2014年06月10日

小鳥「妄想……妄想を……」

――朝 765プロ事務所

















小鳥「足りない…足りないわ……」





小鳥「妄想分が足りない………」





小鳥「最近、忙し過ぎて行き帰りと食事中と家でしか妄想出来なかった………」





小鳥「でも今日からは仕事も落ち着いたし、ようやく仕事中にも妄想出来るわね」





小鳥「よし!早速、朝の妄想に入らなきゃ」





小鳥「今まで出来なかった分、今日は思いっ切り妄想するわよー!」





小鳥「ぐふ、ぐふふ……♪」



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小鳥「……………」





小鳥「何て……何て、事なの……!?」





小鳥「妄想が出来ない!?」





小鳥「まさか、最近仕事中に妄想が出来なかったから、仕事中の妄想の仕方を忘れてしまった…?」





小鳥「いや、駄目……駄目よ小鳥!」





小鳥「自分の妄想力を信じなきゃ!」





小鳥「私なら出来る」





小鳥「私なら、そう……例えば、たったいま自分で淹れてきたばかりの、このお茶からでも妄想を広げられる筈よ!」





小鳥「そう、集中して………精神を研ぎ澄まして………」





小鳥「うん……そうよ………お茶………雪歩ちゃん……………」





小鳥「…………………」









―――――――――

―――――――――









雪歩「プロデューサー、お茶がはいりましたよ」スッ





P「あぁ、ありがとう!いつも悪いな……って、ヤベ!」コツン



バシャッ



雪歩「きゃっ!?」





P「ご、ごめん雪歩!大丈…っ!」ハッ





P(お茶がかかって濡れた所が透けて……服の下が見え……――)





雪歩「プ、プロデューサー……」





P「はッ!?す、すまん雪歩!今、拭く物を…――」



ガシッ



P「!?……雪、歩?」





雪歩「あの、プロデューサー……プロデューサーになら見られても良いです………」





雪歩「寧ろ、見て欲しいです……私の事、もっと見て下さい……!」





P「雪歩………」







―――――――――









小鳥「………………………」





小鳥(ベタね……ベッタベタね)





小鳥(チープで陳腐だわ……)





小鳥(でも、だからこそ良いとも言えるわ)





小鳥(久しぶりの朝仕事妄想だし、準備妄想には最適ね♪)





小鳥(このままベタな所で、次は睡眠薬を足してみようかしら………)





小鳥「……………」



―――――――――



雪歩「……………」コポコポ サラサラ





雪歩「………よし」





雪歩「プロデューサー、お茶がはいりましたよ」





P「あぁ、いつも悪いな……んっ……うん、今日のお茶も美味いな」





雪歩「えへへっ」





P「ありがt…あ、あれ…?なん…だか、急に……眠、く……」





雪歩「大丈夫ですか?プロデューサー……早くソファーの方に……」





P「ん……悪い、な……ちょっと……休…………」フラフラ



ドサッ



P「む……ん……………zzz」





雪歩「プロデューサー、ごめんなさい」





雪歩「でもプロデューサーが、私をこんな悪い子にしちゃったんですよ?」キュッ





雪歩「プロデューサーの手、大きい……」





雪歩「あ……プロデューサーの手が、私の胸に……温かい………」





雪歩「今はまだ、面と向かって言えないけど……いつか………」





雪歩「プロデューサー、大好きです……ん………」













――――――――







小鳥「うへ、うへへへっ♪」

小鳥(はぁー……雪歩ちゃん可愛いわぁ)





小鳥(奥手な所とか、あの守ってあげたくなる感じ………)





小鳥(私の若い頃にそっくりね)





小鳥(さて、準備妄想も良い感じに出来るようになってきたし、少しずつ本妄想に向かって行くわよー!)





小鳥(うちの子達は皆カワイイから、捗って良いわー)





小鳥「ぐふ、ぐふふ、ぐへへへ♪」













雪歩「プロデューサー…なんだか今日の音無さん、一際おかしいですぅ」





P「最近、暑くなってきたしなぁ…さっきお茶淹れてたし、お湯と一緒に頭も沸いちゃったんだろ」





雪歩「そうですかぁ」



小鳥(さて、次は………)





小鳥(やっぱり、雪歩ちゃんが来たら真ちゃんよね)





小鳥(純粋で奥手でThe女の子と言える、高校生の頃の私そっくりでとっても可愛い雪歩ちゃんと)





小鳥(男の子みたいにカッコ良くて爽やかで、王子様みたいな真ちゃん)





小鳥(765プロの誇るベスト百合ップルの一つね)





小鳥(さぁ…早速、男の子みたいにカッコ良い真ちゃんを想像して………)





小鳥(男の子みたいにカッコ良い…男の子みたいに………)





小鳥(男みたい……………男………男……)





小鳥(男)





小鳥(……………)

――――――――――









社長「どうだね?今回の取材は?」





善澤「あぁ、実に良かったよ。今回も良い記事が書けそうだ」





社長「そうだろう、そうだろう!我が765プロの子達は皆、素晴らしいだろう?」





善澤「そうだな、とても魅力的な子達だ。書きがいがあるよ」





社長「うむ、そうだろう…………だがな善澤」





善澤「どうしたんだい?」





社長「……そろそろ、私への密着取材をしてくれても良いんじゃないかね」





善澤「……ふ。そういえば、君への密着取材は、最近ご無沙汰だったな」





善澤「良いだろう…それじゃ今日は、じっくりと君を取材しようじゃないか」





社長「善澤……」





善澤「高木……」











――――――――――









小鳥「ウッピョーーー!!!」ブシャァァ

小鳥(ハァハァ……!しまったわ……やってしまった!!)ボタボタボタ





小鳥(久しぶりだから加減を間違えた……!)





小鳥(思わず来てしまったわ……妄想界の深淵に………!)





小鳥(禁断の薔薇園界、『腐界』に!!)





小鳥(駄目よ!今日はまだ、ここに来るには早いわ!!)





小鳥(まだ準備が足りない…!これじゃ耐え切れない!)





小鳥(あぁっ!でも駄目!!一度ここに来てしまったら)





小鳥(戻れない!止まらない!)





小鳥(薔薇妄想が………!)





小鳥(止まらない!!)

――――――――――







P「今回の報告は以上です」





社長「うむ!キミの働きぶりは実に素晴らしいな」





P「ありがとうございます!」





社長「しかし、こうも結果を出されては、何か特別ボーナスでもやらなければ、割に合わんなぁ」





P「特別ボーナス……ですか?」





社長「あぁそうだ……どうだね?」





P「そうですね……では、今ここで頂くとします」スッ





社長「…っ!私の部屋でかね?キミも好きだねぇ」





P「そう言ってはいますが、既に元気なご様子でしたが……社長も実は期待されていたのではないですか?」サワサワ





社長「……んっ……キミぃ……隣にはあの子達も居るというのに………これでは声が………」





P「大丈夫ですよ」





社長「何がだ…んむ!?」





P「……ん…………ぷはっ!こうやって、私の口で塞ぎますから、問題ありませんよ」





社長「キミぃ………」





P「社長…………」











――――――――――







小鳥「ぴょわーーー!!!」ショワワァァァ

小鳥(はぁ……はぁ…………!)





小鳥(まずいわ……このままじゃ、もたない……)





小鳥(今の妄想で何故か妙にスッキリしたし、名残惜しいけど、今の内にクールダウン妄想に入りましょう)





小鳥(そうね……千早ちゃんの様にクールに……)





小鳥(落ち着けるように、ちょっとしっとりとした妄想を…………)





小鳥(……………)

―――――――――





千早「………………」ペラッ





バターン





美希「おはようございますなのー!ハニー!!」





千早「美希、おはよう」





美希「あ、千早さんおはようなの。今、千早さんしか居ないの?ハニーは?」





千早「えぇ、今は私しか居ないわ。プロデューサーなら営業に行ってるわよ」





美希「そっかぁ……むぅー、最近ちっともハニーに会えないの………」シュン





千早「………美希」





美希「ん?なぁに?千早さん」





千早「ちょっと、こっちへおいで」ポンポン





美希「?……うん」トコトコ





ボフッ





千早「……ねぇ美希、プロデューサーに会えなくて…寂しい?」





美希「え?……うん、とっても寂しいの」

千早「そうよね……大好きな人や大切な人と会えないのは、とても寂しいし辛い事よね」





美希「あ…!その……ごめんなさい」





千早「違うわよ。それに会えない時間が一瞬でも永遠でも、辛い事に変わりはないわ」





美希「……………」





千早「優の事は、もう大丈夫。それは皆のお蔭よ」





千早「私にとって765プロの皆は、無くてはならないもので、とても大切な存在よ」





美希「千早さん………」





千早「あなたがプロデューサーの事を大切に想っているように」





千早「私も…私達もあなた事を大切に想っているのよ」





美希「…………」





千早「えっと……だから……上手く伝えられないけど、あなたがそんな寂しそうな顔をしていると……その、私も………」





美希「………あはっ!千早さん、ありがとうなの!」





千早「……!別に、そんな………」





美希「千早さん、膝枕してもらっても良い?」





千早「え?ちょっと、急に……」





美希「失礼しますなのー!」ボフッ





千早「きゃっ!?……もぅ、美希ったら………ふふっ」





美希「あふぅ……気持ちいいのー………ミキ、ちょっとお昼寝するね?」





千早「えぇ、おやすみなさい」ニコッ

小鳥(はぁー……ちょっとお姉さんな千早ちゃん良いわぁー)





小鳥(千早ちゃんは最近、柔らかくなってきて、本当に可愛くなってきたわよね)





小鳥(はあー……私も千早ちゃんの膝でお昼寝したいなー………)





律子「小鳥さん?」





小鳥(さて、落ち着いてきたことだし、惜しいけど、そろそろ仕事に戻らないとまずいわね)





律子「小鳥さん」





小鳥(あら?律子さん?おかしいわね……今日は夜遅くまで事務所には戻れないって言ってたし、まだ律子さんの妄想はしてないのに……)





小鳥(まぁ、せっかく出てきたんだし、最後にちょこっと律子さんの妄想もしちゃいましょっと♪うへへ)





律子「ちょっと小鳥さん?」









―――――――――











律子「小鳥さんてば!」





小鳥「……はっ!?律子、さん?」

律子「小鳥さん、大丈夫ですか?」





小鳥「え…えぇ、大丈夫ですよ!すみません、最近忙しかったですから」





律子「もう……無理しないで下さいね?」





小鳥「大丈夫ですってば!それに、皆が頑張ってるのに私だけが休むわけにはいかないですから」





律子「でも…!それで小鳥さんが倒れたりしたら……私……私…………!!」





小鳥「律子さん……!」キュン









――――――――――











律子「小鳥さん!聞こえてますか!?」





小鳥「うへ、うへへへっ、うぴょぴょ♪」





律子「」ブチッ

バチーーーン!!!





小鳥「ぶへっ!?あ…あら、律子さん?本物?あ、おはようございます」





律子「はい、おはようございます」ニコッ





小鳥「あれ?でも律子さんて、今日は朝から予定がみっちりで、事務所に戻るのは夜遅くなるって……」





律子「はい、その通りです!流石ですね、小鳥さん」ニコニコ





小鳥「でも、その律子さんが目の前に居るって事は………え?いや、待って……そんなまさか………えっ?」





律子「さて、小鳥さん?」ニコニコ





ガシッ





小鳥「は、はい………」ガクガクブルブル

律子「先ず、その下半分真っ赤な顔も、やたらグショグショでベタベタな襟元も、血塗れのデスクも、足下に広がった不可解な水溜まりも、それら関しては聞きたくないので別に良いです」ニコニコ





小鳥「は…い……」





律子「で、す、がっ、」





律子「電源すらも点いていない真っ暗な画面のPCと、デスクに積まれた真っ白な書類に関しては、どういう事なのか、今からみっっっっっちりと聞かせてもらいますからねええぇぇー………!!」ニコニコ





小鳥「あの、ちょっと待って下さい律子さん!これにはとてもとても深い訳があるんです!お願いです、聞いて下さい!!待って下さい……待って…………」



































ピヨーーーーーーーーーーーーーッ………………………













23:30│音無小鳥 
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