2013年11月16日
響「そばに、いて」
38.5℃。
医者から帰ってきて、熱を測った。うん、あがっている。
10秒メシを飲んで、薬と水を飲み込む。意識が朦朧とする中で、コップをテーブルに置いた。
医者から帰ってきて、熱を測った。うん、あがっている。
10秒メシを飲んで、薬と水を飲み込む。意識が朦朧とする中で、コップをテーブルに置いた。
パジャマに着替え、あとはベッドに寝るだけだ。
響「……うぅ…………」
熱冷ましシートを貼ってない。氷まくらもない。
喉から手が出るほど、欲しているのに。
SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1364020550
とりあえず、眠ろう。
眠ればなんくるない。自分、普段が完璧すぎて、今はちょっと弱気になっているだけなんだ。
響「…………」
パチッ、と携帯を開く。機種変に行く時間がなくて、ガラケーのままだ。
メールが7件。眠るのも辛いので、メールを読むことにした。
プロデューサー、千早、伊織、春香、貴音、美希、あずささん。
みんな、優しいなー。
響「……『こんなメール読んでるヒマがあったら寝なさい!』なんて、
だったらメール送っちゃヘンだろー、春香ー」
自分の声は誰にも届かずに、ベッドに吸い込まれて消える。
ピンポーン、と呼び鈴が鳴った。
立ち上がる。足がふらついた。ああ、やっぱり熱あるんだなぁって感じのふらつき。
玄関に行くまでに、何度も廊下の壁を触った。
響「はーい……」
ドアを開けると、
春香「やっほー、響ちゃん」
千早「こんにちは」
貴音「響、来ましたよ」
美希「ひーびきっ」
律子「大勢で押しかけてごめんね……」
響「みんな、来てくれたのか」
春香「マスクつけろって条件でね」
春香はコートのポケットからマスクを取り出した。
つけてないじゃないか。
春香「響ちゃん、大丈夫……じゃないだろうね。平気? いや……違うな」
千早「とりあえず、中に入ってもいいかしら?」
響「も、もちろん」
ぞろぞろと、人が入っていく。
一気に増えた人口。ひとりで広すぎたマンションには、ちょうどいい。
美希「響、何か欲しいものない? ほら、寝るの寝るのっ」
響「あっ、じゃあ冷えピタと、氷まくら……」
貴音「でしたら、冷蔵庫の中にあるのでは?」
美希「そうだね。貴音、手伝って!」
貴音「分かりました」
美希と貴音はキッチンへと向かう。
春香「いぬ美ちゃん、響ちゃんすぐに良くなるからねっ」ナデナデ
律子「えーっと……あっ、これを取り替えて」
春香と律子は、家族のみんなの世話をしてくれていた。
千早「ごめんなさい、こんなに大勢で」
響「ううん、すっごく嬉しいぞ」
千早「本当は、事務所のみんなで行きたかったんだけれど……。
仕事をキャンセル出来たのが、このメンバーだけで」
響「きゃ、キャンセルしたの!?」
上半身が勢いで起き上がった。同時に、咳が喉の奥からこみ上げてきた。
千早「ほら……落ち着いて」
響「ご、ごめん」
千早「大丈夫よ、元々ズラせる仕事だったから。春香と私はオフだし」
響「そ、そうなのか……オフなのに、ごめんな」
千早「もう、さっきから謝ってばっかり。……もっと気楽でいいのよ?」
美希「響ーっ、おでこを出すのー」
響「あ、うん」
美希が熱冷ましのあれを手に持っている。
おでこが見えるように髪をかきあげると、冷たい感覚に思わず顔をしかめた。
貴音「響、頭を少しあげてください」
響「わ、わかったぞ」
