2013年11月06日

モバP「超硬化型幸子」

P「幸子が物凄く頑丈になった」

ちひろ「はあ?」

P「うん」


ちひろ「いや、うんじゃなくて、どういうことですか」

P「どうも何も、そのままですよ」

ちひろ「頑丈と言われてもピンとこないんですけど」

P「俺にも原因があるかもしれないんですけどね」

ちひろ「話進めるんですね」

P「最近体を張った仕事ばかりやらせてたからなあ、やっぱりその反動なのかなあ」

ちひろ「……」

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1378359865

ガチャ

幸子「おはようございまーす……」

P「おう、おはよう幸子……ってどうした、服が汚れてるじゃないか」

幸子「いやあちょっと、さっきそこでトラックに正面から勢い良く轢かれちゃいまして」

ちひろ「え!?」

P「そうか、災難だったな」

幸子「全くですよ! この服気に入ってたのに破けちゃった部分もあるんですよ!」

幸子「まあ、服が汚れてるくらいでボクのカワイさは霞まないですけどね!」フフーン

ちひろ「いやいやいやいやいや! 怪我は!? 大丈夫なんですか!?」

幸子「あー、大丈夫ですよ、肘を擦り剥いたくらいです」

ちひろ「え、えー……!?」
幸子「プロデューサーさん、消毒液ってあそこの棚でしたっけ?」

P「ん、そうだな」

幸子「ふう、カワイイのも大変ですね」スタスタ

ちひろ「……」

P「ね?」

ちひろ「……いや! 実際に目で確認しないことには……」

P「俺は何度も目の当たりにしてるんだけどなあ」

ゴトッ

輝子「……フヒヒ」

P「うをっ、いたのか輝子」

輝子「おはようこざいます……フヒ」

ちひろ「なんで机の下に……」
輝子「ここはいい暗所……湿度も十分……フフ」

P「またキノコを持ち込んだのか、足場が狭くなるなあ」

ちひろ「プロデューサーさん公認なんですね……」

輝子「今は整頓中……確か追加予定のキノコをあっちに置いてる……」

ガッ

幸子「わっ!」ヨロ

輝子「あ」

ガンッ!

ちひろ「!!」

輝子「あー……」

ちひろ「大丈夫ですか幸子ちゃん!」
幸子「……」

幸子「痛たた……」ムクッ

ちひろ「えっ」

幸子「誰ですか! ここにキノコの鉢を置いたのは!」

幸子「おかげで躓いちゃったじゃないですか!」

輝子「フヒ……すまない親友、整頓中だった……」

幸子「ああ、輝子さんでしたか。まあキノコの時点で予想はつきましたが……」

P「大丈夫か?」

幸子「ええ、お尻打ったくらいですね」

ちひろ「いやいや、転ぶとき頭ぶつけてましたよね!? 机の角に! 尖ってるところに!」

幸子「まあ、ボクはカワイイので許してあげますよ!」フフーン

輝子「かたじけない……」
ちひろ「……」

P「……な?」

ちひろ「……たまたま当たりどころが良かっただけで……」

P「目の前で見ても信じないのか……」

ガチャ

小梅「お、おはよう、ございます……」ガタガタ

P「おー、おはよう小梅」

輝子「フヒ……おはよう……」

ちひろ「おはようこざいます……なんか小梅ちゃんの周りの物が揺れてるんですけど」
小梅「え、えっと……悪い霊が、いたので……」ガタガタ

小梅「今、成仏させてる、途中……」ガタガタ

小梅「結構、て、抵抗が、激しい……」ガタガタ

ちひろ「……えっと」

小梅「だ、大丈夫……乗り移らせは、させないから……」ガタガタ

P「あ、書類が落ちた」

輝子「ああ、土が、こぼれた……」

ちひろ「……早めになんとかしてくださいね」

小梅「は、はい……」ガタガタ
幸子「プロデューサーさーん、薬箱見つかりませんよー?」

P「んー? 他の引き出しじゃないのかー?」

ガタガタガタッ!

