2013年11月11日
P「ばればればれん、ばーれんたーいん!」
P「2月14日、朝7時、事務所」
小鳥「プロデューサーさん、誰に喋ってるんですか?」
小鳥「プロデューサーさん、誰に喋ってるんですか?」
P「俺は6時から事務所に。小鳥さんは今来たところだ」
小鳥「あの……?」
P「今日は聖なる日、バレンタイン・デー」
小鳥「ああ、だからやよいちゃんみたいに歌ってたんですね」
P「正直、チョコレート欲しい」
小鳥「あ、プロデューサーさん! これ、チョコレートです」
P「あっ、ありがとうございます音無さん! 嬉しいです!」
小鳥「いえいえ、四越で買ったチョコレートですけど……」
P「音無さんからチョコレートをもらった。これはもうコンプリートしかない」
小鳥「えっ? コンプリート?」
P「俺は今日、アイドル全員からチョコレートをもらう、ことを目標にする!」
SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1360762744
小鳥「ああ、そういうことですか」
P「もうお返しのイメージは完璧だ」
小鳥「お返し、私も期待していいんですよね?」
P「もちろんです! ……とりあえず、チョコレートをもらう!」
小鳥「今日、プロデューサーさん予定キツキツじゃありませんでした?」
P「今日は竜宮小町以外の全員のアイドルに会うので、完璧です!」
小鳥「竜宮小町のみんなにはもらえないってことじゃあないですか……」
P「あっ」
小鳥「…………今気づいたんですか?」
P「…………」
P「ケータイ取り出し」ポパピプペ
小鳥「電話するんですか? ……じゃあ静かにしてないと」
P「……もしもし、律子か? 今日なんだけどさ、どんなスケジュールだ?」
小鳥「もしかして、チョコのためにスケジュールを……」
P「…………本当か! ということは、朝9時から11時までは事務所に居るんだな!」
小鳥「あ、いるんだ」
P「分かった! じゃあ待ってるの! ワクワクなの! …………ふう」ピッ
小鳥「なんで最後美希ちゃんだったんですか?」
P「午前は、事務所で雑誌のコラムを書くそうです。やったネ!」
小鳥「すっごいテンション高いですね……」
P「ばればればれん、ばーれんたーいん♪ ばればればれん、ばーれんたーいん♪」
小鳥「美希ちゃんとやよいちゃんの歌い方を分けてるんですね! 無駄にすごい……」
P「いやあ、光栄です」
小鳥「え、褒めてる感じに聞こえます?」
P「…………俺は絶対に、チョコレートを全員からもらう!」
小鳥「だから、誰に向かって話してるんですか!?」
ガチャリ
高木「やあ、おはよう」
P「おはようございます、社長!」
高木「いやあ、楽しみだね。アレ」
P「……社長、もしかして」
高木「アイドルの諸君からチョコレートをもらえると考えると、社長冥利に尽きるよ」
P「やっぱりそうですか! ですよね!」
高木「おうとも!」
P「男が考えることなんてこれぐらいですよね!」
小鳥「そして社長が社長室へ入り、時間が過ぎました」
P「……ネクタイ曲がってるな」
小鳥「今は午前8時……27分です。普段はこれぐらいからアイドルが来るので、おそらくやってきます」
P「あの、誰に向かって話してるんですか?」
小鳥「いけないっ、うつっちゃった……」
P「よし、イケメンに見えますかね?」キラキラ
小鳥「えーっと……そう、ですね、はい」
P「よし! チョコ来いや!」
小鳥「『出てこいや!』みたいに言わないで下さいよ!」
P「いやあ、テンション上がっちゃって」
小鳥「ええ、さっきから知ってますよ?」
ガチャリ
千早「おはようございます」
真「おっはよーございまーす♪」
P「おう! おは……」
社長「うおっほん! おはよう」
千早「おはようございます、社長。あの、これ……」
真「あっ、そうだ! 社長、ボクからもです!」
社長「こっ、これはチョコレートかね!? 私にくれるなんて、君達はなんて優しいんだ!」
小鳥「…………もらう気満々だったくせに……」
社長「ありがとう! 大切にいただくよ!」
P「…………先を越された……やっぱ社長は敵だ……」
真「プロデューサー、小鳥さん! おはよーございます! これ、チョコレートです!」
千早「あ、これ良かったら食べて下さい。バレンタインなので」
小鳥「わぁ、ありがとう! 二人共手作りなのね?」
真「はいっ」
P「二人共、ありがとう! 大切に食べるよ!」
小鳥「ねえねえ、これホワイトソース?」
千早「はい。春香と真に教えてもらいました」
真「だからボクと千早と春香のチョコは同じですよ!」
P「早速食べてもいいかな?」
真「あっ、どうぞ!」
千早「ありがとうございます!」
P「ぱく…………うん、うまい!」
千早「良かった……」
真「あっ、プロデューサー! それ、バニラエッセンスがアクセントになってるんですよ!」
P「バニラの風味、するな。うまいよ! ありがとうな!」
千早「喜んでもらえて、本当に良かったです」
真「お返し、期待してますよっ! それじゃあ、ボクたちレッスンしてきますね!」
千早「それじゃあ……」
P「真と千早からチョコレートをもらった。春香と3人で作ったホワイトソースがけのお洒落なチョコ」
小鳥「うん、おーいしーい♪」
P「ファーストステージ、クリア!」
小鳥「えっ、これRPG的なやつなんですか!?」
P「全員からもらえば、ラスボスの社長からチョコレートが!」
ガチャリ
やよい「おはようございまーす!」
伊織「おはよ」
亜美「おっはよ→!」
真美「ぐっもに→!」
小鳥「ロリカルテット!」
やよい「ろり……かる……?」
伊織「ちょっと、変な言葉使わないでよね」
真美「あっ、兄ちゃん! チョコ!」
亜美「亜美もチョコ!」
P「えっ、俺があげんの!?」
亜美「ウッソだよーん!」
真美「はいっ、やよいっちに教えてもらったんだよ!」
伊織「小鳥、はい、これ」
やよい「食べてくださいねー!」
小鳥「ありがとう! 嬉しいわ……。あっ、社長にも渡してあげて」
伊織「じゃあ、社長室に入ってくるわ」
P「嬉しいよ……嬉しい、ありがとうな! 大切に食うぞ!」
亜美「ヨロヨロ→!」
真美「あっ、兄ちゃん」
P「ん?」
真美「お返し、ゴデバがいいな」
P「……どーしろと」
真美「ドシロウト?」
P「Do-Daiじゃないよ」
P「みんなと同じお返しで勘弁してくれないか」
真美「真美だけ、真美だけ!」
P「ダーメ」
真美「ちぇー。でも、楽しみに待ってるかんね!」
P「おう」
真美「ソファー、ゲッチュー!」
亜美「あー、あまとうっぽい!」
やよい「プロデューサー!」
伊織「プロデューサー。はい、これ」
やよい「きょうはバレーンーターイン♪ ですよ!」
P「おう、サンキュ! 大切に食べるよ」
伊織「やよい達と一緒に作ったから、みんな同じだけど……」
P「関係ないさ、心がこもっていれば! 食っていいか?」
伊織「ええ、味わいなさいよ?」
やよい「あ、プロデューサー! 私、お返しとかはいりません!」
P「えっ、どうして?」
やよい「プロデューサーのこと、困らせちゃいますから」
P「そんな、気にしなくていいんだよ! やよいの贈り物にはちゃんと贈り物で返すよ」
やよい「でも……」
伊織「やよい、プロデューサーがあげるって言ってるんだから素直にもらっときなさい」
やよい「……じゃあ、お願いします!」
P「おう」
伊織「じゃあやよい、ソファー座りましょ」
やよい「うん!」
小鳥「…………いいこですね」
P「……泣くの我慢するの大変だった……」
P「やよい、伊織、亜美、真美からもらったチョコレート。
ハート型にカラーシュガーの中学生っぽいキュートなチョコレート」
小鳥「ああ、甘くて王道でおいしい♪」
P「セカンドステージ、クリア!」
小鳥「えっと、今事務所に来ていないのは、
貴音ちゃん、響ちゃん、あずささん、雪歩ちゃん、春香ちゃん、美希ちゃん……かな?」
P「というか、律子も来てないですね。あいつだけ別行動かなぁ」
小鳥「律子さん、忙しいですからね……」
P「そろそろ雪歩あたり、来るんじゃないですかね」
ガチャリ
P「ほら!」
美希「おっはよー! ハニー、チョコなの!」
P「お前は行動が早い!」
美希「どう?」
P「美希も手作りか! 忙しいのに、ありがとうな」
美希「ううん、美希忙しくないよ?」
P「なーに言ってんだ、プロデューサーの俺が言うんだぞ?」
美希「そうじゃないの。ハニーにチョコあげた時の反応とか、そういうの考えながらやるお仕事だったら、
忙しいうちに入らないの」
P「美希……」
美希「あっ、小鳥もこれ! デコちゃーん、やーよいー、亜美ー、真美ー! チョコなのー!」
小鳥「ありがとう!」
亜美「うわお、大人なチョコ!」
真美「ありがとうミキミキ!」
やよい「すごい、お店で売ってるチョコみたいです!」
伊織「美希、あんたお菓子も作れるのね……」
美希「えへん、なの!」
小鳥「どれどれ、早速……あっ、これラム酒の香り」
小鳥「うーん、メルティーキッスみたいでおいしーい♪」
P「美希が忙しい中作ってきてくれたチョコレート。多分ラムレーズンが入っている。
ラムレーズン好きな俺としては非常にうれしい」
小鳥「美希ちゃん、すごいなぁ」
P「サードステージ、クリア!」
小鳥「プロデューサーさんもですけど、私も幸せです〜」
P「社長もですね! あっ、美希! 社長の分もあったら渡してくれ!」
美希「はーいなのー」
ガチャリ
雪歩「おはようございます」
真美「ゆきぴょんこうりーん!」
雪歩「あっ、おはよう! これ、チョコレート」
伊織「雪歩、凝ってるわね」
雪歩「そ、そうかな……嬉しいな、えへへ」
やよい「雪歩さん、プロデューサーにも渡してください!」
雪歩「うんっ」
P「…………雪歩……!」
雪歩「おはようございます、プロデューサー。音無さんも」
P「おう、グッモーニン、YUKIHO!」
雪歩「えへへ、おはようございます! これ、チョコレートです!」
P「おおー! ありがとう!」
小鳥「ありがとうっ」
雪歩「あんまり自信ありませんけど……」
P「食べていいか?」
雪歩「ど、どうぞっ!」
小鳥「じゃあ、私も」
P「うん、うまい!」
雪歩「トッピングとか隠し味とか、ありませんけど……」
小鳥「シンプルなチョコレートってとってもいいと思うわ!」
小鳥「ああ、王道のチョコレート、おいしい♪」
P「雪歩の真心がこもった王道ミルクチョコレート。マジでうまい」
小鳥「フォースステージ、クリア!」
P「音無さんが言うんですか!?」
小鳥「いいかなーって」
P「まあ、構いませんが……」
小鳥「あ、雪歩ちゃん。良かったら社長にも渡してあげて?」
雪歩「はいっ!」
P「さて、立て続けに来ましたね」
小鳥「そうですね……8時51分、9時から始まるインタビューの記者さんと、あずささんが……」
P「あずささん、は迷子として…………。記者さんはどうしたんだろう?」
小鳥「職場で同じような状況なんですかねぇ」
P「幸せもんですね……ふふふ」
小鳥「ふふふふ……」
ガチャリ
記者「どうも」
あずさ「おはようございます〜」
P「あっ、記者さんとあずささん!?」
亜美「記者の兄ちゃん! おはおはー」
伊織「ちょっと亜美! あ、おはようございます!」
記者「おはようございます、よろしくお願いします。
……道中、三浦さんが迷っていたので連れて来ました」
あずさ「助けてもらっちゃって〜」
記者「なんか、チョコレートももらっちゃいましたよ! 嬉しいです」
亜美「えっ、いいなー!」
あずさ「大丈夫よー、ちゃんとみんなの分、作ってあるからね〜」
P「あずささんのチョコレート……大人の味なんだろうな」
小鳥「何を仰るんですか!?」
あずさ「あ、プロデューサーさん、音無さん。おはようございます〜」
小鳥「おはようございます!」
P「おはようございます、あずささん」
あずさ「あの、雑誌のコラムとインタビューが始まっちゃうので、渡しておきますね〜」
P「ありがとうございます! いただきます!」
小鳥「わあ、綺麗な色……」
あずさ「一応、牛乳を多めに入れて白っぽくしてみたんです〜」
伊織「あずさー、コラム用の写真撮影するわよー」
あずさ「あ、はーい! それじゃあ、お願いしますね〜」
P「ありがとうございます! ……写真って、普段着で撮るんですかね」
小鳥「竜宮小町のことは、ちょっと……。そういうコラムなんですかね?」
小鳥「あ、面白い! 白っぽいのに、味は純なミルクチョコレート……おいしーい♪」
P「あずささんのミルク多めのチョコレート、甘くて美味しかった」
小鳥「フィフスステージ、クリアー!」
P「これ、うまいなぁ」
小鳥「ねー、おいしいです」
P「お店のよりうまいですよね」
小鳥「あずささんのミルク……」
P「音無さん」
小鳥「はい?」
P「抑えて」
小鳥「……はい」
ガチャ
響「はいさーい!」
貴音「おはようございます」
P「おはよー、今竜宮のインタビューやってるからちょっと声のボリューム抑えてな」
響「あ、分かったぞ。はいさい、プロデューサー。あとぴよ子」
貴音「あなた様、小鳥嬢、こちら、本日の催しに際しましてちょこれぇとでございます」
響「自分が教えたんだー! はいっ、これ!」
P「おう、ありがと! ホワイトチョコレートだな」
響「多分みんなミルクチョコレートを使うと思ったから、味に飽きないようにホワイトチョコで作ったんだ!」
貴音「……ということだそうです」
小鳥「うん、いい匂い……頂いてもいい?」
貴音「ぜひ」
小鳥「あら、とってもおいしい! みんなのとやっぱり違う味で、楽しめるわ♪」
P「シックスステージ、クリアーっ」
小鳥「いぇい!」
貴音「すてぇじ、とは?」
P「こっちの話な。あ、響、貴音。社長室に入って、社長にも渡してくれ」
響「分かったぞ!」
貴音「では、行ってまいります」
P「うまいわー……」
小鳥「正直、ミルクチョコレートが続くと辛いですもんね」
P「気遣いできる響マジ我那覇!」
小鳥「マジ我那覇って……褒めてます?」
P「もちろん!」
プルルルル プルルルル
P「……もしもし。おお、律子」
小鳥「でんわでふか?」モグモグ
P「…………電車が止まった?」
小鳥「えっ? ……ニュース見よう」
P「……それで春香と同じ電車に乗ってて? 今ホーム?」
小鳥「おぉ、偶然重なりましたね。……ほんとだ、東海道線全線運転見合わせ」モグモグ
P「…………うん、うん。……俺は昼に千早と真を迎えに行って、ブーブーエスだけど」
小鳥「プロデューサーさんも忙しいですよねぇ」モグモグ
P「……今どこの駅? ……うん、うん。…………わかった。迎えに行くよ」
小鳥「あっ、一緒にいきたいです」
P「……音無さんが一緒にいてもいいか?」
ブロロロロ…
P「9時28分。車内」
小鳥「春香ちゃんと律子さんを迎えに行ってチョコもらうプロジェクト、代表の音無です」
P「音無さん」
小鳥「はい?」
P「なんで助手席?」
小鳥「いえ、なんとなく」
P「……まあ、構いませんけど」
小鳥「ラジオ聞いてもいいですか?」
P「ええ、どうぞ」
小鳥「……」パチッ
『今日のあさラジ、ゲストは新幹少女の3人でーす!』
『真サマアアアア! 私まだあなたのことを――』
P「…………音無さん」
小鳥「はい」
『ちょ、ちょっとカメラ止めて下さい! って、カメラじゃないよっ』
P「うちはこういう風にならなくて、良かったですよね」
小鳥「でも、でもですよ」
P「はい?」
小鳥「……新幹少女から、チョコレート欲しくないですか?」
P「…………ええ、まあ」
小鳥「可愛いですからねぇ」
P「……でも、うちの方が可愛いですよ」
小鳥「それを言っちゃおしまいですよ」
P「……ついた」
小鳥「あっ、じゃあ律子さんにメールしますね」
P「地下駐車場入るって言って下さい」
律子「プロデューサー! ありがとうございます!」
春香「えへへ、おはようございます!」
P「おはよう、災難だったな」
小鳥「さっ、律子さんは助手席に」
春香「じゃあ私は小鳥さんのとーなりー♪」
P「さて」
バタン
ブロロロロ…
『というわけで、新幹少女の3人でしたー!』
P「バレンタインなのに電車止まっちゃって、大変だったろ?」
春香「そうですね……。あっ、プロデューサーさん! チョコですよ、チョコ!」
律子「ああ、そうだ。二人に渡しておきますね、チョコレート」
P「おお、ありがとう!」
小鳥「食べてもいい?」
春香「いいですよー!」
律子「どうぞ、あんまり上手く作れてないですけど」
小鳥「春香ちゃんのはホワイトソースね!」
春香「はいっ、千早ちゃんと真と3人で作ったので、同じですよ!」
小鳥「律子さんのは、これ……オレンジ?」
律子「オレンジを加えたんです。オレンジチョコレートです」
小鳥「うんっ、おいしー! オレンジがミルクチョコレートの風味をほどよく引き立ててるわね」
P「いいなぁ……俺も食べたいよ……」
律子「プロデューサーは運転中だからお預けですよっ」
春香「小鳥さん小鳥さん、私のチョコも食べてみてください!」
小鳥「ええ、いただきます! ……うーん、マイルドな味にホワイトのアクセント、最高!」
春香「えへへー、良かったです!」
小鳥「プロデューサーさーん、おいしいですよー、春香ちゃんと律子さんのチョコレート」
P「くそー! 事務所までぶっ飛ばしていくぜー!」
ブオオオオオン…
律子「きゃあ! プ、プ、プロデューサー! スピード! 速い! チョコ! ちょっと、チョコ!」
P「その後事務所に帰って食べた律子のチョコレート。
オレンジな風味がチョコとマッチしてて、すっごくうまかった」
小鳥「ファイナルステージ、クリアー!」
P「いえーい!」
小鳥「プロデューサーさん、全員からチョコレートもらっちゃいましたね!」
P「ねっ! まさか本当に貰えるとは思いませんでした……」
小鳥「プロデューサーさん、モテモテですねぇ」
P「そうですね。みんなの気持ちを大切にして、お返しも……手作りでしてみようかな」
小鳥「あっ、それいいかも!」
P「うーん、いいバレンタインですよ今日は」
小鳥「まだ昼にもなってませんよ?」
P「……確かに、まだ11時45分」
P「……これは、もしかして他の女の子からも……?」
小鳥「えっ、他のプロダクションのってことですか?」
P「でも、新幹少女とも魔王エンジェルとも、深い関わりはありませんよね」
小鳥「876のみんなとかなら……」
P「うーん……あそこはうちよりアットホームだからなぁ。入り込むのは悪い気が」
小鳥「あー…………でも、そうなると」
P「…………765と親交が深い事務所……?」
小鳥「Jupiter……961プロダクションとか」
P「冗談はやめてください」
小鳥「天ヶ瀬冬馬くんって、なんとなくお菓子作れそうなイメージが」
P「小鳥さん」
小鳥「伊集院北斗くんも」
P「小鳥さn」
小鳥「……ごめんなさい」
P「…………そうだ!」
小鳥「はい?」
P「お返しのお菓子を、今から作るんです!」
小鳥「って、プロデューサーさん、さっきご自分で仰ってたじゃないですか。
お仕事入ってるんですよね?」
P「あっ」
小鳥「…………何の仕事でしたっけ?」
P「真と千早をレッスン場に迎えに行って、ブーブーエス」
小鳥「番組の収録ですか?」
P「生っすかのコーナーの収録です。バレンタインでお菓子を作る」
小鳥「そこにプロデューサーさんが参加するんですよ!」
P「ええー……?」
小鳥「どうですか? ブーブーエステレビのディレクターさんなら、OK出すと思いますけど」
P「…………いや、いいですよ」
小鳥「でも」
P「だって、二人に協力してもらっちゃあお返しの意味が無いですから」
小鳥「そうですか?」
P「だったら、Jupiterからもらいますよ」
小鳥「――その言葉を待ってました」
P「えっ?」
小鳥「ケータイ取り出し」ポパピプペ
P「まさか……」
小鳥「もしもし、音無です。……黒井社長」
冬馬「そんで、俺達が765プロの事務所に居るわけだが」
翔太「プロデューサーさん、僕チョコの用意してないよー?」
北斗「すみません、俺もまさかねだられるとは思ってなくて……」
P「だよなぁ」
小鳥「……そうよね、みんなはもらう側なのよね……」
冬馬「帰っていいか?」
P「あ、うん」
翔太「じゃーねー! あっ、来年は用意するよ!」
北斗「765のプロデューサーさんも、俺達に用意しといてくださいね! チャオ☆」
バタン
P「…………別に呼ばなくても」
小鳥「すみません……」
黒井「呼ばなくても良い、だと?」
P「!?」
黒井「我が961プロのトップアイドルを、貴様らのような三流プロダクションが呼び出しておきながら
1レスで帰らせるとは良い度胸だな」
P「あの……」
黒井「なんだ?」
P「あいつらだけで帰らせていいんですか?」
黒井「…………」
小鳥「…………?」
黒井「…………アディオス」
P「…………あ、はい。アディオス」
バタン
P「せっかくのバレンタインなのに……」
小鳥「あの、ごめんなさ……」
P「……ブーブーエス行ってきます」
バタン
小鳥「…………」
ブロロロロ…
P「そして、夕方」
千早「……外、すっかり暗いですね」
真「東京タワーが綺麗だね、千早」
千早「そうね……写真を撮りたいわ」
真「千早、せっかくスマホに機種変したんだからさ。撮ってみれば?」
千早「まだ、よく操作がわからなくて……。
この前は、春香と電話をしようとして間違えてオセロをやっていたし」
真「気付こうよ……」
P「もうすぐで事務所に着くぞ」
千早・真「はーい」
P「……二人とも、チョコうまかったよ」
千早「えっ? あっ、ありがとう、ございます……」カァァ
真「ありがとうございます!」
千早「プロデューサー。エレベーターはいつ直るんですか?」
P「そればっかりは俺もわからないなぁ」
真「トレーニングになるー、とか言って自分のことごまかしてきましたけど、
そろそろきついですよ……。特に疲れた後は」
P「そうだな、社長に言ってみるか」
ガチャ
P「ただい……」
『おかえりー!』
P「……へ?」
千早「クラッカー?」
真「パーティーしてるの?」
春香「プロデューサーさんのために、みんなでチョコレートケーキを作ってみたんです!」
響「ぴよ子から、あの後の出来事でテンション下がってるって聞いたんだ」
やよい「だから、みんなで作りました!」
伊織「あんたのためじゃないからねっ! みんなが作るっていうから……」
美希「デコちゃんが一番はりきってたけどねー」
雪歩「みんなで、食べましょう!」
貴音「さあさあ、さあ早く。あなた様、さあ」
亜美「兄ちゃん!」
真美「ここにおいで!」
あずさ「みんな笑顔で楽しいバレンタインねぇ」
律子「ほんと、そうですね」
春香「あっ、えっと、せーのっ!」
『ハッピーバレンタインっ!』
P「…………」グスッ
真「……プロデューサー。入りましょう?」
千早「みんな、待ってますよ」
小鳥「プロデューサーさん、朝はごめんなさい」
高木「さあさあ、君がいないと始まらないよ!」
P「…………やっぱり」
『へ?』
P「やっぱり、765プロ最高だあああああああ!」
『…………』
P「みんな、ありがとう! 本当に嬉しい!」
やよい「えへへ、プロデューサー! みんなで笑いあいましょう!」
あずさ「苦しい時も、うれしい時も。苦しみは半分こ、嬉しさは2倍に」
春香「だって、私たち!」
全員『仲間だもんげ!』
Happy Valentine!
というわけで、1日ぐらいフライングのバレンタインSSでした。
お読みいただきありがとうございました!
小鳥「あの……?」
P「今日は聖なる日、バレンタイン・デー」
小鳥「ああ、だからやよいちゃんみたいに歌ってたんですね」
P「正直、チョコレート欲しい」
小鳥「あ、プロデューサーさん! これ、チョコレートです」
P「あっ、ありがとうございます音無さん! 嬉しいです!」
小鳥「いえいえ、四越で買ったチョコレートですけど……」
P「音無さんからチョコレートをもらった。これはもうコンプリートしかない」
小鳥「えっ? コンプリート?」
P「俺は今日、アイドル全員からチョコレートをもらう、ことを目標にする!」
SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1360762744
小鳥「ああ、そういうことですか」
P「もうお返しのイメージは完璧だ」
小鳥「お返し、私も期待していいんですよね?」
P「もちろんです! ……とりあえず、チョコレートをもらう!」
小鳥「今日、プロデューサーさん予定キツキツじゃありませんでした?」
P「今日は竜宮小町以外の全員のアイドルに会うので、完璧です!」
小鳥「竜宮小町のみんなにはもらえないってことじゃあないですか……」
P「あっ」
小鳥「…………今気づいたんですか?」
P「…………」
P「ケータイ取り出し」ポパピプペ
小鳥「電話するんですか? ……じゃあ静かにしてないと」
P「……もしもし、律子か? 今日なんだけどさ、どんなスケジュールだ?」
小鳥「もしかして、チョコのためにスケジュールを……」
P「…………本当か! ということは、朝9時から11時までは事務所に居るんだな!」
小鳥「あ、いるんだ」
P「分かった! じゃあ待ってるの! ワクワクなの! …………ふう」ピッ
小鳥「なんで最後美希ちゃんだったんですか?」
P「午前は、事務所で雑誌のコラムを書くそうです。やったネ!」
小鳥「すっごいテンション高いですね……」
P「ばればればれん、ばーれんたーいん♪ ばればればれん、ばーれんたーいん♪」
小鳥「美希ちゃんとやよいちゃんの歌い方を分けてるんですね! 無駄にすごい……」
P「いやあ、光栄です」
小鳥「え、褒めてる感じに聞こえます?」
P「…………俺は絶対に、チョコレートを全員からもらう!」
小鳥「だから、誰に向かって話してるんですか!?」
ガチャリ
高木「やあ、おはよう」
P「おはようございます、社長!」
高木「いやあ、楽しみだね。アレ」
P「……社長、もしかして」
高木「アイドルの諸君からチョコレートをもらえると考えると、社長冥利に尽きるよ」
P「やっぱりそうですか! ですよね!」
高木「おうとも!」
P「男が考えることなんてこれぐらいですよね!」
小鳥「そして社長が社長室へ入り、時間が過ぎました」
P「……ネクタイ曲がってるな」
小鳥「今は午前8時……27分です。普段はこれぐらいからアイドルが来るので、おそらくやってきます」
P「あの、誰に向かって話してるんですか?」
小鳥「いけないっ、うつっちゃった……」
P「よし、イケメンに見えますかね?」キラキラ
小鳥「えーっと……そう、ですね、はい」
P「よし! チョコ来いや!」
小鳥「『出てこいや!』みたいに言わないで下さいよ!」
P「いやあ、テンション上がっちゃって」
小鳥「ええ、さっきから知ってますよ?」
ガチャリ
千早「おはようございます」
真「おっはよーございまーす♪」
P「おう! おは……」
社長「うおっほん! おはよう」
千早「おはようございます、社長。あの、これ……」
真「あっ、そうだ! 社長、ボクからもです!」
社長「こっ、これはチョコレートかね!? 私にくれるなんて、君達はなんて優しいんだ!」
小鳥「…………もらう気満々だったくせに……」
社長「ありがとう! 大切にいただくよ!」
P「…………先を越された……やっぱ社長は敵だ……」
真「プロデューサー、小鳥さん! おはよーございます! これ、チョコレートです!」
千早「あ、これ良かったら食べて下さい。バレンタインなので」
小鳥「わぁ、ありがとう! 二人共手作りなのね?」
真「はいっ」
P「二人共、ありがとう! 大切に食べるよ!」
小鳥「ねえねえ、これホワイトソース?」
千早「はい。春香と真に教えてもらいました」
真「だからボクと千早と春香のチョコは同じですよ!」
P「早速食べてもいいかな?」
真「あっ、どうぞ!」
千早「ありがとうございます!」
P「ぱく…………うん、うまい!」
千早「良かった……」
真「あっ、プロデューサー! それ、バニラエッセンスがアクセントになってるんですよ!」
P「バニラの風味、するな。うまいよ! ありがとうな!」
千早「喜んでもらえて、本当に良かったです」
真「お返し、期待してますよっ! それじゃあ、ボクたちレッスンしてきますね!」
千早「それじゃあ……」
P「真と千早からチョコレートをもらった。春香と3人で作ったホワイトソースがけのお洒落なチョコ」
小鳥「うん、おーいしーい♪」
P「ファーストステージ、クリア!」
小鳥「えっ、これRPG的なやつなんですか!?」
P「全員からもらえば、ラスボスの社長からチョコレートが!」
ガチャリ
やよい「おはようございまーす!」
伊織「おはよ」
亜美「おっはよ→!」
真美「ぐっもに→!」
小鳥「ロリカルテット!」
やよい「ろり……かる……?」
伊織「ちょっと、変な言葉使わないでよね」
真美「あっ、兄ちゃん! チョコ!」
亜美「亜美もチョコ!」
P「えっ、俺があげんの!?」
亜美「ウッソだよーん!」
真美「はいっ、やよいっちに教えてもらったんだよ!」
伊織「小鳥、はい、これ」
やよい「食べてくださいねー!」
小鳥「ありがとう! 嬉しいわ……。あっ、社長にも渡してあげて」
伊織「じゃあ、社長室に入ってくるわ」
P「嬉しいよ……嬉しい、ありがとうな! 大切に食うぞ!」
亜美「ヨロヨロ→!」
真美「あっ、兄ちゃん」
P「ん?」
真美「お返し、ゴデバがいいな」
P「……どーしろと」
真美「ドシロウト?」
P「Do-Daiじゃないよ」
P「みんなと同じお返しで勘弁してくれないか」
真美「真美だけ、真美だけ!」
P「ダーメ」
真美「ちぇー。でも、楽しみに待ってるかんね!」
P「おう」
真美「ソファー、ゲッチュー!」
亜美「あー、あまとうっぽい!」
やよい「プロデューサー!」
伊織「プロデューサー。はい、これ」
やよい「きょうはバレーンーターイン♪ ですよ!」
P「おう、サンキュ! 大切に食べるよ」
伊織「やよい達と一緒に作ったから、みんな同じだけど……」
P「関係ないさ、心がこもっていれば! 食っていいか?」
伊織「ええ、味わいなさいよ?」
やよい「あ、プロデューサー! 私、お返しとかはいりません!」
P「えっ、どうして?」
やよい「プロデューサーのこと、困らせちゃいますから」
P「そんな、気にしなくていいんだよ! やよいの贈り物にはちゃんと贈り物で返すよ」
やよい「でも……」
伊織「やよい、プロデューサーがあげるって言ってるんだから素直にもらっときなさい」
やよい「……じゃあ、お願いします!」
P「おう」
伊織「じゃあやよい、ソファー座りましょ」
やよい「うん!」
小鳥「…………いいこですね」
P「……泣くの我慢するの大変だった……」
P「やよい、伊織、亜美、真美からもらったチョコレート。
ハート型にカラーシュガーの中学生っぽいキュートなチョコレート」
小鳥「ああ、甘くて王道でおいしい♪」
P「セカンドステージ、クリア!」
小鳥「えっと、今事務所に来ていないのは、
貴音ちゃん、響ちゃん、あずささん、雪歩ちゃん、春香ちゃん、美希ちゃん……かな?」
P「というか、律子も来てないですね。あいつだけ別行動かなぁ」
小鳥「律子さん、忙しいですからね……」
P「そろそろ雪歩あたり、来るんじゃないですかね」
ガチャリ
P「ほら!」
美希「おっはよー! ハニー、チョコなの!」
P「お前は行動が早い!」
美希「どう?」
P「美希も手作りか! 忙しいのに、ありがとうな」
美希「ううん、美希忙しくないよ?」
P「なーに言ってんだ、プロデューサーの俺が言うんだぞ?」
美希「そうじゃないの。ハニーにチョコあげた時の反応とか、そういうの考えながらやるお仕事だったら、
忙しいうちに入らないの」
P「美希……」
美希「あっ、小鳥もこれ! デコちゃーん、やーよいー、亜美ー、真美ー! チョコなのー!」
小鳥「ありがとう!」
亜美「うわお、大人なチョコ!」
真美「ありがとうミキミキ!」
やよい「すごい、お店で売ってるチョコみたいです!」
伊織「美希、あんたお菓子も作れるのね……」
美希「えへん、なの!」
小鳥「どれどれ、早速……あっ、これラム酒の香り」
小鳥「うーん、メルティーキッスみたいでおいしーい♪」
P「美希が忙しい中作ってきてくれたチョコレート。多分ラムレーズンが入っている。
ラムレーズン好きな俺としては非常にうれしい」
小鳥「美希ちゃん、すごいなぁ」
P「サードステージ、クリア!」
小鳥「プロデューサーさんもですけど、私も幸せです〜」
P「社長もですね! あっ、美希! 社長の分もあったら渡してくれ!」
美希「はーいなのー」
ガチャリ
雪歩「おはようございます」
真美「ゆきぴょんこうりーん!」
雪歩「あっ、おはよう! これ、チョコレート」
伊織「雪歩、凝ってるわね」
雪歩「そ、そうかな……嬉しいな、えへへ」
やよい「雪歩さん、プロデューサーにも渡してください!」
雪歩「うんっ」
P「…………雪歩……!」
雪歩「おはようございます、プロデューサー。音無さんも」
P「おう、グッモーニン、YUKIHO!」
雪歩「えへへ、おはようございます! これ、チョコレートです!」
P「おおー! ありがとう!」
小鳥「ありがとうっ」
雪歩「あんまり自信ありませんけど……」
P「食べていいか?」
雪歩「ど、どうぞっ!」
小鳥「じゃあ、私も」
P「うん、うまい!」
雪歩「トッピングとか隠し味とか、ありませんけど……」
小鳥「シンプルなチョコレートってとってもいいと思うわ!」
小鳥「ああ、王道のチョコレート、おいしい♪」
P「雪歩の真心がこもった王道ミルクチョコレート。マジでうまい」
小鳥「フォースステージ、クリア!」
P「音無さんが言うんですか!?」
小鳥「いいかなーって」
P「まあ、構いませんが……」
小鳥「あ、雪歩ちゃん。良かったら社長にも渡してあげて?」
雪歩「はいっ!」
P「さて、立て続けに来ましたね」
小鳥「そうですね……8時51分、9時から始まるインタビューの記者さんと、あずささんが……」
P「あずささん、は迷子として…………。記者さんはどうしたんだろう?」
小鳥「職場で同じような状況なんですかねぇ」
P「幸せもんですね……ふふふ」
小鳥「ふふふふ……」
ガチャリ
記者「どうも」
あずさ「おはようございます〜」
P「あっ、記者さんとあずささん!?」
亜美「記者の兄ちゃん! おはおはー」
伊織「ちょっと亜美! あ、おはようございます!」
記者「おはようございます、よろしくお願いします。
……道中、三浦さんが迷っていたので連れて来ました」
あずさ「助けてもらっちゃって〜」
記者「なんか、チョコレートももらっちゃいましたよ! 嬉しいです」
亜美「えっ、いいなー!」
あずさ「大丈夫よー、ちゃんとみんなの分、作ってあるからね〜」
P「あずささんのチョコレート……大人の味なんだろうな」
小鳥「何を仰るんですか!?」
あずさ「あ、プロデューサーさん、音無さん。おはようございます〜」
小鳥「おはようございます!」
P「おはようございます、あずささん」
あずさ「あの、雑誌のコラムとインタビューが始まっちゃうので、渡しておきますね〜」
P「ありがとうございます! いただきます!」
小鳥「わあ、綺麗な色……」
あずさ「一応、牛乳を多めに入れて白っぽくしてみたんです〜」
伊織「あずさー、コラム用の写真撮影するわよー」
あずさ「あ、はーい! それじゃあ、お願いしますね〜」
P「ありがとうございます! ……写真って、普段着で撮るんですかね」
小鳥「竜宮小町のことは、ちょっと……。そういうコラムなんですかね?」
小鳥「あ、面白い! 白っぽいのに、味は純なミルクチョコレート……おいしーい♪」
P「あずささんのミルク多めのチョコレート、甘くて美味しかった」
小鳥「フィフスステージ、クリアー!」
P「これ、うまいなぁ」
小鳥「ねー、おいしいです」
P「お店のよりうまいですよね」
小鳥「あずささんのミルク……」
P「音無さん」
小鳥「はい?」
P「抑えて」
小鳥「……はい」
ガチャ
響「はいさーい!」
貴音「おはようございます」
P「おはよー、今竜宮のインタビューやってるからちょっと声のボリューム抑えてな」
響「あ、分かったぞ。はいさい、プロデューサー。あとぴよ子」
貴音「あなた様、小鳥嬢、こちら、本日の催しに際しましてちょこれぇとでございます」
響「自分が教えたんだー! はいっ、これ!」
P「おう、ありがと! ホワイトチョコレートだな」
響「多分みんなミルクチョコレートを使うと思ったから、味に飽きないようにホワイトチョコで作ったんだ!」
貴音「……ということだそうです」
小鳥「うん、いい匂い……頂いてもいい?」
貴音「ぜひ」
小鳥「あら、とってもおいしい! みんなのとやっぱり違う味で、楽しめるわ♪」
P「シックスステージ、クリアーっ」
小鳥「いぇい!」
貴音「すてぇじ、とは?」
P「こっちの話な。あ、響、貴音。社長室に入って、社長にも渡してくれ」
響「分かったぞ!」
貴音「では、行ってまいります」
P「うまいわー……」
小鳥「正直、ミルクチョコレートが続くと辛いですもんね」
P「気遣いできる響マジ我那覇!」
小鳥「マジ我那覇って……褒めてます?」
P「もちろん!」
プルルルル プルルルル
P「……もしもし。おお、律子」
小鳥「でんわでふか?」モグモグ
P「…………電車が止まった?」
小鳥「えっ? ……ニュース見よう」
P「……それで春香と同じ電車に乗ってて? 今ホーム?」
小鳥「おぉ、偶然重なりましたね。……ほんとだ、東海道線全線運転見合わせ」モグモグ
P「…………うん、うん。……俺は昼に千早と真を迎えに行って、ブーブーエスだけど」
小鳥「プロデューサーさんも忙しいですよねぇ」モグモグ
P「……今どこの駅? ……うん、うん。…………わかった。迎えに行くよ」
小鳥「あっ、一緒にいきたいです」
P「……音無さんが一緒にいてもいいか?」
ブロロロロ…
P「9時28分。車内」
小鳥「春香ちゃんと律子さんを迎えに行ってチョコもらうプロジェクト、代表の音無です」
P「音無さん」
小鳥「はい?」
P「なんで助手席?」
小鳥「いえ、なんとなく」
P「……まあ、構いませんけど」
小鳥「ラジオ聞いてもいいですか?」
P「ええ、どうぞ」
小鳥「……」パチッ
『今日のあさラジ、ゲストは新幹少女の3人でーす!』
『真サマアアアア! 私まだあなたのことを――』
P「…………音無さん」
小鳥「はい」
『ちょ、ちょっとカメラ止めて下さい! って、カメラじゃないよっ』
P「うちはこういう風にならなくて、良かったですよね」
小鳥「でも、でもですよ」
P「はい?」
小鳥「……新幹少女から、チョコレート欲しくないですか?」
P「…………ええ、まあ」
小鳥「可愛いですからねぇ」
P「……でも、うちの方が可愛いですよ」
小鳥「それを言っちゃおしまいですよ」
P「……ついた」
小鳥「あっ、じゃあ律子さんにメールしますね」
P「地下駐車場入るって言って下さい」
律子「プロデューサー! ありがとうございます!」
春香「えへへ、おはようございます!」
P「おはよう、災難だったな」
小鳥「さっ、律子さんは助手席に」
春香「じゃあ私は小鳥さんのとーなりー♪」
P「さて」
バタン
ブロロロロ…
『というわけで、新幹少女の3人でしたー!』
P「バレンタインなのに電車止まっちゃって、大変だったろ?」
春香「そうですね……。あっ、プロデューサーさん! チョコですよ、チョコ!」
律子「ああ、そうだ。二人に渡しておきますね、チョコレート」
P「おお、ありがとう!」
小鳥「食べてもいい?」
春香「いいですよー!」
律子「どうぞ、あんまり上手く作れてないですけど」
小鳥「春香ちゃんのはホワイトソースね!」
春香「はいっ、千早ちゃんと真と3人で作ったので、同じですよ!」
小鳥「律子さんのは、これ……オレンジ?」
律子「オレンジを加えたんです。オレンジチョコレートです」
小鳥「うんっ、おいしー! オレンジがミルクチョコレートの風味をほどよく引き立ててるわね」
P「いいなぁ……俺も食べたいよ……」
律子「プロデューサーは運転中だからお預けですよっ」
春香「小鳥さん小鳥さん、私のチョコも食べてみてください!」
小鳥「ええ、いただきます! ……うーん、マイルドな味にホワイトのアクセント、最高!」
春香「えへへー、良かったです!」
小鳥「プロデューサーさーん、おいしいですよー、春香ちゃんと律子さんのチョコレート」
P「くそー! 事務所までぶっ飛ばしていくぜー!」
ブオオオオオン…
律子「きゃあ! プ、プ、プロデューサー! スピード! 速い! チョコ! ちょっと、チョコ!」
P「その後事務所に帰って食べた律子のチョコレート。
オレンジな風味がチョコとマッチしてて、すっごくうまかった」
小鳥「ファイナルステージ、クリアー!」
P「いえーい!」
小鳥「プロデューサーさん、全員からチョコレートもらっちゃいましたね!」
P「ねっ! まさか本当に貰えるとは思いませんでした……」
小鳥「プロデューサーさん、モテモテですねぇ」
P「そうですね。みんなの気持ちを大切にして、お返しも……手作りでしてみようかな」
小鳥「あっ、それいいかも!」
P「うーん、いいバレンタインですよ今日は」
小鳥「まだ昼にもなってませんよ?」
P「……確かに、まだ11時45分」
P「……これは、もしかして他の女の子からも……?」
小鳥「えっ、他のプロダクションのってことですか?」
P「でも、新幹少女とも魔王エンジェルとも、深い関わりはありませんよね」
小鳥「876のみんなとかなら……」
P「うーん……あそこはうちよりアットホームだからなぁ。入り込むのは悪い気が」
小鳥「あー…………でも、そうなると」
P「…………765と親交が深い事務所……?」
小鳥「Jupiter……961プロダクションとか」
P「冗談はやめてください」
小鳥「天ヶ瀬冬馬くんって、なんとなくお菓子作れそうなイメージが」
P「小鳥さん」
小鳥「伊集院北斗くんも」
P「小鳥さn」
小鳥「……ごめんなさい」
P「…………そうだ!」
小鳥「はい?」
P「お返しのお菓子を、今から作るんです!」
小鳥「って、プロデューサーさん、さっきご自分で仰ってたじゃないですか。
お仕事入ってるんですよね?」
P「あっ」
小鳥「…………何の仕事でしたっけ?」
P「真と千早をレッスン場に迎えに行って、ブーブーエス」
小鳥「番組の収録ですか?」
P「生っすかのコーナーの収録です。バレンタインでお菓子を作る」
小鳥「そこにプロデューサーさんが参加するんですよ!」
P「ええー……?」
小鳥「どうですか? ブーブーエステレビのディレクターさんなら、OK出すと思いますけど」
P「…………いや、いいですよ」
小鳥「でも」
P「だって、二人に協力してもらっちゃあお返しの意味が無いですから」
小鳥「そうですか?」
P「だったら、Jupiterからもらいますよ」
小鳥「――その言葉を待ってました」
P「えっ?」
小鳥「ケータイ取り出し」ポパピプペ
P「まさか……」
小鳥「もしもし、音無です。……黒井社長」
冬馬「そんで、俺達が765プロの事務所に居るわけだが」
翔太「プロデューサーさん、僕チョコの用意してないよー?」
北斗「すみません、俺もまさかねだられるとは思ってなくて……」
P「だよなぁ」
小鳥「……そうよね、みんなはもらう側なのよね……」
冬馬「帰っていいか?」
P「あ、うん」
翔太「じゃーねー! あっ、来年は用意するよ!」
北斗「765のプロデューサーさんも、俺達に用意しといてくださいね! チャオ☆」
バタン
P「…………別に呼ばなくても」
小鳥「すみません……」
黒井「呼ばなくても良い、だと?」
P「!?」
黒井「我が961プロのトップアイドルを、貴様らのような三流プロダクションが呼び出しておきながら
1レスで帰らせるとは良い度胸だな」
P「あの……」
黒井「なんだ?」
P「あいつらだけで帰らせていいんですか?」
黒井「…………」
小鳥「…………?」
黒井「…………アディオス」
P「…………あ、はい。アディオス」
バタン
P「せっかくのバレンタインなのに……」
小鳥「あの、ごめんなさ……」
P「……ブーブーエス行ってきます」
バタン
小鳥「…………」
ブロロロロ…
P「そして、夕方」
千早「……外、すっかり暗いですね」
真「東京タワーが綺麗だね、千早」
千早「そうね……写真を撮りたいわ」
真「千早、せっかくスマホに機種変したんだからさ。撮ってみれば?」
千早「まだ、よく操作がわからなくて……。
この前は、春香と電話をしようとして間違えてオセロをやっていたし」
真「気付こうよ……」
P「もうすぐで事務所に着くぞ」
千早・真「はーい」
P「……二人とも、チョコうまかったよ」
千早「えっ? あっ、ありがとう、ございます……」カァァ
真「ありがとうございます!」
千早「プロデューサー。エレベーターはいつ直るんですか?」
P「そればっかりは俺もわからないなぁ」
真「トレーニングになるー、とか言って自分のことごまかしてきましたけど、
そろそろきついですよ……。特に疲れた後は」
P「そうだな、社長に言ってみるか」
ガチャ
P「ただい……」
『おかえりー!』
P「……へ?」
千早「クラッカー?」
真「パーティーしてるの?」
春香「プロデューサーさんのために、みんなでチョコレートケーキを作ってみたんです!」
響「ぴよ子から、あの後の出来事でテンション下がってるって聞いたんだ」
やよい「だから、みんなで作りました!」
伊織「あんたのためじゃないからねっ! みんなが作るっていうから……」
美希「デコちゃんが一番はりきってたけどねー」
雪歩「みんなで、食べましょう!」
貴音「さあさあ、さあ早く。あなた様、さあ」
亜美「兄ちゃん!」
真美「ここにおいで!」
あずさ「みんな笑顔で楽しいバレンタインねぇ」
律子「ほんと、そうですね」
春香「あっ、えっと、せーのっ!」
『ハッピーバレンタインっ!』
P「…………」グスッ
真「……プロデューサー。入りましょう?」
千早「みんな、待ってますよ」
小鳥「プロデューサーさん、朝はごめんなさい」
高木「さあさあ、君がいないと始まらないよ!」
P「…………やっぱり」
『へ?』
P「やっぱり、765プロ最高だあああああああ!」
『…………』
P「みんな、ありがとう! 本当に嬉しい!」
やよい「えへへ、プロデューサー! みんなで笑いあいましょう!」
あずさ「苦しい時も、うれしい時も。苦しみは半分こ、嬉しさは2倍に」
春香「だって、私たち!」
全員『仲間だもんげ!』
Happy Valentine!
というわけで、1日ぐらいフライングのバレンタインSSでした。
お読みいただきありがとうございました!
18:16│アイマス
