2013年11月24日

P「等価交換?」千早「はい」

P「どういうことだ?」

千早「まずはプロデューサーが私に何か持ち物を渡します」


P「はい」

千早「そうすると同等の価値の物を私の持ち物を差し上げます」

P「お前は事務所で何を言っているんだ。音無さんも何か言ってあげてくださいよ」

小鳥「私も混ぜてください
  (面白そうですしやってみたらどうですか?息抜きにもなりそうですし)」

P「多分、逆ですよ」

千早「とにかく!今日中に何かください」

P「……わかった、考えておく」

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P(とは言え、突然何かを渡せと言われても。欲しいものもないしなぁ。変なの渡して怒らせてしまうのも……)

春香「おはようございまーす。プロデューサーさん、クッキー作ってきました!」

P「ああ、おはよう春香。いつもありがとう(そうか、とりあえずお菓子で様子を見てみよう)」

春香「あれ?何か考え事してます?」

P「ははは。春香には敵わないなぁ。じゃあ、聞きたい事があるんだが女の子が受け取って嬉しいお菓子とかあるかな」

春香「嬉しいお菓子ですか……?私だったらケーキが嬉しいかなぁ」

P「ありがとう。参考にするよ」

春香「……あれ?もしかして誰かにプレゼントするんですか?」

P「ああ、千早が珍しくねだってきてな。最近頑張っているし、ご褒美も兼ねてな」

春香「へ、へぇー。そうだ!良かったら美味しいケーキのお店知ってますから案内しますよ!まだ、収録まで時間ありますし!」

P「おお、心強いな。じゃあ、収録に行く前にでも寄っていくか」

春香「プロデューサーさん!このお店は生チョコケーキとモンブランが凄く美味しいんですよ!」

P「ほう。なるほど。ちなみに春香は何が好きなんだ?」

春香「私はショートケーキです!」

P「なるほど、普通だな」

春香「のワの」

P、ケーキを14個購入

P「……結構高いんだな」

春香「あ、あの!もし食費とか困るようだったらいつでも言ってください!プロデューサーさんの為にお弁当作ってきます!」

P「ありがとう、春香。もしそうなったら頼らせて貰うよ」ナデナデ

春香「……えへへ。ちゃんと言ってくださいね!約束ですよ」

P「ああ、アドバイスありがとう。収録頑張ってくれ。何かトラブルが起きたら電話してくれ」

春香「はい!任せてください」
P「さて……とりあえず、ケーキを冷蔵庫に入れてと」

亜美「んっふっふ→。何やら兄ちゃんが怪しい動きをしてますな、真美隊員」

真美「んっふっふ→。どうやらあの袋の中身はケーキのようですな、亜美隊員」

P「おお、亜美と真美か。皆の分買ってあるから、一個好きなのを食べてくれ」

亜美真美「やったー!兄ちゃん大好きー!」

P「はは、喜んで貰えて何よりだよ。いつも頑張ってくれてるからな。音無さんも今食べますか?」

小鳥「そうですね、せっかくだし頂いちゃおうかしら?」

P「じゃあ、一緒にコーヒーも入れますね」

残りケーキ11個

真「おっはよーございまーす!」

雪歩「おはようございますぅ」

P「おお、おはよう二人とも。ケーキ買ってあるから一個ずつ好きなの食べてくれ」

真「やーりぃ!丁度甘いものが食べたかったんです!ありがとうございます、プロデューサー!」

雪歩「それじゃあ、お茶入れてきますぅ」

残りケーキ9個

真「それじゃあ、僕はテレビ局に行ってきます!」

P「おお、頑張ってくれ。亜美と真美もそろそろ時間だぞー」

亜美「あっ!ホントだ!急がなきゃまずいっしょ!」

P「準備できたら下に下りてきてくれ。車を出しておく。そうだ、音無さん。誰か来たらケーキの事教えてやってくれませんか?」

小鳥「えぇ、わかりました。気をつけて行ってきて下さいね」

P「よーし、ついたぞー」

亜美「兄ちゃん……ここは亜美達に任せて先に事務所に戻っていてくれ」

真美「なに……収録程度で手間取る我々ではない」

P「くっ、約束だぞ!必ず生きて事務所に帰るんだ!」

真美「当然!主役の我々が居なければ事務所が盛り上がらないからな!」

