2013年11月08日

雪歩「私もX'masを楽しんでみたいんですぅ!」

春香「プロデューサーさん、24日なんですけど」

P「ん? なんだ?」

春香「ちゃんと夕方以降はみんなのスケジュール、空けておいてくださいね」


P「ああ、雪歩の誕生日パーティーだったな」

真「まだ内緒にしてますけど、きっと雪歩も喜びますよ」

やよい「お料理、いーっぱい作っちゃいますねー」

春香「ケーキは、私が作るからね」

響「春香、間違えてクリスマスケーキのデコレーションにしちゃダメだぞ。ちゃんと誕生日のケーキにするんだぞ」

春香「わかってるよ。いくら私でも、そこはうっかりしないから大丈夫」

伊織「そこが、一番のポイントなんだから」

P「? なんの事だ」

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1356090901

あずさ「ほら〜雪歩ちゃんは、誕生日が12月の24日じゃないですか〜」

P「ええ」

真「ボクの同級生にもいるんですけど、クリスマス近くが誕生日の子って、誕生日のお祝いよりもクリスマスイベントの方を優先されちゃいがちなんですよ」

響「まとめてお祝いって事にされちゃう子も、少なくないんだぞ」

P「なるほど。確かにそういう風潮って、あるよな」

真美「プレゼントも、ふつ→の子は誕生日とクリスマスの年2回もらえるのに、いっしょにされて1回しかもにえないんだよ→(鼠_鼠)」

亜美「ケ→キだってさ→、誕生日のケ→キって自分の名前とか入れてもらってちょ→主役って気分になれるのに、お店でクリスマスケ→キしか売ってないから、サンタのかたいお菓子でガマンなんだよ→(鼠_鼠)」

美希「そのケーキも、兼用で1個だけなの」

千早「周りがみんなクリスマス気分だから、誕生日だって言いにくかったり、お祝いしてもらいにくい雰囲気だっりもするのよね」

貴音「きっと雪歩も、幼少の頃よりそのような辛い目に遭ってきたに違いないのです。ああ、なんと不憫な……」ホロホロ
響「だから! 今年の雪歩の誕生日には、クリスマス色は一掃して純然たる雪歩の誕生日だけをお祝いしてあげたいんだぞ」

伊織「たまにはそういうのも、面白そうだものね」

真「あれ? 言い出しっぺは伊織じゃなかったっけー?」

伊織「わ、私は別にそんなつもりじゃ……」

やよい「えへへー。楽しみだねー」

P「そうか、わかった。雪歩もきっと喜んでくれるな」

小鳥「今日は、雪歩ちゃんだけが収録だから、その間にみんなで準備を進める予定なんですよ」

P「じゃあそっちはお願いしますね。俺は雪歩と途中で合流して、収録に向かいます」
雪歩「あの、プロデューサーちょっといいですか」

P「ん? なんだ?」

雪歩「みんなが、私の誕生日のお祝いを準備してくれているみたいなんですけど……」

P「ああ、気がついていたか。あんまり詳しくは言えないんだが、ちょっと驚くかもな」

雪歩「その……私、ちょっとワガママ言っちゃってもいいですか?」

P「ワガママ? 珍しいな雪歩が」

雪歩「はうう……やっぱりダメでしょうか……」

P「いやいや、そんなことないぞ! 雪歩が積極的に自分の気持ちを言えるなんて、俺も嬉しいよ」

雪歩「じゃあ、あの……私の誕生日って、12月の24日じゃないですか」

P「? それで?」

雪歩「私の家……毎年その日はお父さんのお弟子さんも一緒になって、萩原組をあげて大々的に私の誕生日のお祝いをしてくれるんですけど……」

P(そういえば伊織の陰に隠れているけど、雪歩の実家も相当裕福な家庭なんだったな)

雪歩「その……お父さんは昔気質というか、古式ゆかしいものを重んじるところがあって、クリスマスみたいな耶蘇教の祭りなんか認めないって昔から……」

P「え!? じゃあ、雪歩はクリスマスとか祝ったことないのか?」

雪歩「そうなんですぅ。だから、他の子が羨ましくて……」

P(なんてこった。みんなが想像していたのと、逆か)
雪歩「キラキラしたツリーとか、ケーキに乗ってる可愛いサンタさんのお菓子とかに、すごく憧れてて……」

P「そ、そうか……」タラ

雪歩「……他の子が、サンタさんからもらったって言って見せてくれる綺麗にラッピングされたプレゼントとかも羨ましくて」

P「な、なるほど……」タラ

雪歩「私なんて毎年、みんなを代表して三太さんっていうお弟子さんから誕生日のお祝いをいただくだけで……」

P「さんた……さん?」タラ

雪歩「ある年なんて、出入りの帰りだったから三太さん、服が真っ赤に染まってて……」

P「……出入り?」キョトン

雪歩「高校生になって、お友達とクリスマスのお祝いをしようとした事もあったんですけど、お母さんが『うちはみんなが雪歩の誕生日の為に、忙しい中準備をしてくれているから、うちで過ごしなさい』って……」

P「そうなのか。結構厳しいんだな、お母さん」

雪歩「男は仁義、女は礼智がうちの家訓なんですぅ」

P「なるほどな」
雪歩「でも今年は、お仕事の関係があるからって言ったら、初めてイブの日に外出していいって許してもらえたんです」

P「よ、良かったな」

雪歩「だからその日にパーティーするなら、みんなにクリスマスパーティーをやって欲しいんですぅ!」

P「せ、せっかくの誕生日なのに、クリスマスパーティーでいいのか?」

雪歩「はいっ! 私もクリスマスを楽しんでみたいんですぅ!!」

P「……わかった。みんなにも、伝えておくからな」

雪歩「はいっ。嬉しい……私、楽しみですプロデューサー」

P(雪歩……嬉しそうだな。後でみんなに、この事を知らせないと)
P「ただいまー。みんな、ちょっと聞いて欲しいんだが……」

やよい「春香さん、材料かってきましたよ。冷蔵庫にいれておきますねー」

春香「どれどれ? この材料だと……おでんかな?」

やよい「はい! 洋食だとなんだか何を作ってもクリスマスっぽいかなーって。だからみんなでワイワイとお鍋を囲んだら、お誕生日会らしくなると思うんですよ」

春香「うん、いいね。私もほら、デコレートのチョコプレートだけ先に作ったよ」

真「どれどれ? 『HappyBirthdayYUKIHO』かあ。さすがに上手いね、春香」

P「……マズイな。みんな、既に着々と準備を進めてしまってる」

春香「あ、プロデューサーさん。お帰りなさい」

P「あ、ああ。な、なあ、春香。そのプレートだけどな」

春香「え? なんですか?」

P「せ、折角だしちょっとクリスマスっぽい文章も入れないか?」

春香「え?」

P「『MerryXmas』とか」

春香「プロデューサーさん?」

P「可愛らしくサンタのマジパンも、やっぱりケーキに乗っける事にしてさあ」

春香「なにを言ってるんですか? プロデューサーさん」

P「え?」
春香「今朝、説明したばっかりじゃないですか。雪歩のバースデーパーティーは、クリスマスは排除して、純粋な誕生パーティーにするって」

P「い、いや、でもさ。時節柄ってあるじゃないか。せっかくのクリスマスシーズンなんだから、そういう雰囲気もさあ……」

千早「んあー。あ、あ。ハッピバースデー トゥーユー♪ ハッピーバースデー トゥーユー♪ ハッピバースディ ディア 雪歩♪」

春香「うわぁ、やっぱり流石だね千早ちゃん」

貴音「まこと。『名工丹精込めれば木偶も笑い出す』という言葉がありますが、歌姫と賞される千早が持てる技術と気持ちを込めれば、誕生日の歌といえどここまで素晴らしくなるのですね」

千早「二人ともよしてちょうだい、恥ずかしいわ」

あずさ「いいえ。確かに、素晴らしい歌声だったわ〜」

千早「そんな、まだまだです。これから本番までに、私はこの歌1本に絞って磨きをかけていくつもりです」

P「あー……な、なあ、千早」

千早「なんですか、プロデューサー?」
P「今の歌もいいんだけど、一緒にクリスマスソングも準備しないか?」

千早「え?」

P「そ、その……その方が、雪歩も喜ぶんじゃないかな?」

千早「何を言っているんですか?」

P「え?」

千早「萩原さんに、クリスマスじゃない彼女だけのお祝いをしてあげたい。そういう趣旨だったはずです」

P「ま、まあ、確かにそう言ってたんだがな。実は、その……」

美希「ハニー!」

P「ちょ、美希。今、大事な話が……だ、抱きつかないでくれ」

美希「ミキの作った、このおにぎりを試食してみて欲しいのー!」

P「お、おにぎり? どれ……へえ、美味しいな!」

美希「あはっ☆ ミキねえ、おにぎりの美味しさはよーくわかるの。だから、ミキが納得できるおにぎりができたら、それは最高のおにぎりになるの」

響「美希はなかなか、筋がいいぞ。やっぱり好きなものは、上達が早いなー」

美希「響の教え方も、さすがに完璧ってカンジなの。やよいがおでんを作るって言ってたから、おでんにはやっぱりおにぎりなの」

P「そうか、響に料理を教えてもら……美希?」

美希「なに? ハニー」
P「美希、その爪は……」

美希「うん。やっぱりおにぎりって、手で握るから爪が長いとジャマなの」

P「この間、有名なネイリストにフルウエルまでしてもらったって、あんなに喜んでいたのに……装飾も全部、取って……」

響「なー。トップコートも2日おきに上塗りして大事にしていたのに、ちょっともったいないと思ったぞ」

美希「もったいなくなんかないの。ミキね、最近は雪歩と仕事すること多いの」

P「そう言えばそうだな、フェスタも一緒だったし」

美希「ミキ的には、。本番の前に雪歩みたいに緊張するってミキにはわからないけど、でも雪歩は絶対に逃げたりしないの」

貴音「わかります。雪歩は、自分で言うほど弱くはありません。そして、強がりながら己を鼓舞する者よりも、自らを弱いと認めて公言しつつその弱さを乗り越える雪歩こそ、わたくしは強き者であると思います」

美希「うーん。難しいことはよくわからないけどミキね、雪歩のこと大好きなの」

貴音「わたくしもです。では響、わたくしも一緒にいいですか?」

響「ああ。自分も雪歩のために、更に美味しいおにぎり作る練習するぞー!」

亜美「どうせなら具もなにか考えよ→よ」

響「それはいいけど、ふざけて変な具を入れちゃダメだぞ」

亜美「わかってるよお。ゆきぴょんのために、ゆきぴょんの好きそうな具を考えよ→!」

貴音「そうですね、雪歩なら……」
真美「千早お姉ちゃ→ん。さっきの歌、真美もいっしょにうたいたいYO」

千早「そうね。じゃあ、デュエットにしましょうか?」

春香「お、おおー真美、千早ちゃんとデュエットとは勇気あるなあ」

真美「んっふっふ→。はるるん、歌は心ですよ→?」

千早「ふふっ、そうね。じゃあ、萩原さんの為に練習よ」

真美「うん! 今から誕生日の歌1本にしぼれば、真美でも千早お姉ちゃんとのデュエット、なんとかなるっしょ→!」

P「うう……なんとも言い出しにくい雰囲気が……伊織、それは?」

伊織「ちょっと、話しかけないでよ……ああ、もう! 変な形に切れちゃったじゃない」

あずさ「大丈夫よ〜。ほらね、こうしてここを巻いて」

P「あずささん、それは?」

あずさ「うふふ。折り紙を使ってパーティーの飾りを作ってるんですよ〜」

伊織「手作りって、お金じゃ得られない気持ちがこもっているんですもの。雪歩に喜んで……ほしくて……できたわ!」

あずさ「上手よ、伊織ちゃん。うふふ〜」

P「……」
バタン★

P「言えない……みんなの気持ちを考えたら、今更パーティーをクリスマス仕様になんて言えない……」

P「11人分のあの想いは、無駄にできないよ」

P「雪歩には悪いけど、今回はお誕生会という事で納得してもらって、クリスマスパーティーは来年にしよう」

P「みんなの様子や気持ちを説明したら、雪歩のことだきっと理解してくれる」

P「よし、じゃあ迎えに行くついでに雪歩に話そう」
P「もう収録は終わったみたいだな。雪歩、迎えに来たぞ。入っていいか?」

P「? 雪歩、中で何をしてるんだ?」

雪歩「えへへ……もうすぐ私にも、クリスマスがやってくるんだ……」

P「雪歩、なんて嬉しそうな声……ちょっとだけドアを開けて、中の様子を……」

雪歩「♪ クリスマスさえ できない私だけれど もしパーティーするなら みんなとするの〜♪」

P「ゆ、雪歩、ノリノリで振り付きで歌って、踊って……」

雪歩「♪ It's my first Christmas〜♪」

P「普段なかなか自分の気持ちを表に出さない雪歩が、あんなに嬉しそうに……」

雪歩「……クリスマスって、どんな感じなのかなあ。きっとみんなと一緒だったら、すごく楽しいよね……えへへ」

P「雪歩……」

雪歩「今年はお誕生日の贈り物じゃないんだ、クリスマスプレゼントなんだ……」
バタン★

P「い、言えねえー……あんな楽しみにしている雪歩に……クリスマスは中止なんて言えねえよ、冬」

雪歩「あれ? プロデューサーですか?」

P「ゆ、雪歩、悪いんだけど今日は1人で直帰してくれるか? ちょっと急用ができてしまって」

雪歩「そうなんですか? 私は大丈夫ですけど」

P「悪いな。じゃあ気をつけて」

雪歩「はい。お疲れ様でした」


P「馬鹿だ。俺は馬鹿だ! 今回の主役は雪歩じゃないか!! 雪歩が喜ばなきゃいけないんだ。雪歩が我慢なんかしちゃ、いけないんだ!!!」

P「雪歩、必ず俺が雪歩にクリスマススを楽しませてやる!」



P「みんな! 聞いてくれ!!!」

春香「? なんですか、プロデューサーさん。あ、食べます? 試食おにぎり」

響「みんなで作ったんだぞ」

P「う……あ、あのな」

美希「美味しいの! これならミキも満足なの」

P「美希……」

伊織「飾りもほら、すごいでしょ」

P「伊織、がんばったな……」

真美「真美もね→千早お姉ちゃんとのデュエット、ちょ→じょうたつしたよ。ね!」

千早「ええ」

P「真美……」
春香「それでプロデューサーさん、何をそんなにたくさん買ってきたんです……あれ? これって……」

亜美「あれ→? ツリーのセットにクリスマスの飾り……」

やよい「こっちはチキンですー」

春香「プロデューサーさん? このクリスマスの準備をどうするつもりなんですか?」

P「……こ、これはだな、つまり、その……」

P「つまり……」

P「……」

春香「? プロデューサー……」

P「は、春香さん。サプライズですよ! サプライズ!」

春香「え!?」
P「い、いや、今日な、雪歩を局へ送っていったんだけど、雪歩もやっぱりみんながパーティーの用意をしてくれてること、気がついているんだ」

真「ああ、やっぱり。雪歩って鋭い所、ありますからね」

美希「そうなの!」

P「まだ具体的にどんなパーティーかはわかっていないみたいだけど、な」

千早「それでプロデューサー、サプライズというのは?」

P「だ、だからだな。ぱ、パーティーの直前までは、事務所はクリスマスの飾りでいっぱいにしておくんだよ」

真美「なんで?」

P「そ、それを見たら雪歩は『ああ、やっぱりみんなも私の誕生日よりもクリスマス優先なんだ……でもいつものことだよね。しかたないですぅ』って、勘違いするじゃないか?」
亜美「そっか!」

響「クリスマスパーティーの準備だと、雪歩には思わせておいて……」

やよい「当日に、雪歩さんだけが主役のお誕生日パーティーだっておどろかせてあげるんですねー!」

貴音「なんと巧みな知略、わたくし感心いたしました!」

あずさ「さすがにパーティーの準備そのものは隠せないけど、これはサプライズになるわね〜」

伊織「なるほどね、アンタにしてはいい考えじゃない」

春香「すごいですよ、プロデューサーさん! よーし、じゃあみんな急いでクリスマスの飾り付けをするよ」

一同「「おー!!!」」

ワイワイ☆ガヤガヤ☆


P「ふー……よくぞまあ我ながら、咄嗟にあそこまで言えるよな」

P「……とりあえず、これから先どうするか考えないとな」



一旦ここで、止まります。

雪歩のBirthdaySSとなります。
よろしくお願いいたします。
翌日


雪歩「おはようございま……うわあ」

春香「あ、おはよう雪歩」

雪歩「すごいね、ツリーがキラキラして……」

美希「もうすぐクリスマスだから、ハニーが買ってくれたの」

雪歩「プロデューサーが……」

亜美「リ→スや、窓ガラスに吹き付けるスプレ→のセットとか、紙のリングチェ→ンとかもね→」

雪歩「そうなんだ。うん」

春香「クリスマス気分全開だよね」

雪歩「……うん。えへへ」

千早「きーよしー♪」

真美「こ→のよ→る→♪」

雪歩「あれ? 千早ちゃん、真美ちゃん、歌の練習?」
真美「そだよ→」

千早「もうすぐクリスマスですもの」

雪歩「うん! そうだよね。そうだよね……えへへ」

響「おー雪歩、来たばっかりのところ悪いけど、お茶をいれてくれないか?」

雪歩「うん、いいよ」

伊織「あ、冷蔵庫にシュークリーム入ってるから、お茶にするならみんなで食べましょ」

雪歩「あ、じゃあ用意するね」

雪歩「えっと、冷蔵庫の中に……あれ? チキンがいっぱい」

やよい「はうあ! ゆ、雪歩さん見ました?」

雪歩「う、ううん。シュークリームを出しただけだよ?」

雪歩(そうだよね、クリスマスといえばやっぱりチキンだよね)

やよい(うっうー! 雪歩さんちゃんと見てくれたみたいですね。おくのおでんのざいりょうを隠すようにぜんめんにおかれた、イツワリノチキンを)

雪歩「えへへ」

やよい「えへへ」
伊織「やるじゃない、やよい。収録とかより、ずっといい演技よ」

P「それって芸能人として、いいのか……」

伊織「なに言ってるのよ。仲間の為に一生懸命なんだから、むしろそれが当たり前よ」

P「……そうか」

伊織「やよいの優しさなのよ」

P(うう、罪悪感が……)

P(なにより……)

雪歩「〜♪ えへへ」

P(雪歩のあの笑顔……本当に嬉しいんだな)

P「ううう……」

伊織「? どうしたのよ? 元気ないみたいだけど」

P「なんでも……ない」

律子「じゃあみんなで、収録に行くわよ」

春香「はーい!」

律子「今日は大人数だから、移動はタクシーよ。仲良く分乗してね」

P「えっと、今日は律子がついて行くんだったな?」

律子「ええ。プロデューサーは、デスクワークお願いします」

P「わかった」
P「……ふう」

P「事務所内はクリスマスの飾りで、キラキラしてるな」

P「……どうしよう」

P「このままなら雪歩が喜ぶけど、みんなの厚意が……」

P「みんなが準備した、この隠してある飾り付けにすると雪歩の気持ちが……」

P「……ああ」

プルル プルルルル

P「もしもし。765プロでございますが」

?「プロデューサーのPってのは、アンタか?」

P「は? はい、そうですが。ええと、どちら様でしょうか?」

?「さんた、と言やあわかってもらえるか?」

P「え? さ、サンタ?」
サンタ?「お嬢さんがいつもお世話になっておりやす、萩原組で若頭やらせていただいている三太と申します」

P(! 雪歩の言ってた三太さん、か)

三太「今年はお嬢さんの誕生祝いを、そちらさんでやっていただけるそうで」

P「あ、はあ。雪歩は、大事な仲間ですから」

三太「ですがオヤジが、それを大変に心配しておりまして」

P「は? 心配?」

三太「お嬢さんが他所で、耶蘇教なんかにかぶれやしないか、とそれはそれは大変なご煩悩で」

P「それはつまり、我々が雪歩とクリスマスをするんじゃないかという心配を……」

三太「左様で。もしそうなら、オヤジは雪歩お嬢さんの誕生日の外出は取り消しにする、と」

P「そ、それは困ります!」
三太「そこで、この私にその事務所とやらを一度見てきて欲しい、とオヤジに言われてやって来た次第でして」

P「え? やって来た?」

三太「へえ。今、そちらさんのビルの前におりやす」

P「!」

三太「これからそちらに、うかがいやす。それでは」

P「こ、これから? ちょ、ま、待ってくだ……切れた」

P「これからって……このクリスマスの飾り付けを見られたら、雪歩は外出禁止に……」

P「……」

P「……やるしかない。雪歩の……雪歩のためだ! いかにもうこのビルに入ってきているとしても、エレベーターの動かないこのビルで事務所に来るまでは10秒はかかるだろう」
P「その10秒で、事務所の飾りをみんなが作ったこの誕生日用飾りに取り替える。いくぞ! Complete!!」ピピッ

『Start Up』

P「うおおおぉぉぉ」

バッ バッ ババッ

P「ツリーを片付け、次は飾り付けを交換……」

ババババ バッ

P「窓のスノースプレーを拭き取り、横断幕を『お誕生日おめでとう雪歩』のものに交換……」

『3……2……1……』
『Time Out』ピピッ
『Reformation』

P「はあ……はあ……じゅ、10秒でなんとかなるもんだな……ケータイに假野剛彦さんの声を登録しておいて良かった」
コンコン

P「は、はいぃ……ど、どうぞ」

三太「先ほどお電話いたしやした、若頭の三太です」

P「……若頭、とおっしゃる割にはお若くは見えませんね」

三太「……時代劇に出てくる若年寄ってのも、若くねえだろ?」

P「はあ。ですが、その、あなたは頭が……その、むしろ年寄りというか……」

三太「これは剃ってんだよ!」

P「そうなんですか。あ、どうぞ中へ。外は寒かったでしょう」

三太「ああ」

P「鼻がそんなに赤くなって……」

三太「いや、これは元からだ」

P「え?」

三太「萩原組の『赤鼻の三太』っていやあ、俺達の世界じゃあこれでも有名なんだがな」

P「鼻が赤いのはサンタじゃなくて、トナカイじゃないんですか?」

三太「? なんの話だ?」

P「あ、いえ別に」
三太「おお、これは……間違いなく、雪歩お嬢さんの誕生祝い」

P「既にみんなで準備を進めていまして、ご覧のように……」

三太「いや、説明はいらねえ。この部屋を見て、全てわかりやした」

P「は? はあ」

三太「皆さんが、どれほどうちのお嬢さんを大事に思ってくださってるか、よーくわかりやした」

P「それは……ええ、そうでしょう。全員が手作りで、一生懸命に準備を進めていましたから」

三太「抜き打ちで来るような、人を疑うマネをして申し訳ありやせんでした。これ、この通りです」バッ

P「え、ちょ! や、やめてください土下座とか」

三太「どうぞ雪歩お嬢さんを、これからもよろしく……どうぞ、よろしくお願いいたしやす! これ、この通りです!!!」
P「……顔は怖いけど、いい人だったな。三太さん……」

P「真剣に雪歩のことを、心配してたんだ」

P「……なんか良心が、痛むな」

ブーン

P「? ……! み、みんなが帰ってきた! も、もう下まで……」

P「い、急いで飾り付けを元に戻さないと!」ピッ
『Clock Up』

P「うおおおぉぉぉ」

バッ バッ ババッ

P「ツリーを飾り付け、次は飾り付けを交換……」

ババババ バッ

P「窓にスノースプレーを吹きつけ、横断幕を『MerryChristmas』のものに交換……」

P「……く、くっ! ま、間に合えええぇぇぇーーーっっっ!!!」

『Clock Over』

P「ぜえ……ぜえ……わ、わずかな間にアクセルモードとクロックアップと、1人ライダー大戦をしてしまった……」

ガチャッ★

雪歩「ただいまですぅ」

P「ゆ、雪歩……お、おかえり……ゼーハー」

雪歩「どうしたんですか? プロデューサー?」

P「い、いやなんでもない」

雪歩「うふふ。事務所が、キラキラして見えますぅ」

P「雪歩、嬉しいか?」

雪歩「はいっ! ありがとうございます、プロデューサー」

P「……ああ」
春香「かえりましたー!」

律子「プロデューサー、留守番お疲れ様でした」

P「ああ。みんなもお疲れ」

律子「それでですね、24日なんですけどやっぱり年明け分の収録をしちゃいたいそうなんです」

P「ええと、ウチからは雪歩が出演するんだったな」

真美「え→! ゆきぴょんその日、収録なのー!?」

亜美「そんな→! せっかくゆきぴょんの誕……」ムグムグ

真「しーっ! 雪歩に聞こえるだろ」ヒソヒソ

律子「大丈夫よ。収録は2時には終わるから」ヒソヒソ

伊織「良かった」ヒソヒソ

春香「むしろ好都合だよ、雪歩が収録に行ってる間に準備できるじゃない」ヒソヒソ

千早「そうね。帰った来たら、すぐに始められるようにしましょう」ヒソヒソ

やよい「うっうー!」ヒソヒソ

雪歩「……えへへへへ」

雪歩(ほ、本当は聞こえているけど……ここは聞こえてないふりですぅ……)
雪歩「じゃあ私、ちょっとお茶の用意をするね」

雪歩「えへ、えへへ。えへへへへ……」

雪歩「……嬉しいな。ありがとう、みんな」

雪歩「ありがとう、プロデューサー」

雪歩「みんなと一緒にクリスマス……」

雪歩「うふっ。初めまして。私の……私の、クリスマス」
真「今日の収録、雪歩がすごい上機嫌だったんですよ」

P「そ、そうか」

春香「私が転んで、ちょっとぶつかっちゃっても慌てずにすぐにフォローしてくれたし」

P「いや春香、転ぶな。そもそも」

真美「亜美とイタズラしても、ニコニコしてたし」

P「いや真美、イタズラするな。そもそも」

律子「というか、ちょっとテンション高かったわよね」

亜美「いやあ→……」

響「あれは、ちょっとってレベルじゃないぞ」

P「そ、そんなにか?」

伊織「緊張が極限に達した時の雪歩っぽいんだけど、でも終始穏やかで笑顔なのよね」

美希「ニコニコしてたの」

千早「きっと萩原さんも、ひとつ上の高みに至ったのよ。歌で」

春香「そうかなあ?」

あずさ「でも雪歩ちゃんのあの表情をみてたら、なんだか私も嬉しくなっちゃったわ〜」

貴音「ええ。わたくしも心の中に、白く穏やかな花が咲いたかのように気持ちに」

やよい「うっうー! すごくすてきな表現ですねー。いぇい」

P「……雪歩」
12月23日


雪歩「それじゃあ失礼しますぅ」

春香「あ、おつかれー」

真「明日は局へ直入りだったよね?」

雪歩「うん。プロデューサー、迎えはお願いしますね」

P「……ああ」

P(結局、どうすることもできずに明日はもう雪歩の誕生日だ……)

雪歩「それじゃあみんな、また明日。えへへ」

バタン★
春香「さあて、それじゃあいよいよ」

響「ああ! 事務所を雪歩の誕生日祝い仕様に飾り付けるぞ」

あずさ「真美ちゃんと亜美ちゃん、ツリー片付けてね〜」

真美「アイアイ!」

亜美「さ→!」

P「……」

千早「じゃあ窓のスプレーは、私が換えるわ」

貴音「やよい、鍋は!? 鍋の用意は!?」

やよい「貴音さん? お鍋は明日ですよ?」

貴音「それはそうでしょうが、ほら……その、下ごしらえとかあるのではありませんか?」

やよい「お出汁は家で作ってくるから、だいじょうぶですよ?」
貴音「そうですか……そうですわ! 響!!」

響「ん? なんだー、貴音?」

貴音「おにぎりは!? おにぎりの用意は!?」

響「それも明日さー」

貴音「はうう……」

伊織「ねえ。このお誕生日おめでとうのデコプレート、変じゃない?」

真「とってもいいと思うよ」

伊織「そう?」

真「へへっ。大丈夫、きっと雪歩も感激するよ」

伊織「……よかった」
美希「でこちゃんのデコだから、いいデコなの。さすがでこちゃんのデコなの」

伊織「でこちゃんゆーな!」

美希「褒めたの」

伊織「! っ、あ、ありがとう」

美希「あはっ☆ でこちゃんかわいーの」

伊織「ちょ、くっつかないでよ! 離れなさいよ。美希ってば!」

千早「でこちゃんのデコはいいデコ……」プルプル

春香「千早ちゃーん……」
深夜 765プロ事務所


P「見事なまでに、クリスマス色は一掃されたな」

P「……雪歩になんて言おう」

P「……はあ」

高木「どうしたねP君、ため息なんかついて」

P「社長……いえ、実は……」

……
…………
………………

高木「なるほどね、君もなかなか辛い立場に追い詰められているわけだ」

P「ええ」

高木「雪歩君をがっかりさせたくないが、みんなの想いも大事にしたい」

P「そうなんです。俺が躊躇して悩んでいる間に……いえ、そもそも俺が招いたことですが、どうすればみんなを悲しませずにすむのか……」

高木「よし、それでは私が助け船を出そう」

P「え?」

高木「しかし助けはするが、事をどう収めるのかは君が決めて、そして行動することだ」

P「それはいったい……」
一旦ここで、止まります。

ふーどふぁいと、ですが年明けにでも……とは思っています。
そちらもまた、よろしくお願いいたします。
P「雪歩、待ったか?」

雪歩「あ、プロデューサー。大丈夫です。今、終わったところですぅ」

P「そうか。じゃあ事務所に戻ろう、みんな待っているぞ」

雪歩「はい! えへへ、いよいよクリスマスパーティーです……あれ? プロデューサー、今日はこの車なんですか?」

P「ああ。ほら、今日は雪歩の誕生日だからな。社長が都合してくれたんだ」

雪歩「大型のベンツ。すごいですぅ」

P「さあ、乗ってくれ。リムジンというわけにはいかないが、色々と用意もしてあるから」

雪歩「本当ですか? 嬉しい……」

P「じゃあ運転手さん、打ち合わせ通り765プロまでお願いします」

雪歩「え? プロデューサーの運転じゃないんですか?」

P「ああ、今日の俺は雪歩のエスコート役だ。さあ、雪歩様お手をどうぞ」

雪歩「ええっ!? え?」

P「どうした? やっぱりまだ男は恐いか?」

雪歩「えっ? あ、あの、そうじゃないですけど……むしろプロデューサーなら、私……」

P「? じゃあ、はい。どうぞ」

雪歩「は、はい……よろしく、お願い……しますぅ」

P「……雪歩、やっぱり華奢な手だな」

雪歩「ぷ、プロデューサーの手は大きくて暖かいです……」
P「さ、どうぞ中へ」

雪歩「は、はい。えへへ……嬉しいです」

P「へえ、中はこうなってるんだな。ちょっとした個室だな」

雪歩「プロデューサーと2人きり……」

P「怖いか?」

雪歩「いいえ。あの、嬉しい……です」

P「……雪歩」

雪歩「はい? なんですか、プロデューサー?」

P「俺は雪歩に、謝らなきゃいけないことがある」

雪歩「謝らないといけないこと、ですか?」

P「実はな、事務所のみんなは雪歩がクリスマスに憧れていることを知らないんだ」

雪歩「えっ?」

P「もうみんな既に、雪歩の誕生日パーティーの準備を進めていてな。それにクリスマス近くが誕生日の子は、クリスマス優先で誕生日のお祝いをしてもらえないという先入観があって……」

雪歩「そうなんですか?」

P「うん。世間では、そういう傾向があるんだ」

雪歩「私、そういうことも知らなくて……」

P「それで、みんな雪歩のためにクリスマス色を無くした、純粋な誕生日パーティーを用意してくれてるんだよ。雪歩の要望を聞いた時には、もうみんな準備を進めていてな」

雪歩「そう……なんですか。あれ? でも」

P「事務所がクリスマス仕様だったのは、その……俺もなんとかパーティーをクリスマス仕様にしようとしたんだが……ま、まあ最終的にはサプライズパーティーということになったんだが」

雪歩「そうか。クリスマスパーティーだって私に思わせて、誕生パーティーでびっくりってことですよね」

P「ああ……すまない、雪歩! だけど、みんなが一生懸命に雪歩のために準備を進めているのを見たら、俺は……パーティーをクリスマス仕様に、って言えなくなってしまったんだ」

雪歩「謝らなくていいです、プロデューサー。私、嬉しいです」

P「雪歩……」

雪歩「みんなが私の為に、色々と考えてくれた事はすごく嬉しいです」

P「みんな言ってたぞ、雪歩が大好きだって」

雪歩「はうぅ……ほんとですか?」

P「美希も言ってたからな」

雪歩「美希ちゃんが……えへへ、嬉しいな」

P「他のみんなも、雪歩の事を好きなのが伝わった」

雪歩「はい!」
P「だから……がっかりしないで、みんなからの誕生日パーティーを祝ってもらってくれないか? 頼む!」

雪歩「はい。それに……私、別にがっかりなんてしていませんよ」

P「そ、そうか?」

雪歩「クリスマス気分は、ここ数日で満喫できましたし、みんなの気持ちがとっても素敵で私……すごく嬉しいですぅ」

P「……良かった」

雪歩「それよりプロデューサー、もしかして私の為に板挟みだったんじゃあ……」

P「え? あ、いや。これも身から出た錆というか、俺がハッキリ言えなかったからで……」

雪歩「ごめんなさい! プロデューサー。私がわがままを言ったから」

P「ええっ!? い、いやいや、何を言うんだよ雪歩。悪いのは俺だ」

雪歩「でもぉ……」

P「だから埋め合わせに、こんなものを用意した」

雪歩「え? これって……」

P「小さいけどツリーな。手のひらサイズだけどほら……」

雪歩「うわあ……キラキラ光ってますぅ」
P「それとその、コンビニ商品なんだけど……」

雪歩「えへへ、唐揚げですね。クリスマスだから、チキンなんですね」

P「事務所ではおでんだから、な」

雪歩「はい。私、今クリスマスをあじわってるんですね」

P「そして、これも」

雪歩「うわあ。ケーキ」

P「ショートだけど、ほら」

雪歩「サンタさん……プロデューサー、覚えててくれたんですね……」

P「憧れだったんだよな?」

雪歩「はいっ!」

P「そして最後に……」

雪歩「なんですか、これ?」

P「クリスマスラッピングされたプレゼント、だろ?」

雪歩「! 私に……?」

P「ああ。誕生日……そしてメリークリスマス、雪歩」

雪歩「ありがとうございますぅ。あの、あけてみていいですか?」
P「ああ、その……気にいってもらえるといいんだが……」

雪歩「うわあ……万年筆」

P「雪歩は、ポエムとか書くからな」

雪歩「私、大事にします……」

P「良かった……ホッとしたよ」

雪歩「……」

P「雪歩?」

雪歩「わ、私も……プロデューサーにプレゼント……したいです」

P「え? でも俺、別に誕生日じゃないけど」

雪歩「で、でも、クリスマスですから……」

P「いや、そんな悪いよ」

雪歩「誰かにクリスマスプレゼントを贈るっていうのを、私もしてみたいんですぅ」

P「そうなのか……でもなんか、悪いな」

雪歩「じゃあ、あの……目を……」

P「え?」

雪歩「目を閉じてもらえます……か?」

P「あ、ああ」

雪歩(プロデューサー……)

雪歩(私の初めて……初めてのクリスマス、ありがとうございました)

雪歩「これ、私からの心ばかりのプレゼントですぅ」


P(!? え? 今、ほっぺたに……え? えっ!?)



伊織「雪歩……遅いわね」

小鳥「なんでも渋滞みたいよ。クリスマスですものね」

亜美「え→! ゆきぴょんのパ→ティ→なのに→」

律子「でも1時間ぐらいで帰れるみたいよ。社長から連絡があったから」

あずさ「? どうして社長さんからなんでしょうか……」

律子「そういえばそうね。まあ、またどこかのコネクションからの情報でしょ」

伊織「渋滞ねえ……スマホで見てもそんな情報ないんだけど……」
雪歩「め、メリークリスマスです。プロデューサー」

P「あ、ああ、ありがとう雪歩」

雪歩「私こそ……ですぅ」

P「……」

雪歩「……」

P「嬉しい、よ……」

雪歩「……はいっ!」
雪歩「遅くなりました。みんな、ただいまですぅ」

P「か、帰ったぞー」

春香「! みんな、いい?」

雪歩「えっ!?」

春香「せーの!」

一同「「お誕生日、めでとう。雪歩ーーー!!!」」

雪歩「あ、ありがとう。ありがとうみんな……えへへ。びっくりだよぉ」

やよい「うっうー! やよいひでんのおでんですよー!! いぇい」

千早「秘伝のおでん……」プルプル

春香「千早ちゃーん……」

雪歩「うわあ、美味しそう……でも赤いのと緑の具があるんだね」

やよい「はい! 赤いのは、このごろはやりのおでんの具、トマトなんですよー」

雪歩「へえ。それで緑の具は……」

美希「あはっ☆ 雪歩、雪歩! おでんもいいけど、ミキの握ったおにぎりを食べて欲しいのー」

雪歩「あ、うん。これも美味しそう」

美希「ミキがにぎったんだよ」

雪歩「美希ちゃん……本当にありがとうね」

響「作り方をレクチャーしたのは、自分だぞ!」

貴音「わたくしも! わたくしもにぎったのですよ!」

亜美「亜美も→! 具はねえ、ゆきぴょんの大好物を亜美の大好物で味付けしました→!」

雪歩「うん。嬉しいよ」

春香「それではこの天海春香、作のケーキの入場ですー!」

雪歩「わあ! かわいいケーキ」

春香「おめでとう、雪歩」

あずさ「飾りは、私と伊織ちゃんが主にやったのよ〜」

雪歩「ありがとう、あずささん。それから伊織ちゃん」

伊織「き、綺麗かしら?」

雪歩「うん。手作りで、本当に素敵だよ」

伊織「そ、そう。それなら良かった」
真美「はいは→い! じゃあこれから真美と千早お姉ちゃんが、ゆきぴょんのために歌いま→す」

雪歩「みんな……みんな本当に、ありがとうね。今日は最高の誕生日だよぉ」

雪歩(それからプロデューサー。最高のクリスマス、ありがとうございました)


おわり
以上で終わりです。
結果的に1日早くなりましたが、雪歩誕生日イブということで。
お誕生日もおめでとう雪歩。
そしてメリークリスマス。

17:47│萩原雪歩 
相互RSS
Twitter
更新情報をつぶやきます。
記事検索
アクセスカウンター
  • 今日:
  • 昨日:
  • 累計: