2013年11月07日

幸子「プロデューサーさんが喫茶店を始めたんですけど」

この作品は

P「俺、プロデューサー辞めるから」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1369395323/


の続編となっております。
読んでいなくても楽しめるとは思いますが、よければご一読頂けると嬉しいです。

安価スレになっております。
途中で安価についての注釈を加えたいと思っていますのであしからず。

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1369914044

友紀「Pさーん!」カランカラン

P「はいはい、いらっしゃいませー」

茄子「すみません、いつもいつも……」

P「いえいえ。アイツが悪いんです。アイツが」

友紀「Pさん、ほら!ビールビール!」

P「……へいへい」

茄子「あ、私は……」

P「わかりました。度数低めのにしときますね」



幸子「……」
P「愛海ぃー!!」

愛海「うひひひひ!ほらほら、捕まえてごらーん!」

ナターリア「うぅ、怪我されタ……というわけデ、プロデューサー!責任とって結婚しテ!」

P「なんでそうなるんだよ?!」

桃華「Pさんと結婚するのは私ですわ!」

美優「……婚姻届……あ、忘れました……」

泰葉「……いつも騒がしいですね。ここは」



幸子「……」
いきなり誤字orz 怪我されタ→汚されタ


あずき「じゃじゃーん!喫茶店大改造だいさくせーん!!」

P「おま、ドリルとかどっから持ってきた?!」

菜々「Pさーん!こことかこうしたらどうですー?」

P「えっと、菜々さんのセンスは若干古い……」

聖來「ここをこうすればいいんじゃない?」

P「聖來のは採用しようかな。ああ、菜々さん泣かないで!ごめんなさい!!」


幸子「……」
薫「せんせぇ!オレンジジュースちょうだい!」

P「はいはい。ちょっと待っててな」

雪美「P……持ってきた」

P「おお、ありがとな雪美」ナデナデ

雪美「ふふ……」

美世「うひゃー。凄い雨だねー。濡れちゃったよー」

P「ほら美世、タオル」ファサッ

美世「ありがとっ♪」


幸子「……」
P「ふぅ、今日の営業御終いっと」

幸子「ちょっと待ってください」

P「なんだ?幸子」

幸子「うちの人達しかお客さん来てないじゃないですか!?」

P「……あっ」

幸子「今更気づいたんですか!?」

P「いや、あまりに自然な流れすぎてな」

幸子「確かに自然ですけど!不自然なくらい自然ですけど!!」
P「仕方ないじゃないか。なんだかんだ言っても、まだ開店してから一ヶ月も経ってないんだぞ?」

幸子「それはそうですけど……」

P「それにな。一応、ちゃんと客も来てるぞ」

幸子「本当ですか?」

P「まぁ、あまり仲がいいとは言えないけどな……よく来てくれる」

幸子「へぇ……」


P「ああ、言い忘れてた」

幸子「なんですか?」

P「いつもありがとう、幸子。助かってる」

幸子「……っ///」

幸子「あ、当たり前ですよ。こんな可愛いボクが働いてるだけで、この店は繁盛間違いなしなんですから」

P「ああ、その通りだな。幸子みたいな可愛いウェイトレスがいて、俺も幸せ者だよ」

幸子「〜っ///し、失礼します!」ガチャッ

P「おう、お疲れ様」
幸子「……ふふっ」

幸子「Pさんに、可愛いって言われちゃった……」

幸子「……ふふふっ」

幸子「うん、よーし!明日も頑張りますよ!!」


ここで安価についての説明

普通の安価と変わりませんが、一つ新しいルールをば。


安価のアイドル名のあとに、「前」か「後」をつけてください。


どういうことかと言いますと、前作を見ていない人に説明すると、いずれ何ヶ月後にプロダクションとこの喫茶店は成り行きで、合併することになります。

なので、このルールの前と後は合併「前」か合併「後」かの選択という意味になります。
個人的に書きたいだけなのですが、合併後の子の物語も書きたいなと思いまして。

前と後との違いはと言えば、
基本的に「前」はアイドル達がプロデューサーと再会する流れに。
「後」はプロデューサーが喫茶店をやっていることを知っていて、常連客のような雰囲気の話になります。

拙い説明で申し訳ありませんが、よければお付き合いいただけると幸いです。
質問などあれば、ご自由にどうぞ。

安価自体は20分頃に投げ始めたいと思います。


今まで安価を取ったアイドル(全員 「前」)

輿水幸子
姫川友紀
鷹富士茄子
棟方愛海
原田美世
佐城雪美
櫻井桃華
三船美優
龍崎薫
岡崎泰葉
水木聖來
安部菜々
桃井あずき
ナターリア
最初に喫茶店を訪れるアイドル >>25
加蓮「……」