P「って、悪乗りはこの辺にしてそろそろ行くぞ。ここのディレクターさんに挨拶しなきゃならんから、すぐには戻らないし」

亜美「じゃあ、亜美達のせくち→ぼでぃ→で兄ちゃんを相[ピーーー]るしかないっしょ!」

P「相殺じゃなくて悩殺な。打ち消してどうする。しかも今日は芸人とのトーク番組だからせくちーぼでぃーを見るシーンはないぞ」

真美「なんだぁー。じゃあ代わりに、うまく収録終わったらご褒美欲しいな!」

亜美「あ、亜美も亜美も!」

P「わかったわかった。考えておくよ」
P(とは言えいつもお世話になっているから、無難に挨拶が完了して収録も問題なかった……。ん?あれは……)

P「こんなところで何をしているんですか、あずささん」

あずさ「あら〜?オフだったので少し散歩をと思いまして。気付いたらこんな所に」

P(あずささんの家からはかなり距離があるが……いや、いつもの事だ。気にするだけ無駄だろう)

P「これから事務所に戻るんですが、良かったら乗っていきますか?」

あずさ「あらあら〜。それは助かります。よろしくお願いしますね」

P「そうそう、今朝ケーキ買ってきたんですが、事務所についてから食べますか?」

あずさ「ケーキ……。でも、確か明後日に水着のモデル……」

P「大丈夫ですよ、あずささん。ケーキくらいじゃ変わりませんって。それにあずささんは綺麗ですから、少しくらい……いや、今言いかけたのはプロデューサーとして言っちゃいけないですね。すみません」

あずさ「いえいえ〜。でも、綺麗って……。うふふ、せっかく買って頂いたみたいですし、食べちゃおうかしら?」

P「えぇ。そうしていただけると俺も嬉しいです」

P「ただいまー」

あずさ「お疲れ様です〜」

小鳥「おかえりなさい、プロデューサーさん、あずささん」

律子「お疲れ様です、プロデューサー殿、あずささん。……ってなんであずささんが?今日はオフだったはずでは」

P「おお、律子もお疲れ。帰りに見かけたから拾って来たんだ」

あずさ「うふふ。拾われちゃいました」

P「そういえば、伊織と美希の泊りがけの取材はどうだった?」

律子「問題ありませんでしたよ。二人とも車でぐっすり寝てましたけど。予定も空けておきましたし、もう二人とも帰しました」

P「おう、律子もあまり無理するなよ。そう言えばケーキは食べたか?」

律子「ええ。三人で頂きました。凄く美味しかったですよ。ありがとうございます」

雪歩「おかえりなさい、プロデューサー、あずささん。お茶入れておきました」

P「ああ、わざわざありがとう」

あずさ「ありがとう、雪歩ちゃん。ケーキと一緒に頂こうかしら?」

残りケーキ5個

亜美「じゃあ、亜美達のせくち→ぼでぃ→で兄ちゃんを相[ピーーー]るしかないっしょ!」



亜美「じゃあ、亜美達のせくち→ぼでぃ→で兄ちゃんを相殺するしかないっしょ!」

響「はいさーい!」

P「はいさーい、響!調子良さそうだな」

響「自分、完璧だからな!体調管理もバッチリさー!」

P「よし、じゃあ完璧な響にケーキを食べる権利をやろう」

響「ホントか!?自分嬉しいぞ!」

貴音「あなた様、けぇきはどこですか?」

P「うおっと、貴音居たのか、お疲れ」

貴音「お疲れ様です、あなた様。して、けぇきは?」

P「ああ、冷蔵庫に入っているから、一個ずつ食べていいぞ」

雪歩「私、お茶入れてきますぅ」

残りケーキ3個

やよい「うっうー!おつかれさまでーす!」

春香「ただいま戻りましたー」

P「お、二人ともお疲れ。ん?やよいは今日オフじゃなかったか?」

やよい「えへへ〜。実はこの近所のスーパーでもやしの特売があって……せっかくだし事務所にも顔を出そうかなーって」

春香「で、事務所前で丁度会ったんですよ」

P「なるほど。タイミングがいいな」

春香「そうですね!」

やよい「?」

P「実はケーキを買っていてな。せっかくだし春香と一緒に食べてくれ」

やよい「ホントですか!?……あ、でもでもやっぱり悪いかなーって」

P「いや、もう買ってしまったし……いつも頑張ってくれているやよいのご褒美とでも思って受け取ってくれ」

やよい「……わかりました!ありがとうございますっ」

P(やよい可愛い)

残りケーキ1個

P「おーい、そろそろ暗くなってきたし用事ないなら帰宅してくれ」

アイドル「はーい」

P(千早の収録は今日は遅くまでかかる。今朝の行動から多分事務所には寄るだろうから書類まとめるついでに少し待とう)

律子「じゃあ、私は家の遠い子は送って行きますね」

P「おう、事務処理はやっておくから律子もそのまま帰ってくれ。泊りがけで疲れているだろう」

律子「助かります、プロデューサー殿。では、また明日に」

小鳥「そう言えば千早ちゃんの朝の件、少し気になりますね」

P「そうですね。余りに重たい物だと何が来るかわからないから、ケーキで様子を見ようかと」

小鳥「ふふ、皆に配ってたからヤキモチ焼いちゃうんじゃないかしら?」

P「そんなまさか」

千早「戻りました」

P「おお、遅くまでお疲れ千早」

千早「プロデューサーこそ……」

小鳥「千早ちゃん、プロデューサーさんが等価交換の為にケーキ買ってくれたわよ」

千早「本当ですか?」

P「あぁ、本当だよ。冷蔵庫に入っているから食べてくれ」

千早「はい」

P(何か心なしか残念なような雰囲気が……気のせいかな)

残りケーキ0個

千早「ケーキご馳走様でした、プロデューサー」

P「ああ、喜んで貰えて何よりだよ」

千早「それで今日は私の家で晩御飯を食べてください」

P「……ん?」

千早「忘れたんですか。等価交換ですよ。プロデューサーは美味しいお菓子をご馳走してくれた。ここまではいいですか?」

P「ああ」

千早「だったら、同価値として美味しい物をプロデューサーに食べて貰うというのが今回の等価交換です」

P「おいおい、馬鹿な事を言わないでくれ。そんな理由でアイドルの家に上がれるか」

千早「私は一向に構いませんが」

P「いや、構って下さい。そして、音無さんはGOサイン出さないで下さい」

千早「……どうしても家に来ないんですか?」

P「どうしてもだ」

千早「わかりました。じゃあ、プロデューサーの家に行きます」

P「おい、どうしてそうなる。晩御飯を諦めろと言っている」

千早「いえ、諦めるとかではなくて真理です。私の愛情が詰まった料理を食べなければなりません」

P「真理でも駄目な物は駄目だ」

千早「……食べなければ大変な事が起こります」

P「ほう。具体的に何が起こるんだ?」

千早「プロデューサーの自宅に私が強引に侵入します」

P「……確認するがどうやって入るつもりだ?」

千早「こちらの合鍵を使います」

P「」

千早「プロデューサー?どうかしましたか?」

P「あ……いや、少しショックな事があってだな。すまん、千早。その鍵貰えるか」

千早「等価交換でなければ受け付けられません」

P「じゃあ、何を渡せばその鍵を渡して貰える?」

千早「その前に私の作った晩御飯を食べないと交換できません」

P「……はぁ、わかった。じゃあ、最初言っていた通り千早の家に行こう」

千早「ありがとうございます、プロデューサー」

P「音無さん、じゃあ俺は上がりますね」

小鳥「お疲れ様です。プロデューサーさん。頑張ってください!」

P「……はぁ」

P「お邪魔します……」

千早「ゆっくりしていってください」

P「ゆっくりも何も……まぁいい。じゃあ、ご飯頼むよ」

千早「この言い方夫婦みたいでいいですね」

P(笑顔なのに目がマジだぞ、千早)

千早「では、カレーを作ってきます」

P「ああ、頼む」

チーン!

