2013年11月05日

モバP「アイドル達の親愛度が(マイナス方向に)MAXになった」

>>78
いずれ書こうと思ってましたが、プロデューサーのセクハラは言葉だけでお触りはしてません
前科者っていうのは、セクハラ発言でちえりんあたりを泣かせちゃったとかそんな感じです

それと後付ですが

事務所のアイドルは基本的に社長がスカウトしてきたってことと
アイドルの履歴書はPは見たことないっていう設定で
Pが知ってるのはアルバムで見られる情報だけってことでお願いします


ちょっと投下します

──P宅──

prrrrr

P「んぅ……なんだ……?」ピッ

P「ふぁい……もひもひ」

ちひろ『プロデューサーさんですか? 千川です、お休み中すみません』

P「へ、ちひろさん? 寝過ごした!? すみませんすぐ向かいます!」

ちひろ『落ち着いてください! 今日はプロデューサーさんは二週間ぶりのお休みですよ』

P「え……あ、そうだったっけ」


ちひろ『えーと、先ほど加蓮ちゃんの親御さんから連絡がありまして』

ちひろ『昨日の夜から熱が出ているそうで、今日は事務所には来られないそうです』

P「今日の加蓮のスケジュールは確か……レッスンだけでしたよね」

ちひろ『はい、トレーナーさんには連絡をしました』

ちひろ『それで……ですね、お休みの日に大変申し訳ないんですけど』

ちひろ『加蓮ちゃんのご家族が、今日はどうしても外せない用事があるそうでして』

P「(非常に嫌な予感……)」


ちひろ『プロデューサーさん、今日一日加蓮ちゃんのこと、看てあげられませんか?』

P「(やはりか)えーっと……俺じゃないとダメなんですか?」

P「凛とか、仲良いし家も近いらしいじゃないですか……」

ちひろ『凛ちゃんも、今日はレッスンの予定なので、流石に二人も休みが出るとレッスン代やらなにやらが』

P「むむ……」

P「こんなこと自分で言いたくないんですけど」

P「加蓮って、うちのアイドルの中でも特に俺の事嫌ってるじゃないですか……」

P「だから、看病するったって、逆に悪化させてしまいますよ」


ちひろ『あのですね……実は、親御さんの方に、折り返しPさんから連絡しますって言っちゃってるので』

P「えぇ!?」

ちひろ『断るにせよ、一度加蓮ちゃんのお宅に連絡してもらっていいですか?』

P「(この有無を言わさない手口、流石だ)」

P「わかりました、連絡してみます」

ちひろ『すみませんが、よろしくお願いします』

   ピッ

P「えっと……北条さん宅の番号はーっと」

P「はあ……気が重いわー」prrrrr

P「あ、お世話になっております、モバマスプロのPと申します───」


───────────────

────────

───

P「(結局押し切られてしまった……どうしろってんだ)」

P「(ていうか、普通ろくに知りもしない男を家に上げて娘と二人きりにさせるか?)」

P「(信頼されてるって考えていいのかなあ……いささか不用心な気がするんだけど……)」

P「(それに、多分加蓮の部屋に入ることになるんだろうなあ……うわーマジでどうしよう!)」


P「(まあでも、こうなった以上はしょうがない……)」

P「(大事な娘さんを預からせてもらってる立場だから、親御さんの替わりにしっかり看病しないとな……)」

P「ん、花屋か……」

P「うーん、花を買っていくってのも大げさかなあ、まあ見てみるかな」ゴメンクダサーイ

「はーい、いらっしゃいませー」

P「えっと、知人の見舞いに行くので、それにあった花をお願いします」

「お見舞いですね、ご予算の方はおいくらをお考えでしょうか?」

P「えーっと……」チラッ


フラワーアレンジメント ン千〜ン万円


P「(結構高いな!)え、えっと……三千円分でお願いします」

「かしこまりました、少々お待ちください」

P「(うーむ、それにしても華やかだなあ、花屋だけに……ふふっ)」キョロキョロ

「おかーさん、レッスン行ってくるねー」

P「(ん……レッスン? どこかで聞いた声だな)」


「凛ちゃん! 今お客さん来てるから!」アセッ

凛「へ!? あ、いらっしゃいませ!」

凛「……って、プロデューサー!?」

P「凛!? あれ、ここ凛の実家だったのか」


凛「何でここにいるの? 迎えに来たっていうなら要らないお世話だよ、一人で行くから」

P「そう敵意を露わにしてくれるな……今日は俺はオフだよ、花を買いに来ただけだ」

凛「ふーん、まあなんでもいいけど……そこ、どいてくれない?」

P「あ、ああ、スマンな」スッ

凛「ふん……」スタスタ

凛母「あの子のプロデューサーさんだったんですね、すみません、うちの娘が」

P「こちらこそ、ご挨拶が遅れまして、凛さんのプロデュースをさせて頂いておりますPと申します」スッ

凛母「これは、ご丁寧にどうも」


凛母「……あの子少し不愛想なところがあるので、親としては心配なのですが……」

P「凛さんは問題無いですよ、(俺以外に対しては)礼儀正しくて真面目な子です」

P「そうですね、また後日、凛さんの近況報告も兼ねてご挨拶に伺いますので、よろしくお願いします」

凛母「はい……あ、こちらが商品になります」

P「ありがとうございます、それでは、失礼します」




凛母「あの子が言うような、悪い人には見えないわね……」

──北条宅──

P「(ここであってるよな……)」

P「ごめんくださーい」ピンポーン

加蓮母(以下母)「はーい」パタパタ

P「お初お目にかかります、先ほどお電話致しました、Pと申します」

母「ああ! プロデューサーさんですね、お待ちしていました」

母「とりあえず上がってください」

P「失礼します」

──加蓮の部屋──

母「加蓮! プロデューサーさんが来てくれたわよ!」

P「(うわあああ! 女の子の私室に初潜入だよ!)」

P「(……まあ今はそんな感慨に浸っている場合じゃないんだけどな!)」

加蓮「……ん」グッタリ

P「(おいおい、結構重症そうだぞ……)」

母「お母さんはちょっと出かけなくちゃならないから」

母「プロデューサーさんのいう事聞いて、大人しくしてるのよ!」

加蓮「……うん……げほっごほっ!」

P「(顔は真っ赤だし息も荒い……医者に連れて行った方がいいんじゃないか)」

母「なるべく早く帰るようにはするからね!」



母「すみませんが、私はそろそろ出ないとならないので」

母「加蓮の事、よろしくお願いします」

P「はい、お嬢さんは責任をもって看病させて頂きますので……」

母「ありがとうございます、それでは」ペコリ


    ガチャッ バタン


P「(さてと……とりあえず加蓮の様子を見ないとだな)」

P「加蓮? 大丈夫か?」

加蓮「……」

P「(熱は……額でいいか)」ピタッ

加蓮「………んっ……」

P「(こりゃ熱いな、39度くらいありそうだ……)」

加蓮「けほっ……」

P「(とりあえず何か食べさせて、風邪薬を飲ませないとだな)」

P「(台所と冷蔵庫の中身は自由に使っていいと許可はとったからな、おかゆでも作るか)」スクッ

加蓮「……」キュッ

P「(裾を掴まれた……)加蓮? どうした?」

加蓮「いかないで……」

P「!?」ドキッ


P「(え、誰このしおらしい子……俺の知ってる加蓮じゃないんだけど!)」

P「ちょっと、おかゆでも作ってこようってだけだからさ、すぐ戻るよ?」

加蓮「……やだ」ギュッ

P「」

P「(そういえば、加蓮は昔から病弱でよく入院してたって聞いたっけ)」

P「(面会には来てもらえていたんだろうけど、きっと寂しかっただろうな)」


P「わかったよ……どこにも行かないから、安心しなさい」ナデナデ

加蓮「あっ…………」

P「(きっと、俺がちょっかい出してストレス与えたのも、熱出した原因だよな……)」ナデナデ

加蓮「ん……」

P「ごめんな……加蓮」ナデナデ

加蓮「……」ウトウト

P「……」ナデナデ

加蓮「……」スヤスヤ


P「寝た……か?」

P「すぐ戻るからな、少し待っててくれ」

──おかゆ作ってきました──

P「加蓮、おかゆ作ったから、食べなさい」ユサユサ

加蓮「ん……?」

P「上半身だけでも起こせるか?」

加蓮「うん……」ムクッ


P「うーん、ちょっと熱いかな……」フーッフーッ

P「はい、口開けて……」

加蓮「あむっ……」パクッ

P「(うん、一応食べはするのな……これなら大事にはならないか)」

P「ほら、もう一口」アーン

加蓮「あーん……」モグモグ


───────────────

────────

───

P「(とりあえずおかゆを食べさせて、風邪薬を飲ませて、また寝かしつけたけど)」

P「(冷静になって考えてみると、さっきの俺なにやってたんだっていう……)」

P「(わざわざ俺の口で冷ますことないよな……うわー! 恥ずかしい!!)」


加蓮「……」スヤスヤ

P「はあ……ちょっと疲れたな、そういや昨日寝るの遅かったんだっけ……」ウトウト

P「俺も、ほんの少しだけ……休もう」

──数十分後──

加蓮「うーん…………ん?」パチッ

加蓮「あれ……今日って、確かレッスンの日……あれ?」ボケー

加蓮「あ……そっか、昨日熱出して寝込んじゃったんだっけ……」キョロキョロ





P「……zzz」コクリコクリ





加蓮「えっ」


 キャアアアアァァァ!!


P「!!?」ガバッ

P「なんだ!? 加蓮!?」

加蓮「な……なんでアンタが私の部屋にいるの!!」

P「えっ、え? なんでって、今日は俺がお前の看病するって」

加蓮「やだ! いやだ!! あっち行って!!」ポイポイ

P「うわっ! あぶな! 物を投げるのはよせ!!」

加蓮「出てって!! 出てってよお!!」

P「わかった! 出ていくから落ち着け!」スタコラ

──部屋のドア越し──

P「(これはあれだよね、熱で朦朧としてたから記憶があいまいになってるっていう)」

P「(まあわかってたさ……いくら病気で弱ってるからって)」

P「(普段の態度から、急にあんなにしおらしく素直になるワケないもんな)」


P「加蓮、一応弁解しておくとだな、今日俺がここにいるのはお前の親御さんに頼まれたからなんだ」

P「用事があるとかで、誰も家に居なくなってしまうから、お前の看病をしてくれってさ……」

加蓮「……」


P「親御さんの頼みとはいえ、勝手に部屋に上がったのは謝るよ……」

P「俺みたいな男にさ、部屋に上がられたら嫌だもんな、ごめんな」

加蓮「……」


P「その、まだ完全に治ったわけじゃないだろ? 今日一日は面倒見るからさ」

P「何かして欲しい事とかあったらさ、何でも言ってくれよ」

加蓮「……」


P「なあ加蓮、なんとか言って──」ピンポーン

P「ん……来客? ちょっと出てくるよ」

P「はーい、今開けます」

   ガチャッ

凛「えっと、私達、加蓮のお見舞いに来たんです……け……ど!?」

奈緒「ん? 凛、どうした……って……えぇ!?」

P「お、おう」


P「(この面子……これは変に話がこじれるパターンだな)」

凛「なんでアンタが居るの?」

P「加蓮の看病の為だ、ちひろさんと加蓮の親御さんに頼まれたんだよ」

奈緒「……」ジトー

凛「とりあえず、加蓮の部屋に通して」

P「勝手に行けばいいだろ」


凛「加蓮、加蓮? 私だよ、凛だよ! 開けて?」コンコン

奈緒「あたしもいるぞ!」

   ガチャッ!

加蓮「りんーー! なおぉ! うわああん!!」ダキッ

凛「よしよし、怖かったね……」ナデナデ

奈緒「あんの変態……」キッ

P「……」

P「(これはアカンなあ……とっとと退散したいが、弁解しないのもマズいよなあ)」

凛「何かされなかった? 触られたとか、襲われそうになったとか」

加蓮「わかんない、今さっき目が覚めたら……アレが部屋にいたの」

P「アレって……」

奈緒「ほぼクロじゃねぇか」

P「何もしてねーよ! 看病しに来たんだって言ってるだろ!」

奈緒「ふん、どうだか」

凛「大方、看病にかこつけて変なことしようって考えてたんじゃないの」

P「ッ!」

P「(俺の今までの行動が原因ではあるが……好き放題言いやがってからに……)」

P「あのなあ、こちとらてめえの休みを削って様子を見にきてやったんだ」

P「感謝されこそすれ、そんな謂れのない中傷を浴びせられるってのは納得がいかないな」

P「(あ……いかんいかん、感情的になっちゃいかん……!)」

加蓮「来てくれなんて頼んでないよ!!」

P「ッ! お前の親に頼まれたんだよ、半ば押し切られる形でな!」

加蓮「私は頼んでないっ!!」


凛奈緒「(どうしようこの状況……)」


P「…………はあ(やっちまった)」


P「大声出して悪かったな……お互い、ちょっと頭を冷やそうか」

P「買い出しに行ってくるけど、何か買ってきて欲しい物はあるか?」

加蓮「何も要らないから! さっさと出て行って!」

P「そうか……それじゃあな」


    ガチャ バタン


凛「……加蓮、大丈夫? 興奮すると熱が悪化しちゃうよ……」

加蓮「うん……なんとか、落ち着かせる……」

奈緒「……」



──数十分後・ドア越し──

P「三人とも、いろいろ買ってきたから、好きに食べなさい」

凛奈緒加蓮「(また帰ってきたー!?)」

P「ここに置いておくから、後で冷蔵庫にしまうものはしまってな」

P「特に加蓮! 食べるもん食べて、早く治すんだぞ」


P「それじゃ、後は凛と奈緒に任せるから……親御さんによろしく言っておいてくれよ」

P「借りた鍵はここに置いておくから、玄関のカギ閉め忘れるんじゃないぞ」

凛奈緒加蓮「(しつこい!!)」

P「じゃあな……また事務所でな」


   ガチャ バタン


奈緒「やっと……帰ったか?」

凛「みたいだね……」

加蓮「二人とも、来てくれてありがと」

凛「レッスンに行ったら、加蓮が熱出して休むって聞いたからさ、びっくりしちゃった」

奈緒「まあ、変態プロデューサーの魔の手から加蓮を救えて良かったよ」

加蓮「なんか……安心したらお腹空いてきちゃった……」

凛「プロデューサーが買ってきたっていうの、見てみる?」

奈緒「あれだけ大ゲンカしておいて、プロデューサーが買ってきた物を食べるってのも何かアレだけどな」

凛「いいんだよ、加蓮は病人なんだし、プロデューサーも食べろって言ってたし」ガサゴソ


凛「えっと……プリンにゼリーにヨーグルト、菓子パン、デザート類……」

奈緒「色んな清涼飲料水にミネラルウォーターに……冷えピタか」

凛「なんか……すごい量買い込んだみたいだね……」

加蓮「……」

加蓮「二人もさ、一緒に食べよう? せっかくだから」

奈緒「……いいのか?」

加蓮「うん、私一人じゃ食べきれないし、悪くなっちゃうよ」

凛「それじゃ……なんか気が引けるけど……いただきます」

奈緒「あたしはプリン貰おうかな……」


奈緒「ごちそうさまっと……この差し入れについてはプロデューサーに礼の一つ言ってもバチは当たらないかもな」

凛「ごちそうさま……まあ、そうだね……なんだかんだで食べちゃったしね」

凛「残ったのは、冷蔵庫にしまってくるよ? 中開けてもいいよね」

加蓮「うん、お願い」



凛「ただいま、台所におかゆがあったよ、温めてきたけどどうする?」

加蓮「おかゆ……?」

凛「なんかちょっと掬ったみたいだけど、お昼とかに食べなかったの?」

加蓮「お昼……」


『加蓮、おかゆ作ったから、食べなさい』

『はい、口開けて……』


加蓮「何か……食べたような気もする」

凛「そっか……これどうする? 今食べる?」

加蓮「じゃあ、せっかくだから、食べようかな」

凛「それじゃあ……ん……ちょっと熱いかな……」フーッフーッ

加蓮「っ!?」

加蓮「(既視感てヤツ? これって)」


加蓮「そ、そこまでしてくれなくていいよ!」

奈緒「何だ加蓮、恥ずかしがってんの?」ニヤニヤ

凛「病人なんだから、大人しくいう事聞いてね」ニヤニヤ

加蓮「えっと……そうじゃなくって……」

凛奈緒「……」ニヤニヤ

加蓮「あぁもう! 好きにして!」



加蓮「ごちそうさま、ありがとね? 食べさせてくれて!」

奈緒「そうむくれるなよ〜ちょっとからかっただけだって……それじゃ、片づけてくるよ」スクッ


凛「……」ジーッ

加蓮「凛? どうしたの?」

凛「その花……どうしたの?」

加蓮「花? あ、ホントだ、昨日は無かったよ」

凛「……今日さ、家出る時に、プロデューサーに会ったんだ」

凛「『花を買いに来た』って言ってたから……それ、そうなのかな?」


奈緒「どうしたんだ?」ヒョコ

凛「おかえり、そこに飾ってある花、プロデューサーが買って来たんじゃないかなって」

奈緒「花ァ!? あの変態が、花を持って来たって? 似合わないだろそれ」ケラケラ

凛「確かに……うちに買いに来てた時もきょろきょろしてたから、花屋にあまり縁が無かったんだろうね」

加蓮「(でも……綺麗)」



   ガチャッ

   タダイマー


加蓮「!」

凛「ん、お母さん、帰ってきたみたいだね」

奈緒「うわ、もうこんな時間だったのか!」

加蓮「全然気付かなかった! ごめんね二人とも、付き合わせちゃって!」

凛「平気だよ、加蓮が元気になってくれてよかった」

奈緒「見舞いに来た甲斐があったってことだな」


凛「それじゃ、私達は加蓮のお母さんに挨拶して、帰るから」

奈緒「また明日な! ……明日は来られるよな?」

加蓮「うん、もうすっかり良くなったから」

加蓮「今日はありがとね」ヒラヒラ



母「加蓮、ただいま! ごめんね?遅くなって」

加蓮「ううん、凛と奈緒が来てくれたから、助かった」

母「二人とも良い子だったわね、加蓮が良いお友達を持って私も嬉しいわ」

母「それで、プロデューサーさんは、もう帰られたのかしら」

加蓮「……そのことだけど」

加蓮「勝手に部屋に上がらせたりしないで欲しかった……」

母「そうは言っても、あなたすごい熱出してたのよ?」

母「プロデューサーさんが看てくれてなかったら、また入院することになってたかも知れない」

加蓮「そんなに酷かったの? 全然覚えてないや……」

加蓮「そうだ、おかゆ作って置いといてくれたのってお母さん?」

母「おかゆ? お母さん急いでいたから、そんな余裕無かったわね」

母「台所使わせてほしいって聞いてきたから、多分プロデューサーさんが作ってくれたのね」

加蓮「そっか……」


母「あと、このお花、プロデューサーさんがわざわざ買ってきてくれたみたいよ」

母「今度、菓子折り持ってご挨拶に行かないとね」

加蓮「……」


加蓮「(そう、全然覚えてないんだ……)」

加蓮「(私が目を覚まして、プロデューサーを見つけてパニック起こした時……)」

加蓮「(プロデューサーも、すごく驚いたような感じだった)」

加蓮「(ということは、私が覚えてないだけで……熱出してる間ちゃんと看病してくれてたのかな……)」キョロキョロ


加蓮「(水を張った桶に……濡れタオル……古典的だなぁ)」クスッ

加蓮「(それに……そうだ……)」

加蓮「(おかゆが……熱いからって、息吹きかけて冷ますなんて)」

加蓮「(大の男がさ……恥ずかしすぎるよね……)」


加蓮「(本当、どうしようもない……変態だよ……)」

加蓮「(こんな、不愛想で……生意気で……恩知らずな小娘のために……)」グスッ

加蓮「(たまの休みを棒に振ってまで……付きっきりで……看病するなんてさ……)」ヒック


加蓮「ううっ……グスッ……プロデューサー、ごめんね……」

加蓮「酷い事言って……うぅっ……ごめんなさい……ううぅぅ」



加蓮「うわああああん!!」

──翌朝──


  チュンチュン  
          ピヨピヨ


加蓮「(あれ……あぁ、泣き疲れて寝ちゃったのか)」

加蓮「(酷い事した方の人間が、後悔して泣くとか……バカみたいだね)」

加蓮「(泣きたいのは……プロデューサーの方だよね……)」

加蓮「謝らなきゃ……あと、助けてくれてありがとうって……」

──事務所──

ちひろ「Pさん、昨日はせっかくのお休みにすみませんでした、それと、ありがとうございました」

ちひろ「見に行ってくれたんですよね? 加蓮ちゃんの様子はどうでしたか?」

P「(はあ、昨日はやっちまったからな……病人相手に怒鳴ってしまうとか、ないわー)」

ちひろ「Pさん?」

P「え?……あっ、そうですね、今日は来られるんじゃないですかね……だいぶ回復したはずですから」

ちひろ「(これは……加蓮ちゃんと何かあったのね……)」


    ガチャッ


加蓮「おはよう……ございます」

加蓮「おはよう……ございます」

P「……」

ちひろ「加蓮ちゃん、おはようございます」

ちひろ「もう、調子は良いの?」

加蓮「えーと……はい、おかげさまで」


P「加蓮……良かったな、元気になって」ニコッ

加蓮「っ!」

P「それと、怒鳴ったりして、悪かったよ……ごめん」

加蓮「……」

P「ちひろさん、俺、ちょっと出かけてきますね!」ガタッ

ちひろ「えぇっ!?」

加蓮「プロデューサー! 待って!」

P「ッ!」ビクッ

加蓮「あのね、プロデューサー……」

加蓮「今まで、何度も酷い事言って、ごめんなさい」

加蓮「私、プロデューサーのこと、勘違いしてたみたいだからさ……」

P「……」

加蓮「それと、昨日は……看病してくれて、ありがとう」

加蓮「今日元気に事務所に来れたのは、プロデューサーのおかげだよ」


加蓮「言いたかったのはそれだけだから!」

加蓮「それじゃ、レッスン行ってくるね! 昨日休んだ分取り返さないと!」


    ガチャ バタン



ちひろ「Pさん……良かったですね」

P「……」

ちひろ「誠意を持って接すれば、加蓮ちゃんみたいに、みんな分かってくれますよ」

P「そうですね……グスッ……頑張ります」


ちひろ「はい、ハンカチどうぞ」

P「ううう、ありがとうございます」ズビー

ちひろ「ちなみに……100モバコインになります♪」

P「!? ……ぷっ」

ちひろ「ふふっ、ダメですよ?」

ちひろ「プロデューサーが辛気臭い顔してたらアイドルにも伝染っちゃいますからね!」

P「ははっ、ちひろさんには敵いませんね! ツケといて下さい」

ちひろ「しょうがないですねー、今回だけですからね!」ウフフ
投下おわりです


あんまりアイドルに酷い事させ過ぎるとフォローできなくて
キャラdisというか、ただのネガキャンになりそうで怖い

もしそういう風に受け取られそうな表現があったとしても、
意図してやっているわけではないので、あしからずご了承下さい

15:46│モバマス 
相互RSS
Twitter
更新情報をつぶやきます。
記事検索
アクセスカウンター
  • 今日:
  • 昨日:
  • 累計: