2013年11月10日

P「765プロを助けてっていわれても・・・」

P「ハァ……今日もまた一日が終わる」

持っていた携帯をその辺に放り投げ、ゴロンと布団に横になる。

P「何やってんだろ俺……」


アイドルプロデューサー志望とか言いながら大学を卒業したが、かれこれ二年経った。
バイトから帰ってきては寝るだけの生活。
いや、正確に言うと風呂に入ったり、飯を食ったり、独学でプロデュース業を
勉強したりもしているが、毎日この繰り返し。

最近は自分が何をする為に生きているのか見失いそうになっている。

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1360247186

だが、そんな中でもプロデューサーになる事を諦めきれていない自分がいる。
というよりも、何故だか自分はプロデューサーになれると、心のどこかで確信
している自分がいた。本当に何故だかは分からないが・・・・・・。

プロデュースに関しての知識は結構付ける事が出来たつもりでいる。
ならば、どうして二年間もの間、のほほんと暮らしているのか。
それは、なんて事はない。特にどうも動いていないからだ。

俺はただただ勉強をして、知識を付けてきただけなのだ。
なりたいとは言っているものの、俺はハッキリ言って自信がなかったのだ。
もし仮にプロデューサーというものになれたとし、自分がアイドルを担当
する事になったとする。
アイドルと面と向き合い、成長させながら営業をこなし、スケジュールも
管理し、衣装に曲に挨拶回りに書類管理にその他諸々だ。
出来るのか俺に?
分からない、自信がない。



とにかく自信がなかった。
−−そんなある日
いつも通りバイトから帰ってきてパソコンの電源を入れると、新着メール
が一通届いていた。
どうやら、俺が毎日今日は何の勉強をしたかをまとめて書いているブログ
にコメントが付いたらしい。

そんな事しか書いていなかったので、コメントなんて付いたのは初めての
事だった。
興味本意で見てみると、なにやら意味の分からない事が一言。


たかちん『ティンときた!』


なんだこれ・・・・・・どういう意味だ?
よく分からなかったが、とりあえずコメント欄に

P『閲覧ありがとうございました』

とだけ無難に書いておいた。
P「さて、風呂でも入るか・・・・・・」ピコーン

P「ん?またメールか」
今日は珍しいな・・・・・・
そう思いながらまた開いてみると


たかちん『ティンティン!』


P「返事早っ!ていうかティンティンってなんだよ!」

P「最初見たときに、もしかしてそういう意味かなーって少し思ったけど!」

P「やっぱりそういう意味かよ!気持ち悪っ!たかちん気持ち悪っ!」
ピコーン

P「また・・・・・・?」


たかちん『いや、ティンとはそういう意味ではなくてだね、勘違いしてくれては困るよキミィ』

P「」ゾワゾワゾワ

P「何何何!?どっかから見られてんの俺!?痒っ!なんか背中痒くなってきた!」

ピコーン

たかちん『ハッハッハ。まぁ私の手品という事にしておこうじゃないか』

P(・・・・・・もうこのブログは消そう)カタカタ

ピコーン

たかちん『まぁ、待ちたまえ。実は君に折り入って頼みたい事があるんだが』

P(どうしよう・・・・・・この人今度は勝手に語りだしたぞ。怖いなぁ、消しても大丈夫かなぁ)ガクガク

ピコーン


たかちん『我が社を、我が765プロダクションを』


ピコーン


たかちん『助けてもらえないだろうか』


P(ピコンピコンうるせぇ・・・・・・)
---数日後
P「ここが765プロ?」

信用したわけではなかったが、あの後メールがしつこくきてきりがなかったので
とりあえず話だけでもという事になった。

P「随分とボロっちい所だなこりゃ・・・」

春香「そう・・・ですかね、やっぱり?」

P「あぁ、そして心なしか臭いな」

春香「臭いんですか!?まだ入ってもいないのに!?」

P「入らなくても分かる。なんか臭い。ヘドロとワサビとヘドロの匂いがする」

春香「それはもうこのビルはヘドロなんじゃないんですか!?」
P「ところで君は誰なんだい?こんな変な匂いのするビルからは早く離れたほうが---」
春香「私、一応ここのビルの者なんですが・・・」

P「・・・あっ、そうなんだ!よく見てみると古風な感じでいいよねこのビル」

春香「でも、さっきヘドロの匂いがするって・・・」

P「違う違う!フェドルって言ったんだよ!スペイン語でハーブって意味なんだ」

春香「臭いとか---」
P「まぁまぁ!とりあえず中に入ったらどうかな?」

春香「あの、そこに立っていられると入れないんですが・・・」

P「・・・すみません」
春香「それはそうと、このビルに何か御用ですか?」

P「えっ、あぁ、まぁちょっとね。ここの高木さんって方に」

春香「あっ、社長のお知り合いの方だったんですね!それじゃあ一緒に行きましょう」

P「う、うん」(あの人社長だったのか。何がたかちんだよ、まったく)

春香「遅くなりましたけど私、天海春香って言います。一応ここでアイドルやってます!」

P「ご丁寧にどうも」
(やっぱりアイドルだったのか。一応って言うあたりに訳あり感を感じるが)
その後、事務員らしき女の人に連れられ、社長室へと案内された。

高木「いやぁー、待っていたよキミィ!」

P「どうも初めまして。私Pと申し---」
高木「じゃあ早速だがこの書類に印を押してもらえるかな」

P「ちょっと待ってくださいよ!話だけでもって言っていたじゃないですか!」

高木「765プロ ピンチ プロデューサー ホシイ」

P「なんでカタコトなんですか!」
高木「いいから早く!早く!」

P「待ってくださいってば!!!」

高木「」ビクッ!!

P「すいません、大きな声を出して・・・」

P「まず所属アイドルは何人いるんですか?」

高木「・・・13人です」シュン

P(13人か・・・思っていたよりも多いな)

P「では、プロデュース業を行っている者は?」

高木「1人です」

P(なるほど、1人か・・・)

P「ってうおぉわぁあい!!!」

高木「」ビクビクッ!!?
P「アイドルが13人もいるのにプロップ・・・プロデューサーが1人って!どうしてです!?」

高木「いや、君の前にも一人いたんだけど・・・アイドル達と、その・・・色々とあってね」

P「それまではその凄腕Pがほぼ1人で全員分を管理していたと、そういう訳ですか」

高木「そういう訳なんだ」

P(なるほどな。1人でそこまでの事を全てこなしていたなんて想像もつかない程の腕だが
・・・おおよそアイドルに手でも出してゴシップにでもなったんだろうな)
高木「こんな事、初めて会ったばかりの君に頼むには虫が良すぎると思われるかも
しれないが・・・お願いだ!次のプロデューサーが見つかるまででもいい!」

高木「キミのホームページを見つけて、これは・・・と思ったんだ」

高木「頼む・・・頼む・・・このままではあの子達が」ポロッ

P(おいおいおい、勉強をしていただけであって俺なんて、てんで素人だぞ?
出来るのか俺なんかに・・・)

P「でも、一人はいるんですよね?とりあえず」

高木「あっ、あぁ!律子君がいるぞ」ゴシゴシ
P「言っておきますけど、俺素人ですよ。本当にそんな奴なんかに
大切なアイドルを任せてもいいんですか?」

高木「無論だ」

P「同じ過ちを繰り返すかもしれませんよ?」

高木「それはないと信じているよ」

P「・・・それでは、新しいプロデューサーが見つかるまでという事で、
これからよろしくお願いいたします。高木社長」

高木「あぁ、こちらこそ!」



こうして俺は書類にサインをした
高木「えーゴホン!皆、今日から我が765プロに入る事となった新しいプロデューサーの
P君だ!よろしく頼むよー!」

P「今日からお世話になることになったPです。初めてプロデュース業に取り組む
ので、手馴れないことも多いとは思いますが、よろしくお願いします」

アイドル一同「・・・」パチ  パチ

P(うわー・・・全然歓迎さえてねぇ)

P(全員は揃ってないみたいだけど・・・)

P(あの金髪の子なんてあくびしてるし、影から隠れるようにこっちを見ている子も
いるし、思いっきり睨みつけている子までいるし、こりゃ前途多難だな)
高木「気を悪くしないでくれたまえ、この子達もまだ立ち直りきれていなくてね」

P「はぁ・・・」
(正直、気を悪くする位のレベルじゃないんだが)

高木「細かいことはあそこにいる音無君と律子君に聞いて、それからじっくりと誰を手がけていくか
考えてくれたまえ。期待してるからねぇキミィ」ハッハッハ

P(行っちまった)

P「さて・・・」

P(どっちが音無さんでどっちが律子さんか分からないけど、どっちも友好的・・・とは言えないみたいだな)

P(どうしたもんかなこれは。この事務所って俺の味方いないんじゃないかね)

P(まるで敵でも見ているような視線がグサグサと刺さる)
春香「あ、あの・・・プロデューサーさん」

P(とりあえずアイドルのプロフィールでも見ておくか・・・挨拶
するべきなんだろうが話しかけんなよオーラが凄い出てるし)

春香「プロデューサーさん!」

P「んおっ!?」

春香「さっきから呼んでるのに酷いですよ!」

P「ごめん、ごめん。キミは確かさっきの?」
春香「はい!天海春香です!プロデューサーさんだったんですね。それなら
そうと早く言ってくださいよ!」

P「いや、さっき急に決まったんだ」

春香「またまた〜そんな訳---」
真「ちょっと春香!そんな奴と話すのやめなよ」

春香「えっ、だって新しいプロデューサーさんだよ?」

真「そんな初心者みたいな奴に僕たちの仕事を取って
これる訳ないだろ?どうせ前のプロデューサーと一緒さ!
この事務所には律子がいれば十分なんだよ!」

真「男のプロデューサーなんて・・・みんなクズなんだ!」

小鳥(私は・・・?)


P(酷い言われようだな)
春香「そ、そんな事ないよ!きっとこの人は前の人とは違って・・・!」

美希「一緒なの!どうせこの人だって美希達の事を売っ---」
伊織「美希!!」

美希「」ビクッ!!

伊織「それ以上はやめなさい!!」

美希「・・・」

P(なんなんだこの状況は・・・嫌われまくりなんてもんじゃないぞ)
アイドル一同「・・・」

P(重い、重すぎる・・・空気が)

P(プロフィール表はっと)ペラペラ

P(あの子は菊地真っていうのか・・・アイドルランクはFか)ペラリ

P(金髪の子は・・・F?)ペラン

P(あのおでこの子も・・・F・・・だと?)ピキーン

P(この双子もポニーの子もツインの子も銀髪もロングの子もショートの
子も、みんなみんなFじゃないか!どうしてだ!?)

---レッスンスタジオ


伊織「・・・ちゃんと言われた通りにやってきたわよ」

美希「よくやったのでこちゃん!きっとあのプロデューサーもロリコンなの!」

伊織「・・・」

亜美「そうだよ↑遅いから心配しちゃったよ」

伊織「亜美たちが途中で見に来るなんて聞いてなかったわ」

真美「--もしかして裏切ったのかな?と思ってさ」

伊織「」ビクッ!!
真「伊織がそんな事する訳ないだろー?」

真「ねっ!春香?」ポン

春香「」ドキッ

真「ダメだよ春香〜、勝手なこと喋っちゃ」

真「台本にない台詞言われるとボク達もアドリブきかせないといけなくなるじゃないかー」

雪歩「そうですよ〜春香ちゃん」

春香(みんな、おかしいよ・・・こんなの狂ってる)

千早「春香をいじめるのはやめて」

春香「・・・千早ちゃん」

真「そんな、いじめるだなんてやめてよ。僕たちは---」
---ガタッ


貴音「わたくしはもう協力などいたしかねます」

やよい「私もです!新しいプロデューサーがかわいそうですー!」

響「自分ももうそういうのは止めたほうがいいと思うぞ!」



真「うるさいっ!!!」

真「貴音たちは後から入ってきたからそんなことが言えるんだ!」

貴・やよ・響「・・・」

律子「落ち着きなさい真、大丈夫よ」

律子「私がスケジュールを管理している限り、3人は下衆Pに会うことはおろか、話すこともできないわ」

貴・やよ・響「!?」

律子「それに、もしも勝手に会ったりなんてしたら・・・クビだから」

貴・やよ・響「!!?」
真「あぁ、ありがとう律子」

あずさ「だから今日も先に来ててもらったのよ〜」

貴音「なんと!?」ガガーン



春香(こんなの酷すぎるよ・・・)



