2013年11月06日

小鳥「千早ちゃんと一緒に雪歩ちゃんのダイエットを手伝う」

雪歩「はあぁ……」

千早「こんにちは、萩原さん」

雪歩「あ、千早ちゃんこんにちはぁ」


千早「……何か嫌なことでもあったの?」

雪歩「え?」

千早「今、ため息をついてたわ」

雪歩「あ……ごめんね、聞こえてちゃってた?」

千早「私でよければ、相談に乗るけど」

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雪歩「大したことじゃないよ。体重がちょっとだけ、増えちゃったんだ」

千早「それは萩原さんの体が、今も成長してるからじゃない?」

雪歩「うーん……そうかなぁ?」

千早「体重と一緒に、身長が伸びた可能性だってあると思うわ」

雪歩「だといいんだけど……けどぉ」

千早「けど?」

雪歩「やっぱり、ちょっとだけ気になるかな――」

小鳥「それならいい方法があるわ!」

雪歩「ひうぅっ!?」

千早「きゃっ!?」
小鳥「雪歩ちゃんの悩み、このわたしが解決してあげましょう!」

千早「お、音無さんだったの……。いきなり誰かと思ったわ……」

小鳥「ふふ、脅かしてごめんなさいね」

雪歩「あの……音無さん。何かすごいダイエットの方法を、知ってるんですかぁ?」

小鳥「効果はバツグンのはずよ! ただし」

千早「ただし?」

小鳥「少しだけ、苦しい思いをするはめになるけどね」

雪歩「……ううぅ」
小鳥「どうする? まあわたしも、無理に進めることはしないけど――」

雪歩「や、やりますぅ!」

小鳥「あら、いい返事ね」

雪歩「もしこのまま太り続けたら、プロデューサーや千早ちゃんに迷惑をかけちゃうから!」

千早「萩原さん……」

小鳥「それじゃ決まりね! そうだ、千早ちゃんにもお手伝いをお願いできる?」

千早「私がですか?」

小鳥「千早ちゃんが力を貸してくれれば、きっと萩原さんはもとの体重に戻れると思うの」

千早「やります。いえ、やらせてください!」

雪歩「ち、千早ちゃん?」
雪歩「べ、別に、私のことなんか気にしないでいいよ?」

千早「友達が困ってるなら、助けるのが当たり前でしょう?」

雪歩「ち、千早ちゃん……」グスッ

千早「ちょ、ちょっと萩原さん! 何も泣かなくてもいいじゃない」

雪歩「ううっ……私、嬉しくて……ありがとうぅ……」

千早「もう、しょうがないわね……」

小鳥「千早ちゃん、本当にいい意味で変わったわねぇ……」
小鳥「それじゃお願いするわね、千早ちゃん」

千早「はい。萩原さんのために、全力を尽くします」

小鳥「それじゃ千早ちゃん。始める前に、ちょっとミーティングしましょうか?」

千早「はい。場所はどちらですか?」

小鳥「会議室よ。雪歩ちゃんは、十分ぐらい経ってから会議室に来てくれるかしら?」

雪歩「はい、わかりましたぁ! よろしくお願いしますぅ!」

千早「じゃあ萩原さん、また後で」

雪歩「あ、音無さん!」

小鳥「ん、どうしたの?」
雪歩「えーっと、そのダイエット、どんなことをするのかなって――」

小鳥「それは、十分後のお楽しみよ! じゃあねー!」バタン

雪歩「あっ!」

雪歩「……行っちゃったぁ」

雪歩「……な、何だかちょっと怖いな……」

雪歩「でも、千早ちゃんが私の力になってくれるんだもん」

雪歩「頑張らないと!」
   十分後 会議室

雪歩「失礼しますぅ」ガチャ

小鳥「来たわね雪歩ちゃん。待たせちゃったかしら?」

雪歩「いえぇ。大丈夫ですよぉ」

千早「待ってたわ、萩原さん」

雪歩「千早ちゃん、付き合わせちゃって本当にごめんね……あれ?」

小鳥「ふふふ。どうしたの、雪歩ちゃん?」

雪歩「このベッド、何ですかぁ? カドにマジックテープがついてて、これじゃまるで……」

   ガシッ

雪歩「ひゃいぃ!?」
千早「音無さん、確保しました」

雪歩「ち、ち、千早ちゃん!? な、な、な、何するのぉ!?」

小鳥「さすが千早ちゃん、手際がいいわね! さあ、早くベッドに拘束しましょ!」

千早「はい」

雪歩「いやああああああっ!? やめてぇ! やだぁ!」

小鳥「大丈夫よ雪歩ちゃん。怖くない怖くない!」ギュッギュッ

雪歩「ち、千早ちゃんお願い! お願いだからやめてよぉ!」ドタンバタン

千早「これは全部、萩原さんのためよ。だから大人しくして」ギュッギュッ

雪歩「やだぁ! 助けて! 助けてええぇぇ!」
小鳥「さて雪歩ちゃん、もう逃げられないわよ? 拘束された感想はどう?」

雪歩「はうぅ……こ、こっちを見ないでください……」

小鳥「ピヨピヨピヨピヨピヨ!」

雪歩「……恥ずかしいですぅ……」

小鳥「それじゃあこれから、音無流ダイエットを始めたいと思います!」

千早「音無さん。私が直接実践するんですよね?」

小鳥「もちろんよ、千早ちゃん!」

千早「わかりました」

雪歩「ち、千早ちゃん……?」
千早「さあ、萩原さん。今から試練の時よ……」ワキワキ

雪歩「……うぅぅ」

千早「私は萩原さんを助けるために、全力を尽くすと決めたの」

雪歩「そ、それはとっても嬉しいけどぉ……」

千早「だから私は、悪魔になる」

雪歩「わ、私……何をされるの……?」

千早「萩原さんは今から」

雪歩「い、今から……?」

千早「私にくすぐられるのよ」

雪歩「っ!?」
小鳥「うふふふ! 思いっきり笑うのって、すごいダイエットになるの!」

雪歩「ダ、ダメ! ダメダメダメ! ダメですよぉ!」

小鳥「それとね雪歩ちゃん。仲が良い人にくすぐられた方が、ずっと効くらしいのよ!」

雪歩「本当にダメぇ! 私、本当にくすぐりに弱いんです!」

小鳥「普段の関係を見る限り、千早ちゃんが適任者かなって思ってね」

雪歩「絶対にダメぇ! お願いだから、くすぐりだけはやめてくださいぃ!」

小鳥「千早ちゃん、指令通りにお願いね。道具は、ここにあるのを使ってもらえる?」

千早「了解です」
雪歩「本当にやめてぇ! ほかのことなら、何でも頑張りますからぁ!」

千早「音無さん。最初はどのように?」

小鳥「まずは小手調べね。左耳を耳かきのフワフワで責めてみて」

千早「はい」コチョコチョ

雪歩「ひいっ!?」

千早「どうかしら、萩原さん?」コチョコチョ

雪歩「あははっ! ち、千早ちゃんやめてよぉ! うふふ、きゃははははっ!」

小鳥「……これは、相当感度がよさそうね」
小鳥「それじゃ、逆側もやってみてもらえる?」

千早「こっちですね」コチョコチョ

雪歩「ひゃうん! ひゃああ!」

小鳥「雪歩ちゃんって、本当にくすぐったがり屋さんなのねぇ……」

雪歩「だ、だから言ってるじゃないですかぁ……きゃはははっ!」

千早「音無さん。今度はどうします?」

小鳥「そうねー。こっちの羽根で、首筋をくすぐってみましょうか」

千早「この辺がいいかしら」コチョコチョ

雪歩「きゃはあっ!? 待って千早ちゃん、そこは……あはははっ!」
小鳥「その調子よ雪歩ちゃん! さあ、どんどん笑いましょう!」

雪歩「きゃははっ、あはは! やめて、いやっはははは!」

千早「萩原さん、演技をしてないかしら? コレ、そこまでくすぐったい?」コチョコチョ

雪歩「く、くすぐったいよぉ! きゃははははっ!」

小鳥「安心して千早ちゃん。演技なら、とっくにわたしが見破ってるわ!」

千早「はあ……。まあ、なんでも、いいですけれど」コチョコチョ

雪歩「やめて! やめてぇ! あはは、あははは!」
小鳥「よし! 次は膝の裏なんてどうかしら?」

千早「何を使えばいいですか?」

小鳥「耳かきの先っぽを使って、優しくカリカリっとしてあげて」

千早「こんな感じかしら」カリカリ

雪歩「きゃははははぁ! そ、それくすぐったいよぉ!」

小鳥「力を入れ過ぎないであげてね。傷つきやすい場所だから」

千早「はい、わかっています」カリカリ

雪歩「きゃははははぁ! はうっ、はははは、あっはは!」
小鳥「雪歩ちゃん、こんなのまだまだ小手調べよ?」

雪歩「もういいですぅぅ! もう十分笑いましたよぉ! きゃははははっ!」

小鳥「うふふ、ダーメ!」

千早「音無さん、次の指示を」

小鳥「次は太ももに行くわよー! そこの電動マッサージ機でヨロシクね!」

千早「コレですね」ブイーン

雪歩「きゃあああああっ! あ、あひゃ、あはははははははははっ!」

千早「あら、笑いが激しくなったわね」ブイーン

雪歩「ちょ、何コレぇあはははははは! ひゃうひゃひゃひゃひゃひゃひゃ!」
小鳥「雪歩ちゃん、くすぐったい?」

雪歩「くすぐったいいいいいいぃ! くすぐったすぎましゅよおおお!」

小鳥「ということは、雪歩ちゃんのカラダはまだまだコドモ、ってことね」

千早「? 音無さん、どういう意味ですか?」ブイーン

小鳥「うふふ! 雪歩ちゃんのカラダはまだまだ成長途上、っていうことよ」

千早「はあ……?」ブイーン

小鳥「千早ちゃんも、もう少し大人になればわかるわ」

雪歩「あはははひゃひゃひゃひゃひゃ! ひひひははっはは! ひいいいぃぃ!」
小鳥「さーて雪歩ちゃん。そろそろ足の裏とかどうかしら?」

雪歩「イヤイヤイヤイヤイヤ! イヤですううううぅぅぅぅ!」

小鳥「千早ちゃん、歯ブラシで左足を磨いてあげて」

千早「これは、本当にくすぐったそうですね」ゴシゴシ

雪歩「ああああああああっ! ダメそれ本当にぃ!」

小鳥「すかさず右足も磨いてあげましょう!」

千早「はい」ゴシゴシ

雪歩「ダメだよあっはっはっはっは! 死んじゃううっふっふっふっ!」

千早「萩原さん、つらいかしら?」ゴシゴシ

雪歩「当たり前だよおおおおぉぉぉぉぉおっほっほっほほほほ!」
千早「でもね、萩原さん。私は萩原さんのためを思って――」

雪歩「ウソつきいぃぃ! そんなのウソだよおおおおおおおおおおおっ!」

千早「う、嘘じゃないわ――」

雪歩「だって千早ちゃん、さっきからにやけてるもんんんんん!」

千早「な!?」

小鳥(……それは、わたしも否定はしないわよー)

