2013年11月08日

P「フリーゲームで遊ぼう」ver3

注意
書き溜めあり。今回は少しだけ長め。
アイマスキャラがフリゲで遊ぶだけの懐古系俺得SS第三弾です。
細かな注意点は前作・前々作を参照願います。


また、今回フリゲとは関係ない懐古ネタが散見します。ご容赦願います。
……多分、きっと、誰かしら同意してくれる人がいると信じて。

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1371640283

律子「プロデューサー、ちょっといいですか」

P「ん、どうした」

律子「……昨日一昨日、勤務中にゲームしてたそうですね」

P「……あー、その、まぁ」

P「ちょっとした休憩で」

律子「……昨日頼んでおいた書類は?」

P「出来てる。さすがに仕事ほっぽらかしてはいないさ」

律子「……はぁ。分かりました。本来なら色々言うべきところですけど」

律子「今回は不問にします」
P「なんだ、優しいな」

律子「……不満ですか」

P「いいや。ところで律子」

律子「はい?」

P「そろそろ休憩にしないか」

律子「……それはゲームのお誘いですか」

P「鋭いな」

美希「ちょーっと待ったーなの!」

律子「あっ、美希!」
美希「律子……さん、ずるいの! ミキだってハニーのお仕事邪魔しないよう我慢してたのに!」

P「俺の目が確かなら、ただ昼寝してたようにしか見えないんだが」

美希「気のせいだと思うな」

P「まぁ、起きたんならちょうどいい。二人とも、ゲーム……するかい?」

美希「ハニーのお誘いなら何だってオーケーなの」

律子「仕方ないですね……少しだけですよ」

P「よっしゃ。じゃ、早速……」

律子「ノートパソコン……海外FPSか何かですか?」

P「おっ、律子はそっち派か。残念だが違うんだな」
律子「……それじゃ、国内産のPCゲーム? あまり詳しくないんですよね」

律子「知ってるのはせいぜいみんなのローモナくらいで」

P「ロードモナークシリーズか。あれは時間泥棒だったな」

律子「値段も安かったですしね」

P「……まさかとは思うが、メディアカイトのSUPER1500シリーズとかの話じゃないよな」

律子「それ、ULTRA2000シリーズとかもありませんでした?」

P「ブフォッ……なんで律子にそれが通じるんだよ。にしても懐かしいな、ロックマンX4とかあったよな」

律子「そうでしたね。プレイした事はないですけど」

P「俺の青春なのに……」
P「ゴホン。近いところでTGL2000シリーズも良かったな。ファーランドシリーズは未だに色褪せないよ」

律子「ファーランドサーガならPSでやりましたけど。あれは王道で良かったですね」

美希「むー。ハニーと律子……さんが何言ってるか全然分かんないの」

P「すまんすまん。まさかここで律子と話が合うとは思わなかったから、つい」

P「実は、プレイするのはフリーゲームなんだ」

律子「ああ、そういう方向なんですね」

律子「フリーゲームは全くノータッチなので、プロデューサーのセンスに期待します」

美希「面白ければ何でもいいと思うな」

P「任せろ……まず最初はこれだ。『気合避けバカ一代』」
律子「凄いタイトルですね。ジャンルは何ですか?」

P「シューティング……かな?」

律子「なんで疑問系なんですか」

美希「?? シューティングって一人用?」

P「……実はそうなんだ。悪いが順番にやってくれ」

P「本当なら二人以上でプレイ出来るゲームを勧めるところだが、美希にはどうしても勧めてみたかったんだ」

美希「ミキのため?」

P「というより、美希のプレイを見たい俺の我が侭だな」

美希「あはっ! ならゲームでもキラキラしちゃうよ! 見ててねハニー!」
律子「それじゃ、美希からやるのね。操作方法は?」

P「移動は矢印キー、メニューの決定はエンターまたはZキーだ」

律子「え? あの……攻撃は?」

P「んなもん無いよ」

律子「…………無い?」

律子「ボムはともかく、通常攻撃も?」

P「無いって。タイトルにもあるだろ気合避けって」

P「取り合えずやってみよう。まずステージを選ぶ」

美希「10個から選ぶんだね。……ESP小林○子?」
P「難易度高いのは破壊神降臨かその名はアレスだな。初心者オススメはレーザーだ」

美希「なら、一番難しいのにするね!」

P「その名はアレスか、強気だな。次に自機の移動速度を選ぶ」

美希「早いほうがいいよね。最速にするよ!」

P「あー……ま、いいか」

律子「!? いきなり全周囲から攻撃されるんですか!?」

美希「なるほど。これを避ければいいんだね」

P「イエス。このゲームは攻撃をひたすら避け続けて高得点を稼ぐゲームだ」

美希「あっ……ハニー」

P「やられたな。体力は3つあるからまだ大丈夫だぞ」
美希「ミキの機体、早すぎるの」

P「……ぶっちゃけ、このゲームに関して言えば自機が素早いほど難易度が高い」

律子「細かい動きがし難いわけですね」

美希「あっ……あっ、やられちゃった」

P「初回プレイで最高難易度、最速状態じゃ仕方ないさ。次、律子行くか?」

律子「分かりました。取り合えず、オススメされたレーザーステージにします」

律子「…………」

美希「フツーに上手いね」

P「さすがだな。……ちなみに、当たり判定は意外と狭くてな。機体の青い部分以外はセーフだ」
律子「そうなんですか? ……あ、ホントだ。でもガリガリ言ってますけど」

P「そうやってかすり続けてるとボーナスポイントが貰える。つまり、ギリギリを攻めた方が高得点なんだ」

律子「なるほど。初心者向けの意味が分かりました。レーザーが直角に進むから、かすらせやすいんですね」

P「そういうこと」

美希「あれ、段々レーザーが増えてない?」

P「時間が経つにつれ攻撃は激しくなるのさ」

P「うかうかしてると……」

律子「しまっ……終わったわね」

P「レーザーは後半、囲まれやすいのが難点だな」

美希「交代なの! ミキ、今度はハニーを魅了してみせるからね!」
P「おう。期待してるぞ」

…………

美希「〜〜♪」

律子「凄い……全然当たらない」

P「やはり美希のポテンシャルは凄まじいな」

P「……っていうか、俺の最高得点三倍超えられてるんだけど」

律子「……」

美希「〜〜♪」

P「……」

律子「……これ、いつ終わるんです?」
P「さぁ?」

…………

美希「あ、あー終わっちゃった」

P「やっとか」

律子「とんでもないプレイだったわね」

美希「ハニー、ミキのプレイどうだった?」

P「凄かった。凄すぎた。……俺、もう自信ないわー」

律子「やりすぎね」

美希「あれ?」
P「……気を取り直して。感想を聞こうか」

律子「まぁ、ミニゲームとしてはアリなんじゃないですか」

P「お、厳しい意見だな」

律子「基本的に避けるだけですからね。高得点を競い合うなら面白いかと思いますが」

律子「これ、耐久ゲーですよね。正直に言えば、趣味とは違います」

律子「ただ、フリーゲームだからこそこういうゲームもあるんだなとは感じました」

P「美希はどうだった?」

美希「うーん、ミキももっとハデなのがいいかも」

美希「でもハニーを圧倒できたのはちょっと嬉しかったよ」
P「む……そうか。まぁ、これは俺が個人的に見たかっただけだからな。しょうがない」

律子「その言い方は、次があると?」

P「ああ。まだ紹介すべきゲームは山ほどある」

美希「なら、今度はハニーと一緒がいい!」

律子「そうですね、プロデューサーの腕前も見せてもらいたいですし」

P「……よかろう。シューティングは苦手だが、パズルアクションなら負けん」

律子「パズルアクション?」

P「ふふ……タイトルは『ARCADIA〜それって色物!?〜』だ!」
美希「全く内容が想像できないの」

P「このゲームはな、アルカディアという作品のキャラが戦いあうパズルゲームだ」

律子「元となったゲームがあるんですか?」

P「いや、ない」

美希「?? 意味が分からないの」

P「元となったゲームは完成しなかったらしいんだ」

律子「うわぁ」

P「……まぁ、フリーゲームにはよくある事だ。かくいう俺もRPGツクールというソフトによる黒歴史が――」

律子「……ツクールは挫折者育成ソフトでもありましたねぇ」
P「なんだ、律子にも思い出が?」

律子「……ノーコメントで」

P「ちなみに俺は企画・キャラ・根底のシステムまでは頑張ったぞ。最初のダンジョンで力尽きたが」

P「今でも面白くなると信じてるんだけどな。六人のプレイヤーキャラがいてさ」

P「冒険者、隻腕の女剣士、元帝国騎士、女傭兵、遊び人、悲劇の魔人etcの中から主人公を一人選ぶんだ」

P「そして選ばなかったキャラが味方になって、好感度を溜めて――」

律子「あの、あんまり晒すと傷口広がりません?」

P「…………ソウダネ」
P「さて、また話が逸れたな。正直説明するの難しいから、ゲームやりながら覚えてくれ」

律子「はぁ……まずはキャラを選ぶんですね」

P「ちなみに違いは見た目だけだから、好きなの選べばいいぞ」

律子「……じゃぁ、このサムライキャラで」ヤミアルトコロ、カナラズヒカリアリ!

律子「! へぇ、ボイス付きですか」

P「凄いだろ。当時はかなり珍しかった記憶がある」

美希「ミキはこの人にするの」オテナミハイケントイコウカシラ

P「リーフか……なんでだ?」

美希「うーん。律子……さんに似てたから」
律子「なんで私?」

美希「この中じゃミキにもハニーにも似てそうなの居なかったし」

P「良かったじゃないか。律子」

律子「これは喜ぶ場面ですかね……」

P「じゃ、俺は中二心をくすぐるディーズで」ヤミニソマレ!

律子「六人対戦なんですね」

P「ああ。だから半分はNPCだ」

美希「それで、何をすればいいの?」

P「うむ。上から赤・青・緑の玉が降ってきただろ。これを組み合わせて自分の色を作るんだ」
律子「?? ……よく分かりませんね」

P「取り合えず、押してみるか持ち上げてみろよ」

美希「あ、赤と青の玉を合わせたら紫になったよ」

律子「なるほど、色の三原色的な感覚ですね。赤と緑で黄色ですか」

美希「緑と青なら水色だね」

P「うむ。その中間色にもう一色加えて自分の色を作るんだ。律子は1Pだから橙色……組み合わせは黄と赤だ」

P「美希は2Pだから黄緑……黄と緑だな。俺は3Pだから赤紫……紫と赤だ」

律子「自分の色を作るとどうなる……あ、消えましたね」

P「消えるだけじゃない。得点が50点加算される。そして陣地が増える」
美希「陣地?」

律子「あ、色を作った地点が染まりましたね」

P「それが陣地だ。他キャラクターが乗ると陣地を持ったキャラに25点奪われる」

律子「なるほど。制限時間内に多くの点を取った者が勝ちという事ですね」

美希「ハニー、例えばミキがハニーの色を作ったらどうなるの?」

P「その時は10点だ。陣地は作られない」

P「あと、例外があってな。基本色三つからなる白色を作ると連鎖光が発生する」

P「見てろ」ナギハラエッ!

美希「あっ、光が三方向に走っていく!」
律子「攻撃ですか?」

P「いや、当たっても問題ない。ただし、この光には色があってな」

P「正面に走る光は赤、左手が緑、右手が青の色を持っている。これに当たるとそれぞれの色が追加されるんだ」

美希「つまり、どういう事なの?」

P「赤い光に当たった青い玉は紫になるんだよ」

律子「なるほど。連鎖光の効果はそれだけですか?」

P「いいや、白玉を作った時、その場の陣地を破壊できる」

律子「ふむ……なかなか深いシステムですね」
P「だろう? ……じゃ、対戦続行だ!」

…………

律子「あっ、私の黄色玉!」

美希「連鎖光って強いの。律子……さんも周りを見ないとダメだと思うな」

律子「ぐぬぬ……あ、プロデューサー、そこ私が陣地作りまくっておきましたよ」

P「分かってるよ! くそう、何で近くに赤玉が無いんだよぉぉぉ!」

…………

美希「持ち上げてるときは動き遅いんだね」
律子「今更よ、それ……あ、プロデューサーごめんなさい」アクハユルサシ

P「え? あ、あああ俺の赤玉ァァァァ!?」

…………

律子「ふぅ……そろそろ終わりですか」

美希「あふぅ、疲れたの」

P「……一勝も出来なかった」

美希「ミキ、別にハニーがゲーム下手でも気にしないよ?」

P「」グサッ

P「……く、ふふ……俺も気にしてなんか……気にしてなんかいない……さ」
律子「思いっきり落ち込んでるじゃないですか」

P「まぁ、それはさておき。どうだった? 結構白熱していたと思うが」

律子「ええ。これは素直に面白かったです。対戦パズルとしてはかなり良質かと」

律子「陣地を作るのと、連鎖光を使うのとどちらを優先するか」

律子「いかに素早く、効率的にポイントを溜めるか頭を使うのも良かったですね」

美希「ミキもすっごく楽しかったよ! キャラクターも可愛いし、律子……さんとの駆け引きも楽しかった!」

P「……俺も参加してたはずなんだけどなー」
美希「今度は皆ともやってみたいの!」

P「コホン。まぁ、楽しんでもらえたようで何よりだ」

P「たまにはこういう休憩もありだろ、律子?」

律子「ふふ……そうですね。でも、今度はもう少し歯応えのある相手役をお願いしますね、プロデューサー」

P「…………」

P(あなた方が強すぎるんですっ……帰ったら練習しとこう)

P(そういえば紹介するの、『ぱるメロ!』でも良かったなぁ)
以上、律子&美希編終わりです。
『気合避けバカ一代』は作中ディスってるように感じるかもしれませんが、
あれは人に勧め難いだけで暇つぶしには最適ですよ。
もしちょっとした暇つぶしゲーをお探しなら、『チャンバラバンバー』と一緒にどうぞ。
あと、『ぱるメロ!』は有名過ぎるんで語る必要ないよね。
>>17
昨日に続いて申し訳ないです。
さて、今日はこのままサクッと続きます。
P「……さて」

真「あの……」

雪歩「プロデューサー?」

P「最早何もいう事は無い。ゲームをするぞッ!!」

雪歩「はぅっ!? ひゃ、ひゃい!」

真「凄い気迫だ……」

P「そりゃぁぁ! パソコン様の登場じゃぁぁぁ!」

真「……ところでプロデューサー」

P「なんだ?」

真「ボクがやるって事は、やっぱり格ゲーですか?」
雪歩「格ゲーって、格闘ゲームですよね……私はちょっと苦手だと思いますぅ」

P「……格ゲーなぁ」

真「あれ、テンション低い?」

P「ツクールゲーだと『弾断打駄々DAN3』『マジュウェル』『Angolmoa』『あるガン』……」

P「新しいものだと『ヴァンガードプリンセス』」

P「……ツクール以外だと『押忍!極聖拳』なんてのもあったなぁ」

真「プ、プロデューサー?」

雪歩「遠い目をしてますぅ」

P「いやな、真? 名作なんだ。本当にどれも名作なんだよ。でも……」
雪歩「でも?」

P「俺、格ゲーすっげぇ下手なんだ」

真「え、えーっと」

P「加えて言うなら、雪歩が言ったように正直、初心者に勧め難い」

P「通常のゲームパッドはあるが、パッドにしろキーボードにしろ、コマンド入れ難いし」

P「何より俺、対戦で勝った記憶がないんだよぉぉぉ」グスン

真(それが一番の理由なんだ)

雪歩「それで、結局どんなゲームをするんですか?」

P「うん、迷ったんだけどな。落ちゲーにしようと思う」
真「落ちゲー……テトリスとか、ぷよぷよみたいな?」

雪歩「真ちゃんと対戦するんですか」

P「いや、これな。一人用なんだ。取り合えず順番にやってくれ。後で二人で出来るやつを紹介するから」

真「一人用の落ちモノゲームですか。どんなゲームなんです?」

P「まずタイトルから言おう。『バトル落ちゲーinマリオネット』……通称BOMだ」

P「このゲームはマリオネットというRPGの派生ゲームでな」

P「バトル落ちゲーの名に恥じない、珍しいシステムを積んでいるんだ」

雪歩「その元のゲームを知らなくても大丈夫なんですか?」

P「俺も記憶ないから大丈夫だろ」

真「そんな身も蓋も無い」
P「いやぁ、当時はアホみたいにフリゲ漁ってたからな。RPGなんて腐るほどやったし」

P「『禁術と呼ばれる術』『LastLot』『With Walker』『BRAVER』『フェイレンワールド』シリーズ」

P「『ポインタの冒険』『武闘派戦隊サイクロンATTACKS』『装甲戦記ドラグーン』『Bite a Cat!!』」

P「元シェアウェアの『LostMemory』『夢の女神戦』」

P「シミュレーションRPGだと『Lycurgus』『ダモクレスの剣』」

P「アクションRPGなら『戦伝』シリーズ、ホラーなら『Gu-L』」

P「ざっとあがるのでこんくらいか。他にも数多のゲーム達があった……だからさ」

P「どれがどんな内容だったかなんて、一部の名作除いてほとんど覚えてないよ」

P「でもまぁ、プレイした記憶はあるし、当時の俺も面白かったから続編に手を出したんだろうし」
P「……多分、大丈夫さ」

雪歩「すっごく不安になりますぅ」

真「……ア、アハハ」

P「ついでにもう一つ余談だが、このゲームはRPGツクール2000で作られている」

P「そして、BOMの作者さんは『ネガティブ落ちゲー』というのに触発されたらしいんだが……」

P「そっちは全く記憶がないので割愛させてもらう」

真「前置きはそろそろ終わりですか?」

P「そうだな。俺が勝手に喋ってるだけじゃつまらんしな」

P「じゃ、はじめよう。まずはどっちからやる?」
雪歩「あまりゲームは得意じゃないから、真ちゃん先にやってもらえる?」

真「ボクは構わないよ。というわけでプロデューサー、ボクからで」

真「まずは設定からですね。レベル設定っていうのは難易度ですよね」

P「最初だし、取り合えずEAZYでいいと思うぞ」

真「このタイプ変更って何ですか。バランス重視とかHP重視とか」

P「それはプレイヤーがどんな育成をしたいかで決めるんだ。ガンガン攻めたいなら攻撃力重視がいいぞ」

真「……これ、落ちゲーなんですよね。RPGみたいですね」

P「正しくその通り。これはある種のRPGだ。まぁ、好きに選んでくれ」

真「うーん、無難にバランス重視にしときます」

雪歩「後はゲームスタートですか?」
P「ああ。さ、始めるぞー」

真「上から赤い玉が降ってきましたね」

P「魔球だ。取り合えず落としてみろ」

真「本当にぷよぷよみたいだなぁ。やっぱり合わせると消えるんですよね」

P「うん。二つでな」

真「二つですか。随分簡単ですね」

雪歩「これ、制限時間があるんですかぁ?」

P「鋭いな雪歩。そうだ。制限時間内になるべく多く消すんだ」

真「消すとどうなるんです?」

P「ちょっと画面の右側を見てくれ」
雪歩「HPとか攻撃力とかがのってますね」

真「あれ、さっきより増えてる? ……そうか」

P「気付いたか。そう、このゲームは玉を消す毎にステータスが上昇するんだ」

P「ちなみに青がHP、赤が攻撃力、紫が精神力、緑が敏捷性に関連している」

真「という事は、最初のタイプ変更がここで活きてくるわけですね」

P「うむ。ちなみに、三個以上同時に消すとよりステータスが伸びやすいぞ」

雪歩「え……でも、二つ合わせると消えちゃうんですよね。三つはともかく四つ以上はどうやって……」

P「実はこのゲーム、連鎖がない」

真「なるほど。積みあがった山を崩せば……!」

P「察しがいいな。そういう事だ」
…………

雪歩「そろそろ時間切れですぅ」

真「一体どうな……あ、何かキャラが出てきた!」

P「レベルアップフェイズが終わり、バトルフェイズに入ったか」

雪歩「バ、バトルフェイズ?」

真「キャラクターが二人、向かい合ってますね。ラインってのがボクですよね」

P「主人公だな。敵はマルコ……確か原作では最初の味方だった気がする」

真「マルコのステータスも出てますね。これは相手のHPを無くせば勝ちですか」

P「そうだ。このバトルフェイズではルールがガラリと変わる」
P「まず、玉を消してもステータスはあがらない。変わりに右下のストックが増える」

真「あ、ホントだ。これは何の意味があるんです?」

P「攻撃の種類と威力だ。赤が一番多いと通常攻撃。青なら回復魔法、紫なら魔法攻撃だ」

真「威力……という事は沢山消した方が強いって事ですね」

雪歩「緑は使わないんですか?」

P「いいや。画面の左右にメーターがあるだろ。このメーターが満タンになると行動できる」

真「右が敵で、左がボクですね」

P「そう。緑はこのメーターを増やす効果があるんだ」

真「手数で攻めるなら緑を優先的に消せって事ですか」

P「長々とした説明もこれで終わりだ。さぁ、マルコを倒してみろ真!」
真「了解です!」

…………

P「やはり真は赤……通常攻撃狙いか」

真「精神力より攻撃力が高いですからね」

雪歩「そろそろメーターが溜まりますぅ!」

…………

真「へへっ、やーりぃ! 最初の敵は弱かったですね」

P「最弱だからな。これでまたレベルアップフェイズに戻る」

真「じゃ、ポーズにして……雪歩、交代しよ」
雪歩「ふぇ!? わ、私ですかぁ」

P「よし、頑張れ雪歩!」

雪歩「で、でもせっかく真ちゃんが勝ったのに」

雪歩「私が負けちゃったら……」

真「そこまで思いつめる事ないよ。それにボクは雪歩と一緒に遊びたいんだ」

雪歩「真ちゃん……」

P「雪歩、あんまり難しく考えるな。ゲームなんだ、楽しくいこう」

雪歩「は、はいぃ! が、頑張ります!」

雪歩「……見ててね、真ちゃん」
P「……ほう。雪歩はHPと精神力重視で育てるか」

真「何を多く消すかで性格出ますね」

雪歩「……ここを、こうして」

真「雪歩、ガンガン消してますね」

P「凄いな。迷いがない上、消し方も上手い。雪歩は落ちゲーの才能があるかもしれん」

雪歩「あ、敵が出ましたぁ!」

P「マリーか。……もうどんなキャラだったか思い出せん」

真「本当にうろ覚えだったんですね。……ステータスからして、魔法使いキャラかな」
>>44
不愉快な思いをさせてしまって申し訳ないです。確かに全く気を配れていなかったですね。

あと、今回で完結します。
こんな粗忽者ではありますが、良ければもう少しだけ付き合ってやって下さい。
雪歩「……あ、もう終わっちゃいました」

真「……い、一撃!?」

P「このゲーム、前のバトルフェイズのストックが残るんだよ」

真「あ、ボクが使わなかった精神力分を」

雪歩「私が使っちゃったんですね」

P「うん。だからトドメをどうやって指すかも存外重要だったりするんだよな」

雪歩「真ちゃん、交代しよ」

真「オッケー」

…………

真「あちゃー。負けちゃったか」
雪歩「うぅ……真ちゃん、ごめんね。私が足を引っ張っちゃったから」

P「そんな事はないさ。むしろ雪歩は活躍してたぞ」

真「ボクもそう思う。雪歩のプレイは凄かったよ」

真「初めてのゲームだし、こういう事もあるさ……ちょっと悔しいけど」

P「バランス重視の戦術としては完璧だったんだがな」

P「最初のレベルアップフェイズで説明が長かったのが後に響いたな」

P「ところで、BOMは楽しんでもらえたかな」

真「なかなか独創的なシステムですよね。レベルアップとバトルを一つの落ちモノで表現するなんて」

真「どの色を重視するかとか、どうやって消していくかとか考えるのが凄く面白かったです」

雪歩「私も真ちゃんと一緒で凄く楽しかったです」
雪歩「難しかったですけど、どうすれば効率よくステータスをあげられるか考えて消していくのは面白かったです」

P「うんうん、良かった良かった」

真「まだゲームはあるんですよね」

P「もちろんだ。一人で遊ぶゲームもいいが、人がいるならやっぱり対戦&協力だろ」

雪歩「お手柔らかにお願いしますぅ」

P「……多分、手ぇ抜いたら俺がやられると思う」

P「うーん……」

真「……プロデューサー?」

雪歩「迷ってるみたいですぅ」
P(……どれがいいかな。『うさバトラーFINAL2』は……格ゲー要素あるし雪歩が、な)

P(三人以上でプレイできるゲームはそもそもネタが……『ぽよぽよらいふGO』……いや、ネタが被る)

P(『ミルク狂一族』……キャラの個性が強すぎるな)

P「……よし、決めた。『Clippy2』をやろう!」

真「クリッピー……可愛い感じですね」

P「実際可愛いぞ。これはストーリーモードもあるが、今回は対戦な」

雪歩「あれ、これ何か見た事ありますぅ」

真「……パックマンじゃないですか」

P「み、見た目だけだよ」
真「対戦モード……このタイプとかパワーというのは?」

P「タイプは武器の種類だ。Aが標準でBは強力なのが多い。Cはトリッキーだな。パワーは武器の威力だ」

雪歩「最初はパワー低めでいい……ですよね?」

P「ああ。取り合えず二人ともタイプAパワー0でやってみよう」

真「何か卓球台みたいですね。左右に分かれて……左のパックマンがボクですね」

雪歩「右が私ですね。上の数字は制限時間でしょうか?」

P「……パックマンじゃなくてクリッピーな。制限時間は正解。後、時間の下にゲージがあるだろ」

P「それがライフだ。最初は半々で始まる。で、時間切れの時ライフが多かった方の勝ちだ」

真「なんか左右からチップみたいなのが飛んでくるんですけど」

P「チップは取るとその色のライフが回復する。相手の色のチップを取ると自殺点ってわけだ」
真「つまりボクのクリッピーは黄色だから、黄色チップを集めるんですね」

雪歩「チップを集める対戦ゲームなんですかぁ?」

P「いいや、そろそろ……」

雪歩「赤い玉が飛んできました!」

P「アイテムだ。それを取るとファングが放てる」

真「あ、さっき言ってた武器ですね! ゲット! やりぃ!」

P「上にどんなファングか表示されるぞ。真のは、直進型だな」

真「まっすぐ進むんですね。……えいっ」

雪歩「ひゃう!? な、何とか避けられましたぁ」
P「他にも誘導型や反射型なんてのもある。これを有効に活用して相手のライフを減らすんだ」

P「ちなみに、アイテムは2秒ほど無敵になれる緊急回避にも使える。そしてストックは出来ない」

P「ルールはそんなところだ。さ、二人とも頑張れ!」

真「シンプルですね。こういう方がボク向きか……もっ!」

雪歩「また来た! な、何とか……」

P「雪歩は回避が上手いな。でも、逃げてばかりじゃ勝てないぞ」

雪歩「あ、アイテムゲットですぅ……えいっ」

真「ま、曲がった!? うわっ」

P「誘導型は十分距離を取らないと避けられんからなー」
…………

真「な、何とか勝てたぁ」

P「三回戦で、二勝一敗か。まさか真が一戦目でパーフェクト負けするとは思わなかったぞ」

雪歩「疲れましたぁ」

P「じゃ、俺が雪歩とバトンタッチするな」

真「負けませんよ」

P「設定は一緒でいいかな」

真「そういえば、タイプBとかって具体的にどう変わるんです?」

P「二回曲がる誘導ファングとか出てくる」

真「なにそれ強い」
P「それはそれで面白いんだけどな。バランス的にはタイプAが至高だ」

真「ですね。じゃ、スタート!」

雪歩「……二人ともチップよりアイテム優先ですね」

真「ファングが勝負のカギだからね」

P「ふふ……俺の必殺テクを見るがいい」

真(プロデューサーは誘導型を持っている……のに使わない。何故?)

雪歩「またアイテムが出ましたぁ!」

P「今だッ!」

真「なっ!? このタイミングで!?」

P「ふっふっふ、アイテムはストックできない。なら、取る直前に使ってしまえばいいのさ」
P「しかもファングは食らうと一瞬硬直する。一撃目が当たれば二撃目を当てるなど造作もない事よ!」

真「くっ、プロデューサーはこれを狙ってたのか!」

P「悪いな、真。一戦目は俺の勝ちだ」

P(……このテクは普通に説明書に載ってるんだが黙っておこう)

真「次は負けませんよ!」

…………

P「二連敗……だと……?」

雪歩「真ちゃん! おめでとう!」
真「へへっ、やーりぃ……ボクの勝ちですね!」

P(BDF以降負けてばかりや……うちの事務所、レベル高すぎやろ)

P「……あー、その、クリッピーも楽しんでくれたか?」

真「そうですね。ちょっとしたミニゲームみたいな感覚でしたけど、面白かったですよ!」

雪歩「私でもちゃんと遊べましたし、簡単でよかったですぅ」

P「それは良かった。俺もゲーム紹介した甲斐があったよ」

P(これでアイドル全員と遊んだな……社長は……いいか別に)

P(次はどうしよっかなー……それとも、これで終わりかな)
これでゆきまこ編も終わりです。
最後なんで詰め込みすぎました。反省。
『クリッピー2』はストーリーモードの敵キャラもコミカルで面白いのでオススメです。
さて、一通り終わったわけですが、今回はもうちょっとだけ続きます。
真「プロデューサー、考え事してます?」

P「ん? ……あぁ、この後はどうしようかと思ってな」

雪歩「あの、穴掘りのゲームとかもあるんですかぁ?」

P「おう。ミスタード○ラーみたいなのもあるぞ」

P「そうだな。じゃもう一本――」

亜美「にーちゃーん!」

真美「遊ぼうぜ→!」

P「うおっ!? 亜美真美……伊織たちも!?」

伊織「アンタ、今日もゲームしてんの?」

律子「随分余裕があるみたいですねぇ、プロデューサー?」
P「……やるべき事はやってるさ、律子。文句を言われる筋合いはないぞ」

春香「ねぇねぇ、真や雪歩はプロデューサーさんとどんなゲームしてたの?」

雪歩「落ちモノゲームですぅ」

真「面白かったよ。春香たちは?」

春香「私は可愛いクラゲのアクションゲームだったよ」

千早「私と音無さんはギャグ物だったわ……ブフッ」

美希「千早さん……思い出し笑い?」

小鳥「随分ツボに入ってたものね。やよいちゃんたちは?」

やよい「うっうー! 皆でオセロしましたー!」
響「オセロか。やよいにはピッタリだな」

貴音「真、興味深きげぇむでした」

あずさ「律子さんはどうでした〜?」

律子「私と美希は、パズルとシューティングもどきでしたね」

P「どれもこれも名作だったよな」

伊織「アンタがそれを言うの?」

亜美「……ねーねー、にーちゃん」

真美「トーナメントやろうよ!」

P「トーナメント?」
亜美「BDF2000ってさ、13人キャラいるじゃん」

真美「皆にキャラを当てはめてさ」

P「……面白そうだな。俺含めて二人分足らないが」

響「別に被ってもいいんじゃないか?」

亜美「スカイは、はるるんだよね。メインキャラだし」

春香「わっほい! 何か始まってる!?」

真美「ツッコミは……星型だし、キラキラしてるミキミキかな」

美希「あふぅ……よく分からないけど、何でもいいよ」

P「リオーズは俺だ。あと、音無さんも入れよう」

小鳥「ピヨッ!? 私、プロデューサーさんとお揃いですか!?」
亜美「オタク仲間だね。次の大森喜一はもちろん亜美で」

真美「ホタルは……ナースの男の子だし……まこちんでいっか」

真「え? なんかイヤな言葉が聞こえたような」

P「かなちゃんは……難しいな」

亜美「うーん、消去法であずさお姉ちゃん……かな。受け入れてくれるっしょ」

あずさ「あらあら〜」

真美「ミッシェルは泣き虫キャラだからゆきぴょんかな。やっぱり」

雪歩「え? え? よ、よく分からないけど頑張りますぅ」

響「文はどうせ自分なんだよな。可愛いからいいけど」
亜美「親父スーパーマン……」

真美「どうしよ……」

亜美「……おでこ」

真美「いおりん……だね」

伊織「なんか凄くムカつくんだけど」

真美「殺意の波動に目覚めた大森喜一は真美だよね」

亜美「リエスは……多才なりっちゃんでいいか」

律子「……多分、褒められてるのよね」

真美「デックンは……消去法でお姫ちん?」
貴音「私ですか?」

亜美「ハメコミ合成的な意味で千早お姉ちゃんも」

千早「くっ……」

真美「BDF少年はやよいっちだね。マスコット的な意味で」

やよい「う? えっと、頑張りますー」

亜美「いよっし、配役バッチリだね!」

真美「そんじゃトーナメント開始だYO! にーちゃん!」

ワイワイ ガヤガヤ

P(……やっぱゲームっていいよね。皆もフリゲやろうぜ!)
これで終了です。
これが、このSSを書きたくなった理由の一つです。
響=文が頭に浮かんだ時点で気がついたら書いてました。
後は総括などを少し。
総括
一通り思い出のフリゲは紹介でき、アイドルも全員出せたので一応これで誰得SS完結です。
思い出はまだまだ沢山、語るべき名作も半分も出していないわけですが、所詮ただの思い出語り。
これ以上皆様にお付き合い頂くのもしのびない…………というのは建前で。
普通に書いたアイマスSSよりこっちの俺得SSの方が、まとめサイト含め乙もコメも多く貰えた事実が悔しいだけです。
また、SS内外において色々未熟な点が多々あり、本当にお恥ずかしい限りですが
少しでも皆様に懐かしさを感じて頂けたならこのSSを書いた甲斐があったと思います。

そのうちまた思い出に浸りたくなったらやります。あれもこれもそれも、名作は尽きないので。
後は……二番煎じ野郎が言っていい台詞でもないですが、誰か書いてくれてもいいんですよ?

それでは皆様、ここまで読んで頂き、また支援して頂きありがとうございました!
>>70
不愉快にさせてしまい、申し訳ありません。
>>45でも言い訳させて頂きましたが、私がSS速報様に気を配れなかった結果です。
こうして場を借りている以上、もっとよく考えるべきだったと反省しております。
今更ではありますが、今後、似たようなケースになった際に注意する所存です。
>>69
P「皆の個性がブーストした」
がこれ以外の最新作です。もし良かったら見てやって下さい。

23:10│アイマス 
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