2013年11月06日

真「ボクだって合法です!」

真「……」

貴音「さて……そろそろ姿を見せたらどうですか?」チラッ

真「ひっ!?」


貴音「やはりあなたでしたか、真」

真「あ、あはは……おはよう」

貴音「おはようございます。ふふふ……」

真「……」

貴音「どうかしましたか?」

真「い、いや! なんでも!」

貴音「ふふっ、おかしなこと」

真「あはは……」

貴音「……」

真「……」

貴音「今見たこと……他言無用ですよ?」ニコッ

真「う、うん! 絶対に誰にも言わないよ!」

貴音「よい心がけです」ニコニコ

真「どういたしまして……」

貴音「ふふふ……」

真「……」ゾクッ


765プロの仲間が、初めて怖いと思いました……。

P「ん……くぁ……!」

 ムクッ

真「あ、プロデューサー起きましたか?」

P「ん……おお」

P「真と貴音か、おはよう」

真「おはようございます!」

貴音「おはようございます、あなた様」

P「あ〜……寝ちゃってたか」

真「もう少し休んでたほうがいいんじゃないですか? ボクが起こしますよ」

P「いや、朝のうちにやっておくことがあるんでな」

真「そうですか……」

P「時間になったら現場に送るから、二人ともそれまで適当にくつろいでいてくれ」

真「はい」

貴音「かしこまりました」

貴音「おや? あなた様、おぐしが……」

P「ん? 寝ぐせか?」

貴音「はい。こちらが……」

 サッ…サッ…

P「お、おい。いいよ、自分でやるから」

貴音「遠慮なさらず」

P「遠慮っていうか……」

真「……」


貴音にこんなことされたら、男の人はたまらないだろうなぁ……。

ボクが同じことをやったって……女の子ぐらいしか喜んでくれないよね。


それにしたって……。

プロデューサー、デレデレしすぎです!

もう……!


P「も、もういいから。ありがとな貴音」

貴音「礼には及びません」

貴音も、やっぱりプロデューサーのこと……なのかな?

美人だし、あずささんと同じぐらい……すごいし。

ボクなんて、なにひとつ勝てないよな……。


でも、ボクとひとつしか違わないのに大人だと思ってたけど……。

貴音枕とか……あはは。

ちょっと可愛いかも。


貴音「……」ジー

真「!?」

貴音「忘れさせて……あげましょうか?」

真「うん、忘れた! いえ、なにも見てません!」

貴音「ふむ……」ジー

真「……」ゴクッ

貴音「まあ、それはいずれ……」

真「えぇ!?」

P「なんの話だ?」

貴音「なんでもありませんよ。ふふっ」

真「あは、は……」

貴音「では、わたくしは向こうにいます」

P「おう」

真「はぁ……」

P「ん〜〜〜!さて、遅れを取り戻さないと……ん?」

真「ん?」

P「なんだか、コーヒー豆をぶちまけたみたいな匂いが……」

真「あ! ボク、コーヒー淹れたんです! よかったら」

P「え? 真が?」

真「むっ。どういう意味ですか?」

P「いやいや、せっかく真が淹れてくれたんだ。ありがたくいただくよ」

真「えっ、あ……はい、どうぞ」

P「いただきま……あ〜、これは匂いだけで眠気が吹っ飛ぶな」

P「飲んだら意識も吹っ飛びそうだ……」

真「な、なにか変でしたか?」

P「コーヒー豆はな、お湯には溶けないんだよ」

真「え? でも、前に律子が……」

P「それはインスタントだな」

真「違うものなんですか!? ボク、そんなことも知らないで……」

P「まあ、よほど好きじゃないと、わざわざ豆から落とさないだろうからな」

真「……」

P「できれば飲んでやりたいんだが……これはさすがに体に悪いな」

真「ごめんなさい……」シュン


なにやってんの、ボク……。

こんなの、女らしいとか以前の問題だよね……。


P「せっかく淹れてくれたのに、すまないな」

真「いえ、ボクが悪いんですから……」

P「今度一緒にコーヒーを淹れよう。やり方ぐらいは知ってるから」

真「え……?」

P「真なら、すぐに美味いコーヒーが淹れられるようになるよ」

真「ボクが……?」

P「ああ、真さえよければな」

真「は、はい! お願いします!」


失敗しちゃったのは恥ずかしいけど……怪我の功名っていうのかな?