P「ん?レンジ使ったのか……?」

千早「できました」

P「はやっ!って……レトルトカレー!?」

千早「?」

P「何か変な所でも?みたいに首をかしげないでくれ。愛情たっぷりってどう込めたんだ……」

千早「こう……レンジの中にあるカレーに美味しくな〜れ美味しくな〜れって言いました」

P(ちょっと可愛いと思ってしまった)

千早「とにかく食べてください」

P「あぁ……そうだったな。頂きます」

千早「どうぞ」

P「おぉ、旨いな」

千早「えぇ、これでも料理は得意なので」

P「いや、レトルトカレーは料理とは言わないぞ」

千早「まあ、なんでも、いいですけれど。それより等価交換についてですが」

P「ん?ああ、続けたいのか」

千早「えぇ。誰かさんが皆に配ったケーキを等価交換に持ち出した時は私も、しかしてただのアイドルなのかなと思ってしまいましたが」

P「ん?いや、ただのプロデューサーとただのアイドルじゃないのか……?いや、千早は売れっ子アイドルだからただのではないのだけども」

千早「そんなグラマーで美人な売れっ子アイドルだなんて」

P「いや、そこまでは言っていない」

千早「で、次は何を等価交換しますか?」

P「そうだな、じゃあ俺の家の鍵をくれないか?」

千早「ではプロデューサーの今着ているワイシャツとパンツを下さい」

P「……ちょっと待て。自分の担当アイドルにワイシャツとパンツを渡すプロデューサーってどうなんだ……」

千早「今渡すとプロデューサーは寒空の下でノーパンノーワイシャツで帰る事になりますね」

P「そうなるな」

千早「良かったら泊まっていきますか?」

P「いや、それはない」

千早「そうですか」

P(落ち込んでしまったが……流石に泊まるのはなぁ)

P「じゃあ、明日も早いし今日は帰るよ」

千早「……わかりました。明日も何か等価交換考えておいて下さいね」

P(まだ続けるのか)

千早「では、おやすみなさい、プロデューサー」

P「ああ、おやすみ」

P「うーん、千早の件が決まらないまま朝になってしまった。がっかりさせてコンディションに影響させるのも困るしなぁ」

アオイートリー

P「お、千早からメールか」

件名:おはようございます、プロデューサー

本文:プロデューサー、突然ですけど半年前に私が収録で失敗した時優しく頭を撫でてくれた事を覚えてますか?

   私はあの時のプロデューサーの手の温もりをしっかり覚えています。

   あずささんではありませんけど、その温もりと同時に運命を感じました。

   やっぱり自分の事をよく理解してくれるプロデューサーはやはり大切な存在だと思っています。

   もちろん、私もプロデューサーを大切にしていきたいと思っています。

   昨日の「等価交換」ですけれど……実はプロデューサーに喜んで貰いたかっただけなんです。

   でも結果的にプロデューサーはやっぱり困っていたんですね。

   なので「等価交換」はもういいです。

   今日からはいつもと変わらず接してくれると嬉しいです。

P「健気というか、ひたむきというか、何よりも……朝から重たいよ、千早……」

P「おはようございます」

小鳥「あら、早いですね、プロデューサーさん」

P「えぇ。昨日は少し早めに上がりましたからね。そう言えば聞きたいことがあるのですが」

小鳥「はい?なんでしょう?」

P「実は千早が家の合鍵を持っていたんですが、何で持ってるか知りませんか?」

小鳥「え?確か皆持ってますよ。はいコレです」

P「えっ」

小鳥「えっ」

P「……うん、とりあえず返して貰っていいですか?」

小鳥「わかりました。どうぞ、プロデューサーさん」

P(やけに物分りがいいな……)

千早「おはようございます」

P「おはよう千早」

千早「プロデューサー……えっと……」

P「ん?何かあったのか?困った事があったら気軽にいっていいんだぞ」

千早「……笑わないって約束してくれます?」

P「わかった。約束しよう」

千早「実はですね、愛妻弁当を作ってきました」

P「ちょっと待て。弁当は嬉しいんだが、俺は結婚していない」

千早「食べて……くれないんですか?」

P(涙目で上目遣いは反則だなー)

P「食べるよ。ありがとう、嬉しいよ千早」

P(昼になって弁当を開けてみると白米と缶詰の中身や惣菜しか入ってなかった。料理ができなくて購入した物をせっせと弁当箱に詰める千早の姿を想像したら、和んでしまった)

小鳥「可愛いですねぇ、千早ちゃんのお弁当」

P「えぇ、全くですね。惣菜でも中々美味しいですし」

千早「ただいま戻りました」

P「おお、千早。今弁当食べてるけど美味しいぞ。ありがとなー」

千早「いえ、そんな。喜んで貰えて何よりです。もう少しちゃんとした物が作れればいいんですけど……」

P「千早の気持ちはこもってるから大丈夫だよ」ナデナデ

千早「あ、その、ありがとうございます。明日もまた作ってきていいですか?」

P「嬉しいけど……食費とか馬鹿にならないんじゃないか?」

千早「いえ、料理の練習にもなりますし……その、是非お願いします」

P「そうか、そこまで言われちゃ仕方ないな。頼むよ」

千早「それでですね」

P「ん?」

千早「今日プロデューサーの家に行ってもいいですか?」

P「話の流れがつかめない」

千早「今度はプロデューサーの家でご飯を作りたいんです!」

P「ははは、ダメに決まっているじゃないか」

千早「……わかりました」

P(おや、昨日とは違ってあっさり引き下がったな。等価交換の件もあるし自重してるのかな)

千早「それじゃあ、私はこの後予定もないので上がりますね。家でやらなきゃならない事もできましたので」

P「おぉ、そうか。お疲れ千早」

小鳥「好かれてますね、プロデューサーさん」

P「あはは、プロデューサーとしてですけどね」

小鳥「……本当にそう思ってます?」

P「言わないで下さい」

小鳥「うふふ、ヤキモチで意地悪しちゃいました」

P「まったく……早く書類片付けないと律子に怒られますよ」

小鳥「それもそうですね」

P「……」

小鳥「……」

P「んー、これでよしと。思ったより早く終わったな。音無さん、何か手伝える事ありますか?」

小鳥「こっちももう終わるので大丈夫ですよ」

P「そして、家の前にきたんだが……何故か部屋の電気がついている。むしろ空き巣だったらいいなぁと思ってしまう俺がいる」

千早「おかえりなさい、プロデューサー」

P「ああ、ただいま千早。後、ここは俺の家だから」

千早「えぇ、知っていますが……」

P「何かおかしなことでも?みたいな表情はやめてくれ。俺は多分正常だ」

千早「玄関前でやり取りしてても寒いでしょうし、とりあえず中で話しましょう」

P「ソウダネ」

千早「今日はお鍋ですよ」

P「頑張ったから褒めてみたいな笑顔で見ないでくれ」

P「でだ、どこから突っ込めばいいんだろうか」

千早「何か変な所ありましたか?」

P「そうだなぁ、まずはなんで俺の家に来てるのかな?断ったはずだが」

千早「そんなことですか。プロデューサーの家で料理がダメだと言われたので、私の家で料理を作って持ってきました」

P「そういうことじゃないんだよ……家に来るなって言ったんだよ……」

千早「もしかして……迷惑でしたか?」

P「いやあのね?料理を食べさせてくれる事は嬉しいんだけど。千早、家本来誰もいないのに誰か居たらどう思う?」

千早「知らない人なら怖いです」

P「そうだろう。春香がいてもびっくりするんじゃないか?」

千早「ええ、少し驚くと思います」

P「千早の家に本来いないはずの俺がいてもびっくりするだろう」

千早「玄関の扉の鍵をかけてチェーンもかけて、その後に喜びの抱擁を行います」

P「なにそれこわい。そして話が進まない」

P「……鍋うまいな」

千早「春香に少し教えて貰いながら作りました。後、ちゃんと美味しくな〜れって言いました」

P「うん、その気持ちは嬉しいよ」

千早「そういえば【逆の】等価交換しませんか?」

P「逆?」

千早「えぇ、私の物を差し上げますのでプロデューサーも同価値の物を頂けないでしょうか」

P「ちなみに俺に何を渡す気なんだ?」

千早「私の処女を差し上げますので、プロデューサーの童貞を下さい」

P「っ!ゲホッ!……鍋が変なところに入った」

千早「大丈夫ですか?プロデューサー」

P「なんだろう、こうして優しく背中をさすってくれる千早と数秒前の意味不明な発言をした千早を同一人物だと思いたくない」

千早「というわけで等価交換をお願いできませんか」

P「落ち着け、千早の言っている事は要約すると性行為だ」

千早「!?」

P「どうしてバレたんだみたいな表情はやめてくれ。まさかとは思うが俺を馬鹿にしてないか?」

千早「いえ、そんなことはありませんが……」

P「とにかくだ。千早はアイドルでスキャンダルはまずい」

千早「安心してください。ここは隠しカメラも盗聴器も事務所の皆の物しかありませんよ」

P「あるのかよ!安心できねぇよ!ていうか、事務所の皆って少なくとも千早除いても13個以上あるってことじゃないか!」

千早「私の処女とプロデューサーの童貞を交換して頂ければ、サービスで取り外しますよ(私の分以外は)」

P「外して欲しいけどその交換には応じないからな」

千早「……」

P(千早の目がどんどん濁っていっているんだが)

千早「……食後のお茶を汲んできます」

P「あ、あぁ、頼む」

P(俺はこの時こっそり台所を覗いた。そこにはお茶の中に白い粉を入れている千早の姿があった)

千早「できました」

P「ありがとう……(滅茶苦茶お茶を凝視している。正直嫌な予感しかしない)」

千早「飲まないんですか?」

P「実は猫舌でな、冷めるのを少し待っているんだ」

千早「そうですか」

P(どうしよう)

千早「流石にもう冷めたと思いますけど」

P(……言い負かして千早に飲ませる事はできるかもしれないが……明らかに危なそうな物を飲ませるプロデューサーってのもどうなんだろうな……)

千早「プロデューサー?」

P「あぁ(飲むか……)」ゴクリ

P(あれ?なんともない?)

千早「どうでした?」

P「ああ、美味しかったよ、ありがとう(一体なんだったんだ……?)」

千早「ところでプロデューサーは好きな地方とか国はありますか?」

P「そうだなぁ。この間の収録ではバタバタしてあまりゆっくりできなかったけど、ハワイの雰囲気は好きだな」

千早「ハワイですね、わかりました」

P(日常会話なのに千早の目はまだ濁っている。一体なんだ……)

P「あれ……何か妙に眠くなってきた」

千早「そうですか?無理しないで大丈夫ですよ。食べ終わった食器は私が片付けます」

P「いや、もう帰ってくれ。流石に千早を残して寝るわけには行かないし」

千早「いえ、いつもお世話になっているプロデューサーの為に何かしたいんですよ」

P「うぅ……わかった、少し寝るから。一通り終わったら帰ってくれ」

千早「ええ、善処します」

P「ここにきて実現する気の無い政治家の言葉を出すのはどうかと思うぞ」

千早「大丈夫です。安心してください」

P「わかった。じゃあ、少し寝るからまた明日な」

千早「はい。ま た あ し た」

P「俺は白い粉の事もあって何らかの異変は覚悟していた。だが……」

千早「くー……zzz」

P「見知らぬ部屋に移動していて、その上裸の千早がいる事は予想していなかった。しかも俺まで裸だし」

P「うん、贔屓目に見なくても千早は綺麗だと思う。でもそれよりも、状況が状況過ぎて劣情が沸かない」

千早「ふぁ……おはようございます」

P「おはよう千早。とりあえず服を着てくれ。後俺の服はどこだ」

千早「着たままの方が興奮するんですか?」

P「何を言っているんだお前は。とりあえず、もういいよ……。ここはどこだ?」

千早「ハワイですけど?」

P「俺のパスポート有効期限切れてるから外国に入れないんですけど」

千早「不法入国ですね」

P「あのですね、なんかライブ成功した時みたいな凄い笑顔でそんな言葉言わないで下さい」

千早「ヤシの木と青い空が気持ちいいですね」

P「感傷に浸るのはもう止めないけど、とりあえず服はどこだ?」

千早「教えません」

P「実は俺、服を着たままプレイする方が興奮するんだ」

千早「隣の部屋のクローゼットに入っています」

P「じゃあ、ちょっと着てくる」

千早「すぐ戻ってきてくださいね」

P「千早も着ておけよ。その方が興奮するから」

千早「はい!わかりました!」

P(扱い方がわかった)

P「さて……服は着たがどうしたものか」

千早「遅いですプロデューサー。15秒も待ったのに全然来てくれませんでした」

P「千早、15秒じゃ流石に全部は着れないよ。後扉を思いっきり叩くのやめて。怖いから」

千早「じゃあ、早く出てきてください!」

P「ああ、今出るから……って、どうして下着だけなの」

千早「あの……プロデューサーには私の見えない部分を知って貰いたくて」

P「俯いて可愛く言っても今この状況は異常だからね。カレンダーみあたらなかったけど、俺が眠ってからどのくらい経ったかわかるか?」

千早「大体12時間くらいかと。気持ちよさそうに眠ってましたから」

P「じゃあ、どうやってハワイに俺を連れてきたのかな?」

千早「水瀬さんにプロデューサーのワイシャツあげたら、ジェット機を貸してくれました」

P「俺のワイシャツでジェット機が貸してくれるのは知らなかったな」

千早「ちなみにもうジェット機ありません」

P「」

P「……これからどうするかは今から考えるとして、どうしてこんなことをしたんだ?」

千早「プロデューサー、心当たりがありませんか?」

P「……ああ、全く無いな」

千早「だって……私と等価交換する時には春香に相談してあまつさえ頭まで撫でてました。他にも亜美と真美には兄ちゃん大好き!って言わせたり、小鳥さんと楽しげに話していたり、萩原さんのお茶を美味しそうに飲んだりしてました」

P「なんで知っているかは、この際置いておこう……。それが何か……まずいのか?(千早の目が怖い)」

千早「プロデューサーは私の気持ちに気付いていながらメールの返信をしてくれなかったり、他の女と見せ付けるようにイチャイチャしたりするんです。私、そんなに心が広くありません。本当は等価交換なんてどうでもよかった。プロデューサーの物を私のものにして、私の物をプロデューサーの物にしてそれを永遠に循環させる。そして、プロデューサーには私だけを見てほしい、私だけを撫でて欲しい、私が作ったご飯だけを食べて欲しい、私とだけ話して欲しい、私の声だけ聞いて欲しい、私だけの傍に居て欲しい、私が私の私と私に私私私……」

P(超怖ええええええええ!!!顔は笑ってるのに目は笑ってない!!!)

P「お、落ち着いてくれ、千早!とりあえず冷静になって話そう!」

千早「何を言っているんですかプロデューサー?私は落ち着いていますよ」

P「じゃあ、その手に持っている物を何処かに置いてくれ!」

千早「だって、この包丁がなかったらプロデューサーは何処かへ行ってしまいます。逃がさない逃がさない逃がさない」

P「ひっ」

P(俺はその後の事はよく覚えていない。ただ今わかる事は……)

千早「プロ……あなた、今日はいい天気です。車椅子を押しますので、少し散歩にいきましょう」

P「ああ、そうだな。いつもありがとう、千早」

千早「いえ、あなたと一緒に居られる事が私にとっての幸せなんです。困った事があったらいつでも言って下さい」

P「そうか……」

P(足が動かなくても……こうして静かな場所に住み、隣で微笑んでいる千早を見ていると今の生活も幸せなんじゃないかと思っている俺が居るという事だ)

千早「大好きです、あなた」

P「あぁ、俺も……千早の事が好きだよ」



終わり
>>56

ありがとうございます。

アイマスのヤンデレとかホラーが増えて欲しくて書きました。

楽しんでもらえたら幸いです。
>>58

やよいに言われたら従う以外ないので、近日中に構想まとめて書きます(`・ω・´)

00:30│如月千早 
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