2014年07月10日

凛「ねえ、プロデューサー」

凛「私、今日の午前空きだったんだね」



P「ああ、そうだぞ。……アレ、伝えたと思ったんだがな」



凛「そうだっけ」





P「伝えてなかったっけか、すまんかった」



凛「そういえば聞いたかも。最近仕事漬けだったから今日もだと思ってた」



P「そうか? いやすまんな、変な休みの取り方しか出来なくて」



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凛「いいんだけどさ。仕事も楽しいしね」



P「そう言ってもらえると助かるが、貴重な空き時間なんだ。しっかり休んでくれよ」



凛「でも、もう事務所に来ちゃったからね」



P「うーん……。まだ他の子は誰も来てないしなあ」



凛「…………」



凛「……あ、プロデューサー。ボールが転がってるよ」



P「なに? ……あー友紀のヤツだ。さてはまた部屋ん中でボール投げてたな」

凛「…………」



凛「ねえ、プロデューサー。今すぐ片付けるような仕事って無いの?」



P「あー、俺の仕事のこと? 今は暇だなあ。ちひろさんはイベントのミスの件で走り回ってるみたいだけど」



凛「そっか。ねえ、今から屋上行かない?」



P「屋上? そういや珍しく晴れてるな」



凛「うん、時間あるみたいだし」

――屋上





P「来たはいいが、何するんだ?」



凛「キャッチボール」



P「キャッチボール? どうしてまた」



凛「ちょっと遊ぼうよ。こんな機会めったに無いんだし」



P「つったって、今時の女子高生がキャッチボールってなあ。息子との距離感が分からないお父さんじゃああるまいし」



凛「いいからいいから。ね、最近はあんまり体動かしてないでしょ?」

P「ミットは?」



凛「? いらないよ」



P「そうか、まあそんなに勢いよく投げるようなスペースはないしな」



P「…………」



凛「?」



P「それにしても近くね?」



凛「なんで? 近いとダメ?」



P「いや、キャッチボールなんだろ?」



凛「……?」キョトン



P「まあいいけど……」

P「投げるぞー」



凛「いつでもいいよ」



P「それっ」ポーン





ポテンッ コロコロ・・・





P「え、捕らないの?」



凛「うーん……ちょっと小さく投げすぎじゃない?」ヒョイッ



P「え、この距離だろ?」



凛「もうちょっと遠くに投げてよ」



P「え、捕らねえの?」



凛「遠くに投げてくれたら捕るからさ」

P「どういうこったよ……」ブツブツ



P「じゃあ投げるぞー」



凛「お願ーい」



P「よっと」ポーイッ



凛「っ!!」ダダダダ



P「!?」





ダダダダダ・・・







・・・ダダダダダ!!







凛「ほっへひはお(捕ってきたよ)」カプッ



P「えっ」



凛「へっ?」

P「えっ、捕ってくるってそういうこと?」



凛「おうはへほ?(そうだけど?)」



P「ボール降ろしな」



凛「ひゃい」ペイッ





コロコロ・・・

P「キャッチボールだよね?」



凛「うん、ボール捕ってきたよ」



P「俺が、投げて」



凛「私は、捕った」



P「ああ、そしt」



凛「えらい?」



P「えっ」



凛「褒める?」



P「えっ」

P「お前はそれでいいの?」



凛「褒めて?」



P「えっ」



凛「えっ」



P「……オーケイ。ちょっともう一回キャッチボールやってみよう」



凛「もう一回やるの?」



P「ああ、『キャッチボール』をだぞ?」



凛「やった」

P「行くぞー」



凛「いいよー」



P「そーれっ」ポーンッ





ダダダダダ・・・



・・・ダダダダダ!!





凛「はい」カプッ



P「ああそうかい」

凛「ねえ褒める?」



P「褒めたら満足するか?」



凛「褒めるの?」パアア



P「……よしよーし」ナデリナデリ



凛「〜♪」ワシャー



P(なんだろうこれ)

P「もういい?」ナデ・・・



凛「もう一回する?」ヒョイッ



P「しないとダメ?」



凛「しようよ」



P「次でやめる?」



凛「いっぱい褒めてくれたらね」



P「もうなんなんだよ」

P「最後なー」ポーイッ



凛「っ!」





ダダダダダ・・・



・・・ダダダダダ!!





凛「はいっ」カプッ



P「…………」

P「…………」ナデナデ



凛「〜♪」ワシャワシャ



P「……よしよーし」ナデリコナデリコ



凛「〜♪」スリスリ









P(あっヤバい、そんなにイヤじゃなくなってきた)

P「…………」ナデナデ



凛「〜♪」



凛「…………」チョイチョイ



P「……?」パッ



凛「よいしょっと」ゴロン



凛「さ、お願い」



P「そんな急に寝そべられても」

凛「えっ」



P「えっ」



P「何しろっての?」



凛「えっ」



P「屋上で仰向けで誘う女子高生に俺は何しろっての?」



凛「分かってるでしょ?」



P「分かってるけど社会的に死にたくない」

凛「えっ」



P「えっ」



凛「お腹撫でないの?」



P「えっ」



凛「さ、カマン」



P「なにそれこわい」













17:30│渋谷凛 
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