プロデューサーと一緒に……へへっ、嬉しいな///


絶対に美味しいコーヒーを淹れられるようになりますからね!

今度こそ、プロデューサーに飲んでもらうんだから!


プロデューサーに……。

よ、よし! 貴音は向こうに行ってるし、今なら二人きりで話せるはず。

とっくに覚悟は決まってるんだ。

あとはプロデューサーに伝えるだけ。


たぶん、ボクの望むような結果にはならないと思うけど……。

自分で決めたことだから!


 ガチャ

小鳥「おはようございます」

P「おはようございます、音無さん」


伝えるだけなんだけどなぁ……。


小鳥「あら、真ちゃんと……貴音ちゃんも。今日はずいぶん早いのね」

真「はい、プロデュ……じゃなくて! 朝から収録なんです」

小鳥「みんな、もう売れっ子ねぇ」

真「ボクなんて、まだまだ……」

P「そんなことないぞ。最近は男性ファンもだいぶ増えたじゃないか」

真「そ、そうですね……へへっ」

小鳥「真ちゃん可愛いもの。当然ですよ」

真「かゎ……///」

P「たしかに、こういうところが真の可愛いところですね」

小鳥「ね〜」

真「もう! からかわないでください!」

小鳥「うふふ♪」

P「はは」

真「もう……///」

小鳥「あ、私お茶淹れてきますね」

真「……」

P「お願いします」

小鳥「真ちゃんと……え〜と、貴音ちゃ〜ん」

貴音「なんでしょう?」

小鳥「お茶飲む?」

貴音「いただきます」

小鳥「お煎餅があったはずだから、お茶請けに出すわね」

貴音「なんと……!?」グゥ〜

貴音「あ、いえ……お茶にはやはりお煎餅ですね」グゥ〜

小鳥「あら、うふふ」

P「お〜い貴音。アイドルなんだから、こっちまで聞こえるような腹の虫はダメだぞ」

貴音「あなた様、それはいけずです……」

小鳥「急いで用意するわね〜」


小鳥さんか……。

意外となんでもできる人なんだよなぁ。

お料理だって上手だし。

ボクなんて、コーヒーひとつで失敗しちゃうぐらいなのに……。


たまに理解できないことを口走るけど……。

あの薄い変な本?のコレクションも、どうかと思うけど……。

美人だし優しいし、素敵な大人の女性だよね。


小鳥さんはプロデューサーのこと、どう思ってるんだろ?

プロデューサーは小鳥さんのこと……?

この二人は全然わからないよ……。

小鳥「はい、貴音ちゃん。お茶とお煎餅お待たせ」

貴音「まるでわたくしが急かしたようではないですか」グゥ〜

小鳥「うふふ、体は正直よね〜」

貴音「はて、なんのことか……いただきます」

小鳥「はい、プロデューサーさんと真ちゃんも」

P「お、ありがとうございます」

真「いただきます!」

小鳥「それじゃ私も……」

P「うん?」

小鳥「はい?」

P「俺と音無さんの湯呑が入れ替わってるんですけど?」

小鳥「え? あらら、いっけな〜い。ウッカリシテタワー」

P「そうですか、うっかりですか……はい」

小鳥「は〜い。こっちがプロデューサーさんのでしたね〜」

P「まったく……なにか変なものは入ってないでしょうね?」

小鳥「え〜? 私をなんだと思ってるんですか〜?」

小鳥「それはちょっとひどいですよ〜」

P「どの口が言うんだか……」

小鳥「えへへ」


なんか、無性に腹立つのはなんでだろ……。

……。

ううん、気のせいだよね!


この二人は、やっぱりよくわからないけど……。

こういう関係……ちょっとだけ羨ましいな。

プロデューサー、忙しそうだな……。

全然話しかけられないや……。

今日こそは、って……思ってたのに。

ボク、なんでこんなに間が悪いんだろ……。


P「よし、終わり!」

真「!」


い、今だ!

で、でも、ここじゃ小鳥さんががいるから……。


真「ぷ、プロデューサー!」

P「なんだ、真?」

真「ちょっと顔を貸してください!」

P「えっ」

真「えっ」

小鳥「……」

真「あ、あぁ……」

P「な、なに? 俺シメられちゃうの?」

真「ち、ちがっ……!」

P「え?」

真「なんでもないです……」

 トボトボ


ケンカ売ってどうするんだよ、ボク……。

まだなにも言えてないのに、こんなんじゃ嫌われちゃうよ……。

 ── 律子・あずさin ──


律子「あ、プロデューサー殿。昨日の企画書の件なんですが……」

P「ああ、どうだった?」

律子「スポンサーは好印象だったんですが、あちらのディレクターが……」

P「あの人はなぁ……」


また仕事の話かぁ。

プロデューサー、休んでる暇あるのかな。


P「今日、時間見て挨拶してくるよ」

律子「お願いします。あの企画はどうしても通したいですから」

P「わかってる。任せろ」


律子はすごいよなぁ。

ボクとふたつしか違わないのに、プロデューサーと対等に仕事できるんだもん。

プロデューサーだって、たぶん律子のこと一番信頼してるよね。


もしボクが律子より年上だったら……?

ボクが一番になれた?

ううん、そういうことじゃないって、わかってる……。

あずさ「あら、どうしたの真ちゃん?」

真「いえ、なんでも……」

あずさ「?」


あずささんは……反則だよなぁ。

大人の女性としてほぼ完璧な人なのに、その上すごく可愛いなんてさ。

貴音とか律子ならあずささんにだって負けないだろうけど、ボクなんか……。


律子「あずささん、ちょっといいですか?」

あずさ「あ、は〜い」ドタプーン

真「……」


歩いただけで……。

あ、足元が見えないのは危ないよね!

ボクなんて足元の視界バッチリだし、運動の邪魔にもならないし!


それに……小さいほうが可愛い服だって多いもんね!

春香とか雪歩のほうが、そういうの似合うけど……。

そのくせボクよりも……大きいってどういうこと?


で、でも、大きいと肩がこるっていうし。

大変そうだよね、肩こり。なったことないからわからないけど!


律子「ふぅ……」トントン

あずさ「律子さん、肩こりですか? 私も最近ひどくて……」

小鳥「辛いですよね〜、肩こり」コキコキ

貴音「なるほど、この肩の違和感が……」

真「くっ……!」


心が折れそうだ……。

ここに美希が来たら、ボクはもうダメかもしれない……。

あずさ「真ちゃん、真ちゃん!」

真「は、はい? なんですか、あずささん?」

あずさ「この雑誌で紹介されてるカフェって、このあいだ真ちゃんと雪歩ちゃんがロケで行ったお店よね?」

真「そうです! ここのケーキ、すごく美味しかったんですよ!」

あずさ「いいわねぇ、私も行ってみたいわ〜」

真「じゃあ、今度みんなで行きますか?」

貴音「参りましょう、ぜひ」ズイッ

真「うわっ!?」

あずさ「あらあら〜」

貴音「けぇき……なんと甘美なる誘惑……」

真「あはは……簡単に背後を取られると、ボク自信なくしそうだよ」

貴音「?」

真「プロデューサーと律子と小鳥さんも一緒にどうですか?」

P「う〜ん……甘いものは嫌いじゃないけど、わざわざ食べに行くほどでもなぁ」

真「でも、ほんとに美味しいんですよ」

律子「私はパス」

真「えぇ? なんで?」

律子「……聞かないで」ボソッ

真「なに? 聞こえな……」

律子「聞かないで!」バンッ

真「は、はい! ごめんなさい……」

真「小鳥さんは?」

小鳥「私もスイーツは好きだけど……大人には大人の嗜みが、ね」

真「大人の?」

小鳥「というわけで、今夜にでもどうですか?」

あずさ「あら、うふふ。ちょうど大人組が揃ってますね」

小鳥「いうなれば……そう! 765プロ合法部!」

P「合法部って……」

律子「そんないかがわしい集団の一員なんて、思われたくないんですけど……」

小鳥「健全ですよ! 合法なんですから!」

律子「はいはい……」

P「まあ、あずささんと音無さんだけじゃ不安だから、つきあいますよ」

P「なあ、律子?」

律子「……」

小鳥「20歳以上は強制参加だから、抵抗しても無駄ですよ?」

律子「……」

あずさ「律子さんも、諦めが良くなりましたね〜」

律子「……」

貴音「ふむ……まだお酒は飲めませんが、わたくしも興味がありますね」

小鳥「あら、貴音ちゃんも大人の世界を覗いちゃう?」

貴音「面妖な……」


18歳って、大人なのか子供なのかよくわからない年齢だよね。

20歳にならないと出来ないことのほうが多いし。

そういえば、貴音はボクより誕生日が後だから、まだ18歳なんだ。

うん、立場は同じじゃないか。

だったらボクだって!


真「ぼ、ボクも!」

小鳥「え?」

真「ボクも参加したいな、って……」

P「真はダメだ」

真「ど、どうしてですか? 貴音だって……」

P「真はまだ高校生だろ」

真「あ……」

あずさ「そうね。もうちょっとだけ待ってから、一緒に行きましょうね?」

真「……」


わかるけど……。

貴音は大人で、ボクは子供?


真「ボクだって、もう子供じゃ……」

P「そんなことを言ってるようじゃ、まだ子供だ」

真「……!」


やっと……やっとプロデューサーと対等の立場になれたと思ったのに……。

高校を卒業したら、大人って認めてくれるんですか?

そこまで待っても、次は20歳じゃないから……?


20歳になったって、どうせ……。

どうせ、ボクのことなんてずっと子供扱いなんでしょ!?

真「ボクだって合法です!」

律子「は?」

あずさ「え?」

貴音「?」

小鳥「んなっ!?」

P「お、おう……」

真「あれ?」

律子「真……それはちょっと」

小鳥「はっ! 閃いた!」

律子「閃くな」

P「忘れろ」

小鳥「ぐぬっ……!」

真「あ、ああ……」


うあぁぁぁぁ……! なに言ってんのボク!?

人前でこんな自己主張する人、どこにいるのさ!?


あ、ここにいた……。


真「……」プルプル

P「お、おい……真?」

真「うわあぁぁぁぁん!!」

 ダッタタタッ…

P「真!?」

 ── 児童公園 ブランコ ──


 キィ……キィ……

みんなの前で、あんな……。

最悪だよ……。

もう事務所に戻りたくない……。


真「今日はもう休んじゃおうかな……」

P「それは……ゼェ……困るな……ハァ……」

真「ふわっ!? プロデューサー!?」

P「おう……スゥゥ……ハァァ……」

真「だ、大丈夫ですか?」

P「真のペースを追って走ったからな……死ぬかと思った」

真「そこまでして追ってこなければいいじゃないですか……」

P「そういうわけにはいかないだろ」

P「お、ブランコか、懐かしいな。よ……っと」

真「……」

P「大人でも座れるものなんだな」

 キィ……キィ……

真「ボクのことなんか放っておいてくださいよ」

P「放っておけるわけないだろ」

真「仕事があるからですか?」

P「は?」

真「そうですよね、どうせ……」

P「仕事があってもなくてもだ。俺はプロデューサーだぞ」

真「わかってますよ! プロデューサーはみんなのプロデューサーですからね!」

真「ボクのせいで、みんなに迷惑がかかるっていうんでしょ!?」

 ギィ…ギィ…

P「みんなに迷惑をかけたいのか?」

真「そんなわけないでしょ!」

P「だったら、子供みたいに聞き分けのないことを言うんじゃない」

真「子供ですよ……ボクなんて!」

P「……」


なにが大人の女性だよ……!

18歳になったらなんて……勝手に思い込んでただけじゃないか。

バカみたいだ……。

真「うっ……ひぐっ……」グスッ

真「うぁ……うぅ……」ポロポロ

P「……」

真「み……見ないで、ください……」ポロポロ

P「見てないよ」

真「ひぐっ……ほんと、ですか……?」ポロポロ

P「ほんとに」

真「……」チラッ

P「……」

真「見てるじゃないですか……」

P「のヮの」

真「……怒りますよ?」

P「似てなかったか……」

真「似せようとしてたんですか!?」

P「春香には内緒な?」

真「できればボクも忘れたいぐらいです……」

P「そこまで言わなくても……」

真「……」

P「……」

真「バカ……」

P「ん?」

真「プロデューサーのせいで、泣いてるのがバカバカしくなりました」

P「そっか、俺のせいか」

真「仕事の前に、もうちょっと発散しておきたかったんですけどね」

P「できれば、そうさせてやりたいんだけどな」

真「もう時間ないですよね?」

P「そうだな。少し急がないと」

真「走りますか?」

P「やめてくれ。今度こそ倒れる」

真「もう、だらしないですよ! 今度ボクと一緒に走り込みして鍛えましょうね」

P「ああ、今度な。そのあと一緒にコーヒーでも淹れるか?」

真「え? あ……はい///」

真「へへっ、約束ですからね!」

P「おう、約束だ」

真「えへへ……///」


ボクって単純だなぁ……って自分でも思うけど。

でも、いいや。

嬉しいことを嬉しいって思えるほうが幸せだもんね!

P「歩きながら……少し話すか」

真「はい……あの」

P「なんだ?」

真「ボク、どうしてもプロデューサーに話したいことがあって……」

真「昨日から、なかなか言い出せなかったんですけど……」

P「……」

真「18歳になったら、きっと言おうって決めてたんです!」

P「18歳になったらか」

真「はい! ボクは……」

P「その前に俺からいいか?」

真「え? ええ!?」


ま、また言えないの!?

プロデューサーと二人っきりなんて、今しかないのに……・


P「俺もな、真が18歳になったら言おうと思ってたことがある」

真「へ?」


プロデューサーも? ボクが18歳になったら?

このタイミングでなんて……ええ!? まさか!?

ど、ドキドキがやばい……。

顔に出てない……わけないよ! 絶対真っ赤だよ、ボク!

どうしよう……こ、こここ、こ告白されちゃったら……。


P「ほんとはな、昨日の誕生日までに真をトップアイドルにするつもりだったんだ」

真「とっ……え?」

P「そうできなかったのは、俺の力不足だ」

真「い、いえ、そんなこと……」


あ……ああ、なんだ。結局仕事の話か。


そうですよね! あのプロデューサーですからね!

別に期待してたわけじゃ……ありますよ! まったくもう!

鈍感! 朴念仁!

「トップアイドルに育てることが、俺なりのけじめだったんだ」

真「けじめ?」

P「真に告白するためのな」

真「はあ、告白ですか…………告白ぅ!?」

P「驚きすぎだろ」

真「だ、だって……告白って?」

P「言ったぞ。たぶん真が考えてる通りの意味でな」

真「そ、そんな急に……///」

真「……って、あれ?」

P「どうした?」

真「するつもりだったってことは……?」

P「ああ、保留だ」

真「ええぇぇぇ!?」

P「少し落ち着け」

真「だって!」


少女漫画だったら、今まさにクライマックスですよ?

