2013年11月05日

春香「新番組の依頼だって」千早「これはまた…予想外ね」

このスレは

・千早「年末…今年は暇だわ」春香「平和でいいよ」(初代)
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1356654615/

・千早「私の部屋はいつから集会所に?」春香「本当にね」(2スレ目)
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1357530899/

・春香「この表札…」千早「自信作よ」美希「やりよったの…」(3スレ目)
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1368857922/


の続きとなります。
【簡単な説明】
・アニマスから三年、高校生組は成人し、中学生組は高校生になっております

・皆は超仲良し、はるちは要素あり

・このSSのみのオリジナル設定があります(詳しくは>>2で)

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1383073774

《このSSでのオリジナル設定》


・春香さんは現在、業界で唯一のSランクアイドルにして、チート

・春香、千早、美希、雪歩は一緒に一軒家で暮らしてる(大家は春香)

・765プロは皆やたら仲良し、ボケに走り過ぎたり、ギスってまで笑いを取りに行こうとしたり、ツッコミが激しかったりするけど

・伊織は海外留学中、あずさはアイドル→女優(Pと同棲中で、既に世間に公表済み)、高槻かすみがデビュー(現在はまだFランク)

・亜美と真美は『ジェミニ』というユニットで活動を始めたばかり

・春香さんと千早さんがお互いを好き過ぎる

・あまみけ地下室は高槻家地下室、水瀬別荘地下室と繋がっており、ほぼ要塞レベル

・百合。苦手な方はすみません

・ピヨちゃんは元アイドルで、オーガさんと仲良し。マダオこと尾崎さんもピヨちゃんやオーガさんとはほぼ同期で仲良しさん

・一部ジャンルに特化したアイドルがいる(千早→歌、雪歩→演劇、真&響→ダンス、真美→モデル)


その他、キャラ崩壊と捏造が多々あります
という訳で、新スレです。

軽く、新スレでやろうとしてる事を投下致しますです
〜某局企画室〜

番組P「まず、本日は私どものお話を聞いていただく為にご足労いただき、ありがとうござまいます」

P「いえ、此方こそ…765プロに直接お仕事の御依頼、との事でしたので。それに、あずさや雪歩もお世話になっているドラマ班のプロデューサーさんでしたし…決して悪い話では無いだろうと判断致しました」

番組P「天海さんも、わざわざありがとうござまいます」

春香「いえいえ!何でも、ちょっと今までとは変わった企画だとお伺いしましたが…」

番組P「はい…当局やスタッフの初の試みでもあります」

P「それはまた…」

春香「ちょっとドキドキしますね」

P「ああ…ただ、危険性についてですが…」

番組P「それについてもお話しますが、結論から言えば危険性はあります。勿論、スタッフ一同、出来る限りの危険性は排除していきますが」

P「ふむ…しかし、貴方が企画を持ち出してくるという事はドラマ…しかも、危険性があるという所から…単純に考えればアクション、危険性を別の角度から見るなら…ラブシーンがあったりするんですかね?」

番組P「前者です…特殊という事もあるので、まずは企画案的な物に目を通して頂こうと思います」
〜企画書〜

題:仮面ライダー紅(スカーレット)

《ストーリー》
売れないFランクアイドルの天海春香は、ある日謎の男から渡されたベルトと指輪で、『仮面ライダー紅(スカーレット)』へと変身する事が出来るようになってしまった

仮面ライダー紅へと変身した天海春香の身体能力は数十倍にまで跳ね上がり、アイドル達の心の闇から生まれた『シャドウ』と戦い、消滅させるという使命を同時に背負わされてしまう

困惑する春香だったが、同じ事務所の大切な仲間が心に抱え込んだ苦悩を増幅され、『シャドウ』を生み出すと同時に倒れ、意識を失ったままの姿を見て、戦う事を決意する



番組P「以上が、番組タイトルと、そのストーリーです」

P「」

春香「」

P「か、仮面ライダー!?」

番組P「はい、仮面ライダーです」

P「え?いや、え?だって、春香はアイドルで女の子ですよ?」

番組P「ええ、存じております。実は今度の仮面ライダー…女性が主人公のライダーをやりたいと思っております」

番組P「…初の試みですから、出来る限り人気があり、受け入れられ易い方…という事で、Sランクアイドルの天海さんにお声をかけさせていただいた訳です」
P「普通は逆では?…あまり良いとは言えませんが、無名の新人を使って、当たれば良し、外れても被害は小さい…という方向性でいくのが、初の試みならば普通なのでは…?」

番組P「確かに…しかし、インパクトという点ではかなり大きい。それに、天海さんほどの方がやるなら…固定層も狙えるし、新たに特撮ファンになる方や、逆に子供達を中心とした特撮ファンが天海さんのファンになってくれる可能性も高い…と、私は思っております」

P「…なるほど」

番組P「天海さんの演技力は、私も良く知っています。ドラマ班にいたころに主演を努めていただいた事もありますし」

番組P「それと…これは天海さんだけではなく、765プロの皆様全員に出ていただきたいのです」

P「ほう」

番組P「主人公以外のアイドルは皆売れている設定なのですが、皆が心に何かしらの負の感情を抱えている…そんな設定なんです」

春香「…また、千早ちゃんの心の傷を抉る気ですか?」

番組P「…そんなつもりは毛頭ありませんが…そうなってしまうかもしれません。あの週刊誌の記事の真相を、私は言伝に聞きました…真実をキチンと世間に知らしめたい…と、そう思っています」

春香「…」
P「…うーん」

番組P「…脚本は勿論ご確認いただきますし、アウトならば作り替えます」

春香「その…私は、ちょっと考えたいです」

番組P「…分かりました。それと、天海さんは原付の免許って、持ってます?」

春香「原付、ですか?いや、持ってないです」

番組P「そうですか…もしやっていただけるなら、原付に乗るシーンが必要になってくるんです。仮面ライダーは基本的にバイクを始めとした乗り物に乗るんですが…通常時ではバイクに乗れない、というのは、少し違和感がある気がしまして…なので、出来れば原付の免許を取っていただきたいのですが…」

P「原付…うーん」

春香「バイク…かぁ…ふむー…ちょっと怖いかなぁ…」

P「お前、どんがらしそうだしなぁ…」

春香「…バイクでどんがらって…」

P「洒落にならん事になるな…」

番組P「初代ライダーもやっちゃいましたしねぇ…足の骨」

P「あー…撮影開始すぐでしたっけ」

番組P「ええ…あ、渡し忘れていました…ライダーの細かい設定なんかの一部で、現在お見せ出来る分の設定です」

P「ほほう」

番組P「単に箇条書きにして説明をつけただけのものなんですが…此方になります」
〜現在公開可能な設定資料 1〜

『天海春香』
本作の主人公にして、全体的に少しずつ仕事が増えてきた事務所内において、何故か未だに唯一Fランクのアイドル

愛車の原付『はるんがー』で仕事に向かい、帰る日々を送る

何時もと同じような日々を送る中、落ち込んだ時に何時も立ち寄る公園で謎の傷だらけの男に出会い、奇妙なベルトと指輪、それと取扱い説明書を託される

元々優しい性格で戦う事に躊躇していたが、意識を失い、何も出来ずに死に近付いていくアイドル達の姿を目の当たりにし、戦う事を決意する



『仮面ライダー紅(スカーレット)』

天海春香が『アイドライバー』と『キーリング』で変身した姿
パーソナルカラーの赤を基調とした仮面ライダーで、今までの仮面ライダーのボディと違い、より女性的なフォルムをしている

頭部の左右にリボンを付けているのも特徴
リボンは『レッドライン』という武器でもある

能力は高いが、基本的に春香自体が争いとは無縁の生活を送ってきた為に、戦闘は得意ではない

レッスンで鍛えたダンスでの体捌きの他、昔見たアクション映画の真似をしながら、何とか戦っていく
〜現在公開可能な設定資料 2〜

『アイドライバー』(正式名称『BMCS―00 アイドルドライバー』。B(バトル)M(モード)C(チェンジ)S(システム)の略))

天海春香が変身する際に使われるベルトで、ベルトに内蔵されたディスクが、春香の秘められたアイドルオーラを読み込み、変身エネルギーを生み出す
キーリングがシャドウの気配を察知し、近付くと異空間から現れて自動的に装着される



『キーリング』
春香が『アイドライバー』と共に託された指輪で、見た目はAMCGの天使マークが表面に刻まれた、シンプルなシルバーリング
こちらは普段から存在し、春香は「数少ないファンの子が作ってくれた指輪」と誤魔化し、肌身離さず身に付けている

シャドウが生まれると春香にのみ聞こえる警告音で春香に知らせ、近付くとロゴが赤く光りだし、シャドウの居場所を春香に伝えるようになる
さらに、シャドウを春香が視認するとベルト装着に合わせて、やはり春香にだけ聞こえる音声で『Change ready!』と変身準備完了を知らせてくれる
〜現在公開可能な設定資料 3〜

『A2D(エーツーディスク、正式名称は『アイドルオーラディスク』)』
春香の秘められたアイドルオーラを吸収、蓄えているディスクで、変身する際に『アイドライバー』内で高速回転してアイドルオーラを放出する
放出されたオーラはAMCG(Advanced Media Creation Girls)のロゴの形で現れ、春香は触れた瞬間に変身する
見た目は、両面とも未プリントのCD



『レッドライン』
仮面ライダー紅のメインウェポン
頭の両サイドについた赤いリボンを外して、鞭のように使えたり、相手の動きを封じたりと、用途は様々
外して使用する際には最大10mまで伸び、アイドルオーラを帯びていて頑丈かつしなやか。



『ライダーキック』

仮面ライダーシリーズ伝統の必殺技で、『シャドウ』を倒す為の仮面ライダー紅の必殺技
『レッドライン』を巻き付けてシャドウの動きを止め、アイドルオーラを込めた飛び蹴りでシャドウの体内にアイドルオーラの塊を押し込む
心の闇のみで構成されたシャドウの体内でアイドルオーラは膨らんでいき、『レッドライン』を解いたと同時にシャドウは爆散する
〜現在公開可能な設定資料 4〜

『スカーレットランダー』
紅の乗るバイクで、最大時速は765km/h
キーリングに仮面ライダー紅が呼びかけると、空間を超えて現れる
アイドルオーラで走る、低燃費でエコな大型バイク



『はるんがー』
天海春香が普段移動に使っている、赤く塗装された原付



『シャドウ』
アイドルが華やかな笑顔を見せる裏で、心に秘めた苦悩などの負の感情を増幅されて生まれる化け物で、主にアイドルの生命エネルギーを吸いながら生きる
アイドルは『シャドウ』が生まれてしまうと意識を失い、『シャドウ』が倒されるまで意識が戻ることはない
長時間『シャドウ』を放置すると、アイドルの命が危なくなってしまう



『シャドウの欠片』
『シャドウ』から生み出される、意志を持たない存在
戦闘能力はそこまで高くは無いが、『シャドウ』の力が残っている限りは生み出され続ける
数が多い上、基本的に生み出される姿に決まったものはないが、大体は人型
いわば、ショッカーの戦闘員



『ドリームワークプロ』
春香と同じように、トップアイドルを目指す子達が所属する事務所

所属するアイドルは皆それぞれ個性的だが、基本的に仲良し
〜現在公開可能な設定資料 5〜

『如月千早』
天海春香とデビュー前から親友の、現在アイドル界でも屈指の歌姫
遠方から通う春香の為に、1人暮らしの部屋をルームシェアしている
基本的に他人とあまり関わろうとしないが、春香だけは別で、誰よりも大切に思っており、戦いに身を投じる事になってしまった春香を何時も心配している



〜某局企画室〜

P「…あの」

番組P「はい」

P「本人に依頼する前に設定作り込み過ぎでしょ!?」

春香「…こういう設定だけ見てると、ワクワクしてきますよね」

P「やるのはお前の予定みたいだがな」

春香「そーなんですよねー…」

番組P「設定作った作家が、天海さんの大ファンでして。完全に己の欲望の赴くがままに作ったと豪語してましたから」

P「番組1つを、己が欲望を満たさんが為に使う…業の深そうな作家さんですな」

番組P「石ノ森章太郎氏のご家族の方に、「こういう仮面ライダーをやらせてください!」って土下座しに行った男ですからね」

P「どうしよう、思った以上にすげぇ全力だ」

春香「もう受けざるを得ない状況なのがイヤですね…」

番組P「因みに、彼はそこの扉の外で待機してます」
春香「だから私が迷う度にガタガタ言ってるんですね…」

番組P「入れ、と行ったんですが…自分が天海さんの前に姿を見せるなどとおこがましい真似はできない、と」

春香「えぇー…」

P「濃いなぁ…お前のファン」

春香「そうあれと強制した事は一度もありませんけどね…」

P「あったら引くわ。俺、絶対にお前と距離置くわ」

春香「酷っ」

P「だったらの話だから大丈夫だ」

春香「むぅ…」

番組P「えと…兎に角、もし宜しければ検討してみて下さい」

P「分かりました。やはりバイクの件などは検討しないといけないので…一度持ち帰らせていただきます。それに、うちの他のアイドルにも出演の機会を与えて頂けるんですよね?」

番組P「勿論。出来るなら、元アイドルの秋月プロデューサーも含めて、是非ともお願いしたい位です」

P「なるほど…秋月はちょっと何とも言えませんが、他のアイドル達も出して頂けるなら、此方としてはありがたい限りです…この設定資料を見る限り…うちの如月にも出演依頼は頂けるんですよね?」

番組P「是非…お二人は親友同士とお伺いしましたので」

P「(親友どころか、隙あらばイチャイチャしとるバカップルです)」
〜事務所〜

律子「」

小鳥「こ、これは凄い…!ガチですね!」

P「ガチっス。もうね、やるのは前提ってレベルで作られてます」

春香「正直、そこまで出来てるとやりたい気持ちが出てきます」

律子「か、仮面ライダー…あ、そうだ…」

Pぴよはる「?」

律子「……あ、もしもし涼?いま大丈夫よね?着信に出れたんだし…ん?ああ、切るなら相応の覚悟しなさい」

P「涼君?何で?」

小鳥「というか、相変わらず律子さんは涼君に厳しいですね…」

春香「厳しいとかのレベルじゃないですよ、あれじゃ…」

律子「アンタ、仮面ライダー好きよね?全シリーズ観たって…あ、やっぱり好きなのね、そう…え?ああ、うちの春香にね、新しい仮面ライダーで主役をやりませんか?って、仕事の依頼が来たのよ」

律子「…はぁ?譲るとかじゃなくて」

律子「 羨 ま し い ? 」ニマニマ

律子「それだけよ、じゃあね」ピッ

律子「ふぅ」

(ス(リッ)パーン!)

律子「あいたー!?」

春香「そんなくだらない自慢の為に、わざわざ仕事を中断してまで電話かけて…涼君だって忙しいのに!」

律子「いやー、最近アイツ『で』遊んでなかったから、つい…ね」
P「小鳥さん」

小鳥「はい?」

P「アイツ、いますごくナチュラルに「涼君『で』遊ぶ」って言いましたね…」

小鳥「ぴ、ピヨォ…年下の男の子で『遊ぶ』だなんて…」

律子「ちょ…何を想像してるんですか」

小鳥「性的なアレ」

P「サンドバッグ的なアレ」

律子「」

春香「この事務所の事務員さんとプロデューサーさん2人は、ダメな大人だと思う」

3人「」

春香「あ、企画書と設定資料って、コピーしてもいいですか?」

P「お?いいけど」

春香「千早ちゃんにも見せようかと思って」

P「ああ、そうしてくれれば助かるよ。早い内に3人で会議しようと思ってたが、先にそれ見といてもらえば、会議も早く終わる」

小鳥「はい、コピー」

春香「え?いつの間に…」

小鳥「千早ちゃんの名前があるのを見て、春香ちゃんならコピー欲しがるかなって」

春香「あ、ありがとうございます」

春香「(仕事に関しては本当に出来る大人達だから困る)」

小鳥「春香ちゃん、いま失礼な事考えなかった?」

春香「まさか」

P「んじゃ、お前ら2人のスケジュール調整して、会議の時間作るわ。出来次第、連絡する」

春香「はい、分かりました」
〜あまみけ〜

春香「…という訳で、新番組の依頼をされてきました」

千早「」

美希「」

雪歩「」

春香「いやぁ、まだ答えは出してないんですけどね」

美希「…凄いの!仮面ライダーなの!」

雪歩「春香ちゃん、凄いなぁ…これ、確か男の子の人気が凄いんだよね?」

美希「特撮は男子の夢だって聞いた事あるの」

千早「」

雪歩「…あの、千早ちゃん?」

春香「や、やっぱりイヤ?こういう設定だと…間違いなく過去の事が出て来ちゃうし…」

千早「…春香」

春香「ん?」

千早「私、ヒロインなの?これ」

美希「設定から見るに、千早さんはヒロインなの。しかも、春香とルームシェアしてるの」

千早「この設定を考えた作家さんに、言いたい事があるわ」

春香「?」

千早「ありがとう、そして分かってるわ!と」

3人「」

千早「私、ヒロインってやった事が無いわ」

雪歩「千早ちゃん、ドラマとか舞台に出ないからね…」

千早「しかも主人公は春香で、同棲までしている!」

美希「ルームシェアなの。親友って設定なだけで、同棲は違うの」

千早「主題歌、歌わせてもらえないかしら」

春香「まだ其処までは決まってないよ…」
千早「ヒロイン…春香が主役で、私がヒロイン…素晴らしい…素晴らしい配役だわ…」

美希「そこの人がトリップしてるの」

春香「まだ私は受けるとは言ってないのに」

雪歩「ところで千早ちゃん?演技とかって、やったのは何時が最後?」

千早「えっと…ああ、Eランクくらいの時に出た、ドラマが最後ね」

雪歩「」

春香「ああ…あの伝説級の黒歴史…」

美希「「おはよう」と「あっ、また後でね」の二言だけなのに、棒読み&ガッチガチのまま、何回撮り直しても治らないからそのまま放送された、アレ…」

千早「アレ以来、私は演技と言うものはしてないわね…PVで歌の内容を表現して、街中歩いたりした位ね」

雪歩「…」

雪歩「」ガタッ

春香「雪歩?どしt」

(バンッ!!!!!)

春香「」ビクッ

美希「」ビクッ

千早「」ビクッ

雪歩「」プルプル…

春香「あ、あの…雪歩…さん?」

雪歩「千早ちゃん!」

千早「ひっ!?は、はい!?」

雪歩「ヒロインっていうのはね…皆の憧れなの…1つの物語を演じていく中で…物語の花形で、最も重要で、表現力と演技力を要求される、大切な役割なの…」

雪歩「事務所のゴリ押しとかは絶対に許されない…」
春香「その話題は微妙に危ない気がする」

雪歩「それなのに…それなのに!」机バン!

雪歩「あんな!あんな…中学生の演劇部に負けるレベルの演技力の千早ちゃんが…ヒロイン!?物語の一番目立ちそうな役割のヒロインを!?せっかくのドラマへの足掛かりになりそうだった、ほんのエキストラ程度とはいえ、他の子のドラマ出演の仕事を目に見えて台無しにした千早ちゃんが!?」

千早「」

春香「雪歩はどうしてああなっちゃったの?」

美希「…ほら…雪歩は舞台とかドラマに関しては、兎に角全力だから…千早さんが許せなかったんじゃないかな」

雪歩「…指導」

千早「えっ?」

雪歩「これから!お休みやレッスンの時間を…私が演技の指導をしますぅ!」

千早「」

雪歩「765プロ代表でヒロインをやる以上、千早ちゃんには徹底的に演技力を学んで貰いますぅ!」

雪歩「私と…あずささんにもお願いして…どこに出しても問題ないレベルの女優にしますぅ!」

千早「」

雪歩「そして…そして!いつか765プロ全員で、舞台をやるんですぅ!」

美希「皆に許可もなく、とんでもない事言い出したの」

春香「年末の全員ライブも大変なのにね…今年は難しいし」
雪歩「という訳で千早ちゃん!」

千早「はい!?」ビクッ

雪歩「今からあずささんを呼んで、練習するよ!?」

千早「なう!?」

春香「雪歩」

雪歩「なに?」

春香「今日のご予定は?」

雪歩「17時からレッスンですぅ」

美希「はい、時計」

時計『16時になりやした』

雪歩「」

雪歩「」チラッ

春香「何故こっちを見た」

雪歩「」チラッ

美希「時計は残酷なの。しかもそれ、電波時計だから狂いは無いの」

雪歩「」カタカタカタ

春香「着信中」

雪歩「いやぁぁぁあああ!?」

美希「マナーモード解除なの」

雪歩「ち、ち、ち」

千早「乳首」

美希「千早さんは黙ってるの。何が乳首なの」

千早「」

雪歩「遅刻しちゃいますぅぅぅ!」

(どだだだだ!)

春香「ちゃんと着替えていきなよー?」

千早「忘れ物の無いようにねー?」

<はいぃぃぃ!

美希「この前忘れ物した千早さんは言えないと思うの」

千早「…くっ」

春香「まだ煮物の事を根に持ってるの?」

美希「食べ物の恨みは恐ろしいの」

春香「貴音さんといい、美希といい…食べ物に拘るから」

千早「我那覇さんは拘らないのかしら?」

春香「多分」
美希「響が食べ物に拘るのは聞いた事無いの」

春香「家族のご飯は横取りするけどね」

千早「何かしら…隣の芝生が青く見えてしまうのかしらね」

美希「最近はしてないみたいだけどね」

春香「まだしてるなら、響ちゃんだけギャラが少ないんじゃないかと思っちゃうね」

美希「そんな事は無いはずだよ?響、基本的にお金の使い方は荒くないけど、唐突にドカンと使っちゃうの」

千早「ああ、御実家の民宿の修繕費を出したのよね、確か」

美希「なの」

春香「偉いなぁ」

美希「うちのアイドルは、皆してるんじゃない?雪歩も真クンも家とか両親にプレゼントしたみたいだし」

千早「萩原さ…雪歩も?」


【あまみけファイル その1】
千早は前スレラストから、雪歩を名前呼びするようにしています


春香「まだ慣れないんだね…ていうか、私も知らなかった」

美希「春香達が、デコちゃんの別荘で春香の同級生にベッドのマットレスの染み抜きさせるような事してたり、ペットボトルを破裂させてる間に聞いたの」

春香「夏休み!夏休みで伊織の家の別荘に遊びに行っただけ!それだけじゃ、私と千早ちゃんが伊織の別荘を滅茶苦茶にしに行ったみたいでしょうが!」
美希「違うの?」

千早「違うわよ!…で?は…雪歩は何を御実家にプレゼントしたの?」

美希「んと…トラックに付けるクレーン?って言ってた」

春香「…そんなのあるの?」

千早「街中で見たことがあるような…無いような…」

美希「確か写真が…あった、こんなの」

はるちは「あー…見たことある…かも」


【あまみけファイル その2】
『萩原組』の名前入りのトラックに、車両積載型トラッククレーンを搭載してプレゼントしたらしい
なお、世間一般で良く見かけるこのタイプはユニックと呼ばれており、これは『古河ユニック』の車両積載型トラッククレーンの名称の『ユニック』が広まって、普通名称化しているらしい
普通のトラックをサブフレームで強化しクレーンを搭載したもので、クレーンを積載したトラックを『ユニック』と呼ぶのは、本来では間違い(なお、他にも車両積載型トラッククレーンを扱う会社があり、それぞれ別の名前で呼ばれる)

しかし、作業現場では基本的に「4tユニックが○台来ます」というように、まとめて呼ばれる事が殆どだったりする

詳しくはググってみて下さい

以上、世間一般ではどうでも良い(萩原組的にも微妙な)豆知識でした
美希「…って、説明をされたの」

はるちは「」

美希「ミキ的には、多分一生使う事の無い豆知識なの」

千早「例えば、ライブとかで荷物を運んできたトラックがそういうのだったら…」

春香「誰に披露するの?」

千早「…知らなそうな人に」

美希「やっぱり一生使い道がないの」

春香「ところで…千早ちゃんは、仮面ライダー出演はOKなの?その…この内容から予想する限り、優君の事は出るかもしれないけど」

千早「…もう大丈夫。これを売りにはしたくないし、する気もないけれど、優だって許してくれるわ…仮面ライダー、好きだったもの」

春香「そか…最終的に出演を決めるのは千早ちゃんだから、私は肯定も否定もしないけど…辛いと思ったら拒否していいんだからね?」

千早「…春香、私がやりたくない仕事でもやるようなアイドルだったかしら?」

美希「千早さんは歌以外は基本的にNGだもんねー」

千早「今は生っすかと皆の番組へのゲスト出演もやるけどね」

春香「…分かった、千早ちゃんはOK、と」

千早「えっ?春香はやらないの?」

春香「基本的にはOKなんだけど…バイクの免許が取れるかな、と」

美希「絶対どんがらするの…」
春香「絶対、って…」

千早「…心配だわ」

春香「千早ちゃんまでー…」

美希「仕方ないと思うの。前はしょっちゅう転んでたし」

春香「う〜…否定できない…」

千早「本当に気を付けてね?怪我だけはしないで…ましてや、死亡事故なんてなったら…私は耐えられないわ」

美希「千早さん、そんな不吉な事言わないで欲しいな」

千早「ごめんなさい…でも、私は…」

春香「…大丈夫、私は、お婆ちゃんになっても千早ちゃんとずっと一緒にいたいから」

千早「…うん」

美希「まーたこの2人はいちゃこらして…ま、いっか」



〜それから少しして〜

春香「じゃ、行ってきます」

千早「行ってらっしゃい」

美希「勉強、頑張ってねー」

雪歩「無理せずにね」

春香「まだ初日だから、無理しようが無いよ」


【あまみけファイル その3】
天海春香さん、ついに仮面ライダー主演に向けて、動き出す!

…それからまた少しして、ミス無しのストレートであっさり免許をゲットしてしまい、あまみけ全員で「あの時の不安感はなんだったのか」と、安堵の溜め息をつくのでした
という訳で、導入編は以上です

投下分にあった通り、春香さんを主役とした仮面ライダー…というか、番組を書いていきます

予定は13話くらいで、地の文ありで頑張ってみようと思います

相も変わらずの捏造、百合、遅筆ですが、御容赦頂きたい

次回より、『仮面ライダー紅(スカーレット)』を開始予定です
投下日は…1ヶ月は開かないようにしたいです…

13:25│如月千早 
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