2013年11月08日
モバP「超能力が使えるようになった?」
裕子「はい!」
P「ふ〜ん」
P「ふ〜ん」
裕子「ちょっと……何ですか、その反応は」
P「ん?」
裕子「超能力が!使えるように!なったんですよ!?」
P「あぁそう」
裕子「ぜ、全然信じてないみたいですね……」
SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1361059986
裕子「もう私、完全にエスパーユッコなんですよ、エスパーユッコ」
P「そっかそっか」
裕子「超能力で、あんな事やこんな事もできちゃうんですよ!」
P「なるほどなるほど」
裕子「……私の超能力、見たいですよね?」チラッ
P「いや、別に」
裕子「そこはせめて見たいって言ってくださいよ!!」バンッ
P「(しつこいなぁ……)」
裕子「今ならプロデューサーにも特別に、私のサイキックパワーを見せてあげるって流れなんですよ!?」
裕子「だったら乗るしかありません!このビッグウェーブに!」
P「う〜ん、そう言われてもなぁ」
裕子「実はですね、超能力でこのスレッドも立てたんです」
P「ほう、スレッドを立てたのか。そりゃすごい……」
P「え?マジで?」
裕子「ウソです」
P「なんだウソか」
P「それで?スプーン曲げ位はできるようになったのか?」
裕子「私はエスパーユッコですよ?そんなの朝飯前です」
P「ほー。なら見せてもらおうじゃないの」
裕子「フフン、いいですよ〜。驚かないでくださいね!」
P「あぁ、頭の上にスプーン乗せてスプーン髷〜、とかはダメだぞ」
P「それは楓さんか美羽辺りにしか通用しないからな」
裕子「……とことん信じてないんですね」イラッ
裕子「では、いきますよ〜……ムン!」
グニャァ〜
P「!?うぉっ……ぐうっ……!」グニャァ〜
P「ま、曲がっ……!スプーンどころか、裕子も曲がって……!?」グニャァ〜
裕子「フッフッフッフ……」
P「どうしてっ……コレは、一体……!?」グニャァ〜
裕子「私の超能力で、この辺りの空間を湾曲させました」ドヤァ
P「そ、そんなっ……バカなことがっ……!」グニャァ〜
裕子「どうです?信じる気になりました?」
P「わ、分かった。信じる、信じるよ!」
P「(たかがスプーン曲げにどんだけ大掛かりなことするんだ……)」
裕子「フッフッフ……こんなのはまだまだ序の口ですよ〜!」
P「ほ、他にも超能力があるのか」
裕子「もっちろん!例えば……そうですね、アレなんかどうでしょう」
P「アレって?」
裕子「超能力と言えば、念力。ずばりテレキネシスです!」
P「テレ……なんだって?」
裕子「テレキネシスです、テレキネシス。念じるだけで物を動かしたりできるんですよ」
P「ふ〜ん」
裕子「ま、またそんな反応を……!」
P「動かすぐらいなら、なぁ。どうってことないだろ?」
裕子「……いいでしょう。テレキネシスの真髄、見せてあげます」
卯月「私の〜♪バレンタイン〜♪SSが〜♪見つからない〜♪」
裕子「あそこで島村さんがブラブラ歩いてますよね」
P「ん?あぁ、確かにブラブラしてるな」
裕子「彼女、よ〜く見てて下さいね……ムン!」
フワッ
卯月「キャッ!?」ピラッ
P「オ、ナイスヒップ」
卯月「も、もう!何今の?……風?」キョロキョロ
裕子「……フフ〜ン。どうです?」
P「卯月らしい、ピンクの縞パンだったな」
裕子「パンツの柄じゃなくて!今スカートが捲り上がりましたよね!?」
P「ああ、不自然なくらいに捲り上がってたな」
裕子「今のが私の超能力ですよ」ドヤァ
P「え?あれが?」
P「……いやいや、今のはカミカゼって言うんじゃないのか?」
裕子「カミカゼ?」
P「その昔、伝説の忍者がスカートめくりの際に用いた、素晴らしい忍術だよ」
裕子「に、忍術じゃありません!れっきとした超能力です!」
P「う〜ん、しかしだな……」
裕子「むぅ……じゃあ、これならどうです!」ムムムン
プチン
P「……ほう」
卯月「?今、何か……」
P「なるほどな。これが急に外れるのは、確かに不自然だ」
裕子「ね?超能力ですよ、超能力」
P「分かった分かった……おーい卯月ー」
卯月「あ、プロデューサーさん」
P「ブラのホック、外れてるぞー」
卯月「!?えっ……!」
P「大丈夫か?俺が付け直してやr」
卯月「け、結構ですっ!!」アタフタ
P「まぁ、超能力としてはありがちの能力だったな」
裕子「フッフッフ……これだけじゃありませんよ、私の超能力は」
P「ほう。他にもまだ能力を?」
裕子「当たり前じゃないですか。私はエスパーユッコですよ?」
裕子「例えば……ムムムン!」
シュボッ
P「おぉ、裕子の指先から火が」
裕子「これが人体発火。所謂パイロキネシスですね」ボボボ
P「右手からしか出せないのか?」
裕子「そんな事ないですよ、ほらこっちも」シュボッ
P「指先だけ?」
裕子「いいえ、足の先からも出せます!」シュボッ
P「す、すごいな」
裕子「さらにさらに、全身から炎を出すことも!」ボボボボボ
ゴオオオオオ
P「お、おお……火柱が立ち上っt」
プシャアアアアアアアアア
P「………」ビチャビチャ
裕子「………」ビチャビチャ
P「スプリンクラーが作動したようだな……」
裕子「じ、事務所が水浸しになっちゃいましたね」
P「ちひろさんに怒られるな……」
P「ところで裕子」
裕子「はい?」
P「お前、服が燃えて……」
裕子「えっ……キャアアアアアッ!?」
P「ってぇ……いきなりビンタはないだろ、ビンタは」ヒリヒリ
裕子「は、拝観料です!ったく……」
P「つーか自業自得だろ!誰も全身から炎出せとは言って」
裕子「はいはい、次次!次はテレポートですよ!これはもう、超能力としては超有名ですよね!」
P「テレポートって……瞬間移動する奴だろ?」
裕子「そうですよ〜。念力も発火も出来て、テレポートは出来ないなんてお話になりませんからね」
P「ホントに出来るのか?」
裕子「ま、見てて下さい」
裕子「……さてと。私が瞬間移動してもどうせ信じてもらえないでしょうから……」
裕子「ムムムムム……ムムムム〜ン!!」
ヒュン
拓海「た、たくみんスマイル☆」
裕子「鏡の前でたくみんスマイル練習中の拓海さんと……」
P「ほう」
ヒュン
愛梨「……?」
裕子「自宅でくつろぎ中の愛梨ちゃんを呼んでみました」
P「」
愛梨「あ、あれ?何で私、事務所に」
P「……なぁ、愛梨」
愛梨「あ……プロデューサーさん?」
P「いくら脱ぎたがりでもな。自宅で全裸はやめておけ」キリッ
P「どこで誰が見てるか、分からないからな」キリッ
愛梨「は、はい……これから気をつけます」
拓海「………」
P「拓海は……そうだな。今のスマイル、バッチリだったぞ」ポン
拓海「……………」プルプル
P「ってぇ……拓海の奴、本気で殴るこたねぇだろ……」ズキズキ
裕子「私の超能力のすごさ、実感できました?」
P「ん?あぁ、さっきのテレポートはグッジョブだ。少し物足りないが……」
裕子「では、次の超能力ならどうです?テレパシーですよ、テレパシー」
P「テレパシー?」
裕子「人の考えが分かったり、自分の考えを相手に伝えたりできる能力のことですよ」
裕子「例えば、プロデューサーは先程『たかがスプーン曲げにどんだけ大掛かりなんだ』って思ってましたよね」
P「あ、あぁ……まさか、俺の考えを読んだのか!?」
裕子「フッフッフ……」ドヤァ
P「だが、俺の考えが読めるってだけじゃなぁ」
裕子「じゃあ、誰ならいいんですか」
P「そうだな……のあなんかはどうだ?」
裕子「高峯さんですか?」
P「どうも調子が悪いみたいなんだが、原因が良く分からなくてな」
P「と言うか、言動が一々クール過ぎて何を伝えたいのかイマイチ掴めないんだ」
裕子「……高峯さんのプロデューサーならそれ位分かってあげてくださいよ」
P「いやぁ、面目ない……蘭子の言葉なら分かるんだけどなぁ」
のあ「………」ムスッ
P「最近はいつもあんな感じでな」
P「いくら聞いても『貴方には関係ないから』の一点張りで参ってるんだ」
裕子「なるほど……それじゃ、高峯さんの心の中を覗いてみますね」
P「おう、頼んだぞ」
裕子「では行きますよ〜……ムムムン!」
裕子「……おぉ、これは……ほうほう……」
P「………」
裕子「……あぁ、だから不機嫌なんだ……」
P「………」
裕子「なるほど……私も分かるなぁ、その気持ち」
P「……なぁ、裕子」
裕子「何ですか?」
P「お前は勝手に納得してるが、俺には全く状況が読めないんだよ」
裕子「あっ、すいません。プロデューサーは無能力者でしたね」ドヤァ
P「………」イラッ
裕子「安心してください、ちゃんとこちらのテレパシーを共有できるようにしますんで」
P「最初からそうしてくれよ……」
裕子「では改めまして……ムムムン!」
のあ『(´・ω・`)』
P「……何だこの顔文字」
裕子「シッ!」
のあ『……出ない(´;ω;`)ブワッ』
のあ『先週からぽんぽん痛いのに出なくて辛い(´;ω;`)』
P「な、何が出ないんだ……?」
裕子「お通じですよ、お通じ!」
P「……はぁ?」
のあ『プロデューサー……きっと私の事、心配してるよね(´;ω;`)ウッ』
のあ『でも恥ずかしいし、私からこんな事話したら絶対幻滅す……あっ』
のあ「ぐっ……!」ビクッ
のあ「遂に……本命が来たのね……!」ガクガク
P「な、なんだ?急にのあの奴、苦しみだしたぞ」
裕子「こっちに向かってきますね」
のあ「……ぷ、プロデューサー……!」
P「おい、大丈夫かのあ!一体どうしたんだ!」
のあ「……今貴方に……話している時間は、ないの……」
P「し、しかし!」
のあ「っ!……何も聞かずに、そこを……退いて。今、すぐに……!」
P「のあ……!」
のあ『お願い早くトイレに行かせて!!(`;ω;´)』
P「――あれから帰ってこないなぁ、のあ」
裕子「そんなの気にしてるからデリカシー足りないんですよ、プロデューサーは」
P「そうかぁ?」
裕子「……あ、帰ってきましたよ」
のあ「………」
P「もう、大丈夫なのか?さっきまで苦しそうだったが」
のあ「……えぇ、悪くないわ」
P「そ、そうか……」
のあ「………これも、私への試練の一つだった。それだけの話よ」ファサ
のあ『しゅっきり〜(*´ω`*)ポワワ』
裕子「うーん……別にテレパシー使わなくても自然に解決しましたね、今のは」
P「良く分からんが、のあが幸せそうで良かったよ」
P「……それで、超能力はこれで終わりなのか?」
