2014年06月05日

音無小鳥「始まりの話」

小鳥「…………よし」カタカタカタ タン



小鳥「ふぅ、やっと落ち着いたぁ……」



小鳥「んあー、疲れたぁー!」





小鳥「……………」











シーン……











小鳥「しかし、皆のスケジュールが重なったとはいえ、まさか事務所に私一人しか居ないなんて………」



小鳥「寂しい………」



小鳥「いやいや、駄目よ小鳥!皆が売れてるんだから、喜ばなくっちゃ!」



小鳥「んー、しかしどうしよっかなー……」



小鳥「お昼にはまだ早いし、でも今これらをやっちゃうと遅くなりそうだし……」



小鳥「…………!」ティン



小鳥「そうよ!こんな時こそ妄想よっ!!」



小鳥「最近、忙しい日が続いてて、行き帰りと家でしか妄想出来なかったし、ちょうど良いじゃない!」



小鳥「せっかくだから、お昼まだ目一杯楽しんじゃおーっと♪」



小鳥「ぐふふ、そうと決まれば………あ」



小鳥「………そういえば、あの日もこんな感じだったなぁ」

小鳥「懐かしい……今でもしっかり覚えてる」



小鳥「あの時は、私もまだ事務仕事に慣れてなくて、大した量も無いのに毎日忙しくて」



小鳥「アイドルの皆も、まだ全然売れてなくて、事務所は毎日賑やかだったのに」



小鳥「あの日だけは、たまたま皆居なくて」



小鳥「今日みたいに、仕事が一段落着いてどうしようか悩んでる時に偶然、春香ちゃんが来て」



小鳥「忘れもしない………そう、あの日から始まったのよね」

























小鳥「私の 妄 想 人 生 」













小鳥「女子力だの女のプライドだの何だのが、どうでも良くなるぐらい」



小鳥「鼻血やら涎やら色んなお汁が!」



小鳥「容赦無く湧き出て!」



小鳥「溢れ!流れ!!飛び散る!!!」



小鳥「狂おしい程に萌える!!!」



小鳥「 桃 色 妄 想 人 生 が ! ! !」



小鳥「あの日から始まったのよね………」



小鳥「…………よし」カタカタカタ タン





小鳥「ふぅ、やっと落ち着いたぁ……」





小鳥「んあー、疲れたぁー!」





小鳥「ようやく慣れてきたけど、事務仕事ってこんなに疲れるものだったのね……」











シーン……











小鳥「……そういえば、今日はお昼過ぎまで私一人しか居ないのよね」





小鳥「いつも暇だから皆が居て騒がしい分、なんだか凄く寂しいわね」





小鳥「……んー、どうしようかなー……」





小鳥「お昼にはまだ早いし、でも今これらをやっちゃうと遅くなりそうだし……」





小鳥「誰か居れば、普段は忙しくてなかなか接する機会が無い分、ちょっとお話したりも出来たのになー」





小鳥「もしくは何か趣味でも作ろうかな……読書でもしてみようかしら」





小鳥「……………」





小鳥「早めのお昼にして、早めに仕事始めれば良いか……」







ガチャ



春香「おはようございまーす」





小鳥「あら、春香ちゃん?」





春香「あ、小鳥さん!おはようございます!」





小鳥「どうしたの?確か今日はオフじゃなかったかしら?」





春香「はい、ちょっとスケジュールの確認と……後、皆にお菓子を作って来たんです」





小鳥「お菓子?」





春香「はい、クッキーですよ!クッキー」





小鳥(……そういえば春香ちゃんて、ちょくちょく皆にお菓子作って来てたわね)





春香「……あの、忙しいですか?もしかしてお邪魔ですか?」





小鳥「え?あ、ううん違うわよ!逆にいま、ちょうど一段落着いた所なのよ」





春香「あ、そうだったんですか……良かった」





小鳥「……ねえ、春香ちゃん」





春香「なんですか?」





小鳥「もし良ければ、少しお話していかない?」





春香「え、良いんですか?」





小鳥「ええ、普段は自分の事で手一杯でなかなかそんな機会なかったし、親睦も兼ねて……ね?」





春香「はい!」

小鳥「――それでね」





春香「えぇ!?そうなんですか!?」





小鳥(……春香ちゃん、とても明るくて素直な良い子ね)





小鳥(さっきも、私が普段忙しそうにしてるのを気にしてたみたいだし、よく気が付く子なのね)





小鳥(駄目ね、私……同じ事務所に居る子達の事、まだ全然知らない………)





春香「それで……って、あ!小鳥さん、時間大丈夫ですか?」





小鳥「え?あ、あぁそうね、そろそろ再開しようかしら」





春香「えっと、それじゃ私、もう帰りますね」





小鳥「えぇ、気を付けてね」





春香「はい!………小鳥さん、今日は小鳥さんとお話出来て嬉しかったです!」





小鳥「…!ふふっ、私も嬉しかったわ……また今度ね」





春香「はい!それじゃ、お疲れ様です!………って、キャァッ!?」スッテーン





小鳥「は、春香ちゃん!?大丈夫!?」





春香「イタタ……あ、大丈夫です!私ってドジでよく転んじゃうんですよね……えへへっ」テヘペロッ





小鳥「!?」キュンッ





小鳥(え……?何、いまの………)

春香「それじゃ、今度こそお疲れ様です!お先に失礼しますね」





小鳥「え、えぇ……気を付けて帰るのよ?また明日ね」





春香「はい!また明日!」









バタン













小鳥「…………………………」





小鳥(何……かしら、この感じ……)





小鳥(何だか……胸が高鳴るというか、ときめくというか………)





小鳥(恋みたいな………でも全然違う)





小鳥(何か……自然に顔が緩んでくる)





小鳥(さっきの春香ちゃん、何だかとても可愛かったわね………)





小鳥(……………)





小鳥(…………!!)ハッ





小鳥(そういえば、聞いた事があるわ)





小鳥(今までそれが何なのか、まるでわからなかったけど……)





小鳥(これが、そうなのね!!)





小鳥(今、わかったわ!!理解したわ!!!)





小鳥(この胸の高鳴り!トキメキ!!)





小鳥(そしてさっきの春香ちゃんが持っていたもの!!!)





小鳥(いま私の心に宿ったもの!!!)





小鳥(そうか、これが………―――)









































小鳥「 萌 え か 」









































――――――――――







小鳥(そして、私は知ったわ………)







――――――――――











春香『うーわっほい!』





小鳥(何で)





千早『くっ…!』





小鳥(どうして?)





雪歩『こんなひんそーでひんにゅーでちんちくりんな私なんて、穴掘って埋まってますぅぅぅ 』





小鳥(気付かなかったの!?)





真『まっこまっこりーん☆』





小鳥(みんな)





やよい『ハイ、タァーッチ!イェイッ!!』





小鳥(とっっっても)





伊織『このスーパーアイドル、伊織ちゃんに任せなさい!にひひ♪』





小鳥(可愛い)





亜美真美『んっふっふ→』





小鳥(可愛いわ!!!)





響『自分、完璧だからな!』





小鳥(か!)





貴音『面妖な……』





小鳥(わ!!)





美希『あふぅ……』





小鳥(い!!!)





あずさ『あらあらー』





小鳥(いいいいいいぃぃぃーーーーーっっっっ!!!!!)ドバァッ





律子「小鳥さん!?大丈夫ですかっ!?凄い勢いで鼻血が!?」

小鳥(ハァハァっ…!なんという事っ……!!)





小鳥(皆がこんなに可愛いのに、今まで気付かなかったなんて……!!)





小鳥(わかる!今なら分かる!!)





小鳥(わかるわ!!!)





小鳥(世の男性諸君が女性アイドルに陶酔する、その気持ちが)





小鳥(想う余りに暴走し、ストーカー等の犯罪に手を染めてしまう、その心理が!)





小鳥(………そうよね)





小鳥(あんなに可愛くて魅力的なんだもの……)





小鳥(自分一人のものにしたくなるわよね……)





小鳥(でも、駄目よ!彼女達はアイドル!!)





小鳥(その心身は彼女達自信とそのファン達のもの………)





小鳥(自分一人のものには出来ない!)





小鳥(してはいけないのよ!!)





小鳥(なんて残酷で悲しい事なのかしら………)

小鳥(………………そう)





小鳥(彼女達はアイドル………)





小鳥(どんなに私が彼女達を想っていても……)





小鳥(私のものには、ならないのね………)





小鳥(…………………)





小鳥(……………!!)





小鳥(いや………出来る、出来るわ!)





小鳥(一つだけ、たった一つだけ彼女達を私のものにする方法があるわ)





小鳥(そう!)





























小鳥( 妄 想 よ! ! ! )

――――――――――









小鳥「そう……全部あの日から始まったのよね」





小鳥「もしあの時、春香ちゃんに会ってなかったら、きっと今の私はいないわね」





小鳥「……と、思い出に浸ってたら、もうこんな時間なのね」





小鳥「さて、それじゃお昼食べて、もう一頑張りするとしますか!」

























終わり









23:30│音無小鳥 
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