ、そんなんじゃないって!」



P「シアターでの様子を見ていればわかるよ。恵美のいる集団はいつも楽しそうだ」



恵美「それ、アタシのおかげじゃないと思うけど……」



P(随分と自己評価が低いんだな……。他でもない、恵美だけの魅力なのに)

恵美「うーん、恋愛って難しいなあ…………あれっ?」



P「どうかしたか?」



恵美「ほら、あの子大丈夫かな? 迷子かもしれない」



P(小さい子がキョロキョロと店内を見回しながら歩いてる。どうしたんだろう……?)



恵美「ねえボク、どうしたの? お母さんは?」



P「お、おい恵美っ」



恵美「そっかー、はぐれちゃったんだね。店員さーん」



P「……」



恵美「よしよし、すぐにお母さんのところに戻れるからね〜」



P(困っている子に迷わず声をかけるなんて、さすがだなあ……)

数分後



恵美「あの子、お母さんのところに戻っていったよ」



P「母親が目を離した隙に遠くの席まで来ちゃってたのか」



恵美「お別れする時に手を振ってくれたよ。バイバイ、って」



P「へえ、いい子だな」



恵美「うん! やっぱり子どもってかわいいよね〜」



P「恵美って子ども好きだよな。シアターでも年下の子の面倒をよく見てるし……」



恵美「あはは、桃子たちを子ども扱いしたら怒られちゃうかもよ〜」



P「そうだな、本人には内緒にしてくれ」



恵美「分かってるって」

P「それにしても、改めて思ったんだけどさ……」



恵美「ん?」



P「恵美って優しい子だよな」



恵美「ちょっ!? どしたの急に!」



P「落ち込んでる友達を励まそうとしたり、困っている子どもを放っとけなかったり」



恵美「それは普通のことでしょ」



P「なかなかできないことだよ。恵美にとっては当たり前だとしてもな」



恵美「もうっ、そんなストレートに褒められると照れちゃうよ……」



P「……俺はその魅力を、もっとたくさんの人に知ってもらいたい」



恵美「プロデューサー?」



P「なあ、やっぱり定期公演のリーダーやってみないか?」



恵美「ええっ!?」

P「さっきは断られちゃったけど、もう一度考え直して欲しいんだ」



恵美「でもっ、アタシより他の子の方が……」



P「どうしても恵美に任せたい、って言ってもダメか?」



恵美「……」



P「きっとファンの人たちも、もっと恵美のことが好きになるよ。俺はそう信じてる」



恵美「アタシにそこまで期待してくれるの、プロデューサー?」



P「当然だ。いつも一番近くで恵美のことを見てるんだからな」



恵美「……プロデューサーがそこまで言ってくれるなら、挑戦してみようかな」



P「えっ!? じゃあ……」



恵美「うん。やってみるよ、リーダー」

P「そうか! 頑張ろうな、恵美!」



恵美「で、でもっ、上手くできるか分かんないからね……?」



P「大丈夫、公演は絶対に成功するよ」



恵美「ど、どうしてそう言い切れるの!?」



P「シアターのみんなが支えてくれるからさ。今まで、恵美がそうしてきたみたいにな」



恵美「…………そっか、みんながいるもんね」



P「ああ。恵美は一人で頑張りすぎることもあるけど、時には人にも頼るんだぞ?」



恵美「……うん」



P「当たり前だけど、俺にも頼ってくれよな? 何でもするからさ」



恵美「うんっ! 頼りにしてるよ、プロデューサー!」



P(……やっぱり恵美は、笑ってる顔が一番かわいいな)

恵美「アタシがリーダーで、みんなで一緒に公演……ふふっ」



P「もう不安じゃなくなったか?」



恵美「うん、大丈夫だよっ。今ね……胸のあたりが、温かいなって思ってた」



P「どういうことだ?」



恵美「シアターのみんなが一緒なら、きっとどんなライブでも成功させられるって思えるんだ〜」



P「改めて仲間との絆を感じたのか」



恵美「そうそう! でも、どうして胸が温かくなるんだろ? やっぱり、心がこの辺にあるのかな?」



P「さあ、どうだろうな」



恵美「プロデューサー、ちょっと触ってみる?」



P「な、なに言ってんだよ!?」



恵美「にゃはは、冗談だよ〜っ」



P「まったく……大人をからかわないでくれよ」

恵美「あ〜、今日はプロデューサーとたくさん話せて楽しいなあ」



P「俺も楽しいよ。だけど、そろそろ店を出ないか?」



恵美「あれっ、もうこんな時間!?」



P「長居しすぎるのも良くないからな」



恵美「そうだね……あーあ、まだプロデューサーと一緒にいたかったんだけどなあ」



P「じゃあ、この後どこか寄ってくか?」



恵美「えっ、いいの!?」



P「今日は予定を空けておいたからな。恵美のリクエストに応えるぞ」



恵美「じゃあカラオケ! すっごく歌いたい気分なんだ〜」



P「決まりだな。行こう!」

恵美「カラオケ、カラオケ〜♪ ううっ、お店の外は寒いね……」



P「大丈夫か? 風邪をひかないように――」



恵美「プロデューサー。手、貸してっ」



P「お、おいおいっ!?」



恵美「こうして二人でくっついてないと、寒くて風邪ひいちゃうよ〜」



P「まったく、カラオケ屋に着くまでだからな」



恵美「うんっ! プロデューサーの隣りにいると、心も身体も温かいな〜……」



P「ははは、そう言ってもらえると嬉しいよ」



恵美「これからも、アタシの隣りにいてくれる?」



P「もちろんだよ。来年の冬も、再来年の冬も一緒にいる」



恵美「えへへ……ありがとっ! プロデューサー、大好きっ♪」



おわり



17:30│所恵美 
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