2013年11月05日

春香「熱血!アイドル野球!」〜私shiny strike〜

熱血!アイドル野球!


春香のI want編


ニア continue 


<カッキーーン!! ネッケツ! アイドルヤキウ!

ビシュッ ズバーン 

シュルル スパーン

千早「おはようございます」

亜美「お? 千早お姉ちゃん、今日は早いね!」バスッ

千早「ええ。今日は先発だから、早い時間のうちに調子を整えておきたくて」

千早「……今日は亜美と真美だけ?」

真美「ゆきぴょんとあずさお姉ちゃんは会議室の方に行っちゃったよ」

亜美「こないだはるるんに打たれてから調子が上がんないんだって。あれはじゅ→しょ→だね」

千早「美希は?」

真美「今日はやる気を上げる日なの!って言ってたよ」

千早「そう……先発とはいえ、うちは層が薄いからもしもの時のためにベンチにはいてほしいんだけど」
真美「先発二人、中継ぎ二人しかいないもんね→」ビシュ

亜美「ピヨちゃんは戦力として数えらんないしね→」バスッ

千早「……春香がいれば、もう少し楽になるんだけどね」

真美「あ→、はるるん体力はあるもんね→。打たれても長い間投げてくれるし」

亜美「いやいや、はるるんにピッチャーされると野手が8人しかいなくなっちゃうYo!」

真美「んー、確かに真美たちにも守れる位置はあるけど、控えなしはちょっとね→」

千早「チームとしての頭数が足りないのよね……まあ、ないものねだりをしても仕方ないのだけど」
千早「じゃあ亜美。悪いけれど、一段落したら私の方も受けてくれる?」

亜美「おっけ→。んじゃ真美、持ち球一通り投げたら一息入れよっか」

真美「らじゃ→」ビシュ


ガチャ


春香「おっはようございまーす!」
亜美「あれっ、はるるんじゃん!」ズバーン

真美「ブルペンに来るのは久々だよね。噂をすればってやつ?」

千早「春香……投球練習をしに来たの?」

春香「えっと、すみません……打撃練習に」

千早「打ち込みなら悪いけど、マシンを使ってもらえないかしら……今日は捕手がまだ亜美しかいなくて」

春香「いやいやいや! ちょっとアドバイスをもらいにきただけでね!」

千早「ピッチャーに打撃のアドバイスを?」

春香「うん、ちょっと雪歩にね」

亜美「oh……」

真美「ひどいタイミングですな→」
昨夜


フォンッ フォンッ

真「春香のスイングもかなり鋭くなってきたね」

春香「うん、自分でもそう思う……けど」

真「あれ? 春香にしては珍しいね、いつもだったら調子に乗ってるのに」

春香「失礼な! 春香さんは謙虚ですよ、謙虚なメインヒロインですよ!」

真「はいはい。で、何か納得がいかないわけ?」

春香「うーん……納得いかないというか、速球打ちがね」
真「十分な上達だと思うけど?」

春香「……この間、雪歩の直球を打ったんだけどね」

春香「これ以上ないくらいのタイミングで、試合中ならきっとヒットになったと思うんだけど」

真「けど?」

春香「前に外野オーバー打った時よりジャストミートだったはずだったけど……ゴロだったの」

春香「それに打った直後はよかったんだけど、あの後手が痺れて……あれが試合だったら、裏の回でまともに守備につけたかどうか」

真「あー……なるほどね」
春香「よく考えてみて、思ったの。完璧に打ち勝ったと思ってたけど、あれは力負けしてたんだって」

春香「やっぱり私は変化球より直球の方が得意だし、だったら力負けはなくしたいって」

真「うーん……ボクも打球を上げるのは苦手だからね。こればかりは教えられないかなあ」

春香「真も?」

真「そもそもボクはそんなに力を込めて打ってないからね。スイングのスピードで打ってる感じかな」

真「そういうふうにしっかり力で打ってる選手っていったら、やっぱりあずささんとかやよいになるだろうね」

春香「うん……でもあの二人って」

真「そうだね……やよいは全身を使ったアッパースイングだし、あずささんも体をひねってためを作るフォームだし」

真「二人の長打力を取り入れるとしたら、またフォームに手を入れる必要があるかも」
春香「地道にタイヤでも叩くしかないのかなあ」

真「あはは……そういえばクレーンで吊り下げた鉄球で特訓してた漫画もあったっけ」

春香「それ大丈夫だったの?」

真「試合で一発打ったら骨が砕けてたよ」

春香「もう(練習方法が)ないじゃん……」

真「まあまあ、やっぱり地道に練習で鍛えるしか……ん?」

真「そっか……春香に近いフォームの強打者がいたよ」

春香「え?」
春香「それで雪歩なわけなんだけど」


萩原雪歩

ピッチャー・レフト
右投右打

パワー B
ミート D
選球 G
走力 F
送球 C
捕球 E
対エラー E

球速 B
コントロール D

総合 E(運動音痴)


亜美「これ、いおりんのところの評価なの?」

真美「ぼろくそじゃんYo!」

千早「まあ、わからなくもないけれど」
春香「でもほら! パワーの評価はすごいでしょ!」

春香「基本的にピッチャーで、そんなに打撃練習もしてないのにこの査定……何か秘密があると春香さんは見たね!」

真美「そういえばこの前の試合でもホームラン打ってたよね」

亜美「あずさお姉ちゃん以外だと一番ホームラン打てるんじゃない? だいたい三振してばっかだけど」

千早「確かに、直球を打ち返す力は萩原さんが一番かもしれないわ」

千早(……当たればね)

春香「それで、雪歩はまだ来てないのかな? できれば試合前にアドバイスもらいたくって」

亜美「あ→……ゆきぴょんは今はだねえ……」
雪歩「……」ドンヨリ

あずさ「雪歩ちゃん? そんなに落ち込まないで、ね?」

雪歩「いいんです、無理にフォローしなくって……」

雪歩「初先発でアウト1つもとれずに四球で満塁にしちゃうようなピッチャーなんて」

雪歩「3回途中で8失点もしちゃうようなピッチャーなんて」

雪歩「こんなダメダメなピッチャーなんてもうマウンドに上がらない方がいいんですぅ……ブルペン裏で穴掘って埋まってますぅ……」

あずさ「大丈夫よ、そんな一試合の不調なんて気にしないで」

雪歩「うぅ、今日も投球練習なのに3回も暴投しちゃうし……もう打撃投手としても生きていけないんですぅ」

雪歩「絶好調でも春香ちゃんに三遊間を抜かれるダメダメピッチャーなんですぅ……」

あずさ(これは重症ねえ……)


春香「たのもー!」ガチャ
雪歩「ひぃっ!?」ビクッ

あずさ「あら? 春香ちゃん、ちょっと今は」

春香「雪歩! 雪歩に練習を手伝ってほしいの!」

雪歩「ええっ……!?」

雪歩(そんな……この前の炎上を見てこの言い草だなんて、春香ちゃん私を体のいい打撃投手だと思ってるんじゃ)

雪歩(ううん、このまっすぐな目……これは完全に獲物を狩る目だよ! 不調の私をぼっこぼこに打ち込んで、ここで終わらせにきたんだ! 私を踏み台にしにきたんだ!)

雪歩(ぐうの音も出ないほどの畜生だよぅ……っ!)
あずさ「あ、あのね? 春香ちゃん、ちょっと雪歩ちゃんは状態が」

春香「雪歩! 私、雪歩に弟子入りしたくて来たの!」

雪歩「!?」

雪歩(弟子入り? 今弟子入りって……こんなひんそーでひんにゅーでちんちくりんな私に弟子入りしても何もメリットなんて)

雪歩(あ、ああっ……! そっか、最近野手としてメキメキ上達してきた春香ちゃんも投手としては私に負けず劣らずのダメダメ!)

雪歩(こんな私にでも教えられることがあるのかも……ううん、むしろ私に投手として弟子入りすることで、不調の私に自信を持たせようとしてくれてるんじゃ!?)

雪歩(ああっ……春香ちゃん、疑ってごめんなさい! ぐうの音も出ないほどの聖人だよぉ……!)
あずさ「弟子入りって……春香ちゃんピッチャーに戻るのかしら?」

春香「いえ、バッターとして弟子入りしたいんですけど?」

雪歩「」
雪歩「春香ちゃん……」

雪歩(投手としての私を終わらせにきたどころか、野手としても私を追い詰めにきたんだね。そうなんだね……)

あずさ「……春香ちゃん? その、きっと今日は日が悪いと思うの。ちょっと改めて」

春香「ええー? お願い雪歩、ちょっとだけだから!」

あずさ「春香ちゃん!」

雪歩「……あずささん、大丈夫です。いいですよ」


雪歩「ブルペン裏に行こうよ、春香ちゃん。私、いつもそこで練習してるからさ……」
春香「へえ、こんな所で練習してたなんて……打撃練習で見かけないはずだよね」

春香「で、雪歩のパワーの秘密は何なの? 特別な機材とか何もないみたいだけど……やっぱりタイヤ叩いたりとか?」

雪歩「特別なものはいらないよ、バットも使わないし」

春香「えっ? じゃあどうやって……」


ザクッ


春香「うわあっ!? って、スコップ?」

雪歩「ここは練習場じゃないんだよ春香ちゃん。プロデューサーが私のために用意してくれた、私の穴掘り場なんだよ」
雪歩「私に打撃のコツを教えてほしいって言ったよね、春香ちゃん」

春香「えっ? う、うん!」

雪歩「そんなの私が知りたいくらいだよ、全然バットにボールが当たらないし」

春香「へっ?」

雪歩「春香ちゃんが私に教えてほしいようなこと、たぶん私は教えられないと思う……だから」

雪歩「私が一番やってることを! つまり春香ちゃんも穴を掘ればいいと思うよ!」

春香「ええっ!?」


P「説明しよう! 萩原雪歩は耐え難いストレスを溜め込んだ時、穴掘りによってそれを解消するのだ!」
雪歩「さあ春香ちゃん! いくよ!」

春香「えっ、いや、私はその」

雪歩「はぁーっ! 掘っても掘っても!」ザックザック

春香「早っ!? わわわ、わかったよわかりましたよ!」ザクッ

春香「うっ!?」

春香(土ってこんなに堅くて重いの? 雪歩はどうやってこんなのを、あんなプリンみたいに軽々……!)

雪歩「掘っても掘って……ちょっと春香ちゃん! なってない! なってないよ!」

春香「ええっ!?」
雪歩「そんな前のめりでやっても腰を痛めるだけだよ! こうやって、スタンスを広くとって!」

春香「は、はい」

雪歩「腕だけでスコップを使わない! 脇を締めて、背中を使うんだよ!」

春香「はい……おおっ」ザクッ

雪歩「掘り返すときはここ! 手首を使うの!」

春香「こう!?」

雪歩「そう!」

雪歩「さあ、今日はあと5メートル掘るよ!」

春香「5メートル!?」

雪歩「返事は!?」

春香「はいっ!」
雪歩「はぁーっ! 掘っても掘っても!」

春香「はぁーっ! 掘っても掘っても!」

雪歩「ディグダグ・ダ・グダ! ディグダグ・ダ・グダ!」

春香「ディグダグ・ダ・グダ! ディグダグ・ダ・グダ!」

雪歩「ミスミスミスタードリドリラー!」

春香「ミスミスミスタードリドリラー!」


春香(なるほど……うん、わかった!)

春香(私に足りなかったのは背中の力、それに手首の返し!)

春香(ボールを捕らえたら、背中から力を伝えて押し込まなきゃならなかったんだ!)

春香(ボールに力を伝えるために、負けない手首の返しがなきゃならなかったんだ!)
春香「はあっ、はあっ!」

春香「ご、5メートルって長いね……でも、やりきった!」

春香(でもおかげで、今なら重い直球も打ち返せる気がする……!)

雪歩「春香ちゃん、よく頑張ったね! 春香ちゃんにも穴掘りの才能があるかもしれないよ!」

春香「あはは……うん、ありがとう雪歩。私もこの練習、これからも取り入れてみるよ!」

雪歩「本当? なんだか嬉しいかも……じゃあ、一息入れたら続きにしようか」

春香「うん、本当にありがと……って、続き? 5メートル掘ったんじゃ」
雪歩「春香ちゃん、何言ってるの? まだ横穴を掘っただけだよ?」

春香「……まさかとは思うけど、直径5メートルとか、半径5メートルとか言わないよね?」

雪歩「まさか! そんな大きな穴、さすがに掘らないよー」

春香「そ、そうだよね! あははは……」


雪歩「深 さ 5 メ ー ト ル だ よ」

春香「え”っ」
本拠地、765グラウンドで迎えた新幹少女戦。
先発萩原は大量失点、打線も勢いを見せず惨敗だった。
グラウンドに響くファンのため息、どこからか聞こえる「ゆりしー大炎上」の声。
無言で帰り始める選手達の中、本来中継ぎの雪歩は独りベンチで泣いていた。
中継ぎで手にした役割、喜び、感動、そして何よりチームメイトからの信頼。
それを先発の立場で得ることは殆ど不可能と言ってよかった。
「穴掘って埋まってますぅ……」雪歩は悔し涙を流し続けた。
どれくらい経ったろうか、雪歩ははっと目覚めた。
どうやら泣き疲れて眠ってしまったようだ、冷たいベンチの感覚が現実に引き戻した。
「遅くなっちゃった、掘った穴も埋めておかないと」雪歩は苦笑しながら呟いた。
立ち上がって伸びをした時、雪歩はふと気付いた。

「あれ……? お客さんがいる……?」
ベンチから飛び出した雪歩が目にしたのは、外野席まで埋めつくさんばかりの観客だった。
千切れそうなほどにサイリウムが振られ、地鳴りのようにFirst Stageが響いていた。
どういうことか分からずに呆然とする雪歩の背中に、聞き覚えのある声が聞こえてきた。
「雪歩、9回の守備よ。早く行くわよ」声の方に振り返った雪歩は目を疑った。
「り……律子さん?」  「何だ雪歩、居眠りでもしてたのか?」
「ひ……響ちゃん?」  「何よ雪歩、かってに響をベンチ扱いにしちゃって」
「伊織ちゃん……」  雪歩は半分パニックになりながらスコアボードを見上げた。
ボードに並ぶ8回までのゼロ行進。6番ピッチャー萩原雪歩の文字。
暫時、唖然としていた雪歩だったが、全てを理解した時、もはや彼女の心には雲ひとつ無かった。
「やれる……私、先発でも通用するんですぅ!」
貴音からグラブを受け取り、グラウンドへ全力疾走する雪歩、その目に光る涙は悔しさとは無縁のものだった……

試合後、ブルペン裏で泥のように眠る雪歩と春香が発見され、千早と真美は揃って炎上した。
萩原雪歩との練習を行いました!


天海春香

ピッチャー・ファースト・ショート
右投右打

パワー B ↑up!
ミート C+ ↑up!
選球 C+
走力 C 
送球 D+ ↑up!
捕球 B 
対エラー E
球速 D
コントロール D

総合 C+(高校エース並み)


引っ張り打ちが得意になりました!
・4回目のパートナー選択が終わりました。試合まであと1回。

・次回で最後の練習相手選択になります。
 これで春香さんの最終能力が決定します。

・最終練習が終了後、Pから希望ポジション、打順を尋ねられます。
 この時の回答によって春香さんのレギュラー合否が決定します。

例……3番・ファーストを希望。
    →ファーストレギュラーのあずささんとの能力差、3番打者としての適正によって判断。
    →結果は試合編で発表。

・なお千早&真美炎上のため、練習サボりの懲罰を兼ね、Pに連行された美希がラスト3回を7失点しながら投げきる熱い晒し投げが行われたもよう。

・5回目の春香さんのパートナーを選択してください。
>>177
(アイドルたちの特徴>>139)

・本日はここまで。ありがとうございました。

16:51│天海春香 
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