2013年11月29日
モバP「ウサコちゃんが行方不明?」
未央「そうそう、亜里沙さんがいつもハメてる右手のアレ」
P「一体どこで……」
未央「トイレに入る前に、お手洗いにそのまま置き忘れちゃったみたいで」
P「一体どこで……」
未央「トイレに入る前に、お手洗いにそのまま置き忘れちゃったみたいで」
P「気がついて戻った時には失くしていた、と。亜里沙さんは?」
未央「えっと、私の後ろに……いるんだけど」
P「えっ?」
亜里沙「………」
SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1362128370
P「あ、亜里沙さん?」
亜里沙「………」
未央「あ、ちょっと待ってねプロデューサー」
亜里沙「………」ボソボソ
未央「ふんふん……ウサコちゃん一緒に探してくれませんか、だって」
P「そ、それは構いませんけど、一体どうしたんです?」
未央「どうもウサコちゃんが手元にないと、性格が変わっちゃうみたい」
P「マジでか」
亜里沙「………」ボソボソ
未央「ウサコちゃんは、亜里沙さんの半身みたいなものらしくて」
未央「右手に何か握ってないと落ち着かないんだって。現にほら、私の手握りっぱなしだし」
P「だから未央の後ろから離れられないのか」
未央「さっきトイレで会った時は一人だったんだけど、そりゃもうものすごい形相で……」
P「……もしかして、未央がトイレに来るまで出られなかったんですか?」
亜里沙「………」モジモジ
亜里沙「………」ボソボソ
未央「えっと……亜里沙さんと入れ替わりに、トイレから出た子がいるんだって」
未央「私の勘じゃ、多分その子が持っていったはず!」
P「なるほどな」
未央「それでね、私の方は皆に色々聞き回って探してみるから。プロデューサーはその間……」パッ
P「ん?」
ギュッ
未央「亜里沙さんの事、頼んだよ〜!」タタタ
P「えっ」
P「お、おい!ちょっと待て、未央!」ダッ
ガクンッ
P「あぐっ!」ビターン
亜里沙「………」
P「えっ……あ、俺の手……」
ギュウウウウウ
P「(ぐっ!も、ものすごい握力だ……!)」
P「あ、亜里沙さん。手、離してくれませんか」
亜里沙「………」フルフル
P「……亜里沙さん?手を……」
亜里沙「………」
亜里沙「………」ポロポロ
P「は、離しません!離しませんから泣かないでください!!」
亜里沙「………」グスッ
P「参ったなぁ」
亜里沙「………」ビクビク
P「(すごい怯えてるぞ……目も泳いでるし)」
P「(しかしウサコ……あの人形がいないだけでこれってのは、ちょっと問題じゃ)」
グゥ〜
P「そういや昼飯、まだだったなぁ。弁当、弁当……」ゴソゴソ
亜里沙「………」
P「……あっ」
P「(し、しまった……今利き手は亜里沙さんに塞がれてた)」
P「……えぇい、ままよ!」ザクザク
ボロボロ
P「げぇっ!コロッケが粉微塵に……クソッ!」
亜里沙「………」
亜里沙「………」ボソボソ
P「……えっ?私がお箸持ちます?」
P「い、いや、そこまでされなくても……あ、ちょっと!」
亜里沙「………」スッ
P「うっ……わ、分かりましたよ」
P「(亜里沙さんにこう、食べさせてもらうのは……ちょっと恥ずかしいな)」モグモグ
P「(しかし、こんなトコ誰かに見られたらどうなるか……)」
奈緒「プロデューサー、いるー?昼、まだ食べてなかったらさ、一緒に……」
P「あ、奈緒」モグモグ
奈緒「」
P「よ、よう。これにはな、ふかーい訳が……」
亜里沙「………」スッ
P「あ、亜里沙さん、ちょっと待っ……むぐっ」
奈緒「ふーん……そっか、もう食べてたんだな。邪魔して悪かったよ」
P「お、おい奈緒!ちょっ」ムグムグ
奈緒「あ、べ、別に気にすんなよ!こっちの分は、加蓮にでも渡しとくからさっ!」ダダダ
P「(参ったな。完全に誤解してたぞ、ありゃ)」
亜里沙「……♪」スッ
P「……楽しんでません?」
P「ふぅ、食った食った」
亜里沙「………」
P「……さて」スクッ
亜里沙「………」スクッ
P「……亜里沙さんはついてきちゃダメです」テクテク
亜里沙「………」テクテク
P「いや、あの、俺トイレなんですって。こればっかりはダメですって」
P「ほら、トイレの前まで来ましたから!もう手を離してください!」
亜里沙「………」フルフル
P「お願いですから!このままだと俺が用を足せないんですって!」
ギュウウウウウ
P「いてててててっ!ちょっと、ホント勘弁してくださ……」
凛「……プロデューサー」
P「げっ」
凛「………」
P「あ、凛、いや、これはだな、その」
凛「トイレに連れ込んで何するつもりだったの?」
P「ち、違っ!俺はトイレに入りたいのに、亜里沙さんが手を離してくれないんだよ!」
亜里沙「………」グスッ
凛「……トイレでそーゆーことするのは良くないと思う」
P「いやいやいやいや、誤解だ誤解!一体何考えてるんだ!!」
凛「プロデューサーと一緒にお昼、食べようかなって思ってた。ついさっきまで」
P「お、お前もか、凛……」
凛「でも忙しいみたいだから、他を当たるね。どーぞ、ごゆっくり」スタスタ
P「待ってくれ!話を……!」
P「クソッ……このままじゃ、亜里沙さんと一緒じゃトイレにすら満足に行けないぞ」
P「小の方だから何とか我慢できるが、これで大が来たらひとたまりも……」
亜里沙「………」ボソボソ
P「私はまだ大丈夫ですって、それ何のフォローにもなってませんよ」
P「いいですか?あんな人形がなくたって普通に生活出来なきゃいけないんです、亜里沙さん」
亜里沙「………」フルフル
P「そんなの無理だって?無理だと思うから無理なんです!」バンッ
亜里沙「」ビクッ
P「亜里沙さんの魅力はあの人形なんかじゃありません、亜里沙さん自身にあるんですから」
亜里沙「………」
P「人形に縛られないで、もっと自分に自信を持ってですね……」
未央「プロデューサー!大変だよ、プロデューサー!!」タタタ
P「やっと帰ってきたか。どうした?」
未央「う、ウサコちゃん、見つけたんだけど……ちょっと来て!」
P「は?」
未央「いいから早く!」
〜Live会場〜
みく「や、やられたにゃ〜」ガクッ
幸子「い、いくら可愛いボクでも、出番がこれだけなんて到底許されるはず……はぅっ」ガクッ
P「なんてこった、関東の名だたるエリアボス達が、たった一人のアイドルに一掃されているだと……!」
未央「いや、それがさぁ……」
美羽「うぷぷぷ……弱い、弱過ぎるウサ〜」
P「美羽!?」
亜里沙「ぁ……」
P「美羽、お前何でこんな事を……」
美羽「契約通りウサ。ウサコはウサコのやり方で、美羽をトップアイドルに導くウサー」
P「はぁ?」
未央「ホラ、あれ見て!美羽の右手!」
P「右手?……あ、あれは、亜里沙さんの人形?」
美羽「人形じゃないウサ!ちゃんとウサコちゃんと呼べウサ……なんちゃって」
亜里沙「………」ボソボソ
P「意識を乗っ取られてるですって?いやいや、まさかそんな」
凛「変態プロデューサー!これは一体……」
P「凛!奈緒と加蓮も一緒か」
奈緒「何だかスゴい事になってるみたいだな、変態プロデューサー」
P「丁度いい所に来たなお前達、美羽をLive会場から連れ戻してくれ。あと変態はやめろ、誤解だ」
凛「別にいいけど……」
加蓮「うぅ、気持ち悪い……うっぷ」
美羽「うぷぷぷぷ……オマエ達、自分がクールだからって調子に乗ってるウサ〜?」
凛「調子に乗ってるのはあなたじゃない?」
美羽「ウサコが調子に乗るのはちゃんと理由があるウサ!食らえ、みうさぎビィーム!!」ペカー
奈緒「!?」
ドカーン
P「な、何だ?美羽の右手から、光が……!」
未央「あ、あれは……みうさぎビーム!」
P「知っているのか未央!?」
モクモクモク
加蓮「ケホッ、ケホッ……」
奈緒「大丈夫か二人とも!」
凛「奈緒……あ、あなた、頭が」プッ
奈緒「?」
P「ぱっつんロングヘアーが……アフロになっちまっただと!?」
奈緒「え゙……ウソッ……ちょ!な、なんぞこれぇー!?」モサモサ
加蓮「……あのね、さっきから二人に言いたいことがあったんだけど」
凛「加蓮?」
加蓮「自分達が持ってきた弁当をさ、私に回すのやめてくれない?凛で二個目よ、二個目」
加蓮「それを食べる私の身にもなれって言うかさ。私にはちゃんと病弱って設定があるんだけど」
凛「加蓮なだけに?」
加蓮「そうそう、加蓮なだけに可憐だから……って先に言うなやぁー!」バンッ
奈緒「ねぇ!ちょっとこの髪!このSS終わるまでには直ってるよなぁ!なぁ!?」モサモサ
凛「大丈夫、奈緒の髪型はいつかなおる……あ、あれ?」
P「おい!あいつら、三人でしょーもないコントを始めたぞ!?」
未央「当たればどんな相手でも頭がパッションになってしまう、それがみうさぎビーム……!」
美羽「うぷぷぷぷ、キャラ崩壊なんて容易い事だウサ〜」
P「こ、こらーっ!今すぐあの三人を元に戻せ!」
美羽「クールな三人組が、あっという間にズッコケ三人組に……うぷぷぷぷ」
美羽「ウサコ達以外、みぃんなあんな風になれば!トップアイドルは自然と美羽になるウサ〜!」
未央「美羽、恐ろしい子……!」
P「そんな簡単にトップアイドルになれてたまるか!目を覚ますんだ!」
ギュッ
P「!……亜里沙さん?」
亜里沙「………」ボソボソ
P「えっ?背広に手を通したい?」
P「い、今そんな事やってる場合じゃ……!」
亜里沙「………」ボソボソ
P「この状況を打開するにはこれしかない?俺の背広に手を通すことがですか!?」
亜里沙「………」ゴソゴソ
P「あ、ちょっと!亜里沙さん、手が!シャツの中に手が!」
未央「ちょ、ちょっと!二人とも何して……!」
P「うひゃぁ!」ビクンッ
ペカー
亜里沙「おねえさん、ふっかぁ〜〜〜つ!!」ババーン
未央「えぇ!?」
亜里沙「ごめんなさいね、プロデューサーくん。こうでもしないと、表に出るのが恥ずかしくって……」
P「あ、亜里沙さん……意外に、大胆ですね……」ハァハァ
美羽「そ、そいつをウサコの代わりに見立てたかウサ……!」
亜里沙「さぁ、美羽ちゃんを返しなさいウサコちゃん!」
亜里沙「……もうオシオキじゃ、済まないんだからね」キッ
美羽「!!」ゾクッ
P「(こ、こえー……)」
未央「(あ、この人絶対怒らせたらいけない人だ)」
美羽「ふ、ふんだ!この身体は馴染む、実に馴染むウサ!」
美羽「そう簡単に手放すわけにはいかないウサー!」
P「なんだと……!」
美羽「オマエもウサコに刃向かうつもりなら、容赦しないウサ!みうさぎビィーム!!」ペカー
P「!……亜里沙さん、危ないっ!!」
ドカーン
亜里沙「プロデューサーくん!大丈夫!?」
未央「ぷ、プロデューサーに当たった……!?」
P「ぐぅ……!」
キュルキュルキュルキュルピー
美羽「ちなみに、男に当たるとものすごい下痢に襲われるウサ」
P「ふぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉっ!?」ジタバタ
未央「な、何で下痢!?」
美羽「うぷぷぷ、所詮は人間、付け焼刃ウサ。これでLiveバトルどころじゃ無くなるウサ」
亜里沙「ウサコちゃん、あなたっ……!」ギリッ
美羽「ウサコを相手にしてていいウサ?そいつがお漏らししても知らないウサ〜♪」
美羽「ウサウサウサ……プロデューサーさぁん♪」
P「ぐぅぅ……み、美羽……!」
美羽「私ね、もうウサコちゃんのモノになっちゃったからぁ〜」
美羽「ふふっ……私のことは、諦めて。ね?」
P「っ……!!」
美羽「……なぁーんちゃってなんちゃってウサー!」
美羽「ウサコに負けて、女の子まで寝取られたことを、汚物を垂れ流しながら思い知るがいいウサー!」
未央「何か人形の癖にやたらゲスいんだけど……確かメスだよね、あれ?」
美羽「さてと、家に帰って早速この身体を知りつくしてやるウサ〜……うぷぷぷぷ」