美希が自分の頭を持って、上へとあげてくれた。
貴音が下に氷まくらを仕込んで、タオルの上に再び寝た。
響「ふぅ……」
美希「これで、ちょっとでも良くなればって思うな」
春香「よい、しょっと……。やっぱり、多すぎたかな」
律子「病人は自分のことだけでも辛いのに、やっぱり5人も押しかけるのはやりすぎよね」
響「大丈夫、自分すっごく嬉しいんだ」
律子「響……顔色悪いわね」
千早「ええ……何か食べてる?」
響「いや……何にも食べられないんだ。さっき10秒メシを食べで、薬は飲んだけど」
美希「熱が下がれば、もっといろんなもの食べられるようになるの」
貴音「それまでの辛抱ですね」
ベッドの横のテーブルを囲む5人を見ると、安心できた。
人がいるって、こんなにもすごいことなんだ。
春香「響ちゃん、アイスとか食べる?」
響「あったら、食べられるかも……」
春香「それじゃあ、私ちょっと買ってくるよ」
律子「春香1人じゃ心配ね、私もついていくわ」
春香「ありがとうございます、律子さん」
律子「えーっと、バニラでいいかしら?」
響「うん……ありがとーだぞ」
律子「それじゃあね」
パタパタと2人の走る音と、ドアが閉まる硬い音。
美希「響、寝ていいんだよ?」
貴音「わたくしたちも、響の具合が少しでも良くなれば帰りますので」
千早「ゆっくり、治して」
響「ありがとう」
おでこの冷たい感じと、みんなの温かい目線。
ああ、東京出てきて、こういうの初めてだなあ。
美希「それで、ハニーが走りだして……」
貴音「ふふっ」
千早「『俺の――に――――』って――――です」
貴音「やはり――――は――――」
声が遠くなる。まぶたもだんだんと重くなって、
みんなの声を子守唄に、寝入った。
……。
…………。
…………っ。
響「っ!」
ガバッ、と起きた。
美希「おはよー、響」
響「お、おはよ……」
美希「ずーっと寝てたの」
響「みんなは?」
美希「隣でぐーすか寝てるよ」
響「……いま、何時ぐらいかな」
美希「夜の」
夜。ああ、もう夕方ですらないのか。
医者に行ったのが昼の2時ぐらいだから…………。
美希「9時40分なの」
響「ええっ!」
美希「はい、薬と水。そろそろ飲む時間だよね?」
響「う、うん……あ、でもごめん美希。何か食べないと飲めないや」
美希「ああ、だったら……春香と律子……さんの買ってきたアイス、食べる?」
響「うん」
立ち上がる。すこし頭は痛いが、さっきほどじゃあない。
後でもう一回、体温を測ってみよう。
春香と千早と貴音と律子……綺麗に横に並んで寝ている。床の上で、痛くないかなぁ。
美希「お待たせしましたー、なの。これ、食べていい?」
美希が出してきたのは、自分にはバニラの大きいカップアイス。
美希の手にはもうひとつ、おそらく美希が食べるようのチョコレートカップアイスが。
響「そうだね、一緒に食べようか」
美希「いただきます、なの」
響「いただきます」
ぱくっ、とアイスを食べる。冷たい感覚が口の中に広がる。
どこかに行ってしまったおでこの冷たさが、口の中に戻ってきたような気がした。
響「おいしいね」
美希「おいしいの」
美希がニコッと笑った。
ああ、なんだかこういうの本当に、たまんないな。
一緒にアイスを食べる相手がいて。薬も持ってきてくれて。
寝ちゃうまでここにいてくれて。
美希「……響?」
響「え?」
美希「なんで泣いてるの? どっか痛いの?」
目の下を触る。なんだか、濡れている。
あれ……自分、泣いてる?
響「自分……泣いてる?」
美希「うん……」
響「なんでだろ…………風邪だからかな」
美希「えっ?」
響「風邪ひいて、みんなここに来てくれたでしょう。
東京来てから、こういうことあんまりなくてさ。だから、嬉しいんだ……っ」
涙が溢れてきた。違うんだ。泣きたいんじゃない。止まれ。止まって。
美希がスプーンをテーブルに置いて、少し微笑んで。
自分を抱きしめた。
響「……っ」
美希「よーし、よし。響、だったら、もっとミキ達と一緒にいればいいの」
響「……え……?」
美希「オフはミキ達と遊ぶの、困ってることがあったら、ミキ達にすぐに言うの」
響「……」
美希「ミキ達、それが迷惑だなんて絶対に思わない。響は大切な仲間だからだよ?」
響「……美希」
美希「ミキだけじゃないよ。春香も千早さんも、貴音も律子……さんも、
事務所のみんなも、おんなじこと考えてるって思うな」
涙が、美希のシャツを濡らしている。
それでも、離れられない。
美希「響、きっと疲れちゃったんだね。
最近おシゴトばっかりで、あんまり時間がなかったし」
響「…………かも、しれない」
美希「だから、今度からは定期的にオフとって、遊びに行くの」
響「……」
美希「ね?」
響「…………うん」
美希「……アイス、溶けちゃうよ。食べよ?」
響「……うん」
美希はすごく優しい。……いや、美希だけじゃない。
自分の周りの人たちは、みんなみんな、とっても優しくて温かい。
春香「…………ふにゅ? ……あ、おはよー、響ちゃん、美希」
響「おはよう」
美希「おはよーなの」
春香「……って、なんで泣いてるの! 響ちゃんっ、春香おねーさんに話してみな!」
響「あはは、同い年だろっ!」
春香「しかもアイス食べてるし! 千早ちゃーん、律子さーん、貴音さーん!
アイスありますよー、アイスー!」
千早「…………うーん」
貴音「アイス……!」
律子「…………はえ、おはよう……」
みんな続々と起き上がってくる。
自分のそばに居て、こうして笑ってくれる。
春香「あーっ! 貴音さん、アイス4つ食べたでしょっ」
貴音「もぐ……わたくしは……もぐ……知りません…………もぐ」
千早「……私のミントカップと、律子のチョコチップですよね?」
律子「もー……響は風邪なんだから、静かに……ふにゅう」
美希「律子さん、眠そうだねぇ」
響「あははっ」
もう、頭の痛さもどこかに飛んでいってしまった。
みんながこうやって居てくれるって、最高だ。
響「みんな」
「?」
響「ありがとう、だぞ!」
翌朝風邪は治ったけれど、貴音がアイスの食べ過ぎて季節外れのインフルエンザになったのは、
また別のお話……だよね?
風邪をひいて、人生初の40.0℃を出したので、SSを書きました。
明治のスーパーカップは風邪の時にも、通常時にもおいしくいただけるアイスです。
お読みいただき、ありがとうございました。お疲れ様でした。
響「……うぅ…………」
熱冷ましシートを貼ってない。氷まくらもない。
喉から手が出るほど、欲しているのに。
SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1364020550
とりあえず、眠ろう。
眠ればなんくるない。自分、普段が完璧すぎて、今はちょっと弱気になっているだけなんだ。
響「…………」
パチッ、と携帯を開く。機種変に行く時間がなくて、ガラケーのままだ。
メールが7件。眠るのも辛いので、メールを読むことにした。
プロデューサー、千早、伊織、春香、貴音、美希、あずささん。
みんな、優しいなー。
響「……『こんなメール読んでるヒマがあったら寝なさい!』なんて、
だったらメール送っちゃヘンだろー、春香ー」
自分の声は誰にも届かずに、ベッドに吸い込まれて消える。
ピンポーン、と呼び鈴が鳴った。
立ち上がる。足がふらついた。ああ、やっぱり熱あるんだなぁって感じのふらつき。
玄関に行くまでに、何度も廊下の壁を触った。
響「はーい……」
ドアを開けると、
春香「やっほー、響ちゃん」
千早「こんにちは」
貴音「響、来ましたよ」
美希「ひーびきっ」
律子「大勢で押しかけてごめんね……」
響「みんな、来てくれたのか」
春香「マスクつけろって条件でね」
春香はコートのポケットからマスクを取り出した。
つけてないじゃないか。
春香「響ちゃん、大丈夫……じゃないだろうね。平気? いや……違うな」
千早「とりあえず、中に入ってもいいかしら?」
響「も、もちろん」
ぞろぞろと、人が入っていく。
一気に増えた人口。ひとりで広すぎたマンションには、ちょうどいい。
美希「響、何か欲しいものない? ほら、寝るの寝るのっ」
響「あっ、じゃあ冷えピタと、氷まくら……」
貴音「でしたら、冷蔵庫の中にあるのでは?」
美希「そうだね。貴音、手伝って!」
貴音「分かりました」
美希と貴音はキッチンへと向かう。
春香「いぬ美ちゃん、響ちゃんすぐに良くなるからねっ」ナデナデ
律子「えーっと……あっ、これを取り替えて」
春香と律子は、家族のみんなの世話をしてくれていた。
千早「ごめんなさい、こんなに大勢で」
響「ううん、すっごく嬉しいぞ」
千早「本当は、事務所のみんなで行きたかったんだけれど……。
仕事をキャンセル出来たのが、このメンバーだけで」
響「きゃ、キャンセルしたの!?」
上半身が勢いで起き上がった。同時に、咳が喉の奥からこみ上げてきた。
千早「ほら……落ち着いて」
響「ご、ごめん」
千早「大丈夫よ、元々ズラせる仕事だったから。春香と私はオフだし」
響「そ、そうなのか……オフなのに、ごめんな」
千早「もう、さっきから謝ってばっかり。……もっと気楽でいいのよ?」
美希「響ーっ、おでこを出すのー」
響「あ、うん」
美希が熱冷ましのあれを手に持っている。
おでこが見えるように髪をかきあげると、冷たい感覚に思わず顔をしかめた。
貴音「響、頭を少しあげてください」
響「わ、わかったぞ」
美希が自分の頭を持って、上へとあげてくれた。
貴音が下に氷まくらを仕込んで、タオルの上に再び寝た。
響「ふぅ……」
美希「これで、ちょっとでも良くなればって思うな」
春香「よい、しょっと……。やっぱり、多すぎたかな」
律子「病人は自分のことだけでも辛いのに、やっぱり5人も押しかけるのはやりすぎよね」
響「大丈夫、自分すっごく嬉しいんだ」
律子「響……顔色悪いわね」
千早「ええ……何か食べてる?」
響「いや……何にも食べられないんだ。さっき10秒メシを食べで、薬は飲んだけど」
美希「熱が下がれば、もっといろんなもの食べられるようになるの」
貴音「それまでの辛抱ですね」
ベッドの横のテーブルを囲む5人を見ると、安心できた。
人がいるって、こんなにもすごいことなんだ。
春香「響ちゃん、アイスとか食べる?」
響「あったら、食べられるかも……」
春香「それじゃあ、私ちょっと買ってくるよ」
律子「春香1人じゃ心配ね、私もついていくわ」
春香「ありがとうございます、律子さん」
律子「えーっと、バニラでいいかしら?」
響「うん……ありがとーだぞ」
律子「それじゃあね」
パタパタと2人の走る音と、ドアが閉まる硬い音。
美希「響、寝ていいんだよ?」
貴音「わたくしたちも、響の具合が少しでも良くなれば帰りますので」
千早「ゆっくり、治して」
響「ありがとう」
おでこの冷たい感じと、みんなの温かい目線。
ああ、東京出てきて、こういうの初めてだなあ。
美希「それで、ハニーが走りだして……」
貴音「ふふっ」
千早「『俺の――に――――』って――――です」
貴音「やはり――――は――――」
声が遠くなる。まぶたもだんだんと重くなって、
みんなの声を子守唄に、寝入った。
……。
…………。
…………っ。
響「っ!」
ガバッ、と起きた。
美希「おはよー、響」
響「お、おはよ……」
美希「ずーっと寝てたの」
響「みんなは?」
美希「隣でぐーすか寝てるよ」
響「……いま、何時ぐらいかな」
美希「夜の」
夜。ああ、もう夕方ですらないのか。
医者に行ったのが昼の2時ぐらいだから…………。
美希「9時40分なの」
響「ええっ!」
美希「はい、薬と水。そろそろ飲む時間だよね?」
響「う、うん……あ、でもごめん美希。何か食べないと飲めないや」
美希「ああ、だったら……春香と律子……さんの買ってきたアイス、食べる?」
響「うん」
立ち上がる。すこし頭は痛いが、さっきほどじゃあない。
後でもう一回、体温を測ってみよう。
春香と千早と貴音と律子……綺麗に横に並んで寝ている。床の上で、痛くないかなぁ。
美希「お待たせしましたー、なの。これ、食べていい?」
美希が出してきたのは、自分にはバニラの大きいカップアイス。
美希の手にはもうひとつ、おそらく美希が食べるようのチョコレートカップアイスが。
響「そうだね、一緒に食べようか」
美希「いただきます、なの」
響「いただきます」
ぱくっ、とアイスを食べる。冷たい感覚が口の中に広がる。
どこかに行ってしまったおでこの冷たさが、口の中に戻ってきたような気がした。
響「おいしいね」
美希「おいしいの」
美希がニコッと笑った。
ああ、なんだかこういうの本当に、たまんないな。
一緒にアイスを食べる相手がいて。薬も持ってきてくれて。
寝ちゃうまでここにいてくれて。
美希「……響?」
響「え?」
美希「なんで泣いてるの? どっか痛いの?」
目の下を触る。なんだか、濡れている。
あれ……自分、泣いてる?
響「自分……泣いてる?」
美希「うん……」
響「なんでだろ…………風邪だからかな」
美希「えっ?」
響「風邪ひいて、みんなここに来てくれたでしょう。
東京来てから、こういうことあんまりなくてさ。だから、嬉しいんだ……っ」
涙が溢れてきた。違うんだ。泣きたいんじゃない。止まれ。止まって。
美希がスプーンをテーブルに置いて、少し微笑んで。
自分を抱きしめた。
響「……っ」
美希「よーし、よし。響、だったら、もっとミキ達と一緒にいればいいの」
響「……え……?」
美希「オフはミキ達と遊ぶの、困ってることがあったら、ミキ達にすぐに言うの」
響「……」
美希「ミキ達、それが迷惑だなんて絶対に思わない。響は大切な仲間だからだよ?」
響「……美希」
美希「ミキだけじゃないよ。春香も千早さんも、貴音も律子……さんも、
事務所のみんなも、おんなじこと考えてるって思うな」
涙が、美希のシャツを濡らしている。
それでも、離れられない。
美希「響、きっと疲れちゃったんだね。
最近おシゴトばっかりで、あんまり時間がなかったし」
響「…………かも、しれない」
美希「だから、今度からは定期的にオフとって、遊びに行くの」
響「……」
美希「ね?」
響「…………うん」
美希「……アイス、溶けちゃうよ。食べよ?」
響「……うん」
美希はすごく優しい。……いや、美希だけじゃない。
自分の周りの人たちは、みんなみんな、とっても優しくて温かい。
春香「…………ふにゅ? ……あ、おはよー、響ちゃん、美希」
響「おはよう」
美希「おはよーなの」
春香「……って、なんで泣いてるの! 響ちゃんっ、春香おねーさんに話してみな!」
響「あはは、同い年だろっ!」
春香「しかもアイス食べてるし! 千早ちゃーん、律子さーん、貴音さーん!
アイスありますよー、アイスー!」
千早「…………うーん」
貴音「アイス……!」
律子「…………はえ、おはよう……」
みんな続々と起き上がってくる。
自分のそばに居て、こうして笑ってくれる。
春香「あーっ! 貴音さん、アイス4つ食べたでしょっ」
貴音「もぐ……わたくしは……もぐ……知りません…………もぐ」
千早「……私のミントカップと、律子のチョコチップですよね?」
律子「もー……響は風邪なんだから、静かに……ふにゅう」
美希「律子さん、眠そうだねぇ」
響「あははっ」
もう、頭の痛さもどこかに飛んでいってしまった。
みんながこうやって居てくれるって、最高だ。
響「みんな」
「?」
響「ありがとう、だぞ!」
翌朝風邪は治ったけれど、貴音がアイスの食べ過ぎて季節外れのインフルエンザになったのは、
また別のお話……だよね?
風邪をひいて、人生初の40.0℃を出したので、SSを書きました。
明治のスーパーカップは風邪の時にも、通常時にもおいしくいただけるアイスです。
お読みいただき、ありがとうございました。お疲れ様でした。
08:22│我那覇響