2013年11月29日

モバP「ウサコちゃんが本体……だと!?」

P「はっはっは、んなバカな」

あずき「本当なんだって! こないだ、ライブ会場の控え室で――」


――

あずき「ありささん、飲み物ー」ガチャ

亜里沙「……」ガクッ

ウサコ「(ふう、この姿でしゃべるのも久しぶりウサね……)」

あずき「!?」

ウサコ「(こちらウサミン30号、本星に定期連絡)」

あずき「アワワ……」

――

あずき「ってことが!」

P「なんの一人芝居だよ」

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1364651831

あずきSSに見せかけたウサミンSSに見せかけた都SSに見せかけた亜里沙SS。
P「大体、それなら亜里沙さんに聞いてみればいいじゃないか」

P「亜里沙さん、ちょっと今目の前で、ウサコちゃんを外してみてくださいよって」

あずき「だ、だめー!」

P「な、なんだ」

あずき「もしそんなことをして、キャトラ……誘拐でもされたらどうするの?」

あずき「ここはひとつ、プランAで行こうよ!」

P「なんのプランだよ」

あずき「つまり、作戦を練って真実を暴かないとダメってこと」

P「難しい単語知ってるな。えらいぞ」

あずき「プロデューサーさん、あずきのことバカにしてない?」
P「作戦ったってなぁ。俺の前だと結構外しているぞ」

P「食事の時とか、洗い物をしている時とか」

あずき「ええっ!? 事務所にいる間はずっと着けてるのに!?」

P「……あ」

あずき「まさかプロデューサーさん」

P「あ、や、やましいことじゃないぞ。ちょっと夜遅くなっちゃって、作りおきで良ければってことでだな」

あずき「もう、これは追及しなくちゃいけないことが新しく出てきちゃったわー」

P「ど、どーでもいいだろ」
都「……お困りのようですね」スッ

あずき「み、都ちゃん!」

都「事件のにおいがしたので来てみれば、謎が謎呼ぶ展開!」

都「すべての事件はこの探偵アイドル、安斎都にお任せください!」

あずき「たのもしー!」

P「……仕事しろよお前ら」

都「ふふっ、レッスンならついさっき済ませて来ました」

都「そして、私にとってのレッスンは、これからが本番なんですよ!」

あずき「おお〜」

都「この探偵アイドルはあざむけません!」

P「……なんでもいいけどよ」
あずき「じゃあ、どんな作戦でいこうか!」

都「ふっふっふ、まずは一つ一つ、謎を整理していけば分かることですっ」

都「この事件……安部菜々さんが怪しい!」

あずき「そ、そういえば」

P「まあ、ウサミンがどうのって言ってたらしいしな」

都「ですので、まずは菜々さんから事情聴取です!」

都「ついてきてください、助手2号さん!」

あずき「私が2号なの?」

都「助手1号はプロデューサーさんです」

P「誰が助手だ。誰が」
――

菜々「ええっ!? ウサコちゃんが!?」

あずき「そうなの。あれが亜里沙せんせいの本体で、ウサミン星人だったんだよ」

菜々「は、初耳なんですけど」

あずき「でも、同じウサギさんだし……」

菜々「えっと、いやその、ウサミン星は、ほら……あのぉ」

都「待った
都「待った」

菜々「な、なに?」

都「犯人はお前だッ!」

菜々「ええっ!?」

あずき「やった、スピード解決だ!」

都「じゃなくって、菜々さん。あなたは嘘をついているんじゃないですか?」

菜々「うぐっ」

都「もし仮に、ウサコちゃんがウサミン星人だとしたら、菜々さんにも別の本体がいるはず!」

都「しかし、見たところあなたを操っているような物体は……」ハッ

あずき「まさか、そのリボンが……!?」

菜々「ええ〜っ? こ、これはナナのトレードマークです!」
都「うばいとれー!」

あずき「わー!」

菜々「こらこら〜、あなた達、高校生でしょ!?」

都「ハッ」

あずき「そうだった」

菜々「それに、このウサ耳リボンは衣装によってちゃんとチェンジしてるんですから!」

都「……コホン。それもそうでしたね」

あずき「ん? 菜々ちゃんも高校生じゃ……?」

菜々「わ、私はウサミン暦だから!」
都「では、本当に何も知らないんですね」

菜々「知らないって言うか、ウサミン星から来たのは私一人だけだし……」

あずき「あれっ? ウサミン星って電車で一時間なんでしょ?」

菜々「うぐぅっ」

都「なるほど……」メモメモ

都「ということは、菜々さんが知らない間にやってきたウサミン星人かもしれません!」

菜々「そ、そういう結論になっちゃうの……」

都「ふふ、真実が見えて来ましたね!」

菜々「こっちは謎が深まって来たわよぅ」
――

都「というわけで、亜里沙さんのいる控え室に潜入捜査です!」

あずき「ドキドキする〜」

菜々「あ、あの」

都「む、どうしました」

菜々「どうしてナナまで一緒に連れて来られたのかなぁって」

都「それは……関係者全員が揃わないと、犯人当てが出来ないじゃないですか!」

菜々「いつの間にナナも関係者に!?」

あずき「しーっ、控え室に亜里沙せんせいがきたよ!」
亜里沙「うふふっ、今日の収録もうまく行ったわ〜」

亜里沙「ねぇ? ウサコちゃん」

亜里沙「(バッチリウサ! Pもきっと大喜びウサよ!)」

……

都「これは、ウサコちゃんと対話している……!?」

菜々「いやその、単に腹話術の練習をしているだけじゃ」

あずき「あっ……! 控え室に入っていくよ」

サササッ。

都「扉越しに声を聞く、探偵捜査の基本です!」

菜々「三人揃って耳を当てる必要はないよね?」
……

亜里沙「ふーっ……」キョロキョロ

……

あずき「あっ、周りを見回し始めたよ」

都「これは怪しい……!」

菜々「えっと」

……

亜里沙「それじゃ、今日も外してっと……」ガクゥ

……

三人「き、来た!」
亜里沙「んっ、んっんー……」

亜里沙「……」

亜里沙「(くっくっく、今日も地球侵略のために頑張るウサよ)」

……

あずき「ほ、ほらーっ! 完璧に地球侵略って言ったよ!」

都「静かに! まだ音を立てないでください」

菜々「いやあの、露骨に喉を整えてましたよ?」

都「しーっ! バレたらどうするんですか!」

菜々「しかもくたってしてるじゃない」

あずき「疲れてるんだよ、ウサミン星人は」
亜里沙「(しかし……このところ、妙に見られているような気がするウサ)」

亜里沙「(まさか、ウサコの正体に誰か感づいている……?)」

……

あずき・都「!!」

菜々「……えー」

あずき「ど、どうしよう、もしかして、私たちの存在に気づいていたんだ!」

都「お、オチ、落ち着いて」

都「まだバレたわけじゃないわ!」

菜々「明らかに気づいている態度だよね」
亜里沙「(こうなったら、もう一人のウサミン星人と一緒に挟み撃ちにするウサ……)」

亜里沙「(ウサコの正体を知ったものを、タダで帰すわけにはいかないウサよ……)」

……

あずき「アワワ……」ガタガタ

都「う、うろたえない! 探偵アイドルはうろたえない!」

都「ハッ、もう一人のウサミン星人……!?」

菜々「え、ちょ、ナナは違いますよ!?」

菜々「いやその、ウサミン星人じゃないとかそういうんじゃなくて、挟み撃ちにするとか、どうとかね!?」

都「おのれ、やはり共犯者でしたかっ」

あずき「都ちゃん、どうしよう!」

菜々「私の方がどうしようだよ!」

P「――何やってんだ、お前ら」

三人『うひゃわぁ!』
あずき「あ、な、なんだ、プロデューサーさん」

P「なんだじゃないだろ。わざわざ亜里沙さんの控え室までやってきて」

都「オフになってましたから」テヘリ

P「そういう問題じゃないだろう」

P「菜々、お前がついているなら、ちゃんと止めてあげないと」

菜々「そ、そうですねぇ。ごめんなさい」

P「まったく……で、亜里沙さんは中にいるのか?」

あずき「あ、いるよー」

P「分かった。それじゃあ、この後の亜里沙さんと打ち合わせしたら、全員送ってやるから」

P「ちょっと外の方で待ってなさい」

三人『はーい』
バタン。

亜里沙「……」

P「亜里沙さん、寝ているんですか?」

亜里沙「(ウサ……)」

P「ちゃんと追い払ったウサよ」

P「外には誰もいないウサ」
>>20 サンクス。

亜里沙「(すまないウサ、31号)」スッ

P「まったく……人間に見つかるとは情けないウサ」

亜里沙「(気が緩んでいたんだウサ)」

P「確かに、俺と違って物体憑依型は、不安定ウサからね」

P「その分、洗脳力は優れているウサが」

亜里沙「(うむ。それに、まさか人間の中でウサミン星の電波を受信している者がいるとは思わなかったウサ)」

P「動向は監視しているウサ」

亜里沙「(引き続き、お願いするウサよ)」

P「ウサ」
亜里沙「……ん、ふぁ」

P「あ、亜里沙さん、お目覚めですか?」

亜里沙「あ、Pくん。ごめんなさい、収録が終わって、疲れちゃってたみたい」

P「少しスケジュールハードな期間でしたからね」

P「これから少しは休みが取れますよ」

亜里沙「うふふっ、それなら、Pくんにデートしてもらおうかなっ」

P「なっ、何いってんですか」

亜里沙「あらぁ? 断られちゃったら、おねえさんもウサコちゃんもがっかりしちゃうよ?」

P「……し、仕方ないですね」
P「ただし、イベントの下見も兼ねちゃいますけどいいですか?」

亜里沙「いいですよ、おねえさん、心が広いから」

P「はいはい、ありがとうございますウサ」

亜里沙「ウサ?」

P「あ、いや。そ、それより、早いところ送っていきますよ」

亜里沙「お願いします♪」

亜里沙「(送り狼しちゃダメウサよ?)」

P「わかってるよっ」


――こうして、ウサミン星人は着実に人間社会に溶け込んでいるのだ。
そう、君のすぐ近くにも……。

TO BE CONTINUED…?
ウサミン星人でもデートはするようです

15:30│持田亜里沙 
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