2013年11月09日

モバP「とても長い三日間」

------ ???

P「……んっ」


P(ベットの上? あれ? どこだここ?)

P「何でこんな真っ暗なとこに居るんだ……?」

ガチャ

P「えっ……?」

P「手錠……なんで!?」

P(ど、どうなってるんだ……一体……)

P「なんだよ……これ」

P(何で俺は下着姿で手錠をかけられてるんだ……)

P「…………」

P(落ち着け……思い出すんだ……)

P「俺は確か……」

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------ 一日目 朝

P『おはようございます』

ちひろ『おはようございます』

ちひろ『あ、そう言えばPさんって今日の仕事上がりからお休みに入るんでしたっけ?』

P『えぇ、そうですね。明後日まで休みですよ』

ちひろ『うわ、羨ましいですね……』

P『有給が溜まってましたからね……使えという命令も出てますから』

ちひろ『ま、確かに使う暇がありませんでしたからね』

P『仕事はちひろさんや他の人がカバーしてくれるんで助かりましたよ』

ちひろ『ま、ゆっくりしてきて下さいね』


------ 一日目 夜

P「…………」

P(だんだん思い出してきたぞ……)

P(休み前だから、遊びに行こうって誘われて……)

P(それで、途中で寝てしまって……)

P「となると、彼女が何か知ってる事になるわけだけど……」

P(彼女がかかわってるなんて、にわかに信じがたいな……)


ガチャッ

P「!?」

?「…………」

P「…………」

?「あれ? 起きたんだ?」

P「…………」

?「身体の調子は大丈夫?」

P「おかげ様でなんとかな……」

?「ふふっ、それなら良かった。Pさんに何かあったらあたし心配だから」

P(なんてこった……)


P「……あんまり状況が理解できてないから一つづつ教えてくれないか?」

?「うん、良いよ」

P「ここはどこだ?」

?「あたしの部屋だよ。あ、電気つけるね」

P「何で俺はここにいるんだ?」

?「Pさん疲れて寝ちゃったし、明日から連休じゃない? 一緒に過ごそうと思って」

P「何で俺は手錠をかけられてるんだ?」

?「あ、ごめん……。あたしもそれはやりたくなかったけど……」

P「下着姿なのも同じ理由?」

?「そうだね、これくらいしないとPさん上手い事逃げちゃうかなって……」

P「で、なんでこんな事するんだ?」

?「え? 好きだからだけど?」

P「…………」


P「まさかこんな事するとは思って無かったよ美世……」

原田美世「そう? あたしはずっと前から準備はしてたんだけど?」

P「そうなのか?」

美世「うん! だってPさんと一週間も一緒に居られるなんて素敵じゃない?」

P(何か様子がおかしいぞ……)

美世「ふふっ、明日から何しよっか? あたしも合わせてお休みとってるからお休み中はずっと一緒だよ!」

P(今の美世の目……あきらかに普通じゃない……)


原田美世(20)
http://i.imgur.com/amV1AKk.jpg
http://i.imgur.com/9i94ESy.jpg

美世「あっ、でも外に出れないのは残念だな……。家の中でできる事を考えないとね」

P「……なんでこんなことするんだ?」

美世「わかんない」

P「えっ?」

美世「あたしにもよくわからないかな? 気がついたらこうなってたの」

P(どういうことだ……)


美世「Pさんが他の子と仲良くする度に胸が痛くなって」

P「…………」

美世「我慢しようって思ってたんだけど……」

P「…………」

美世「……あたし、故障しちゃったみたい」

P「……故障?」

美世「そ、故障。だからPさんにメンテしてもらおうって」

P「お、俺を刺すとか……?」

美世「そ、そんな事するわけないじゃない! Pさんがケガしたら嫌だもん!」

P(危害を加えるつもりは無いみたいだな……いや、もう充分被害には合ってるけど……)

美世「ごめんね、Pさん。ホントは仕事上そう言うのは仕方ないってわかってるんだけど……」

P「いや、別に良いんだけどさ……」


美世「ふふっ、やっぱりPさんは優しいね!」

P「あ、あぁ……そう思って貰えてよかったよ……」

美世「とりあえず、今日は寝よっか? もう2時だし」

P「えっ? 俺このまま寝るのか?」

美世「そうだね、ちょっと寝づらいかも知れないけど我慢してね?」

P(外してくれそうにはないな……)


美世「よいしょっと」

P「な、何で脱ぐんだよ!」

美世「えっ? Pさん下着姿だし、あたしもそうしよっかなって?」

P「って言うか、一緒に寝るのか!?」

美世「うん、そのつもりだけど?」

P「アイドルなんだからそこら辺は自覚持ってくれよ!」


美世「……この流線型ボディ、どうかな!」

P「流線型……?」

美世「え? もちろんあたしのこと!」

P(目のやり場に困るだけだけど……)

美世「これでもアイドルになってから色々と気を使ってるんだよ?」

P「そ、そうか……」

美世「Pさんがしっかりメンテしてくれるおかげかもね♪」

P「いや、気を使ってくれるのはありがたいんだけどさ……」


P「…………」

美世「…………」

P(何で俺は美世と一緒のベッドで寝てるんだ……?)

美世「ね、Pさん?」

P「ん?」

美世「抱きついて寝てもいい?」

P「あ、あぁ……かまわないよ……」

美世「ふふっ、嬉しいな! Pさんとこんな事が出来るなんて夢みたい!」


P(お互い下着姿で俺の手には手錠……明らかに異常なんだけど……)

美世「…………」

P(美世がこれが当たり前みたいな空気を出すから俺の感覚も狂ってきている……)

P(こんな異常な状況なのに、なんで俺は普通に振舞えてるんだ……)

美世「Pさん、あたしね?」

P「どうしたんだ?」

美世「最近車より、仕事とかPさんの事ばっかり考えてるんだ!」

P「そっか……」

美世「もっと綺麗になって、Pさんが誇れるアイドルになるから!」

P「あ、あぁ……そうしてもらえると俺も嬉しいよ……」


------ 二日目 朝

P「……んっ」

チュン チュン

P「朝か……」

ガチャッ

P(忘れてた、手錠ついてたんだった……)


美世「zzzzzz……」

P(美世にもしがみつかれたままか……)

P「……こうしていれば可愛いのにな」

P(いったい何でこんな事に……)

美世「んっ……」

P「起きたか」

美世「……おはよ、Pさん」

P「おはよう」

美世「ふふっ、何だかこんな風に朝を迎えられるなんて幸せ!」


美世「……そう言えば、昨日は手を出してこなかったね?」

P「あぁ、そうだな……」

美世「どうしてなの?」

P「担当アイドルに手を出すわけにはいかんだろ……」

P(気持ち的にそんな考えも浮かばなかったってだけだけど……)

美世「そうなんだ……」


P「手を出した方が良かったのか?」

美世「んー? あたしも昨日はちょっと嫌だったかな?」

P「そうなのか?」

美世「そう言う事は手錠も何も無しに、Pさんが本当にそう思ってからして欲しいじゃない!」

P「何言ってんだ……」


P「で、今からどうするんだ?」

美世「そうだね、Pさんは何かしたい事あるの?」

P「手錠が無かったら色々あるんだけどな……」

美世「あー、それはまだ駄目……かな?」

P「いつになったら外してくれるんだ?」

美世「…………」

P「!?」

美世「……そんなにあたしといるのが嫌?」

P「い、嫌じゃないけど……」

美世「ふふっ、それなら良かった!」

P(時折みせる狂気じみた目はなんなんだ……)

------ 二日目 昼

P(結局何もできることが無いから美世と二度寝してしまった……)

美世「Pさん、お昼御飯できたよ!」

P「ありがとう。でも、こんな状態だから食べられないんだけど……」

美世「そこは食べさせてあげるから大丈夫」

P「えっ?」

美世「はい、あーん」

P(ゆ、指でつまむのかよ!?)

美世「どうしたの? 食べないの?」

P「…………」


美世「あっ? これの事? あたしが作ったんだよ」

美世「……こんな事するの初めてだけど喜んでもらえるかなって頑張ったんだ!」

P「…………」 モグモグ

美世「美味しい?」

P「……旨いよ。初めてにしてはよくできてる」

美世「ふふっ、嬉しいな! そうやって褒めてもらえるなんて!」


美世「これで全部かな」

P「……ご馳走様、美味しかったよ。指、汚しちゃってすまなかったな」

美世「ん? 汚れて無いよ?」

P「えっ?」

美世「Pさんの、ちゃんと舐めとかないと勿体無いかなって」

P「…………」 ゾクッ

美世「ん? どうかしたの?」

P「い、いや……なんでもない」

美世「そ、じゃあ片づけてくるね! 終わったら一緒にF1見よ!」

P「あぁ……わかったよ」


美世「フォーミュラカーはやっぱり良いね!」

P「美世ってこういうのも好きなのか?」

美世「カッコイイのが好き!」

P「へぇ……」

美世「……クルマの話よ?」

P「わかってるよ」


美世「ふふっ、でもPさんは専用車があるから大丈夫だよね?」

P「専用車?」

美世「Pさんにきっちりメンテされて、まるであたしレース仕様みたいじゃない?」

P「美世の事か……」

美世「Pさん、あたしね。アイドルのお仕事って楽しいな! 自分を磨いてる感じ!」

P「あぁ、美世は元々可愛いから磨けば磨くほど輝くさ」

美世「嬉しいな! これからもPさんにはあたしを磨いてもらわなくっちゃ♪」

P「ま、俺にできることならなんでもするよ」

美世「これからもずっとね……」

P「…………」


------ 二日目 夜

P(俺のための日用品は買ってくれてるなんて準備が良いな……)

美世「Pさん、お風呂入る?」

P「あぁ、そうだな。風呂くらいなら手錠ついてても入れるし」

美世「うん、何かあったら言ってね。手伝うから」

P「風呂まで美世の世話になるわけにはいかないよ。じゃ、ちょっと行ってくる」

美世「えっ? 一緒に入るんじゃないの?」

P「何でだよ!」

美世「別におかしなことなんて何もないじゃない?」


P「…………」

美世「どうしたのPさん?」

P「流石にちょっとおかしくないか……?」

美世「?」

P「美世、いくらなんでもやりすぎだぞ」

美世「何をやりすぎなの?」

P「お前さ、こんな事して一体どういうつもりだ?」

美世「…………」

P「何が目的でここまでするんだよ?」


美世「……まだ、分かってくれないの?」

P「…………」

美世「分かって無いなら教えてあげる」

P「美世! か、顔が近い!」

美世「あたしね、ずっと我慢してたんだよ?」

P「何を……?」

美世「ふーん、またそうやってはぐらかすんだ? かまわないけど」

P「美世、何を考えてるんだ……?」

美世「別に他の誰かに危害を加えるつもりは無いから大丈夫だよ」

P「…………」


美世「あたしね、Pさんにアイドルに誘われて。毎日が楽しくて……」

美世「ファンのみんなが笑顔になってくれたり、Pさんが喜んでくれたりしてホントに嬉しい!」

P「…………」

美世「でもね、気づいたんだ。それはきっとずっと見ていてくれたからだって」

美世「気がつけばPさんがいつもそばにいてくれて、あたしを満たしてくれて……」

美世「それがいつか独占したいって気持ちに変わっちゃって」

美世「でも、Pさんに迷惑かけるから我慢しようって」

P「…………」

美世「ふふっ、でも無理だったみたい」


美世「こんな事して嫌われるのは分かってるから先に言っとくね……」

美世「Pさんはあたしのドライバーで、あたしはPさんのクルマ……」

P(あぁ、そうか……ずっと感じてきた違和感の正体がわかった気がする)

美世「Pさんはあたしだけのものだし、あたしはPさんだけのもの……」

P(美世にとって当たり前だった事は、それは他の人から見ると少しおかしくて)

美世「ねぇ? あたし、何か変な事言ってるかな?」

P(でも、それは自分ではどうにもならなくなってしまって……)

美世「あたしにとってはそれが全てなんだよ?」

P(こんな風に行動に出てしまったのか……)


美世『Pさん、これからもあたしをハンドリングし続けてね♪』

P(昔、そんな事を言ってた意味がようやくわかったよ)

美世『あたしとPさんは一心同体だから、かな! なんて!』

P(いつかこうなる時が来るって自分で分かってたんだな……)


P「…………」

美世「…………」

P「……とりあえず、一緒に風呂に入るか」

美世「えっ?」

P「その代り、絶対タオルで隠しておけよ!」

美世「うん! わかったよ!」


P(こうなったのも俺に責任があるってことか……)

美世「ふふっ、なんだか緊張するね!」

P(俺自身も浮ついてるわけにはいかないな……)

美世「あ、あのね!」

P「ん?」

美世「全部見せるのはPさんが初めてだからね!」

P「だから隠せって!」


------ 三日目 朝

P「……んっ」

チュン チュン

美世「zzzzzz……」

P(結局昨日と同じままか……)

美世「Pさん……」

P「美世って結構寝起き弱いよな?」

美世「や、やめてよ! 恥ずかしいじゃない!」

P「今日で休みも終わりか」

美世「うん……そうだね」

P(手錠にもすっかり慣れてしまった自分が恐ろしいな……)

P「で、これはいつ外してくれるんだ?」

美世「……夜で良いかな?」


------ 三日目 昼

P「…………」

美世「…………」

P「なんか昨日とやることはあんまり変わらないな……」

美世「うーん、Pさんが外に出れないからね?」

P「こんな格好で外に出たら、即警察行きだよ」

美世「ふふっ、でもあたしは幸せだよ?」

P「…………」

美世「こういう時間がずっと続けばいいのにね?」

P「…………」


------ 三日目 夜

P「はぁ……やっと、手錠から解放されたか」

美世「…………」

P「ははっ、なんか変な感じだな。手錠つけて監禁されてたってのに」

美世「ごめんね、こんな事はもうしないから」

P「あぁ、そうだな……」

美世「…………」

P「今度からは手錠無しにしてもらえるか?」

美世「えっ?」

P「休みの日に一緒に居るのに手錠はいらないだろ……?」

美世「う、うん!」


P「美世はちゃんとハンドリングしないと危ないって事がよくわかったからな」

P「これからはずっと見ておくよ……」

美世「……ふふっ、約束だからね!」

P(もう、隠す必要は無いな……)

美世「Pさん?」

P「ん?」

美世「やっぱり思ったの!」

P「何をだよ?」

美世「浮気したら、轢くからね……?」

P「わ、わかったよ……」

美世「ふふっ、あたしね。Pさんと一緒に歩いていけるの本当に楽しい!」

おわり


ここまで読んで下さった方、ありがとうございます

何となく思いついたネタなので書きました

このスレはHTML化依頼を出しておきます

20:05│モバマス 
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