2014年07月21日

美希「律子!」律子「さんをつけなさい」

美希「むぅー……律子は細かいの、いちいちウルサイの」



律子「あなたねぇ……何度も言ってるのに直さないから言ってるの」



美希「そんなこと言って、律子はミキのことがキライなの」





律子「ちょ……急に何言ってんのよ、そんな訳ないでしょ?」



美希「嘘!律子はミキがキライだから、そうやっていつも怒ってるの!」



律子「どうしたのよ?ちょっと落ち着いて――」



美希「ウルサイの!もう律子なんかしらないのっ!」ダッ



律子「ちょっと美希!?」





 バターン!!





律子「なんなのよもう……はぁ」



SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1403604960



伊織「ちょっと律子」



律子「あぁ伊織、どうしたの?」



伊織「どうしたの?じゃないわよ、あんたちょっと言い過ぎよ」



律子「……なんですって?」ムッ



伊織「あんなの今更じゃない、それなのにいちいち目くじら立て過ぎなのよ」



律子「……あのね、言っておくけど伊織もそうよ」



伊織「はぁ!?今はわたしは関係ないでしょ!?」



律子「関係なくないわよ、あんたもいい加減に目上の人への口のきき方を――」



伊織「何よっ!?心配して声かけたのに!もう知らない!!」プイ



律子「ちょっと伊織!?」



伊織「ふんっ!」スタスタ





 バターン!!





律子「なんなのよ、全く」



律子「……仕事しよ」

律子「…………」カタカタ



亜美「りっちゃーん!!」ガバッ



律子「わっ!?」



亜美「構って構って→」グイグイ



律子「っ!」イラ



律子「亜美!!」



亜美「っ!?」ビクッ



律子「私が今、何をしてるか見て分からない!?」



亜美「あ……えと……ゴメ――」



律子「いま仕事中なの!忙しいの!わかったら邪魔しないでっ!!!」



亜美「……ふぇ」ジワァァ



律子「……あっ」



亜美「う…ふぐ……うええぇぇぇ!!」ボロボロ



律子「あっ、あっ……ご、御免なさい亜美……」



亜美「ふぇぇぇ!!ちょ、ちょっと……えぐ、構って、ほしかった……!だげなのにぃぃ……」グズグズ



律子「だから御免ね?今日は朝から――」



真美「ひどいよりっちゃん!」



律子「! 真美」



真美「亜美だって、最近いそがしくて真美と離れてさびしがってるから、りっちゃんに構ってほしかっただけなのに……」



律子「いやだからね、今日はちょっと――」



真美「もういいよ!亜美、あっち行こ!」



亜美「……うん」グスグス



律子「だから待って――」





 バターン!





律子「何やってんのよ……!」グシャグシャ

PLLLLLL!



律子「はいもしもし」ピッ



あずさ『もしもしー、おはようございます』



律子「おはようございます、どうしたんですか?あずささん」



あずさ『実は……その、悪いんですけどぉー……』



律子「はぁー……また迷ったんですか?」



あずさ『……はい、すみません』



律子「あぁはいはい、別に良いですよ……向かえに行きますから、何処にいるのか教えてもらえます?」



あずさ『……すみません、やっぱり大丈夫です』



律子「はぁ?何言ってるんですか」



あずさ『いえ、その……』



律子「どうしたんですか?」



あずさ『……すみません、私が全部悪いのはわかってるんです』



あずさ『ただ、そんな露骨に嫌な声を出されてしまうと……』



律子「っ!すみません、今日は――」



あずさ『プロデューサーさんに、お願いしてみます、お仕事の邪魔をしちゃってすみません』プツッ



律子「あずささん!待っ……」



律子「…………」



律子「もう!今日はなんだってのよ!?」

―――



律子「響!またハム蔵に逃げられたの!?」



律子「皆の迷惑になるから、逃げられるんだったら家に――」



響「律子は実家暮らしでしょ!?」



響「自分はこっちには、ハム蔵たちしか家族がいないからさびしいんだぞ!!」



―――



律子「雪歩、男の人が苦手なのはわかるけど――」



雪歩「じゃあ、律子さんは苦手なものや人はないんですか!?」



雪歩「苦手な人の前でも全く平気でいられるんですか!?」



―――



律子「真、女の子らしいアイドルになりたいのはわかるけど――」



真「なんだよ!律子はプロデューサーをやりたいから、ここに来たんだろ!?」



真「ボクだってやりたい事を目指して良いじゃないか!」

―――



律子「千早、歌の仕事がしたいのはわかるけど、もう少し他の仕事も――」



千早「律子はプロデューサー業に専念するために、人気もあって周りが引き止めたにもかかわらず、アイドルを辞めたんでしょう?」



千早「そんな人に私の事をとやかく言われたくないわ」



―――



律子「貴音、また昨日もラーメン食べたの?今日のお昼もあんなに――」



貴音「では律子嬢は、今すぐプロデューサーを辞めろと言われて辞められるのですか?」



―――



律子「やよい、あなたはもう少し、周りを頼りに――」



やよい「律子さんだって、いつも皆にそう言われてるのに、一人で頑張ってるじゃないですか!」



―――



律子「春香、また転んだの?アイドルなんだし、もし大怪我でもしたら――」



春香「私だって好きで転んでるわけじゃありません!」

―――



律子「…………」



律子「今日は一体なんなの!?」バン!





 ガチャ





美希「律子」



律子「! 美希!あんた今まで何処に……というかまた――」



美希「またそうやってすぐ怒るの」



美希「律子は皆がキライだから、ミキだけじゃなくて皆にもすぐ怒るの」



律子「だから、そんな訳――」



美希「だから皆も、すぐに怒る律子はキライなの」



律子「えっ……!?」



美希「だからもう、ミキたちに話しかけないでほしいの」



律子「嘘……でしょ?」



美希「それだけ、じゃあね」



律子「ちょっと待っ――」





 ガチャ バタン





律子「……嘘よね?」



律子「ただ、私は……皆のために……」



律子「それじゃ……私が今までしてきたのは……」



律子「……そんな……嘘でしょ……?」

―――――――――



律子「…………」



律子「夢か……」



律子「ん……なんであんな夢みたのかしら」



律子「……あぁそっか」



律子「去年は皆で誕生日のパーティーをやってくれたけど、今年は何もなかったから」



律子「『実は私って嫌われてたりして』なんて、ちょっと思っちゃったっけ」



律子「ふっ……我ながら馬鹿ねぇ」



律子「去年より段違いに忙しいんだから、皆の予定も合わなくて当然じゃない」



律子「全くもってアホらしいわね」



律子「……あれ」



律子「でも先月は伊織と亜美も真美も、忙しかったけど予定合わせて、皆で祝ったわよね」



律子「…………」



律子「えっ……まさか本当に……?」

―――――



律子「…………」スタスタ



律子(うー……朝から変な事考えちゃったなー)



律子(なんか事務所に行きずらいなぁ……)



律子(……いやいやないない!)ブンブン



律子(そうよ、あんな事あるわけないわ!)



律子(スーーー……ハァーーー……よし)



 ガチャ



律子「おはようございまー――」



 パーン!パーン!



「「「誕生日、おめでとー!!!」」」



律子「えっ?」

P「おはよう律子!悪かったな、昨日は何もしてやれなくて……」



小鳥「どうしても、今日しか皆の予定が合わなくて……」



律子「…………」



あずさ「律子さん、改めて誕生日おめでとうございます」



あずさ「それと、私達のためにいつもありがとうございます」



伊織「今日はあんたのために、皆で朝早くから準備したんだから感謝しなさいよね!にひひっ」



亜美「りっちゃん!いつも亜美たちのためにありがとね!」



律子「皆……」



美希「律子…さん!」トテトテ



律子「美希……」

美希「昨日は何もしてあげられなくてゴメンナサイなの」



美希「はいこれ、プレゼント!誕生日おめでとうなの!」



律子「えぇ、ありがとう」



美希「あのね、律子…さん」



律子「なぁに」



美希「ミキね、律子…さんに今までたっくさん怒られたし、これからもいっぱい怒らせちゃうと思うけど」



律子「えぇ」



美希「でもね、ミキこれからももーっと頑張って、もっともっとキラキラできるようになるから」



律子「………」



美希「それで、律子…さんに怒られた以上に笑って褒めてもらえるようになるから」



美希「ミキの事、ちゃんと見ててね?」



律子「美希……」



美希「だから、これからもよろしくおねがいしますなの!」



美希「それと、いつもありがとうございますなのっ!」



律子「っ!」ジワッ





 ギュッ



美希「わっ!?……律子?」



律子「……さんをつけなさい」



美希「律子…さん、どうしたの?」



律子「ありがとう、美希」



美希「……どーいたしましてなの、あはっ!」ギュッ



律子(馬鹿ね、私ったら)



律子(こんなに素敵で良い子たちを、少しでも疑った自分が恥ずかしいわ)



律子「……よし!」パッ



律子「美希!今日確かレッスンの予定が入ってたわね」



美希「うん」



律子「よし、じゃあ今日は特別に私が見るわね」



美希「はいなの!」



美希「……え?」

律子「今日のお礼に、特別ミッチリやってあげますからね」



美希「ちょっと待つの!そんなのってないの!」



美希「今日くらい、やさしくしてくれたっていいの!」



あずさ「あらあらー」



伊織「良い気味ね♪」



亜美「んっふっふ→」



律子「そこの三人!あなたたちも一緒よー」



あずさ「あ、あらあら……」



伊織「ちょっと!?私たちは別に良いでしょ!?」



亜美「うあうあー!りっちゃん、そりゃないっしょ→!」



律子「何言ってんのよ」



律子「まだまだトップに立つには、もっと頑張ってかなきゃやっていけないわよ」



律子(それと私も、この子たちのためにも、もっと頑張らなくちゃね!)













おわり



21:30│秋月律子 
相互RSS
Twitter
更新情報をつぶやきます。
記事検索
アクセスカウンター
  • 今日:
  • 昨日:
  • 累計: