2013年11月07日

佐久間まゆ「じゃあ、いつ病むんですかぁ?」若林智香「今でしょっ☆」

智香「……ハア★」

島村卯月「智香ちゃん、どうしたの?」

姫川友紀「あれだよきっと。プロデューサーとの仲が、なかなか進展しない件についてだよ!」


智香「……ハア////」

卯月「図星なんだ……」

友紀「好きならもっとアタックすればいいのに……あ! ほら、智香ちゃんもああなりたいんでしょ?」

まゆ「Pさぁん。じゃあまゆ、収録がんばってはますねぇ」ギュッ

まゆ担当P「あ、ああ……」

まゆ「Pさんのまゆの可愛い所、しっかり見ていてくださいねぇ。えへへ」

まゆP「あ、ああ……」

まゆ「じゃあPさぁん、いつもの……はい」

まゆP「あ、ああ……」ナデナデ

友紀「業界内では有名な、黙認カップルだけあって熱々だね!」

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卯月「なんだか……まゆちゃんのプロデューサーさんの表情は、冴えないみたいなんだけど……」

友紀「なんでもほら、ヤンデレって言うの? まゆちゃんは凄いアタックでプロデューサーとつき合うことになったって……あれ?」

卯月「智香ちゃん?」

智香「師匠っ☆」カバッ

まゆ「な、なんですかぁ?」

智香「あ、アタシに……アタシにヤンデレを教えてくださいっ! この通りですっ☆」

まゆP「あ、ああ……」ガクブル

まゆ「……確か、若林智香ちゃんでしたよねぇ」

智香「はいっ☆」

まゆ「智香ちゃんは、ヤンデレになりたいんですかぁ?」

智香「はいっ! アタシはまだ未熟ですっ。上手には病めないかも知れませんっ。でも、一生懸命ヤンデレをおぼえますっ☆ だから……」

まゆ「残念ですけどぉ……」

智香「えっ?」

まゆ「ヤンデレは、誰かから教わるものじゃありませんよぉ?」

智香「……」

まゆ「ヤンデレは盗むものですよぉ!」

智香「!」


ヤンデレ格言

ド ド ド ド ド ド ド ド ド ド ド ド

『ヤンデレは教わるものじゃない 盗むものだ!』
               (by佐久間まゆ)

ド━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ン!!!



智香「で、でも……」

まゆ「でもぉ」

智香「えっ!?」

まゆ「でも、お友達としてなら……まゆ、智香ちゃんと色々とお話ししてもいいなあって思いますよぉ」

智香「え? あ、うんっ☆ こちらこそ」

まゆ「じゃあこれからは、まゆと智香ちゃんはお友達ですねぇ。えへへ」

智香「うんっ!、よろしくねっ☆」
後日


まゆ「ヤンデレには大きく分けて、3種類あるんですよぉ」

智香「3種類っ?」

まゆ「徳川家康タイプ、豊臣秀吉タイプ、織田信長タイプの3つなんですねぇ」

智香「戦国武将なのっ?」

まゆ「そうですよぉ。この3人の性格の違いを語る、有名な句があるのをご存じですかぁ?」

智香「ええと、確かホトトギスが出てくるんだよねっ?」

まゆ「よく知ってましたねぇ。その句を、恋愛に対する姿勢として解釈するとぉ、タイプの違いがわかるんですよぉ」

智香「そうなのっ? 確か、徳川家康は……」

まゆ「鳴かぬなら鳴くまで待とうホトトギス、ですねぇ。これを恋愛として解釈をするとぉ……『好きな人ができたけど彼女がいるみたい……別れるまで待とう』になりますねぇ」

智香「なるほどっ☆ じゃあ豊臣秀吉は……」

まゆ「鳴かぬなら鳴かせてみせようホトトギス、ですねぇ。これは恋愛に解釈すればぁ……『好きな人ができたけど彼女がいるみたい……彼女の悪い噂やあの手この手で別れさせちゃおう』となるわけなんですよぉ」

智香「すごくわかりやすいねっ☆」
まゆ「えへへ。ちなみにまゆはぁ、最後のタイプなんですよぉ」

智香「というと、織田信長タイプだねっ」

まゆ「そうなんですよぉ。鳴かぬなら殺してしまえホトトギス、恋愛に解釈すればぁ……『好きな人ができたけど彼女がいるみたい……殺そう』ですねぇ」

智香「なるほどーっ☆」


ヤンデレ格言

ド ド ド ド ド ド ド ド ド ド ド ド ド

『好きな人ができたけど彼女がいるみたい……殺そう』
                 (by佐久間まゆ)

ド━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ン!!!



まゆ「智香ちゃんはぁ、自分ではどのタイプだと思いますかぁ?」

智香「プロデューサーさんのこと、好きでたまらないんだけどこれまで全然アタックできなかったからっ……やっぱり徳川家康タイプなのかなっ?」

まゆ「うーん。一概にそうとも言えないかもしれませんけどぉ、それを前提に考えてみましょうかぁ」

智香「うんっ……でも……」

まゆ「どうしたんですかぁ?」

智香「今までなんにもアタックできなかったし、その上で自分が待つタイプだとしたら……アタシいつまでたっても……」

まゆ「それは違いますよぉ、智香ちゃん!」

智香「……」

まゆ「ヤンデレになるのに遅すぎるということはないんですよぉ!」

智香「!」


ヤンデレ格言

ド ド ド ド ド ド ド ド ド ド ド ド ド

『ヤンデレになるのに遅すぎるということはない
It's not too late to be a Yandere』
                 (by佐久間まゆ)

ド━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ン!!!



まゆ「状況がいかに不利でもぉ、ヤンデレはいつだって逆転できるんですからぁ」

智香「まゆちゃんっ! アタシ……アタシ目が覚めた気がするよっ☆」

まゆ「その気持ちが大事ですよぉ。ヤンデレに涙は似合いませんからぁ、似合うのは笑顔ですからねぇ」


ヤンデレ格言

ド ド ド ド ド ド ド ド ド ド ド ド

『ヤンデレに涙は似合わない 似合うのは笑顔だ』
               (by佐久間まゆ)

ド━━━━━━━━━━━━━━━━━━ン!!!



智香「アタシもう泣かないよっ! いつも笑顔を忘れないっ☆」

まゆ「その心意気ですよぉ。まゆみたいな笑顔を、忘れないでくださいねぇ」

智香「それで、とりあえずアタシはどうしたらいいのかなっ?」

まゆ「智香ちゃんはぁ、積極的に動くんじゃなくて待つタイプみたいですからぁ、さりげないアピールが重要だと思いますよぉ」

智香「さりげないアピールっ?」
次の日


智香「おはようございまーすっ☆」

川島瑞樹「おはよう、智香ちゃん。……4月になったとはいえ、やっぱり智香ちゃんは若いわよね」

智香「そうですかっ?」

瑞樹「キャミソールなんて、私がこの季節に着たら風邪ひきそうだもの」

智香「アタシ、レッスンでも動きが多いですからっ☆」

P「おはよう。晴れたせいか、今朝は寒いな……うおっ! 智香は薄着だな」

智香「おはようございますっ☆」

瑞樹(智香ちゃん、手を上げて……腋が丸見え。若いわね……)

P「お、おう。寒くないのか?」

智香「はいっ! 今日もレッスンでいい汗かきますっ☆」

P「がんばれよ」
さらに次の日


間中美里「智香ちゃん、今日はタンクトップぅ? 昨日よりも寒いのにぃ」

智香「えへへっ☆ 今日もレッスンがハードですから」

美里「智香ちゃんはぁ、元気すぎてダンスを合わせるのが大変だからなぁ」

P「いやー、春とか言われても信じられないよな。またコート出しちまった……智香、タンクトップか!?」

智香「はーいっ☆」

美里「腋、見えてるよぉ」

P「元気だなあ」
またさらに次の日


三好紗南「へへっ。寒い日は事務所でゲーム、ゲーム」

智香「紗南ちゃんっ。おはよーっ☆」

紗南「智香ちゃん……ノースリーブなんて寒くないの?」

智香「ぜんぜーん。紗南ちゃんも一緒にレッスンしようよ」

紗南「今日はゲームをします。あ、智香ちゃんも一緒にどう」

P「こらこら、ちゃんとレッスンもしてくれよ……智香、今日も薄着だな」

智香「はいっ☆」

紗南「あんまり手を上げると……まあ智香さんはいつも腋が見えてるけど」

P「……そうだな」

P(無防備な智香……なんだかドキドキするな)

P「……」チラチラ
まゆ「どうでしたかぁ? 少しはプロデューサーさんの気をひけましたかぁ?」

智香「どうかなっ? でも……うん、そうかもっ……」

まゆ「えへへ。まずは、相手に自分を意識させないといけませんからねぇ」

智香「うんっ☆ じゃあこれからは、ドンドンとアピールしていくんだねっ?」

まゆ「だめですよぉ、智香ちゃん」

智香「えっ!?」

まゆ「ここはあえて、プロデューサーさんを避けてくださいねぇ」

智香「ええっ!? せっかくプロデューサーさんの気をひけたのにっ?」

まゆ「えへへ、これぞ男と女の第一法則ですよぉ」

智香「男と女の……第一法則っ?」

まゆ「追えば逃げる、逃げれば追うですよぉ」


ヤンデレ格言

ド ド ド ド ド ド ド ド ド ド ド ド

『男と女の第一法則
         追えば逃げる 逃げれば追う』
               (by佐久間まゆ)

ド━━━━━━━━━━━━━━━━━━ン!!!