雪歩「これで安心ですぅ」

亜美「3人目兄ちゃんはこの手ですぐ辞めたんだけどね→」

真美「今回はいおりんをプロデュースだもんね→」

あずさ「やりやすくなって丁度いいんじゃないかしら〜。ねぇ伊織ちゃん」

伊織「・・・えぇ」
亜美「でもいおりん、嘘泣きちょ→上手だったよね→真美?」

真美「あんな泣き落としまで使われたら信じるしかないって感じだよね↑」

伊織「あれは・・・」

亜美・真美「「ホントいおりんってば性格悪いんだから」」

伊織(・・・やめて)


春香(伊織・・・)
律子「伊織、明日から頼んだわよ?さっさと辞めさせちゃいなさい」

伊織「・・・はい」


真「律子ー、僕たちはー?」

律子「私は朝から営業に行くから、嫌がらせでも自主練でも好きなことしててちょうだい」

真・雪歩・美希・あずさ・亜美・真美「はーい」
美希「それにしてもでこちゃんを一ヶ月で1ランク上げるなんて・・・プフフ」

美希「バカなの、アホなの、ロリコンなのー!」

真「ハハハ、言いすぎだよ美希はー」


----アハハハハハ



伊織「」プルプル





小鳥「私は空気・・・私は空気」ブツブツ

---翌日の事務所


P「眠いな」ファァー

---ガチャン

P「・・・」

P(・・・俺の椅子にエグいくらいの数のサボテンが突き刺さっている)

P(机には大きく死の文字が赤いペンで書かれているし、引き出しの取っ手には、何あれ?スライムかな、緑だし)

P(清清しいくらいの陰湿ないじめだな、さすが現役学生アイドルといったところか・・・)


---クスクスクス
亜美「おやおや↑誰がこんな酷いことを↑」

真美「まるで何者かが早く辞めろとでも言っているようですな↑亜美隊員!」


---アハハハハ


P(高校生だった頃にこんないじめされてたら、確かに自殺とか考えちゃってたかもしれないな)

P(でも、今や社会人。いじめのニュースとか見ていて今だったらやり返してやるのになーとか考えていたところだ)

P(ましてや、最初からマイナスの状態でのスタート。こんなの、どうって事はない)
P「おー、丁度いいや!観賞用のサボテンが欲しかったところなんだよねー」

P「いやー、誰だか分からんがラッキーラッキー」

亜美・真美「ケッ」

P(このサボテンは、あの双子だな。全員分のプロフィールを頭に叩き込んできたから分かりやすい)
雪歩「大丈夫ですか〜、プロデューサー。お茶置いておきましたから冷めないうちに飲んでくださいね〜」

P「あぁ、ありがとう」
(多分この子は---)

P「頂くよ」ゴク
(うぁーーー!!!苦い苦い苦い熱い!!!分かってたけど!分かってたけどーーー!!)

雪歩「」ニヤニヤ

P「はぁー、苦味の中にもコクがあって美味しいなー、体もあったまるし。ありがとう萩原さん」

雪歩「!?」
P(効いてるみたいだな。やり返すとはいっても同じ事をすると、返って逆効果だからな)

P(これが今の俺に出来る最善の仕返しだ)

P「じゃあ、水瀬さん」

伊織「」テクテクテク


そして今、最も効果の高いであろう適切な仕返しは---


P「俺に付いてきてもらおうか」




---伊織を一ヶ月以内に『D』ランクアイドルにする事だ
P「ではこちらのお車にお乗りください、お嬢様」

伊織「・・・」

P「・・・ふむ」


バタンッ


P「あれー、おかしいな?こういう対応は間違ってないはずだろー?」

伊織「私たちの事、随分調べたみたいね」

P「まぁねー」
伊織「前にここで何があったか知ってるの?」

P「えっ?なにかあったの!?おせーておせーて!」

伊織「別に・・・アンタが気にするようなことじゃないわ」

P「なら言うな!」

P「チョップ、チョップ!」ドゲシ ドゲシ

伊織「いたっ!ちょっ、このスーパーアイドルの伊織ちゃんに向かってなんてことすんのよ!」

P「アハハハハ」ドゲシ ドゲシ

伊織「ちょっと運転!片手じゃ危ないじゃないのよー!」

P「いやーめんご、めんご」ハハハ

伊織「まったく!何考えてんのよアンタって奴は!」

P「でも、そっちの方が本当の伊織でしょ?」

伊織「ハァッ!?どういう意味よ!」
(コイツ・・・)
P「特にに深い意味はないよー」

伊織「フンッ!ところで、どこに向かってるのよ」


P「ちょっと隠れた名所に」

伊織「・・・?ふーん」

---穴場スタジオ




伊織「って!ここもただのレッスンスタジオじゃないのよ!」

P「でもここ、知る人ぞ知る隠れスタジオなんだけど」

伊織「さっきもそんな事言ってたわよね」

P「だってあそこもだから」

P「そのおかげで良い宣材写真も撮れたぞー!シャルルも一緒でかわいいかわいい!」

伊織「!?」
伊織「可愛くなんてないわよ、そんな写真!」

P「いーや!可愛いね!シャルルを抱いているだけで前の写真の100倍は可愛いね!」

P「これに比べたら前の写真なんてウンコだウンコ!」

伊織「・・・アンタ小学生?」

P「それに・・・いい表情(かお)してる」


伊織「・・・」
(変な奴・・・)
P「じゃ、早速だけど着替えてくれるかな?」

伊織「分かったわ」スタスタ

P「ちょっとちょっと!どこ行くの!」

伊織「どこってロッカーに決まってるでしょ」

P「ここで着替えるんだ」

伊織「ハァアァア!!?」
P「いいか伊織・・・これはお願いじゃない・・・命令---」

ベゲシッ!!

P「ソドムッ!!」バン!

伊織「変態かっ!!」

---P「いたた・・・ほんの軽いジョークなのに・・・」


伊織「いいから始めるわよ!で、まずは何をすればいいわけ?」

P「じゃあ、まずはこのREADY!!って曲から歌いながら踊ってもらおうかな」

伊織「分かったわ」





---アーユレディー♪




P(やっぱりか・・・なるほどね)カキカキ
伊織「フゥ・・・どうだったかしら?」


P「このままどんどんサウンド流していくから続けて続けて」

伊織「何曲やるつもりよ?」

P「えっ、全部」

伊織「えっ」

P「えっ」
---ツッパシーレー♪

---ススモウマイニチ-♪


-------カチッ
----
--
-
カチッ


P「・・・ココデ---ヲツカッテ」ブツブツブツ・・・

---メモメモ
--カキカキ
-ブツブツ ピコピコ

P「はいっお疲れさま」ピトッ

伊織「ひゃっ!?」

P「まだまだいけそうだね」

伊織「冷たくてビックリしただけよ!アンタ私を[ピーーー]つもり!?」パシッ

P「まぁまぁ、ジュースでも飲んで機嫌直してよ」

伊織「ジュースくらいで機嫌が良くなるとでも・・・オレンジジュース・・・」
(それも100パーセント・・・)
P「あっ、やっぱスポーツドリンクの方が良かった?変えてこようか?」

伊織「・・・いいけど、なんでこれにしたの?」

P「なんかオレンジジュース好きそうだなーって思って」

伊織(みんなの前ではコーヒーを飲むようにしてるのに・・・)

伊織「・・・ありがと」ボソッ

P「」ニコニコ


(コイツは今までの奴らとは違うの・・・?)


(分からない・・・)
P「じゃあ休憩が終わったらスタジオを隅から隅まで、この雑巾一枚で拭いてね。もちろん俺が帰ってくるまでずっと」

伊織「えっ」

P「えっ」

伊織「アンタは・・・?」

P「俺はちょっと昼ご飯でも買ってくるからさ」

伊織「何よそれ!?ヘトヘトなのにずっとなんて出来るわけ---」

P「人生のどん底に落ちたとき、這い上がるのは自分次第」

伊織「・・・」

P「俺の尊敬している人の言葉なんだ」

P「俺も伊織を信じてる」

P「だから伊織も俺の事を信じて欲しい」



P「まぁ、すぐ帰ってくるから」ダダダッ
(かっこつけすぎたーーー!!恥ずかしい恥ずかしい!![ピーーー]!俺!)

---本当にバカな奴

---信じる前から

---裏切られてるっていうのも知らずに・・・



コイツが四人目じゃなくて一人目・・・ううん
まだ二人目が来る前までに来てくれていたなら-----



---違っていたのにな・・・

---某テレビ局


P「はい!はい!ぜひ!」

---タッタッ

P「ありがとうございます!」

---タッタッタ

P「えっ!?本当ですか!?」

---ダダッ

P「その時にはよろしくお願いいたします!」

ダダダッ

P「いえいえ!私なんてそんな!」

---ハァ ハァ


P(いける・・・いけるぞ、これは)
片っ端から挨拶をしてまわり、気に留めてもらえた隙を逃さないよう、相手のタイミングをうかがって
あの宣材写真を引き合いに出し、そこからさらにさっき録音しておいたテープを聞かせて
見学という名目を使って話を進めていけば----
今月の全国オーディションの出場権は、まぁ一週目は他にやっておくことがあるから
断っちゃったけど、次の週からの三つは全て手に入れることが出来たし
うまく行けば三週目の後の地方ロケにくっついていって
あっちのオーディションを受けることも出来る

さすが伊織だなー
俺は良いアイドルと出会えてよかった



--他にも気になってる子はいるけど---
P(まぁ、今日は勤務初日みたいなもんだし、このくらいでいいかー)

P(しかし、あんなアイドルの原石みたいな伊織達が、どうしてFランクのままなんだ?)

P(それも13人をほぼ一人で管理していたような凄腕のPがいながら・・・)

P(俺には到底無理な話だなー)


P「いけねっ!もう夕方じゃん、早く戻らないと!」

---でもまさか、休憩も取らずにノンストップで20曲も踊り続けるとは

あんなアイドルがいるなんて、俺の教本にも載っていなかったな

あの持久力に、より良いテクニック・歌唱力・キレ・スピード・・・etc

これらがこの先『何事』もなく『普通』にプラスされていったのなら・・・




---彼女は間違いなくSランクアイドルにもなれる素質を持っているだろう


とりあえずここまでです
すいませんsage入れ忘れていました
少し短いかもしれませんが
キリのいい所まで書けたので
もう少ししましたら、このスレ最後の更新を始めます
それでは更新します
---レッスンスタジオ---


P(この三日間で響達の特訓も終われば・・・)



---ガチャン


P「おはよう!」


亜美「あっ、新人兄ちゃん!」

亜美「おはおは→」


律子「来ましたね・・・」

律子「覚えて---」


伊織「おはよう」

あずさ「おはようございます〜」

亜美「あずさお姉ちゃん!?」

律子「あずささん!?」

亜美「・・・と、いおりん?」

律子「・・・と伊織?」

伊織(ついでみたいな言い方ね・・・)

律子「どうして、あずささんと伊織がここに?」

P「そのことなんだけど」

P「まぁ、ちょっと落ち着いてから話そうか」

P「とりあえずお茶でも飲んでさ」ガサッ

---
-

律子「すみません、いただきます」ゴク

律子(伊織はともかく、どうしてあずささんが一緒に・・・)チラッ

あずさ「・・・」アセアセ

P「・・・」

P「まず、あずささんの事についてなんだけど」

P「嫌がるあずささんにしつこくまとわりつき」

P「半ば強制的に付いてきてもらいました」


あずさ・伊織・亜美「・・・!?」

律子「強制的にって・・・」
P「別に拉致したわけじゃないからな?」

P「とりあえずの承諾は得たんだから、そこんところ勘違いしないように」エッヘン

律子(何で威張ってるのよ・・・)

律子(ほぼストーカーじゃない・・・)

律子(・・・やっぱりこの人にも注意が必要ね)

あずさ「あの・・・!強制的とは---」

P「でも、何故あずささんを連れて行きたいのか」

P「その理由はちゃんとお話しました」

P「ですよね、あずささん?」

あずさ「は、はい」

---タッタッタ


真美「寝坊しちゃったよ↓」


--タンタンタン


真美「必殺!一段抜かし!」

真美「よっ!」

---タン

真美(もう始めちゃってるかな・・・?)


---カチャ

真美(新人兄ちゃんは来てる・・・んっ!?)ガタ


P「・・・」


真美(ヤバい・・・気づかれてない・・・かな?)

P「---」


真美(だいじょぶっぽいね・・・)

真美(なんでいおりん達もいるんだろ・・・)ジー


P(・・・)
P「そして、何故伊織も一緒に連れてきたのか」

P「その話をする前に、まずは二人の成果を見せてほしい」

亜美・律子「・・・」

P「その結果によっては、なかった事にするかもしれないから」


律子「・・・いいでしょう」


律子「少々腑に落ちませんけど、そこまで言われてしまったからには」

律子「私にも思うところはあります」

P「随分な自信だけど」

P「勿論・・・」

律子「えぇ・・・」

律子「全部覚えましたよ」

P「それじゃあいくつか質問を・・・」

律子「どうぞ」


P「レッスンの合理的な---」

律子「判断できる---」

P「売り出していく上での必須---」

律子「まず先方の---」

P「スタジオの---」

P「ステージ---」

P「演出・・・」

P「曲・・・」

---
-

伊織・あずさ・亜美(全然意味が・・・)

真美(分からない・・・)

P「なるほど・・・即答か」

律子「どうですか?」

P「素晴らしいですね」

律子「やった・・・」グッ


律子「フフン・・・!そうでしょうそうでしょう!」

律子「元々、暗記するのは結構得意な方なんですからね!」フフ

P「うん、素直に見直した」

律子「もう!プロデューサー殿、そんなに褒めないでくださいよー!」バシン!

P「いたっ!」バシ

P「あははは」

律子「ふふふ」


亜美・あずさ・真美「・・・」ジーッ

律子「・・・!」ハッ

律子「オホン・・・とにかくこれでいいんですよね?」

P「そうだな、基礎的な部分はこれで大丈夫」

P「あとは---」

亜美「もう新人兄ちゃん!次は亜美っしょ→?」

P「そうだな・・・じゃあ先に見せてもらおうか」


真美(亜美の番・・・)


亜美「オッケ→」

--コツ!

亜美「981!」シュッ キュッ

--コツ!


亜美「982!」シュッ キュキュッ

--コツ!


P(驚いたな・・・)

P(普通にできちゃうタイプだったのか・・・)

あずさ(多分私の時と一緒よね・・・)


--コツ!

亜美「986!」シュッ


P「もうちょっと出来るところまで続けてみてくれ」

亜美「アイアイサ→!」シュッ キュッ

--コツ!


P(・・・)

-----
--
-


P「うん、もういいよ」

--コン!

亜美「ほい!」パシン

亜美「まだまだいけたのに→」

P「いや、もう十分だ・・・」ハハ


P「・・・」ニヤニヤ


亜美「どしたの?」

P「あぁ・・・別に」


これならいける・・・


亜美「でも卓球が上手くなってもしょうがないっしょ↓」

亜美「亜美を卓球の選手にでもするつもり?」
P「それじゃあ、どうして俺の言うとおりに卓球しかしてなかったんだ?」

P「そう思うなら自分でダンスでも踊っていればよかったじゃないか」

亜美「それは新人兄ちゃんが置いてったノートに」

亜美「踊るなって書いてあったからじゃん!」

伊織「・・・!」

P「ちゃんと守ってくれたんだな・・・」

亜美「んっふっふ→偉いっしょ?」

P「ありがとな」

亜美「なんで新人兄ちゃんが---」


P「それじゃあ俺も守らないとな」

P「上にいくんだろ・・・?」

亜美「う、うん・・・」

P「よし!なら任せろ!」



律子(亜美・・・)
P「じゃあ、ちょっと問題な」

亜美「なになに?」

P「世界で一番卓球が上手なのって誰だと思う?」

亜美「そりゃ→プロの選手っしょ→」

P「違うな」

P「壁だ」

亜美「壁・・・?」

P「どうしてだか分かるか?」

亜美「えー・・・?」

P「正解は」

P「人と打ち合うよりも正確に」

P「なおかつ、確実に返ってくるから」

亜美「・・・」

P「俺が用意したこの卓球台」

P「半分にたたんであるから当たり前なんだけど」

P「相手のコートがないだろ?」

亜美「そりゃ・・・」

P「本来は相手が打ち返してくるまでの間」

P「少しだけど構える時間がとれる筈なんだ」

P「だけど壁卓球には、待機する時間はほぼない」

P「誰かとラリーする、その二倍の速さで返ってくるんだ」

P「自分で打った球が目の前で跳ね返ってくるだけなんだから」

P「当たり前だよな?」

P「つまり、反射的に打ち返さなければならない」

P「確かに跳ね返ってくる場所も、スピードも自分で調整は出来るから」

P「一見すると、簡単そうにも思えるんだけど・・・」

P「双海さんには、ラケットを振りぬくように打ってくれとノートに書いておいたよな?」

亜美「・・・うん」

P「それだけでも、球のスピードをゆっくりにする事なんて出来ないんだ」

P「そのスピードで打った球が、同じスピードで」

P「更には通常の二倍の間隔の速さで返ってくる」



P「それをこんなに続けられるようになったんだ」

P「分かるな・・・?」
亜美「・・・」コクン

亜美「亜美は卓球で世界を目指せるってわけだね・・・?」

P「・・・」コクン

P「そういうことだ」


P「って・・・違うわ!」ビシッ

亜美「あうっ・・・」


P「色々と鍛えられた筈だって言ってんだよ!」

亜美「ちょっとしたジョークじゃーん・・・」


律子(そんな意味が・・・)



真美(良かった・・・)

真美(やっぱり真美も卓球をやってて正解だったんだ・・・)

P「よし!とりあえず二人とも合格だ」


亜美「イエ→イ!」

律子「それじゃあ話してもらえますか?」

P「分かった」

P「もったいぶっても仕方ないから単刀直入に言うけど」

P「伊織・あずささん・双海亜美さん」

P「この三人でユニットを組んでもらいたいと思っている」


真美(ユニット・・・!?)

伊織・亜美・律子「ユニット!!?」

あずさ(ユニット・・・)
P「それが二人を連れてきた理由だ」

P「あずささんにだけは、この事を事前に伝えた上で承諾を得てある」

あずさ「えぇ、そうなんです」

伊織(あずさにだけ・・・)

伊織(どうして私には教えてくれなかったのよ・・・!)ググッ


律子「ユニットって・・・」

律子「どうしてまた急に・・・」

P「いや、俺は最初からずっと考えてたけどね」

律子「・・・いつからですか?」

P「プロフィール表を見た時からかな?」

伊織・あずさ・亜美・真美・律子「・・・!」


P「とは言っても、それぞれの性格とかも把握してからじゃないと判断できなかったから・・・」

P「ちゃんと意識しだしたのは、みんなで仲直りしてから」


律子(この人・・・)


P(本当は少し違うけど・・・)

P(まぁ・・・あながち嘘でもないしな)

P「とにかく今の三人の能力を見る限り---」

律子「一つだけ聞いてもいいですか?」

P「えっ・・・うん」

律子「どうしてこの三人なんですか?」

律子「ユニットを組むにしても、他にもアイドルはいるじゃないですか」

P(それを今言おうとしてたのに・・・)


真美(そうだよ・・・亜美じゃなくても・・・)


伊織「そうね、私も気になるわ」

亜美「新人兄ちゃんも亜美のミリョクに気づいちゃったってわけですな↑」

あずさ「・・・」

伊織(あずさは理由も聞いてるのね・・・)

P「勿論、この三人にした理由もちゃんとある」


P「まず、リーダーは伊織」

伊織「私!?」

亜美・真美・律子「!」


P「あぁ」

P「伊織は年齢も高くなく、身長も外見も見た目相応」

P「確かに普通の女子中学生よりも、気品は漂っているかもしれないが」

P「まさしく典型的な中学生と言っても過言ではない」

伊織「悪かったわね・・・」

律子「なら、どうして伊織をリーダーに---」

P「だけど、そんなルックスとは裏腹に・・・」

P「とても芯が強い」

P「自分の考え、意思を強く持って生きている」

伊織・律子「・・・」

P「平たく言えば、年の割には落ち着いている」

P「精神年齢が高いという事だな」

P「実年齢よりも精神年齢が高いって子なら他にもいるけど・・・」

P「この年齢と外見の中学生」

P「それなのにしっかり者というところがミソだ」

P「場の空気を読めるってのも大きい」

P「それだけでも皆をまとめられるリーダーの器があると思わないか?」

律子「・・・なるほど」


亜美・真美(この新人兄ちゃん・・・)

伊織(本当に・・・)


P「だけどそれだけじゃない」

P「実力的に見ても、安定して抜きん出ている」


P(極端にずば抜けすぎている子なら、他にもいるんだけどな)


P「伊織のオーディションの映像を見てるんだ」

P「説明しなくても分かってくれてるよな?」

律子「そうですね・・・」

律子(正直、鳥肌が立ったもの・・・)


伊織(よく見てくれてるのね・・・)クスッ
P「次に双海亜美さん」

真美(・・・!)

真美(・・・)ジーッ


亜美「よっ!待ってました→!」


P「伊織に続いて若年層」

P「765プロの中でも最年少のアイドルだ」

亜美「ピッチピチだよ→ん」

P「こうして立て続けに幼い子ばかり集めていると」

P「年齢で考えてないか?」

P「とか思われているかもしれないけど」

P「俺が注目したのはそこじゃない」

亜美「そうなの?」

亜美「亜美はてっきりロリコンなのかと思ってたぜ!」

P「うるさい!違うわ!」

P「それで・・・どこに注目したのかというと」

P「子供っぽい、あどけなさだ」

亜美「やっぱりロリ---」

P「違うっての!」


律子(ロリコンね・・・)

伊織(まさか・・・)

あずさ(ふふっ・・・)


P「やめろやめろ!そんな目で俺を見るな!」


P「子供の頃の気持ちを大切に・・・とか」

P「よく言うだろ?」

亜美「うーん・・・」

P「言うの!」

P「そもそも俺が言っているのは外見の話じゃなくて」

P「内面の話だからな?」

P「双海さんの内面の子供っぽさ、あどけなさに注目したんだよ」

亜美「ふ→ん」


P「しっかりしてない・・・とまでは言わないんだけど」

P「なんて言ったらいいのかな・・・」

P「やよいとはまた違う・・・」


P「純粋に楽しんでいるという気持ちかな?」

P「それと屈託のない笑顔に元気」

P「そういう人が、ただ居てくれるだけでも場の空気が変わる」

P「作っている、無理に楽しい『フリ』を続けているだけでは」

P「見ている人にもその気持ちが伝わってしまうものだから・・・」


亜美・真美・律子「・・・」
P「それに加えて双海さんの技術は、非常にテクニカルな方向に向いている」

P「機敏さ、俊敏さ、集中力、持久力、耐久力、フットワーク、反射神経・・・」

P「今の双海さんなら申し分ないだろう」

P「誰も予測できない、トリッキーな部分にも期待している」


どのアイドル達も歌声は悪くない

きっと、ボイストレーニングを主体としていたんだろう

レッスン次第では、まだまだ伸びしろはあるけれど


亜美「でも・・・」

亜美「それなら、亜美じゃなくて真美でもよかったんじゃない?」

真美(・・・!)

P「・・・」
P「どうしてそう思う?」

亜美「だって、亜美達は双子なんだよ?」

P「だから?」

亜美「だから・・・って」

亜美「どっちでも一緒---」

P「一緒じゃない」

真美(・・・!)

亜美「えっ」

P「双子だからなんなんだ」

P「双海亜美は双海亜美」

P「双海真美は双海真美」

P「双子ではあるかもしれないが、同じじゃない」


---どちらでも一緒ではないですか---

---双子なんですから---



亜美・真美「・・・」
P「まだ少ししか一緒に過ごせてないけど・・・」

P「俺は双海亜美さんの良い所が分かってきたよ」

P「だからユニットにも入ってもらいたいって思ったんだ」

P「ユニットの件は、最初から考えていたって言ったけど」

P「実際にこうして話してみて、素直ないい子だと思ったから・・・」


P「まぁ、初めての時はお互いにいがみ合ってたかもしれないけどさ・・・」

亜美・律子「・・・」


P「そうじゃなければ」

P「ユニットなんて組める筈もない」



P「だから俺は・・・」

P「できれば双海真美さんとも・・・まだあまり話したことがないアイドルの子達とも・・・」

P「沢山話してみたいって・・・そう思うよ」チラッ ニコ

真美(・・・!)ドキッ

P「他に聞きたいことは?」

亜美「・・・」

亜美「ない・・・かな」

P「そっか」ニコ


真美(真美とも・・・)
P「で、最後があずささん」

あずさ「はい」

P「あずささんは765プロ唯一での最年長」

あずさ「・・・」ムッ

P「・・・!」

P(あずささんには説明したじゃないか・・・)


P「とは言っても・・・もちろん若年層」

P「それに、やっぱり年齢で決めたわけではありません」


P「あずささんも一見すると、おっとりとしていて」

P「少し天然気味」

P「普段からしっかりとしていそうなのに・・・」

P「迷子癖があったりと、幼い一面も残している」

P「第一印象のみで決めていたとしたら、やはりユニット向けとは言えなかったでしょう」

あずさ「・・・」ムムー

P(だから何故・・・)

P「ですが、あずささんともお話をしてみて分かった事が沢山あります」

P「ひたむきに一途であるという事」

P「根も真面目だという事」

P「諦めない根性があるという事」


P「本当は仲間想いであるという事」


あずさ(・・・)


P「まだ日数の浅い俺でも、こんなに気づけることがあったんです」



P「それに、しっかり者と真面目は違います」

P「あずささんにも俺の指導を受けてもらいましたが・・・」

P「成果を見てもらえればきっと驚くでしょう」

P「今までとの技術の違いに」

P「いい意味でも、悪い意味でも」

P「この三人でのユニットは、上手い具合に相対的になっています」

P「伊織には、リーダーシップ」

P「あずささんには、伊織とはまた違った統率力」

P「双海亜美さんには、伊織・あずささんに足りていない主導権」


P「一人の悪い所は」

P「それをしのぐ、良い所を持っている一人が助け」

P「一人の良い所は」

P「良い所を持っている二人が合わさりあい、更に良くする」


P「そんなサイクルがベストに出来上がっているんです」



P「色々ゴチャゴチャと言いましたが・・・」

P「これが、俺が三人を選出した理由です」


律子(こんなに考えて・・・)

律子「分かりました・・・」

律子「確かにこれなら、納得をせざるを得ませんね・・・」


P「でも、ここから先は皆で決める事だ」

P「俺は、この三人で組んでもらいたいという意思を表明しただけだから」

P「無理強いはしない」


伊織(・・・そこまで言われたらやるしかないわよ)

亜美(これって・・・亜美にもソシツがあるって・・・)

亜美(そういうこと・・・?)

あずさ(・・・)

---カチャン・・・


真美(あの三人でユニットか・・・)

--テクテク

真美(あずさお姉ちゃんもレッスン受けてたみたいだし・・・)

真美(きっとユニットも組むに決まってるよね・・・)


---双子ではあるかもしれないが、同じじゃない---


真美(亜美の真似して卓球なんてしてても・・・意味ないのかな)


---できれば双海真美さんとも・・・---

---沢山話してみたいって・・・そう思うよ---



真美だったら、どんなレッスンをしてくれるんだろう

あの新人兄ちゃんなら・・・もう一回だけ信じてみてもいいのかな・・・

前の兄・・・プロデューサーみたいに・・・


真美達に酷いことしたり・・・


アイドルとしてのソシツがない---なんて

言ったりしないのかな・・・


仲の良いフリまでして近づいてき・・・



---そっか・・・

真美たちも新人兄ちゃんに同じ事をしようとしてるんだ・・・

アハハ・・・やってる事はあのプロデューサーと一緒なんだ


ハハ・・・

ハ・・・

・・・




--やだ・・・

やだよぅ・・・


あんな人と同じなんて・・・


いやだよぅ・・・・・・

っ・・・っ・・・

------
---
-

P「あくまでも四人の意見を尊重するつもりでいる」

伊織・亜美・律子「四人?」

P「うん」

伊織「四人って・・・」

あずさ「多分・・・律子さんの事だと」

伊織「律子・・・?」クルッ

律子「私!?」

P「その通り」

伊織(あずさと随分仲良くなったのね・・・)

伊織(・・・)プクー


律子「なっ・・・何を言ってるんですか!」

律子「私が今さらアイドルなんて・・・!」

律子「そもそもユニットは三人って---」

P「んん・・・?」

P「何を言ってるんだ?」

P「俺が言ってるのは、担当の話だぞ?」

律子「た、担当!?」

P「あぁ」
P「律子さんがこのユニットを立ち上げるんだ」

律子「えっ?」

亜美「へっ?」

伊織「はぁっ?」

あずさ「あらあら・・・」


P「あのノートの中身を全部暗記したっていうなら」

P「律子さんには、もうプロデュース業の基礎知識は頭の中に入っているはずだ」

P「あと足りていないとするなら・・・」

P「慣れだ」

律子「・・・慣れ?」

P「だからこれからは、度々俺と行動を共にして」

P「現場、その他諸々に慣れてもらう」

律子「そんな大雑把な・・・」

律子「そもそも私は---」

P「なんだ、自信ないんだ?」

律子「」ムカッ
律子「自信ならありますよ!?」

律子「ありますけど・・・」

律子「プロデューサーは大切なことを忘れて---」

P「忘れてるわけないだろ・・・!」

律子・伊織・亜美「・・・!」

律子「・・・すみません・・・私が軽率でした」

P「・・・あはは・・・ごめんごめん」


P「ちゃんと考えてあるからさ」

P「俺に任せてもらえないかな?」

律子(・・・)

律子「分かりました・・・」


律子「では私は賛成です」

P「ありがとう」


亜美(りっちゃんが・・・)

亜美(・・・)


亜美「亜美もさんせ→い!」ピョン

P「ありがとう」

P「」クルッ


伊織(一体なんなのよ・・・)

あずさ「私もやります」

P「ありがとうございます」


伊織(どうしてアンタじゃないのよ・・・)


P「伊織?」


伊織「やるわよ・・・!」

P「・・・・・・ありがとう」ニコッ


P「それじゃあ、俺はちょっとこの後用があるから」

P「なるべく手短にこれからの事を説明する」

P「まず、このユニットが活動するのは---」

------
---
-
あの時からずっと感じている胸騒ぎ・・・

このモヤモヤとした気持ちの正体が分からない

きっと気のせいよね・・・

だって約束したもの

---このままトップアイドルでも目指しちゃうか!---

って・・・・・・

〜(更にそれから三日後)〜

---星井美希の特訓に付き合えなくなり始めた初日---




---夕留スタジオ---




今ここにいるのは

響、貴音、俺の三人だ


スケジュールの時間が上手くずれるようにしてくれている

音無さんに感謝しないとな

なんといっても、今日はやよいの初めてのソロライブ

向こうの特設イベントステージには

春香・千早・律子さんがいる

伊織達はレッスンスタジオで留守番だ


やよいの入りの時間の方が先だったから

先に向こうで挨拶を済ませ、ライブが始まるまでの間を律子さんに託し

響と貴音を連れてこちらに来て


今、響達がラジオの収録をしている最中

終わり次第、すぐに戻れば何の問題なく間に合うという算段だ

---あれから三日間、更に特訓を重ね・・・

---ついに


伊織・響・やよい・貴音・春香・千早

あずささん・双海亜美さん

計八名のアイドルの土台作りが終わった


やっとだ・・・

やっとここまでこれた・・・

ようやく一息つける


ここから先は通常レッスンをこなしつつ

一人一人に出した、別枠での宿題をやってもらえれば問題ない
そして、律子さんのプロデュースのプロデュース

マネジメント・プロジェクトマネジメント

これに関しても、極めて順調に進んでいる


暗記するだけでなく、物覚えもよかったらしい


いや・・・こんなに簡単な言葉で説明しちゃいけないな

それだけ皆の為に必死になってくれているという事だ


唯一心残りなのが

この時点で後四人の子が、一緒にこの場所に来れていないという事だ


---問題点は残り四つ
双海真美さんは、あれから一度も事務所には来なかった

あの後すぐに追いかけたが、既に近辺にも姿は見えず

双海亜美さんに聞くわけにもいかなくて

無駄に三日間を過ごしてしまった


菊地さんと萩原さんは、音無さんが二人で話していた会話に聞き耳を立てた結果

どうやらどこかの道場で、一緒にレッスンをしているらしい

という事が分かった



そして・・・

星井さん

もう少し時間に余裕があれば・・・

だけどまだ大丈夫

早く終わったら、その足であの公園に向かえばいい

美味しいって評判のある洋菓子屋を見つけておいたんだ

きっと喜んでくれるはず

そうだな・・・今度は・・・

Pに一口食べさせてあげること・・・

これでいこう

ハハッ、どんな顔をするんだろう

今から楽しみだ
P(響のやつ、やっぱり緊張してるみたいだなー)

P(体の動き方から想像するに・・・)


P(いやいやいや)

P(自分)

P(ぜーんぜん)

P(緊張なんてしてないぞー)

P(こう言っているに違いない)

P(ハハ、やっぱりパーソナリティの人に笑われてる)

P(これも響の良さって分かってもらえたんだな)

P(くくっ・・・それにしてもあの顔)

P(後でいじって遊んであげよっと)

P(そんで、好きなお菓子を買ってあげよう)

-----
--
-

P(貴音は・・・)

P(いた・・・)

P(うわ・・・ガラス張りで通行人にも見えるようになってたのか)

P(初めてだってのに、凄い人だかりだな)

P(顔には出てないみたいだけど)

P(緊張してるだろうな・・・)

P(貴音も俺にくらいは弱みを見せてくれてもいいのにな)

P(あっ、あの顔・・・)

P(面妖な・・・)

P(ははっ・・・絶対言ってたな)

P(今度好きなだけラーメンをおごってやるからな)

-----
--
-
P「ふぅ・・・収録が終わるまで後二十分か」トスン

P「そうだ、今の内に挨拶回りでもしておこう」

P「あの様子だと、この局はこれからもごひいきにしてくれそうだからな」


P「ハァー・・・」


---ガチャン

元P「それでは、よろしくお願いしますよ・・・」

--
-


P「・・・!!」

P「今のスタジオから出てきたのって・・・まさか・・・」

P「・・・」ダダダッ


---ガチャン


P「すみません765プロダクションの者ですが・・・!」

P「今ここにいたのって・・・!」

管理局員「・・・!」

管理局員「さてと・・・」スタスタ

P「・・・」



この反応・・・

間違いない

アイツだ・・・・・・!



P「失礼しましたっ・・・!」

---ガチャン


--タッタッ


あの野郎・・・

どうしてこうもこうも・・・!


--タッタッ


いつまであの子達を苦しめ続けるつもりだ!


もう・・・我慢できない!

今すぐ話をつけてやる・・・!


それにあの局員の反応・・・


--タッタッ


クソッ・・・!

いない!


まさか・・・!?

--
-

P「っ・・・!?」

P「いっ・・・!」


P「や・・・」


P「ぃ・・・」

P「・・・」

------
----
--
-
以上、このスレでの最後の更新でした
お楽しみいただけましたでしょうか?

唯一1000までいかなかったのだけが心残りです・・・
ここまで閲覧してくださった皆様
本当にありがとうございました
皆様の温かいお言葉があったからこそ
なんとかここまで書き上げる事ができました

初めての投稿だったのですが
ここまで楽しんで読んでいただけたのなら幸いです
恐らく次のスレで終わるとは思っているのですが・・・


次スレはやはり以前にもお伝えしたように

P「765プロを助けてっていわれなくても・・・」【2】

になります

少々書き溜めてから立てるつもりです


それでは皆様、また次のスレでも

会えたら嬉しいかなーって

08:16│アイマス 
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