千早「……ふーん」

雪歩「ち、千早ちゃん……?」

千早「そう。信じてくれないのね」ゴシゴシゴシゴシゴシ

雪歩「ひいああ!? ひあああああああああああああああっ!?」
小鳥「あら、千早ちゃんの歯ブラシの動きがマッハに」

千早「別にいいわ。私は私の役目を果たすだけだから」ゴシゴシゴシゴシゴシ

雪歩「ひゃひゃひゃひゃひゃめへ! ごめんなしゃいいいいい!」

小鳥「いいわよいいわよ雪歩ちゃん! 千早ちゃんもその調子で、どんどんやっちゃって!」

千早「もちろんです音無さん。手加減する必要なんて、ありませんから」

雪歩「ごめんなしゃいいいいい! ひゃめてひゃめてひゃめへひゃーめーへー!」

千早「萩原さん……たまらないわ」ボソ
小鳥「千早ちゃん。次は脇の下にいってみる?」

千早「音無さん。ここは私の指で、直接くすぐってもいいですか?」

小鳥「うふふ、いいわよ? たっぷり笑わせてあげてちょうだい」

千早「それでは、遠慮なく」コチョコチョ

雪歩「あーっははははは! やめてよちはやちゃあん! やめてええ!」

千早「音無さん、こんな感じでどうですか?」コチョコチョ

小鳥「わたしが言うことは何もないわね。素晴らしいくすぐりっぷりよ!」

千早「ありがとうございます」コチョコチョ

雪歩「タンマですうううぅ! ちはやちゃんタンマタンマタンマぁ!」
>>23

その通りです

前作 小鳥「貴音ちゃんと一緒にあずささんのダイエットを手伝う」にて

ちはゆきも! という感想をいただいたので書いてみました。

雪歩「しんじゃうしんじゃうほんとにしんじゃううぅう!」

千早「音無さん。萩原さんの目に、涙が浮かんできました」コチョコチョ

小鳥「そりゃまあ、これだけ延々とやられればねぇ……」

雪歩「ひゃひゃひゃひゃひゃひゃあっははっはははっはははっははは!」

小鳥「どうする? この辺で止めてあげる?」

千早「いいえ。それでは、萩原さんのためにならないかと」コチョコチョ

小鳥「さすがは千早ちゃんね! ピヨピヨ!」

雪歩「もういいぃ! もういいいいいよおおおおぉぉ!」
雪歩「ちはやひゃんほんとにごめんなしゃいいいい! あやまるからもうやめえええ!」

千早「謝ってももう遅いわ。音無さん、次は脇腹とかどうでしょうか?」コチョコチョ

小鳥「それなら、この指し棒で突っついてあげるのはどう?」

千早「面白そうですね」ツンツン

雪歩「あぐうっ! あううっ! はううううううっ!」

小鳥(まあこんなに良い反応されたら、千早ちゃんだって我を忘れるわよね……)

雪歩「らめらよはううっ! くはっ! やあああああんっ!」
千早「つんつんつんつんつんつんつん」

雪歩「ああっ! ああ! ああああっ! あああああああああっ!」

千早「ここはどうかしら? それともこっちかしら?」ツンツンツン

雪歩「どっひもらめえ! ひゃっひゃっひゃひゃひゃ!」

小鳥「うーん……千早ちゃん、容赦がないわねー」

雪歩「はうあうあうあう! ひゃうううううううっ!」

千早「音無さん。脇腹も直接くすぐってもいいですか?」

小鳥「どうぞどうぞ! 千早ちゃんにぜーんぶお任せするわ!」
千早「それでは」クリクリ

雪歩「ひゃっ!? うああああああああっ! あーーーーーーーーーーっ!」

千早「ふふ……」クリクリ

雪歩「ちょらめちはやひゃん! ツボに、ツボにはいったよおおおおお!」

千早「確か萩原さん、前にここが弱いって言ってたわよね」クリクリ

雪歩「どうひておぼえてるのひゃひゃひゃひょひょひょひゃああ!」

千早「何となく、印象に残ってて……」クリクリ

雪歩「やめてやめてやめてやめてひゃあああああああ!」

千早「私の記憶、間違ってなかったようね」クリクリ

雪歩「でゃめでゃひょひゃひゃひゃひゃひゃ! ひゃひひゃひひゃひぃ!」
小鳥「雪歩ちゃん雪歩ちゃん、よだれがたれちゃってるわよ?」

雪歩「ひいひゃひひゃひ! いひひひひひひ!」

小鳥(本当は、鼻水も出てるんだけど)

雪歩「ははははひひひひふふふふへへへへほほほほほほほほほ!」

千早「痙攣してますけど、もう少し続けても大丈夫でしょうか?」クリクリ

小鳥「うーん、そうねぇ……。あと十分ぐらいってとこかしら?」

千早「わかりました。では、最後まで全力を尽くします」クリクリ

雪歩「ひゃめへひゃめへひゃめひひひぬひぬひぬひぬ! ひんじゃうよおおおお!」
千早「音無さん、向こうのヘアブラシはどう使えば?」

小鳥「気になる? 足の裏をこれで擦ってみて」

千早「こうですね」ゴシゴシ

雪歩「うひぃあへあひぃあぁ! あ、あ、ああひゃひゃひゃひゃひゃ!」

千早「へえ……すごい効き目ね」ゴシゴシ

雪歩「ひひひいひひひいっ! らめらめらめやめやめやめてええええ!」

小鳥「あんまり知られてないけど、足の裏の重要な攻撃方法の一つよ!」

千早「音無さん、さすがですね。いろんな意味で」ゴシゴシ

雪歩「ちひゃやしゃん、とめてとめてぇ! もうおねがいだからゆるしてよおおぉ!!」
雪歩「むりむりむりむりもうむりもうむりぃ! ほんとうにむりだからああああ!」

千早「あ。萩原さんの瞳から、涙がこぼれました」

小鳥「頑張って雪歩ちゃん! もう少し我慢するのよ!」

雪歩「へへへははは! がまんなんてできましぇんよぉ!」

小鳥「今のつらい経験は、後で必ず報われるから!」

雪歩「むくわれなくていいからやめひぇ! たすけてたすけてしぬしぬしぬぅぅ!」

千早「しっかりして萩原さん。あなたはそんなに弱い人じゃないはずよ」ゴシゴシ

雪歩「へへははひひひぃ! へへへへははははへへへへはははは!」
雪歩「もうおわりもうおわりもうおわりですぅ! もうおわりにしてよおおぉ!」

千早「小鳥さん。あと何分ぐらい大丈夫でしょうか?」ゴシゴシ

小鳥「うーん……。残り七、八分ってところかしら?」

千早「わかりました。今の私にとっては一瞬ですね」ゴシゴシ

雪歩「いっしゅんじゃないぃ! ああっ! ああああ! ああっ! あーっ! あーっ!」

小鳥「それにしても千早ちゃんが上手なの、歌だけじゃなかったのねぇ……」

千早「私が上手いのではなくて、萩原さんが弱すぎるせいではないかと――」ゴシゴシ

雪歩「お、おねがいトイレに、トイレにいかせてぇ!」

千早「あら?」
雪歩「ト、トイレぇ! トイレにいきたいひぇひぇひぇひぇひぇ!」

千早「萩原さん、お手洗いに行きたいの?」ゴシゴシ

雪歩「はひぇひぇひぇ! もう! もうがまんできないよぉ! うへへへひひぃ!」

千早「本当に?」ゴシゴシ

雪歩「ひははは! ほんとほんと! ほんとにもれちゃうほんとにもれちゃうううぅぅ!」

千早「そんなこと言って、逃げようとしてないかしら?」ゴシゴシ

雪歩「してないしてないしてないぃ!」

小鳥(千早ちゃん……本当にいろんな意味で変わったわねぇ……)

雪歩「あひはふはふはへぇ! ほんとだよおおおぉ! だからやめやめやめひぇ!」
千早「音無さん、どうします?」ゴシゴシ

小鳥(うーん。多分雪歩ちゃん、嘘ついてないと思うけど……)

雪歩「ほんとだからああああぁ! もうげんかいらよおおおおお!」

小鳥「それじゃここは、千早ちゃんの判断に任せようかしら」

千早「それでは続行します」ゴシゴシ

小鳥「決断早っ!」

雪歩「なんでええええええ! どうしてしんじてくれないのおおおぉぉ!」

千早「萩原さんが、さっき私をウソつき呼ばわりしたから」ゴシゴシ

雪歩「しょ、しょんなあ! しょんなああああああああ!」
雪歩「ほんとにごめんなしゃいいい! だから、だからあああああ!」

千早「どのみち、残りは五分よ。きっと我慢できるわ」ゴリゴリ

雪歩「おしっこもれちゃうううぅぅう! ちはやちゃん、おねがいだよおおおおお!」

千早「大丈夫、萩原さんならできるわ」ゴリゴリ

雪歩「だからさっきからかおがにやけてるんだよおおおおおおおお!」

千早「そんなこと言うなら、もう一回脇腹にいってあげるわ」クリクリ

雪歩「いやあああああああああああああっ! やめてええええええええええええええっ!」

小鳥(止めた方がいいかな? どうしようかな?)

雪歩「たしゅけてたしゅけてたしゅけてたしゅけてたしゅけて! だれかたしゅけてええぇ!」

小鳥(……ま、いっか)
   五分後

雪歩「うぅぅ……ひっく……えぐっ……」

千早「ご、ごめんなさい萩原さん……その……」

雪歩「ひどいよぉ……ぐすっ……ひうっ……」

千早「ほ、本当に粗相をするなんて思わなくて……」

雪歩「うう……千早ちゃんの馬鹿ぁ……」

小鳥「千早ちゃん。少しだけ、そっとしといてあげましょう」

千早「……はい」

小鳥「雪歩ちゃん。今、テープを外してあげるからね」

雪歩「ううぅ……へぐっ……」
千早「……あの、音無さん。萩原さん、これで本当に痩せられたんでしょうか?」

小鳥「それは大丈夫のはずよ。この間の伊織ちゃんの時も、効果はてきめんだったしね」

千早「え? 水瀬さんにもこれをやったんですか?」

小鳥「ええ。ちなみにくすぐったのは春香ちゃんよ」

千早「春香が?」

小鳥「意外かしら?」

千早「そうですね……少し驚きました」

雪歩「ひっく……ひっく……」
小鳥「雪歩ちゃん、本当にお疲れ様! 頑張ったわね!」

雪歩「ごめんなさい音無さん。私、私……」

千早「…………」

小鳥「気にしない気にしない! ところでこれ、何だと思う?」

雪歩「……体重計?」

小鳥「そ! ちょっと、乗ってみてもらえる?」

雪歩「は、はいぃ……」

千早「…………」ゴクリ
雪歩「………あ!」

小鳥「うふふ、どうかしら?」

雪歩「この間量った時より、軽くなってますぅ!」

千早「……!」

雪歩「うわぁ……」

小鳥「おめでとう雪歩ちゃん! よかったわね!」

雪歩「は、はいぃ! ありがとうございますぅ!」
小鳥「ね? 少し苦しくても、効果はバツグンだったでしょ?」

雪歩「少しどころじゃなかったですよぉ! 本当に死んじゃうかと思いましたぁ」

小鳥「うふふ! ごめんね、雪歩ちゃん?」

千早「あの……萩原さん……」

雪歩「…………」

小鳥「…………」

千早「やっぱり、怒ってるかしら……?」

雪歩「…………」
千早「あ、あの……やり過ぎたのは、本当に悪かったと思ってるわ……」

雪歩「…………」

千早「でもそれは! 萩原さんの笑ってる姿が……えっと……」

雪歩「…………」

千早「あ、あまりにもかわいすぎたからで……」

雪歩「…………」

千早「そ、その! これから萩原さんの頼みなら、何でも聞くから!」

雪歩「……それ、本当かなぁ?」

千早「も、もちろん! 本当よ!」
千早「だから私のこと、嫌いにならないで――」

雪歩「それじゃあ千早ちゃん。さっそくお願いを聞いてくれる?」

千早「!! は、萩原さん……」

雪歩「ダメかなぁ?」

千早「と、とんでもないわ! 私は何をすればいいのかしら?」

雪歩「私に千早ちゃんをくすぐらせて」

千早「え!?」

小鳥「ピヨピヨッ!?」
千早「ま、待って萩原さん! それだけはちょっと――」

雪歩「千早ちゃんさっき、何でも言うこと聞くって言ったよねぇ?」

千早「た、確かに言ったけど! 私も、そういうのはすごく弱くて――」

雪歩「よいしょ」ガシッ

千早「きゃあっ!?」

雪歩「音無さぁん。千早ちゃんも、私と同じダイエットがやりたいみたいですよぉ」

小鳥「あらあら、そうなのぉ?」ウキウキ

千早「なっ……!?」
小鳥「そうならそうと、早く言ってくれればいいのにぃ!」ウキウキ

千早「け、結構です! 私は今の体型に満足していますから!」

小鳥「本当に?」

千早「く、くっ! け、けど少なくとも私には、ダイエットは必要ありません!」

雪歩「千早ちゃん、遠慮することなんてぜーんぜんないよ?」

小鳥「さあさあ、拘束ベッドにレッツゴー!」

千早「ま、待って! お願いだから、ちょっと待って!」
千早「萩原さん! わ、私、お手洗いに行きたいの!」

雪歩「そんなウソついて、逃げようとしてもダメだよ?」

千早「嘘じゃないわ! さっきからちょっと我慢してて――」

雪歩「私もそう言ったけど、やめてくれなかったよねぇ?」

千早「は、萩原さん! 本当に悪かったわ! だからせめてお手洗いに――」

雪歩「音無さぁん。千早ちゃん、もう待ちきれないみたいですよぉ?」

小鳥「千早ちゃん、人生諦めることも大切だと思うわ! うふふふ!」

千早「やめっ……離して! 離してえぇ!」
雪歩「ふふ……かわいがってあげるね、千早ちゃん?」

千早「萩原さんごめんなさいぃぃ! 許してええええぇぇぇ!」





小鳥「その後千早ちゃんは、日が暮れるまで雪歩ちゃんにくすぐられましたとさ」

   お し ま い
以上になります。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました!



なお、はるいおの執筆予定は今のところありません。

ご容赦ください。

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