2013年11月13日
雪歩「戦車道やりますぅ」
765プロ事務所
P「雪歩が主演のTVドラマの製作が決定したんだが」
真「本当ですかプロデューサー! おめでとう! 雪歩」
P「雪歩が主演のTVドラマの製作が決定したんだが」
真「本当ですかプロデューサー! おめでとう! 雪歩」
雪歩「ありがとう、真ちゃん」
伊織「でも、その発表だけでなんでみんな集めてるのよ」
P「そのことなんだが、今回のドラマは『戦車道』の話でな」
春香「せんしゃどう……ってなんでしたっけ?」
あずさ「華道、茶道とならんで、乙女のたしなみとされている伝統武道ですよね」
響「なんか堅苦しそうだぞ」
亜美「ちょっと古臭いカンジだよねー」
P「まぁまぁ、それで今年の第63回戦車道全国高校生大会で活躍した」
P「大洗女子学園がドラマの舞台になっているんだ」
真美「ゆきぴょん、戦車乗るの?」
貴音「真、風情があってよろしいですね」
美希「あふぅ……ハニー、はやく本題を話して欲しいの」
P「そうだな、それでドラマの番宣も兼ねて『生っすか!?サンデー』増刊号枠にて」
P「765プロ総出での『戦車道』体験をしてもらうことになった」
一同「ええ〜っ!」
SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1368620457
アイマスとガールズ&パンツァーのクロスです
765プロ所属アイドル
ttp://765pro.jp/idol/yukiho.html
ガールズ&パンツァーキャラクター
ttp://girls-und-panzer.jp/chara_list.html
ガチの戦車道のSSがあまりないので挑戦してみました
登場人物が多くて死ぬ……
律子「スケジュールの調整もあるので、撮影期間の一週間3人ずつのユニットで行動します」
律子「大洗女子学園も全面協力してくれるそうなので、頑張りましょう!」
千早「あの……プロデューサー、どうしても全員で参加しないとダメなんですか?」
P「ん? どうした?」
千早「戦車は……ちょっと」
春香「一緒にやろうよ! 千早ちゃん。みんなでやればきっと楽しいよ」
やよい「私も戦車に乗ったことないから不安ですけど、雪歩さんのためにもやります!」
千早「春香、高槻さん……。そうですね、わがままを言ってすいません」
P「よし! あと、まだ決まっていない役もあるそうだから」
P「この体験番組で頑張れば、他のみんなも雪歩と一緒に出演できるかもしれないぞ」
美希「みんなライバルなの。はやく戦車動かせるようになるの」
貴音「ところで、戦車道をやったことのある者はいないのでしょうか?」
雪歩「あ、あの私。小学生の時、少しだけ習い事で……」
真美「それで、ゆきぴょん主役ゲットできたんだ」
亜美「ハッ! まさか穴掘りの技能もそのときに?」
律子「コラ! でも、未経験者も大洗女子でみっちり鍛えてくれるそうだから大丈夫よ」
亜美「う〜、りっちゃんが鬼軍曹モードになってるよー」
P「とりあえず、3人ずつのユニットを発表するから車長、砲手、操縦手を決めてくれ」
大洗女子学園生徒会室
柚子「そんな理由があって戦車が4台も運ばれてきたんですね」
杏「放送局の方で用意した『アイドル戦車』だってさー」
優花里「てっきり、新しい戦車が増えたかのかと思ったのに」ガックシ
杏「それで、西住ちゃん。迷惑かけるけど、アイドル達の面倒見てくれないかなー?」
みほ「それはいいですけど、大洗女子を舞台にしたTVドラマって……」
杏「ああ、主役の萩原雪歩はもちろん、西住ちゃん役だよ」
華「すごいです、みほさんが主人公のドラマだなんて」
沙織「もしかして、私役もいるのかな? もうやだー、どうしよう!」
麻子「あまり期待しないほうがいいぞ。沙織」
沙織「ブー。いいじゃん、それにドラマの登場人物になればきっとモテモテに」
桃「それはともかく、大洗女子の宣伝にもなるし、今回の企画はぜひ成功させてほしい」
杏「学園が残ったといっても予算不足は相変わらずだしね」
柚子「特番とドラマが売れれば、新しい戦車も買えるぐらいの予算とれるかも」
桃「我々も含めて、他の戦車道チームも協力する。西住隊長、頼んだぞ!」
みほ「あ……はい!」
廊下
優花里「では早速、アイドルの戦車を見に行きましょうか!」キラキラ
沙織「さすがゆかりん、生き生きしてるね」
華「でも、わたくしもどんな戦車か興味あります」
沙織「なんか、戦車道始めてからどんどん詳しくなっていったからね」
沙織「前はどの戦車も同じに見えてたのに……」
麻子「職業病ってやつだな」
沙織「そういう麻子だって、戦車道のおかげで朝起きれるようになったじゃん」
麻子「うぐ」
みほ「……」
沙織「みぽりん? なんかおとなしいね」
みほ「あ、うん」
沙織「アイドルに戦車道教えるのが不安とか?」
華「大丈夫ですよ。わたくし達に戦車道を教えていただいた時のようにすれば」
優花里「そうです! それに今回は我々もいますし」
みほ「はは、ありがとうみんな。そうだよね」
優花里「どんどん、頼ってください!」
戦車格納庫
ワイワイガヤガヤ
優花里「あれ? 他のチームの皆さんもいますね」
麻子「みんな、なんだかんだで興味あるんだろう」
華「4台とも違う種類の戦車のようですが……」
沙織「なんかちっこいのから大きいのまで、いろいろだね」
優花里「解説ならお任せください!」
一台目
典子「これは、シャーマンだな」
妙子「サンダース大付属との追いつ追われつを思い出します」
あけび「でもなんか角張ってごつくなっているような」
優花里「バレー部の皆さん。この戦車はM4A3E2突撃戦車です」
妙子「これがあのジャンボなんですね」
忍「でも先輩、普通のM4となにか違いがあるんですか?」
優花里「はい! 初期のM4に比べて砲もサスペンションも強化されてます」
優花里「しかしなんといっても一番の特徴はその装甲です」
優花里「重戦車並の装甲厚で、圧倒的な防御力を誇ります」
優花里「そのかわり、機動力が犠牲になってしまってますが」
優花里「近藤殿が言っていたように『ジャンボ』とも呼ばれている防御力特化改良型ですね」
優花里「あと特にこの車体はブーブーエスTVの伝説の番組」
優花里「『痛快なりきり番組 風雲!タジリ城』で使われた……」
沙織「はいはいそこまで」
優花里「ああん、まだ半分も解説してないですのにー」
華「本当にTVで使われてた『アイドル戦車』なんですね」
優花里「戦車道があまり盛んに行われなくなって、撮影用などで払い下げられた『子』はいっぱいいると思いますよ」
麻子「次いこう」
二台目
おりょう「ごつい戦車ぜよ」
カエサル「でも、どこかで見たことあるような」
優花里「歴女チームの皆さん、これはKV−1重戦車ですね」
左衛門佐「おお、プラウダ戦の時の」
エルヴィン「あの時戦ったのはKV−2だったな」
優花里「元々両方とも同じ車体でKV戦車と呼ばれてましたが、KV−2と区別するためにこう呼ばれるようになりました」
ねこにゃー「これがKV−1なんですね……」
ももがー「うわぁ」ドンビキ
優花里「どうかしましたか?」
ぴよたん「ネットの戦車ゲームでこのKV−1が敵で出てくると、硬すぎて撃破できないんです」
優花里「そ、そうなんですか。たしかに�号や�号の初期型では撃破は難しいかもしれませんね」
左衛門佐「KV−2を撃破した時のコツを伝授しようか?」
ぴよたん「三式でもできるんでしょうか?」
三台目
梓「うわあ〜」キラキラ
あや「なんか、澤ちゃんがキラキラしてる〜」
紗希「……」
優花里「おおう、この戦車は!」キラキラ
あゆみ「秋山先輩にキラキラがうつった……」
優花里「一年生チームの皆さん! これはコメット巡航戦車ですよ」
優季「いかにも戦車ーって格好してますよね」
優花里「イギリス最後の巡航戦車で、走攻守バランスのとれた傑作戦車ですよ」
桂利奈「澤ちゃん、そういえばこの戦車好きだったような」
優花里「特にパンターの攻撃力にも匹敵する76.2mm砲は……」
麻子「はい次々」
優花里「うわああああん」ズルズル
四台目
華「最後の戦車は小さいですね」
沙織「あれ? これって38(t)じゃない?」
麻子「そっくりだな」
優花里「ひゃううう」
沙織「わっ、ゆかりん、変な声出さないでよ」
優花里「これ、レア戦車ですよ〜」スリスリ
麻子「そうなのか」
優花里「新型38(t)偵察戦車です。数両しか作られてないんですよ」
優花里「38(t)nAともいって、装甲がリベットから溶接になっていたり」
優花里「エンジンが強化されて、最高速度は時速60キロ以上にも達します」
優花里「後に部品がヘッツァーに使われたりしているあたりは、Pティーガーとエレファントに似た関係とも言えますね」
優花里「アイドルはいいですねぇ。こんな戦車達に乗れるなんて」ハァ
沙織「まぁ、番組作りで貸し出されてるだけだしね」
華「結局わたくし達が指導することになるので、優花里さんも乗る機会あると思いますよ」
優花里「はっ! そうですよね! うふふふ」ズズ
麻子「なんかよだれが出てるぞ……」
沙織「それよりさ、肝心のアイドルだけど、どんな人達が来るかみんな知ってる?」
優花里「わたしは、戦車は知ってますけど、そちらはさっぱりです。すみません」
麻子「なんでも765プロってとこのアイドルらしいぞ」
沙織「和む風呂!?」
麻子「765プロだ。最近売れてきている芸能プロダクションらしい」
沙織「どんなアイドルがいるの?」
麻子「竜宮小町とか聞いたことないか?」
華「あら、そのアイドルグループならわたくしも知ってますよ。なないーろぼーたんー♪」
沙織「急に歌い出さないでよ! でもたしかに聞いたことあるかも」
麻子「あとは、日曜の番組で『生っすか!?サンデー』とか」
優花里「すいません。両方とも知らないです」ウウ
沙織「でもアイドルってぐらいだから、みんなかわいいんだろうなぁ」
麻子「戦車道を教えるかわりに、モテ道を教わろうとか考えてないだろうな?」
沙織「」
沙織「みぽりんさっきから何もしゃべってないよね?」
みほ「あ、ごめんなさい。考え事してて」
優花里「さすが西住殿。もうアイドルへの指導方法を考えていたんですね!」
みほ「……えへへ」
華「それにしても、みほさん役の萩原雪歩ってどんな方なんでしょう?」
そど子「萩原さんのデータならこれよ」パッドサシダス
麻子「そど子。どこから湧いたんだ?」
そど子「そど子って呼ばないで! あと風紀委員としてアイドルの戦車をチェックしてたの!」
麻子「なんだ、結局わたし達と同じ野次馬か」
沙織「この人が雪歩さん? 可愛い人だなー」
優花里「なんとなく髪型も西住殿に似てます」
華「優しそうな方ですね」
みほ「……」
そど子「見終わったらパッド返してよ」
麻子「ほい」ポイッ
そど子「あわわ。危ないじゃないの!」
優花里「そういえば自動車部の方たちはいませんね」
そど子「アイドル戦車の整備はとっくに終わったみたいよ」
そど子「でも、私達の戦車に車内カメラとか取り付けるのに忙しいみたい」
沙織「うわー。TVに出ちゃうんだ私。ファンレターとか殺到するかも?」ポー
麻子「映像が使われるとは限らないけどな。そもそも決勝の中継でTVデビューしたのにファンレター来たのか?」
沙織「表彰式の時以外は、戦車しか映ってなかったから無効!」
麻子「はいはい」
そど子「アイドルも明後日には第一陣が来艦するから、みんな浮かれないで準備してよ」
優花里「楽しみですね。アイドルの人たちと戦車道するの」
麻子「あっちは仕事だからな、授業のわたし達と違ってあまり乗り気じゃないかも」
優花里「そうかもしれませんけど……。やれば楽しさを理解していただけるかと」
華「アイドルといっても、わたくし達と同じ人間ですからね。生真面目な人も入れば、ちょっとドジな方とか、歴戦のヤンキーとかもいらっしゃるかも…」
麻子「最後のはないな」
優花里「それに指導するのは我らが西住殿ですし」
みほ「……うん、頑張ってみる」
数日後、大洗女子学園艦
P「ふうう、ロケで何回も行ったことはあるといえ、学園艦への移動は慣れないな」
律子「だらしないですよ、プロデューサー殿。これから毎日のように来るんですから」
P「この大洗女子学園は小さめの艦なんだな」
律子「でもいい感じのところですね」
桃「失礼。765プロの方でしょうか?」
P「ええ、そうですけど君は?」
桃「大洗女子学園の生徒会のものです。アイドルの皆さんをお迎えに来ました」
P「生徒会の方でしたか、どうぞよろしくお願いします。俺とこちらの秋月はプロデューサーです」
桃「お待ちしておりました。ご案内しますのでこちらへ」
P「よし、みんな行くぞ〜」
P(こうして、765プロの戦車道への挑戦が始まった)
初回書きため分は以上です
劇場版アニメが楽しみな2作品をクロスしてみました
キャラ全員きちんと出そうとすると恐ろしいことになりそう
なんか大洗女子側ばかりで765成分が少なめですね
次回からはクロスらしく一緒になるとおもいます
今作もちゃんと完結させるようがんばらないとな
リュウグウチーム KV−1車内
亜美「M3、林の中に逃げちゃったよー」
伊織「とりあえず千早への攻撃は大丈夫そうね」
律子「千早ががんばってくれているおかげで、ゴルフ場内は3対2の状況ね。このままうまくいくといいんだけど」
亜美「でも、M3。あんな動きされたんじゃ、なかなか当たらないよ」
ドゥン!
伊織「! 攻撃!?」
あずさ「見つかっちゃったのかしら?」
伊織「雪歩! 敵に見つかったわ」
雪歩『伊織ちゃん、回避出来る?』
伊織「バンカーから出ると、逆に危なそうね。ここで持ちこたえてみる」
律子「相手は……�突? グリーンの傾斜の向こう側から砲だけ覗いて攻撃してる」キヨウネ
亜美「いおりん、反撃するよ!」
伊織「……まって、亜美」
伊織「雪歩! わたし達が持ちこたえている間、副隊長に回りこんで攻撃してもらうよう、誘導お願いできるかしら?」
伊織「もしかしたら、M3もこちらに向かってくるかもしれない。そこを叩くのよ!」
雪歩『わかった! みほちゃん、バンカーから出て、�突の背後に回ってください』
みほ『了解です』
伊織「亜美! 砲塔は�突に向けておいて! ただしM3が違う方向から来るだろうから周囲に気をつけて」
伊織「M3を見つけ次第、副隊長に位置を通信! 律子頼んだわよ!」
あんこうチーム �号車内
みほ「これで決着がつくかもしれない」
優花里「萩原殿の作戦も、如月殿の防戦も、水瀬殿の提案も見事です」
麻子「アイドルみんな、西住さんから教わった戦車道を元に、独自に実践してるんだろう」
華「もう皆さん、立派な戦車道のチームです」
みほ「わたし達もそれに応えなきゃね」
優花里「はいっ!」
麻子「そろそろ、�突の背後を狙える位置に出る」
みほ「攻撃用意!」
華「……」グッ
M3「ドドドドド」
みほ「!」
優花里「M3、ウサギさんチーム発見! 3時の方向! 林を挟んで隣のコースを並走してます!」
みほ「華さん、M3に照準! 麻子さん、速度はそのままでM3の背後に回るように移動!」
麻子「了解」
優花里「M3も後ろを取られないよう、こちらに合わせて移動してきますね。副砲がこちらに旋回! 狙われてます!」
みほ「このまま射撃! 撃て!」
M3「ドゥン!」
�号「ドグォン!」
ガガン!
イルカさんチーム 新38(t)車内
雪歩「みほちゃん! そちらの状況は? 大丈夫?」
無線「……」
沙織「�号から応答なし」
真「副隊長、やられちゃったのかな?」
雪歩「撃破判定は出てないから、無線の故障とかだと思うけど……」
やよい「うっうー。心配です」
伊織『M3と接触したようだから、戦闘中なのかもしれないわね』
伊織『よし! あずさ、バンカーから出て、�突に突撃するわよ!』
雪歩「伊織ちゃん?」
伊織『このまま、副隊長の援護を待っていても、状況が良くなるかはわからない。1対1の間に、�突を何とかしないと』
真「ムチャだよ! 伊織」
伊織『千早のムチャも聞いたんだから、私のも聞いてくれてもいいんじゃない?』
雪歩「伊織ちゃん……。そうだよね、まかせるよ」
伊織『にひひっ。そうこなくっちゃ! �突をやっつけたら、フラッグ車にもとどめを刺しに行くわよ!』
赤組 カバさんチーム �突車内
エルヴィン「ウサギさんチームへ、KV−1に動きあり。バンカーから出てくるようだ」
優季『こちら手が離せませーん。援護まで少し待ってください』
エルヴィン「了解」
おりょう「グリーンから移動した方がいいぜよ」
カエサル「相手が起伏を超えるときに、装甲の薄い車体下部を狙おう。池のそばの低地ラフで待機」
左衛門佐「背水の陣か」
エルヴィン「KV−1は砲の俯角があまり取れないはず。背の低いこちらが有利だ」
KV−1「ドドドドド」
カエサル「くるぞ!」
KV−1「ゴゴゴゴ」
エルヴィン「ファイア!」
左衛門佐「……」カチッ
�突「ドッゴォーン」ガッコン
ドン!
カエサル「超至近距離の一撃! どうだ!」
KV−1「……」
白旗「シュパッ!」
主審「白組、KV−1、行動不能!」
白組
○イルカさんチーム 新型38(t) フラッグ車
○あんこうチーム �号
○アオイトリチーム ジャンボ
×リュウグウチーム KV−1
×妖精さんチーム コメット
×カメさんチーム ヘッツァー
赤組
○ウサギさんチーム M3リー フラッグ車
○アヒルさんチーム 八九式
○カバさんチーム �突
×カモさんチーム B1bis
×レオポンさんチーム ポルシェティーガー
○アリクイさんチーム 三式
おりょう「やったぜよ!」
エルヴィン「よし! このままウサギさんの援護に向かうぞ!」
左衛門佐「あ……」
KV−1「ズ……」
カエサル「ええっ!?」
KV−1「ズルズルズル…」
�突「ドガッ……ボチャン」
エルヴィン「そんな……撃破された戦車に押されて池へ……」
�突「プシュー」
おりょう「さらに重戦車にのしかかられて身動き取れないぜよ」
左衛門佐「やはり低地に陣を張るのは下策であったか……」
主審『審判判断により、赤組、�突、走行不能とみなします』
白組
○イルカさんチーム 新型38(t) フラッグ車
○あんこうチーム �号
○アオイトリチーム ジャンボ
×リュウグウチーム KV−1
×妖精さんチーム コメット
×カメさんチーム ヘッツァー
赤組
○ウサギさんチーム M3リー フラッグ車
○アヒルさんチーム 八九式
×カバさんチーム �突
×カモさんチーム B1bis
×レオポンさんチーム ポルシェティーガー
○アリクイさんチーム 三式
リュウグウチーム KV−1車内
伊織「……」
亜美「……」
律子「……」
あずさ「あらあら」
伊織「タンカを切って出て行った竜宮小町の結果がこれ?」ワナワナ
亜美「ま、まぁカバさんチームも行動不能になっちゃったし、結果オーレだよ、いおりん」
律子「ごめんね、雪歩」
雪歩『ケガはないですか?』
亜美「少し焦げただけだよー。カーボンコーチングってすごいねー」
伊織「相手も大変な状態だし、脱出を手伝ってくるわ。雪歩、まだあきらめないで頑張ってね」
雪歩『はいっ!』
イルカさんチーム 新38(t)車内
雪歩「千早ちゃん、アオイトリチームの状況は?」
千早『ずっと撃ち合ってるわ。相手は2両とも突撃してこないみたいね』グワァァァン
千早『くっ……。萩原さんどうするの? ゴルフ場から撤退する?』
雪歩「撤退はしません。ここで決着をつけます!」
雪歩「まだ、みほちゃんがここで戦ってるから、それを放っておくことはできない」
雪歩「私の……いえ、わたし達の戦車道は、仲間を見捨てない! それにそんな勝ち方をしても、みほちゃんも、大洗女子の人たちも納得してくれないと思う」
雪歩「納得のいく戦いをして負けるのなら、悔いはありませんっ!」
沙織「ゆきぴょん……」
雪歩「みほちゃんを助けに行くよ! 真ちゃん、やよいちゃん、沙織ちゃん!」
真「へへっ! さすが雪歩、そうこなくちゃ!」
やよい「全力をぶつけに行きましょう!」ウッウー
千早『わかったわ、萩原さん。こっちの2両は絶対そちらには行かせない!』
沙織「私も踏ん張るよ!」
雪歩「みんな……ありがとう!」ギュッ
雪歩「イルカさんチーム! Panzer vor!
あんこうチーム �号車内
みほ「華さん、砲塔はダメそうですか?」
華「手動でなら回りますが……さっきのダメージでプラウダ戦の古傷が再発したのかもしれません」
優花里「西住殿、無線の方もつながりませんか?」
みほ「連絡はともかく、試合状況がわからなくなったのは辛いね」
麻子「少なくとも、敵のフラッグ車はそこにいるから、相手がまだ負けてないのはわかるな」
みほ「落ち着いていきましょう。ウサギさんにはこちらのダメージはわからないはず」
麻子「駆動系には問題ないので、多少の無理な運転はできると思う」
優花里「M3、砲台グリーンの向こう側に隠れたままですね」
麻子「いまは、むしろありがたいな」
みほ「……」
みほ「華さん、砲塔は前方に向けておいてください」
みほ「M3の主砲も、ほぼ前方固定なので、回りこんで撃ち込みます」
華「どちらが、主砲を早く相手に向けられるか、ですね」
みほ「麻子さん、グリーンを全速で迂回して、相手の真横を突きます。ただ相手も予想しているでしょうから、接敵と同時に相手の旋回方向とは逆に移動して、横から攻撃します」
麻子「了解」
M3「ドドドドド」
優花里「M3、グリーンを迂回して突っ込んできました!」
みほ「先手を打たれた! 麻子さん回避を!」
麻子「……」グイッ
�号「ギャギャギャ」
赤組 ウサギさんチーム M3車内
梓「相手の砲塔と車体の旋回とは逆方向に飛び込んで! 横合いから主砲を撃てる位置へ!」
桂利奈「いけやぁぁぁ!」
M3「グルリ」
桂利奈「横とったぁ!」
梓「主砲、発射!」
あゆみ「えいっ!」カチッ
M3「ドゴォン!」ガッコン
�号「スッ」
スカッ…
あゆみ「ええっ!? 旋回のフェイント?」
優季「さすが、冷泉先輩……」
あや「逆に撃たれるよ!」
梓「このまま全速でまたグリーンを回りこんで!」
M3「ギャギャギャ」
シーン
あゆみ「またにらみ合いだね」ガコン
梓「カバさんチームがやられてしまった今、ここで西住隊長を倒さないと……。次は、�号の突撃に備えて!」
紗希「……」チョイチョイ
梓「え!? 紗希、どうしたの?」
紗希「……きたよ、雪歩さん」
イルカさんチーム 新38(t)車内
真「砲撃音のした方向にM3確認!」
雪歩「やよいちゃん、砲台グリーンを駆け上がって! 真ちゃん、上から相手のエンジンルームを狙って射撃をお願い。行進間射撃になります!」
やよい「了解、グリーンに登ってから一周りして、また降ります」
沙織「近くに�号もいると思うけど……連携できないのは辛いよね」
雪歩「みほちゃん達なら、このチャンスを逃さないと思う。信じるよ!」
真「M3の副砲がこちらを向いてる! もう気づかれた!」
やよい「回避しつつ突っ込みますー」グイグイ
あんこうチーム �号車内
優花里「イルカさんが突撃してきます! 萩原殿達、助けに来てくれたんですね!」
みほ「麻子さん! この隙にM3に攻撃を仕掛けます! 迂回後正面を相手に向けてください」
麻子「最後のチャンスか、了解!」
みほ「華さん、砲が相手に向き次第射撃をお願いします!」
華「これで決めます!」
赤組 ウサギさんチーム M3車内
梓「敵のフラッグ車を叩くよ! 副砲は、イルカさんを射撃! 主砲はグリーン向こうから回りこんでくる�号を警戒!」
あや「了解!」
あゆみ「こんどこそ!」
桂利奈「うっしゃぁぁ!」
優季「おねがい!」
紗希「……」グッ
雪歩・みほ・梓「撃て!」
M3「ドンドゥン!」
�号「ドグォン!」
新38(t)「ドゥン!」
・
・
・
白旗「シュパパッ!」
イルカさんチーム 新38(t)車内
やよい「ゴホッゴホッ!」
真「うう、どうなった?」
沙織「エンジンが止まってる……」
雪歩「……」
雪歩「ごめん、みんな……やられちゃった」
真「雪歩……」
雪歩「でも、悔いはないよ! こんなダメダメな私でもここまでやれたんだもん」
雪歩「きっと、みんなわかってくれるよね?」
真「あ、あたりまえだよ!」グス
やよい「あんな強い、大洗女子のお姉さんたち相手にここまで戦えたんです! 雪歩さんはすごい人です!」グッ
沙織「そ、そうだよ! ゆきぴょんがアイドルじゃなかったら、うちの学校にスカウトしたいぐらいだよ!」グス
真「はは、沙織はおかしなこというなぁ。スカウトされるのはアイドルになる方だよ!」ボロボロ
やよい「沙織さあん!」ダキツキ
主審『試合終了!』
主審『白組、新型38(t)、行動不能』
主審『白組、�号、行動不能』
主審『赤組、M3リー、行動不能』
雪歩「!?」
主審『精密判定装置のない、非公式紅白戦のため、両フラッグ車同時撃破とみなし』
主審『両チーム、引き分けとします!』
最終結果
白組
×イルカさんチーム 新型38(t) フラッグ車
×あんこうチーム �号
○アオイトリチーム ジャンボ
×リュウグウチーム KV−1
×妖精さんチーム コメット
×カメさんチーム ヘッツァー
赤組
×ウサギさんチーム M3リー フラッグ車
○アヒルさんチーム 八九式
×カバさんチーム �突
×カモさんチーム B1bis
×レオポンさんチーム ポルシェティーガー
○アリクイさんチーム 三式
後日、765プロ事務所
ナレーター「試合終了直後、検討をたたえ合う、萩原雪歩と西住みほさん、澤梓さんの3人」
ナレーター「先程まで激しく戦っていた相手でも、たとえ勝負がつかなくても、お互い握手をして礼をします。これがまさに戦車道です」
小鳥「うっ、うっ、感動だわ〜」ウルウル
P「只今、戻りましたー。って、音無さん! またその特番の録画見てるんですか!」
小鳥「だって、すごい迫力だからついつい」ズピー
P「はいティッシュ。実際の現場はもっとすごいんですけどね。音無さんにも見せてあげたかったな」
P「はっ!」ティン
P「音無さんも戦車道やって見ませんか? 最近は年配の女性にも人気なんですよ! 体験教室とかありますから」
小鳥「ねんぱいぃぃぃ?」ゴゴゴゴゴ
P「あ、いや、音無さんは、ワカクテキレイデスヨ」カワイイデスヨ
小鳥「それより雪歩ちゃんのドラマの撮影の方は順調なんですか?」
P「ああ、それならバッチリですよ。やっぱり大洗での体験はよかった」
P「響達も出演できたし、主題歌まで765プロで歌えることになりましたからね」エーンターエーンター
P「何より、雪歩がかなりのびのびと仕事するようになりましたし!」
小鳥「そろそろ、第1話が放送されるんですよね? こっちも楽しみだわ」ロクガシナキャ
P「これから来ますよ、戦車道ブーム! だから音無さんも……」
春香「きゃっ」ドンガラガッシャーン
小鳥「……」
P「戦車を動かせるようになっても、落ち着かない子もいますけどね」ハハ
さらに後日、大洗女子学園艦、みほの部屋、テレビ画面
伊織『あんたたち! そんなこと言ってるとこの学園に居れなくしちゃうから!』
美希『勝手なこと言わないでなの! みほは戦車道しないの!』
貴音『真、横暴すぎます!』
華「会長役の伊織さん、ものすごいはまり役ですね」
沙織「それよりまさかミキミキが私役だなんて、うれしすぎるよ!」ポワーン
麻子「わたしは、我那覇さんがやるそうだが……どうなるんだろう?」
優花里「みなさんはいいですよう。私なんか765プロの人でもないし……戦車見るたびに『ぎゃおおおおん』とか言ってる変な人だし」ガックシ
みほ「あはは」タラー
麻子「でもこのドラマのタイトル『ガールズ&パンツァー』って、なんで英語とドイツ語が混ざってるんだ?」
沙織「細かいことは気にしないの!」
雪歩『ふたりとも、本当は戦車道したいのに、わたしをかばって……』
優花里「本当にこんなやり取りがあったんですか? 西住殿」
みほ「え、えーと」
華「ドラマですから、色々誇張してあるんですよ優花里さん」
優花里「そうでしたか、どうです? 萩原殿の演技は?」
みほ「やっぱりちょっと恥ずかしいかな」///
みほ「でも……。雪歩さんが私の役で……」
雪歩『あのっ! 私っ! 戦車道やりますぅ!』
みほ「本当によかった」
雪歩「戦車道やりますぅ」 完
最後まで読んでいただきありがとうございました
戦車道SS増えないかなぁ?
伊織「でも、その発表だけでなんでみんな集めてるのよ」
P「そのことなんだが、今回のドラマは『戦車道』の話でな」
春香「せんしゃどう……ってなんでしたっけ?」
あずさ「華道、茶道とならんで、乙女のたしなみとされている伝統武道ですよね」
響「なんか堅苦しそうだぞ」
亜美「ちょっと古臭いカンジだよねー」
P「まぁまぁ、それで今年の第63回戦車道全国高校生大会で活躍した」
P「大洗女子学園がドラマの舞台になっているんだ」
真美「ゆきぴょん、戦車乗るの?」
貴音「真、風情があってよろしいですね」
美希「あふぅ……ハニー、はやく本題を話して欲しいの」
P「そうだな、それでドラマの番宣も兼ねて『生っすか!?サンデー』増刊号枠にて」
P「765プロ総出での『戦車道』体験をしてもらうことになった」
一同「ええ〜っ!」
SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1368620457
アイマスとガールズ&パンツァーのクロスです
765プロ所属アイドル
ttp://765pro.jp/idol/yukiho.html
ガールズ&パンツァーキャラクター
ttp://girls-und-panzer.jp/chara_list.html
ガチの戦車道のSSがあまりないので挑戦してみました
登場人物が多くて死ぬ……
律子「スケジュールの調整もあるので、撮影期間の一週間3人ずつのユニットで行動します」
律子「大洗女子学園も全面協力してくれるそうなので、頑張りましょう!」
千早「あの……プロデューサー、どうしても全員で参加しないとダメなんですか?」
P「ん? どうした?」
千早「戦車は……ちょっと」
春香「一緒にやろうよ! 千早ちゃん。みんなでやればきっと楽しいよ」
やよい「私も戦車に乗ったことないから不安ですけど、雪歩さんのためにもやります!」
千早「春香、高槻さん……。そうですね、わがままを言ってすいません」
P「よし! あと、まだ決まっていない役もあるそうだから」
P「この体験番組で頑張れば、他のみんなも雪歩と一緒に出演できるかもしれないぞ」
美希「みんなライバルなの。はやく戦車動かせるようになるの」
貴音「ところで、戦車道をやったことのある者はいないのでしょうか?」
雪歩「あ、あの私。小学生の時、少しだけ習い事で……」
真美「それで、ゆきぴょん主役ゲットできたんだ」
亜美「ハッ! まさか穴掘りの技能もそのときに?」
律子「コラ! でも、未経験者も大洗女子でみっちり鍛えてくれるそうだから大丈夫よ」
亜美「う〜、りっちゃんが鬼軍曹モードになってるよー」
P「とりあえず、3人ずつのユニットを発表するから車長、砲手、操縦手を決めてくれ」
大洗女子学園生徒会室
柚子「そんな理由があって戦車が4台も運ばれてきたんですね」
杏「放送局の方で用意した『アイドル戦車』だってさー」
優花里「てっきり、新しい戦車が増えたかのかと思ったのに」ガックシ
杏「それで、西住ちゃん。迷惑かけるけど、アイドル達の面倒見てくれないかなー?」
みほ「それはいいですけど、大洗女子を舞台にしたTVドラマって……」
杏「ああ、主役の萩原雪歩はもちろん、西住ちゃん役だよ」
華「すごいです、みほさんが主人公のドラマだなんて」
沙織「もしかして、私役もいるのかな? もうやだー、どうしよう!」
麻子「あまり期待しないほうがいいぞ。沙織」
沙織「ブー。いいじゃん、それにドラマの登場人物になればきっとモテモテに」
桃「それはともかく、大洗女子の宣伝にもなるし、今回の企画はぜひ成功させてほしい」
杏「学園が残ったといっても予算不足は相変わらずだしね」
柚子「特番とドラマが売れれば、新しい戦車も買えるぐらいの予算とれるかも」
桃「我々も含めて、他の戦車道チームも協力する。西住隊長、頼んだぞ!」
みほ「あ……はい!」
廊下
優花里「では早速、アイドルの戦車を見に行きましょうか!」キラキラ
沙織「さすがゆかりん、生き生きしてるね」
華「でも、わたくしもどんな戦車か興味あります」
沙織「なんか、戦車道始めてからどんどん詳しくなっていったからね」
沙織「前はどの戦車も同じに見えてたのに……」
麻子「職業病ってやつだな」
沙織「そういう麻子だって、戦車道のおかげで朝起きれるようになったじゃん」
麻子「うぐ」
みほ「……」
沙織「みぽりん? なんかおとなしいね」
みほ「あ、うん」
沙織「アイドルに戦車道教えるのが不安とか?」
華「大丈夫ですよ。わたくし達に戦車道を教えていただいた時のようにすれば」
優花里「そうです! それに今回は我々もいますし」
みほ「はは、ありがとうみんな。そうだよね」
優花里「どんどん、頼ってください!」
戦車格納庫
ワイワイガヤガヤ
優花里「あれ? 他のチームの皆さんもいますね」
麻子「みんな、なんだかんだで興味あるんだろう」
華「4台とも違う種類の戦車のようですが……」
沙織「なんかちっこいのから大きいのまで、いろいろだね」
優花里「解説ならお任せください!」
一台目
典子「これは、シャーマンだな」
妙子「サンダース大付属との追いつ追われつを思い出します」
あけび「でもなんか角張ってごつくなっているような」
優花里「バレー部の皆さん。この戦車はM4A3E2突撃戦車です」
妙子「これがあのジャンボなんですね」
忍「でも先輩、普通のM4となにか違いがあるんですか?」
優花里「はい! 初期のM4に比べて砲もサスペンションも強化されてます」
優花里「しかしなんといっても一番の特徴はその装甲です」
優花里「重戦車並の装甲厚で、圧倒的な防御力を誇ります」
優花里「そのかわり、機動力が犠牲になってしまってますが」
優花里「近藤殿が言っていたように『ジャンボ』とも呼ばれている防御力特化改良型ですね」
優花里「あと特にこの車体はブーブーエスTVの伝説の番組」
優花里「『痛快なりきり番組 風雲!タジリ城』で使われた……」
沙織「はいはいそこまで」
優花里「ああん、まだ半分も解説してないですのにー」
華「本当にTVで使われてた『アイドル戦車』なんですね」
優花里「戦車道があまり盛んに行われなくなって、撮影用などで払い下げられた『子』はいっぱいいると思いますよ」
麻子「次いこう」
二台目
おりょう「ごつい戦車ぜよ」
カエサル「でも、どこかで見たことあるような」
優花里「歴女チームの皆さん、これはKV−1重戦車ですね」
左衛門佐「おお、プラウダ戦の時の」
エルヴィン「あの時戦ったのはKV−2だったな」
優花里「元々両方とも同じ車体でKV戦車と呼ばれてましたが、KV−2と区別するためにこう呼ばれるようになりました」
ねこにゃー「これがKV−1なんですね……」
ももがー「うわぁ」ドンビキ
優花里「どうかしましたか?」
ぴよたん「ネットの戦車ゲームでこのKV−1が敵で出てくると、硬すぎて撃破できないんです」
優花里「そ、そうなんですか。たしかに�号や�号の初期型では撃破は難しいかもしれませんね」
左衛門佐「KV−2を撃破した時のコツを伝授しようか?」
ぴよたん「三式でもできるんでしょうか?」
三台目
梓「うわあ〜」キラキラ
あや「なんか、澤ちゃんがキラキラしてる〜」
紗希「……」
優花里「おおう、この戦車は!」キラキラ
あゆみ「秋山先輩にキラキラがうつった……」
優花里「一年生チームの皆さん! これはコメット巡航戦車ですよ」
優季「いかにも戦車ーって格好してますよね」
優花里「イギリス最後の巡航戦車で、走攻守バランスのとれた傑作戦車ですよ」
桂利奈「澤ちゃん、そういえばこの戦車好きだったような」
優花里「特にパンターの攻撃力にも匹敵する76.2mm砲は……」
麻子「はい次々」
優花里「うわああああん」ズルズル
四台目
華「最後の戦車は小さいですね」
沙織「あれ? これって38(t)じゃない?」
麻子「そっくりだな」
優花里「ひゃううう」
沙織「わっ、ゆかりん、変な声出さないでよ」
優花里「これ、レア戦車ですよ〜」スリスリ
麻子「そうなのか」
優花里「新型38(t)偵察戦車です。数両しか作られてないんですよ」
優花里「38(t)nAともいって、装甲がリベットから溶接になっていたり」
優花里「エンジンが強化されて、最高速度は時速60キロ以上にも達します」
優花里「後に部品がヘッツァーに使われたりしているあたりは、Pティーガーとエレファントに似た関係とも言えますね」
優花里「アイドルはいいですねぇ。こんな戦車達に乗れるなんて」ハァ
沙織「まぁ、番組作りで貸し出されてるだけだしね」
華「結局わたくし達が指導することになるので、優花里さんも乗る機会あると思いますよ」
優花里「はっ! そうですよね! うふふふ」ズズ
麻子「なんかよだれが出てるぞ……」
沙織「それよりさ、肝心のアイドルだけど、どんな人達が来るかみんな知ってる?」
優花里「わたしは、戦車は知ってますけど、そちらはさっぱりです。すみません」
麻子「なんでも765プロってとこのアイドルらしいぞ」
沙織「和む風呂!?」
麻子「765プロだ。最近売れてきている芸能プロダクションらしい」
沙織「どんなアイドルがいるの?」
麻子「竜宮小町とか聞いたことないか?」
華「あら、そのアイドルグループならわたくしも知ってますよ。なないーろぼーたんー♪」
沙織「急に歌い出さないでよ! でもたしかに聞いたことあるかも」
麻子「あとは、日曜の番組で『生っすか!?サンデー』とか」
優花里「すいません。両方とも知らないです」ウウ
沙織「でもアイドルってぐらいだから、みんなかわいいんだろうなぁ」
麻子「戦車道を教えるかわりに、モテ道を教わろうとか考えてないだろうな?」
沙織「」
沙織「みぽりんさっきから何もしゃべってないよね?」
みほ「あ、ごめんなさい。考え事してて」
優花里「さすが西住殿。もうアイドルへの指導方法を考えていたんですね!」
みほ「……えへへ」
華「それにしても、みほさん役の萩原雪歩ってどんな方なんでしょう?」
そど子「萩原さんのデータならこれよ」パッドサシダス
麻子「そど子。どこから湧いたんだ?」
そど子「そど子って呼ばないで! あと風紀委員としてアイドルの戦車をチェックしてたの!」
麻子「なんだ、結局わたし達と同じ野次馬か」
沙織「この人が雪歩さん? 可愛い人だなー」
優花里「なんとなく髪型も西住殿に似てます」
華「優しそうな方ですね」
みほ「……」
そど子「見終わったらパッド返してよ」
麻子「ほい」ポイッ
そど子「あわわ。危ないじゃないの!」
優花里「そういえば自動車部の方たちはいませんね」
そど子「アイドル戦車の整備はとっくに終わったみたいよ」
そど子「でも、私達の戦車に車内カメラとか取り付けるのに忙しいみたい」
沙織「うわー。TVに出ちゃうんだ私。ファンレターとか殺到するかも?」ポー
麻子「映像が使われるとは限らないけどな。そもそも決勝の中継でTVデビューしたのにファンレター来たのか?」
沙織「表彰式の時以外は、戦車しか映ってなかったから無効!」
麻子「はいはい」
そど子「アイドルも明後日には第一陣が来艦するから、みんな浮かれないで準備してよ」
優花里「楽しみですね。アイドルの人たちと戦車道するの」
麻子「あっちは仕事だからな、授業のわたし達と違ってあまり乗り気じゃないかも」
優花里「そうかもしれませんけど……。やれば楽しさを理解していただけるかと」
華「アイドルといっても、わたくし達と同じ人間ですからね。生真面目な人も入れば、ちょっとドジな方とか、歴戦のヤンキーとかもいらっしゃるかも…」
麻子「最後のはないな」
優花里「それに指導するのは我らが西住殿ですし」
みほ「……うん、頑張ってみる」
数日後、大洗女子学園艦
P「ふうう、ロケで何回も行ったことはあるといえ、学園艦への移動は慣れないな」
律子「だらしないですよ、プロデューサー殿。これから毎日のように来るんですから」
P「この大洗女子学園は小さめの艦なんだな」
律子「でもいい感じのところですね」
桃「失礼。765プロの方でしょうか?」
P「ええ、そうですけど君は?」
桃「大洗女子学園の生徒会のものです。アイドルの皆さんをお迎えに来ました」
P「生徒会の方でしたか、どうぞよろしくお願いします。俺とこちらの秋月はプロデューサーです」
桃「お待ちしておりました。ご案内しますのでこちらへ」
P「よし、みんな行くぞ〜」
P(こうして、765プロの戦車道への挑戦が始まった)
初回書きため分は以上です
劇場版アニメが楽しみな2作品をクロスしてみました
キャラ全員きちんと出そうとすると恐ろしいことになりそう
なんか大洗女子側ばかりで765成分が少なめですね
次回からはクロスらしく一緒になるとおもいます
今作もちゃんと完結させるようがんばらないとな
リュウグウチーム KV−1車内
亜美「M3、林の中に逃げちゃったよー」
伊織「とりあえず千早への攻撃は大丈夫そうね」
律子「千早ががんばってくれているおかげで、ゴルフ場内は3対2の状況ね。このままうまくいくといいんだけど」
亜美「でも、M3。あんな動きされたんじゃ、なかなか当たらないよ」
ドゥン!
伊織「! 攻撃!?」
あずさ「見つかっちゃったのかしら?」
伊織「雪歩! 敵に見つかったわ」
雪歩『伊織ちゃん、回避出来る?』
伊織「バンカーから出ると、逆に危なそうね。ここで持ちこたえてみる」
律子「相手は……�突? グリーンの傾斜の向こう側から砲だけ覗いて攻撃してる」キヨウネ
亜美「いおりん、反撃するよ!」
伊織「……まって、亜美」
伊織「雪歩! わたし達が持ちこたえている間、副隊長に回りこんで攻撃してもらうよう、誘導お願いできるかしら?」
伊織「もしかしたら、M3もこちらに向かってくるかもしれない。そこを叩くのよ!」
雪歩『わかった! みほちゃん、バンカーから出て、�突の背後に回ってください』
みほ『了解です』
伊織「亜美! 砲塔は�突に向けておいて! ただしM3が違う方向から来るだろうから周囲に気をつけて」
伊織「M3を見つけ次第、副隊長に位置を通信! 律子頼んだわよ!」
あんこうチーム �号車内
みほ「これで決着がつくかもしれない」
優花里「萩原殿の作戦も、如月殿の防戦も、水瀬殿の提案も見事です」
麻子「アイドルみんな、西住さんから教わった戦車道を元に、独自に実践してるんだろう」
華「もう皆さん、立派な戦車道のチームです」
みほ「わたし達もそれに応えなきゃね」
優花里「はいっ!」
麻子「そろそろ、�突の背後を狙える位置に出る」
みほ「攻撃用意!」
華「……」グッ
M3「ドドドドド」
みほ「!」
優花里「M3、ウサギさんチーム発見! 3時の方向! 林を挟んで隣のコースを並走してます!」
みほ「華さん、M3に照準! 麻子さん、速度はそのままでM3の背後に回るように移動!」
麻子「了解」
優花里「M3も後ろを取られないよう、こちらに合わせて移動してきますね。副砲がこちらに旋回! 狙われてます!」
みほ「このまま射撃! 撃て!」
M3「ドゥン!」
�号「ドグォン!」
ガガン!
イルカさんチーム 新38(t)車内
雪歩「みほちゃん! そちらの状況は? 大丈夫?」
無線「……」
沙織「�号から応答なし」
真「副隊長、やられちゃったのかな?」
雪歩「撃破判定は出てないから、無線の故障とかだと思うけど……」
やよい「うっうー。心配です」
伊織『M3と接触したようだから、戦闘中なのかもしれないわね』
伊織『よし! あずさ、バンカーから出て、�突に突撃するわよ!』
雪歩「伊織ちゃん?」
伊織『このまま、副隊長の援護を待っていても、状況が良くなるかはわからない。1対1の間に、�突を何とかしないと』
真「ムチャだよ! 伊織」
伊織『千早のムチャも聞いたんだから、私のも聞いてくれてもいいんじゃない?』
雪歩「伊織ちゃん……。そうだよね、まかせるよ」
伊織『にひひっ。そうこなくっちゃ! �突をやっつけたら、フラッグ車にもとどめを刺しに行くわよ!』
赤組 カバさんチーム �突車内
エルヴィン「ウサギさんチームへ、KV−1に動きあり。バンカーから出てくるようだ」
優季『こちら手が離せませーん。援護まで少し待ってください』
エルヴィン「了解」
おりょう「グリーンから移動した方がいいぜよ」
カエサル「相手が起伏を超えるときに、装甲の薄い車体下部を狙おう。池のそばの低地ラフで待機」
左衛門佐「背水の陣か」
エルヴィン「KV−1は砲の俯角があまり取れないはず。背の低いこちらが有利だ」
KV−1「ドドドドド」
カエサル「くるぞ!」
KV−1「ゴゴゴゴ」
エルヴィン「ファイア!」
左衛門佐「……」カチッ
�突「ドッゴォーン」ガッコン
ドン!
カエサル「超至近距離の一撃! どうだ!」
KV−1「……」
白旗「シュパッ!」
主審「白組、KV−1、行動不能!」
白組
○イルカさんチーム 新型38(t) フラッグ車
○あんこうチーム �号
○アオイトリチーム ジャンボ
×リュウグウチーム KV−1
×妖精さんチーム コメット
×カメさんチーム ヘッツァー
赤組
○ウサギさんチーム M3リー フラッグ車
○アヒルさんチーム 八九式
○カバさんチーム �突
×カモさんチーム B1bis
×レオポンさんチーム ポルシェティーガー
○アリクイさんチーム 三式
おりょう「やったぜよ!」
エルヴィン「よし! このままウサギさんの援護に向かうぞ!」
左衛門佐「あ……」
KV−1「ズ……」
カエサル「ええっ!?」
KV−1「ズルズルズル…」
�突「ドガッ……ボチャン」
エルヴィン「そんな……撃破された戦車に押されて池へ……」
�突「プシュー」
おりょう「さらに重戦車にのしかかられて身動き取れないぜよ」
左衛門佐「やはり低地に陣を張るのは下策であったか……」
主審『審判判断により、赤組、�突、走行不能とみなします』
白組
○イルカさんチーム 新型38(t) フラッグ車
○あんこうチーム �号
○アオイトリチーム ジャンボ
×リュウグウチーム KV−1
×妖精さんチーム コメット
×カメさんチーム ヘッツァー
赤組
○ウサギさんチーム M3リー フラッグ車
○アヒルさんチーム 八九式
×カバさんチーム �突
×カモさんチーム B1bis
×レオポンさんチーム ポルシェティーガー
○アリクイさんチーム 三式
リュウグウチーム KV−1車内
伊織「……」
亜美「……」
律子「……」
あずさ「あらあら」
伊織「タンカを切って出て行った竜宮小町の結果がこれ?」ワナワナ
亜美「ま、まぁカバさんチームも行動不能になっちゃったし、結果オーレだよ、いおりん」
律子「ごめんね、雪歩」
雪歩『ケガはないですか?』
亜美「少し焦げただけだよー。カーボンコーチングってすごいねー」
伊織「相手も大変な状態だし、脱出を手伝ってくるわ。雪歩、まだあきらめないで頑張ってね」
雪歩『はいっ!』
イルカさんチーム 新38(t)車内
雪歩「千早ちゃん、アオイトリチームの状況は?」
千早『ずっと撃ち合ってるわ。相手は2両とも突撃してこないみたいね』グワァァァン
千早『くっ……。萩原さんどうするの? ゴルフ場から撤退する?』
雪歩「撤退はしません。ここで決着をつけます!」
雪歩「まだ、みほちゃんがここで戦ってるから、それを放っておくことはできない」
雪歩「私の……いえ、わたし達の戦車道は、仲間を見捨てない! それにそんな勝ち方をしても、みほちゃんも、大洗女子の人たちも納得してくれないと思う」
雪歩「納得のいく戦いをして負けるのなら、悔いはありませんっ!」
沙織「ゆきぴょん……」
雪歩「みほちゃんを助けに行くよ! 真ちゃん、やよいちゃん、沙織ちゃん!」
真「へへっ! さすが雪歩、そうこなくちゃ!」
やよい「全力をぶつけに行きましょう!」ウッウー
千早『わかったわ、萩原さん。こっちの2両は絶対そちらには行かせない!』
沙織「私も踏ん張るよ!」
雪歩「みんな……ありがとう!」ギュッ
雪歩「イルカさんチーム! Panzer vor!
あんこうチーム �号車内
みほ「華さん、砲塔はダメそうですか?」
華「手動でなら回りますが……さっきのダメージでプラウダ戦の古傷が再発したのかもしれません」
優花里「西住殿、無線の方もつながりませんか?」
みほ「連絡はともかく、試合状況がわからなくなったのは辛いね」
麻子「少なくとも、敵のフラッグ車はそこにいるから、相手がまだ負けてないのはわかるな」
みほ「落ち着いていきましょう。ウサギさんにはこちらのダメージはわからないはず」
麻子「駆動系には問題ないので、多少の無理な運転はできると思う」
優花里「M3、砲台グリーンの向こう側に隠れたままですね」
麻子「いまは、むしろありがたいな」
みほ「……」
みほ「華さん、砲塔は前方に向けておいてください」
みほ「M3の主砲も、ほぼ前方固定なので、回りこんで撃ち込みます」
華「どちらが、主砲を早く相手に向けられるか、ですね」
みほ「麻子さん、グリーンを全速で迂回して、相手の真横を突きます。ただ相手も予想しているでしょうから、接敵と同時に相手の旋回方向とは逆に移動して、横から攻撃します」
麻子「了解」
M3「ドドドドド」
優花里「M3、グリーンを迂回して突っ込んできました!」
みほ「先手を打たれた! 麻子さん回避を!」
麻子「……」グイッ
�号「ギャギャギャ」
赤組 ウサギさんチーム M3車内
梓「相手の砲塔と車体の旋回とは逆方向に飛び込んで! 横合いから主砲を撃てる位置へ!」
桂利奈「いけやぁぁぁ!」
M3「グルリ」
桂利奈「横とったぁ!」
梓「主砲、発射!」
あゆみ「えいっ!」カチッ
M3「ドゴォン!」ガッコン
�号「スッ」
スカッ…
あゆみ「ええっ!? 旋回のフェイント?」
優季「さすが、冷泉先輩……」
あや「逆に撃たれるよ!」
梓「このまま全速でまたグリーンを回りこんで!」
M3「ギャギャギャ」
シーン
あゆみ「またにらみ合いだね」ガコン
梓「カバさんチームがやられてしまった今、ここで西住隊長を倒さないと……。次は、�号の突撃に備えて!」
紗希「……」チョイチョイ
梓「え!? 紗希、どうしたの?」
紗希「……きたよ、雪歩さん」
イルカさんチーム 新38(t)車内
真「砲撃音のした方向にM3確認!」
雪歩「やよいちゃん、砲台グリーンを駆け上がって! 真ちゃん、上から相手のエンジンルームを狙って射撃をお願い。行進間射撃になります!」
やよい「了解、グリーンに登ってから一周りして、また降ります」
沙織「近くに�号もいると思うけど……連携できないのは辛いよね」
雪歩「みほちゃん達なら、このチャンスを逃さないと思う。信じるよ!」
真「M3の副砲がこちらを向いてる! もう気づかれた!」
やよい「回避しつつ突っ込みますー」グイグイ
あんこうチーム �号車内
優花里「イルカさんが突撃してきます! 萩原殿達、助けに来てくれたんですね!」
みほ「麻子さん! この隙にM3に攻撃を仕掛けます! 迂回後正面を相手に向けてください」
麻子「最後のチャンスか、了解!」
みほ「華さん、砲が相手に向き次第射撃をお願いします!」
華「これで決めます!」
赤組 ウサギさんチーム M3車内
梓「敵のフラッグ車を叩くよ! 副砲は、イルカさんを射撃! 主砲はグリーン向こうから回りこんでくる�号を警戒!」
あや「了解!」
あゆみ「こんどこそ!」
桂利奈「うっしゃぁぁ!」
優季「おねがい!」
紗希「……」グッ
雪歩・みほ・梓「撃て!」
M3「ドンドゥン!」
�号「ドグォン!」
新38(t)「ドゥン!」
・
・
・
白旗「シュパパッ!」
イルカさんチーム 新38(t)車内
やよい「ゴホッゴホッ!」
真「うう、どうなった?」
沙織「エンジンが止まってる……」
雪歩「……」
雪歩「ごめん、みんな……やられちゃった」
真「雪歩……」
雪歩「でも、悔いはないよ! こんなダメダメな私でもここまでやれたんだもん」
雪歩「きっと、みんなわかってくれるよね?」
真「あ、あたりまえだよ!」グス
やよい「あんな強い、大洗女子のお姉さんたち相手にここまで戦えたんです! 雪歩さんはすごい人です!」グッ
沙織「そ、そうだよ! ゆきぴょんがアイドルじゃなかったら、うちの学校にスカウトしたいぐらいだよ!」グス
真「はは、沙織はおかしなこというなぁ。スカウトされるのはアイドルになる方だよ!」ボロボロ
やよい「沙織さあん!」ダキツキ
主審『試合終了!』
主審『白組、新型38(t)、行動不能』
主審『白組、�号、行動不能』
主審『赤組、M3リー、行動不能』
雪歩「!?」
主審『精密判定装置のない、非公式紅白戦のため、両フラッグ車同時撃破とみなし』
主審『両チーム、引き分けとします!』
最終結果
白組
×イルカさんチーム 新型38(t) フラッグ車
×あんこうチーム �号
○アオイトリチーム ジャンボ
×リュウグウチーム KV−1
×妖精さんチーム コメット
×カメさんチーム ヘッツァー
赤組
×ウサギさんチーム M3リー フラッグ車
○アヒルさんチーム 八九式
×カバさんチーム �突
×カモさんチーム B1bis
×レオポンさんチーム ポルシェティーガー
○アリクイさんチーム 三式
後日、765プロ事務所
ナレーター「試合終了直後、検討をたたえ合う、萩原雪歩と西住みほさん、澤梓さんの3人」
ナレーター「先程まで激しく戦っていた相手でも、たとえ勝負がつかなくても、お互い握手をして礼をします。これがまさに戦車道です」
小鳥「うっ、うっ、感動だわ〜」ウルウル
P「只今、戻りましたー。って、音無さん! またその特番の録画見てるんですか!」
小鳥「だって、すごい迫力だからついつい」ズピー
P「はいティッシュ。実際の現場はもっとすごいんですけどね。音無さんにも見せてあげたかったな」
P「はっ!」ティン
P「音無さんも戦車道やって見ませんか? 最近は年配の女性にも人気なんですよ! 体験教室とかありますから」
小鳥「ねんぱいぃぃぃ?」ゴゴゴゴゴ
P「あ、いや、音無さんは、ワカクテキレイデスヨ」カワイイデスヨ
小鳥「それより雪歩ちゃんのドラマの撮影の方は順調なんですか?」
P「ああ、それならバッチリですよ。やっぱり大洗での体験はよかった」
P「響達も出演できたし、主題歌まで765プロで歌えることになりましたからね」エーンターエーンター
P「何より、雪歩がかなりのびのびと仕事するようになりましたし!」
小鳥「そろそろ、第1話が放送されるんですよね? こっちも楽しみだわ」ロクガシナキャ
P「これから来ますよ、戦車道ブーム! だから音無さんも……」
春香「きゃっ」ドンガラガッシャーン
小鳥「……」
P「戦車を動かせるようになっても、落ち着かない子もいますけどね」ハハ
さらに後日、大洗女子学園艦、みほの部屋、テレビ画面
伊織『あんたたち! そんなこと言ってるとこの学園に居れなくしちゃうから!』
美希『勝手なこと言わないでなの! みほは戦車道しないの!』
貴音『真、横暴すぎます!』
華「会長役の伊織さん、ものすごいはまり役ですね」
沙織「それよりまさかミキミキが私役だなんて、うれしすぎるよ!」ポワーン
麻子「わたしは、我那覇さんがやるそうだが……どうなるんだろう?」
優花里「みなさんはいいですよう。私なんか765プロの人でもないし……戦車見るたびに『ぎゃおおおおん』とか言ってる変な人だし」ガックシ
みほ「あはは」タラー
麻子「でもこのドラマのタイトル『ガールズ&パンツァー』って、なんで英語とドイツ語が混ざってるんだ?」
沙織「細かいことは気にしないの!」
雪歩『ふたりとも、本当は戦車道したいのに、わたしをかばって……』
優花里「本当にこんなやり取りがあったんですか? 西住殿」
みほ「え、えーと」
華「ドラマですから、色々誇張してあるんですよ優花里さん」
優花里「そうでしたか、どうです? 萩原殿の演技は?」
みほ「やっぱりちょっと恥ずかしいかな」///
みほ「でも……。雪歩さんが私の役で……」
雪歩『あのっ! 私っ! 戦車道やりますぅ!』
みほ「本当によかった」
雪歩「戦車道やりますぅ」 完
最後まで読んでいただきありがとうございました
戦車道SS増えないかなぁ?
10:37│萩原雪歩