そして次の日


P「ふう。ようやく温かくなってきたかな……おお、智香おはよう」

智香「……おはようございます」

P「? 智香? 今日はいつもよりずいぶんと厚着だな」

智香「アタシだって、セーターぐらい持ってますよっ?」

P「そ、そりゃあそうだろうけど……」

智香「あ、じゃあ今日もレッスンがんばりますねっ☆」

P「あ……」

P(なんだろう、この残念感……)

卯月「プロデューサーさん?」
更に翌日


P「ようやく朝の着替えが楽になってきたよな」

智香「はいっ。じゃあレッスンに行きまーすっ☆」

P「あ、ああ……」

卯月「変ですよね、智香ちゃん。暖かくなったのに、逆に厚着で」

P「……そうだな。なんか挨拶もそこそこに行ってしまうし」

卯月「プロデューサーさん? なんだか寂しそうですよ」

P「そ、そんなことないぞ。別に」

P(智香……)
智香「プロデューサーさん、なんだがすごくアタシの事を気にしてたみたいなんだっ☆」

まゆ「よかったですねぇ。男と女って、つきまとわれると鬱陶しくなって逃げちゃいますけどぉ、避けられると逆に追いかけたくなりますからねぇ」

智香「避けた方がいいなんて、アタシ思いもしなかったよっ☆」

まゆ「徳川家康タイプの娘は、特に有効なんですよぉ」

智香「それで次はどうすればいいのかなっ?」

まゆ「えへへ。次は……男と女の第二法則ですよぉ」

智香「そうかっ、第一があれば第二があるんだねっ☆」

まゆ「智香ちゃんもわかってきましたねぇ」

智香「それで? 第二法則はどんなのなのっ☆」

まゆ「男は最初の男になりたがり、女は最後の女になりたがる。ですよぉ」


ヤンデレ格言

ド ド ド ド ド ド ド ド ド ド ド ド ド

『男と女の第二法則
男は最初の男になりたがり 女は最後の女になりたがる』
                  (by佐久間まゆ)

ド━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ン!!!



安部菜々「ナナなんかねえ、フォークダンスとかの時に男の子たちから大人気だったんだよ」

P「菜々さん……フォークダンスって、今はあんまり……」

卯月「そんなことないですよ。今だって、体育祭とか文化祭の後夜祭とかでやりますよ」

菜々「ね、ねー……」

P「そうなのか? 俺、高校は男子校だったからなあ」

荒木比奈「ぷ、プロデューサーは男子校だったっスか!? だ、男子校ではフォークダンスはしないんスか?」

P「するわけないだろ。そんな哀しいイベント」

比奈「哀しくないっス! アタシ達の業界では、ご褒美っス!!」

P「? なんで興奮してるんだ? 大体どこの業界だよ、その業界って」

大西由里子「失礼します。こちらで、我が業界のご褒美についてのお話をうかがえると聞いたのですが」

比奈「こっちっス! こっち!!」

P「ホントにどこの業界だ……」
卯月「でもフォークダンスって、ちょっと気恥ずかしいんですよね。やっぱり男の子と手を握るって、少し////」

比奈「プロデューサーも恥ずかしいっスか!? 男の子と手を握るのは!?」

由里子「どんな心境ですか? 嬉しさと恥ずかしさの割合は!?」

P「だから、してないんだって。そうか、やっぱりフォークダンスって恥ずかしいものか」

菜々「そんな風に、ナナも思っていた時期もあったかなー……」

P「菜々さん……17歳じゃ……」

卯月「智香ちゃんは? やっぱりフォークダンスの時とか恥ずかしくなかった?」

智香「えっと、あのっ……////」

卯月「そうだよね、やっぱり」

智香「アタシ、そういうのしたことなくてっ……////」

卯月「えっ!? な、ないんだ」
智香「アタシのいた学校じゃあ、そういう行事って無かったんだっ//// ほら、薩摩おごじょは薩摩隼人の後ろを歩くもんだからっ☆」

菜々「古風なんだね。でもそういうの、いいかもね」

P(菜々さんに古風と言われてる……)

由里子「となると鹿児島の男の子は自然と……」

比奈「男の子同士で、フォークダンスをすることになるっスね!」

P「なるかっ!! なんでもすぐに妄想するな!!!」

菜々「じゃあ智香ちゃんは、まだ男の子と手を握ったことないの?」

智香「恥ずかしながらっ////」

卯月「そうなんだ。じゃあ、智香ちゃんと最初に手を握るのは誰なんだろうね」チラッ

P「……」

P(な、なんだろう……胸がドキドキする)
比奈「ところでプロデューサー、その男子校についてもっと突っ込んだ質問をしたいっスが!」

百合子「ぜひ!」

P「……あ、智香。オーディションの時間だな。行こう」

智香「はいっ☆」

比奈「そんなあ、殺生っス」

百合子「ご褒美がぁ〜」

P「ふう。まったく、智香のオーディションに助けられたよ」

智香「へへっ☆ でも今日のオーディション、今までで一番大きい仕事ですよねっ」

P「ああ。正直、神頼みでもあるが、もし取れたら……大きなステップになるな」

智香「……」

P「智香? 緊張してるのか?」

智香「へ……へへへっ☆ こんなの……アタシらしくないですねっ★」

P「智香……そんなことないぞ。智香が本当は繊細なのは、わかってる」

智香「……あの、プロデューサーさんっ!」

P「なんだ?」

智香「手……握ってもらえませんかっ」

P「えっ!?」
智香「握ってください……」

P「い、いいのか?」

智香「プロデューサーさんに、握って欲しいんですっ☆」

P「わ、わかった」

ギュッ

智香「えへへっ☆ プロデューサーさんの手、あったかいですねっ☆」

P「そうか?」

智香「はいっ☆ なんだか……落ち着きますっ☆」

P「……俺も」

智香「えっ!?」

P「なんか、落ち着く。へ、変だよな。俺が智香のオーディションで落ち着いてもしょうがないのにな」

智香「そんなことないですよっ☆」

P「えっ!?」

智香「プロデューサーさんが落ち着いてアタシを見ていてくれるならっ……アタシを応援してくれるならっ、アタシがんばれますっ☆」

P「……俺はいつでも、智香を見ている。応援してるからな」
智香「そうでしたねっ。バレンタイン・パーティーの時も、パジャマ・パーティーの時も……あっ!!」

P「ど、どうした?」

智香「パジャマっ……」

P「パジャマ?」

智香「家族以外で、パジャマ姿を見られたの……プロデューサーさんが初めてですよっ☆」

P「そうか。手を握ったのも……だな」

智香「……はいっ////」

P「……////」ドキドキ
智香「プロデューサーさんとの仲、すっごく進展した気がするんだよっ☆☆☆」

まゆ「よかったですねぇ」

智香「プロデューサーさん、いつもアタシを見てるんだっ☆」

まゆ「でも、気を引き締めてこれからもしっかり病んでいってくださいねぇ。これからは、家とかにどんどん押しかけていくんでいよぉ」

智香「うんっ☆ あれっ?」

まゆ「? どうしたんですかぁ? そろそろ出番ですよぉ」

智香「あれ……」
智絵里「わ、私を見捨てるんですか?」

智絵里担当P「いや、何を言ってるんだよ。今日は他の娘の収録があるから、智絵里は戻ってレッスンしていてくれってだけだ」

智絵里「私をほったらかして他の子と……お願いです、私を捨てないでください!」

智絵里P「いや、だから……お、もうこんな時間じゃないか。智絵里、帰ったらゆっくり説明するから今日はレッスンをしてるんだぞ。じゃあな」

智絵里「ぷ、プロデューサーさん。プロデューサーさん! プロ……」ガクッ

智香「……」
※訂正

×智絵里「わ、私を見捨てるんですか?」
○緒方智絵里「わ、私を見捨てるんですか?」

そして画像先輩、本当にありがとうございます。
まゆ「智香ちゃん、どうしたんですかぁ? はやく行きましょう?」

智香「智絵里ちゃん……可哀想っ……」

まゆ「智香ちゃん? 下手な同情は、あの娘の為になりませんよぉ?」

智香「うん……わかってるよっ。でもっ……」

まゆ「ハアっ……もう、智香ちゃんはしょうがありませんねぇ」

智香「? まゆちゃん?」

まゆ「見捨てておけないんですよねぇ。じゃあ……」

智香「まゆちゃん……うんっ☆」

智絵里「私を捨てて、他の子と……そんなの……そんなの……」

まゆ「待ってくださぁい。どこへ行くつもりなんですかぁ?」

智絵里「わ、私……!?」

智香「プロデューサーさんを、追っかけるつもりなんだよねっ?」

智絵里「み、見捨てられるぐらいなら、い、いっそ……どこまでもプロデューサーさんを追いかけて……」

まゆ「智絵里ちゃん」ニコニコ

智絵里「な、なんですか?」

まゆ「そんなの本当のヤンデレじゃないよぉ?」
智絵里「本当の……ヤンデレ?」

まゆ「恋心を、成就させてこそヤンデレだよぉ。成就できない、ただ破滅するだけの恋心なんて……ただのアブナイ娘なんだよぉ」

智絵里「……で、でも」

智香「好きな人を思う気持ちは、アタシ達もわかるよっ☆ でも、だからこそ智絵里ちゃんには間違ったヤンデレにはなって欲しくないんだよっ!」

智絵里「……」

まゆ「それにね。確かに智絵里ちゃんのヤンデレは、まだまだ荒削りです。でもぉ、まゆはそこに光るものを感じました!」

智絵里「ヤンデレ……私が、ヤンデレ……」

智香「もし良かったらアタシ達と、一緒にヤンデレを研鑽していこうよっ☆」

智絵里「あの……あなた方はいったい、どこのどういう方たちなんですか?」

まゆ「えへへ。まゆ達はただの、旅のヤンデレですよぉ」

智香「ただ少々、お節介焼きなのが玉に瑕なんだけどねっ☆」
智絵里「それで、あの……ヤンデレってどうすればいいんですか?」

智香「ではまゆ師匠、教えてあげてください」

まゆ「まゆ、やんないよぉ。ワッキーやんなよぉ」

智香「あ、アタシが教えるのっ!?」

まゆ「最近は智香ちゃんのヤンデレ力も、かなり高まってますからねぇ」

智香「じゃあここはアタシが、前回のおさらいの意味もこめて……エヘンっ☆」

智絵里「?」

智香「ヤンデレとは、病むことなんだよっ☆」


ド ド ド ド ド ド ド ド ド ド

『ヤンデレとは 病む事と見つけたり』
            (by若林智香)

ド━━━━━━━━━━━━━━━━ン!!!



まゆ「プロデューサーとアイドルの関係は、最初はお仕事相手として始まりますねぇ」

智絵里「そ、それはもちろん……」

智香「プロデューサーは当然、いつでもアタシ達を見てくれているよっ☆ 智絵里ちゃんもわかるでしょっ?」

智絵里「それは……」

まゆ「あとは、ほんの少し病むだけでいいんですよぉ」
智絵里P「智絵里、レッスンに来なかったってトレーナーから聞いたぞ! どうしたんだ!」

智絵里「……ごめんなさい、プロデューサーさん」シューン

智絵里P「反省してるんだな」

智絵里「はい。自分でもどうしてさぼっちゃったのか、わからないんです」

智絵里P「……そうか」

智絵里「プロデューサーさんに見捨てられちゃうんじゃないかって……怖くて……私……」

智絵里P「……智絵里。そんなはずないだろ」

智絵里「わ、私……私が弱いから……自信がないから……ごめんなさいプロデューサーさん。ごめんなさ……」

智絵里P「……いいんだ智絵里。俺も悪かった……いや、俺が悪かった」

智絵里「プロデューサーさん……」

智絵里P「これからは智絵里を一番に、しっかりと守ってやるからな」

智絵里「プロデューサーさん……私……私、ごめんなさい……ごめんなさい!」

智絵里P「智絵里……」

ギュッ


ド ド ド ド ド ド ド ド ド ド ド

『相手の負い目で追い込め それがヤンデレだ』
              (by緒方智絵里)

ド━━━━━━━━━━━━━━━━ン!!!



智絵里「あれからプロデューサーさん、すっごく私に気を遣ってくれるようになったんです」

まゆ「良かったですねぇ」

智香「もう智絵里ちゃんも、立派なヤンデレだねっ☆」

智絵里「そんな……私なんて、まだまだです……」

まゆ「そんなことありませんよぉ。智絵里ちゃ……!」

智香「どうしたのっ? あれ……?」

智絵里「た、確かあなたは、渋谷凛さん……」

まゆ「久しぶりですねぇ。お元気でしたかぁ?」

凛「……ツンデレの神谷奈緒が、担当プロデューサーにフラれた」

智香「!」

智絵里「!」
凛「どうする? ヤンデレの佐久間まゆ?」

まゆ「……別にどうもしませんよぉ」

凛「冷たいね。まゆはもっと、人情派かと思ってた」

まゆ「冷たいのはクーデレの凛ちゃんの、十八番ですけどねぇ。凛ちゃんこそ、どうするんですかぁ?」

凛「所詮神谷奈緒は、デレ四天王の中でも一番の小者」

まゆ「でも……中の人が釘宮さんにでもなれば、あるいはぁ……」

智絵里「お、お話が高尚すぎて、私ちょっと理解できません……」

智香「あ、アタシもっ……」

凛「だが四天王最後の1人、彼女はすぐに動く。そういう娘……」

まゆ「アイドル界に、風が吹きそうですねぇ……」
智香「まゆちゃん。今の話、アタシたちには全然わからなかったんだけどっ!」

まゆ「気にしなくてもいいんですよぉ」

智香「でも……」

智絵里「私たちも、何かあれば手伝いますから」

まゆ「2人ともぉ……」

智香「ヤンデレは、ひとりじゃないんだよっ☆」

智絵里「そうですよ!」


ド ド ド ド ド ド ド ド ド ド ド ド ド ド ド

『一人じゃないヤンデレ 何はなくともそれでよしとしようか』
                     (by若林智香)

ド━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ン!!!



まゆ「えへへ。まゆ、智香ちゃんたちに逆に教わっちゃいましたねぇ」

智香「ヤンデレは1人じゃないよっ☆」

智絵里「みんなでどんどん、病んでいきましょうね」

三村かな子「あの……私もヤンデレになりたいんだけど、いいかな?」

智香「かな子ちゃん? かな子ちゃんもヤンデレになって担当プロデューサーさんと、恋人になりたいのっ?」

かな子「うん、そうなんだよ。私、プロデューサーさんのことが……トッポと同じぐらい好きなの!」

まゆ「……?」

智絵里「……?」
智香「……あ、あのかな子ちゃん? 今のたとえは、ちょっとわかりにくかったかもっ★」

かな子「え? トッポだよ、トッポ?」

智香「もう少し、具体的に説明してもらえないかなっ☆」

かな子「え? うーんとね、コアラのマーチぐらいって言った方がいいのかな?」

まゆ「あの、ちょっといいですかぁ?」

かな子「え? うん」

まゆ「例えがわかりにくいのはともかくとしてぇ、かな子ちゃんはプロデューサーの事が何かと同じぐらい好きなんですかぁ?」

かな子「……そう言われると……」

まゆ「ヤンデレを目指すなら、何よりもその人の事を好きじゃありませんとぉ……その想いがヤンデレの原動力なんですよぉ」


ヤンデレ格言

ド ド ド ド ド ド ド ド ド ド ド ド ド

『Pさんラブ!! まゆはPさんが好き 愛してる!!
だからこそPさんの方も まゆを愛するべきだよねー』
                 (by佐久間まゆ)

ド━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ン!!!



かな子「そっか。そういう真剣な気持ちが、私には足らなかったのかなあ」

智香「今からでも遅くないよ、かな子ちゃん。お菓子に向けていた気持ちの分も、全部プロデューサーさんに向けるんだよっ☆」

智絵里「そうしたらかな子ちゃんは、きっとものすごいヤンデレになれますよ」

かな子「ありがとうみんな。私、やってみる! お菓子の代わりに、プロデューサーさんを!!」
かな子「ゼハハハハ! プロデューサーさん、おはようございます」

かな子担当P「おはよう、かな子。なんだ? 今の笑い声は」

かな子「プロデューサーさん。私、昨日からお菓子を食べるのをやめました」

かな子P「え? かな子が大好きなお菓子を? なんで……」

かな子「お菓子を吸い込む力を、別のモノを吸い込む力として使うためですよ」

かな子P「え? どういうことだ?」

かな子「こういうことです。ゼハハハハ! いきますよ! ゼアァァァ! 病みの力が引きずりこむもう一つのもの……それはプロデューサーさんです!!」

ビュウウウゥゥゥーーーッッッ

かな子P「な、なんだ!? 俺の身体が、かな子に引き込まれる!!」

かな子「ゼハハハハ! これが病み病みの実の、病み人間の力です!!」

かな子P「う、うわあああぁぁぁーーーっっっ!!!」

かな子「ひとつになりましょう! プロデューサーさん!!!」

ゴゴゴ ドン

かな子「吸収完了」
松尾千鶴「失礼ですが、佐久間まゆさんと若林智香さんですね」

まゆ「そうですけどぉ。誰ですかぁ?」

千鶴「松尾千鶴と申します」

智香「確か書道が上手なアイドルなんだよねっ☆ 初めまして」

千鶴「こちらこそ」

まゆ「それで? まゆ達になんの用ですかぁ?」

千鶴「……えっ……あっ。その……ヤンデレ……」

智香「えっ?」

千鶴「その……どうするのか……」

まゆ「千鶴ちゃんも、ヤンデレになりたいんですかぁ?」

千鶴「別に……ヤンデレに興味はないし。……興味ないんだけど……」

智香「?」
千鶴「その……そう、理論です!」

まゆ「?」

千鶴「ヤンデレとは何か、どういう理論なのか、そしてその神髄というか、そういうものはなんなのかを説明してください」

智香「ヤンデレの……神髄っ?」

千鶴「ヤンデレで可愛くなれるなら……じゃ、じゃなくて。どんなものかわからないものに、興味をもっていいかわからないから」

まゆ「はあ……」

千鶴「だから答えてください。ヤンデレとはなんなのか、そしてその神髄は」

智香「はあ……」

千鶴「今をときめく、ヤンデレの大家と言われるお二人ならご存じのはず」

まゆ「ヤンデレの神髄ねぇ……」

智香「ヤンデレの神髄っ?」

千鶴「さあ、返答やいかに!」
まゆ「……」

智香「……」

千鶴「さあ!」

まゆ「そんなこと、まゆにもわかりませんねぇ……」

千鶴「えっ!?」

智香「考えたこともないよねっ☆」


ヤンデレ格言

ド ド ド ド ド ド ド ド ド ド ド ド ド

『ヤンデレとはなにか……まゆにもわかりませんねぇ』
                 (by佐久間まゆ)

ド━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ン!!!



千鶴「知らないんですか? ヤンデレを実践しているのに、ヤンデレの神髄を……ハッ!!!」

千鶴(禅の開祖にして書の大家、達磨大師。その達磨を梁の武帝が訪ねて禅のなんたるかについて聞いたところ、達磨は座したまま『知らず』とのみ答えたというけど……)

まゆ「では千鶴ちゃん、まゆ達は急ぐので失礼しますねぇ」

智香「まったねー☆」

千鶴「え? あっ……」

千鶴(……間違いない、この人こそヤンデレだ。ヤンデレなんだ)

千鶴「ま……待ってください! 私……私も!」
天海春香「私も聞いたよ。今、アイドル界で流行始めてるんだよね」

萩原雪歩「本当にプロデューサーとつき合えるのかなあ。それなら私も……」

我那覇響「どうしたんだー? 二人ともなんの話をしてるんだ?」

春香「ああ、響ちゃん。あのね、最近アイドルの間でヤンデレっていうのが流行ってるんだよ」

響「ヤンデレ? ヤンデレって、なんなんだ?」

雪歩「えっと。わかりやすく説明すると、精神を病んで相手にせまっちゃう恋愛のことかなあ」

響「精神を病んで? そんなことしたら、相手に嫌がられるんじゃないか?」

春香「うーん。私もよくわからないんだけど……でも何人ものアイドルが、そのヤンデレで担当プロデューサーさんとつき合うことに成功してるって」

響「な! ぷ、プロデューサーとか!?」

雪歩「それが本当なら、ちょっと興味があるって言うか……詳しく知りたいなあって」

響「自分は、そういうの良くないと思うぞ!」

春香「えっ!?」

響「恋愛とか、誰かとおつきあいするっていうのは、健全じゃないといけないと思うぞ!」

雪歩「そ、それは……」
響「要するにそのヤンデレっていうのは、不健全な精神状態で相手に交際をせまるんだろ? そんな恋愛が、上手くいくはずないぞ!!」

春香「うーん。そう言われると、それもそうかなあ」

響「青空の下で、共に手を取りながら語り合う……そういうのに自分は憧れるぞ!!」

雪歩「響ちゃん、そういう恋愛が理想なんだ……」

響「と、ともかく自分、そのヤンデレとかいうのには大反対だぞ////」

春香「あ、噂をすれば……」

響「どうしたんだ?」

雪歩「あそこにいる佐久間まゆちゃんと、若林智香ちゃんがヤンデレの中心アイドルらしいんだよ」

響「そうなのか? よし、いい機会だから自分がひとこと言ってやるぞ!」

春香「えっ!? そ、それは……」

雪歩「い、いいのかな?」

響「自分が健全な恋愛のすばらしさを説いて、ヤンデレなんて止めるように話してくるぞ!!!」
春香「ひ、響ちゃ……行っちゃった」

雪歩「も、もめ事にならないかなぁ」

春香「響ちゃんも、そんな乱暴な事はしないと思うけど……」

雪歩「ひとこと言うだけなら、大事にはならないよね?」

春香「うん。響ちゃん、ああ見えて自分をしっかり持ってるから……あっ、帰ってきた」

雪歩「早いね。良かった、本当にひとこと言うだけだったんだね」

春香「おかえり、響ちゃん」

雪歩「どうだったの? どんな話をしたのかな?」


                二''-.ヽヘ / /  ゛''''‐‐‐--....
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春香「……この短時間で……」

雪歩「すっかり染まっちゃってるね」

春香「さすが……」

雪歩「響ちゃんだね……」
こうして、ヤンデレの嵐は瞬く間にアイドル業界を席巻した。


村上巴「最後じゃけん、言うとったるがよ。狙われるもんより、病むもんの方が強いんじゃ。そがな考えしとったら、スキができるど」ギュッ

森久保乃々「に、逃げますよー……ち、ちゃんと見てないと、逃げちゃうんですけどー……」チラチラッ

大和亜季「私達は! プロデューサーを愛し!! そして戦った!!! ……だからプロデューサーも私達を愛してくれ……」

市原仁奈「ヤンデレの気持ちに、なるですよー……」

龍崎薫「せんせぇ、かおるのおにぎり食べる? べつになんにもはいってないよー」ニコニコ

ケイト「コノ本の、コノ部分が病め……読めなイんデスけド……この本デスか? 『国際結婚の仕方』という本デスがー……アナタがワタシに読んでくだサーイ!!!」

十時愛梨「今日は暑いですねー! それにしても暑いですねー!! いや、ホントに暑いですねー!!!」

及川雫「私も病みますよー!」
卯月「なんだか最近、みんなすごい病み始めたと思わない?」

友紀「アイドルみんな、病んでる感じだよ!」

卯月「それが今の流行で、ヤンデレがむしろ普通なら私も病んでみようかな……」

友紀「えっ!? 卯月ちゃんまで!!」

卯月「友紀ちゃんは? 病まないの?」

友紀「私は……別にプロデューサーが好きなわけじゃないし!」

卯月「プロ野球選手とかを相手に、病めるかも知れないよ?」

友紀「私も病むよ!」

卯月「……ま、まあいいか。最近はほら、まゆちゃんと智香ちゃんがこんなのを始めてるんだよ」

友紀「? これって通信教育講座……ヤンデレ講座?」

卯月「講師は一流で、テキストはバインダー式。毎日ちょっとの時間で進められるから、アイドル活動にも支障なく続けられます……だって」

友紀「この講師のまゆちゃんの言葉、ちょっとグッとくるね!」


ヤンデレ格言

ド ド ド ド ド ド ド ド ド ド ド ド ド ド

『地球育ちのサイヤ人 孫悟空のように強く
 宇宙海賊 コブラのようにダンディで
 シティハンター 冴羽撩のように頼り甲斐があり
 北斗神拳伝承者 ケンシロウのように愛に生き
 天才バスケットマン 桜木花道のように努力家で
 テニスの王子様 越前リョーマのように小気味よく
 サッカーの申し子 大空翼のように爽やかで
 現代の本因坊秀策 進藤ヒカルのように懸命で
 表裏一体の決闘者 武藤遊戯のように伝説となり
 帝拳高校の番長 前田太尊のようにプロデューサー思いで
 男塾総代 剣桃太郎のように女気に満ち
 セクシーコマンドー部部長 花中島マサルのように剽軽で
 電影少女の再生者 弄内洋太のようにピュアで
 ジョースター家の末裔 空条承太郎のようにクールで
 霊界探偵 浦飯幽助のように型破りで
 崑崙山一の策士 太公望のように機転が利き
 正義超人 キン肉マンのように友情に厚く
 青銅聖闘士 ペガサス星矢のように熱血で
 人斬り抜刀斎 緋村剣心のように優しく
 大ふへん者 前田慶次のように傾く

 そんな「ヤンデレ」に、あなたもなってみませんかぁ?』
                   (by佐久間まゆ)

ド━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ン!!!



その頃 きらりんルームにて


小日向美穂「き、きらりさん。や、ヤンデレの人たちをこのままにしておいていいんでしょうか?」

諸星きらり「心配ないにぃ。ヤンデレは一時の風潮に過ぎないにぃ。最後にはきらり達、デレデレがPちゃんとはぴはぴすう☆ ばっちし!」

美穂「で、ですが……」

きらり「もちろんその時は、美穂ちゃんにもがんばってもらうにぃ。うっぴょー☆」

美穂「は、はいっ! わ、わたし、がんばりますっ!」

きらり「そんなに緊張することないにぃ☆」

美穂(そ、そう言われても……う〜っ、緊張するなぁ……)

きらり「美穂ちゃんにはきらり、期待してるにぃ☆」ポンッ

美穂「は、はいっ! 私、まだまだがんばりますっ!」

きらり「おにゃーしゃー☆」
友紀「じゃあ卯月ちゃん、さっそく申し込もうよ!」

卯月「……今、気がついたんだけど」

友紀「?」

卯月「このヤンデレ講座の隣に、もうひとつ通信講座の広告が……」

友紀「! これって……」
まゆP「全国のプロデューサーの皆様、こんにちは。そして当、ヤンデレ対策講座へようこそ」

まゆP「昨今のヤンデレアイドルブーム、プロデューサーとしてお困りの方も多いと思います」

まゆP「そんなプロデューサー諸氏の為のこのヤンデレ対策講座。講師は私を含む一流で、テキストはバインダー式」

まゆP「しかも毎日ちょっとの時間で進められるから、プロデュース活動にも支障なく続けられます」

まゆP「今なら、修行を積まなくても簡単に目からハイライトを消すことができる、コンタクトレンズもお付け致します」

まゆP「それもいざという時のため、2個! もちろん送料はジャパネット・センカワが負担いたします」

まゆP「アイドルに病まれる前に、対策を講じておくのも一流のプロデューサーの心得!」

まゆP「本日午後7時までに申し込まれた方は、300モバコインでベテラントレーナーを1人お付け致します!!」

まゆP「さあ、今すぐ申し込みを!!!」
卯月「……」

友紀「……」

卯月「結局、私たちアイドルってプロデューサーさんの手のひらの上なんだよね……」

友紀「……同感。私たちは、まじめにアイドル活動しよう!」

卯月「そうだね。普通に活動するのが一番だね」


プロデューサー格言

ド ド ド ド ド ド ド ド ド ド ド ド ド

『なァまゆゥ……もういい加減によォ、
プロデューサーさんに実力を見せてくれよォォッ』
                 (byまゆ担当P)

ド━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ン!!!



これにて襲撃……否 終劇
以上でおわりです。

読んでくださった方、コメントを下さった方、本当にありがとうございました。
そして画像先輩、いつも本当にありがとうございます。
腋にこだわったりもしていただき、圧倒的大感謝です。

21:02│佐久間まゆ 
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