幸子「え!?」

小梅「!」

ガシャーン!

ちひろ「きゃあああ!!」

小梅「……意外と、しぶとい……」

ちひろ「ぷ、プロ、Pさん! 救急車!」
幸子「……」

幸子「痛たたた……」ノソッ

ちひろ「……ええっ!?」

幸子「なんで棚が倒れてくるんですか、もう!」

ちひろ「今、下敷きになって、え、あれ!?」

小梅「……大、丈夫?」

P「大丈夫かー?」

幸子「まあ、何ともないですね」

ちひろ「現在進行形で下敷きになってるのに何この余裕」

幸子「それより、この倒れた棚を何とかしてください」

幸子「このままだと動けません」
P「おーい、きらりー」

きらり「にゃっほーい☆ Pちゃん呼んだー?」

P「この棚、元に戻してくれ」

きらり「お安い御用だにぃ!」

きらり「にょわー☆」ゴトッ

幸子「ふう……」ムクッ

きらり「これでいい?」

P「もうちょい左」

きらり「わかったにぃ」ズズッ

きらり「どぉ?」

P「おっけー、サンキュな」

きらり「何かあったらまた呼んでにぃ! うぇへへ☆」

ちひろ「……」
幸子「………つっ」

ちひろ「! やっぱり何か」

幸子「ガラスで指切ったみたいです……」

ちひろ「それだけ!? 棚の下敷きになったのにそれだけ!?」

輝子「絆創膏、こっちに落ちてきた……」

幸子「あ、ありがとうございます」

小梅「他は、なんともない?」

幸子「ええ、大丈夫ですよ。なんてったって、ボクはカワイイので!」フフーン

ちひろ「……棚自体重い上に資料がガチガチに詰まってたというのに……」

P「ちひろさん、ガラスの片付けを頼んでいいですか?」

ちひろ「え? は、はあ……」
〜片付けが終わってアイドル達が仕事に行った後〜


ちひろ「……」

P「……どうですかちひろさん」

ちひろ「……まあその、認めましょう」

ちひろ「いつからあんな風になってたんですか?」

P「それが、気付いたらいつの間にかああなってたんですよね」

P「もしくはデビューした当初からそうだったのか……」

ちひろ「怖い事言わないでくださいよ……」
P「他にも色々あるんですが聞きます?」

ちひろ「あるんですか」

P「この前バンジージャンプの取材に行ってきたんですけどね」



幸子『ほほほ、本当に飛ぶんですかプロデューサーさん!』

P『そうだ』

P『幸子なら出来るはずだ』

幸子『ま、まあ、ボクはカワイイので、これくらいよ、余裕ですけど、ね!』

P『さあ行け!』ドン

幸子『わっ!? フギャー!!』ヒューン

ブチッ

幸子『え、ちょ!? ひゃあああぁぁぁぁ……』

ボチャーン

P『幸子ォーー!』
ちひろ「綱が切れて川に落ちたんですか!?」

P「はい」

ちひろ「そ、それで?」

P「風邪引いただけでした」

ちひろ「え、えー……?」

P「一日休んだら元気になりましたよ」

P「結構カワイイくしゃみしてましたね」

ちひろ「……」
P「次にですね」

ちひろ「間髪入れずに続けるんですね」

P「この前友紀が皆を誘って野球で遊んでたんですけどね」



友紀『フッフッフ、次のバッターは幸子ちゃんか』←ピッチャー

幸子『なんで大人達に混じってボクがやらなきゃいけないんですか……』←バッター

真奈美『すまないね、人出が足りなくてね』←キャッチャー

幸子『まあ……ボクはカワイイのでこれくらいこなしてみせますけどね!』

友紀『くらえぃ! 超豪球カミソリシュートォ!!』ギュオ

幸子『……あれ、ちょ』

ドゴォ!!

幸子『ぐっふぅ!?』

友紀『げ!』

真奈美『!』
ちひろ「脇腹にデッドボールしたんですか!」

P「ええ、しかも硬球ですよ硬球」

ちひろ「そ、それでどうなったんです?」

P「野外でやったせいで虫さされが出来てかゆいとか言ってました」

ちひろ「デッドボール関係ない!?」



P「そうだ、ちひろさん昨日の幸子のライブ見ました?」

ちひろ「あ、まだです。録画して後で見ようかと思って」

P「じゃあ丁度いいので見てみましょうか」

ちひろ「……まさか」

P「まあ、そのまさかですね」

ちひろ「ライブ中に何が起きたんですか……」
P「スカイダイビングで幸子が天使みたいにステージに降り立つって内容なんですけど」

ちひろ「嫌な予感しかしない」

P「見たほうが早いですね、再生しますよ」ピッ



幸子『ププププロデューサーさん、まさか本当に飛ぶことになるなんて……え、カメラ回ってる?』

幸子『えっと……み、みなさん! こここれから、カワイイボクが天使のようにステージに降り立ちますので!』

幸子『そ、その、楽しみに待っててくださいね!』

幸子『あ、落下時間ですか? ……あの、その……』

幸子『あ、押さな、うひゃあああぁぁぁぁ……』
幸子『(ぬおおお! ふ、風圧がすごい!)』

幸子『(……お、落ち着きましょう!)』

幸子『(そろそろパラシュートを開いて……)』ガチャ

幸子『あ、あれ? 開かない!?』ガチャガチャ

幸子『あ、もう地上に』

ビターーン!!

ザワザワザワ

観客『きゃああああ!!』

観客『おい、大丈夫かあれ!』

観客『も、もしかして死んだ……?』

P『幸子ォーー!』
ちひろ「うっ……」

P「さすがの俺もあの時は血の気が引きましたね」



幸子『……』

幸子『いったぁー……』ムクッ

観客『!?!?』

幸子『なんでパラシュートが開かないんですか……』

幸子『えっと、みなさん!』

幸子『あれ、マイク壊れてる……』

幸子『すいませーん、新しいマイクを……』

幸子『え? ああ、大丈夫ですよ?』

幸子『さて……みなさん!』

幸子『カワイイボクがステージに降り立ちましたよ!!』
ちひろ「……」

ちひろ「何事も無かったかのように歌い始めましたね……」

ちひろ「観客もスタッフも皆戸惑ってますよ」

P「あの時は、鼻を打って赤くなったくらいですかね」

ちひろ「あそこ、幸子ちゃんの形にクレーターが出来てるんですけど」

P「今も残ってますよ、幸子型クレーター」

ちひろ「……あ、クレーターに引っかかってよろけた」

P「……どうですかちひろさん」

ちひろ「人間やめてますよね」

P「おいおい、幸子に失礼じゃないのか」

ちひろ「他にどう言えと言うんですか!」
ちひろ「というか、何をどうしたらあんな風になるんですか!」

P「うーん……」

P「俺にもよく分からないですけど……アレじゃないですかね」

P「ほら、幸子がよく言ってる」

ちひろ「あー……アレですか?」


「「カワイイから」」


P「でしょうね」

ちひろ「それで納得しろって言われても」

ちひろ「……いや、もうそれでいいです」




おしまい
幸子は無茶振りがすぎてそろそろめっちゃ丈夫になったんじゃないかと思った

見てくれた人、ありがとう
輿水 幸子
http://www.imgur.com/PyUi9yU.jpeg
http://www.imgur.com/GJ1cBGR.jpeg

星 輝子
http://www.imgur.com/KB1qU2O.jpeg

白坂 小梅
http://www.imgur.com/K6OzGZp.jpeg

諸星 きらり
http://www.imgur.com/uqhDRqk.jpeg

姫川 友紀
http://www.imgur.com/QVY7Ohz.jpeg

木場 真奈美
http://www.imgur.com/ZBesqgh.jpeg

19:32│輿水幸子 
相互RSS
Twitter
更新情報をつぶやきます。
記事検索
アクセスカウンター
  • 今日:
  • 昨日:
  • 累計: