2013年11月08日

春香「あなたの夢を、叶えます!」

春香「すごいなぁ、すごいなぁ! ひ・び・き・ちゃん!」

響「うぎゃっ、突然の名前呼び!」アハハ


春香「こんなに順調だと、ドリームチャンスも完璧かもしれませんねぇ!」

響「そうかな、そうかな!?」

春香「もう、ここでドリームチャンス獲得のアピールをしちゃってくださいよ!」

響「えーっ!? よーし。みんなー! ライブ絶対来てねー!」パチパチパチパチ

春香「では、第4問!
   まずは、こちらをお聞き下さい!」

 ♪KisS / プロジェクト・フェアリー

響「ねえキースキースキースっ、なんじゅーっかーいもー♪」

春香「この曲は先日我那覇さんのシングル『Brand New Day!』のカップリング曲として入った
  『KisS』のプロジェクト・フェアリーバージョンです」

響「この曲には、とっても思い入れがあるんだ!」

春香「問題! ……プロジェクト・フェアリーの中に居なかったメンバーは、次のうち誰?」


春香「A、我那覇響。B、四条貴音。C、……星井美希。D、MC-AMAMI」

響「Dだな!」

春香「正解でーす!」

 <GET \2,000,000>

響「この曲を歌ってた時は、まだ3人で笑えてて……。でも、突然美希がああなっちゃって、
  自分、美希やもう一人のメンバーの貴音も励ますために頑張るんだ!」

春香「そうなんです。メンバーの一人の星井美希さん、2年前に亡くなっているんですね」

観客『ええー』

響「美希、事故で……。自分、美希に空から見守ってもらって、こうしてアイドルをやってるんだ」

春香「お辛いですよね……。ですがクイズの神は我那覇さんを感傷に浸らせてはくれません。
   第5問!」

響「頑張るぞ!」

春香「……プロジェクト・フェアリーの解散原因となった、直接的な原因はどれ?」

響「えっ?」

春香「A、星井美希の事故死。B、四条貴音の移籍。C、我那覇響の脱退。D、事務所の方針」

響「そ、そんなの、自分達以外誰も知らな」

春香「すみません、言い忘れていました。我那覇さん……私は、あなたの全てを知っています」

響「――っ!?」


 ――


美希『美希、認めないの! 響がソロデビューなんて』

貴音『わたくしも同様です。響、今までこの三人でやってきたではありませんか』

響『違うんだ! 自分のやりたいアイドルは、こんなんじゃない!』

美希『どういうことなの!? 響、何かあるなら言って欲しいの!』

貴音『そうです響。何が不満なのですか』

響『だって、このグループのリーダーは、美希じゃないか! 自分は美希や貴音の引き立て役のまま、
  スポットライトが当たらないまま芸能界から消えていくなんて嫌だぞ!』

美希『そんなの、わがままなの!』

響『うるさい! 美希には自分のキモチなんて、一生わかんないぞ!
  もう、こんなグループ辞めてやる!』

 ――

春香「新曲、決まってたんですよね? 『オーバーマスター』、『KisS』に続く3曲目が。
   どうして解散しちゃったのか、私気になるなぁ。
   ……あっ、私じゃなくて視聴者の皆さんでしたね。私は全て知っていますから」

響「…………C」

春香「せーいかーい!」

 <GET \4,000,000>

響「…………」

春香「いやあ、それにしてもビックリです。
   ……我那覇さん。どうしてひとり、脱退してしまったんですか?」

響「……音楽性が違ったんだ」

春香「音楽性? 与えられた曲と衣装で踊り歌うアイドルに音楽性ですか?
   はぁ、それはまた大層な」

響「うるさい! 馬鹿にするな!」



春香「なるほど。脱退して自然に解散した瞬間、星井美希さんが事故死。
   波瀾万丈なアイドル人生を、過ごされているんですね」

響「っ! そう……そうなんだ! 自分、いろんなことに押しつぶされそうになったけど、
  それでも頑張れているのは後押ししてくれたフェアリーの二人のおかげさー!
  みんな、応援してくれー!」

観客『がんばれー』

春香「素晴らしい! 観客をも巻き込むそのカリスマ性もまた、アイドルの素質ですね。
   それでは、第6問に参ります!」

 <Q6>

春香「……元プロジェクト・フェアリー、四条貴音の現在の役職は?
   A、961プロ事務員。B、961プロ社長。C、961プロのプロデューサー。D、961プロの研修生アイドル」

響「…………なんなんだ」

春香「はい?」

響「あんた、貴音の何を知ってるんだ!」

春香「知ってますよー? 全部」

響「こんなの、テレビで流すことじゃないよ……」

 ――

貴音『響、美希の葬儀で言うのもどうかと思うのですが、わたくしはアイドルを辞めることに致しました』

響『えっ? ちょっと、待ってよ。貴音となら、美希がいなくなってもまた組める、って思って――』

貴音『申し訳ありません。もう、自分で決めたことなのです』

響『そう、なのか……』

貴音『ですが、黒井社長のご厚意もあり、事務員として雇っていただけることになりました』

響『事務、員』

貴音『はい。これからは、ソロとして活躍してゆく響を全力でさぽぉとさせていただきます』

響『……』

 ――

響「あんたさ」

春香「はい」

響「何が目的なんだ? フェアリーのこと、探ってさ。復活でもさせたいの?
  残念だけどそれは無理だよ。だってもう美希はいないんだから」

春香「そう、ですねー。フェアリーのお三方がもう見られないのは残念でなりません」

響「…………Aだよ」

春香「えっ?」

響「Aの、事務員」

春香「……正解です!」

 <GET \8,000,000>

春香「いやあ、やっぱりすごいなぁ。波瀾万丈じゃあないですか!」

響「……」

春香「――第7問、行きましょうか」

 <Q7>

春香「第7問!
   ……星井美希さんの、死因はどれ?」

響「はぁ!? 何だよそれ! あんた知ってんのか!?」

春香「ええ、まあ」

響「なんで生放送で美希の死因なんて言わなくちゃいけないんだよ!」

春香「あなたはご友人のことを売ってまで、夢を叶えたいですか?」

響「え……?」

春香「ご友人を裏切って脱退したんですよね?
   だったら、また裏切って夢を叶えることぐらい、楽勝でしょう」

響「………………」

春香「A、圧死。B、溺死。C、転落死。D、過労死」

響「……ぁ」

春香「答えないんですか?」

響「……」

春香「あっれー? 答えないと番組の尺が足りなくなっちゃいますよー! ほら、テレビ、テレビ!」

響「……」

春香「…………じゃあ、奥義使いましょう! 奥義!」

 <奥義>

春香「奥義は『召喚』『導きの手』『以心伝心』の3種類。
   ストップボタンを押して当たったものによって、問題のヒントが得られるでしょう」

春香「それでは、ルーレットスタート! ほら、我那覇さん押してください!」

響「……」

春香「押して! 押してーっ!」

響「……っ!」ボン

春香「はい、止まりました! 『召喚』〜!」

プシュー
貴音「……」ペコリ

響「た……貴音……!?」

春香「召喚では、問題のヒントを知っている方をお呼びしています。
   それでは、自己紹介をお願いしても……?」

貴音「はい。……四条貴音、961プロダクションで事務を担当しております」

春香「それでは、ヒントをお願いします!」

響「ヒント……!?」

貴音「はい。黒井社長に手渡された、ある音声データがあります。
   わたくしも、1回しか聞いておりません。
   響、これをどう考えるかは、あなたにお任せします」

