2013年11月07日

杏「きらりんハウスからの脱出」

杏「きらりに連れ込まれて、これで三日目」

杏「きらりんハウスはなかなか快適だけど……」


杏「さすがにそろそろ脱出しないと」

杏「今日はきらりは毎週恒例のレッスン日……」

杏「いくらなんでもこればっかりは変更できないはず」

杏「ベテラントレーナーさんに怒られちゃうからね」



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杏「時間は……」

杏「よし、決行は二時間後……」

杏「それまで、体力温存のために寝ておこう」

杏「zzz……」


  ……三時間経過
 
杏「寝過ごした…」

杏「あ、きらりのレッスン終わってる時間だ」

杏「きらりの帰る時間は……」

杏「あああ、レッスンスケジュールしか知らないんだよなぁ」

杏「監禁されるまではスケジュール全部把握してたのに……」

杏「さすがに今のはわかんないなぁ」


 
杏「レッスンスケジュールしかわかんないよ」

杏「は、そうだ。誰かに聞けば……」

杏「だめだ、電話なんて……」

杏「ん?」

杏「そういえば、ここ(きらりんハウス・杏部屋)は冷暖房からインターネット環境、ケーブルテレビまで全完備なんだっけ」

杏「よし、パソコンからメールを送れば」


 
杏「メールで助けを求めてもいいな」

杏「フリーアドレス作って……」

杏「えっと……誰に送ろう」

杏「あれ? 覚えてないや……」

杏「えーと、事務所のアドレス……ああ、覚えてないよ」

杏「プロデューサーも駄目……」
 
杏「どうしよう、きらりのアドレスしか覚えてないよ」

杏「しょうがないなぁ……」

 杏メール『事務所かプロデューサーのメルアドなんだっけ?』

杏「よし、これをきらりに送って……」

杏「早っ! もう帰ってきたよ」

杏「どれどれ……」


  
 きらりメール『用事があるならきらりが伝えるにぃ』

杏「やっぱりそう来たか」

杏「助けて貰うため、なんて言えるわけないしなぁ」

杏「よし」

 杏メール『別になんでもないよ』

 きらりメール『にょわ』


  
杏「はぁ、どうしよう」

杏「あ、そうだ。忘れてた」

 杏メール『晩御飯は中華がいい』

 きらりメール『りょーかい☆ かな子ちゃんお勧めのデザートも買って帰ゆね』

杏「おおー。前に言ってたお店かな? ちょっと楽しみだ」


 ……翌日




 
杏(今日こそ脱出しよう)

杏(まずは、きらりを起こして、普通に事務所に行かせないと)

杏「きらり、朝だよ」

杏「起きて起きて。お仕事の時間だよ」

杏「がんばって、杏を養ってよ」

杏「ほらほら、ちゃんと起きて」


 
杏「ん? おはようの?」

杏「しょーがないなぁ、きらりは」

杏「ん……ちゅっ」

杏「朝ご飯は?」

杏「うん、杏は後で食べるから」

杏「じゃあ、二度寝するから」


 
杏「はい、いってらっしゃい」

杏「え? いってらっしゃいの?」

杏「きらりは甘えんぼだなぁ」

杏「ん……ちゅっ」

杏「いってらっしゃーい」

杏「さて……」


 
杏「きらりのスケジュールは夜の内に聞き出したし……」

杏「今度こそ計画はばっちりだよ」

杏「今日は出かけてから5時間は帰ってこない」

杏「収録が長引けばもっともっと」

杏「今日はお昼寝もしないよ」

杏「とにかく脱出する」


 
杏「……しまった」

杏「鍵がない」

杏「戸締まりせずに出て行くわけにも行かないよね」

杏「くっそー、きらりめ」

杏「しょうがないなぁ」

杏「ご飯でも食べよう」


  
杏「えーと、レンジでチンして食べればいいんだよね」

杏「ん……」

杏「昨日の残り物を玉子でとじたのか」

杏「あ、メモがある」

 きらりメモ『タッパの中身をチーンしたら、ご飯にかけて食べるとハピハピで美味しいにょ』

杏「どれどれ……」


  
杏「おお、変わり丼だ」

杏「うん、美味しい……さすがだな、きらり」

杏「……」

杏「きらりの今日の予定は……」

杏「きらり、今日お弁当持っていったよね」

杏「同じもの、食べてるのかな」

杏「うふふ」

 
杏「ごちそうさま」

杏「今日は脱出できないからなぁ」

杏「ゲームでも……あ、いや、ネットでも見ようかな」

杏「えっと……アイドル板……モバプロきらりスレ……」

杏「む……」

杏「ひどいなぁ」


 
杏「巨人とかデカブツとか、みんなわかってないなぁ」

杏「いや、これは失礼通り越して無礼千万だね」


XXX 名前:以下、名無しにかわりましてがお送りします[] 投稿日:20XX/XX/XX(x) 12:45:33.78 ID:anzuchang

   きらり可愛いよ、きらり
   背が高いのも魅力だよ


杏「これでよし」


 
杏「ん? ……あ、飴が補充してある。いつの間に……」

杏「はむ……んー、美味しい」

杏「確かこれは、お高い飴だったはず」

杏「きらり、はりこんだんだね」

杏「……」

杏「……」


  
杏「ちょっと一休み」

杏「zzz」

杏「zzz……きらり……」

杏「zzz……杏は」

杏「zzz……ここにいるよ」

杏「zzz」
 

 
 
 ……翌日
 
 
杏「あ、久しぶりだね、プロデューサー」

杏「うん。きらりの所にずっといたんだよ」

杏「監禁されちゃってて……」

杏「うん」

杏「せっかくの休暇が終わりそうだったから焦ったよ」

杏「きらりがなかなか帰してくれなくて」

杏「あんなことしなくても、言ってくれれば一緒にいるのに」

杏「本当にきらりにも困ったものだよ、ねえ?」

杏「ん? どうしたの? プロデューサー」

杏「え? それは監禁じゃないって?」


 
杏「じゃあなんなんだよ」

杏「へ?」

杏「ごめん、よく聞こえなかった」

杏「もう一度言って」

杏「うん」

杏「」


  
杏「同棲?」

杏「ふーん」

杏「え?」

杏「え? な、なに? なんて言ったの?」

杏「同棲って、なに、それ」

杏「なに言ってるの? わけわかんないよ? プロデューサー」


  
杏「ちょっと、なんで。違うよ? 同棲なんて、そんな……」

杏「違うって、赤くなってないから」

杏「プロデューサー、なんでそういうこと言うの」

杏「もお、いい、今日は帰るよ」

杏「お仕事終わったからいいよね?」

杏「うん。それじゃあ、また明日」


  
杏「いいよ、送ってくれなくても」

杏「一人で帰れるから」

杏「というか、まゆの視線が怖いからお願い一人で帰らせて」

杏「うん。じゃあ帰る」

杏「えーと、おーい、まゆ。杏はプロデューサーにはお仕事以外の興味ないから、そんな怖い顔で見ないでよ」

杏「うわ、めっちゃ満面の笑みだよ」


 
 
 ……帰り道


杏「あ、きらり」

杏「迎えに来てくれたの?」

杏「うん、杏もこれから帰るところ」

杏「ご飯? 別にいいけど」

  
杏「ラーメン屋?」

杏「え、765の四条貴音お勧めのお店なんだ。それは凄いね」

杏「うん。行くよ」

杏「ところでさ、きらり」

杏「お願いがあるんだけど」

杏「違う違う、おんぶじゃない」



  
杏「もちろん肩車でもないよ」

杏「お嬢さま抱っこ……」

杏「……」

杏「……はっ、いやいや、そうじゃなくて」

杏「もうさ、無理矢理きらりの家に連れて行くの止めて欲しいんだけど」

杏「マジな話だよ?」


  
杏「そんな顔しないで。きらりが悪いんだよ」

杏「無理矢理は嫌だよ」

杏「そういう問題じゃなくて」

杏「杏は、無理矢理が嫌なの」

杏「本気だよ?」

杏「本気で怒ってるし、本気で嫌がってるの」


  
杏「そうだよ」

杏「……」

杏「そんな顔しないでよ」

杏「……」

杏「……」

杏「だって」


 
 
 
 
 
 
 
杏「ちゃんと誘ってくれれば断るわけないじゃん!」
 
 
 
 
 
 
 

杏「……」

杏「……」

杏「なんで、泣いてるの?」

杏「うれし泣き? 安心したら涙が出てきた?」

杏「もお、きらりはしょうがないなぁ」


 
杏「ほら、ハンカチ」

杏「さっ。早くラーメン食べに行こうよ」

杏「ほらほら」

杏「ラーメン食べたら、お風呂上がりに食べるアイスクリーム買ってよね」

杏「うん。一緒に食べよう」


 
 
 
 
 
 

杏「うん、杏もだよ、きらり」
 
 
 
 
 
 




 以上、お粗末様でした

 あんきらわっほい

 今回の公式の流れに感動して書いた。後悔はしていない

 html依頼のために鳥つけときます

21:09│諸星きらり 
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