さあ、いよいよ次回! ってところで長期休載やられた気分ですよ!

いくらなんでも、乙女心をわかってなさすぎです!

P「こればっかりはな。最低限のけじめとして決めてたことだ」

真「それならボクだって……」

真「18歳になったからって、大人になれたわけじゃないですけど……」

P「……」

真「でも、それがひとつのけじめだから、絶対に言おうって決めてたんです!」

P「ダメだ」

真「どうして!?」

P「その先を言って……アイドルを続けられるか?」

真「それは……!」


たぶん無理……。

プロデューサーの気持ちを……はっきりとじゃないけど知っちゃったから。

ボクはそんなに器用に、プライベートとアイドルを分けて振る舞えない。

それは自分でもわかってる。


P「少なくとも、俺は真のプロデューサーを続けられないな」

真「え……?」


なんで……そんなこと言うんですか?

イヤですよ、そんなの……。


絶対イヤです!

P「真が可愛いくて、俺のほうが我慢できそうにない」

真「そんな言い方…………え?」

P「ん?」

真「……」

P「……」

真「……///」

P「どうした?」

真「……ズルいです///」

P「なにが?」

真「そういうのにボクが弱いと思って……///」

P「心外だな。正直に話したのに」

真「そんなこと言ってもごまかされませんからね///」

P「うん、やっぱり真は可愛いなぁ」

真「ぅぁ……///」

P「ん?」

真「プロデューサーのイジワル!///」

P「ははは」

P「少し急ぎすぎたな」

真「え?」

P「あと一年待ってくれるか?」

真「あと一年? 次の誕生日ですか?」

P「ああ、それまでに真をトップアイドルにして……」

P「今度こそちゃんと告白するよ」

真「……」

P「ダメか?」

真「ボクの告白も、今度は聞いてくれますか?」

P「もちろん」

真「それ以上は待てないですよ?」

P「そこまで甲斐性無しじゃないよ」

真「ボクをほったらかして、他の娘となんて……」

P「ないない」

真「え〜と、え〜と、それから……」

P「まだあるのか?」

真「あ、そうだ!」

P「なんだ?」

真「ボクのこと、まこりんって呼んでください!」

P「ごめん、それは無理」

真「なんでですかー!」




───

──



 ── 一年後 8月29日 ──


真「プロデューサー!」

P「おう、パーティーもそろそろお開きかな」

真「そうですね、もう遅いし」

P「律子と手分けしてみんなを送らないとな……」

真「その前に、なにか忘れてません?」

P「?」

真「もう! ボク、さっきから待ってたのに!」

P「わかってるよ。忘れてません」

真「だったら……」

真「この一年で、ちゃんとトップアイドルになったんですからね」

P「うん」

真「もう言い訳は聞きませんよ?」

P「しないよ、そんなこと」

真「今からボクのことはまこりんで!」

P「はいはい、まこりんまこりん」

真「愛がない!」

P「それは誤解だ」

真「へへっ、わかってますよ」

P「よし! せっかくだから、みんなの前で発表するか」

真「はい! ……はい!?」

P「コソコソするよりはいいだろ?」

真「それはそうですけど……」

P「けど?」

真「もう、わかりましたよ!」

P「うん。じゃあみんなを……」

真「その前に」

P「ん?」

真「一年も待ったんだから、今日はボクのほうが先に言います」



ボクはプロデューサーが大好きです!

これからも、ずっと!




おわり

真は元の髪型のほうが可愛かったと思うんだ……
もちろん今の真も可愛いですよ! 誕生日おめでとう!

次はいよいよピヨちゃんの誕生日か

それじゃ、読んでくれてありがとう

18:47│菊地真 
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