亜里沙「ま、待ちなさい!ウサコちゃん!」
美羽「待てと言われて待つバカがどこにいるウs」
ガシッ
美羽「……ウサッ!?」
P「俺の美羽に……触るなっ……!」
P「フーッ……フーッ……!」ガクガク
美羽「お、オマエ、どうして……立ち上がる気力は無いはずウサ!」
P「に、人間様を……あまり舐めるんじゃねぇぞ、このウサギ野郎……!」プルプル
美羽「ウサギ野郎じゃないウサ!……て、手を放せウサ!!」ジタバタ
P「うぉらぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」
スポーン
美羽「あっ……」フラッ
未央「美羽っ!」
ウサコちゃん「あああああああああ!なんてことしてくれるウサー!!」
P「亜里沙さんっ!」
亜里沙「は、はいっ!」
ウサコちゃん「や、やめろ……やめろウサァーーーーー!!」
亜里沙「蒸着!!!」
ズボッ
ウサコちゃん「あっ―――……」シュゥゥゥゥ
P「美羽をトップアイドルにするのは、お前じゃない……この俺だ」
未央「ちょっと美羽!しっかり!」ペチペチ
美羽「……えっ?……あ、れ?」
亜里沙「良かった、気がついたのね……」
ピーゴロゴロゴロ
P「あ、ウソ」
未央「え゙っ」
P「いや、ちょっ、もう少し耐え、いひっ」ガクガク
P「うお、お、おあ、あ……あはあぁぁぁぁぁぁ……!!!」ドドドドド
〜翌日〜
みく「俺の美羽に……触るにゃっ……!」キリッ
美羽「」
未央「あははははは!そーそー、こんな感じこんな感じ!」
美羽「ほ、ホントに……?」
みく「マジですにゃ」
未央「うんうん、他にもさぁ」
幸子「美羽をトップアイドルにするのは、お前じゃない……この俺だ」キリッ
みく「うひゃぁ〜!ゾックゾクするにゃ〜!」
美羽「あぅぅ……」
未央「気絶したもんだとばかり思ってたら、バッチリ見てたのねあんた達って」
幸子「本当にこんなくっさい台詞、よくも吐けましたねあのプロデューサーさんは」
みく「でもでも、みくも一度は言われてみたいにゃ〜♪」
P「おい、お前達。さっさとレッスンに行かんか」
みく「あ、ゲリプロデューサーチャン!」
幸子「略してゲリプロですね。ボクに近づかないで下さい、臭いので」
P「漏らしてねぇから!誰がゲリプロだ、こら!」
未央「おー、怖っ!ほら、行くよ美羽」
美羽「う、うん……」
美羽「……プロデューサーさん!」
P「ん?」
美羽「わ、私!頑張りますから!精一杯、頑張りますから!!」
P「お、おう」
P「ったく……昨日は散々だったなぁ」
亜里沙「お腹の調子、どう?」サスサス
P「えぇ、まぁ。間一髪でしたけど」
亜里沙「そう」ナデナデ
P「あ、あんまり触らないでくださいよ」
P「……あの、亜里沙さん」
亜里沙「なぁに?」
P「いい加減、俺から離れてくれませんかね」
亜里沙「えぇー?」
P「えぇー、じゃなくてですね……」
亜里沙「……ね、プロデューサーくん」
P「はい?」
亜里沙「私ね、あれからウサコちゃんがなくても、恥ずかしがらずに済むようになったの」
P「俺と手を繋いでる時だけじゃないですか、それ。ダメですよ」
亜里沙「そうなのよ。だから、今度からプロデューサーくんと一緒にお仕事しちゃおうかなって」
P「それじゃウサコちゃんから俺に変わっただけじゃないですか。ちゃんと独り立ちしましょうよ」
亜里沙「うーん、そうね……」
亜里沙「あ、プロデューサーくんがまた助けてくれるなら、考えてもいいかな〜」
P「まったく……」
亜里沙「ふふっ……ありさおねえさん、ダメダメでごめんね?」
P「はいはい。で、アレはどうしたらいいんです?」
亜里沙「……アレ?」
奈緒「なおってないじゃん!このアフロ、いつなおるんだよ!?ねぇ!!」モサモサ
加蓮「プロデューサーさん、ほら見てあれ……凛が、リンボーダンス……ププッ!」
凛「渋谷凛、いっきまーす!」
ドンドコドンドコドンドコドンドコ……
P「あいつら、一体どうしたらいいんです?」
亜里沙「え、えぇーっと……」
凛「はっ!よっ!ほっ!……プロデューサー、見てるー?」ドンドコドンドコドンドコドンドコ
おわり
未央「えっと、私の後ろに……いるんだけど」
P「えっ?」
亜里沙「………」
SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1362128370
P「あ、亜里沙さん?」
亜里沙「………」
未央「あ、ちょっと待ってねプロデューサー」
亜里沙「………」ボソボソ
未央「ふんふん……ウサコちゃん一緒に探してくれませんか、だって」
P「そ、それは構いませんけど、一体どうしたんです?」
未央「どうもウサコちゃんが手元にないと、性格が変わっちゃうみたい」
P「マジでか」
亜里沙「………」ボソボソ
未央「ウサコちゃんは、亜里沙さんの半身みたいなものらしくて」
未央「右手に何か握ってないと落ち着かないんだって。現にほら、私の手握りっぱなしだし」
P「だから未央の後ろから離れられないのか」
未央「さっきトイレで会った時は一人だったんだけど、そりゃもうものすごい形相で……」
P「……もしかして、未央がトイレに来るまで出られなかったんですか?」
亜里沙「………」モジモジ
亜里沙「………」ボソボソ
未央「えっと……亜里沙さんと入れ替わりに、トイレから出た子がいるんだって」
未央「私の勘じゃ、多分その子が持っていったはず!」
P「なるほどな」
未央「それでね、私の方は皆に色々聞き回って探してみるから。プロデューサーはその間……」パッ
P「ん?」
ギュッ
未央「亜里沙さんの事、頼んだよ〜!」タタタ
P「えっ」
P「お、おい!ちょっと待て、未央!」ダッ
ガクンッ
P「あぐっ!」ビターン
亜里沙「………」
P「えっ……あ、俺の手……」
ギュウウウウウ
P「(ぐっ!も、ものすごい握力だ……!)」
P「あ、亜里沙さん。手、離してくれませんか」
亜里沙「………」フルフル
P「……亜里沙さん?手を……」
亜里沙「………」
亜里沙「………」ポロポロ
P「は、離しません!離しませんから泣かないでください!!」
亜里沙「………」グスッ
P「参ったなぁ」
亜里沙「………」ビクビク
P「(すごい怯えてるぞ……目も泳いでるし)」
P「(しかしウサコ……あの人形がいないだけでこれってのは、ちょっと問題じゃ)」
グゥ〜
P「そういや昼飯、まだだったなぁ。弁当、弁当……」ゴソゴソ
亜里沙「………」
P「……あっ」
P「(し、しまった……今利き手は亜里沙さんに塞がれてた)」
P「……えぇい、ままよ!」ザクザク
ボロボロ
P「げぇっ!コロッケが粉微塵に……クソッ!」
亜里沙「………」
亜里沙「………」ボソボソ
P「……えっ?私がお箸持ちます?」
P「い、いや、そこまでされなくても……あ、ちょっと!」
亜里沙「………」スッ
P「うっ……わ、分かりましたよ」
P「(亜里沙さんにこう、食べさせてもらうのは……ちょっと恥ずかしいな)」モグモグ
P「(しかし、こんなトコ誰かに見られたらどうなるか……)」
奈緒「プロデューサー、いるー?昼、まだ食べてなかったらさ、一緒に……」
P「あ、奈緒」モグモグ
奈緒「」
P「よ、よう。これにはな、ふかーい訳が……」
亜里沙「………」スッ
P「あ、亜里沙さん、ちょっと待っ……むぐっ」
奈緒「ふーん……そっか、もう食べてたんだな。邪魔して悪かったよ」
P「お、おい奈緒!ちょっ」ムグムグ
奈緒「あ、べ、別に気にすんなよ!こっちの分は、加蓮にでも渡しとくからさっ!」ダダダ
P「(参ったな。完全に誤解してたぞ、ありゃ)」
亜里沙「……♪」スッ
P「……楽しんでません?」
P「ふぅ、食った食った」
亜里沙「………」
P「……さて」スクッ
亜里沙「………」スクッ
P「……亜里沙さんはついてきちゃダメです」テクテク
亜里沙「………」テクテク
P「いや、あの、俺トイレなんですって。こればっかりはダメですって」
P「ほら、トイレの前まで来ましたから!もう手を離してください!」
亜里沙「………」フルフル
P「お願いですから!このままだと俺が用を足せないんですって!」
ギュウウウウウ
P「いてててててっ!ちょっと、ホント勘弁してくださ……」
凛「……プロデューサー」
P「げっ」
凛「………」
P「あ、凛、いや、これはだな、その」
凛「トイレに連れ込んで何するつもりだったの?」
P「ち、違っ!俺はトイレに入りたいのに、亜里沙さんが手を離してくれないんだよ!」
亜里沙「………」グスッ
凛「……トイレでそーゆーことするのは良くないと思う」
P「いやいやいやいや、誤解だ誤解!一体何考えてるんだ!!」
凛「プロデューサーと一緒にお昼、食べようかなって思ってた。ついさっきまで」
P「お、お前もか、凛……」
凛「でも忙しいみたいだから、他を当たるね。どーぞ、ごゆっくり」スタスタ
P「待ってくれ!話を……!」
P「クソッ……このままじゃ、亜里沙さんと一緒じゃトイレにすら満足に行けないぞ」
P「小の方だから何とか我慢できるが、これで大が来たらひとたまりも……」
亜里沙「………」ボソボソ
P「私はまだ大丈夫ですって、それ何のフォローにもなってませんよ」
P「いいですか?あんな人形がなくたって普通に生活出来なきゃいけないんです、亜里沙さん」
亜里沙「………」フルフル
P「そんなの無理だって?無理だと思うから無理なんです!」バンッ
亜里沙「」ビクッ
P「亜里沙さんの魅力はあの人形なんかじゃありません、亜里沙さん自身にあるんですから」
亜里沙「………」
P「人形に縛られないで、もっと自分に自信を持ってですね……」
未央「プロデューサー!大変だよ、プロデューサー!!」タタタ
P「やっと帰ってきたか。どうした?」
未央「う、ウサコちゃん、見つけたんだけど……ちょっと来て!」
P「は?」
未央「いいから早く!」
〜Live会場〜
みく「や、やられたにゃ〜」ガクッ
幸子「い、いくら可愛いボクでも、出番がこれだけなんて到底許されるはず……はぅっ」ガクッ
P「なんてこった、関東の名だたるエリアボス達が、たった一人のアイドルに一掃されているだと……!」
未央「いや、それがさぁ……」
美羽「うぷぷぷ……弱い、弱過ぎるウサ〜」
P「美羽!?」
亜里沙「ぁ……」
P「美羽、お前何でこんな事を……」
美羽「契約通りウサ。ウサコはウサコのやり方で、美羽をトップアイドルに導くウサー」
P「はぁ?」
未央「ホラ、あれ見て!美羽の右手!」
P「右手?……あ、あれは、亜里沙さんの人形?」
美羽「人形じゃないウサ!ちゃんとウサコちゃんと呼べウサ……なんちゃって」
亜里沙「………」ボソボソ
P「意識を乗っ取られてるですって?いやいや、まさかそんな」
凛「変態プロデューサー!これは一体……」
P「凛!奈緒と加蓮も一緒か」
奈緒「何だかスゴい事になってるみたいだな、変態プロデューサー」
P「丁度いい所に来たなお前達、美羽をLive会場から連れ戻してくれ。あと変態はやめろ、誤解だ」
凛「別にいいけど……」
加蓮「うぅ、気持ち悪い……うっぷ」
美羽「うぷぷぷぷ……オマエ達、自分がクールだからって調子に乗ってるウサ〜?」
凛「調子に乗ってるのはあなたじゃない?」
美羽「ウサコが調子に乗るのはちゃんと理由があるウサ!食らえ、みうさぎビィーム!!」ペカー
奈緒「!?」
ドカーン
P「な、何だ?美羽の右手から、光が……!」
未央「あ、あれは……みうさぎビーム!」
P「知っているのか未央!?」
モクモクモク
加蓮「ケホッ、ケホッ……」
奈緒「大丈夫か二人とも!」
凛「奈緒……あ、あなた、頭が」プッ
奈緒「?」
P「ぱっつんロングヘアーが……アフロになっちまっただと!?」
奈緒「え゙……ウソッ……ちょ!な、なんぞこれぇー!?」モサモサ
加蓮「……あのね、さっきから二人に言いたいことがあったんだけど」
凛「加蓮?」
加蓮「自分達が持ってきた弁当をさ、私に回すのやめてくれない?凛で二個目よ、二個目」
加蓮「それを食べる私の身にもなれって言うかさ。私にはちゃんと病弱って設定があるんだけど」
凛「加蓮なだけに?」
加蓮「そうそう、加蓮なだけに可憐だから……って先に言うなやぁー!」バンッ
奈緒「ねぇ!ちょっとこの髪!このSS終わるまでには直ってるよなぁ!なぁ!?」モサモサ
凛「大丈夫、奈緒の髪型はいつかなおる……あ、あれ?」
P「おい!あいつら、三人でしょーもないコントを始めたぞ!?」
未央「当たればどんな相手でも頭がパッションになってしまう、それがみうさぎビーム……!」
美羽「うぷぷぷぷ、キャラ崩壊なんて容易い事だウサ〜」
P「こ、こらーっ!今すぐあの三人を元に戻せ!」
美羽「クールな三人組が、あっという間にズッコケ三人組に……うぷぷぷぷ」
美羽「ウサコ達以外、みぃんなあんな風になれば!トップアイドルは自然と美羽になるウサ〜!」
未央「美羽、恐ろしい子……!」
P「そんな簡単にトップアイドルになれてたまるか!目を覚ますんだ!」
ギュッ
P「!……亜里沙さん?」
亜里沙「………」ボソボソ
P「えっ?背広に手を通したい?」
P「い、今そんな事やってる場合じゃ……!」
亜里沙「………」ボソボソ
P「この状況を打開するにはこれしかない?俺の背広に手を通すことがですか!?」
亜里沙「………」ゴソゴソ
P「あ、ちょっと!亜里沙さん、手が!シャツの中に手が!」
未央「ちょ、ちょっと!二人とも何して……!」
P「うひゃぁ!」ビクンッ
ペカー
亜里沙「おねえさん、ふっかぁ〜〜〜つ!!」ババーン
未央「えぇ!?」
亜里沙「ごめんなさいね、プロデューサーくん。こうでもしないと、表に出るのが恥ずかしくって……」
P「あ、亜里沙さん……意外に、大胆ですね……」ハァハァ
美羽「そ、そいつをウサコの代わりに見立てたかウサ……!」
亜里沙「さぁ、美羽ちゃんを返しなさいウサコちゃん!」
亜里沙「……もうオシオキじゃ、済まないんだからね」キッ
美羽「!!」ゾクッ
P「(こ、こえー……)」
未央「(あ、この人絶対怒らせたらいけない人だ)」
美羽「ふ、ふんだ!この身体は馴染む、実に馴染むウサ!」
美羽「そう簡単に手放すわけにはいかないウサー!」
P「なんだと……!」
美羽「オマエもウサコに刃向かうつもりなら、容赦しないウサ!みうさぎビィーム!!」ペカー
P「!……亜里沙さん、危ないっ!!」
ドカーン
亜里沙「プロデューサーくん!大丈夫!?」
未央「ぷ、プロデューサーに当たった……!?」
P「ぐぅ……!」
キュルキュルキュルキュルピー
美羽「ちなみに、男に当たるとものすごい下痢に襲われるウサ」
P「ふぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉっ!?」ジタバタ
未央「な、何で下痢!?」
美羽「うぷぷぷ、所詮は人間、付け焼刃ウサ。これでLiveバトルどころじゃ無くなるウサ」
亜里沙「ウサコちゃん、あなたっ……!」ギリッ
美羽「ウサコを相手にしてていいウサ?そいつがお漏らししても知らないウサ〜♪」
美羽「ウサウサウサ……プロデューサーさぁん♪」
P「ぐぅぅ……み、美羽……!」
美羽「私ね、もうウサコちゃんのモノになっちゃったからぁ〜」
美羽「ふふっ……私のことは、諦めて。ね?」
P「っ……!!」
美羽「……なぁーんちゃってなんちゃってウサー!」
美羽「ウサコに負けて、女の子まで寝取られたことを、汚物を垂れ流しながら思い知るがいいウサー!」
未央「何か人形の癖にやたらゲスいんだけど……確かメスだよね、あれ?」
美羽「さてと、家に帰って早速この身体を知りつくしてやるウサ〜……うぷぷぷぷ」
亜里沙「ま、待ちなさい!ウサコちゃん!」
美羽「待てと言われて待つバカがどこにいるウs」
ガシッ
美羽「……ウサッ!?」
P「俺の美羽に……触るなっ……!」
P「フーッ……フーッ……!」ガクガク
美羽「お、オマエ、どうして……立ち上がる気力は無いはずウサ!」
P「に、人間様を……あまり舐めるんじゃねぇぞ、このウサギ野郎……!」プルプル
美羽「ウサギ野郎じゃないウサ!……て、手を放せウサ!!」ジタバタ
P「うぉらぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」
スポーン
美羽「あっ……」フラッ
未央「美羽っ!」
ウサコちゃん「あああああああああ!なんてことしてくれるウサー!!」
P「亜里沙さんっ!」
亜里沙「は、はいっ!」
ウサコちゃん「や、やめろ……やめろウサァーーーーー!!」
亜里沙「蒸着!!!」
ズボッ
ウサコちゃん「あっ―――……」シュゥゥゥゥ
P「美羽をトップアイドルにするのは、お前じゃない……この俺だ」
未央「ちょっと美羽!しっかり!」ペチペチ
美羽「……えっ?……あ、れ?」
亜里沙「良かった、気がついたのね……」
ピーゴロゴロゴロ
P「あ、ウソ」
未央「え゙っ」
P「いや、ちょっ、もう少し耐え、いひっ」ガクガク
P「うお、お、おあ、あ……あはあぁぁぁぁぁぁ……!!!」ドドドドド
〜翌日〜
みく「俺の美羽に……触るにゃっ……!」キリッ
美羽「」
未央「あははははは!そーそー、こんな感じこんな感じ!」
美羽「ほ、ホントに……?」
みく「マジですにゃ」
未央「うんうん、他にもさぁ」
幸子「美羽をトップアイドルにするのは、お前じゃない……この俺だ」キリッ
みく「うひゃぁ〜!ゾックゾクするにゃ〜!」
美羽「あぅぅ……」
未央「気絶したもんだとばかり思ってたら、バッチリ見てたのねあんた達って」
幸子「本当にこんなくっさい台詞、よくも吐けましたねあのプロデューサーさんは」
みく「でもでも、みくも一度は言われてみたいにゃ〜♪」
P「おい、お前達。さっさとレッスンに行かんか」
みく「あ、ゲリプロデューサーチャン!」
幸子「略してゲリプロですね。ボクに近づかないで下さい、臭いので」
P「漏らしてねぇから!誰がゲリプロだ、こら!」
未央「おー、怖っ!ほら、行くよ美羽」
美羽「う、うん……」
美羽「……プロデューサーさん!」
P「ん?」
美羽「わ、私!頑張りますから!精一杯、頑張りますから!!」
P「お、おう」
P「ったく……昨日は散々だったなぁ」
亜里沙「お腹の調子、どう?」サスサス
P「えぇ、まぁ。間一髪でしたけど」
亜里沙「そう」ナデナデ
P「あ、あんまり触らないでくださいよ」
P「……あの、亜里沙さん」
亜里沙「なぁに?」
P「いい加減、俺から離れてくれませんかね」
亜里沙「えぇー?」
P「えぇー、じゃなくてですね……」
亜里沙「……ね、プロデューサーくん」
P「はい?」
亜里沙「私ね、あれからウサコちゃんがなくても、恥ずかしがらずに済むようになったの」
P「俺と手を繋いでる時だけじゃないですか、それ。ダメですよ」
亜里沙「そうなのよ。だから、今度からプロデューサーくんと一緒にお仕事しちゃおうかなって」
P「それじゃウサコちゃんから俺に変わっただけじゃないですか。ちゃんと独り立ちしましょうよ」
亜里沙「うーん、そうね……」
亜里沙「あ、プロデューサーくんがまた助けてくれるなら、考えてもいいかな〜」
P「まったく……」
亜里沙「ふふっ……ありさおねえさん、ダメダメでごめんね?」
P「はいはい。で、アレはどうしたらいいんです?」
亜里沙「……アレ?」
奈緒「なおってないじゃん!このアフロ、いつなおるんだよ!?ねぇ!!」モサモサ
加蓮「プロデューサーさん、ほら見てあれ……凛が、リンボーダンス……ププッ!」
凛「渋谷凛、いっきまーす!」
ドンドコドンドコドンドコドンドコ……
P「あいつら、一体どうしたらいいんです?」
亜里沙「え、えぇーっと……」
凛「はっ!よっ!ほっ!……プロデューサー、見てるー?」ドンドコドンドコドンドコドンドコ
おわり
16:30│持田亜里沙