裕子「とんでもない。もう一つあるんです、これが」
P「もう一つ?」
裕子「ズバリ、透視です!」
P「透視って言うと……あれか。物を透かして見ることができるという」
裕子「まぁ、私に透視が出来ると言っても、プロデューサーは無能力者なので分かりませんよね」
P「あぁそうだよ。無能力者で悪かったな」
裕子「それで今回はプロデューサーでも分かるように、これを使います!」ゴソゴソ
P「ん?」
裕子「じゃーん、ポラロイドカメラ〜」
P「インスタントカメラなんか使ってどうするんだ?」
裕子「このカメラにサイキックパワーを送ることで、撮った写真に映るものが透視されます」
P「マジでか」
裕子「マジです」
P「じゃあ、あそこで遊んでいる薫と千枝、ついでに仁奈を撮ってくれ」
裕子「はいはい。では早速……ムン!」パシャッ
ジジーッ
裕子「出来ましたよ、ほら」
P「おお、どれどれ……」
P「……何で骨しか映ってないんだ?」
裕子「ちょっと効き過ぎましたかね」
P「おいおい、これじゃただのレントゲン写真じゃないか」
P「もっと効果を弱めてくれよ!誰もこんな写真望んでないぞ!」
裕子「分かってますよ、うるさいですね……ムムムン!」パシャッ
ジジーッ
裕子「今度はどうです?」
P「……ウサギさんとクマさん……!」ジーン
裕子「………」
P「……わ、悪くはない。悪くはないが、もう少し効果を上げられるか?」
裕子「微調整ですか?別に構いませんけど……」
パシャッ ジジーッ
P「……うーん、なんか違うんだよな」
パシャッ ジジーッ
P「おっ!こ、この透明度で、もうちょい上、いや、下の方を!」
パシャッ ジジーッ
P「惜しい!もう少し下、あともう少し下を拝みたいんだ!頼むよ!!」
パシャッ ジジーッ
P「これだ、これを待って……!?……草原!?」
裕子「なんですか、草原って」
P「いや、草原としか言いようがない。薄いが、あれは紛れもなく草原……ステップだ」
P「これは小学生の比ではない……ステップなんだ!」バンッ
裕子「そ、それで、どうするんです?」
P「上の方を撮ってくれ。誰のステップか確かめたい」
パシャッ ジジーッ
裕子「どうです?」
P「……おっぱいだ。おっぱいとしか言いようがない」
裕子「そ、そうですか……」
P「良いセンスだが、俺は顔の方を撮ってくれと言ってるんだ。おっぱいじゃない」
パシャッ ジジーッ
裕子「……こ、これ、ですけど」
P「………」
裕子「超笑顔で、すんごいカメラ目線ですね……」
早苗「どう?ちゃんと撮れてる?」ニコニコ
P「………」
早苗「……写真。没収でいいよね?」ニコニコ
P「……はい」
P「……死ぬかと思った」
裕子「わ、私だってシメられるかと思いましたよ!」
P「お前が変な所ばかり撮るからだろうが!」
裕子「私のせいですか!?」
P「まったく……超能力ってロクなもんがないな」
裕子「そ、そんな事ありませんよ!ちゃんと使える超能力、まだあるんですから」
P「まだあるのか?あれで全部じゃなかったのか」
裕子「もちろんですよ。最後は超能力を使った……催眠術です!」
P「あー、催眠術ってアレか?五円玉ぶら下げて眠くなーるって奴?」
裕子「原理的にはそうですが、私が超能力で行う催眠術はちょっと違いますね」
P「ん?どう違うんだ?」
裕子「私の催眠術に道具は使いません。サイキックパワーのみで、何と即効性があります」
P「ほう。そりゃ随分勝手がいいんだな」
裕子「と言う訳で、早速プロデューサーに催眠術、かけちゃいますね。ムムムン!」
P「え?……あ、おい!ちょっと待て裕子!」
裕子「なんです?」
P「かける相手が何で俺なんだよ」
裕子「他の子にかけたって信じないでしょう?口裏合わせてるとか言って」
P「うっ……」
裕子「ほら、やっぱり」
P「し、しかしだな、裕子」
裕子「でももうかけちゃいましたし」
P「何!?い、一体どんな催眠を、俺に……!」
裕子「まぁ、すぐに分かりますって」
智絵里「……ねぇ、プロデューサーさん?」
P「ん?どうしたんだ、智絵里?」
智絵里「今度のカフェに出す料理、サンプルを作ってみたんだけど」ススッ
P「お、おぉ……これは美味そうだな。和食かぁ」
智絵里「是非これを、プロデューサーく……さんに、試食してほしいの」
P「俺なんかでいいのか?じゃあ早速」
智絵里「まずは味噌汁を……冷めない内に、どうぞ」ススッ
P「あ、あぁ」
ビシッ
P「いてっ!」
P「な、なんだ?……箸が、飛んでった!?」
智絵里B「うふ……もぉ、抜け駆けは禁止ですよぉ」
智絵里A「あら……随分とはしたない真似、してくれるじゃない」
P「ち、智絵里が、二人……!?」
智絵里B「こぉんなお粗末な料理を使って、プロデューサーさんを誑かそうだなんて……」
智絵里B「プロデューサーさんはぁ、まゆ……ちゃんの料理しか、食べないんですよぉ?」
智絵里A「そんな事ないわよ。ね、プロデューサー君?」
P「おい裕子!俺に一体何をした!?」
裕子「私以外の女の子が全員智絵里ちゃんに見えるようにしました」
P「な、なんだってー!!」
P「よ、よりによって何だって智絵里なんだ!?」
裕子「そこは、その場の気分で」
智絵里B「うふ……プロデューサーさんは、まゆちゃんの料理しか食べませんよねぇ?そうですよねぇ?」
智絵里A「そんな強引に迫って……プロデューサー君が可哀想だと思わないの?」
智絵里B「……婚姻届に判を迫る必死なオバサンよりは、マシだと思いますけどぉ?」
智絵里A「……ふぅん、そう。貴女とは一度、大いに話し合う必要があるようね」ゴゴゴゴゴ
智絵里B「うふふ……紙切れ一つで成立する愛なんかには、負けませんよぉ?」ゴゴゴゴゴ
P「……な、何なんだよこれ……やべぇよ、絶対やべぇよ……」
智絵里C「プロデューサーチャン!本物の智絵里はこっちにゃ!」
P「お前みくだろ!」
智絵里C「なんで分かったにゃ!?」ガーン
P「智絵里になり済ますなんて……失望しました。みくのファン辞めます」
智絵里C「う、うわぁ〜ん!辞めないでほしいにゃ〜!」
智絵里D「あ、プロデューサーさん……」
P「今度こそ智絵里か!?智絵里なんだな!?」
智絵里C「どーしてみくは一発でバレたのにゃ……」ブツブツ
智絵里D「あの……その……」
P「(このおどおどした感じ……間違いなく智絵里だ!)」
智絵里D「ちょっと、お願いしたいことが……あって」
P「ハッハッハ、智絵里の言う事なら何でも聞いてあげるよ」
智絵里D「あっ……今、何でもって……言いました、よね?」
P「……ん?あ、あぁ」
智絵里D「そ、それじゃあ……」
智絵里D「事務所の修繕代、それからモバコインの方を今日中に5万……お願いしますね♪えいっ☆」キラッ
P「」
智絵里D「絶対支払ってくださいね〜♪約束ですよ〜」
P「………」
裕子「いつからこの場に本物の智絵里ちゃんが紛れ込んでると錯覚してました?」
P「……なん、だと……」
智絵里A「もう、ダメじゃないプロデューサー君。食べ終わる前に、席を立っちゃ……」ガシッ
智絵里B「手料理は、まゆのしか食べちゃいけないんですよ?絶対に……そうですよねぇ?うふふ」ガシッ
P「……う、うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!」
P「………」ズタボロ
裕子「あらら。随分酷い目に遭いましたね〜、プロデューサーも」
P「いや、だいたいお前のせいだからな」
裕子「それほど、私の超能力がすごかったってことで」
P「……確かに、裕子がこれほどまでに超能力を使えるとは、ちょっと考えられないな」
裕子「ところがどっこい、夢じゃありません……これが現実です!」
P「……ひょっとして夢なんじゃないか?これ」
裕子「えっ」
P「急に超能力者に目覚めたんだろ?いつだ?」
裕子「えっと……きょ、今日です」
P「今日の何時だよ」
裕子「それは……」
P「ほらな。これはきっとお前か、俺の夢なんだよ。多分な」
裕子「いやいやいや!ここまできて夢オチだなんてイヤですよ私!」
裕子「折角エスパーユッコになれたのに!もう少し夢見させてくれたっていいじゃないですかぁ!!」
P「ダメだダメだ。ほら、さっさと起きなさい」
裕子「やだやだやだやーだぁー!!」
裕子「――という夢を見たんですよ!」バンッ
P「お、おう」
裕子「どうして私を起こしたんです!あんまりじゃないですか、プロデューサー!」
P「いや、そう言われてもな……俺は何もやってない訳だが」
裕子「……あれ?でも私はエスパーユッコだから……」
裕子「あ、そうか!」ポン
P「ん?」
裕子「あれは予知夢だったんですよ、きっと!」
P「予知夢?」
裕子「予知能力……つまりあの夢も、私の超能力だったんです!」
P「予知と言うと……これから起こることを予言するみたいな感じか」
裕子「きっとこれからの私は、超能力であんな事やこんな事もできちゃうはずなんですよ!」
P「ふ〜ん」
裕子「ちょっと……何ですか、その反応は」
P「ん?」
裕子「改めて!超能力が!使えるように!なったんですよ!?」
P「あぁそう」
裕子「ぜ、全然信じてないみたいですね……」
裕子「もう私、完全にエスパーユッコなんですよ、エスパーユッコ!」
P「そっかそっか」
裕子「超能力で、あんな事やこんな事もできちゃうんですよ!?」
P「なるほどなるほど」
裕子「……私の超能力、見たいですよね?」チラッ
P「いや、別に」
裕子「そこはせめて見たいって言ってくださいよ!!」バンッ
P「(しつこいなぁ……)」
P「それで?スプーン曲げ位はできるようになったのか?」
裕子「私はエスパーユッコですよ?そんなの朝飯前です。多分」
P「ほー。なら見せてもらおうじゃないの」
裕子「フフン、いいですよ〜。驚かないでくださいね!」
―――――
―――
―
〜現実〜
P「で?」
卯月「じ、自主トレなんです!多分!」
みく「そ、そうそう!これは裕子ちゃん流の自主トレにゃ!」
P「……あそこで爆睡する事を自主トレと言うのか?」
裕子「では、いきますよ〜……ムンっ……ぐにゃ〜……」Zzzz
卯月「えっと……あれは瞑想中なんですよ、きっと!」
みく「み、みくもたまにやるから間違いないにゃ!」
P「……まぁ、とにかくだ。お前ら、そこをどいてくれないか」
卯月「お、女の子から夢を奪わないでください!プロデューサーさん!」
みく「せめて、せめて夢の中だけでもエスパーユッコでいさせてあげてほしいにゃあ!!」
P「ええい!いい加減、現実と向き合わんかい!」
裕子「フッフッフ……こんなのは、まだまだ……序の口……」ムニャムニャ
おわり
P「ん?」
裕子「超能力が!使えるように!なったんですよ!?」
P「あぁそう」
裕子「ぜ、全然信じてないみたいですね……」
SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1361059986
裕子「もう私、完全にエスパーユッコなんですよ、エスパーユッコ」
P「そっかそっか」
裕子「超能力で、あんな事やこんな事もできちゃうんですよ!」
P「なるほどなるほど」
裕子「……私の超能力、見たいですよね?」チラッ
P「いや、別に」
裕子「そこはせめて見たいって言ってくださいよ!!」バンッ
P「(しつこいなぁ……)」
裕子「今ならプロデューサーにも特別に、私のサイキックパワーを見せてあげるって流れなんですよ!?」
裕子「だったら乗るしかありません!このビッグウェーブに!」
P「う〜ん、そう言われてもなぁ」
裕子「実はですね、超能力でこのスレッドも立てたんです」
P「ほう、スレッドを立てたのか。そりゃすごい……」
P「え?マジで?」
裕子「ウソです」
P「なんだウソか」
P「それで?スプーン曲げ位はできるようになったのか?」
裕子「私はエスパーユッコですよ?そんなの朝飯前です」
P「ほー。なら見せてもらおうじゃないの」
裕子「フフン、いいですよ〜。驚かないでくださいね!」
P「あぁ、頭の上にスプーン乗せてスプーン髷〜、とかはダメだぞ」
P「それは楓さんか美羽辺りにしか通用しないからな」
裕子「……とことん信じてないんですね」イラッ
裕子「では、いきますよ〜……ムン!」
グニャァ〜
P「!?うぉっ……ぐうっ……!」グニャァ〜
P「ま、曲がっ……!スプーンどころか、裕子も曲がって……!?」グニャァ〜
裕子「フッフッフッフ……」
P「どうしてっ……コレは、一体……!?」グニャァ〜
裕子「私の超能力で、この辺りの空間を湾曲させました」ドヤァ
P「そ、そんなっ……バカなことがっ……!」グニャァ〜
裕子「どうです?信じる気になりました?」
P「わ、分かった。信じる、信じるよ!」
P「(たかがスプーン曲げにどんだけ大掛かりなことするんだ……)」
裕子「フッフッフ……こんなのはまだまだ序の口ですよ〜!」
P「ほ、他にも超能力があるのか」
裕子「もっちろん!例えば……そうですね、アレなんかどうでしょう」
P「アレって?」
裕子「超能力と言えば、念力。ずばりテレキネシスです!」
P「テレ……なんだって?」
裕子「テレキネシスです、テレキネシス。念じるだけで物を動かしたりできるんですよ」
P「ふ〜ん」
裕子「ま、またそんな反応を……!」
P「動かすぐらいなら、なぁ。どうってことないだろ?」
裕子「……いいでしょう。テレキネシスの真髄、見せてあげます」
卯月「私の〜♪バレンタイン〜♪SSが〜♪見つからない〜♪」
裕子「あそこで島村さんがブラブラ歩いてますよね」
P「ん?あぁ、確かにブラブラしてるな」
裕子「彼女、よ〜く見てて下さいね……ムン!」
フワッ
卯月「キャッ!?」ピラッ
P「オ、ナイスヒップ」
卯月「も、もう!何今の?……風?」キョロキョロ
裕子「……フフ〜ン。どうです?」
P「卯月らしい、ピンクの縞パンだったな」
裕子「パンツの柄じゃなくて!今スカートが捲り上がりましたよね!?」
P「ああ、不自然なくらいに捲り上がってたな」
裕子「今のが私の超能力ですよ」ドヤァ
P「え?あれが?」
P「……いやいや、今のはカミカゼって言うんじゃないのか?」
裕子「カミカゼ?」
P「その昔、伝説の忍者がスカートめくりの際に用いた、素晴らしい忍術だよ」
裕子「に、忍術じゃありません!れっきとした超能力です!」
P「う〜ん、しかしだな……」
裕子「むぅ……じゃあ、これならどうです!」ムムムン
プチン
P「……ほう」
卯月「?今、何か……」
P「なるほどな。これが急に外れるのは、確かに不自然だ」
裕子「ね?超能力ですよ、超能力」
P「分かった分かった……おーい卯月ー」
卯月「あ、プロデューサーさん」
P「ブラのホック、外れてるぞー」
卯月「!?えっ……!」
P「大丈夫か?俺が付け直してやr」
卯月「け、結構ですっ!!」アタフタ
P「まぁ、超能力としてはありがちの能力だったな」
裕子「フッフッフ……これだけじゃありませんよ、私の超能力は」
P「ほう。他にもまだ能力を?」
裕子「当たり前じゃないですか。私はエスパーユッコですよ?」
裕子「例えば……ムムムン!」
シュボッ
P「おぉ、裕子の指先から火が」
裕子「これが人体発火。所謂パイロキネシスですね」ボボボ
P「右手からしか出せないのか?」
裕子「そんな事ないですよ、ほらこっちも」シュボッ
P「指先だけ?」
裕子「いいえ、足の先からも出せます!」シュボッ
P「す、すごいな」
裕子「さらにさらに、全身から炎を出すことも!」ボボボボボ
ゴオオオオオ
P「お、おお……火柱が立ち上っt」
プシャアアアアアアアアア
P「………」ビチャビチャ
裕子「………」ビチャビチャ
P「スプリンクラーが作動したようだな……」
裕子「じ、事務所が水浸しになっちゃいましたね」
P「ちひろさんに怒られるな……」
P「ところで裕子」
裕子「はい?」
P「お前、服が燃えて……」
裕子「えっ……キャアアアアアッ!?」
P「ってぇ……いきなりビンタはないだろ、ビンタは」ヒリヒリ
裕子「は、拝観料です!ったく……」
P「つーか自業自得だろ!誰も全身から炎出せとは言って」
裕子「はいはい、次次!次はテレポートですよ!これはもう、超能力としては超有名ですよね!」
P「テレポートって……瞬間移動する奴だろ?」
裕子「そうですよ〜。念力も発火も出来て、テレポートは出来ないなんてお話になりませんからね」
P「ホントに出来るのか?」
裕子「ま、見てて下さい」
裕子「……さてと。私が瞬間移動してもどうせ信じてもらえないでしょうから……」
裕子「ムムムムム……ムムムム〜ン!!」
ヒュン
拓海「た、たくみんスマイル☆」
裕子「鏡の前でたくみんスマイル練習中の拓海さんと……」
P「ほう」
ヒュン
愛梨「……?」
裕子「自宅でくつろぎ中の愛梨ちゃんを呼んでみました」
P「」
愛梨「あ、あれ?何で私、事務所に」
P「……なぁ、愛梨」
愛梨「あ……プロデューサーさん?」
P「いくら脱ぎたがりでもな。自宅で全裸はやめておけ」キリッ
P「どこで誰が見てるか、分からないからな」キリッ
愛梨「は、はい……これから気をつけます」
拓海「………」
P「拓海は……そうだな。今のスマイル、バッチリだったぞ」ポン
拓海「……………」プルプル
P「ってぇ……拓海の奴、本気で殴るこたねぇだろ……」ズキズキ
裕子「私の超能力のすごさ、実感できました?」
P「ん?あぁ、さっきのテレポートはグッジョブだ。少し物足りないが……」
裕子「では、次の超能力ならどうです?テレパシーですよ、テレパシー」
P「テレパシー?」
裕子「人の考えが分かったり、自分の考えを相手に伝えたりできる能力のことですよ」
裕子「例えば、プロデューサーは先程『たかがスプーン曲げにどんだけ大掛かりなんだ』って思ってましたよね」
P「あ、あぁ……まさか、俺の考えを読んだのか!?」
裕子「フッフッフ……」ドヤァ
P「だが、俺の考えが読めるってだけじゃなぁ」
裕子「じゃあ、誰ならいいんですか」
P「そうだな……のあなんかはどうだ?」
裕子「高峯さんですか?」
P「どうも調子が悪いみたいなんだが、原因が良く分からなくてな」
P「と言うか、言動が一々クール過ぎて何を伝えたいのかイマイチ掴めないんだ」
裕子「……高峯さんのプロデューサーならそれ位分かってあげてくださいよ」
P「いやぁ、面目ない……蘭子の言葉なら分かるんだけどなぁ」
のあ「………」ムスッ
P「最近はいつもあんな感じでな」
P「いくら聞いても『貴方には関係ないから』の一点張りで参ってるんだ」
裕子「なるほど……それじゃ、高峯さんの心の中を覗いてみますね」
P「おう、頼んだぞ」
裕子「では行きますよ〜……ムムムン!」
裕子「……おぉ、これは……ほうほう……」
P「………」
裕子「……あぁ、だから不機嫌なんだ……」
P「………」
裕子「なるほど……私も分かるなぁ、その気持ち」
P「……なぁ、裕子」
裕子「何ですか?」
P「お前は勝手に納得してるが、俺には全く状況が読めないんだよ」
裕子「あっ、すいません。プロデューサーは無能力者でしたね」ドヤァ
P「………」イラッ
裕子「安心してください、ちゃんとこちらのテレパシーを共有できるようにしますんで」
P「最初からそうしてくれよ……」
裕子「では改めまして……ムムムン!」
のあ『(´・ω・`)』
P「……何だこの顔文字」
裕子「シッ!」
のあ『……出ない(´;ω;`)ブワッ』
のあ『先週からぽんぽん痛いのに出なくて辛い(´;ω;`)』
P「な、何が出ないんだ……?」
裕子「お通じですよ、お通じ!」
P「……はぁ?」
のあ『プロデューサー……きっと私の事、心配してるよね(´;ω;`)ウッ』
のあ『でも恥ずかしいし、私からこんな事話したら絶対幻滅す……あっ』
のあ「ぐっ……!」ビクッ
のあ「遂に……本命が来たのね……!」ガクガク
P「な、なんだ?急にのあの奴、苦しみだしたぞ」
裕子「こっちに向かってきますね」
のあ「……ぷ、プロデューサー……!」
P「おい、大丈夫かのあ!一体どうしたんだ!」
のあ「……今貴方に……話している時間は、ないの……」
P「し、しかし!」
のあ「っ!……何も聞かずに、そこを……退いて。今、すぐに……!」
P「のあ……!」
のあ『お願い早くトイレに行かせて!!(`;ω;´)』
P「――あれから帰ってこないなぁ、のあ」
裕子「そんなの気にしてるからデリカシー足りないんですよ、プロデューサーは」
P「そうかぁ?」
裕子「……あ、帰ってきましたよ」
のあ「………」
P「もう、大丈夫なのか?さっきまで苦しそうだったが」
のあ「……えぇ、悪くないわ」
P「そ、そうか……」
のあ「………これも、私への試練の一つだった。それだけの話よ」ファサ
のあ『しゅっきり〜(*´ω`*)ポワワ』
裕子「うーん……別にテレパシー使わなくても自然に解決しましたね、今のは」
P「良く分からんが、のあが幸せそうで良かったよ」
P「……それで、超能力はこれで終わりなのか?」
裕子「とんでもない。もう一つあるんです、これが」
P「もう一つ?」
裕子「ズバリ、透視です!」
P「透視って言うと……あれか。物を透かして見ることができるという」
裕子「まぁ、私に透視が出来ると言っても、プロデューサーは無能力者なので分かりませんよね」
P「あぁそうだよ。無能力者で悪かったな」
裕子「それで今回はプロデューサーでも分かるように、これを使います!」ゴソゴソ
P「ん?」
裕子「じゃーん、ポラロイドカメラ〜」
P「インスタントカメラなんか使ってどうするんだ?」
裕子「このカメラにサイキックパワーを送ることで、撮った写真に映るものが透視されます」
P「マジでか」
裕子「マジです」
P「じゃあ、あそこで遊んでいる薫と千枝、ついでに仁奈を撮ってくれ」
裕子「はいはい。では早速……ムン!」パシャッ
ジジーッ
裕子「出来ましたよ、ほら」
P「おお、どれどれ……」
P「……何で骨しか映ってないんだ?」
裕子「ちょっと効き過ぎましたかね」
P「おいおい、これじゃただのレントゲン写真じゃないか」
P「もっと効果を弱めてくれよ!誰もこんな写真望んでないぞ!」
裕子「分かってますよ、うるさいですね……ムムムン!」パシャッ
ジジーッ
裕子「今度はどうです?」
P「……ウサギさんとクマさん……!」ジーン
裕子「………」
P「……わ、悪くはない。悪くはないが、もう少し効果を上げられるか?」
裕子「微調整ですか?別に構いませんけど……」
パシャッ ジジーッ
P「……うーん、なんか違うんだよな」
パシャッ ジジーッ
P「おっ!こ、この透明度で、もうちょい上、いや、下の方を!」
パシャッ ジジーッ
P「惜しい!もう少し下、あともう少し下を拝みたいんだ!頼むよ!!」
パシャッ ジジーッ
P「これだ、これを待って……!?……草原!?」
裕子「なんですか、草原って」
P「いや、草原としか言いようがない。薄いが、あれは紛れもなく草原……ステップだ」
P「これは小学生の比ではない……ステップなんだ!」バンッ
裕子「そ、それで、どうするんです?」
P「上の方を撮ってくれ。誰のステップか確かめたい」
パシャッ ジジーッ
裕子「どうです?」
P「……おっぱいだ。おっぱいとしか言いようがない」
裕子「そ、そうですか……」
P「良いセンスだが、俺は顔の方を撮ってくれと言ってるんだ。おっぱいじゃない」
パシャッ ジジーッ
裕子「……こ、これ、ですけど」
P「………」
裕子「超笑顔で、すんごいカメラ目線ですね……」
早苗「どう?ちゃんと撮れてる?」ニコニコ
P「………」
早苗「……写真。没収でいいよね?」ニコニコ
P「……はい」
P「……死ぬかと思った」
裕子「わ、私だってシメられるかと思いましたよ!」
P「お前が変な所ばかり撮るからだろうが!」
裕子「私のせいですか!?」
P「まったく……超能力ってロクなもんがないな」
裕子「そ、そんな事ありませんよ!ちゃんと使える超能力、まだあるんですから」
P「まだあるのか?あれで全部じゃなかったのか」
裕子「もちろんですよ。最後は超能力を使った……催眠術です!」
P「あー、催眠術ってアレか?五円玉ぶら下げて眠くなーるって奴?」
裕子「原理的にはそうですが、私が超能力で行う催眠術はちょっと違いますね」
P「ん?どう違うんだ?」
裕子「私の催眠術に道具は使いません。サイキックパワーのみで、何と即効性があります」
P「ほう。そりゃ随分勝手がいいんだな」
裕子「と言う訳で、早速プロデューサーに催眠術、かけちゃいますね。ムムムン!」
P「え?……あ、おい!ちょっと待て裕子!」
裕子「なんです?」
P「かける相手が何で俺なんだよ」
裕子「他の子にかけたって信じないでしょう?口裏合わせてるとか言って」
P「うっ……」
裕子「ほら、やっぱり」
P「し、しかしだな、裕子」
裕子「でももうかけちゃいましたし」
P「何!?い、一体どんな催眠を、俺に……!」
裕子「まぁ、すぐに分かりますって」
智絵里「……ねぇ、プロデューサーさん?」
P「ん?どうしたんだ、智絵里?」
智絵里「今度のカフェに出す料理、サンプルを作ってみたんだけど」ススッ
P「お、おぉ……これは美味そうだな。和食かぁ」
智絵里「是非これを、プロデューサーく……さんに、試食してほしいの」
P「俺なんかでいいのか?じゃあ早速」
智絵里「まずは味噌汁を……冷めない内に、どうぞ」ススッ
P「あ、あぁ」
ビシッ
P「いてっ!」
P「な、なんだ?……箸が、飛んでった!?」
智絵里B「うふ……もぉ、抜け駆けは禁止ですよぉ」
智絵里A「あら……随分とはしたない真似、してくれるじゃない」
P「ち、智絵里が、二人……!?」
智絵里B「こぉんなお粗末な料理を使って、プロデューサーさんを誑かそうだなんて……」
智絵里B「プロデューサーさんはぁ、まゆ……ちゃんの料理しか、食べないんですよぉ?」
智絵里A「そんな事ないわよ。ね、プロデューサー君?」
P「おい裕子!俺に一体何をした!?」
裕子「私以外の女の子が全員智絵里ちゃんに見えるようにしました」
P「な、なんだってー!!」
P「よ、よりによって何だって智絵里なんだ!?」
裕子「そこは、その場の気分で」
智絵里B「うふ……プロデューサーさんは、まゆちゃんの料理しか食べませんよねぇ?そうですよねぇ?」
智絵里A「そんな強引に迫って……プロデューサー君が可哀想だと思わないの?」
智絵里B「……婚姻届に判を迫る必死なオバサンよりは、マシだと思いますけどぉ?」
智絵里A「……ふぅん、そう。貴女とは一度、大いに話し合う必要があるようね」ゴゴゴゴゴ
智絵里B「うふふ……紙切れ一つで成立する愛なんかには、負けませんよぉ?」ゴゴゴゴゴ
P「……な、何なんだよこれ……やべぇよ、絶対やべぇよ……」
智絵里C「プロデューサーチャン!本物の智絵里はこっちにゃ!」
P「お前みくだろ!」
智絵里C「なんで分かったにゃ!?」ガーン
P「智絵里になり済ますなんて……失望しました。みくのファン辞めます」
智絵里C「う、うわぁ〜ん!辞めないでほしいにゃ〜!」
智絵里D「あ、プロデューサーさん……」
P「今度こそ智絵里か!?智絵里なんだな!?」
智絵里C「どーしてみくは一発でバレたのにゃ……」ブツブツ
智絵里D「あの……その……」
P「(このおどおどした感じ……間違いなく智絵里だ!)」
智絵里D「ちょっと、お願いしたいことが……あって」
P「ハッハッハ、智絵里の言う事なら何でも聞いてあげるよ」
智絵里D「あっ……今、何でもって……言いました、よね?」
P「……ん?あ、あぁ」
智絵里D「そ、それじゃあ……」
智絵里D「事務所の修繕代、それからモバコインの方を今日中に5万……お願いしますね♪えいっ☆」キラッ
P「」
智絵里D「絶対支払ってくださいね〜♪約束ですよ〜」
P「………」
裕子「いつからこの場に本物の智絵里ちゃんが紛れ込んでると錯覚してました?」
P「……なん、だと……」
智絵里A「もう、ダメじゃないプロデューサー君。食べ終わる前に、席を立っちゃ……」ガシッ
智絵里B「手料理は、まゆのしか食べちゃいけないんですよ?絶対に……そうですよねぇ?うふふ」ガシッ
P「……う、うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!」
P「………」ズタボロ
裕子「あらら。随分酷い目に遭いましたね〜、プロデューサーも」
P「いや、だいたいお前のせいだからな」
裕子「それほど、私の超能力がすごかったってことで」
P「……確かに、裕子がこれほどまでに超能力を使えるとは、ちょっと考えられないな」
裕子「ところがどっこい、夢じゃありません……これが現実です!」
P「……ひょっとして夢なんじゃないか?これ」
裕子「えっ」
P「急に超能力者に目覚めたんだろ?いつだ?」
裕子「えっと……きょ、今日です」
P「今日の何時だよ」
裕子「それは……」
P「ほらな。これはきっとお前か、俺の夢なんだよ。多分な」
裕子「いやいやいや!ここまできて夢オチだなんてイヤですよ私!」
裕子「折角エスパーユッコになれたのに!もう少し夢見させてくれたっていいじゃないですかぁ!!」
P「ダメだダメだ。ほら、さっさと起きなさい」
裕子「やだやだやだやーだぁー!!」
裕子「――という夢を見たんですよ!」バンッ
P「お、おう」
裕子「どうして私を起こしたんです!あんまりじゃないですか、プロデューサー!」
P「いや、そう言われてもな……俺は何もやってない訳だが」
裕子「……あれ?でも私はエスパーユッコだから……」
裕子「あ、そうか!」ポン
P「ん?」
裕子「あれは予知夢だったんですよ、きっと!」
P「予知夢?」
裕子「予知能力……つまりあの夢も、私の超能力だったんです!」
P「予知と言うと……これから起こることを予言するみたいな感じか」
裕子「きっとこれからの私は、超能力であんな事やこんな事もできちゃうはずなんですよ!」
P「ふ〜ん」
裕子「ちょっと……何ですか、その反応は」
P「ん?」
裕子「改めて!超能力が!使えるように!なったんですよ!?」
P「あぁそう」
裕子「ぜ、全然信じてないみたいですね……」
裕子「もう私、完全にエスパーユッコなんですよ、エスパーユッコ!」
P「そっかそっか」
裕子「超能力で、あんな事やこんな事もできちゃうんですよ!?」
P「なるほどなるほど」
裕子「……私の超能力、見たいですよね?」チラッ
P「いや、別に」
裕子「そこはせめて見たいって言ってくださいよ!!」バンッ
P「(しつこいなぁ……)」
P「それで?スプーン曲げ位はできるようになったのか?」
裕子「私はエスパーユッコですよ?そんなの朝飯前です。多分」
P「ほー。なら見せてもらおうじゃないの」
裕子「フフン、いいですよ〜。驚かないでくださいね!」
―――――
―――
―
〜現実〜
P「で?」
卯月「じ、自主トレなんです!多分!」
みく「そ、そうそう!これは裕子ちゃん流の自主トレにゃ!」
P「……あそこで爆睡する事を自主トレと言うのか?」
裕子「では、いきますよ〜……ムンっ……ぐにゃ〜……」Zzzz
卯月「えっと……あれは瞑想中なんですよ、きっと!」
みく「み、みくもたまにやるから間違いないにゃ!」
P「……まぁ、とにかくだ。お前ら、そこをどいてくれないか」
卯月「お、女の子から夢を奪わないでください!プロデューサーさん!」
みく「せめて、せめて夢の中だけでもエスパーユッコでいさせてあげてほしいにゃあ!!」
P「ええい!いい加減、現実と向き合わんかい!」
裕子「フッフッフ……こんなのは、まだまだ……序の口……」ムニャムニャ
おわり
07:51│モバマス