春香「それでは、この音声データ……再生できる? できる! 再生していただきましょう! どうぞっ」

『美希、やっぱり納得できないの』

『まだその話? こんなとこに呼び出して……自分、忙しいんだけど!』

『ねえ響、やっぱり考えなおして欲しいの。美希、まだまだフェアリーでやって……』

『うるさいなぁ! もう自分には関係ない!』

『待って!』

『うわっ、何するんだバカっ!』ドンッ

『きゃああああああっ!』ガシュッ

ドンッ

春香「……はい、四条さんでした。ありがとうございました!
   会場の皆様、大きな拍手をー!」パチパチ…

響「……」

春香「これ、死因どころか……ねぇ。事故じゃなかったんですね」

響「……」

春香「正解を、どうぞ!」

響「…………C」

春香「……正解です!」

 <GET \10,000,000>

春香「さて、さすが我那覇さん。予定通りドリームチャンスの権利を得ましたよ?
   夢は『ライブツアー』で変わりありませんか?」

響「……なんでだよ」

春香「どうしました?」

響「どうしてあんな録音が残ってるんだよ! 事務所の裏階段なんて、人が滅多に……あっ」

春香「……ふふっ。それは四条さんに伺うのが早いのではないでしょうか?
   ドリーム、チャーンス!」

 <DREAM CHANCE!>

春香「ドリームチャンスの問題です!
   …………星井美希が転落した時、最後に言った言葉はどれ?」

響「あんた、知ってるの!? ねえ!」

春香「知ってますよ? ……A、「どうして」。B、「ごめんなさい」。C、「呪ってやる」。D、「ひびき」……」

 ――

美希「美希、やっぱり納得できないの」

響「……まだその話? こんなとこに呼び出して……自分、忙しいんだけど!」

美希「ねえ響、やっぱり考えなおして欲しいの。美希、まだまだフェアリーでやって……」

響「うるさいなぁ! もう自分には関係ない!」

美希「待って!」ガシッ

響「うわっ、何するんだバカっ!」ドンッ

美希「きゃああああああっ!」ガシュッ


響「……ぁ…………ぁ……」

美希「……」

響「自分……人、殺した? 美希、美希……?」

美希「――あ…………ご、めん…………なさい……」

 ――

響「……!」

春香「時間ないですよ?」



響「……ギブアップ」

春香「ほえー?」

響「ギブアップだよ! ギブアップ!」

春香「そうですか……残念。
   ギブ、アーップ!」

 <GIVE UP!>

春香「残念ながら我那覇響は、自らの夢を叶えることができませんでした。
   次なる挑戦者は誰でしょうか? ――あなたの夢を、叶えます!」



響「…………人生、終わった……」


千早「……お疲れ様、春香」

春香「……」

千早「我那覇響ね、任意同行だそうよ」

春香「……はい」

千早「…………ねえ、思い出した? マコトのこと」

春香「……マ、コト……?」

千早「思い出してよ、早く」

春香「……えっ……?」

千早「あなたが思い出さないと、もっと犠牲者が増えてしまうから」

春香「……」

千早「まあ、これからも頼むわよ。MC-AMAMIさん」

春香「…………、はい」

 元ネタ:「ザ・クイズショウ」(日本テレビ)。
 第2シーズンがベースです。

 最初うpろうと思っていた野球ネタがちょっと問題ありそうだったので、
 書きなぐりました。
 また伺います。お目汚し失礼しました。

 登場人物もアイマスじゃなくてもいいレベルなので、クイズショウとアイマス好きの方に読んでもらえればと思います。
 ありがとうございました。

アナウンサー「というわけで、本日は詩集『コスモス』で一躍スターに!
       人気作家の水瀬伊織さんにお越しいただきましたー!」

伊織「ありがとうございました〜っ!」

AD「はい、OKです」

雪歩「お疲れ様です、伊織ちゃん」

伊織「ええ、ありがとう雪歩。……次のテレビはいつなの?」

雪歩「えっと、明日またブーブーエスに来てもらうことになっていますけど……。
   って、うわっ! あれっ?」

やよい「よいしょ……っと!」

伊織「ん? なによ雪……って、あんた誰?」

やよい「こんにちはー! 私、ブーブーエステレビの者ですが」

伊織「そりゃ、こん中にいる関係者なんて大抵そうでしょ?」

やよい「あなたを……ザ・クイズショウにご招待いたしまーす! うっうー!」サッ



伊織「ザ・クイズショウ……? どれどれ。
   『水瀬伊織様。あなたは国民1億3000万人の中から、
    ザ・クイズショウにゲストとして参加できる権利を得ました』?」

やよい「はいっ!」

雪歩「それって、あの、なんでも夢を叶えてくれる、って言う……」

やよい「えーと、あなたは?」

雪歩「水瀬伊織ちゃんの、メディアマネージャーです」

やよい「メディアマネージャー? ええっと、伊織ちゃんがテレビとかに出るときの
    担当、ってことで良いんですか?」

雪歩「は、はい。そうです」

伊織「ちょっと、アンタなんで下の名前で呼んでくるのよ!」

やよい「えっと、じゃあ、お待ちしてますねー!」

伊織「ちょ、ちょっと待ちなさいよ! もう……」

雪歩「伊織ちゃん、どうしますか? クイズショウ」

伊織「どうしましょう。あんなスタッフのいる番組、信用ならないけど」



バタン
千早「……お疲れ様、春香」

春香「……ちはや、ちゃん」

千早「これ、今日のゲストの資料よ」ペラッ

春香「…………水瀬、伊織?」

千早「有名な作家ね。作家といっても小説じゃなくて、詩。ポエム」

春香「……」

千早「……あなたのやることは1つだけ。分かってるわよね?」

春香「……はい」

千早「……マコトのことも、思い出してくれないとね」
バタン

春香「マコ……ト……?」



千早「おはようございます」

スタッフ『おはようございまーす』

律子「千早、おはよう」

千早「律子。……おはようございます」

律子「前回みたいな不祥事、許されないからね」

千早「何を仰るんです。数字、相当良かったみたいですけど」

律子「……視聴率がよくても、あれは充分放送事故に該当するわ」

千早「だったら、今日の放送で何かあればプロデューサー権限で止めてみればいいじゃないですか」

律子「……あなたの行動には、私のクビがかかってるの。分かる?」

千早「分かってますよ」

律子「…………どこがよ」


AD「本番1分前でーす」

春香「…………」

 ■

千早「皆さん、よろしくお願いします」

スタッフ『よろしくお願いしまーす』

律子「……よろしく」

スタッフ「本番10秒前。9、8、7……」

 ■

AD「6、5、4、3」

春香「……よし」スクッ

AD「2、1!」



春香「人は誰でも、華やかな夢にあこがれます。

   世界中を旅したい者、大きな家に住みたい者。
   はたまた、……大金を、手にしたい者。

   すべての夢の終着点。それがこの、THE QUIZ SHOW!」


 <THE QUIZ SHOW>


春香「こんばんは、MC-AMAMIです! 本日も午後9時、
   ブーブーエステレビ・S1スタジオから1時間の生放送、生放送でお送りしますよっ」

春香「それでは、早速本日のゲストに登場していただきましょう。
   詩人、水瀬伊織〜っ! VTRで生い立ちをご覧頂きます!」

プシュー
伊織「こんばんはー!」

観客『きゃああああ!』

春香「水瀬伊織。東京都出身。半年前、詩集『ALRIGHT』を出版しミリオンセラーに。
   先日第2弾の詩集・『コスモス』を発売し、今最も多忙な作家といわれている。
   …………さあさあさあさあ! あの水瀬さんがなんと! クイズショウに来てくれましたー!」

伊織「天海さん、よろしくね!」

春香「はい、よろしくお願いします! いやあ、お綺麗ですね。アイドルも出来そう……」

伊織「そんなことありませんよォ!」



春香「それでは、ルールの説明をさせていただきます!
   問題は全部で7問。全て正解すると賞金の1000万円を獲得しますが、
   その賞金を賭けて、自らの夢を現実にする『ドリームチャンス』への挑戦権を得ることができます」

伊織「夢を現実に! とっても素敵な響きねっ」

春香「お伺いします。水瀬伊織さん、あなたの夢は――何ですか?」

伊織「えーと……私の詩集を、ドラマ化して欲しいですね」

春香「詩集!? 詩をドラマにということですか?」

伊織「はいぃ、私の詩からドラマのシナリオを、作ってくれればなーと」

春香「……承知いたしました。それでは、水瀬伊織が自らの夢を賭けて挑みます。
   It's show time!」

AD「CM入りましたー!」

伊織「よろしくお願いしますぅ」

春香「よろしくお願いします、水瀬さん」


 ■

律子「ちょっと……詩からドラマなんて、無茶に決まってるじゃない。
   短歌や俳句からドラマ作るようなもんよ」

千早「律子、焦らず行きましょう。水瀬伊織がドリームチャンスをクリアしなければいいんですから」

律子「随分と強気じゃない……。何か秘策でもあるの?」

千早「秘策、ですか。いいえ。ですが、なんとなく彼女はクリア出来ないような気がします。
   自分の秘密を犠牲にしてまで、得るべき夢なのでしょうか?」

律子「秘密……って、まさかあなた、また問題を勝手に差し替えたの!?」

千早「何か問題でも?」

律子「大有りよ! また前回みたいなことになったら……」

千早「大いに結構じゃないですか。そうなれば、ドリームチャンスは達成されないんですから」

 ■


 <Q1>

春香「それでは、早速第1問です!
   ……日本最古の随筆は、次のうちどれ?」


春香「A、源氏物語。B、枕草子。C、古今和歌集、D、1Q84」

伊織「B!」

春香「せいかーい!」

 <GET \100,000>

春香「いやあ、さすが! さすが作家! よっ、売れっ子作家!」

伊織「いえいえ、私なんて全然で」

春香「ちなみに、今まで書いたものの中で一番お気に入りの詩というのは?」

伊織「えっ……えっ、と……。『インフェルノ』ですかね! そう、『インフェルノ』」

春香「『インフェルノ』ですか? では、そちらをこちらに表示していただきましょう!」

伊織「あっ、表示されるんですね」

春香「時は、流れるもの。時代は、変わるもの。
   人は愛するものとして、どんな気持ちを。どんな言葉で、
   どんな表情から伝えれば――幸せと呼べるのだろう」

伊織「あはは、ちょっと恥ずかしいですね」

春香「いやあ……名前負けですね」

伊織「え?」


伊織「ちょっと、それってどういう……」

春香「第2問! ……1991年に没した日本の詩人、相田みつをさんが初めて発表した詩集は
   次のうちどれ?」

伊織「……」

春香「A、おかげさん。B、一生感動一生青春。C、いのちいっぱい。D、にんげんだもの」

伊織「えーと……えーと…………え? あの、この方は有名なんですか?」

春香「ええ、有名ですよ。……特に作家さんや詩人さんには」

伊織「っ!」

春香「……分かりませんか?」

伊織「えーと……奥義、使います。あはは」

春香「出ましたっ、おおーぎです!」

 <奥義>



春香「奥義は『召喚』『導きの手』『以心伝心』の3種類。
   ストップボタンを押して当たったものによって、問題のヒントが得られるでしょう」

伊織「みなさん、お願いしますねっ!」

春香「ルーレットスタート!」

伊織「……えーい! ストップ!」ポン

春香「はい、止まりました! 『導きの手』っ!」

伊織「み、導きの……?」

春香「今から観客の皆様には、自分が正解だと思う選択肢のボタンを押して頂きます。
   事前に配ったスイッチを手にとって下さい。
   水瀬さんは、その情報をツテに回答することができます!」

伊織「あ、なるほど! そうなんだ〜!」

春香「では、どうぞ! 押してください!」

 <A:3%、B:0%、C:12%、D:85%>

伊織「じゃあ、信じます! D!」

春香「……正解でーす!」

 <GET \500,000>



春香「第3問!
   ……水瀬伊織さんの書いた詩でないものは、次のうちどれでしょう?」

伊織「えっ……」

春香「A、『心、私であるためにある』。B、『ユラリ、フワリ。花のようにユメが咲いて』。
   C、『今度雨が降った日は、家で夢を話そう』。D、『そばにいると約束をした貴方は嘘つきだね』」

伊織「…………えーと」

春香「あれ? 水瀬さん、自分で書いた文章ぐらい覚えててくださいよー!」アハハ

伊織「……えーと、D……?」

春香「…………え?」

伊織「え、あ、やっぱDじゃなくて」

春香「正解ー!」

 <GET \1,000,000>

伊織「ふう……」

春香「ちなみにAは『インフェルノ』、Bは『コスモス』、Cは『今日が笑えたら』の文章です」



春香「どうして一瞬詰まっちゃったんでしょうねぇ……。
   まさか! 自分で書いてなくて見たことがないなんてことは」アハハハハ

伊織「そんなことあるわけないじゃない!」バンッ

春香「……水瀬さん?」

伊織「あっ……あはは、すみませーん! さあ、次の問題お願いしまーす♪」

春香「はい! では、第4問!
   ……こちらをご覧ください」

伊織「!」

春香「この中に、水瀬伊織さんのメディアマネージャーである萩原雪歩さんがいらっしゃいます。
   どの方でしょうか?」

伊織「え、えーっと……Aの方です!」

春香「正解!」

 <GET \2,000,000>

春香「水瀬さんはこの方とお仕事をしていらっしゃるんですね」

伊織「そ、そうですね」

春香「あ、今もスタジオにいらっしゃいますね。萩原さーん!」ブンブン

雪歩「! 〜〜〜っ!」

伊織「あ、あのっ。彼女、あがり症なんでこれぐらいで勘弁してください」

春香「あ、すみません……。私調子にノッちゃうととことんですからね!」アハハ



春香「では、第5問!」

伊織「あの、ちょっと待って下さい」

春香「はい?」

伊織「ちょっと前から気になってたんですけど……あなた、本名は?」

春香「天海……春香、ですが」

伊織「ああ、やっぱり! 私、あなたと前にお会いしました!」

春香「え……? そんなことありませんよ。だって私は、あなたのこと――っ!!」

 ■

律子「え、何……? 頭、痛いの?」

千早「…………やっと」

律子「何か知ってるの?」

千早「……いいえ、何も知りません」

律子「どうしましょう、放送止めてでも助けたほうが……」

千早「大丈夫です」

律子「え?」

千早「このまま、放送を続けましょう。いつか収まりますから」


春香「は……あっ! ううっ……!」

伊織「あ、あの、天海さん? 天海さん!」

春香「……! ……はぁっ」

伊織「あの、大丈夫……?」

春香「…………あ、すみません! 大丈夫です。もー、いきなりナンパもどきされて焦ったなー」アハハハハ

春香「では、気を取り直して第5問です!
   ……この『コスモス』に収録されている詩の中に、三連作があります。
   三つ続けて読むと、意味がわかるという作品なんですが――。
   さて、次のうち、連作となっているものはどれでしょうか?」

伊織「れ、連作?」

春香「A、『星々の輝き』から『透明な宇宙』。B、『世界の因果』から『砂時計』。
   C、『身近な喜び』から『明日の記憶』。D、『未来の風景』から『眠り姫』」

伊織「連作って……」チラッ

雪歩「……」

春香「水瀬さん! 正解をどうぞ!」

伊織「えーっと……」チラッ

雪歩「……A、A」

伊織「……Aですね!」

春香「せいかーい!」

 <GET \4,000,000>


春香「いやあ、大分お困りに……」

伊織「ええ、そうかもしれないですね! あははは」

春香「ちなみに、『星々の輝き』と『透明な宇宙』の間には、何が入るんですか?」

伊織「え、えーと、それは……皆さんに、ぜひ読んで確かめていただきたいです! はい!」

春香「そう、ですか……。いやー、こんな時でも営業を忘れない! さすがカリスマ!」アハハハハ

春香「それでは、第6問に参りましょう。
   ……水瀬さんがデビューする1ヶ月前、詩集が出版される直前で取り消された、ある一人の作家が居ます。
   次のうち、それは誰でしょう?」

伊織「っ!?」

雪歩「!」

春香「A、我那覇響。B、MC-AMAMI。C、萩原雪歩。D、秋月律子」

 ■

律子「私じゃないわよ!」

千早「分かってます」

春香『いやあ、一体どうしてこの方、出版が取り消されてしまったんでしょうね』

伊織『……』

千早「…………」

 ■

伊織「あの」

春香「はい?」

伊織「この問題、答えた所で何の意味があるんでしょうか?」

春香「え?」

伊織「だって、この問題の答えなんて、知っている人は……」

春香「水瀬さん。私は――あなたの、全てを知っています」

伊織「全てを……?」

春香「さあ、お答えください!」

伊織「…………」

春香「夢を、手に入れるために!」

伊織「…………。…………C」

春香「正解です!」

 <GET \8,000,000>

春香「そうなんです。今、水瀬さんを担当している萩原さん……。
   デビューを取り消された作家さんだったんですねぇ」

伊織「……あなたは」

春香「……?」

伊織「あなたは、何をどこまで知っているの?」

春香「――全てです。全てを、知っています」

伊織「……本当に、全部知っているっていうの? もしかしてあなた、」

春香「第7問!」

伊織「……っ」

春香「――出版が取り消された萩原雪歩さんの詩集。タイトルは次のうちどれ?」

伊織「え!?」

春香「A、インフェルノ。B、ALRIGHT。C、コスモス。D、何度も言えるよ。
   ……あれ、おっかしいなぁ。これ、みんなあなたの詩のタイトルじゃないですか?」

伊織「……それは」

春香「どうしてなんですかねぇ。出版が取り消された萩原さんの詩集、タイトルが水瀬さんの詩と同じ。
   やっぱり、あなた自分で書いてないんじゃないですか?」

伊織「だから! そんなことないって言ってるでしょ!」バンッ

春香「……嘘は自分の首を絞めるだけですよ?」

伊織「……!」

春香「答えられませんか」

伊織「……答えられる。答えられるわよ!」

春香「水瀬さん、キャラ! キャラ忘れてます! 猫かぶんないとーっ!」アハハ

伊織「……Bよ」

春香「は?」

伊織「Bよ! ALRIGHTよ!」

春香「……正解でーす!」

 <GET \10,000,000>

春香「さて、水瀬さん。あなたはドリームチャンスの権利を獲得しました。
   行使……は、するとして。”夢”は変更しますか?」

伊織「…………変えないわよ」

春香「……ドリーム、チャーンス!」

 <DREAM CHANCE>

春香「ドリームチャンスの問題です! 正解すれば、あなたの夢が現実に!」

伊織「早く問題を言って」

春香「はい。…………今までの水瀬伊織の作品の、本当の作者は誰?」

伊織「はぁ!?」

春香「A、MC-AMAMI。B、萩原雪歩。C、如月千早。D、四条貴音」

 ■

律子「……なによこれ」

千早「…………はい?」

律子「先週の放送と、何も変わりないじゃないの!」

千早「そうですか?」

律子「こんな、ゲストを晒し者にして……」

千早「律子、よく考えてみてください。彼女たちは、晒されるだけのことを平気でやってきたんです。
   生放送番組で社会的な地位を失うだけだなんて、大分軽い罪だと想いませんか?」

 ■

春香「あなたの名前がありませんよ、水瀬伊織さん」

伊織「…………」

春香「やっぱり、あなた何も書いてないじゃないですか」

伊織「……」

春香「さて、問題はいかがですか。正解をどうぞ!」

伊織「……」

春香「答えられませんか?」

伊織「…………うるさい」

春香「じゃあ、奥義使いましょう! 奥義!」

伊織「うるさい」

春香「奥義でーす!」

伊織「うるさいって言ってるでしょう!」ドンッ

 <奥義>

春香「ルーレット、スタート!」

伊織「…………」バンッ

春香「はい、止まりました! 『召喚』!」

プシュー
雪歩「……こんばんは」

伊織「雪歩! 何してるのよ!」

春香「水瀬さんのマネージャー、萩原雪歩さんでーす!」

雪歩「よろしくお願いします」

春香「では、ヒントを」

伊織「やめて……やめなさいよ……やめて……!」

雪歩「『心、私であるためにある』……。この詩には、まだ発表していない、続きがあります」

春香「続きですか! では、お願いします」

雪歩「…………廻りまわる秒針を止めても、時間が止まることは決してない。
   でも、もし止められたなら――それが永遠だろうか?

   ……廻り続けれたら永遠だろうか?
   止めること、保つこと、似て非なるもの。
   ……只一つ言えるのは、全て 私であるためにある」

春香「…………萩原雪歩さんでした! 拍手ーっ!」パチパチ…

春香「いやぁ、大ヒントじゃないですか! これ」

伊織「……デタラメよ」

春香「デタラメで、あんなに水瀬さんらしい詩が出来ますかね?」

伊織「……偽物よ」

春香「…………偽物?」

伊織「偽物よ、あんなの! だってそうでしょう!
   アンタたちは、私の何を知っているの!? 知らないでしょう!
   同様に雪歩のことだって、これっぽっちも知らないでしょう!

   ……だったら、だったら――!」

春香「……?」

伊織「誰が発表して、誰がこれを書いたって大口叩いても同じじゃない!
   こんな詩集、誰が書いたって同じものになるわよ!」

春香「……」

伊織「あの女の代わりに私が表に出て、何がいけないの!?
   私、罪なんて欠片も犯してないわよ!
   ……社長が、あの女より私が作者の方が面白そうだって言ったから、従っただけよ!」

春香「…………」

伊織「そうよ、私はなんにも悪くない! 悪いのはあいつらよ!
   あんなのを書いた雪歩が悪いんだわ! 私は悪くない!」



伊織「ねえ、そうでしょう! アンタたち、そう思うでしょう!」

春香「……ふざけないで」

伊織「はぁ!?」

春香「ふざけないで! あなたそれで満足なの!?
   他人の才能で評価されて、本当に良いの!?

   ……今のあなたは、他人の権力や思考におんぶにだっこの操り人形なんだよ!?」

伊織「……っ」

春香「罪!? あなたは一生許されない罪をもう犯してる! 萩原さんの気持ちを傷つけた責任をどう取るの!?」

伊織「……」


春香「…………正解を」

伊織「……ないわ……………………この中に、正解なんてない……」

春香「……残念!」

 <Failure!>

春香「残念ながら今回の挑戦者、水瀬伊織は…………自らの夢を叶えることができませんでした。
   次なる挑戦者は誰でしょうか? ――あなたの夢を、叶えます!」

パチパチパチパチパチパチ……。


伊織「……」

 ■

千早「お疲れ様でした」

スタッフ『お疲れ様でしたー』

律子「ねえ」

千早「……はい?」

律子「……結局、どうするのよ」

千早「何がですか?」

律子「だって、水瀬伊織は盗作をしていたんでしょう?
   本とかも、いろいろと」

千早「それは、私たちの仕事ではありませんよ」

律子「…………そう、だけど」

 ■


ギィ
千早「……お疲れ様」

春香「…………千早ちゃん?」

千早「番組の途中、頭痛があったでしょう」

春香「……」コクッ

千早「思い出した?」

春香「……え……?」

千早「マコトのこと」

春香「――」

 ――

春香『マコト! ねえ、マコト! 起きてよ!』

千早『……春香? まさか、マコトを』

春香『……違う! 私は、私は……!』

千早『マコト、マコト! 大丈夫なの!? ねえ、春香! どういうことか説明して!』

春香『ち……ちが…………ま……まこ……』

 ――

春香「!」

千早「思い出したようね?」

春香「……ぇ…………マコト……マコト……?」

千早「そうよ、あなたはマコトを殺したのよ?」

春香「…………ぅ、うそ……」

千早「嘘じゃないわ。私はこの目でしっかりと見たのよ」

春香「……そんな、そんなはず…………」

千早「やっと、思い出してくれたのね……!」

春香「……ぁ」

千早「……?」

 ――

千早『春香、マコト。おはよう』

春香『おっはよー! ほら、マコトも……って、どうしたの、そのペンダント?』

 ――

春香「……ペンダント…………」

千早「…………!」

千早「そんなくだらないことも思い出したの?」

春香「…………千早ちゃん……あなたは……何者……?」

千早「……」

春香「だれなの?」

千早「…………煩い」

春香「…………」

千早「次も、よろしくね」
バタン



春香「…………マコト、ペンダント、千早ちゃん……?」



 第2話終わりです。解答者は伊織、作家です。
 765プロ総出演のドラマ、みたいな感じで考えていただければ、違和感なくスッといけると思います。
 やよいがテレビ局に勤めるのはちょっと非現実的ですので。可愛いですけども。

 クイズショウはあんまりネタがないので、すっと完結できたらなと思います。
 またよろしくお願いします。

 お読みいただき、ありがとうございました。
 次話もよければ、よろしくお願いします。

ギィ…
千早「時間よ、春香」

春香「…………」

 ■

律子「皆さん。今までお疲れ様でした。
   今日でザ・クイズショウは終わりますが――、
   絶対に放送を全うさせましょう!」

 ■

やよい「うぅ……」

 ■

小鳥「サブタイトルは『THE LAST SHOW』です」

 ■

千早「……」カラン

 ■

春香「…………今日、伝えるんだ。千早ちゃんに、真実を」



律子「千早」

千早「律子」

律子「今日で最後ね、クイズショウ」

千早「そうですね」

律子「…………本当に天海春香に懺悔させるの?」

千早「そうですよ」

律子「そう……」

千早「じゃあ、私スタジオで見てきます。……音無さん、任せます」

小鳥「は、はいっ!」

律子「……」



スタッフ「本番10秒前。9、8、7、6、5……」

春香「…………」

スタッフ「4、3」

千早「…………」ニヤ

スタッフ「2、1!」

【ON AIR ―放送中―】

春香「…………」

千早「……?」

春香「…………」

 ■

律子「何……? どうして動かないの……?」

 ■

千早「…………?」

春香「……」ギロリ

千早「っ!」


春香「――――さて、私は今この場所で、夢を見ていました。
   人間だけが見ることが出来る夢。神々が我々に与えし、至高の特権。
   それが、夢をみることです」

千早「……? いつものセリフじゃ、ない?」

春香「あなたの夢はなんですか? 富、名誉、美しい容姿? それとも、大好物を一生食べ続けたい?
   この場所は、そんな夢を叶える場所です」

千早「……」

春香「さて、私は2年前、ある罪を犯しました。今日は特別編と題し、私が今までの罪を懺悔します。
   ――ですが!」

千早「!?」



春香「ここは『夢を叶える』場所。そんな場所に、私の懺悔はふさわしくありません。
   本日の回答者をご紹介しましょう。当番組ディレクター、如月千早ー!」

千早「なっ……!?」

春香「さあさあどうぞこちらへ! 如月千早さん」

千早「どういうことなの、春香!?」

春香「言ったでしょう? ここは夢を叶える場所。そして、私が罪を懺悔することはあなたの夢……」

千早「……私がドリームチャンスをクリアしたら、懺悔すると?」

春香「はい、そういうことになります。そして今日は――私が、あの事故の隠された真実を伝えます」

千早「真実!? そんなのあなたが殺した、で終わったじゃない!」

春香「いいえ、如月さん。あなたは忘れている。真が死んだあの日の出来事を。
   私は、あなたの全てを知っています」

千早「はぁ!? 戯言はやめ……」

春香「――如月さん。あなたの夢は、なんですか?」

千早「っ……。……天海春香に、罪を懺悔させること」

春香「承知いたしました! それでは、あなたがドリームチャンスをクリアできた暁には。
   ――罪を懺悔しましょう。もちろん、懺悔するべき罪があったらの話ですが」


千早「春香ァ!」

春香「それでは! 如月千早が自らの夢をかけて挑みます。THE QUIZ SHOW!!」

 <THE QUIZ SHOW>



AD「CM入りました!」

春香「あの……これ、問題です。お願いします」

AD「分かりました」

春香「……さて」

千早「……随分と勝手な真似をしてくれたわね」

春香「…………そうかもしれませんね」

千早「……何をする気なの?」

春香「全ての真実を伝える、それだけです」

千早「…………」

春香「さあ、お座り下さい?」

千早「……」

春香「第1問!
   ……あなたの弟、優くんは他界していますが、その死因はどれ?」

千早「……っ」

春香「A、事故死。B、病死、C」

千早「A。……事故死」

春香「正解です!」

 <GET \100,000>

千早「くだらない」

春香「はい?」

千早「くだらないですよ、こんなの。
   ……聞いて何になるんですか?」

春香「まあまあ、お付き合い下さいよ! それでは第2問!
   ……あなたのお父さんの職業は次のうちどれ?」

千早「……」



春香「A、国会議員。B、大物代議士。C、映画監督。D……ブーブーエステレビ会長」

千早「D」

春香「正解!」

 <GET \500,000>

春香「あーれれー? おっかしいです、ねぇ。……苗字が違うようですけど」

千早「離婚してますから」

春香「そう、ですか。
   そのコネを使って今まで生放送で好き勝手やってきた、と」

千早「……何か文句ありますか?」

春香「いいえ! とんでもない。では、第3問!」

春香「この『ザ・クイズショウ』を使ってあなたが企んだことは?」



千早「……?」

春香「A、回答者の救済。B、回答者の支援。C、回答者への投資。D、回答者への復讐」

千早「……」

春香「……言ったでしょう? あなたの全てを知っているって」

 ――

やよい『あの、ザ・クイズショウへの協力は構いませんが……どうしてですか?』

千早『何が?』

やよい『どうして、我那覇響さん、星井美希さん、水瀬伊織さん、萩原雪歩さん、三浦あずささん……
    この5人をクイズショウに』

千早『まあ、星井美希は死んでいるし、萩原雪歩は水瀬伊織にくっついているので、実質3人。
   …………復讐してやるの』

やよい『復讐……』

千早『どうして真が死んで、彼女らが生きなければならないのか……。
   生きるにしても、彼女らは罪を償うべきよ』

 ――

千早「D」

春香「正解です!」

 <GET \1,000,000>



春香「第4問!
   ……菊地真の父親の職業は何?」

千早「レーサー」

春香「……正解です」

 <GET \4,000,000>

春香「すごいなぁ、選択肢を言う前から」

千早「そのせいか、真は女らしくなりたいと思うようになった」

春香「その通りです。真はボーイッシュながら、女らしい服装や仕草にも憧れを持っていました」

千早「……何がしたいの?」

春香「第5問!」

千早「……」

春香「あなたが私や真によく薦めていたポップスはどれ?」


春香「A、プロジェクト・フェアリーの『KisS』。B、星井美希の『relations』。
   C、我那覇響の『Next Life』。D、四条貴音の『フラワーガール』」

千早「A」



 ――

千早『ねえキースキースキーッス♪』

真『千早、またそれ聞いてるの?』

春香『飽きないねぇ』

千早『この曲、アイドルの歌なのにとっても綺麗だと思わない?』

真『でも、今時カセットだなんて……』

千早『私、音楽プレーヤーは持っていないから』

春香『まあ、いいんじゃないかな。千早ちゃんっぽいし』

 ――

春香「正解でーす!」

 <GET \4,000,000>

千早「懐かしいわね」

春香「そうですねぇ。まさかメンバーの一人がああなるとは思いもしませんでしたが」

千早「早く、次」

春香「第6問!」



春香「天海春香が病院の屋上から飛び降りた時、その場所に居たのは?」

千早「え?」

春香「A、秋月律子。B、如月千早。C、星井美希。D、三浦あずさ」

千早「……B」

春香「正解!」

 <GET \8,000,000>

千早「何よこの問題」

春香「何よ、って……。私に関する問題ですが?」

千早「こんなの当たり前じゃない。私があなたを止めに行って、あなたは落ちた」

春香「――果たしてそうでしょうか?」

千早「はぁ?」

春香「私が真を殺して、飛び降りた。これが、全て真実ではないとしたら?」

千早「何を言ってるの? 私はこの目でハッキリと見たのよ。
   あなたが真を殺して、飛び降りようとするところを。事実、私はあなたを止めた」

春香「それが作られた偽装の記憶だとしたら?」

千早「笑えない冗談ね」

春香「…………第7問!」



春香「菊地真とあなたが私に計画したサプライズは何?」

千早「サプライズ?」

春香「A、旅行先の変更。B、誕生日ケーキの入刀。C、ペンダントの贈呈。D、有名芸能人の挨拶」

千早「……」

春香「覚えてませんか?」

千早「サプライズ……?」

春香「あなたは真と計画していたんです。私に対して」

千早「…………ああ、分かったわ。C」

春香「……せいかーい! あなたはドリームチャンスの挑戦権を獲得しました。挑戦しますね?」

 <GET \10,000,000>

千早「ええ。……あれはサプライズだったのかしら」

春香「そういうことになります。あなた達は、二人でつけていたペンダントを私にも贈ろうと考えていた。
   ですが結局それは渡せず……バスは事故に遭った」

千早「……」



春香「前回の放送で、あなたはこう言いました。
   私が真を殺したのは、『ペンダントをもらえなかった嫉妬だ』と」

千早「ええ」

春香「ですがおかしくありませんか?」

千早「何が」

春香「だってあなたの理屈だと、真が私に渡す予定のペンダントなんて最初から『無かったもの』のように思えます」

千早「……?」

春香「あなたが私に渡せば良かったのではありませんか?」

千早「……そんな余裕は」

春香「ありませんでしたね。だからこそあなたの理屈はおかしい」

千早「……」

春香「真はサプライズを企画していながらも、事故に遭い私にペンダントを渡すことは出来なかった。
   あなたはそれを知っていながら渡すことはおろかペンダントのことも伝えず、
   私がペンダントをもらえなかった恨みで真を殺したことを、恨み続けている……」

千早「…………何が言いたいの?」

春香「だってあなたの理屈だと、あなたが私にペンダントのことを一言でも伝えていれば
   真は死ななかったということになるんですよ?」

千早「何、私のせいだって言うの? 私が悪いっていうの!? ふざけないで」

春香「別にそうは言ってませんよ。ただ――あまりにも自分勝手だなぁ、と」

千早「春香ああああああああああ!!」

春香「ドリイイイム、チャアアアアンス!」

 <DREAM CHANCE>



春香「問題!
   ………………菊地真を殺害したのは誰?」

千早「そんなのあなたに決まって……」

春香「A、三浦あずさ。B、音無小鳥。C、双海真美。D…………如月千早」

千早「はぁ!?」

春香「おっかしーなぁ……私の名前がありませんよ?」

千早「こんなのデタラメに決まってるでしょう!?」

春香「そして、代わりにあなたの名前がある……」

千早「ねえどこまで真を足蹴にすれば気が済むの!」

春香「如月さん! ……落ち着いてください。そして――思い出してください!」

千早「何を!」

春香「――あなたはさっき、こう言いましたね?
   私が真を殺して、飛び降りようとするところをその目でハッキリと見たと」

千早「ええ」

春香「私はどうやって真を殺したんですか?」

千早「決まってるでしょう! 人工呼吸器を――」

春香「……見ていたならなぜそれを止めなかったんですか?」

千早「――――ッ!」



 ――

真『……』

春香『…………真……ごめんね……』ガシッ

ピピピピッ! ピピピピッ!

春香『――――――っ!』

 ――

春香「私があなたに”人工呼吸器”の話を聞く前に抱いた最初のイメージは、
   ナイフで真を刺し殺すものでした」

千早「……」

春香「後にそれがバス事故の時に金属片を抜いた記憶だと分かりましたが、
   その後も私は混乱していた。だって私は真の人工呼吸器を、外していないから」

千早「……だからそれは――」

春香「記憶のすり替えというものがあるらしいです。御存知ですか?」

千早「……いいえ」

春香「自分にとって都合の悪い真実を、他人がやったように脳がすり替えてしまうんです」

千早「……それで?」

春香「私は気づきました。もし如月さんの記憶の中で、
   私が真を殺し飛び降りたように”書き換え”られていれば……殺害イメージの混乱にも合点がいきます」

千早「……」

春香「こちら、真の入院した病院さんからお借りしたDVDです。
   私が飛び降りたあの日、病院の屋上の監視カメラです」

千早「……は!?」



春香「見てみましょうよ。ね? 見てみましょう。VTR、スタート!」

 ■

小鳥「……」 PLAY>

 ■

春香『千早ちゃん! バカなことはやめて!!』

千早『黙っていて、春香!』

春香『お願いだよ!』

千早『私は、もうすぐ真のところへ行くの……』

春香『危ないからっ』

千早『ばっ、ばか、春香っ!』

ドンッ

春香『――ぁっ!』

千早『……ひっ……きゃあああ!』

タッタッタッ…

千早「………………え?」

春香「この映像を見ても分かる通り、先に屋上にいて――飛び降りようとしていたのは、
   如月千早さん、あなたですよね?」

千早「…………うそ」



春香「まずあなたは1つ、記憶を書き換えていたことになりますね」

 ――

千早『春香!』

春香『来ないで! 来たらここから、飛び降りる!』

千早『馬鹿なことはやめて! どうして真の呼吸器を外したの!?』

春香『や、やめて……こっちに、来ないで――! あっ……!』

千早『! は、るかっ!』

ドン

 ――

千早「……」

春香「私が飛び降り、目覚めた時。既に記憶は飛んでいました。
   そして1年という時間が経過していた。そう、私は1年も眠っていたんです」

千早「……」

春香「あなたは私が目覚めた日――私の記憶が無いことにショックを受け、
   記憶を書き換えた。菊地真を殺したのは、天海春香ということにしてね」



千早「……何を言ってるの、何が書き換えよ!?
   あなたが真を殺したのよ。真を殺したのよ!」

春香「それがあなたの作った記憶だとしたら?」

千早「そんなはずないわよ!
   私は見たのよ、あなたが真を殺すのを!」

春香「あなたが真を殺し、それを”目撃した記憶”だと思い込んでいるとしたら?」

千早「そんなことあるわけ無いでしょう!?」

春香「如月さん――人は誰でも心に闇を抱えています。
   忘れてしまいたい記憶ほど奥底に隠してある。
   なぜなら――そうしないと生きられないからです」

千早「……」

春香「……如月さんにも、そういった記憶があるんじゃないですか?」

千早「…………ふざけないで! 謝りなさいよ! あなたが真を殺したの、真を、殺したの!」

春香「千早ちゃんっ!」ドンッ

千早「…………」

春香「……奥義、使いましょう。奥義」



千早「……」

春香「おーぎです!」

 <奥義>

春香「ルーレット、スタート!」

千早「……っ!」ボン

春香「『召喚』〜!」

プシュー
やよい「……」ペコリ

春香「ご紹介しましょう。如月千早さんのお父さんの秘書の娘さん、高槻やよいさんでーす!
   今日はヒントを持ってきていただいたということで?」

やよい「はい……これは、私が真さんの病室で見つけたカセットです」

春香「中身は聞かれましたか?」

やよい「……はい」

千早「…………」

春香「……高槻やよいさんでした、ありがとうございました!」



春香「…………聞いてみましょうか? 聞いてみましょう!」カチッ

『何十回も 息が出来なくていい♪』

千早「や、やめて…………。…………春香!」

『死んでも♪――――…………は』

春香「…………」

『は…………春香へ。……突然死んでしまってごめんなさい』

千早「春香!」

『でも……、もう耐えられなかったの。…………これ以上、あの真を見るのが』

千早「嫌だ、聞きたくない!」

『私は――』

千早「いやああああ!」

『――真を殺した』

春香「…………」

千早「いやよ……いや……」

『ごめんなさい…………』

春香「…………」



『私、これから真の所に行くわ――――』ガチャッ

春香「…………ここで、途切れています」

千早「いや……」

春香「如月さん。このペンダントは、銀色の音符と黒色の音符の両面があります。
   あなたの記憶は……黒色側じゃないんですか?」

 ――

真『……』

春香『…………真……』

 ――

千早「ぅ……!」

 ――

千早『ごめんね……』ガシッ

ピピピピッ! ピピピピッ!

千早『――――――っ!』

 ――



千早「……ぁ」

春香「…………」

 ――

千早『春香!』

春香『コナイデ!』

 ――

千早「…………っぁ……」

 ――

千早『私は、もうすぐ真のところへ行くの……』

春香『千早ちゃん!』

 ――

千早「アアアアアアアアアアッ!」



春香「さて……ここに一枚の手紙があります。…………菊地真が私に宛てて書いた」

千早「…………」

春香「この中には、真が私にペンダントを買っていたこと、
   それをあなたと『サプライズ』として私に渡す予定だったことが記されています」

千早「……ぅ…………」

春香「如月さん。……あなたは記憶の書き換えで、同時にこのペンダントのことを忘れてしまった」

千早「…………」

春香「…………だからあんな偽の記憶や推理を、真実だと思いこんでいたんです。
   ”ペンダントの存在”さえあれば仮定もしないようなことをね」

千早「…………私、なの…………?」

春香「……なぜあなたは、殺してしまったんですか?」

千早「…………」

春香「…………真がプレゼントを渡せないまま、植物状態になったから?」

千早「…………」



 ――

真『春香、喜んでくれるかな?』

千早『楽しみね。……ねえ真。どうして春香の分を買わなかったの?』

真『千早、自分で言ってたじゃないか。春香がこういうの好きかわからないって』

千早『そうだけど……』

真『だってさ。春香には、ボクが手渡ししたいから……』

千早『――そう……』

 ――

千早「…………」

 ――

千早『…………真、辛いわよね? 春香に、渡せなかったこと』

千早『私に渡す権利はないわ。……ごめんなさい』

 ――

千早「…………ま、真、が……かわいそう、だった……から…………」

春香「……」

千早「………………頑張って選んだ……おそろいの、ペンダントを、
   …………渡せなかったから…………!」



春香「……さあ如月さん」

千早「………………」グスッ

春香「答えをどうぞ!」

千早「………………ぃ」

春香「………………」



千早「……………………D、きさら……ぎ……ちはや……!」

春香「………………正解です!」

千早「………………ぇぅ……」

春香「なに勝手に罪悪感を感じてんですか!」バンッ

千早「……………………」

春香「自分のエゴで真を殺して、生き残った乗客に復讐!? なにそれ!」


春香「バッカじゃないの!」

千早「……………………真…………真…………!」カラン

春香「死んで何になるんですか!!」バンッ

千早「……死なせて……お願い…………」

春香「……………………あなたに出来るのは、罪を償い、真の分まで笑うことだけです」

千早「…………ぁぅ……ぁ……」



春香「………………」

春香「今日でザ・クイズショウは終わります。
   しかし……みなさんが夢を追い続ける限り、このステージは続いていくのです」

千早「………………」

春香「この夢を叶える場所がまた戻ってきた時、自らの夢に挑戦するのは誰なのか。
   ――――あなたの夢を、叶えます!」


千早「ぁ……アアアアアアアアッ!」

 ■

律子「……」

小鳥「……」グスッ

 ■

やよい「…………千早さん……」




   ――――



小鳥「まもなく天海さん入ります!」

律子「みんな、よろしく!」

スタッフ『よろしくお願いしまーす!』

 ■

千早「……すみません。警察署はどちらに? ……ありがとうございます」

『ちはや!』

千早「っ!? まこ――」

千早「――いない、か」

店員「ジュエリーセールやってまーす」

千早「あっ…………あれって」

『これ、千早に似合うよ!』

千早「…………あの……ペンダン、ト……」

千早「……ありがとう…………真」



春香「…………これ、つけよう」

グッ

『はるか!』

春香「…………まこ、と?」

春香「…………なーんて、ね」

スタッフ「天海さん、そろそろ準備お願いします!」

春香「あ、はーい!」

『似合ってるよ!』

春香「…………聞こえる」




春香「………………聞こえるよ、真」





 ■

スタッフ「本番5秒前。4、3……」

小鳥「2、1!」

律子「……さあ、盛大に復活祭と行きましょう!」


【ON AIR ―放送中―】


 ■

春香「人は誰でも、華やかな夢にあこがれます。

   世界中を旅したい者、大きな家に住みたい者。
   はたまた、……大金を、手にしたい者。

   すべての夢の終着点。それがこの――――」


 THE QUIZ SHOW
 To be continued

 完結しました。
 SSを書いていて、どうも亜美真美とお姫ちんが不憫だなあと思ったので、
 またお邪魔するときにぜひ書きたいと思います。

 分かりにくい箇所など、多々あったと思いますが、
 おつきあい頂きありがとうございました。

 過去作品は美希「深夜食堂、本日も開店。なの」です。
 まとめていただいたまとめブログの方々、読んでいただいた方々。
 本当にありがとうございました。

12:16│天海春香 
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