2013年11月08日

真「アゲハ蝶とあいのうた」

―765プロ 事務所

真「お疲れ様でーす!」ガチャ


小鳥「あ、真ちゃん。おかえり」

真「はい!あ、プロデューサーはまだ戻ってないんですね」

小鳥「ん?そうね。あ、このあと真ちゃんプロデューサーと一緒?」

真「はい。なんか雑誌の撮影だった…はずです」

真「プロデューサーには珍しく事前にあんまり内容教えてくれなくて」


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小鳥「ふぅん…あ、もしかして…」

真「?」

小鳥「あ、ううん、なんでもないわ…ふふ」

真「えー!気になるじゃないですか!」

小鳥「ないしょないしょ!プロデューサーさんが言ってないんですもの」

小鳥「でも私の想像通りならきっと真ちゃんにとって嬉しいことがあるわよ、ふふ」

真「ホントですかぁ?へへっ、なんだろうなぁ…」


P「おつかれーぃ」ガチャ

真「あ、プロデューサー!お疲れさまです!」

小鳥「お帰りなさい、プロデューサーさん」

P「はい…ふぁぁあ」

真「もう…プロデューサー!元気ないですよ!」

P「んぁあ、悪い悪い」

P「ところで真、もう準備いいのか?」


真「はい!ばっちりです!」

P「んー、じゃ行くか」

真「ところでプロデューサー!次の仕事、なんかいい仕事なんですか!?」

P「ん…ああ。ふっふっふ、真の喜びそうな仕事だぞ!」

真「ホントですか!?へへっ、やーりぃ!」

P「まあ詳しくは移動しながらな。行くぞ」ガチャ


真「小鳥さん、行ってきまーす!」バタム

小鳥「…あ、ちょ…!」

小鳥「…」

小鳥「…お茶…」

小鳥「…」

小鳥「…はぁ…」ズズズ


―車内

真「で、なんの仕事なんですか?」

P「ああ、ファッション誌の撮影なんだが…」

P「喜べ、今日はガールズ向けのファッションだ」

真「ほほほ、ホントですかぁ!?ドッキリとかじゃないですよね!?」


P「実は…」

真「!?」

P「なぁ〜んてな!正真正銘、おれが取ってきた真の仕事だ!」

真「…!もう!プロデューサー!」

P「…わ、あぶ…!運転中!運転中だから!」

真「わぁぁあ!す、すいません!」


真「でも…そうかぁ…へへっ!」

P「…もうまっこり〜んは勘弁してくれよ…」

真「ええ!なんでですかぁ!?」

P「な、なんでですかって…」

P「あの、今日はほら、プロのカメラマンがいるからな!うん!」

P「カメラマンの指示通りにな!」

真「ちぇ…うん!でも嬉しいです!」

真「…ぬふふ、これでボクも…!」

P「あ、はは…」

―撮影スタジオ

P(ぬぅ…)

カメラマン「ま、真くん…無理に上目遣いとかしなくていいから…」

真「そ、そうですか…あ、じゃあこれはどうですか!?」マッコニャーン

カメラマン「ね、猫の手と…口ね…はは」

P「気合はいいんだがなぁ…う〜ん」

D「ああ、765さん、ちょっといい?」

P「はい?」


D「真くんなんだけど、ちょ〜っとこういう服も着てみてほしいなぁと思ってね」

P「これは…メンズ用ですか」

D「うん。まぁ今回はガールズ系で行くってことだけど、こっちもお願いしたいかなぁってね」

P「あ、あの大丈夫ですけど…もちろんガールズファッションの方も使って…」

D「う〜ん、まぁページの関係もあるしねぇ…」

D「出来上がった写真を見て検討するってことで…」

P「は、はぁ…」



D「う〜ん、やっぱり男物の方が映えるんじゃない!?」

真「そ、そうですか…」

D「いいねぇ…実にいい!やっぱり今回もこっち路線かな?」

P「ちょ、ちょっと待ってください!」

P「一応撮るだけって…!」


D「まぁまぁそう言わずに…すごいいい出来じゃない、こっち」

P「で、ですが…そもそも最初の約束では…!」

真「ぷ、プロデューサー…」

真「大丈夫ですよ…プロの目で…いいって言ってくれる方で…」

P「…真」

D「悪いね、真くん!じゃそういうことで…」

P「…」


―車内

P「…」

真「…」

P「…すまん」

真「や、やだなぁ!プロデューサーが謝ることじゃないですよ!」

P「…」

真「はは…やだなぁ…」


P「…もう少し強く言えてればなぁ」

P「でもあそこは昔からお世話になってるところだからなかなか…いや、言い訳だな…」

真「だ、だから大丈夫ですって!」

真「それに、もっともっと乙女度アップして、そのうち仕事があっちから舞い込んでくるようにしてみせますから!」

P「そうか…ありがとな」

真「はい…だから大丈夫です!」


―765プロ 事務所

真「それじゃあ、お先に失礼しますね」

P「ああ、明日は久々のオフだからな、ゆっくり休んでくれ」

P「…すまんな、なかなか休みが取れなくて」

真「忙しいのはいいことじゃないですか!」

真「プロデューサー、今日は謝ってばっかりですよ!ほら元気出して!」

P「ああ…サンキュな」

真「じゃあ、しっつれいしまーす!」



真「ふぅ…」

真「明日…あ!」

真「しまった…明日オフだから、あさっての仕事のこと聞くの忘れちゃった」

真「電話…」

真「…すぐそこだから戻るか」



真「ん…」

P『…ってことがあったんですよ』

小鳥『それは…真ちゃん、落ち込みませんでした?』

真(今日の話…?)

P『それが…おれの方がなんとなく落ち込んじゃいましてね』

P『励まされちゃいましたよ…情けないことですが』


小鳥『ふふ、今回苦労して取ってきた仕事だったんですよね』

小鳥『真ちゃんのた・め・に!』

真「!?」

P『や、やめてくださいよ音無さん!』

小鳥『おんやあ〜、焦ると余計怪しいですよプロデューサーさん!』

P『くっ…!』

真「…」///


真(そっかぁ…やっぱりプロデューサーがボクのことを思って取ってきてくれた仕事だったんだ…)

P『でも、こんなことってそうそうないですよね?』

小鳥『う〜ん、一概には言えないですけど…』

小鳥『ただ、予定にない仕事を追加で頼まれたり、』

小鳥『掲載してもらう予定の時期が違っていたり、』

小鳥『時間かけて写真何枚も撮ったのに、ほとんど記事ばっかりで写真は1枚、なんてこともたまにありますからね…』


P『そうですか…』

真「…」

P『…正直、結構今迷ってて…』

小鳥『…迷っている…とは?』

P『真の路線です。今はなんていうか、その…王子様みたいな路線で売ってるじゃないですか』

小鳥『ええ』


P『ただ…真は最初からアイドル路線で売りたいって言ってました』

P『それで…実力がついたら路線については考えようって言って、今まで頑張ってきたわけです』

小鳥『そうですね…』

P『…真は相当頑張ってきました。だから』

P『おれも約束果たさないとな、って思って最近動いてるんですが…』

小鳥『…一旦イメージがついてしまうと、なかなか難しいところですね』

P『ええ…』


P『それに…IA大賞の発表も徐々に近づいてきています』

P『…近々行われるIA大賞前の最後のフェスにはおそらくジュピターも出てくるでしょう』

P『その今の時期に路線の変更…と考えると』

P『二兎を追うものは、なんて言葉もありますしね』

小鳥『確かに、これから最後の追い込みとも言える時期になってきますね』


P『ええ、集中しなきゃいけない時期です。が…』

P『自分の…真の理想像をないがしろにしたまま賞を取りに行く、っていうのも…』

P『…おれはここまで頑張ってきた真の希望を、叶えてやりたい』

P『…叶えてやりたいんです』

真(プロデューサー…)

P『ん…?』

真「!?」





真「…ふぅ、危なかったぁ」

真「結局盗み聞きしたみたいに…う」


真「でも…そっかぁ、プロデューサーそこまでボクのことしっかり考えて…」

真「…」

真「よし…」ポパピプペ

真「あ、春香。今大丈夫?」

真「…明日の仕事ってどうなってる?」



P「いま扉のところに誰かいませんでした?」

小鳥「え?私は気づきませんでしたけど…」

P「そうですか…」

小鳥「…さっきの話ですけど」

P「はい?」


小鳥「なんだか大賞か真ちゃんの希望かどっちをとるかみたいな言い方でしたけど…」

P「え…あ、いやそんなことは」

小鳥「ふふ…真ちゃんの女の子としての魅力は、」

小鳥「プロデューサーさんが一番わかってるんじゃないですか?なら…」

P「…」

小鳥「どっちかなんて選ぶより…ふふ」

小鳥「ここでおーしまいっ」


P「ええ?」

小鳥「おねーさんのアドバイスはここでおしまい!ま、大いに悩んでください!」

P「…」

小鳥「…?どうしました?」

P「いや…おねーさん、かぁと思い…」

P「あ、いや!?そういう意味ではなくて、その…!」

小鳥「」<●><●>


―翌日

春香「まっことぉ〜」

真「あ、春香!」

春香「えへへ、お待たせっ」

真「ごめんね春香…仕事のあとに」

春香「そんなことないよ!真と私の仲じゃない!」

真「へへっ、ありがとう!」


春香「でも珍しいね?真がショッピングに付き合って欲しいなんて…」

真「うん…あの、春香に…」

真「『女の子』っぽい服を…選んで欲しいと思って…」

春香「へ?」

真「あ、あの!前から女の子っぽい服は探したりしてるんだけど…」

真「ボクが選ぶとその…どうしてもこう…」/////

真「ふりふり〜、っていうかきゃぴきゃぴ〜、ってのに目がいっちゃって…」

春香「あ、あはは…」


真「だからお願い!春香に『普通の』女の子っぽい服を見繕って欲しいんだ!」

春香「そ、そういうことね…」

春香「でも、そういうのだったらいつもは雪歩に…」

真「ゆ、雪歩はこう…やっぱりボクにかっこいい服を着てもらいたいっぽくて…」

春香「あ、そう…かもね…はは」


雪歩「…」

真「だから春香に…って、わぁ!」

雪歩「…うぅ」

真「ゆ、雪歩…!?」

春香「あはは…昨日電話きたとき実は雪歩もいて…」

真「そ、そうなんだ…」

雪歩「うぅ…確かに真ちゃんにはかっこいい服を着て欲しいけど…」

雪歩「ちゃんとお願いされたら私だって考えるよぅ…」


真「あ、あはは…ごめん雪歩」

春香「まあまあ、2人とも!」

春香「雪歩も一緒に真に似合うかわいい服を選んであげようよ!だって私たち…」

真「春香…」

春香「チーム!なんだから!」

雪歩「えへへ…うん!」


真「二人とも…ありがとう!」

春香「うん!じゃあ行こっか!」

春香「ところでなんでまたそんなこと思ったの?」テクテク

真「うん。昨日事務所で…」テクテク



春香「なるほどね」

真「うん、だから私生活からも徐々に変えていけば雰囲気が滲み出るんじゃないかと…」

春香「あ、ここここ」

雪歩「うんしょ…っと」カランカラン

真「へぇ〜…」

春香「ここは私が時々来てるとこだけど…」


真「は、春香!あのフリフリのドレスどうかな!?」

雪歩「真ちゃぁん…今日は普通に女の子っぽい服を…」

真「は…ごめんつい…」

春香「そうだねぇ…正直いつも言ってる真の好きな服って…」

春香「普段着る用じゃないよね」

真「!」ガビン


雪歩「う〜ん、確かに…」

雪歩「というより真ちゃんって、以前はジャージ多かったから…」

真「!!」ガビーン

春香「…真が思う例の『女の子っぽい服』って普通に街中で着てたら」

雪歩「確実に変な人ですぅ」

真「ぐふ…」バタ


春香「ま、そんな真ちゃんももう安心!」

雪歩「今日は私たちが『ナチュラルな女の子の服』一式揃えてあげるからね!」

真「うぅ…ありがとう」

春香「じゃ、さっそく開始〜!」

雪歩「お〜!ですぅ!」



春香「じゃあまずは私のから…」

真「ど、どう?」シャッ

雪歩「うわぁ〜!真ちゃんすっごく似合ってますぅ!」

春香「うんうん!やっぱり女の子っぽくするとしたらスカートだよね!」

春香「どう?感想は!」

真「う、うん…」


真「ボクが普段着てるような服とか…フリフリのお姫様的な服とかより…」

真「なんか…恥ずかしいかも…」///

雪歩「恥ずかしがってる真ちゃん…ふぅ」

春香「あ、ついでにこのリボンもどう!?」

春香「今なら私とお揃いで 真「それはいいかな」

のワの「」



雪歩「じゃあ次は私ですぅ!」

真「こ、こんな感じだけど…」シャッ

春香「あー!いいじゃない!」

雪歩「スカートなのは春香ちゃんとおんなじだけど…」

雪歩「やっぱりボーイッシュな感じも残しつつ仕上げてみましたぁ!」

春香「そうだね!いつもと急に変わりすぎても何だしこのくらいがいいかも」

春香「でもちゃんと女の子っぽさもでてるしね!」


真「雪歩…正直前の時みたいになるかなって若干心配だったけど…」

真「ちゃんと女の子っぽい服を選んでくれて…へへ、ありがと!」

雪歩「えへへ…すっごく似合ってるよ!」

春香「じゃあ着回しできるようにもう少し…」

雪歩「あ、これもいいんじゃない!春香ちゃんが選んだトップスに私が選んだスカート合わせた時に…!」


真「うん…うん」

春香「…だったらこっちのチュニックとか…!」

雪歩「…ポンチョとかも結構…!」

真「…」

春香「…だったらブルゾンとか…!」

雪歩「…ボレロとかもあれと合わせると…!」

真(…全然わからない)



真「二人とも、今日はありがとう!」

雪歩「…うう、買いすぎちゃいましたぁ…」

春香「ま、真、半分持とうか?」

真「だ、大丈夫大丈夫!」


真「コーディネートもじっくり教わったしね!…2時間」

春香「あ、ははー…」

真「でもほんとありがとう!明日からこれ着てくから!」

雪歩「えへへ…かわいいからきっと事務所のみんなびっくりしますぅ!」

春香「うん!」

真「へへっ…!じゃあまた明日!」


―真宅

真「やっぱり急に変えすぎると…」

真「絶対プロデューサー『ど、どうした!?』って…」

真「…へへっ」

真「プロデューサー…喜んでくれる…かな?」


―翌日

<ソノナハエージェントコイトヨクボウヲー

真「ん…」

真「…電話…?」

真「…はぁい」ピッ

P『もしもし真!朝早くにすまない』


真「ふぇ…!あ…プ、プロデューサーですか!?」

P『ああ、悪い。寝てたろ?』

真「いえ!…いや、寝てました、はい」

P『悪い。…真今日は午後からだったよな?』

真「…えーと…はい。そうです」

P『午前中に来れるか?』

真「えーと…」

P『大事な話がある』


真「!?」

真「だ、大事な話って…えっ?」///

P『…IA大賞発表前の最終フェスが、1週間早まるらしい』

真「…!?」

真「ど、どういうことですか!?」


P『それも詳しくは来てから話したい…急だがよろしく頼む』

真「はい!わかりました、なるべく早く向かいますので!」ピッ

真「…どういう…」

真「…はっ!準備しないと!」

真「あ…服…」


P『…近々行われるIA大賞前の最後のフェスにはおそらくジュピターも出てくるでしょう』

P『その今の時期に路線の変更…と考えると』

P『二兎を追うものは、なんて言葉もありますしね』

真「…!」

真「…」

真「そうだね…そんなこと言ってる場合じゃ…」


―765プロ 事務所

P「…ということだ。会場の変更に伴い、日程も早まってしまった。」

P「とはいっても他の事務所も条件は同じだ」

春香「…はい」

P「対決する時期が早まっただけとも言える…おそらく最大の敵はジュピターだしな」

雪歩「うぅ…またあの…」

真「…雪歩。前は冬馬一人でもアクシデントがなければ危うかった。けど…今なら…!」


P「その通り。そしてこのフェスを制したほうがIA大賞の最有力候補になる…ただ」

真「ただ…?」

P「元々の予定に合わせてスケジュールを組んでいたから…」

P「すまない…今から二週間後のフェス直前まで、通常の仕事が入っている」

P「だから…仕事後にレッスンを組む、というハードスケジュールになる」

P「すまん…」


真「…」

真「…謝らないでくださいよ!プロデューサー!」

P「…」

春香「そうですよ!条件は同じですから!」

雪歩「あ、あと二週間、精一杯頑張るだけですぅ!」

真「頑張りますよプロデューサー!ここまで来たんですから!」

P「…ああ!頑張ろう!」


真(…)

真(…そうだ…一年間の集大成なんだ…)

真(今は…集中しないと…)

P『おれも約束果たさないとな、って思って最近動いてるんです』

真「…!」

P「それじゃ今日は…?真?」

真「…っ!はい!?」

P「…どうした?何か…」

真「な、なんでもないです!」



P「ちゃんと曲に合わせて!雪歩遅れてるぞ!」

雪歩「は、はいぃ!」

P「よし!そこまで…次はボイトレだな」

真「はぁ…はぁ…」



春香「あ…おつかれー…」

真「春香こそ…今日はスタジオ収録だったよね」

春香「うん…で、でも頑張らないとね!」

春香「あ、真ちゃん。そういえばあの時の服は…」

真「あ、うん…その…」

雪歩「も、戻りましたぁ…」ガチャ

P「おつかれみんな…始めるか」



P「真!遅れてるぞ!」

真「…っ!はい!」

P『自分の…真の理想像をないがしろにしたまま賞を取りに行く、っていうのも…』

P『…おれはここまで頑張ってきた真の希望を、叶えてやりたい』

真「…!」

真「わ…!」

P「ま、真!だいじょうぶか!?」

真「は、はい…」


P「やっぱり疲れが…」

真「ち、違います!そんなんじゃ…!」

P「じゃあ…なんだ?」

P「ここ最近いまいち調子が…」

真「…大丈夫です!続けましょう!」

P「真…」

真「大丈夫ですから!再開しましょう!時間ないですから!」

P「…」


―最終フェス前日

P「…」

小鳥「プロデューサーさん…大丈夫ですか?」

P「え…はい」

小鳥「…調子はどうですか?」

P「3人ですか?」

小鳥「ええ」

P「…悪くはないです」

小鳥「の割には浮かない顔ですね」

P「…」


P「…真が…あまり調子が良くないですね」

小鳥「…真ちゃん?」

P「ええ…」

P「レッスンもしっかりやってるし…頑張ってるんですが」

P「心ここにあらずというか…いや違うな…」

P「集中しようとは頑張ってるんですが…なにか…引っかかってるような…」

P「…聞いてはみるんですが、大丈夫ですって言うばかりで…」

小鳥「…そうですか」

P「…ええ」


P「小鳥さん、なにか心当たりありませんか」

小鳥「うーん…」

P「ですよね…」

P「最初はフェスが早まって動揺してるんじゃないかと思ってました」

P「でもそれは春香も雪歩もおんなじで…」

P「2人は徐々に良くなってきたんですが…ふぅ」

P「…リーダーの気持ちがわからないなんて…プロデューサー失格ですね」


小鳥「…真ちゃんが何を悩んでるかはわかりませんが…」

小鳥「私に聞くより…もっとふさわしい相手がいるんじゃないですか?」

P「え…?」

春香「…」

雪歩「…戻りました」

P「春香…雪歩…」

小鳥「ふふ、お茶入れて…応接室にでも持っていきますね?」



P「…そうか…あの時の会話、聞かれてたか…」

春香「はい…」

雪歩「…それに、買った服も一度も着てきてないですし」

P「…」

小鳥「なにもなかったら問題なかったんだろうけど…」

小鳥「プロデューサーさんの思いを聞いてしまったからこそ…」


春香「その思いに応えたい、その上で…IA大賞を取りたいって思ったんだと…」

雪歩「…」

P「…そうか」

春香「…はい」

P「…」

雪歩「真ちゃん…大丈夫でしょうか?」

P「それは…」


小鳥「ねぇプロデューサーさん?」

P「?…はい」

小鳥「以前に言いましたよね?真ちゃんの女の子としての魅力は…」

小鳥「きっとプロデューサーさんが一番わかってるって」

P「…はい」

小鳥「なら…賭けてみる価値は…ううん」

小鳥「賭けじゃない…真ちゃんならできるって、プロデューサーさんは…」

小鳥「わかってるんじゃないですか?」

P「…」


小鳥「だから真ちゃんをリーダーにしたんでしょう?」

P「…ですが」

小鳥「…プロデューサーさん」

小鳥「後悔っていうのはやってしまったことにするより…」

小鳥「やらなかったことに対してする方が、多いんですよ?」

P「…!」

小鳥「…大丈夫!プロデューサーさんはまだ若いんだから!」

小鳥「きっとなんでもできますよ!」

小鳥「…それに、真ちゃんも。プロデューサーさんよりさらに若いんだから!」

小鳥「…きっと答えてくれますよ」


P「…」

P「ぁあああああああああ!もう!!」

春香「きゃ!」

雪歩「ふぁっ!?」

P「何やってたんですかね、おれは…」

P「春香!雪歩!!」

春香「ヴぁい!?」

雪歩「は、はいぃ!?」


P「あとのことは任せてくれ。お前らは帰ってゆっくり休むのが仕事だ」

雪歩「…で、でも」

P「信じろ。おれと…真を」

雪歩「…はい!」

春香「…ふふ、お願いしますね!」

P「…音無さん…ありがとうございます」

小鳥「…いいえ〜」

P「…真は…今上がった頃か…よし!」



真「戻りまし…」ガチャ

P「真!!」

真「うわぁ!!」ボコ

P「げぶっ!」

真「あ…ぷ、プロデューサー!」

P「ぐふ…いいパンチだ…」

真「す、すいません!でも急に出てこないでくださいよぉ!」


P「いやだいじょうぶだ…それより真!」

真「な、なんですか?」

P「真…」

真「は、はい…?」

P「今から真の時間を…おれにくれないか?」

真「…は?……ぇえ!?」


真「ど、どういうことですか!?え!?」

P「あ、悪い…テンションだけが先に行ってしまって…順を追って説明する」

P「…真、真はアイドル路線で売り出したいっていうのが希望だったな?」

真「え…はい、まぁ…」

P「…実力が付いたらその希望を叶えると、活動を始めた頃に約束した」

P「おれはその約束を守れていないな?」


真「…でも、プロデューサーのおかげでここまで有名に」

P「…守れていないんだ」

P「正直、ここ最近迷っていた」

真「…」

P「真の希望を優先すべきか、IA大賞を優先すべきか…」

真「…それは」

P「…おれが迷っているうちに、真は決断してくれたようだな」


P「いつも通りいこうと」

P「…だからせっかく買った服も来てこなかったんだろ?」

真「え!?知って…!」

P「悪いが春香と雪歩とも話をしたんだ」

真「う…そ、そうですか…」

P「…すまなかった」


真「…え?」

P「…真の気持ちに気づいてやれなかったこと、そして」

P「…決断が遅れたことだ」

真「…決断?」

P「フェスが早まってこれまで3人はレッスンを頑張ってきたが…」

P「正直ジュピターとの勝負は五分五分ってところだと思う」


真「…はい」

P「…だが、」

P「これが成功すれば、もっと優勢になるんじゃないかという策はあった…いや、ある」

真「…!それはなんですか!?」




真「…なるほど…っていうか、なんでもっと早く…!」

P「それがさっき謝った理由だ…決断が遅れたんだ」

P「正直、もっと早くから下準備をして…と思ってたんだが」

真「あ…だから仕事が…!」


P「ああ。可能な限り数をこなそうと…フェスのギリギリまで仕事を入れてたんだが…」

P「…おれの力不足だな。十分な効果は上げられなかった」

P「そうこうしているうちに、フェスが早まって…」

P「…このままの路線で勝負するしかない…そう決めて今までやってきた」

真「…」


P「だけど…さっき春香と雪歩から話を聞いて、」

P「真が計画を知らなくても…おれと真の考えていたことは同じだった」

P「それで…ようやく真の希望とIA大賞、どっちも諦めないって覚悟ができた」

P「…決断は遅れたが…というか、明日がフェスだからホント遅すぎなんだが…」

P「真とおれなら…きっとできると思う…いやできる!」

P「二兎を追うものは!?知らん!真の希望もIA大賞も必ず取ってやる!」

真「…!!」


P「だから頼む!…この埋め合わせは、なんでもするから!」

P「…信じて、真の時間をおれにくれ!」

真「…」

真「へへっ…何言ってるんですかプロデューサー!」

P「真…」

真「ほんと、今更ですよ…」


P「すまん…こんなギリギリに…」

真「そっちじゃないです」

P「…?」

真「信じてくれなんて…」

真「ボクはずぅーっと、プロデューサーを信じてるんですから!」

真「プロデューサーができる!って言ってくれたことなら、ボクは必ずできるんです!」


真「…信じてますから!」

P「真…」

P「…ありがとう!」

真「そうときまったらやりますよ!よぉっし!気合入ってきました!」

P「よし!じゃあまずは…!」



真「ふぅ…はぁ…」

P「大丈夫か?…ダンスとはまた違う消耗だからな」

真「へへ…まだまだです!」



P「くっ…もう3時か…!」

真「まだ…いけます!」

P「ああ…でも時間を決めよう。納得するまでやっていたら終わらん」

P「…4時がリミットだ」

真「へへ…なら、それまでに納得する出来に仕上げてみせますよ!」

P「真…そうだな!」



真「…っつ!…どうですか!?」

P「ああ…正直、よくここまで仕上がったと思う」

真「へへっ…やぁー…ごほっ、ごほ!」

P「ま、真!」

P「…よくやった。あとはゆっくり休もう」

真「…はい」


P「…あと3時間ぐらいしか休めないが、すまないな」

真「へへっ、へっちゃらですよ…!」

真「…プロデューサーもちゃんと休んでくださいよ」

P「ああ、ただ真が先だ…ほら、ソファにいくぞ」

真「…はい」



P「じゃあ、おやすみ」

真「はい…あの、プロデューサー?」

P「なんだ…?」

真「…ありがとうございます」

P「…こっちのセリフだよ」

真「プロデューサーとなら…きっとなんでもできます…」

P「…」


真「信じてます…から……………すぅ」

P「…おれの方こそ…」

P「真には…いつも勇気をもらってるよ」

P「…」

P「…よし!」

P(あとは衣装と…音源…それと…)

P(絶対に遅刻はできないし、俺が寝るわけには…いかないな)



P(ふぅ…音源はなんとか出来たが、衣装が…)

P(新しく発注なんて出来るわけないし…前の衣装も)

P(真の寸法を考えるとやっぱり本人の衣装しかない。が…)

P(真はダンサブルな曲が多かったからな…やっぱり衣装の方もそういう系統だ)

P(明日の策にピッタリなのは…正直…)

P(どうするかな…)


P(…)

P(正直そのままでも、十分女の子らしいんだがなぁ…)

P(…そのまま)

P(そのまま…か…)

P(…)


―朝

「……ューサーさん。…プロデューサーさん!」

P「…んぁ…はあ…!?」

小鳥「…ふふ、おはようございます」

P「あ、れ…音無さ…!」

P「い、今なん…!」

小鳥「ちょうど7時ですよ。まったく心配で来てみれば…」


P「し、7時…準備…」

小鳥「はいはい…早く真ちゃん起こしてきてあげてください」

小鳥「…お姫様を起こすのは、王子様の役目でしょ?」

P「…!恩に着ます!」

小鳥「ふふ…」

小鳥「いいなぁ二人とも…若いなぁ」



P「真!まことぉぉぉ!」

真「…ふぁ?」

P「真起きれ!起きれぇぇぇぇぇ!!」

真「…ぷろ…プロデューサー!うわぁ!!」

P「よし起きたな!すぐ行くぞ」

P「体調大丈夫か?」


真「…そっか昨日…まだ頭が働かないですけど、体調はたぶん…」

真「あ…時間!時間は!?」

P「今から移動すれば大丈夫だ」

真「…よかった」

P「よし、じゃあ車の中で寝ててもいいからすぐ出発だ!」

真「あ、その…一旦家寄ってもらってもいいですか?」

P「ああもちろんだ。…あとその時に持ってきてもらうものがある」


―FIRE BALLフェス 会場

春香「…あ、こっちです!こっち!」

P「よし間に合った…すまんな、現地集合にしてもらって」

雪歩「それはだいじょうぶですけどぉ…真ちゃん、大丈夫?」

真「へへ…大丈夫だよ!ボク体は丈夫なんだ!」

春香「…プロデューサーさんも…」

P「問題ない…」


P「それより今日だが、少しオーダーが…」

「ふん…怖気付かずによく来たな」

P「お前は…!」

冬馬「ふん」

P「…ピピン板橋!」

冬馬「だから羅刹じゃ…ってなんだピピンって!?」

P「さぁお決まりのやつやったんだからもういいだろ」

P「さっさと行ってくれ、忙しいんだ」


冬馬「く…へっ、そんなフェス前に焦って準備してるようじゃ、たかが知れてるな」

雪歩「うぅ…そんな言い方…!」

P「雪歩ほっとけ。無視しとけば寂しくなって帰るから」

冬馬「それになんだその顔?フェス前から死にそうじゃねーか」

春香「…っ!」

P「春香…いいから」


冬馬「プロデューサーがそんなんじゃ、担当アイドルも…」

真「…冬馬」

冬馬「…なんだよ?」

真「あんたたちには…あんたたちをサポートしてくれる人はいるのか?」

春香(ゆ、雪歩…これって…)


真「ちゃんとあんたたちのことを考えて仕事をとってきてくれたり、」

真「希望をちゃんと聞いて、できるだけ叶えるように走り回ってくれたり、」

雪歩(真ちゃん、怒ってますぅ…)

真「…徹夜で特訓してくれたりするような人は、いるのか?」

P「…」

冬馬「あん?そんなのいなくても俺たちは実力で…」

真「…なら、今日はっきりするさ」

真「ボクたちは、絶対に勝つ」



冬馬『みんな!今日はありがとう!』

冬馬『それじゃ、一発目から行くぜ!「Alice on Guilty」!!』

「「「「「…ザワ…ザワ…ザワザワ…」」」」」

冬馬(なんだ…会場のノリが…?)

冬馬(ん、あれは…菊地か…?)

冬馬(なんで一人で…それにあの衣装…!?)



「「「「「ザワザワ…」」」」」」

『止まった手のひら ふるえてるの躊躇して この空の青の青さに心細くなる―』

冬馬(!?…バラードだと!?)

北斗(フェスの…しかも一発目にバラードとは、思い切ったねぇ真ちゃん)

翔太(へぇ…ダンスの人かと思ってたけど、すごい歌上手いなぁ)



『信じるものすべて ポケットにつめこんでから 夏草揺れる線路を 遠くまで歩いた―』


P『優勢になるかもしれない策はあった…いや、ある』

真『…!それはなんですか!?』

P『会場の…男性ファンを取り込むんだ』



『心に心に痛みがあるの 遠くで蜃気楼揺れて―』


P『当日、会場はおそらく真とジュピターのファンで大半が女性ファンのはずだ』

P『真とジュピターの女性ファンは五分五分とすると…あとは』

P『男性ファンを、取り込んだら勝ちになる』

真『でも、それなら雪歩と春香に…』



『あなたは 雲の影に 明日の夢を追いかけてた―』


P『春香と雪歩のファンは最初からファンだから今から2人がアピールしても変わらない』

P『だから…今までなかった色でそれ以外の男性ファンを…あわよくばジュピターの女性ファンも引きつければいい』

真『今までなかった色…』

P『ああ、だから真には…』



『私はうわの空で 別れを思った―』


P『一曲目から、バラードを歌ってもらう』




『私はうわの空で あなたのことを想い出したの―』


真(プロデューサー見てくれてますか)

真(声がちゃんと出ます。昨日の特訓のおかげです)

真(それに…いつもよりさらに歌に気持ちを込めることができます…)

真(それはきっと…)



『そしてあいのうたが響きだして…―』


P(一曲目からいつもと違う女性目線のラブバラード…)

P(衣装も…とっさに思いついたが、春香たちが選んでくれた私服だ…)

P(…やっぱり仲間だな、真の魅力を引き出してる…立派な衣装だ、はは)

P(これなら女性ファンも、いつもと違う面を見て一層ファンになってくれるだろ)

P(男はイチコロ…とまではいかなくても、かなり見方が変わるはずだ…)

P(これでようやく…)



『私はあいのうたで あなたを探しはじめる―』


真(あなたの、おかげです―)

P(真のすべての魅力が…伝わるかな…)



真『菊地真で「Swallowtail Butterfly あいのうた」…でした』

「「「「「…………」」」」」

「「「「「ワァァァァァァァァァァァ!キレィィィィィィィィィィ!カワイーーーーーーーー!!」」」」」

真『…!みんな!今日は来てくれてありがとう!』

P(はは…もう…だいじょうぶ、だろ…)



春香『まっことぉ〜!!』

真『春香!!』

雪歩『私たちも負けないよぉ!』

真『雪歩…うん!』

春香『ふふ、会場のみんなも、真の新たなる魅力に気づいちゃったかなー!』

真『は、春香』///

「「「「「マッコマコリーン!!!!!」」」」」


雪歩『ふふ、誰に向けて歌ってたのかなぁ?』

真『ゆ、雪歩ぉ!』/////

「「「「「エェェェェェェェェェェェ!?マコリーン!!??」」」」」」

春香『冗談冗談!さぁ、こっからフルスロットルで行くよー!』

雪歩『行きますよぉ!!』

真『…よぉーし!それじゃ次の曲!』

真・春香・雪歩『READY!!』

「「「「「ワァァァァァァァァァァァァァ…」」」」」


―フェス後

P「………んはっ!!??」

真「あ、起きましたか?」

P「ま、真!?あれ、フェスは!?」

真「終わっちゃいましたよ…まったく」

P「なにぃ!?おれはどんくらい寝てたんだ!?爆睡王か!?」

真「ホントですよ…フェスの音でも起きないってどんだけですか」

P「うぐ…返す言葉もない」


真「ふふ…まぁ昨日の頑張りに免じて許してあげますよ」

真「ちなみに終わってから2時間も経ってるんで、春香と雪歩は先に行かせました」

P「…そうか」

真「…」

真「…結果聞かないんですか?」

P「ん、ああ…」


真「もうなんですか、その気の抜けた返事は…」

P「ああ…だって一曲目の真の歌を聴いて勝利を確信したからな」

P「だから多分気が抜けて寝ちまったんだ…と思う」

真「…へへっ」

真「勝った…勝ちましたよ!プロデューサー!!」ダキッ


P「うわっ…とと、はは、おめでとう」ギュ

真「やーりぃ!ですよ、やぁーりぃ!!」

P「よかったな…ホント…よくがんばった」

真「へへ…『ふん!まぁ今回は完敗だ。せいぜい頑張りな!』だそうです」

P「…羅刹か?」

真「はい。最後まで偉そーでしたよ、まったく」

P「はは…あいつらしいっちゃらしいな」

真「はい…」


P「…」

P「…ありがとうな、無茶に付き合ってくれて」

真「いいんですそのおかげで…今こうして喜んでられるんですから」

真「…あ、そういえば」

P「うん?」

真「プロデューサーの携帯、めちゃめちゃ鳴ってましたよ」

P「?」パカ

P「うわ…律子と音無さんと事務所からの着信が…」


―車内

真「へへっ…打ち上げかぁ」

P「めちゃめちゃ怒られた…」

真「まぁ…フェスの結果聞かずに寝てるし…」

P「…」

真「打ち上げも待たせてますしね」

P「昨日真に無茶させたこともバレてた…」


真「へへっ!まぁ出来るだけフォローはしますから!」

P「はぁ…勝ったのになぁ…たぶん事務所でさらに怒られるんだろうなぁ…」

真「まぁまぁ!あ、そういえば…」

真「へへ…プロデューサー、今回の埋め合わせはなんでもするって言ってましたよね?」

P「…うぐ…覚えてたか」

真「へへぇ」

P「…男に二言はない。ひと思いに言ってくれ」


真「じゃあまずは…」

P「まず!?」

真「とーぜんですよ、とーぜん!」

P「はぁ…」

真「まずは…雪歩と春香も思いっきり褒めてあげてください!」

P「…え?」

真「春香も雪歩も、フェスのあとすぐプロデューサーに報告したがってました!」

真「…でもプロデューサー寝てたから…」


P「面目ない…ほんとアホプロデューサーだな…」

真「そうですね」

P「否定…はしてくれないよな、やっぱ…」

真「春香と雪歩、疲れてるだろうから、ってそっとしておいてくれたんです」

真「だから、ちゃんとお礼言って、そして褒めてあげてくださいね!」

P「必ず…」

真「へへっ!…あとは…そうだなぁ…」

真「あと…ふぁ…は……」

真「………すぅ」

P「…」

P「お疲れさま…ありがとうな、真…」



真「…うん…ぁ」

P「起きたか?」

真「あれ…プロデューサー…」

真「って…うわ!え!?」

P「うわ!暴れるな!落ちるぞ!」

真「だ、だってこれ…!お、お姫様…あぅ…」/////


P「いや一応着いたとき起こしたんだぞ?」

P「でも起きないから…」

真「そ、そうですか…」/////

P「はは、それになにを頼むか悩んでただろ?」

真「え?」


P「真だから『お姫様扱いしてください!』ってくるかと思ってな、はは」

真「…」/////

真「プロデューサーは分かってませんね…まったく」

P「ん?なにを…うし、着いた。主役の到着だ!」


真(お姫様扱いは頼んでするものじゃなくて…)



ガチャ!



一同「「「フェス大勝利!!おめでとー!!!」」」

真(こんなふうに…自然にされるから嬉しいんですよ!!)



おわり


以上!読んでくれた人乙&ありがとう!
一応アイマスの世界ってことで、『フェスでカバー曲歌うなよ』っていうツッコミは勘弁してください

前スレ 律子「悪くないですね」
    やよい「わたしとハクサイ」 もよかったらどうぞ

08:39│菊地真 
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