加蓮母「……加蓮」

加蓮「何?」

加蓮母「今日は学校……どうする?」

加蓮「……体調悪い」

加蓮母「そう……」

加蓮「……」
加蓮「……新着メール、4件……」

加蓮「凛、奈緒、ちひろさん……雪美ちゃん」

加蓮「……やっぱり、来てないか」

加蓮「何日も休んでれば、メール来るかなって思ってたんだけどな……」

加蓮「もう……本当に……あの人は……私のプロデューサーじゃ……」

加蓮「……ぐすっ」
加蓮「……ああ、ホントに、体調悪くなってきたかも……」

加蓮「家に引きこもるなんて……慣れないこと、するもんじゃないなぁ……」

加蓮「げほっ、ごほっ……」

加蓮「痛いなぁ、体中……胸も……」

加蓮「……メール、見たほうがいいかな……」

加蓮「……あれ、雪美ちゃんのメール、本文ない……」

加蓮「画像……地図?」

加蓮「たまには外に出ろって、事かな……」
―――P喫茶店前―――

加蓮「……お洒落な、喫茶店……」

加蓮「でも、何か頼めるような気分じゃないなぁ……」

加蓮「……帰ろ」

雪美「加蓮……待つ」

加蓮「雪美ちゃん……」

雪美「入る」

加蓮「でも雪美ちゃん、私は」

雪美「入る。早く」

加蓮「……」
加蓮「……」カランカラン

加蓮「お邪魔しま」

P「かれぇぇぇぇぇええええええん!!!」ダキッ

加蓮「ふぇ?!」

P「加蓮、大丈夫か!?熱ないか!?動けるか?!体拭くか?!あっためるか?!」ペタペタペタ

加蓮「ちょ、ちょっとプロデューサー……プロデューサー……?!」

P「い、今ホットミルク作ってくるからな?!ちょっと待ってろ?!」

加蓮「ま、待って」

幸子「止まってくださいPさん」ゲシッ

P「あふん」
幸子「加蓮さんが困ってるじゃないですか」

加蓮「幸子……ちゃん?」

P「す、すまんな。加蓮の事になるとどうも自分を見失う……」

加蓮「本当に……プロデューサー、なんだよ、ね?」

P「ん……そうだけど」

加蓮「……」ポロポロ

P「えっ」

加蓮「馬鹿、馬鹿、バカバカバカバカ、ばかばかばかばかぁ!!」ポカポカポカポカ

P「ちょ、痛い痛い!地味にいたい!!」
加蓮「どれだけ私が会いたかったと思ってるの?!」

加蓮「いつもお節介で過保護なくらい、看病してさ?!」

加蓮「船に乗ったぐらいで、酔わないか?とか大騒ぎしてさ?!」

加蓮「私がライブをするたびに、泣いてくれてさ?!」

加蓮「いてほしい時に、いつもいてくれて!!」

加蓮「それなのになんで……なんで……今は、いてくれなかったの……?」

加蓮「馬鹿……嘘つき、大嫌い……っ」

加蓮「……ぐす、うああああぁぁぁぁぁぁ……」

P「……ごめん、少しでも加蓮の傍にいてやれなくて……ごめん」
加蓮「……ふん」

P「ごめんって」

加蓮「許さないもん」

P「……なぁ」

加蓮「まだ体調悪いんだから、じっとしててよ」

P「……この年になって、膝枕することになるなんてなぁ」

加蓮「……えへへっ」
>>36 あざっす!やってみまする。


加蓮「あ、なんでもないよ。笑ってないから」

P「そうですか」

加蓮「……ふふふ」

P「加蓮」

加蓮「な、何?笑ってないもん。許さないもん」

P「ここ、そういう店じゃないんだけど」

加蓮「知らないもん。私を放置したPさんが悪いんだもん」

P「……はいはい」ナデナデ

加蓮「にゃっ、なんで頭撫でるのさ?!」

P「嫌か?」

加蓮「嫌じゃ……ないけど……」
加蓮「……そうだ」

P「?」

加蓮「雪美ちゃん……あれ?」

P「雪美がどうした?」

加蓮「雪美ちゃん……いないの?」

P「今日はアイツ休みだぞ?」

加蓮「え?」

P「今日は休みだって。アイツ、急に休みたいって言い出してさ。なんかちひろさんと電話してたみたいだけど」

加蓮「雪美、ちゃん……」
P「で、雪美がどうした?」

加蓮「……ううん、なんでもない」

P「で、お嬢様」

加蓮「名前で呼んで」

P「……加蓮。そろそろさ」

加蓮「まだまだダーメ……もうちょっと……」



幸子「……(いいなぁいいなぁ羨ましいなぁ……)」

P「(幸子から変なオーラが……)」
加蓮「うにゅ……あれ、Pさん?」

P「……加蓮」

加蓮「あ、Pさん。おはよぉ……」

P「お前な……もう喫茶店営業できねぇよ」

加蓮「もうそんな時間ー……?」

P「はぁ、送ってやるからそろそろさ」

加蓮「んー……仕方ないなぁ」

P「ふぅ、やっと動ける」

加蓮「え?もしかしてずっと膝枕しててくれたの?」

P「当たり前だろ」

加蓮「そっか……ありがと」

P「いつものことだ」
加蓮「ねぇ、Pさん」

P「なんだ?」

加蓮「私ね、もうすぐ手術があるんだ」

P「何!?お前、外出歩いて大丈夫なのか?!今すぐ車に乗れ!病院行く―――」

加蓮「ふふ、冗談」

P「冗談かよ……お前のそれは冗談に聞こえないから、やめろとあれ程」

加蓮「ごめんね。久しぶりに……このやり取りがやりたくてさ」

P「……そうか」
加蓮「聞いてもいい?」

P「何を?」

加蓮「もし、私がまた倒れたら……その時はさ」

加蓮「私のとこに、いつもみたいに、真っ先に駆けつけてくれる?」

P「当たり前だろ。加蓮は大切だからな」

加蓮「……うん、今はその言葉で満足だよ」

加蓮「私も、ね?」


加蓮「Pさんのこと、大切に思ってるから―――それだけは知っておいて!」


次に喫茶店を訪れるアイドル >>+4
―――事務所 レッスン場―――

ゆかり「……」〜♪

ゆかり「……あ」〜♫

ゆかり「また、音外れちゃいました……」

ゆかり「おかしい、ですね……」

ゆかり「今まで、フルートで連続で音を外したことなんて一度もなかったのに……」

ゆかり「……もう、一回」

ゆかり「……」〜♪

ゆかり「……」〜♫

ゆかり「……おかしい、な……」

ゆかり「どうしても……【愛してる】のとこで、音が外れちゃう……」

ゆかり「……Pさん」

ゆかり「私、どうしたらいいんですか……?」

ゆかり「何度も、夢に見てしまうんです」

ゆかり「あなたがいなくなった、あの日を……」
ゆかり「おかげで、昼寝もできません……」

ゆかり「演劇にも……力が、入らない……」

ゆかり「アイドルも、辞めてしまいそうで」

ゆかり「どうしたら、いいんですか?」

ゆかり「……答えて、くださいよ」

ゆかり「Pさん……っ……」

ゆかり「私、何もできなくなっちゃう……!」カランカラン

桃華「ゆかりさん!!」

ゆかり「……桃華、ちゃん?」
桃華「探しましたの」

ゆかり「……鍵、かかっていたはずなんですけど」

桃華「ちひろさんに開けてもらいましたの」

ゆかり「……」

桃華「いつから寝てませんの?」

ゆかり「……一週間くらい、前から……ですかね」

桃華「……ゆかりさん、行きますわよ」

ゆかり「どこに、ですか」

桃華「貴方が望んだ人がいる場所、ですわ」

ゆかり「私が望んだ……人……?」
―――P喫茶店―――

P「いらっしゃいませ」

桃華「Pちゃま!そこに座るですの!」

P「え、いきなりなんだ?桃華」

桃華「いいからそこに座るですの!早く!」

P「え、あ、はい」ストッ

桃華「ゆかりさん!そこに横になるですの!!」

ゆかり「は、はい……?」

桃華「いいから早く!!」

ゆかり「は、はい!」
P「ゆ、ゆかり。これはどういうことだ?」

ゆかり「わ、わからない……です、けど」

ゆかり「……P、さん?」

P「おう、そうだ」

ゆかり「……Pさん。Pさん。Pさん……」

P「お、おう?」

ゆかり「……ふふふ」

ゆかり「あの……ごめんなさい……眠たいので……少し……眠ります……」

P「あ、ああ」

P「(なんで二日連続で女の子に膝枕してんの俺?)」


桃華「Pちゃま」

P「……なんだ?」

桃華「ゆかりさんは……一週間、寝てませんの」

P「……えっ」

桃華「……あとは、お願いしますわね。私じゃ、できないことですので」

P「……おう」

桃華「大丈夫、Pちゃまなら出来ますわよ」

P「任せとけ」

桃華「そのいきですの。では」
ゆかり「……おはようございます。Pさん」

P「おはよう。ゆかり」

ゆかり「私、夢を見たんです」

P「どんな?」

ゆかり「Pさんが、いなくなってしまう夢……」

P「……そうか」

ゆかり「怖くて、悲しくて、淋しいんです」

ゆかり「でも、今日は違ったんです」
>>63 最近の子以外は依存度高めに設定しています。


ゆかり「今日は、Pさんがいなくならなかったんです」

ゆかり「私の傍にいるって、言ってくれたんです」

P「……」

ゆかり「Pさん。その約束、本当にしてくれますか?」

P「……ああ。約束するよ」

ゆかり「……ふふふ、ありがとう、ございます」

P「ただ、誰かを特定の一番にはできないけどな」

ゆかり「そう言うと思ってました。でも、いずれ、私が一番になってみせますから……」
P「なぁゆかり。フルート、聞かせてくれないか?」

ゆかり「……なんでですか?」

P「俺が久しぶりに聞きたいから、じゃダメかな?」

ゆかり「……わかりました。でも、音、外しちゃうかもしれませんよ?」

P「大丈夫さ。ゆかりなら」

ゆかり「その期待に応えられるように、頑張りますね」

P「おう」
ゆかり「……」〜♪

ゆかり「……」〜♪

ゆかり「……よかった。音、外さなかった」

P「な?大丈夫って言ったろ?」

ゆかり「……はい。もう、大丈夫です」

ゆかり「Pさん、約束ですよ?」


ゆかり「ずっと……傍に、いてくださいね?」

ゆかり「(もう……【愛してる】の音は、外しませんから)」


次に訪れるアイドル >>+4

途中で落ちるかもしれません。
もし文章が途中で止まったら、落ちたものと考えていただけるとさいわいです。
―――女子寮 仁奈の部屋―――

仁奈「……できたでごぜーます!」

仁奈「パパと、ママと、Pの着包み……」

仁奈「これで、みーんな仲良く暮らせるでごぜーます!」

仁奈「……」

仁奈「……ううう」

仁奈「……ぐすっ、ひぐっ、うぐっ」

仁奈「みんな、仲良く、笑顔、で……うぐっ、えぐっ」


仁奈「……これを着れば、Pの気持ちになれるですかね」

仁奈「……無理、ですね」

仁奈「仁奈はもう……何の気持ちにもなれねーですから」

仁奈「なんの着包み着ても、悲しい気持ちになってしまうでごぜーます」

仁奈「……プロデューサーの……嘘つき」

仁奈「仁奈は今……寂しい、でごぜーますよ……」
薫「仁奈ちゃん!お邪魔しまーす!」

仁奈「薫でごぜーますか。いらっしゃいでごぜーます」

薫「あれ?仁奈ちゃん……着包み、着てないの?」

仁奈「……今は、そんな気分じゃねーでごぜーます」

薫「そっか……あ、仁奈ちゃん!せんせぇの着包み、できたの?」

仁奈「できやがったでごぜーますよ。ここにあるでごぜーます」ストッ

薫「わぁ!よくできてるね!」

仁奈「……ありがとう、ごぜーます」
薫「でもねでもね!仁奈ちゃん、もう、大丈夫なんだよ!」

仁奈「何がでごぜーますか?」

薫「せんせぇね!見つけたの!」

仁奈「……本当でやがりますか?!」

薫「本当だよ!ほら、行こ!」

仁奈「あ、待つでごぜーます……着替えてくるでごぜーます」

薫「うん!やっぱり、仁奈ちゃんは着包みの方が、可愛いと思う!」

仁奈「……ふふふっ!そうでやがりますよ。仁奈のトレードマークでやがりますからね!」
―――P喫茶点―――

薫「せんせぇ!仁奈ちゃん連れてきたよ!」

P「おう、薫いらっしゃい。仁奈も」

仁奈「……本当に、Pでごぜーますよ」

P「ああそっか。仁奈にはまだ伝えてなかったもんな」

仁奈「……P。一ついいでごぜーますか?」

P「なんだ?」

仁奈「仁奈は、寂しかったごぜーます!」モフッ

P「ごふっ」
仁奈「仁奈は、Pがいなくなってから、ずっと寂しかったでごぜーます!」モフモフッ

P「ごふっ、ぐふっ」

仁奈「だけど、一生懸命がんばったでごぜーます!!」モフッ

仁奈「だから、だから、だから……」

仁奈「Pに……褒めてほしいでやがります……」ポロポロ

P「……よくやったよ。仁奈。お前は頑張った。……心配かけて、寂しくさせて、ごめんな」

仁奈「……に、仁奈は、泣かないで、ごぜーます」ボロボロ

P「いいから泣け。お前は強い子なんだから。こういう時に泣いとけ」

仁奈「う、うわあああん!P、寂しかったでごぜーますよ!!わあああああああん!!」
仁奈「P!リンゴジュースでごぜーます!」

薫「かおるはオレンジジュースがいいな!」

P「はいはい」

幸子「あのー。Pさん」

P「なんだ?」

幸子「あのPさんの着包み……どうするんですか?」

P「え?店に飾るに決まってんだろ?」

幸子「……本気で言ってます?」
P「だって仁奈が作ってくれたもんだからな。当たり前だろ」

幸子「……Pさんがいいならいいんですけど」

雪美「(欲しい……)」

仁奈「早くするでごぜーますよ!Pは今日、仁奈のパパでごぜーますからね!」

P「はいはい。そうだな。ほら仁奈に薫」コトッ

薫「わーい!ありがと、おとーさん!」

仁奈「ありがとうでごぜーます、おとーさん!」

雪美「……あーゆーのも、あり?」

幸子「なしです」
仁奈「P!」

P「ん?お父さんじゃないのか?」

仁奈「今は違うでやがりますよ」

仁奈「でも」


仁奈「いつかは、Pも、仁奈と本物の家族になってくれると嬉しいでごぜーます!」


今日はここで御終い。個人的に上手く書けなかったゆかりちゃんリベンジしたい……

安価だけ投げときます。 >>+3

では、ここまで読んでくださってありがとうございました。
>>279 画像ありがとうございます!

ではまゆから、再会したいと思います。
―――事務所―――

まゆ「……」

ちひろ「……」カタカタ

まゆ「ちひろさん」

ちひろ「なんですか?」

まゆ「あの……もう少ししたらレッスン、大丈夫ですかぁ?」

ちひろ「ちょっと待っててね、今トレーナーさんに聞いてみるから」

まゆ「よろしくお願いします」

ちひろ「大丈夫らしいわよ。まゆちゃん」

まゆ「ありがとうございます。じゃあ、ちょっと準備、行ってきますねぇ……」スッ ガチャ

ちひろ「行ってらっしゃい」

ちひろ「……ふぅ」

ちひろ「一時はどうなるかと思ったけど、まゆちゃんは意外と大丈夫そうね」

ちひろ「芯は強い子だし、今はレッスンにも仕事にも意欲的だし」

ちひろ「……もしかして、知ってるのかもしれないわね。もう」

泰葉「……あの」

ちひろ「ひゃっ、泰葉ちゃん?」

泰葉「ちょっと、いいですか?」

ちひろ「え、と。何かしら?」

泰葉「……まゆさんの、件で」
ちひろ「まゆちゃんの?」

泰葉「……はい」

ちひろ「まゆちゃんに何かされたとか?危害を加えられたの?!」

泰葉「あ、いえ。そうじゃないんです……」

ちひろ「じゃあ……何かしら?」

泰葉「……彼女」


泰葉「彼女、もしかしたら……【人形】になっているかもしれません……」


ちひろ「……え?」
―――女子寮 まゆの部屋―――

まゆ「……」

まゆ「今日も、疲れましたねぇ……」

まゆ「さて、今日も処分しないといけませんねぇ……」

まゆ「まずは……」


まゆ「あの人のYシャツなんて持ってても仕方ないですしぃ……ハサミでズタズタにしてから捨てましょうかぁ」チャキッ


まゆ「布類は全部ズタズタにしてぇ……燃やしましょうかぁ?」

まゆ「ああでも、小火でも騒ぎになると面倒ですしぃ。普通にゴミ袋に詰めましょうかぁ」
まゆ「他にもぉ……ビデオテープとか、邪魔ですねぇ」

まゆ「これはどう捨てればいいのかしらぁ……」

まゆ「この部屋には邪魔なものが多すぎますねぇ……捨てるのが大変」

まゆ「前住人の持ち物らしいですねぇ……全部捨てちゃいましょうかぁ」

まゆ「全く、迷惑な住人さんですねぇ……」

まゆ「もし会ったら、恨み言の一つでも言ってあげましょうかねぇ……」
―――事務所―――

ちひろ「どういうことですか?」

泰葉「……彼女の心が、見えないんです」

ちひろ「心?」

泰葉「正確には……その、あの時の私と同じ……ううん、それ以上……」

泰葉「下手をすれば彼女は……」

泰葉「自分の中に、【もう一人の自分】を……作り出しているかもしれません」

ちひろ「……二重人格、ってことかしら?」

泰葉「いいえ……別人格の乗っ取り、の方が近いです」

ちひろ「……そんな馬鹿な話……」

泰葉「同じような事に、私はなったことがあります……だから、わかるんです」

ちひろ「……泰葉ちゃん……」


泰葉「【人形】のように、別人格の自分によって操られる感覚」

泰葉「そこに過去の自分の意思は存在しません」

泰葉「あるのは……そう、義務感だけ」

泰葉「何かをしていないと落ち着かない……義務感」

ちひろ「……」

泰葉「彼女は……芯が強いんじゃないです」

泰葉「芯が強すぎて……折れることを、知らないんです」

泰葉「その芯を誰かが折ってあげないと……きっと彼女は」

泰葉「別の誰かに……なってしまいます」
泰葉「そうなる前に……彼女の心を、折ってあげてください」

ちひろ「……わかった。調査してみるわ。私の方でも」

泰葉「お願いします……」

泰葉「あの人なら……簡単に、折ってくれそうですけど、ね」

ちひろ「……Pさんに会わせるのは、最終手段」

ちひろ「もしかしたら、怪我を負うかもしれないから……」

泰葉「そう、ですね」


―――数日後―――

ちひろ「……何、これ」

ちひろ「……ここまで、なんて」

泰葉「ちひろさん」

ちひろ「……泰葉ちゃんの、言う通りだったわ」

泰葉「それで……その写真は?」

ちひろ「……女子寮長に頼み込んで、まゆちゃんの部屋の写真を撮ってもらったんだけど」

泰葉「……」


ちひろ「彼女の部屋……何も、ないの」

ちひろ「生活に必要なはずの、タンスや衣装棚、そてに食器やテレビも。ついこの前買ったばかりの、机と椅子も」

ちひろ「カーテンも、ベッドすらも……何もかも」

ちひろ「本当に彼女、ここで生活しているの……?」
ちひろ「……早急に対処しないといけないかもしれないわ」

泰葉「そうですね……」

ちひろ「もし本当にここで生活してたなら……」

まゆ「こんにちはぁ」ガチャ

ちひろ&泰葉「!!」

まゆ「ちひろさん、今日は確か、お仕事入ってましたよねぇ……?」

ちひろ「そ、そうね」

まゆ「早めに打ち合わせしたいんですけどぉ……いいですか?」

ちひろ「ま、ちょっと待っててね。資料探すから」

まゆ「わかりましたぁ」

ちひろ「(こうしているといつものまゆちゃんなのに……)」

ちひろ「(泰葉ちゃんに言われたことや、あの写真を見てると……別人に、見えてくる……)」
―――まゆの部屋―――

まゆ「監視カメラ……こんなもの、何に使うんでしょうかねぇ」

まゆ「部屋の四隅に設置なんてして……」

まゆ「前住人さんは、変態さんか何かだったんでしょうかね……?」

まゆ「見られて興奮するタイプ……?」

まゆ「そんな事、まゆには関係ないですけどぉ……」

まゆ「……この部屋も、だいぶ片付きましたねぇ」

まゆ「早く、これも捨てないといけませんねぇ」

まゆ「……なぜか、このリボンだけは捨てられないんですよねぇ……」

まゆ「大した思い入れもないのに……」
まゆ「なんででしょうねぇ、不思議ですね」

まゆ「……」

まゆ「……さて、次は何を片付けましょうかねぇ」

ちひろ「まゆちゃん!!」

泰葉「まゆさん!!」

まゆ「……ちひろさんに、泰葉さん?」

ちひろ「……まゆちゃん、この部屋は何?」

まゆ「何とは?」

ちひろ「どうして、何もないの?」

まゆ「……全部、買い換えようかなぁと思いまして」

泰葉「どうして、最近買った机や椅子まで買い換える必要があるんですか?」

まゆ「……最近、買った?」
まゆ「あれは、前住人の持ち物じゃないですかぁ」

ちひろ「何を、言っているの?」

まゆ「何を言っている、はこっちのセリフなんですけどぉ……」

ちひろ「だって言ってたじゃない。あの机と椅子は、Pさんが選んでくれたって」

ちひろ「それを前住人の持ち物?そんな事、まゆちゃんは言わないわよ」

まゆ「……以上」

ちひろ「え?」

まゆ「それ以上……その、Pさんとかいう名前を聞かせないでくれますかぁ?」

まゆ「凄く……イライラ、しますからぁ」ニコッ

ちひろ「っ……」
まゆ「大体、Pさんなんて人、【まゆ】は知りませんよぉ?」

まゆ「前住人の人も、まゆさんっていうなら別ですけどぉ」

まゆ「【まゆ】はPさんなんてぇ……知りません」

泰葉「でも、まゆさん―――」

まゆ「知らないったら知らないんです!!」

泰葉「っ」

まゆ「【まゆ】はPさんなんて知りません、知ろうとも思いません」

まゆ「喫茶店を経営して、まゆに秘密で他の女の子ばかりを招待していた」

まゆ「まゆに真っ先に教えてくれないPさんなんて……【まゆ】は知りません」

泰葉「……」

ちひろ「……知って、たのね?」

まゆ「なんのこと、ですかぁ?【まゆ】はなーんも知りませんよ?まゆは知ってるかもですけどぉ」
ちひろ「……あなたは、一体、誰なの?」

まゆ「【まゆ】は、【まゆ】ですよぉ?」

まゆ「そして、まゆでもありますねぇ」

まゆ「でもそのうち、まゆは消えて【まゆ】になります」

まゆ「そうしたら、ニコニコしながら、あの人の店に行ってあげますよ」

まゆ「ニコニコしながら、全部、全部、壊してあげますよぉ」

まゆ「あの人の夢も、夢を追いかけているみんなも、全部」

凛「冗談はよしてよ」

まゆ「……凛さん?」

凛「今は貴方の声なんか聞きたくない。私が聞きたいのは、まゆの声」

まゆ「……何を、言っているんですかねぇ」
ちひろ「凛ちゃん!近づいちゃダメ!」

泰葉「あ、危ないです!!」

凛「だから、【まゆ】の声なんて聞きたくない。私が聞きたいのは、まゆの声」

凛「嫉妬してしまうくらい憎らしい」

凛「それでも時たま、共感してしまうほどに」

凛「そうやって狂って別の人格を作ってしまうような」

凛「それほどまでに、Pさんを大好きだったまゆの声を、私は聞きたいの」

まゆ「な、何、を。ま、【まゆ】は、まゆ、で」

凛「五月蝿い。あんたはまゆじゃない」

まゆ「……まゆ、は……嫌、です」

凛「何が?」
まゆ「Pさんが、他の女の子と話すのが」

まゆ「Pさんが、他の女の子の頭を撫でるのが」

まゆ「Pさんが、まゆ以外の女の子にデレデレするのが」

まゆ「まゆに、喫茶店を、教えてくれないことが」

まゆ「まゆは、嫌、です」ポロポロ

凛「……そっか」

凛「私も嫌だよ。それ」

ちひろ「ちょっ」

凛「でもね、まゆ。意外とPさんなんて簡単だよ?」

凛「大好きって言うだけで、ある程度は意識してくれるようになるし」

まゆ「……何、を」
凛「それでもね」

凛「努力もしないで、そんなとこで立ち止まってるなんて、まゆらしくないんじゃない?」

まゆ「私らしさって、なんなんですかぁ……」

凛「まゆらしさ?そんなのさっき言ったじゃん」

凛「ここにいる誰よりも、世界中の誰よりも、Pさんが好きってことでしょ?」

凛「そんなまゆが、動きもしないなんて」

凛「それなら私、Pさん奪っちゃうよ?」

まゆ「それはっ、嫌、です!!」

凛「でしょ?だったらほら、行くよ」

まゆ「ど、どこに」

凛「決まってるじゃん」

凛「女の子をここまで追い詰めるくらい惚れさせた、天然ジゴロで女たらしの、罪作りなプロデューサーにだよ」
―――P喫茶店―――

まゆ「……こん、にちは」

凛「ただいま」

P「お帰り。でもここお前の家じゃないからな?」

凛「同じようなものでしょ?ああ、それとちょっと」クイクイ

P「え?何?」

凛「せーのっ!」バチン!

P「へぶぅ?!」

まゆ「あ、あの、凛さん?」

凛「一発ぶたないと私のこの気持ちが落ち着かないの」

P「い、いってぇ……本気でやりやがったな」

凛「うん。だからPさんもまゆに本気でぶつかってあげて」

P「……そういうことかよ……ホント、お前って俺の事わかってんな」

凛「大好きだもん。当たり前だよ」

P「……ありがとな」

P「まゆ」

まゆ「なん、ですか」ビクッ

P「……俺は、何をしたらいい?」

まゆ「え?」

P「俺は、お前に取り返しのつかないことをしかけた」

P「だから、まゆ。俺にできることなら、俺は何でもするつもりだ」

まゆ「……なん、でも?」

P「ああ」



幸子「ん?」

雪美「ん?」

凛「はいはい。下がってて」
まゆ「……それじゃあ、まゆ、は」

まゆ「Pさん、Pさんが欲し―――」

まゆ「……違い、ますね」

まゆ「Pさん」

P「なんだ?」

まゆ「まゆ、部屋の家具全部捨てちゃったんです」

P「そう、か」

まゆ「だから……机と椅子や、この赤いリボンを選んでくれた時のように……」

まゆ「全部、選んでくれると、嬉しいです」

P「……わかった。金も払うよ」

まゆ「いいえ、それはいいんです。捨てたのはまゆですから」

まゆ「選んでくれるだけでいいです。でも、あと一つだけ、いいですか?」

P「なんだ?」

まゆ「この赤いリボンで……私の髪を、結んでください」
P「お安い御用だ」シュルッ

まゆ「……んっ」

P「ご、ごめんな。痛いか?」

まゆ「いいえ……大丈夫、です」

まゆ「……Pさん。最後の我が儘、です」

P「ちょっと待っててくれな。もう少しでリボンを―――」

まゆ「Pさん、大好きです」チュッ

P「んむっ?!」

まゆ「ん……ぷはっ」

P「ま、まゆ……おま」

まゆ「……ふふっ」

凛「ちょっとまゆ。それはいくらなんでも許せないよ?」

幸子「き、きききき、キスなんて、そんな、はははは、ハレンチです!!」

雪美「……私も……ちゅー」

まゆ「ごめんなさぁい。まゆ、まだ少しだけ寂しくてぇ」

P「な、な、な」

凛「……全く。今回だけだよ?」

まゆ「はい」
―――帰り道―――

凛「よかったの?」

まゆ「何が、ですかぁ?」

凛「Pさんが欲しい、って言わなかったこと」

まゆ「……あれは、まゆが望んだことじゃないです」

まゆ「あれを望んだのは……【まゆ】、ですから」

凛「……そっか」

まゆ「【まゆ】もきっと、Pさんが大好きだったんです。誰よりも、私と同じくらいに」

まゆ「でも……道を、間違えてしまった」

まゆ「まゆはもう、道を踏み外したくないですから」

凛「……ふふっ、後で言わなかったこと、後悔するよ?」

まゆ「後悔なんてしませんよぉ。Pさんはまゆの虜ですからぁ」

凛「そんなことないと思うな。そのうち私もキスするし」

まゆ「ふふふ……」

凛「ふふふ……」
まゆ「凛さん。負けませんからね?」

凛「負けるつもりないから」

まゆ「まゆも、ですよ」


まゆ「(もし、これでPさんが他の人とくっついても)」

まゆ「(まゆは、Pさんのことを大好きでい続けますから)」

まゆ「(もう、踏み外しません)」

まゆ「(だから―――今は、まだPさんを感じていたいんです)」

まゆ「(まゆの我が儘に……もう少しだけ、付き合ってくださいね?Pさん)」



まゆ長くなってしまった……すまぬ。
恐らく次で今日は最後 >>+5

藍子ちゃんは……あれ、やりましたよね?確か……

とりあえず再安価 >>+4
―――日菜子の部屋―――

日菜子「むふふ……ここで、白馬の王子様がですねぇ……」

日菜子「……」

日菜子「……ダメ、ですねぇ」

日菜子「この先を……日菜子、妄想できなくなっちゃったみたいですねぇ……」

日菜子「……理由なんて、はっきりしてるんですけどねぇ」

日菜子「私の白馬の王子様、あなたはどこへ行ったんでしょう……?」
>>329 すみません。基本的に安価ミスなら再安価にしております……

―――数日前 事務所―――

日菜子「創作紙芝居、ですかぁ?」

ちひろ「そうなの。なんでも、次の仕事で子供番組で……」

日菜子「そうなんですか……それで、日菜子を?」

ちひろ「はい。妄想といえば日菜子ちゃんの得意分野と思いまして」

日菜子「むふふ……任せてください」

ちひろ「よろしくね?」

日菜子「わかってますよぉ。むふふ」
日菜子「……最近、妄想が捗らないと思ってましたけど」

日菜子「まさかここまでとは、思いませんでしたねぇ……」

日菜子「……仕事、明日なんですよねぇ」

日菜子「どうしましょうかねぇ……これ……」

日菜子「……ちょっと、外を散歩しましょうか」

日菜子「根を詰めてばかりじゃ、妄想は色彩を失っちゃいますからねぇ……むふふ」
―――P喫茶店前―――

日菜子「ここで……王子様が……むふふ」

日菜子「ああでも、こういう登場の方が―――」

―――キキーッ

日菜子「……えっ」

ガシャァン

日菜子「……っ」

日菜子「……あ、あれ……日菜子……」

P「ったく。大丈夫か日菜子?ちょうど店から出てきた時だったから、なんとか抱きかかえて道路から外れられたけど……」

日菜子「……王子、様」

P「は?」

日菜子「王子様……やっと、見つけましたぁ……むふふ」

P「おーい日菜子?頭でも打ったか?」
―――P喫茶店―――

P「妄想癖、いい加減直せよ?今回はあっちの信号無視って形で話がついたからいいけどさ」

日菜子「すみません……むふふ」

P「さっきから笑ってるけど、一体どうした?」

日菜子「なんでもないですよぉ……むふふふふ」

P「……ちょっと怖いぞ」

日菜子「むふ、むふふふ……やっと見つけました、王子様」

P「本当に頭でも打ったのか?」

日菜子「打ってませんよぉ」
P「ほら、ミルクティー。これ飲んで落ち着け」

日菜子「ありがとうございます……あの、Pさん」

P「ん?」

日菜子「日菜子今、紙芝居を描いてるんですよぉ」

P「へぇ、面白そうじゃないか」

日菜子「それでですねぇ……Pさんをモデルに、紙芝居を描きたいんです」

P「俺をモデル?」

日菜子「はい……Pさんは、日菜子の白馬の王子様ですから」

P「まぁ、お前がいいならいいけど」

日菜子「そうですかぁ。ありがとうございます、むふふ」

P「……18禁とかは勘弁な」
―――数時間後―――

日菜子「……むふふ」

P「なんだよ」

日菜子「共同作業ですねぇ」

P「そうだな、俺がたまにアイデアを出して、それや妄想を元に日菜子が紙芝居を描く」

日菜子「夫婦みたいですねぇ」

P「なんでそうなる」

日菜子「共同作業ですから」

P「……お前の妄想力には、たまに敬意を表するよ」

日菜子「むふふ……」
日菜子「できましたぁ!」

P「ふぅ、疲れたぜ」

日菜子「……お疲れ様でしたぁ」

P「本当にな」

日菜子「あの……ありがとうございましたぁ。二回も助けてもらって」

P「……俺が育てたアイドルだしな。大事にするさ」

日菜子「むふふ、大事にしてもらって嬉しいです」

日菜子「Pさん、また一緒に、紙芝居を作ってもらえませんかぁ?」

P「暇なときにな」

日菜子「むふふ、ありがとうございます」


日菜子「(今度は、シンデレラを作りましょう?)」

日菜子「(私がシンデレラで……Pさんが王子様な、そんな素敵な、紙芝居を)」



途中で落ちるかもしれないけど、まだ行けそうなので安価。

>>+6
―――女子寮 未央の部屋―――

未央「……」

未央「うづきちも、しぶりんも、元気になったなぁ……」

未央「まだ仕事で失敗したりするのは……私、だけ」

未央「……早く、吹っ切れないとな……」

未央「ニュージェネレーションは……三人で一人、なんだから」


―――レッスン場―――

未央「……」

凛「こう、かな?」

卯月「うん!それで大丈夫!」

未央「……はぁ」

凛「……未央、大丈夫?」

未央「えっ?あ、うん。大丈夫だよ!」

卯月「そうは見えないよ。未央ちゃん」

未央「……そっか……ごめんね。色々、気持ちの整理がつかなくて」

凛「気持ちの、整理?」
>>356 画像あざっす!いつも感謝です!


未央「うん……Pさんが、いなくなってさ」

未央「卯月も凛も吹っ切れたみたいなのに……私だけ、こうやってウジウジしててさ」

未央「情けないなって思って」

凛&卯月「……」

凛「(卯月、もしかして)」ゴニョゴニョ

卯月「(うん、たぶんそうだよね……)」ゴニョゴニョ

未央「何話してるの?」

凛「未央……もしかして、知らないの?」

未央「何を?」

卯月「えっとね、Pさんが喫茶店やってるの」

未央「……は?」
―――P喫茶店―――

カランカラーン

P「おう、凛に卯月いらっしゃ―――」

凛「いくよ卯月」

卯月「うん、せーの!」

凛&卯月「てーい!」バチコーン!

P「ひでぶっ!?」

ガシャーン ゴロゴロゴロゴロ ドサッ

幸子「……あの、Pさんが転がってきたんですけど」

雪美「スタイリッシュ……ダンゴムシ……?」

凛「相応の報いを受けてもらっただけだよ」

卯月「うんうん。そのとおり!」

未央「……えーっと?状況が把握できないんだけど……」
P「……すまんっ!未央!!」

未央「う、うん。あの、わかったからさ……その……土下座は辞めてくれると」

凛「これくらいしないと」グリグリ

幸子「そうですよね」グリグリ

未央「あの、それを踏むのもちょっと」

卯月「……え?お尻?」

雪美「卯月……お尻……大きい……」

未央「そこでお茶してる二人もさ。あのさ」

P「本当にすまんかったぁ!!!!」ミシミシ

未央「あのね、しぶりん。Pさんの頭、床にめり込んでる。もうやめてあげて?」


P「……いや、本当にすまん。マジですまん」

未央「もういいよ……忘れてたっていうのはショックだけど……」

P「凛と卯月から連絡が行ってるものだとてっきり」

凛「私はPさんがもう言ってるのかなって」

卯月「凛ちゃんと同じく」

幸子「そもそもボク、未央さんと面識ないですし」

雪美「……私、未央のメールアドレス……持ってない」

P「Oh……」

未央「色々な偶然が重なってたってことなんだね……」
未央「はぁ。ホントPさんはダメダメだね」

P「うぐ、今はそう言われても仕方ない」

未央「だから、そんなダメダメのPさんに私のお願い聞いて欲しいな」

P「わ、わかった。聞いてやる。出来る範囲でな」

未央「そっかー。うーんとね……」

凛「デートでいいんじゃない?」

未央「ちょっ、しぶりん!?」

卯月「いいなぁ未央ちゃん」

幸子「ボ、ボクはPさんとデートしたことあるので!」

雪美「……私、も」

P「……えーっと」

未央「……あーもう!じゃあデートでいいよ、デート!」

P「お、おう……」

未央「……えへへっ」
未央「じゃー私は明日デートするし、今日は帰ろうかなっ!」

P「あ、明日!?」

未央「約束、守ってくれるよね?」

P「……わかったよ、はぁ」

未央「……あのね。Pさん」

P「なんだ?」

未央「言いたいことがあったんだ」

P「言いたいこと?」
未央「私、ずーっとずーっと、不憫とかさ、言われててさ」

未央「でもでも、Pさんはずっと私を支えてくれたよね」

未央「だから、こんな時しか言えないんだけどさ……その」

未央「あ、ありがとっ!」

未央「これからも、ずっとずーっと。支えて欲しいなっ!」

P「……ああ!」


未央「Pさん、大好き!」

未央「……なーんてね、えへへっ!じゃあ明日のデート、楽しみにしてるから!」

未央「明日も、私を支えてね!」



今日はこのへんで。
お疲れ様でした。まゆが長すぎたなと少し反省しております。
それではここまで読んでくださった方々に感謝を。
安価忘れてた……次の書き込みで安価します。
次のアイドル >>+5
皆様こんばんは。
では今日はほたるちゃんから再開したいと思います。
とりあえず、今日でこのスレは最後にしたいと思います。
数日後には恐らく新しく立ててると思いますので……それでは、どうぞ。

―――事務所―――

ほたる「……」ボーッ

ちひろ「ほたるちゃん?」

ほたる「……」ボーッ

ちひろ「ほたるちゃん!大丈夫?」

ほたる「あ……平気、です」

ちひろ「……その服を見ると平気とは言い難いのだけど」

ほたる「そうでもないですよ」


ほたる「だって車に4回程度泥水を跳ねられて、カラスに二時間くらい追い掛け回されて、挙句川に落ちただけですから」


ほたる「これくらいの不幸……なんともありません」ニコッ

ちひろ「……」
ほたる「私、本当の不幸ってどんなものかわかりましたから」

ほたる「今まで私が不幸だって言ってたものは、全然不幸でもなんでもなくて、むしろ幸運だったんです」

ほたる「この程度で済んでたって、感謝するべきだったんです」

ほたる「もっとも、最近はちょっとだけ数が多くなってきましたけど……」

ほたる「全然平気、ですよ」ニコッ

ちひろ「……もう、見てられないわ……」

ほたる「え?」

ちひろ「茄子さん!来てください!!」

茄子「はいはい〜♪」

ほたる「あ……茄子、さん」
ほたる「その……近づかない方が、いいですよ?」

茄子「大丈夫ですよ〜。私、幸運なんd」ツルッ

茄子「えっ」

モフッ!

ちひろ「か、茄子さん!?大丈夫ですか?!」

茄子「あはは……なんとか、たまたま転んだ先に仁奈ちゃんの着包みがあったので〜」

ほたる「……その、ごめんなさい……」

茄子「ほたるちゃんのせいじゃないわよ〜……多分……」

ちひろ「(茄子さんでも気圧されるほどの不幸オーラ……)」
ほたる「あ……そこの電灯、落ちそうですから気をつけてください」

ちひろ「え、ちょっ!?」ヒョイッ

ガシャーン!

ちひろ「で、電灯が落ちるなんて……近くに茄子さんがいたのに……」

茄子「……うーん……これはちょっと」

ほたる「その……茄子さんも、私には関わらない方が」

茄子「で、でも。ほたるちゃん心配ですし……」

ちひろ「……茄子さんでもダメ……なら、あの子を呼ぶしかないわね」

茄子「私よりも運がいい人なんているんですか?」

ちひろ「そうじゃないんですけど……まぁある意味、茄子さんよりは強いかなと」

茄子「?」
卯月「島村卯月、来ました!」

ちひろ「いらっしゃい、卯月ちゃん」

卯月「あの、私なんで呼ばれたんですか?」

ちひろ「まぁ、それは……」チラッ

ほたる「……?」

卯月「ほたるちゃんがどうしたんですか?」

茄子「その……私の幸運でも、どうしようもなくなってきちゃったんです」

卯月「そうなんですか……あの、で。なんで私を?」

ちひろ「卯月ちゃんにはアレがあるじゃない」

卯月「アレ?」


ちひろ「普通力」
茄子「……普通、力?」

卯月「なんですかそれ!酷くないですか?!」

ちひろ「だって……卯月ちゃん、あなたね?」


ちひろ「総選挙の順位も二回連続で29位だし、生まれてから吉以外引いたことないみたいだし……ポーカーで茄子さんやレナさん相手にして、一度も負けるどころか、一度も勝つことなく、全て引き分けにしたのよ?」


卯月「あー!そんなことありましたねー」

茄子「そういえば……確かに……」

ちひろ「私はこれを、普通力と名付けました」

ちひろ「この普通力をもってすれば、ほたるちゃんに近づくことだって可能なはz」

卯月「ほたるちゃん!ちょっと一緒にお出かけしよ?」ギュッ

ほたる「ひゃっ、手、手を……」

ちひろ「……」

茄子「……」

ちひろ「……彼女の普通力は……本物、みたいですね……」

茄子「ええ……」
―――P喫茶店―――

卯月「とうちゃーく!」

ほたる「な、何も起きないなんて……」

茄子「私の幸運すら働きませんでしたよ?」

卯月「?何かおかしなことありました?」

茄子「な、なんでもないですよ」

ほたる「その……で、ここは……」

P「おう卯月に茄子さんにほたる、いらっしゃい」

ほたる「あっ……」
ほたる「P、さん……」

P「ほたる、俺がいなくてもちゃんとアイドルできてたか?」

ほたる「そ、そんなの、で、できるわけ、ないじゃないですか」ポロポロ

P「そりゃ、どうしてだ?」

ほたる「私、不幸ですから……周りの人も巻き込んで、みんな不幸にしちゃうんです」

ほたる「だ、だから……それでも、近くにいてくれたPさんが、いなく、なって、から」

ほたる「わ、私、一人じゃ、何も、できなくって。上手に、笑えなく、なって」ボロボロ

P「……ほたる」ギュゥ

ほたる「ふぁ……」

P「頑張ったな。どんなに不幸でも、笑えなくなっても、それでも決してお前はアイドルを諦めなかった」

P「これからはまた、俺も支えてやるからな。どんな不幸でも、俺がまとめて受け止めてやる」

P「だから……今くらいは、頑張らなくていいぞ」ナデナデ

ほたる「Pさん、Pさん……うぐ、うえええええええ……」


ほたる「……Pさん」

P「なんだ?」

ほたる「私……幸せだって、思えました」

P「そっか」

ほたる「アイドルを辞めなくて幸せ、いっぱいいっぱい不幸に遭っても、支えてくれる仲間がいるから幸せ」

P「そうだ。お前は決して不幸なんかじゃないよ」

ほたる「何より、も」


ほたる「Pさんがいてくれて……私、幸せです」ニコッ

ほたる「私、上手に笑えてますか?」

P「おう」

ほたる「私、幸せ、です……ありがとう、Pさん……」


次に訪れるアイドル >>+5



―――ありすの部屋―――

ありす「……」ピッ

【ありす、今日も笑顔で行こうな!】

ありす「……」ピッ

【ありす、そのドレス似合ってるぞ?】

ありす「……」ピッ

【ありす、ウェディングドレス似合ってる……あはは。こんな事言うなんてまだ早いか】

ありす「……」ピッ

【ありす、好きだ……告白って、こんな感じでいいのか?】

ありす「えへへへ……」
ありす「Pさん、私も好きですよ」

ありす「名前を読んでくれるたびに、ドキドキします」

ありす「頭を撫でてくれるのは、むしろ好きです」

ありす「ドレス似合ってるって言われたときは、思わず抱きついちゃいそうになりました」

ありす「好き、なんて言われた日にはもう……」

ありす「えへへ、Pさん、Pさん」

ありす「……だから、もう一度」

ありす「名前……呼んで……ください……」

ありす「……うぐ、えぐ……」
―――事務所―――

ありす「……はい。わかりました。ちひろさん」

ちひろ「あの、ありすちゃん」

ありす「橘と呼んでください。私、自分の名前大嫌いなので」

ちひろ「……橘ちゃん。目、赤いけど大丈夫?」

ありす「大丈夫です。最近、タブレットを使うことが多くなったので」

ちひろ「そう……」

ありす「それじゃあ私、失礼しますね」ガチャ バタン

ちひろ「うん、お疲れ様」

ちひろ「どうしましょうかね……」

あずき「どうかしましたかっ?」

ちひろ「あら、あずきちゃん」
あずき「ふむふむ、ありすちゃんの態度が元通りになってしまったと」

ちひろ「そうなのよ。それにあの子……部屋で泣いてばかりいるらしいし」

あずき「む!それは由々しき事態ですね……」

ちひろ「どうにかできないかしら……」

あずき「……閃いた!」

ちひろ「え?」

あずき「この桃井あずきに任せてくださいちひろさん!どうにかしてみせましょう!」


あずき「作戦名は、プロジェクトAlice!さ、準備を始めますよー!」
―――ありすの部屋―――

あずき「ありすちゃん!」ガチャ

ありす「……橘と」

あずき「今日はね、チョコレート持ってきたんだ♪」

ありす「……」

あずき「私、お菓子作りできなくて……ありすちゃんが詳しいって聞いたから」

ありす「……人並みですよ。あと私のことは橘と」

あずき「お願い!私にお菓子作り、教えてくれないかなっ?」

ありす「……嫌、です」

あずき「じゃあキッチン借りるねっ♪」

ありす「人の話を……はぁ……」
あずき「ふむふむ、ここでチョコレートを湯煎にかけるんだねっ?」

ありす「はい……チョコの温度が体温くらいになるまで……あ、勢いよくかき混ぜないでください。切るように、です」

あずき「了解っ」

ありす「……それ作り終わったら、帰ってくださいね?」

あずき「わかってるよー。急にごめんね?でもありがとっ」

ありす「それでですね。私のことはありす、と呼んでください」

あずき「わかっ、おっとっと!手が滑ったぁ!」

ありす「へっ?え、うにゃっ?!」バシャッ

あずき「あはは……ごめんごめん……」

ありす「うぅ……な、何するんですか!ああもう、服も体もホワイトチョコまみれ……」

あずき「ほんとごめん!後片付けとか掃除は私がするからさ、ありすちゃんはほら、お風呂に入ってきて!着替えも用意しとくからさ」

ありす「……本当、あなたって人は……もう、怒るのも疲れました」スタスタ

あずき「ごめんねー!……さ・て・と」ニヤッ
―――風呂場―――

ありす「全く、何を考えてるんですかあの人は……」シャアア

ありす「……何も考えてないんでしょうね、どうせ」キュッ

ありす「……着替えの場所、教えましたっけ」

ありす「流石にあの人でも、変なモノは用意しないはz」

ありす「……なんですか、これっ……?!」


―――リビング―――

ありす「あずきさんっ!!」ガチャッ

あずき「なーにー?」

ありす「どうして!着替えが!この服!なんですか!!」

あずき「でも律儀に着ちゃうありすちゃん。似合ってるよ♪」

ありす「そういう問題じゃないんです!」

あずき「じゃあどういう問題?」

ありす「なんで、なんで」


ありす「なんで着替えが、ジューンブライトの時のウェディングドレスなんですか?!馬鹿なんですか!?」
あずき「馬鹿じゃないよ〜。どっちかって言うと、アホかな?」

ありす「早く普通の着替えを準備しt」

あずき「それじゃ、行こっか!」ギュッ

ありす「へ?え?」

あずき「しゅっぱーつ!!」

ありす「ちょ、この格好のまま外に出るんですか?!何がしたいんですか?!あの、ちょっと?!」

あずき「大丈夫大丈夫!ちひろさんが後でなんとかしてくれるからっ♪」

ありす「そういう問題じゃないって何度言っ……きゃあああああ?!」

あずき「今の私、王子様みたいっ♪」
―――P喫茶店―――

あずき「とうちゃーく♪」

ありす「……」ゼェハァ

あずき「あり?ありすちゃん大丈夫?」

ありす「……大丈夫な、ワケ、ゲホッ」

あずき「えへへ〜。凄く目立ってたね?」

ありす「そりゃ街中をウェディングドレスで闊歩したら……目立つでしょうよ……」

あずき「でも茜さんはやったよね?」

ありす「あの人は……私と違うでしょう……」

ザワザワ

ありす「……ん?」

???「絶対、黒です!ボクが保証します!」

???「白の方が……似合う……」

???「私は黒に一票。Pさんには黒が似合うって思ってたし」

???「まゆも黒、ですねぇ」

???「あの……俺の意見……」

???「あ、ネクタイ曲がってますね……私は、白い方がカッコイイと思うんですけど……」
ありす「……聞き覚えの、ある声がするんですけど」

あずき「そろそろかなー?私は真っ赤なタキシードがいいかなーって思ったんだけど」

ありす「タキシード?何の話―――」

あずき「ほらほら、早く入ろっか!」グイグイ

ありす「え、あの」

ガチャッ

P「あ……ありす」

ありす「P……さん?」

P「お前、その衣装」

ありす「Pさんこそ、そのタキシード……」
凛「ホント、結婚式だよね」

まゆ「まゆもいつか、Pさんと……」

藍子「……羨ましいな……」

雪美「どっちも……似合ってる……」

幸子「Pさんは当然ですね!なにせボクがタキシードを選んであげたんですから!」

あずき「えへへっ♪楽しいね〜」


ありす「皆、さん?」

P「……ありす」

ありす「なんですか?」

P「あの……名前で呼んで、いいのか?」

ありす「……はい」
P「その……ありすが元気ないってあずきから聞いてさ」

ありす「……はい」

P「何かしてげようってことになって……こんな事になったんだけど」

ありす「……そうなんですか」

P「その……元気、出たか?」

ありす「……」

P「ダメだよな。やっぱりこんなんじゃ―――」

ありす「ダメじゃありません!!」

P「ありす?」
ありす「嬉しかったです。凄く、凄く」

ありす「……P、さん」

P「なんだ?」

ありす「ありがとうございます……みなさんも」

ありす「……心配かけて、すみません」

あずき「でもありすちゃんには悪い事しちゃったかな?」

ありす「いいえ……無理やりにでも、連れ出してくれて、ありがとうございます」

ありす「Pさん、雰囲気だけでも、その、いいですか?」

P「何を?」


ありす「私、橘ありすは―――あなたが病める時も、健やかな時も、貧しい時も、豊かな時も、喜びにあっても、悲しみにあっても」

ありす「命のある限りあなたを愛し―――あなたとともにあることを約束します」

ありす「……大好き、です。Pさん」


全員「」
凛「……ありす、やるね」

まゆ「そうですねぇ……まゆも負けないようにしないとぉ……」

雪美「……不意打ち……流行ってる……?」

幸子「」

藍子「」

あずき「さ、幸子ちゃんと藍子ちゃんが止まっちゃった?!」

P「え、いや、あの、ありす?」

ありす「なんですか?」

P「その……えっと」

ありす「冗談じゃ、ないです」

ありす「今ここに、何度でも誓います」


ありす「私、橘ありすは―――Pさんの事が、大好き、です」

ありす「……大事にして、くださいね?」


次が最後となります。
次に訪れるアイドル >>+4
>>439 画像ありがとうございます!

―――事務所―――

乃々「……仕事なんて、むーりぃ……」

ちひろ「でも乃々ちゃん、逃げなくなったわよね?」

乃々「……」

ちひろ「やっぱり、Pさんがいたから逃げてたの?」

乃々「……そうじゃない、ですけど」

ちひろ「嘘、目が凄く泳いでる」

乃々「あうう……」
ちひろ「……乃々ちゃん、もしかして」

乃々「……」

ちひろ「Pさんのこと……好きだった?」

乃々「っ」ボンッ

ちひろ「(凄くわかりやすい……)」

乃々「べ、別に、そんなんじゃないですけど……」オロオロ

ちひろ「……いい加減認めたほうがいいと思うわよ?」

乃々「うぅぅ……」
ちひろ「全く。どうしてうちのアイドルはみんなそうなのかしら」

乃々「最初は……本当に、仕事が嫌だったんです……」

乃々「だけどある日……逃げてて、不良さんにぶつかった私を……体を張って……助けて、くれて」

乃々「それ以来……追いかけてもらうのが、楽しく、なって」

ちひろ「(あの人、アイドルが関係すると戦闘力3倍くらいになりますからね……エナ茶で)」

ちひろ「そういえば、乃々ちゃんは少女漫画集めが好きだったわね。その影響?」

乃々「そうかも……しれません」

乃々「あの時のPさん……王子様に、見えて」
ちひろ「そっか……うーん……そうだ」

乃々「い、嫌な予感が……」

ちひろ「別に何もしないわよ。とりあえず、打ち合わせに行ってきてくださいな」

乃々「うぅ……むーりぃ……」

ちひろ「どうせ逃げる理由もないんでしょうし。真っ直ぐ向かってくださいね?」

乃々「あう……わかりました……」ガチャ


ちひろ「さーてと」プルルルル

ちひろ「もしもし桃華ちゃん?頑丈な黒服の人を三人くらい……うん。そ。よろしくね?」

ちひろ「……三人で足りるかしら」
―――P喫茶店近く―――

乃々「うう……帰りたいんですけど……」

乃々「でも……Pさんと、続けるって約束しましたし……」ドンッ

乃々「あ、すみませ―――」

黒服1「ん?」

乃々「ひぃっ……」

黒服2「どうしました?」

黒服3「……おい、もしかしてこの子じゃないか?」

黒服1「そうみたいだな。全く。桃華様も人使いがあらいお方だ」

黒服2「まぁ給料もらえますし。でも、怪我しないように気をつけろって……どういうことでしょうね?」

黒服3「さぁな」

乃々「あう、えう、その、あの」
黒服1「痛いなぁお嬢ちゃん。右肩折れちまったよ」

乃々「ありえませんけど……」

黒服3「こりゃ、賠償金払ってもらわないとなぁ」

乃々「ふ、古すぎる絡み方なんですけど……」

黒服2「そういうわけで、ごめんね」ガッ

乃々「ひっ……だ、誰か、助け」

P「……おい、そこの」

黒服1「ん?なんだ君は―――あばばばば」ベゴグギッ

黒服2「……はい?」

乃々「あ……」
P「ハイクを詠め、カイシャクしてやる」

黒服2「アイエエエ?!ニンジャ、ニンジャナンdおごごごご」ゴキゴキゴキッ

黒服3「黒服2?!返事をしろ黒服2!!」

乃々「あ、そういう名前なんですね……」

P「……ジャスト一分だ、いい夢見れたかよ?」

黒服3「いやまだ三十秒くらいしkあがががが」ミシミシミシミシ

P「……ふぅ」

乃々「……あの……Pさん、ですよね?」

P「そうだが」

乃々「その……なんでそんなに筋肉ムキムキなんですか……?」

P「気にしないでくれ。あと数分したら元に戻る」

乃々「は、はぁ……」
―――P喫茶店―――

P「ほら、乃々。ミルクティー」

乃々「ありがとう……ございます……」

P「で、どうして絡まれてたんだ?」

乃々「考え事してたら……ぶつかって……」

P「まぁ、近くに俺がいたからいいものの」

乃々「……Pさん、喫茶店……やってたんですか?」

P「まぁな」


乃々「……その、Pさん」

P「なんだ?」

乃々「私……アイドル……辞めようと思ったんです」

P「いつものことだな」

乃々「そうじゃないんですけど……本気で、です」

P「いつも本気じゃなかったのか?」

乃々「……半分、冗談、です」

P「半分本気だったのかよ」
乃々「……でも……少し、やる気……出てきました」

P「そりゃあよかった。でもなんでだ?」

乃々「……Pさんが、いたから」ボソッ

P「は?」

乃々「なんでも……ないですけど///」プイッ

P「……なんでもないんならいいんだ」

乃々「……上手く、言えないんですけど……」

乃々「また……来ても、いい、ですか?」

P「仕事から逃げてくるのはNGな」

乃々「逃げるのは……Pさんがいるときだけですけど」

P「ん?そうなのか?」

乃々「……鈍感なんですけど」

P「んん?」
乃々「もう、いいです……」

P「なんだ?なんなんだ?」

乃々「……ミルクティー、美味しかったです」

P「おう、ありがとな」

乃々「それと」


乃々「……もう、私から、逃げないでください」

乃々「その……寂しい、ので。私ももう……逃げません、から」



―――数日後 P喫茶店―――

ちひろ「Pさん」

P「……なんでしょう」

ちひろ「最近、話題になっているみたいですね。アイドルが出入りしている喫茶店があるって」

P「いやぁ、そのぉ……」

ちひろ「……まぁ?ウェディングドレスの女の子が入っていったり?」

ちひろ「店の前で黒服の男の人三人を瞬殺したり?」

ちひろ「それだけすりゃ、目立ちますよねぇ?」

P「すみません、ホントすみません……」

ちひろ「……はぁ、もう。いつも通り、揉み消しましたから」

P「お世話になります……」
ちひろ「そう思うならドリンク買ってくださいよ」

P「いや、それはもう……俺はプロデューサーじゃないんで」

ちひろ「そうですか」

P「代わりと言ってはなんですが……どうぞ」

ちひろ「……ミルクティーですか」

P「はい。ちひろさんに飲んでもらったことはなかったなって」

ちひろ「いただきます。でもこれだけで私の機嫌が直るとは思わないでくださいね?」

P「わかってますよ。気持ちです、気持ち」
ちひろ「……美味しい」

P「ありがとうございます」

ちひろ「……ねぇ、Pさん」

P「なんですか?」

ちひろ「お金で買えないものって、あると思います?」

P「……そりゃあ」

ちひろ「私はね、あると思うんです」

P「へぇ、意外ですね」

ちひろ「どういうことですか、もう」

P「す、すみません」
ちひろ「例えば、こんな喫茶店で過ごす時間とか」

ちひろ「例えば、このミルクティーとか」

ちひろ「例えば、こんな他愛のない会話とか」

ちひろ「例えば―――Pさん、とか」

P「え?俺ですか?」

ちひろ「……はぁぁ……鈍感ですねぇ」

P「え?え?」

ちひろ「もういいですよ。ほら、あっちに行ってあげてください」

ボクノケーキガタベラレナインデスカ?! イヤダッテコゲテルシ マユハPサンノツクッタケーキガタベタイデス

P「あ、はい。すみません、なんか」

ちひろ「もういいですよ。今に始まったことじゃないですし」


ちひろ「(お金で買えないものは、ある)」

ちひろ「(お金で買いたいものも、ある)」

ちひろ「(でも……お金をかけても、労力をかけても、それ以上に損しても)」

ちひろ「(欲しいものも、ある)」

ちひろ「……さーて。今日も頑張りますか!」

ちひろ「(こんな事考えるようになるなんて、私自身驚きだけど)」

ちひろ「(最近はこんな気持ちも、悪くないかなって思っている)」

ちひろ「(だって―――)」

ちひろ「みんなの笑顔を……見るために♪」


ちひろ「(こんなに素敵で、幸せなんだから)」


おわり
くぅ〜疲(ry

お疲れ様でした。たまには綺麗なちひろさんもいいよね?
当然、このシリーズは続けていくつもりです。ちょっとネタ切れ気味だけど……
明日にでもHTML化依頼出しておきます。

それでは、ここまで読んでくださった皆様に感謝を。またどこかでお会いしましょう!

21:06│輿水幸子 
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