2013年12月10日
P「雪だ」春香「ですね」
※アイマス、キャラ崩壊あり
※アイドル以外が出てきます(勝手なキャラ付けしてます)
SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1355992479
※アイドル以外が出てきます(勝手なキャラ付けしてます)
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〜夜 765プロ事務所〜
P「くぉああ…」ポキポキポキ
P「ぬおっ…すげー背骨鳴った…」
P「…しかし静かだなぁ…律子も音無さんも先に帰っちゃったし…うわ、もう21時か」
P「うぅ…寒い…もう本格的に冬だな…コーヒーでも淹れるか…」
〜給湯室〜
P「給湯室の寒さは異常。雪歩がここにいつもいるのが信じられん」
P「暖房も届かないし…何か小さい電気ストーブでも買うかな…」
(がちゃっ)
P「…ん?入り口の扉が…こんな時間に…誰か帰ってきたのか?」
P「…ダメだ、これ以上給湯室にいられん…」
〜再び765プロ デスク〜
P「あ」
春香「あ」
P「春香?お前、こんな時間に何で…」
春香「忘れ物しちゃいまして…えへへ」
P「そうか。で、忘れ物は見つかったか?」
春香「はい♪」
P「って、そろそろ終電ヤバいんじゃないのか!?」
春香「…あぁ!?ど、どどどうしよう!」
P「車で駅まで送ってやる。外で待ってろ」
春香「あ、はい」
オトメヨータイシヲイダーケー♪
春香「メール?誰かな…運行情報?………えっ、ウソ、えっ」
P「どうした?」
春香「あ、あの…私、帰れないです…」
P「は?」
春香「こ、これ…」
P「…運行情報?これ、春香が使う路線か?」
春香「はい」
P「…大雪で…脱線の可能性…ストップ?運休!?…なお、電車内を宿泊施設として開放…」
春香「と、都内から出れないみたいです…」
P「つーか、雪なんか降ってるのか?」
(がしゃっ)←ブラインドオープン
P「…うそん」
春香「…私がタクシーで急いで戻ってきてる時は、こんなに大粒じゃ無かったですよ」
P「いつから降り始めたのかすら分からん」
春香「多分、1時間ちょっと前位からですね。降り始めて、鞄から傘出そうとしたら忘れ物に気が付いて…急いで戻ってきたんです」
P「多分、その時点で春香の家の方は結構降ってたのかもな」
春香「あぅ、どうしよう…」
P「車出すったって、チェーンも無ければ、まだスタッドレスにもしてないからな…」
春香「取り敢えず、家に電話してみます」
P「分かった。うわ、どんどん積もってくな、こりゃ…倉庫にチェーンあるか見てくるわ」
春香「はぁい………あ、もしもしお母さん?私だけど…」
〜倉庫〜
P「…無いな。参ったね、こりゃ」
P「ダメだな…こりゃ、本格的に事務所で一泊か…」
〜再び、765プロ デスク〜
P「はぁ〜、ダメだ。チェーンらしきものは見つからんかった」
春香「今お母さんに電話しましたら、「こんな大雪じゃ危ないから、どこかで待機しなさい。お父さんも、会社から帰ってくる途中から動けなくなっちゃったみたいだし、絶対に無理しちゃダメよ」って」
P「なるほどな…仕方ない、取り敢えず食料だけ買ってきて、今日は事務所で夜を明かすしかないな…」
春香「えぇ!?そ、それってまさか、プロデューサーさんも一緒にですか!?」
P「いくら事務所が安全だと言っても、流石にここに春香1人を残していく訳にはいかん。俺からも親御さんに連絡を入れる」
春香「(そ、そぉいう事じゃ…あぅ)」
P「だが、まず先に買い物に行った方がいいかもな…積もっちまったら、都内を車で走るのは相当危険だ」
春香「…もう地面にうっすら積もり始めてますよ?」
P「マジかよ…春香、買い物手伝ってくれ。2人のが早く済むはずだ」
春香「はーい」
P「すまんな…さて、事務所の鍵も車の鍵も持ったし…行くぞー」
春香「おー♪」
〜スーパー〜
P「コンビニに弁当も何無いとか、何事だよ」
春香「あ、あはは…」
P「配達の車も来れないとか、ちょっと異常事態だな」
春香「こんな日にたるき亭は定休日、コンビニは何も無い…重なりますねぇ」
P「こんな日に外に出る奴は少ない分、スーパーには結構食料品はありそうだな」
春香「でも、やっぱりお弁当とかお惣菜は残ってませんね」
P「うーん…この際、鍋でも作るか…あまり遅い時間にアイドルに飯食わすのもアレだが…」
春香「私、最近これ位の時間に晩御飯とかですよ?終電で帰ると、どうしても…」
P「すまん」
春香「いえいえ、せっかくプロデューサーさんが取ってきてくれた仕事ですから!気にしないで下さい!」
P「春香は良い子だなぁ…」ナデナデ
春香「えへへ」
P「よし、じゃあ出来るだけ遅くならないように、急いで鍋の材料買うぞー」
春香「はーい」
〜765プロ〜
P「ぜ〜…は〜…は、春香、大丈夫か?」
春香「は、はひ、大丈夫れすよ〜…」
P「積もるのはえぇっつの…」
春香「他に車が走ってなくて良かった…」
P「な?スピンなんか初めてだったわ…奇跡的に、ギリギリで道路上に留まったが…」
春香「…本当に怖かったです…」グスッ
P「ごめんなさい…」
P「よし…まずは春香のお母さんに連絡をしないとな…」
春香「あ、じゃあ私、お鍋の下準備しちゃいますね」
P「ああ、すまん。後で手伝うよ」
春香「シンプルな水炊きなんですから、そんなにする事無いですよ?」
P「材料切る位はするさ……天海さんのお宅でしょうか?私、765プロでプロデューサーをしている者です…はい、何時もお世話になっております…」
春香「材料切ったらお終いですよーっと。さ、準備、準備」
〜給湯室〜
春香「ひぃぃ…給湯室、寒いなぁ…」
春香「っと、いけないいけない。暖かくて美味しいお鍋の為、天海春香は下がらない!負けてられないのです!」フンス
春香「…早くお湯出ないかなぁ…」
春香「材料を先に出しておこう…鶏肉、ネギ、白菜、白滝、人参、春菊、豆腐…厚揚げ?入れるのかな?それに、ミネラルウォーター…何か重いと思ったら…」
春香「よぉし、まずは材料を洗って…あ、お鍋に水をいれないと…」
P「おーい、調子はどうだ〜?」
春香「まだ何もしてません」
P「そか、俺も手伝うぞ」
春香「あ、じゃあお鍋に水入れて下さい」
P「おー」
春香「…ボルヴィックで水炊きとは予想外でした」
P「やっぱさ、水道水でやるよりはいいかなと思って」
春香「なら他にもあったのに…なんでボルヴィックなんですか」
P「…南アルプスの天然水がなかったんだ」
春香「いや、水の種類はいいんですが、何か硬水とか軟水とかあるじゃないですか?それで味が変わりそうで…」
P「それは流石に大丈夫だろ…っと、そっちの材料切り終わったか?」
春香「はい、おっけーです♪」
P「んじゃ、本当は順番やらあるが…適当にブチ込むか…」
春香「あー、雪歩に怒られそう…」
P「え?」
春香「雪歩は、鍋になると征夷鍋将軍になるんです」
P「なんじゃそりゃ」
春香「完璧な理論と圧倒的な箸捌きで、鍋の具材の投下タイミング、煮え具合、食べるタイミングを支配します」
P「鍋奉行でいいじゃねーか…つーか意外だわ。雪歩ってそういうの厳しいんだ」
春香「何か、止まらなくなるらしいです」
P「ほーん。さて、後は煮えるの待ちか。よし、ソファん所行くぞ」
春香「え?まだ煮えてないですよ?」
P「いや、ガスコンロをさっき見つけたから出したんだわ。因みに火も着く」
春香「おおー!」
P「正直、給湯室寒いしな」
春香「ですね」
〜皆大好き美希のお昼寝ベッド改め、ソファ〜
P「点火(イグニション)ッ!」
(カチカチカチカチ…ボッ)
春香「地味、でしたね…」
P「そら、中華料理作るみたいな火力が出たら、ガスボンベが爆発するわ」
春香「いや、無駄にいい声で格好つけた割には…と」
P「うぬぅ…あ、ポン酢忘れた」
春香「あ、私が行きますよ」
P「春香は鍋を見ててくれ。替えの服も無いのにポン酢持ってドンガラとか、悲惨でしかないからな」
春香「むぅ!最近は転ぶ回数減りましたー!」
P「仕返しだ。取り敢えず鍋の出来具合いを見といてくれ」
春香「むーっ!」
P「何か美希っぽいな、それ」
春香「う〜!早く取りに行ってきて下さい!」
P「?そんなに怒らんでも…」
春香「早く行くっ!」
P「ら、ラジャー!」
(バタバタバタ…)
春香「…せっかくの2人っきりなのに、他の女の子の名前出すだけじゃなく、似てるなんて…相変わらず鈍感なんだから…むぅ」
(バタバタバタ)
P「お、お待たせ!」
春香「そ、そんな、走ってこなくても」
P「いや、あんな風に急かす位腹減ってたのかと思ったら、急がないと…と」
春香「はぁ…本当、鈍感」
P「?」
春香「なーんでもありませーん。さ、そろそろ煮えてきてると思いますよー」
P「お?おぉ、はい取り皿」
春香「ありがとうございます」
P「じゃあ…鍋、オープンッ!」
(パカッ)
春香「おー!美味しそう!」
P「そうか?そうは見えんが」
春香「え?…ぷふっ」
P「つーか、何にも見えん」
春香「そ、そりゃ…くふっ、眼鏡が真っ白ですもんね…ふふ」
P「眼鏡常用者の宿命だな、くそぅ」キュッキュッ←眼鏡拭いてる
春香「…わあ」
P「ん?何か俺の顔に付いてるか?」
春香「えーっと、目が2つ、鼻が1つ、口が1つ…」
P「目は数字の3になってないよな?」
春香「………んっふ」(プルプルプル)←想像した
P「うむ、勝利とは何時も虚しい」キュッキュッ
春香「な、何の勝負だったんですか…」
P「だーるまたん♪だーるまたん♪にーらめっこしーないで額をホアタァァァ!…お前はもう死んでいる」
春香「無機質ですしね、だるまさん」
P「サラッと返してきたな…やりやがる、天海春香…ッ!」
春香「だーるまたん、で滅茶苦茶萌えなタッチで描かれただるまさんを想像しまして」
春香「額をズビシ!された時には、きっとこんな感じに…」
春香「」サラサラサラ
春香「はい」サッ
P「んー?」ドレドレ
[ Σ(>д<。){いやーん! ]
P「ぶはっ!?」
春香「CVはやよい辺りが適任かと」
P「伊織と千早がまた暴走するな。特に伊織」
春香「こほん…「い、今すぐ水瀬財閥が出資するわ!アンタは早くやよいを連れてきなさい!設計は私がするわ!」…なんて」
P「地味に似てるから、余計にリアリティがありやがる」
春香「にひひっ♪」
P「お、その笑い声は超似てるな」
春香「竜宮小町に何かあったら、私が代役を務められますね!」
P「あずささんと亜美を巻き込むな。というか、伊織達に何が起きるんだっての」
春香「えーっと、あずささんは迷子で、亜美は律子さんに叱られて泣き出しちゃって、伊織はやよいにしがみついたまま離れない…」
P「…あずささんはリアル過ぎるからやめれ。律子は亜美を思っての事だから、亜美選手には乗り越えて頂き、更にアイドルとして躍進して頂きたいですね」
春香「「解説:P」って書かれたネームプレートが見えました」
P「伊織は仕方ない、百年経ってもやよいおり、だからな」
春香「確かに、それなら仕方ないですね」
P「いやー、しかし…何で春菊ってこんなにポン酢に合うんだろうか」モグモグ
春香「というか、ポン酢の汎用性が高いんですよね」
P「今日はやらんが、ポン酢に大根おろしを混ぜたり、ゴマドレッシングを混ぜると、更に美味くなる」
春香「大根おろしは鉄板ですね。ゴマドレッシングは…種類や分量で個人差が出そう」
P「だな…お、そろそろ終わるな」
春香「締め、いきます?」
P「ふむ、締めを務めるのは?」
春香「うどん殿でございます」
P「良かろう…では、突撃だっ!」
春香「はぁい」ムニムニ←ほぐしながら入れてる
P「手伝う」ムニムニ←同じようにほぐしながら入れてる
春香「さて、再度煮ましょう」
P「封印ッ!」カポッ
春香「ん〜…外はどうなっちゃったかな…」テクテクテク
P「」←鍋監視中
春香「ふっふーん♪ふんふふーん♪」ガシャッ←ブラインドオープン
春香「ほぁあ!?」
P「」ビクーン
P「な、何だ!?どうした!?」
春香「外、かなりマズいレベルの積雪です…」
P「マズいって…ぬぉ!?」
春香「明日、私はドラマのロケが…」
P「無理だな…多分延期だ。交通機関もまともに動かないだろう、きっと」
P「こりゃ参ったな。明日は皆が来れるか…」
(プルルルル…)
P「お?こんな時間に何だ…」
(ガチャ)
P「お電話ありがとう御座います。765プロです」
P「あ、これはどうも!お世話になっております!…ええ、はい…あー、そうですね。ええ…はい、分かりました。それではまたご連絡をお待ちしております。はい、失礼します」
(ガチャ)
春香「どうかしましたか?」
P「春香、明日オフ決定」
春香「あー…やっぱりなぁ」
P「共演してる雪歩と真美も必然的にオフ、と…時間も時間だし、メールしとくか…」
(プルルルル…)
P「お?」
(ガチャ)
P「お電話ありがとう御座います。765プロです」
P「これはどうもどうも。どうかなさいましたか?…えー!?…あー、なるほどなるほど…はい、あー、分かりました。ウチのアイドルにも連絡しておきます、はい…」
〜数十分後〜
P「…」
春香「あの、プロデューサーさん?ちゃんと残しておきますから、うどんをくわえたままチラチラ電話の方を睨むの止めて下さい」
P「」ズルズルズルーッ!
P「ったく…集中してかけてくるなよ…」
春香「あ、明日連絡貰うよりはいいじゃないですか」
P「しかし、まさか明日の夜からの収録分までダメとはな…全員オフ決定だ」
春香「仕方ないですよ。さっきニュース見たら、交通機関が完全に麻痺してるそうですし」
P「鉄道関係は夜を撤しての作業らしいな」
春香「って言ってましたねー」
P「友達に鉄道関係の作業員がいるけど…凍結防止車両ってのが、始発ギリギリまで走るらしいぞ」
春香「うわー…本当に徹夜なんですね」
P「大変だよなぁ…ああいう仕事する作業員さんとか警備員さんは…」
春香「ですねぇ…屋根とか無い場所で、ずっとですもん…」
P「だなぁ…ふぅ、うまかった」
P、春香「ごちそーさまでした」
春香「さあ、片付けましょうか」
P「寒い給湯室が我々をお待ちだ…」
春香「心が折れるような事言わないで下さいよぅ…」
P「…うお、もう0時回ってる。急ぐか」
春香「はぁい」
P「洗い物、終わり…っと。さぁ、戻るぞ!」
春香「うー、さぶいよぅ」
P「春香、寝る準備しろ。布団準備するから」
春香「はぁい」
P「布団、布団…と」
春香「…」
春香「(今、プロデューサーさんは布団を取りに行ってる…)」
春香「(寝る…という事です!)」
春香「お泊まりですよ!お泊まり!」
春香「(もしかすると…)」
(ほわんほわんほわん)
※以下、天海春香さん脳内劇場
春香「うう、やっぱり寒い…」
P「…春香」
春香「はい?」
P「こっちの布団、来るか?」
春香「えっ…」
P「1人じゃ寒いけど、2人で一緒の布団なら寒くないだろ?」
春香「え?あの…でも…」
P「俺と一緒は…嫌か?」
春香「そ、そんな事…じゃあ、お邪魔します」
(ぎゅっ)
春香「っ」
P「春香…暖かいな」
春香「ぷ、プロデューサーさん…」
P「春香…」
(ほわんほわんほわん)
※以上、天海春香さん(アイドル)の脳内劇場でした
春香「えへ…えへへ…プロデューサーさぁん」
P「何だ?」
春香「ほぁ!?」
P「…なーに口をポカーンと開けてニヤニヤしてんだ。何かトリップするような具材でも、鍋に入れたのか?」
春香「そんな訳無いでしょっ!!!」
P「お、おぉ?ならいいんだが」
春香「み、見られた…変な顔を…」
P「あの…ご、ごめんなさい…」
春香「うぅ…もういいです…寝ます…」
P「おぉ…あっちに敷いてあるからな」
春香「はい…って、プロデューサーさんは?」
P「明日の連絡とかスケジュール調整とかな…どうせ会社にいるなら、やれるだけやっちまうかなと」
春香「あ、なるほど…仕事か、そうですよね」
P「?」
春香「(私ったら…プロデューサーさんはまだお仕事があるのに、勝手に変な想像して…)」
春香「寝ます…」
P「おぉ?おやすみ」
春香「おやすみなさい…あまり無理しないで下さいね?」
P「ああ、分かった」
〜布団〜
春香「…1つだけしか敷いてないや」
春香「(まさか…プロデューサーさんも寒くなったら入ってくるとか…さ、最初から一緒に………な訳無いか。仮眠用だもんね…普通は1組しか無いよね)」
春香「うう…布団が冷たぁい…」
P「春香、まだ起きてるか?」
春香「はい?」
P「これ忘れてた。足元に入れとけ」
春香「わ!暖かい!これ何ですか?」
P「二重の袋の内側の袋にジェルが入っててな、レンジなんかで暖めるんだわ。そんで、専用の布袋に入れる…レンジで簡単に準備できる湯たんぽだな」
春香「ああ…暖かい…しやわせ…」
P「つま先の方に入れてみ。もっと幸せになるぞー」
春香「えと、つま先の…んしょ…と…」ガサゴソ
春香「!…あ、あったか〜い♪はわあ…こ、これは、冬場は癖になりそう…えへへ」ホワーン
P「たまらんだろ?」
春香「たまらんです」
P「俺も愛用者の1人だからな」
春香「私も今度買おう、絶対買おう」
P「この時期になると、ドラッグストアに並んでるぞ」
春香「へー…マツキヨとかたまに行きますけど、気付かなかったなぁ」
P「店員さんにでも聞いてみ。ほんじゃ、俺は仕事に戻る。灯りは暗くしとくから、早く寝ろ」
春香「でも、プロデューサーさんは仕事するんじゃ…」
P「デスクに電気スタンド位ある、気にするな。節電さ、節電…んじゃ、おやすみ」
春香「あ…はぁい」
(ぱちっ)
〜早朝4時頃〜
春香「…ん」
春香「はれ…?ここどこら………あ、事務所に泊まったんだった…」
(ぶるるっ)
春香「はう…トイレ行きたい…でも、お布団から出たくない…」
(ぷるぷるぷる…)
春香「ダメ!やっぱり行こう!」
春香「…お漏らしする訳には行かないし…」
(もそもそ…)
春香「へぅう…部屋は暖かいけど…やっぱりお布団がいいよぅ」
(すたすたすた…がちゃっ、ばたん)
春香「ひぃぃ…さ、さむ、さむむむ…トイレ寒い…」
春香「うぅ…はやく…おふとん…」
(しばらくお待ち下さい…)
春香「はふぅ…おふとんおふと…ん?」
P「」
春香「」
春香「ぷ、プロデューサーさんが机に突っ伏して…」
春香「まさか…死んでる!?」
(デー!デー!デーン!)←春香さんの脳内に響く火サスのあれ
春香「あ、あ…どうしたら P「…ふごっ…くか〜…」…」
春香「ですよねー。1人で何焦ってるんだか…プロデューサーさぁん、風邪引いちゃいますよぉ〜」ボソボソ
P「んが…は、はるか…」
春香「っ!?」
春香「い、いま私の名前を…プロデューサーさん、私の夢を見てるのかな…あわわ、どうしよう…いや、どうしようもないよ…」
P「はるか…そ、それは…明太子パスタじゃなくて…」
春香「…はい?」
P「…それは…ブリンヌポヌキューッ!!!」ガタッ!
春香「!?」
P「ハッ!?…ゆ、夢か…ふぅ」
春香「どんな夢ですか!!!」
P「おわぁ!?は、春香!?何だ!?どうしてウチに!?ブリンヌポヌキューはどうした!?」
春香「どうしたのはプロデューサーさんですよ!?何ですかその何たらキューって!?それにここは事務所です!」
P「は?…あ、あれ…」
P「あ、そうか…仕事してたら寝ちまってたのか…」
春香「全く…風邪引きますよ?」
P「ああ、そうだな…皆に移しちまったらマズいし、気を付けるよ」
春香「移す移さないじゃなくてですね、プロデューサーさんの体が心配だから言ってるんです」
P「すんませんです…はい」
春香「兎に角…もうちゃんとした場所で寝て下さい。明日は皆オフですし、送り迎えとか無いんですから!」
P「はい…よっこらせ…ぬぉあ…あ痛たた」ポキパキ
春香「お爺ちゃんっぽいですよ、プロデューサーさん」
P「仕方ないだろ。まだ十代の春香には分からんだろうがな、二十歳超えたら、肉体の老朽化は早いぞ〜?」ポキンパキンボキボキ
春香「体中の関節鳴らしながら、未来への希望が薄らぐような事を言わないで下さい」
P「ふう…さて、俺はソファで寝てっから、何かあったら起こせよ?」
春香「え?ソファでって…また体が痛くなりませんか?」
P「布団はアレしかないんだ…あぁ大丈夫、前回俺が使った後はクリーニング出してるから」
春香「寧ろ出さなくて良かっ…じゃなくて、お布団があれしか無いなら、その…」
P「?」
春香「…えっと、ですね…お布団が1つなら…」
P「布団が無ければソファで寝ればいいじゃない。 マリー・アントワ列島」
春香「どこですか!?じゃなくて!それじゃあ体が痛くなっちゃうって…あーもう!」
P「春香」
春香「はい?」
P「気遣ってくれてありがとな」
春香「…はい」
P「んじゃ、俺は寝るぞー」
春香「あの…寒くないですか?」
P「毛布を複数重ね掛けするから大丈夫」
春香「寝返りうったら落ちちゃいますよ?」
P「いい目覚ましじゃないか」
春香「お布団のが良く眠れますよ?」
P「そりゃそうだろうなぁ。ここで熟睡出来るのはよほど疲れてるか、美希かだ」
春香「私がソファでも…」
P「大切なアイドルをソファに寝かせて、俺が布団?んなアホな」
春香「じゃあ一緒にお布団で寝ましょうか?」
P「一緒になぁ…一緒に…一緒に!?」
春香「…はい」
春香「(うあー!い、い、言っちゃった…言っちゃったあああああああどーしよおおおおおお!?か、顔が熱い!ヤバい!絶対私いま顔が真っ赤!私のイメージカラーとお揃い!ならいいか♪って、良くなぁぁい!どうしよう?どうしよう?あわわわわわ…)」
春香「その…ほら?寒いですし!お疲れでしょうし!」
春香「(うあー!落ち着くの!落ち着くのよ天海春香!)」
春香「私は明日オフですから!プロデューサーさんはこの後もすぐ起きて仕事しなきゃならないんですし!なら、ちゃんと寝れるお布団がいいですよ!」
春香「(ダメだああああ!しっちゃかめっちゃか、てんやわんや、わっほいわっほい!)」
P「」←春香さんの勢いに押されてる
春香「ああもう!来て下さい!」
(がしっ!ずるずる…)
P「あ!?おい、春香!?ちょっと待っ…意外に力強いなオイ!?待て!落ち着け!落ち着いて春香さん!?」
春香「はい!お布団着きました!」
P「いやいやいや、春香さん?」
春香「何ですか!?」
P「Ah…ワタシ、producer。アナタ、idol。OK?」
春香「何で日本語覚えたての外人みたいになってるんですか!」
P「マズいでしょ!?プロデューサーとアイドルが一緒の布団に寝たら!?あー、あきまへん!一緒なんてあきまへん!一緒になんて、洒落にならんでしょ!?何か間違いが起きたらどないしはりますのん!?」
春香「何でちょっと京都弁だか関西弁だか分かんない喋り方を混ぜたんですか!?」
P「ぶぶ漬け、召し上がれ」
春香「どうやって帰れと!?」
春香「というかプロデューサーさん?」
P「どないしはりました?春香はん」
春香「嘘臭い京訛りはいいですから!……その、間違い…起きちゃうんですか?」
P「ッ!!!!?」
春香「…一緒に寝たら…プロデューサーさんは、私と、その…間違い、しちゃうんですか?」
P「(可愛いアイドルの顔が林檎みたいに真っ赤っ赤+涙目で上目遣い+ウィスパーボイスでの「間違い、しちゃうんですか?」=破壊力ッッッッッ!!!!!!!)」
P「ん、あ、え、お、い、いや、え?」
P「(あ、いかん。最近構ってやらずにご無沙汰なマイサンが、暴れん棒将軍に)」ムクムク
春香「プロデューサーさん…」トサッ
P「(いま胸にしなだれかからないでぇええ!?当たる、当たるから!コ・カーンの肉欲珍棒丸が!はるるんをグリィ!って!GREEって!)」
春香「プロデューサーさん…私、私…」
P「(アカーン!これはアカーン!超良い匂いしなさるよ、この娘さん!ヤバい!疲労と寝不足で理性が!変わりにコ・カーンのニクいアイツが繁殖本能で御ギンギンにならせあそばせられておらりられ!)」
※プロデューサーさんの頭の中では、理性と本能が未だかつて無い程の激戦を繰り広げています
※プロデューサーの頭の中
理性「落ち着け!いいか!?相手は所属アイドルだ!しかもかなり良い所まで来てて、今が踏ん張り所なんだぞ!?踏ん張れば、彼女をトップにしてやれるんだぞ!?」
欲望「いや、無理。我慢とか無理。間違いなく無理だね」
天使「彼女の事を考えてあげて下さい。貴方はプロデューサーで、成人男性で、大人。彼女は、まだ大人と少女の中間に立ったばかりの、言わば守るべき存在です」
悪魔「こんな状況で何もしねえとか、馬鹿か?相手も望んでる雰囲気MAXだろうが!大丈夫、バレなきゃいい!春香だってわざわざ誰かに言わねえよ!アイドル続けてぇだろうし、恥ずかしがって言わねぇよ!心配なら写真でも撮っちまえ!」
理性「おま、写真とか!馬鹿か!?脅迫じゃねぇか!所属アイドルを?ふざけんな馬鹿野郎!」
欲望「もう何でもいいからさ。素直に従ってくれよ。色々限界だわ」
天使「まだ未来ある少女を守る大人として、アイドルである彼女を守るプロデューサーとして、毅然とした対応をするのです」
悪魔「いいか!?春香とヤっちまえば、お前の葛藤も終わる!アイツだって大人の魅力が追加で、新しい道が開けるだろうが!」
欲望「何でもいいからさー」
理性「クソッ!こんな疑わしい奴らと一緒の脳内なんかいられるか!俺は自分の部屋に戻る!」スタスタスタ…
悪魔「ケッ!頭の堅い馬鹿共が!やってられっか!」バッサバッサバッサ…
天使「愚かなり…」パタパタパタ…
欲望「やれやれ、もー面倒くさくなっちゃったよ」テクテクテク…
脳内P「皆いなくなんのかよ!問題放置かよ!新しいなオイ!嬉かねえわバカ!天使と悪魔、理性と欲望の葛藤の答えが「問題ぶん投げて帰る」ってなんだよ!新しいにも程があるわ!」
ふんどし親分「ちくわ大明神」
脳内P「大体どこに帰るんだよ!戻ってこいや馬鹿野郎共が!俺も馬鹿野郎だから、馬鹿野郎祭りだコンチクショウ!」
※脳内会議、解散
P「いま何かいたぞ!?」
春香「えっ?」
P「あ、いや、何でもないから気にするな」
春香「その…それで、あの…どう、します?」
P「どう?Doしますって?Doする気なのさ?乙女が抱くのは大志、プロデューサーを抱いちゃダメ、絶対。軽い気持ちの一時の過ちが大問題に進化しかねない。B連打も無効よ?」
春香「えっと、仰ってる事の8割は意味が分かりません。ですが…私は…私の気持ちは、軽い気持ちでも、一時の気の迷いでもなくて…」
春香「私は、プロデューサーさんが好きです」
春香「だから、プロデューサーさんと一緒のお布団で寝るのは嫌じゃ無いです…むしろ、嬉しくてドキドキします。間違いは…その…まだ、恥ずかしいですけど…プロデューサーさんなら…」
P「ストーップ!スッッタァァァッポァ!」
春香「っ」
P「まずは…告白してくれて、ありがとう。春香の気持ちは嬉しいが、今はダメだ」
春香「アイドルだから、ですか?」
P「そうだ」
春香「だったら!だったら…私はアイドルを」
P「春香にはいま、多くのファンがいる。そして、もうすぐてっぺんが見える。高い高い山の、頂上に手が届く所にいる。それは、春香の夢でもあり、俺の夢でもある」
春香「…」
P「春香をトップにして、春香の笑顔を、歌を、辛い顔をした人を笑顔にしたいって思いを…もっと多くの、世界中全ての人に届かせたい」
春香「プロデューサーさん…」
P「そうなった時、春香が見る景色を、陰ながら支えてきた俺も少しは体験出来るかもしれない。春香がその景色を見れたら、俺はきっと、誰より幸せで嬉しい気持ちになる」
春香「…ぐすっ…」
P「なぁ春香?卑怯だけどさ、もう少しだけ待ってくれないか?」
春香「…待つ?」
P「そうだ」
P「春香がトップになれて…いや、俺が必ずトップにする。それでトップアイドルになった時に…もし、まだ春香の気持ちがさっきと同じなら…俺はちゃんとそこで答えを出す。約束する」
春香「…そんなの、ズルいですよぅ…」
P「ああ、分かってる。俺の今言ってる事は、ズルいし最低だ。だけど…分かってくれ」
春香「…トップになったら、答えてくれるんですね?」
P「ああ、必ず」
春香「じゃあ、我慢します…」
P「春香…ありが 春香「我慢しますけどっ!」とぉう?」
春香「我慢、しますけど…我慢する代わりに、私のお願いを聞いて下さいっ!」
P「お願い?」
春香「はい!」
P「言ってみて」
春香「今日の1日!今から!プロデューサーさんのお時間を、私に下さい!」
P「時間…を?」
春香「はい!つまり、その…1日、一緒にいて下さい!我が侭を聞いて下さい!」
P「ぬぅ…」
春香「…ダメ、ですか?」
P「〜っ!分かった!今日1日、何でも言え!何でもしてやる!」
春香「何でも…」
P「過激なのじゃなければ」
春香「過激…なのとは?」
P「街中でキスしろだの何だの、スキャンダルになるものは基本的にNGだ」
春香「あぅ…普通にお出掛けとかは」
P「まぁ…いいだろうけど、今日は外に出れるのか?」
春香「うぅ…もし出れたらいいんですね?」
P「OKだ」
春香「やった♪」
P「(正直な話、俺だって応えてやりたい。というか、プロデューサーとアイドルじゃなければ、今すぐ俺の気持ちを伝えたい。だけど、立場的にそれは出来ん)」
P「(だから…せめて、ギリギリのラインまでは許してやりたい…甘いかもしれんが、惚れた弱みってヤツだ)」
P「(俺だって…初めて会った時に春香に一目惚れで、下心ありありでプロデュースを始めたようなもんだ…勿論、春香に光る可能性を感じたし、社長的に言うならティン!ときたんだが)」
P「(…春香から、女の子から告白させて、しかも待てときた。俺ぁ死んだら地獄行きは確実だな…)」
春香「プロデューサーさん?」
P「ん?」
春香「聞いてました?私の話」
P「あー、すまん。ちょっと考え事をしてた」
春香「もう!」
P「膨れるなよ」
(ぷにっ)
春香「むぷ」プシュ←ほっぺの空気が抜けた
P「で、なんだ?」
春香「まずは!明日の為にも…ゆっくり休んでもらいます!」
P「休む…だからソファで」
春香「だーかーらー」
P「いいか?あと数時間で音無さんが来る。あの人に一緒に寝てる所を見付かってみろ。恐ろしい事になる」
春香「う…」
P「更に、律子も多分来るだろう。律子だぞ、律子、命すら危ういわ。春香だって、せっかくのオフを説教祭りで過ごしたくは無いだろ?」
春香「うぅ〜…分かりましたよぅ。じゃあ今回はプロデューサーさんの案で…寒かったら言って下さいね?」
P「大丈夫だ。さ、早く寝ようか」
春香「むー、おやすみなさい」モゾモゾ
P「はいおやすみー」
P「(一緒に寝る?そんなん、間違いなく襲うわ!あんな良い匂いする女の子と一緒の布団なんか、性欲メーター振り切って、とんでもない事になるわ!)」
〜外が明るくなりました、朝です〜
P「ぬ?…むぅう…今何時だ…」
時計『8時半ですぜ、旦那』
P「うぉお…起きねば…お?スマホのランプが光ってる…何だ?」
携帯『着信21件 新着メール43件』
P「」
P「ち、チェックせな…って、朝一番は律子か…流石だな」
P「次に千早に…真に…あー、昨日の連絡の確認か」
(プルルルル…)
P「もしもし、千早か?俺だ、朝早くからすまん。外は見たか?」
P「今見たか。凄まじいだろ?…うん、窓が凍って開かないって…マジかよ。まぁそれでな、昨日の段階で何人かが撮影に来れないのと、こんな状況で無理してレッスン行かせられないから、今日はオフだ」
P「ん?ああ、たまにはゆっくり休め。休むのも仕事だ」
P「俺か?俺は事務所に泊まった。春香が帰れなくなってな。保護者しとる」
P「はあ!?しないっつの!いいから今日は危ないから、必要な時以外は外出るな!」
(以下、同じような連絡をアイドル全員へ)
〜30分後〜
P「…疲れた」
P「美希や亜美真美は親御さんに連絡ついたから大丈夫だろう」
P「後は…律子か」
P「メール見る限り、自己判断したみたいだが…」
(プルルルル…)
律子『ひゃい…』
P「お、おはよう…寝てたのか…」
律子『っ』ドタンバタン!シマッター!ニドネシチャッタァァ!
P「あー、落ち着け落ち着け」
律子『…我ながら、なんと情けない…』
P「大丈夫大丈夫、お前は竜宮小町のプロデュースで疲れてるんだ、たまにはゆっくり羽を伸ばせ」
律子『でも、プロデューサー殿は事務所に出勤を…』
P「俺は泊まり。交通機関が完全に死んでたからな。車で移動したら死ぬレベルだし」
律子『うわぁ…今テレビ付けましたけど、本当に交通機関が死んでますね…』
P「だろ?昨日の夜中にメールしたように、全員が撮影とか中止。レッスンだけの奴もレッスンスタジオに行かせられないし、向こうのスタジオは今日は流石に休みにするらしいし」
律子『そういえば、春香は大丈夫だったのかしら…あの子、遠いから』
P「昨日な、たまたま事務所に忘れ物を取りに来たんだよ、21時過ぎた位に」
律子『終電ギリギリじゃないですか…』
P「で、事務所から車で送ろうとしたら、電車が運休で帰れなくなり、外はドカ雪、仕方ないから親御さんに連絡して、春香は事務所に泊めた」
律子『大変でしたね』
P「おう。仮眠用の布団に春香を寝かせて、俺は事務処理の後でソファで寝た」
律子『車で家までは…あ、無理って言ってましたね』
P「昨日の晩飯買いに出たらな、スーパーにしか物がなくてさ。行って、買い物して、帰りに都内の何でもない道路でスピンターンした…いや、させられた」
律子『はぁ!?』
P「危うくギリギリ止まったから良かったが、それ体験したから車は却下となりました」
律子『…正しい判断です…』
P「つー訳で、今日はお休みです」
律子『はぁ…』
P「大丈夫、溜まりに溜まって使い切れてない有給で処理しとくから」
律子『何かすみません…』
P「大丈夫だって。ほんじゃ、おやすみ」
律子『三度寝なんかしませんよ!』
P「いや、布団に入って目を瞑って、深呼吸してみ?」
律子『…すー…はー…あ、寝れそう…かも…』
P「はいおやすみ」
律子『あ…はい…おやすみなさい…』
(ピッ)
P「アイツは頭を常にフル回転させながら全力で突っ走ってるんだ。いくら若いったって、疲労の溜まり方は尋常じゃないだろう…ゆっくり寝てくれ」
P「音無さんは…『休みます。其方に行けません、ごめんなさい』…うむ、仕方ない」
P「…社長からも着信ある!?やっべ…」
(プルルルル…)
高木『高木です』
P「社長!俺です!Pです!すみません、わざわざお電話頂いたのに出れなくて…」
高木『おぉ、気にする事は無いよ、キミィ。何時も走り回って、アイドルの皆を導いてくれてるんだ、疲れてるの位は私だって分かる』
P「恐縮です」
高木『それでだね…ほら、私は出張で昨日から出ていたろう?』
P「はい」
高木『…完全に帰れなくなってしまってね、ハッハッハッハ!』
P「いや社長!笑いごっちゃ無いですよ!?」
社長『いやー、出張先の近くが、たまたま昔の知り合いの旅館でね…もう少し、こっちで待機させてもらうよ』
P「分かりました。無理せずにゆっくりしてきて下さい」
社長『ハッハッハ!なら、そうさせてもらおうかな?そっちは頼んだよ、キミィ』
P「はい、お任せ下さい」
(ピッ)
P「音無さんにも連絡しとくか」
(プルルルル…)
音無『はい』
P「あ、おはようございます。Pです」
音無『あ、プロデューサーさん。おはようございます♪』
P「メール見ました。有給余ってそうなら、有給で処理します?」
音無『そうですねぇ…最近忙しくて有給処理出来てませんから…それでお願いします』
P「はい、じゃあそうしときます」
音無『それにしても…外、凄いですね』
P「昨日の段階でかなり積もってましたから…どれどれ…うわ、窓が凍って…」
音無『あはは…』
P「…たるき亭の入り口が、半分埋まってます…」
音無『』
P「…ちょっと救出してきます」
音無『が、頑張って下さい…』
P「じゃ、今日はゆっくり休んで下さい」
音無『はい、ありがとうございます♪』
(ピッ)
P「さて…こりゃ本当に救出に行かないと」
春香「ふぁ…おはようございます…」
P「お?おはよう、春香」
春香「んにゃ…外真っ白ですねー…」
P「顔洗っといで」
(なでなで)
春香「ふにゃ…ぷろりゅーしゃーしゃん?」
P「あ、いかん…つい撫でてしまった…」
春香「にへへー♪もっとなでてくれてもいーですよー♪」
P「そうしたいが、ちょっと下を見てくれ」
春香「ほぇ?…………えぇっ!?」
P「今からたるき亭のご主人と奥さん救出作戦を決行してくる」
春香「あわわ…わ、私も何かお手伝いを…」
P「じゃあ、顔洗ってくるついでに、給湯室で昨日使った土鍋に水入れてきて、コンロで沸かしてくれ。俺はたるき亭に電話した後、給湯室のお湯をバケツに入れる」
春香「り、了解っ!」
(バタバタバタ!)
P「こけるな 「うわわわっ!(すてーん)」…遅かったか」
〜数十分後、765プロ出入り口〜
P「行くぞ、春香」←【装備:お湯たっぷりのバケツ、シャベル(雪歩の置き忘れ、強化チタニウム製らしい)】
春香「は、はいっ!」←【装備:お湯たっぷりの土鍋、お玉、園芸用スコップ(雪歩の置き忘れ、勿論、強化チタニウム製)】
ここまで
次回は早い内に…そんなに長くはなりません
多分、次回で終わります
続きを投下します
レスありがとうございます、大変励みになります
P「開けるぞ…」
春香「ゴクリ…」
(ガチャッ!)
(ドッサー!!!)
P「ぬおお!?」
春香「きゃああ!?」
P「嘘だろ…これから処理しねーと進めんぞ、こりゃ…」
春香「ま、まずはこの熱々の土鍋のお湯を…」
P「仕方ない、お玉を使ってる暇はない…行けっ!」
春香「了解っ!とやぁぁあ!」
(ばっしゃー!)
P「…うむ、中途半端に溶けたな」
春香「…土鍋、しまってきます」
P「ああ、俺は掘り進んでみる」
春香「はぁい」
P「こんな時こそ、雪歩の能力が発揮されるんだろうな」
春香「あー…除雪車とかより早そうですよね、雪歩」
P「だな。雪歩1人分の道を作りながら進むんだろうが、普通に歩く速度位で除雪していきそうだわ」
〜丁度その頃、ゆきほけ!〜
雪歩「終わったよぉ」
雪歩父「おう、こっちも終わったぜ」
雪歩「凄いねぇ、家より高くなっちゃった」
雪歩父「雪だからその内溶けるだろうし、問題ねえさ」
萩原組若手「(…たった2人で、このデカい家の敷地に積もった20センチ近い雪を…1時間で完全に雪かきし終わるとか…何者なの、うちの社長とお嬢は…)」
雪歩「皆様も、お疲れ様でしたぁ♪」
若手衆「(あ、お嬢は天使だ、間違いない)」
雪歩「えへへ♪皆の分も、お茶入れてくるね」
(とたたたた…)
雪歩父「ああ、頼んだぞ」
若手衆「(ヤバい、お嬢の優しさと天使っぷりで、俺らマジ浄化されるわ)」
〜765プロ事務所前、入り口付近(激戦区)〜
P「ふんっ!」ザシュッ
P「っらぁ!」ポイッ
P「…な、何とか入り口から外には出れたが…こいつぁヘヴィだぜ…」
たるき亭主人「おーい、プロデューサーさん」
P「あ、ご主人!大丈夫っすか?」
主人「いやー…入り口は何とか開いたが…こいつぁたまらんですな」
P「バケツでお湯を撒くったって、これじゃあ焼け石に水です」
主人「温度的には真逆ですけどね」
P、主人「わっはっはっは!」
P「…取り敢えず、この周りだけでも雪かきしますか」
主人「ですな」
P「何カ所かに纏めていって、お湯でもぶっかけましょう」
主人「そうですね」
P「しかし…こりゃ凄いわ…」
主人「どうやら、殆どの学校は休校だそうです。会社も休みだったりする所があるらしいです」
P「そりゃ…動けないですからね。因みにウチも全員がオフ&有給となりました」
主人「ありゃま」
春香「プロデューサーさーん、倉庫にあった長靴、借りますねー?」
P「おー。外寒いから、あんまり無理すんなよー?」
主人「春香ちゃんは出勤してきたんですね」
P「いや、実は昨日帰れなくなってしまいまして…下手な場所だと危ないし、事務所に泊まらせました」
主人「なるほど、懸命な判断だ」
たるき亭の奥さん「あんた、やっぱり今日は配達できないって…あらプロデューサーさん、おはよう」
P「あ、おはようございます」
主人「配達出来ないってか…仕方ない、今日も休みだな、こりゃ」
奥さん「道路が復旧すれば、明日には配達するって」
P「大変ですね…」
主人「ま、こればっかりは仕方ないですな」
春香「わ、皆さんおはようございます!」
奥さん「あら春香ちゃん、おはよう」
主人「おはよう、春香ちゃん」
春香「えへへ…にしても、凄いですね、雪」
P「先が見えん雪かきなんざ、初体験だ…」
主人「あー、プロデューサーさんも春香ちゃんも若いからな。三十年位前は、都内も大雪になる事もあったんですよ?」
春香「ふぇー」
奥さん「私は実家が東北だから、これくらいは見慣れてるわー」
春香「これくらい、ですか…」
P「…ん?」
(ずどどどどど…)
春香「な、何か来る…?」
(ずどどどどど…)
奥さん「除雪車かしら?こんなに積もってて、進むのかしら」
主人「どうだかなー、俺は実物見た事無いから分からん」
(ずどどどどど…)
P「…何か、異常にデカい除雪車…なのか?あれは…」
春香「あれ?あのマーク、水瀬家の家紋じゃ」
(ずどどどどど…ばしゅーっ!)
主人「止まった…」
(パカッ)
奥さん「あら、上が開くのね。あの乗り物」
伊織「プロデューサー!春香!無事!?」
春香「伊織!?」
P「どうしたんだ!?その馬鹿デカい乗り物は何なんだ!?」
伊織「無事そうね。ならいいわ。これは、水瀬家が開発した特別車両よ。走りながら前方から雪を吸い込み、後ろのタンクに送るの」
伊織「で、タンクから伸びたホースで、後ろから着いてきてる別のトラックのタンクに詰め替えて…」
伊織「トラックは水瀬家の特別浄水場に雪を放り込む」
伊織「後は、雪が溶けたら浄化して、水瀬家の生活用水や、必要な箇所への給水車を出したり、夏場の水不足対策に使ったりするわ」
P「…すげぇ」
伊織「因みに、これは日本政府からの依頼よ」
春香「」
新堂「お嬢様、そろそろ参りましょう」
P「あ、新堂さん。おはようございます」
新堂「これはプロデューサー様、おはようございます…本来であれば、キチンとご挨拶を致したい所ですが、本日は時間があまりありません。誠に申し訳ありませんが」
P「ああ、気にしないで下さい」
伊織「じゃ、アンタらも頑張りなさい」
春香「伊織、わざわざそんな凄いのに乗って、私達の事を心配して来てくれたんだね♪ありがとう、伊織♪」
伊織「な!?ば、馬鹿っ!違うわよっ!こ、この専用車両の乗り心地を確認したかったのよ!こんな時じゃないと乗れないし!ここに来たのはついでよ!ついで!」
主人「おー、あれが本家ツンデレってヤツですか?」
P「はい、我が765プロの誇るツンデレオブツンデレ、水瀬伊織の魅力です」
奥さん「ふふ、可愛い伊織ちゃんが余計可愛く見えるわ」
春香「ツンデレ度は765プロ最強ですから」
伊織「うるさいうるさいうるさーい!…フン!行くわよ!新堂」
新堂「はい、お嬢様。それでは皆様、失礼致します」
(パタン…ずどどどどど…)
P「行ったか」
春香「…凄い迫力ですね」
主人「さて、じゃあ我々も続きをしますか」
〜お昼過ぎ…〜
P「くはぁ〜…やっと終わった…」ハァハァ
春香「れ、レッスンよりキツいですよぅ、これ…」ゼェゼェ
主人「お、綺麗に無くなりましたな」
P「積み上げたのも、その内溶けるでしょう…今晩も降らなければ」
主人「そう願ってます。流石に3連休は家計に響く」
P「ウチもです。経営にデッカいダメージが出ちゃいますよ」
春香「他の所も少しずつ雪かきの目処がついたみたいですね」
奥さん「皆さん、お昼ご飯作りましたから、食べてって下さい」
P「えっ!?いいんですか!?」
主人「気にしないで下さい。プロデューサーさんや春香ちゃんがいなかったら、今頃ウチはまだ外にすら出てなかったかもしれないしね」
春香「やったぁ!お腹ペコペコです!」
P「うーん、じゃあお言葉に甘えて…」
主人「どうぞどうぞ」
〜『たまに天井からスコップ持ったアイドルが泣きながら落ちてくる、そんなアクシデントも笑顔で「いらっしゃい!」』 たるき亭〜
P「…いつも、このキャッチコピーを見る度に謝りたくなります」
店主「わはははは!いいんですよ!このキャッチコピーだって、社長の高木さんと酒飲みながら考えたんですから!」
奥さん「最近はね、天井に犬の写真を拡大コピーしたのを貼り付けてるのよ」
春香「へ?」
奥さん「するとね、そこを上手く避けてくるのよ、雪歩ちゃん」
店主「本能的に犬を避けるみたいでね。落ちるポイントを上手くコントロール出来るのが分かったんですよ」
P「」
春香「」
奥さん「しかも、天井に特殊な振動センサーと音センサーをつけて貰ってね」
店主「雪歩ちゃんが来ると振動センサーが、泣き声に音センサーが反応して、落ちてくる場所に誰も行かないようになったんですよ」
奥さん「うちはほら、常連さんばっかだし。皆、センサーが反応し出すと「お、雪歩ちゃん登場か?」「今度は何が原因かな?」「奥さん!雪歩ちゃんにジュース!俺の奢りだ!」とか言っちゃってね〜」
P「もう何と言うか、本当に申し訳ないです」
春香「ご、ごめんなさい」
店主「いいんですよ。天井は、毎回雪歩ちゃんの家の職人さん達が1日で修理してくれるし、ウチの常連さん達は雪歩ちゃん登場が楽しみになってるし」
奥さん「雪歩ちゃんはウチの常連さん達からしたら娘みたいな年齢だからねぇ。突然の入店以外は礼儀正しいし、可愛いし、たまに歌も歌ってくれるし」
店主「実はね、萩原組の人達も、現場が近いとわざわざウチに来てくれるんですよ。常連さん達も雪歩ちゃんが目当てだったりして、ここだけの話…ウチ、売上がかなり増えてるんです」
P「」
春香「い、意外な雪歩のアイドル効果が…」
奥さん「最近は雪歩ちゃんも忙しいみたいで、落ちてこなくて皆寂しがってる位なの。常連さん達は皆、雪歩ちゃんのファンみたいでね。若い人達なんか、雪歩ちゃんグッズを持ってたりするのよ?」
P「こんな近くに雪歩ファンの集う場所が…今度御礼に、雪歩連れてきます」
春香「雪歩…まさかファンの人達がこんな近くにいるなんて思わないだろうなぁ」
〜ゆきほけ〜
雪歩「くちゅん!」
雪歩父「どうした?風邪でも引いたか?」
雪歩「う〜…熱も無いし、咳も出ないから、風邪じゃないと思う」
雪歩父「そうか、あまり無理すんなよ?…しかし、最近たるき亭に行ってねえなぁ」
若手「あー、そっスねぇ…親父さんの焼き鳥、食いてぇなぁ…」
ベテラン「熱燗で…たまんねぇなぁ」
雪歩父「おいおいやめねぇか…行きたくなっちまう」
皆「わっはっはっはっは!」
雪歩「(…事務所の皆と会わなければいいけど…)」
〜たるき亭〜
P「ふぅ〜…ご馳走様でした!」
春香「ぷ、プロデューサーさん、食べるの早いです」
P「この仕事してたら、自然と早くなる」
店主「うちらもそうですねぇ。休憩時間はとらして貰ってるけど、飯はカカッと食って、仕込みやら準備やら…」
P「働き出すと、そういう瞬間が出て来ますからね」
春香「(大人って、大変なんだなぁ…あ、この煮物おいひい)」モキュモキュ
奥さん「ダメよ?ちゃんと食べて栄養つけないと。ウチの人はもう若くないから無理してないけど、プロデューサーさんはまだ若さに任せて無理出来ちゃうから、絶対無理しちゃうでしょ?」
P「たはは…」
奥さん「若い時の無茶は、年取ったら纏めてくるの。気を付けてね?」
P「はい、気を付けます!」ビシッ
奥さん「ご飯をキチンと食べれないのを防ぐ方法はあるわよ」
P「え?」
奥さん「早くお嫁さん見つけたら、ちゃんとご飯食べるようになるわ」
P「」
春香「げほっ!げっほごっほ!」
奥さん「あら?どうしたの春香ちゃん」ニヤニヤ
春香「げほ…にゃ、にゃんでもありましぇん」
主人「あーほら、春香ちゃん水飲みな…お前も余計な事言うなっての」
奥さん「はーい」
奥さん「春香ちゃん春香ちゃん」ボソボソ
春香「は、はい…?」ボソボソ
奥さん「男はね、胃袋握ると簡単よ?春香ちゃんスマイルで、「はいどーぞ」ってお弁当を渡されたら、コロッと墜ちるわ」ボソボソ
春香「あ、あの…あぅ…」
P「どうした?」
春香「いえ、何でも」
奥さん「…初々しいわねぇ」フゥ
主人「何をやり切ったみてえな顔してやがる。余計な事すんなって」
P「あはは…さて、雪かきセットを片さないとなぁ」
春香「あ、手伝いますよ」
P「すまんな…じゃあご主人、奥さん、ご馳走様でした」
春香「ご馳走様でした!煮物、凄く美味しかったです!」
主人「お粗末様でした。またいらして下さい」
奥さん「うふふ、お待ちしてますよ」
P、春香「では失礼します」ペコリ
〜たるき亭の外〜
P「うお〜…晴れたなぁ」
春香「雪からの照り返しが眩しい…」
P「春香」
春香「はい?」
P「結局、お昼過ぎになっちゃったなぁ」
春香「あ…でも、雪かきは大変でしたけど、楽しかったです!」
P「よし、腹ごなしに適当に散歩でも行くか!車は出せないし、今からじゃそんな遠くへも行けないしな」
春香「いいんですか?」
P「事務所の電話を俺の携帯に転送設定にすれば、事務所空けても大丈夫だろ。というか、春香のしたいようにしていいぞ、約束だしな」
春香「…じゃあ、ちょっとコンビニにお買い物に行きたいです」
P「コンビニ?」
春香「はい!そしたら事務所に戻って…ゆっくり過ごしたいです」
P「…そか、了解」
春香「えへへ…お出掛けもいいんですけど、2人っきりでのんびり過ごすのも、きっと楽しいですよ」
P「だな。じゃあコンビニ行って、何か適当に買うかー」
春香「はい♪」
P「じゃ、ちょっと会社の電話を転送にしてくるわ」
春香「はぁい…2人っきりでのんびり…何か夫婦みt」
(ずどどどどど…)
春香「…まだやってたんだ、あの除雪車みたいなの…」
P「よし、OKだ…って、まだ走ってんのか、あれ」
春香「水瀬家の浄水場、どんだけキャパがあるんですかね…」
P「水瀬家だからな。敷地内に巨大な地下都市位構えてても不思議じゃない」
春香「雪歩プロデュースのですか?」
P「地下、掘る=雪歩になりつつあるな」
春香「だって…コンクリートの床をスコップのみで掘るアイドルですから、雪歩」
P「…特殊能力だよな、あれ」
P「さて、取り敢えずコンビニ行こう…配達が来てりゃいいけどなぁ」
春香「ですねぇ」
(アーユレディーアイムレディー♪)
春香「あ、電話…お母さんからだ」
P「あー、心配してかけてきたんだな…いかんいかん、朝連絡入れ忘れてしまった」
春香「(ピッ)もしもし。うん、私ー。うん、まだ事務所でプロデューサーさんと一緒…うん、雪かきしてた。そっちは?…うん、あ、お父さん帰ってこれたんだ、良かったぁ…うん、うん、大丈夫だよー」
P「…雪、溶けてきたなぁ…まだ車はヤバそうだが。路面びちゃびちゃだし…」
春香「…うん、分かった。多分電車も大丈夫だと思うし、うん、はーい…(ピッ)」
P「なんだって?」
春香「無事かどうかの確認と、ウチは雪かきしたから平気だって事でした」
P「そっか。電車が復旧してるなら、早めに帰ってお母さんとお父さんを安心させてあげないとな」
春香「うー…」
P「…ま、もう少し位、2人でのんびり過ごすか」
春香「!はいっ♪」
〜コンビニ→事務所〜
P「ただいま帰りましたーと」
春香「たはー…コンビニがあんなに混んでるの、初めて見ました」
P「確かに凄かったな…よし、ちょっと電話する」
春香「?」
P「皆にな、明日のスケジュールの連絡だ。どうなるかは分からんが…一応予定だけでも伝えとかないといかん」
春香「なるほどー」
P「因みに春香は…あ、元からオフじゃん」
春香「あ、そういえば…」
P「仕事の都合でどうなるかは分からんが、ドラマの撮影がすぐに出来るか分からんしなぁ」
春香「あぅ〜…でも、もし2連休なら久しぶりかも…」
P「すまんな。忙しいだろうが、今は踏ん張り所なんだ」
春香「分かってます。早くトップアイドルになって、プロデューサーさんの答えを聞かないとですから!」
P「善処致します」
春香「ぶー」プクゥ
P「その話はちょっと置いといて、まずは業務連絡を済ませちまう」
春香「はぁい…」
P「ははは…あ、もしもし律子か?明日のスケジュールなんだが、竜宮は把握出来てるか?…ああ、じゃあそっちは任せるぞ?ああ、宜しく」
P「…もしもし、貴音か?Pだ。明日のスケジュールについての連絡だが…誰か近くに…響と美希か?なら丁度いい、フェアリーの予定を…」
春香「(仕事中の横顔…本当にカッコいいなぁ。昨日の眼鏡をとったプロデューサーさんも素敵だけど、私は今の方が好きだなぁ)」
P「もしもし、高槻さんのお宅で…あ、かすみちゃん?やよいお姉ちゃんいるかな?……やよいか?明日のスケジュールなんだがな…」
春香「(凄いなぁ…手帳とかメモとか見ないで、完璧にスケジュールと皆の連絡先を暗記してる…会社の電話で連絡しながら、スマホで次の連絡先に繋げる準備して…そしたらすぐに会社の電話で…)」
P「もしもし、千早か?俺だ、ちゃんと休養できそうか?…ならよし。明日のスケジュールなんだがな…」
春香「(流れるように業務連絡を済ませてく…凄いなぁ)」
P「あ、音無さんですか?俺です。音無さんと律子の有給、処理しときました。明日確認して下さい…はい、お願いしますね」
春香「(…ついにPCに明日のスケジュール調整したデータまで打ち込み始めた…スマホは机に置いて…あ、なるほど。通話をタップすればいい状態にして…)」
P「………」カタカタカタカタカタカタ…
春香「(はやっ!?キーボード打つのはやっ!?殆どノンストップ…)」
P「あ、真美か?おう、俺だー。雪合戦してもいいが、風邪引くなよ?…やっぱりな、お前らの行動位、先読み出来るわ。で、明日なんだが…ドラマの撮影な、まだ分からん。取り敢えずまた連絡するからな」
春香「(私の知らない…事務所で仕事してるプロデューサーさん。たまに見かけてはいたけど、忙しそうだから邪魔にならないように離れてて、どんな感じか分からなかったけど…凄い…違う人みたい…)」
P「萩原さんのお宅ですか?はい、765プロの…はい、お願いします……あ、雪歩か?俺だー。明日なんだがな、ドラマの撮影が出来るかの連絡がまだ無くてな。真美にも言ったが、また後で連絡する。携帯繋がるようにはしといてくれ」
(プルルルル…)
P「っと、電話…」
春香「私が出ますよ」
P「え」
(ガチャッ)
春香「はい♪お電話ありがとうございます!765プロです♪…あ、ディレクターさん、おはようございます!天海です!はい、いえいえ、たまたま電話の近くにいたものですから…はい♪あ、ドラマの…あー、なるほどー…」
P「丁度良かった…のか?まぁいい、こっちも業務連絡済ませるか…あ、もしもし、真。今大丈夫か?うん、明日の件だが、ダンスレッスンな、レッスンスタジオは多分明日はやってるはずなんだが、もしダメそうなら午後からの雑誌のインタビューだけな」
春香「はい、分かりました♪うちのプロデューサーさんにも伝えておきます、お疲れ様でした♪」
P「お?電話終わったか?」
春香「はい、ドラマの撮影、やっぱり明日も無理だそうです」
P「あー…そうか、分かった」
春香「真美と雪歩には私がメールしますよ」
P「ありがとう、任せた…俺は、後はレッスンスタジオと、雑誌社と…社長にも連絡とっておくかな…」
春香「大変ですね…いつもご苦労様です」
P「あー、春香は気にするな。こういうのの積み重ねが、結果的に皆のランクを上げて、俺達の目にも見える結果が出る。努力の証が見えるんだ、苦にはならない…とは言わないが、報われるからな」
春香「何か、それ聞いたら私も頑張ろうって気になってきました!よーし、天海春香、頑張りますよー!」
P「明日も結局オフになったがな」
春香「…も〜…せっかくやる気になったのに〜…自主トレするからいーんです〜…」ヘナヘナヘナ
P「さて…業務連絡終わり、と。他に事務処理あったかな」
春香「私に出来る事があればお手伝いしたいですけど…」
P「うーん。書類関係は説明しにくいし、あまりやれそうな事は…」
春香「…」
P「…」
春香「うー…お茶入れてこよう…」トボトボ
P「…うっし!本日の仕事はお終いっ!終わり終わり!」
春香「…へ?」
P「どうせ1時間もありゃ終わるくらいのもんだし、スケジュール調整は既に完了してる。だから、休憩だ!」
春香「プロデューサーさん…」パァァ…
P「(な、なんて眩しい笑顔)春香、お茶入れてくれー。さっきコンビニで買ったもんでも摘みながら、まったりするぞー!」
春香「はいっ♪じゃあちょっと待ってて下さいねー♪」
(とててて…)
P「こけるなよー?」
春香「大丈夫ですよー!」
P「…コケることに関しては、あいつの大丈夫はフラグが8割だからなぁ…」
<チェンジイーンマ…マッ、アワワワワワッ(ドンガラガッシャーン!)
P「ほれ言わんこっちゃない…大丈夫かー?」
〜給湯室〜
春香「へぅ〜…」
P「大丈夫か?」
春香「はい、お茶もカップも無事です」
P「そんなんどーでもいい。春香自身は、大丈夫か?」
春香「あ、はい♪大丈夫です!」
P「本当、もう少し落ち着いて行動しろ。怪我したら、仕事に響く事もあるんだ」
春香「はぁい…」
P「それにな、春香が転ぶ度に…大きな怪我してないか、いつも心配になるんだ」
春香「プロデューサーさん…」
P「ほら、掴まれ…立てるか?」
春香「は、はい、大丈夫です…」
P「あーあ、服にホコリが…」
(パタパタ)
春香「あう〜…」
P「…っと、もう大丈夫だな」
春香「ご迷惑お掛けしますです…」
P「どう致しまして。さて、早く戻ろう。ここは寒過ぎる」
春香「ですね」
〜ソファ〜
春香「あの、プロデューサーさん」
P「ん〜?」
春香「お願いがあります」
P「お?何だ、言ってみ?」
春香「えと、プロデューサーさんは、今日1日は私の我が儘を聞いてくれると言いました!だから、我が儘発動しちゃいます!」
P「おう、ドーンと来い!」
春香「えっと、ですね…」
〜数分後〜
P「」
春香「んふふ…えへへ…暖か〜い」ポワワ
P「」
説明しよう!
現在、Pはソファに深く座り、春香さんはPに寄りかかっている!
Pは春香さんを所謂『あすなろ抱き』している上、掛け布団で春香さんごとくるまり、お茶やお菓子は春香さんが「あーん(はぁと)」してあげている!
春香さんの暖かさ、柔らかさ、良い匂い、さらに「あーん(はぁと)」攻撃により、ものの数分で今朝の偉そうな発言をしたPは陥落寸前にまで追い込まれていたのだ!
(ナレーション:Pの理性さん)
P「(これはいかん、実にいかん)」
春香「あ、プロデューサーさん♪お菓子食べますか?」
P「」こくり
春香「はい、あーん♪…私、このホワイトロリータってお菓子、結構好きなんですよー」
P「(白人のロリか、そういう事か。俺の年齢からして、春香はギリギリ…アウトだな、未成年だし。というか所属アイドルだし)」
P「(ロリコンだとか、そういう問題じゃない。そして超良い匂いで、超柔らかい、超暖かい)」
P「(何?女の子って何?不思議、ふーしーぎー。何なん?これ何なん?この状態何なん?学生時代からモテた事が無い、女の子と疎遠だった俺にとって、だ)」
P「(この、天海春香は…天海春香は…)」
P「女神か」
春香「はい?」
P「な、何でもなかとよ!な、何でもなかばってん、おまはんはなーんも気にせんで、メリケン菓子に舌鼓をうっちゃっとられ」
※プロデューサーさんは錯乱しています
春香「…大丈夫ですか?プロデューサーさん」
P「ん?大丈夫さー!自分、ぱーへくとだからな!」
春香「何故響…しかも中途半端に…あの、嫌でしたか?」
P「え?」
春香「あの…告白も、こんな風にするのも、やっぱり本当は迷惑でしたか?」
P「っ!?」
春香「…ぐすっ」
P「…そんな訳あるかっ!」
春香「っ」
P「あのな、俺だって男なんだぞ?こんなん、嫌な訳あるか!しかも相手は可愛い可愛い天海春香、大人気アイドルの天海春香だ!」
春香「か、かわ…」
P「そんな可愛い美少女を抱きかかえて、嫌な訳あるか!嫌だとか言う馬鹿はな、路上ジャーマンの刑だ!」
春香「」
P「今だってな、理性さんが頑張りまくりだ!理性さんがいなかったら、大変な事になってたわ!間違い?甘い甘い!確信犯だね!もうね、至る所で間違いという名の我慢出来ない男の子の欲望が全速力で」
(プルルルル…)
P「…ハッ」
春香「あ、あの…電話が…」
P「…行ってきます」
春香「…行ってらっしゃいです」
P「(ぬぅわぁぁぁぁああ!何言ってんだ俺はぁぁぁぁぁぁぁあ!?アカン、こらアカンぜよ!こいつぁアカンぜよ!)」
春香「」←顔真っ赤、既に春香さんブレインは機能停止
(ガチャ)
P「…お電話ありがとうございます、765プロでs」
黒井『遅い!この忙しいセレブの私がわざわざ電話をしてやってるのに、出るのが遅いぞ!』
黒井『これだから貴様らは弱小プロのままなのだ!馬鹿め!』
黒井『ところでだ、高木はいるか?』
P「…社長ですか?社長は今、此方にはおりませんが…」ビキビキィ…!
黒井『チッ、使えん奴だな…高木も貴様も』
P「ご用件は私が承りますが」
黒井『いや、必要ない。どうせマトモに伝言も出来そうにないからな』
P「」ブチ
P「だったら社長の携帯に直接電話しろや!毎回毎回しょーもない用事で連絡してきやがって!飲みの誘いくらい普通に誘えや、このツンデレが!オッサンのツンデレなんか誰得だ!アンタと社長の絡みで喜ぶのは音無さんだけだ!鼻血流しながらな!」
黒井『き、貴様…っ!?』
P「あーもう!社長は今いない!出張先から帰れません!アンタを置き去りにして温泉でも入ってんだろ!泣くなよ!?一緒に温泉入りたいなら社長の携帯に電話しやがれ!」
(ガチャン!)
P「ったく…さて、戻るか」
(すたすたすた…)
P「全く、黒井社長も少しは常識を持てよなぁ…全く」
(ごそごそ)
P「布団をかけて…」
(ぎゅっ)
P「これでよし、と。うむ、さっきの状態に」
春香「」
P「(って!俺は何をナチュラルにあすなろ抱きしてンすかァァァ!?)」
春香「あ、あの…おかえりなさい♪…なんちゃって」
P「(あざといぞ)可愛いなぁ」
春香「可愛い…えへへ、嬉しいです♪」
P「(本音と建前が逆になっとるぅぅ!?マズい、マズいぞ…予想を遥かに超えて、理性はブチ壊れてきてる…春香だけに、遥かに…とかな)」
〜ちはやけ〜
千早「…っ!?」
千早「いま、どこかで765プロの誰かによる、爆笑ギャグが投下された気がする…っ」
千早「抱腹絶倒のチャンスを…逃した…」
※「休め」と言われてんのに、絶賛腹筋祭り中の千早さんは野生の勘が鋭くなっております、無駄に。
〜765プロ、桃色空間に包まれたソファ〜
P「…」
春香「〜♪」
P「(慣れてきた自分が怖い訳です)」
春香「(凄い幸せ…幸せ過ぎて夢なんじゃ…何かぽわーんとしてるし)」
P「(ん?春香…体温上がってきたか?)」
春香「(ぁぅー…)」うつらうつら
P「(眠いみたいだな…そんなに寝てないし、雪かきは重労働だったしなぁ)」
〜P氏の回想〜
P「ぬりゃ!どりゃ!うるぁ!どっせい!」シュババババ!
P「春香!積み上げた雪が崩れないように、固めてくれ!」
春香「は、はい!」ペシペシペシペシ
P「うるぁ!どぉりゃあ!」シュババババ!
春香「えい!えい!」ペシペシペシペシ
〜再びソファ〜
P「(あれ?春香はそんなに重労働じゃ…まぁいいか)」
春香「…ぅー」←実はPの見えない所で、たるき屋さんのスコップで頑張ってた
P「(うーむ…)」
春香「……」ウトウト
P「(このまま寝かせてやるかな)」
春香「すー…すー…」
P「いかん…俺まで眠気が…」
春香「くー…えへへ…ぷろりゅーしゃーしゃん…らめれすよぅ…」
P「OK、さようなら眠気。こんにちは悲しみ(我慢しなきゃいけない意味での)と我が欲望」
Pの股間『起きたらやらかいクッションに包まれておりました』
P「NOクッション、YESはるるん尻」
P「やべえ、マジ柔らかい…仕方ない、このままじゃ欲望が迸る激流となって暴発してしまう…脱出をせねヴぁ」
(もぞもぞ…もぞもぞ…もぞもぞ)
P「無理。何か分からんが動こうとすると春香が起きそうでいかん。そして、柔らかいお肉の感触と刺激が、俺の社会生活にトドメを刺しかねない」
P「さあ、考えろ俺。765プロ入社から幾多の困難を乗り越え、765プロを復活させた内の1人として、この危機的状況を打破する何かを」
春香「うぅん…」
(もぞもぞ…ぐにぐに)
P「ほぁっ!?く、あ、危ね…」
P「仕方ない…もう現状はレッドゾーン、ホワイトなアレが出ちまう。レッドゾーンにホワイト、紅白か〜こいつぁめでてぇ…な訳あるか」
P「…春香、起こしたらすまんな」
(ぐい〜…もぞもぞ)
P「このまま春香を寝かせて…うし、脱出は完了だが股間は…こりゃ無事では…うわぁ、トイレに急行せなあかん…」
(ひょこひょこ…)
P「くっ…情けない…情けないぞ俺…ノーパンで新しいパンツ買いに行かねば…」
〜1時間後〜
P「…ふぅ、ただいま〜っと」
春香「…ぐすっ」
P「」
春香「…くすん…ひっく…」
P「ど、どどどどうした春香ぁぁぁあ!?」アタフタアタフタ
春香「ぐすっ…い、いま、目が覚めたら…プロデューサーさんいなくて…ひっく…私、我が儘言っちゃって困らせちゃったから…だから…プロデューサーさん、私を置いてどっかに行っちゃったんだって…」
P「そんな訳無いでしょうが!プロデューサー、春香を置いてかない!プロデューサー、春香とずっと一緒!」
春香「ひっく…本当ですか…?」
P「プロデューサー、春香に嘘つかない!プロデューサー、春香に隠し事しない!」
春香「…じゃあ、何でジャージはいてるんですか?」
P「春香、世の中にはどんなに頑張っても答えが分からない事がある。例えばオーパーツと呼ばれる存在だ」
P「いつ、何の目的で、どんな技術で作られたのか、未だに解明されていない」
春香「」キョトーン
P「俺が何故かスーツではなくジャージ姿なのも、それにあたるんだ」
春香「プロデューサーさんのジャージ姿は…オーパーツ?」←春香さんブレイン、絶賛混乱中
P「先程、オーパンツ…じゃない、オーパーツは生まれたが、あれは悲しみしか生まない。悲しみに溢れたこの世界に、これ以上悲しみを増やしちゃいけないんだ」
春香「???」
P「春香、お前はまだ若い。まだ輝かしい未来がある。暗い悲しみに触れる事はしなくていいんだ…」ニッコリ
春香「あの、プロデューサーさん」
P「なんだい?」
春香「さっきプロデューサーさんを探してる時に、プロデューサーさんのデスクのゴミ箱にパンツが入ってました」ヒョイ
P「悲しみにこんにちは!?」
春香「え?」
P「触れるな!それに触れたらいけない!すぐに此方に渡しなさい!それは…それはいけない!悲しみを、悲しみを生み出してしまうから」
春香「あ、何か手にベトベトしたのが…」
P「oh…」
春香「これ…何だろう…ヌルヌルする」クンクン
P「嗅ぐなぁぁぁ!いいから!いいからそれを俺に渡して、手を洗ってきなさい!」
春香「…?はぁい…」クンクン
P「嗅ぐなっての!ダメ!絶対!」
春香「は、はい…」
春香「(な、何だろう…変な臭いだけど…だけど…これって…クラスの男子とかがたまに言ってた…その、赤ちゃんの素…の臭いに似てるよぉな…違うよぉな…)」
P「(は、春香だって高校生だ。知識として知っているかも知れんが、実物は知らんはず…知らんはずだよな?…いや、それは置いておいて、だ。あれは既にかなり乾燥が進んでいたはず…つまり、見た目やらは知識で聞いていたものとは別物…)」
P「(ましてや、春香はそういう…エロ系やセクハラ系は苦手、今は目が覚めたら俺がいなかった事の混乱と寝ぼけ状態で、正しい判断が出来ていないだけで…目が覚めたらすぐに嫌がって、忘れるはずだ…)」
P「(つまり…セーフ…っ!)」
〜給湯室〜
春香「手を洗おー♪手を洗おー♪」
春香「これ…やっぱり…でも、これがあれってことは、プロデューサーさんは…その…した、という訳で」
春香「私が寝てる時に?…まさか、私を…その、対象として…?」
春香「」ぼん!
春香「はわわわわ…」ぷしゅー
春香「はわ…は…ふぁ…っくちゅん!」ぺとっ
春香「えう…早く手を洗って…洗っ…ぺと?」
くしゃみが出そう
↓
慌てて口と鼻を抑えた、何時もの癖で
↓
手はまだ洗ってない
↓
プロデューサーさんの液体の遺伝子情報がついた手で、口と鼻を抑えた
↓
ぺとっ
春香「…」
〜ソファ〜
P「春香、随分念入りに洗ってんだな…それはそれでショック…」
< んにゃぁああああああああっ!!!
P「」
P「な、何だ!?どうした春香!?春香ぁぁあ!?」どだだだだだ!
〜給湯室〜
P「春香っ!?」
春香「プロデューサーさん!ぷ、ぷろっぷろろろぷろプロデューサーさん!」ワタワタ
P「な、何があったんだ!?」
春香「あの、そのですね!私がくしゃみしたら手についたままで、洗ってないからぺとって!私の口に少し入ってしまったのではないかと、つまり遺伝子情報が混ざった訳で!くしゃみでぺとっとしたからもう責任問題が妊娠で結婚ですよ!結婚!」
※大人気アイドルの天海春香さん(16)は、大変錯乱しております
P「??? と、兎に角落ち着け!全く何を言ってんのか分からん!」
春香「〜っ!〜っ!」パクパク
P「音声が出てませんよ春香さんッ!?ミュートじゃプロデューサー分からない!まだ読唇術は身に付けてないの!独身暮らしの生活術、略して独身術なら身に付いてるけど!音無さんよりは経験日数短いけど、音無さんより生活出来るはず」
〜ちはやけ〜
千早「ッ!?」キュピーン
千早「また765プロの誰かが上手い事を言ったわね…きっとその場所は爆笑の渦…羨ましい」
千早「くっ…」
※歌姫は既に腹筋祭りを終え、シャワータイムでした…が、無駄に冴えた野生の勘は健在のようです(なお、今回は話と無関係なので、シャワータイムは省きます)
〜ピヨピヨハウス〜
小鳥「ふぇ…ふぇーくしょぉい!」
小鳥「うぅ…誰か噂してる…訳ないか」ズビ
小鳥「寒いからかしら?なら、風邪引く前に…お酒飲んで暖まって寝ちゃいましょ♪」
※この日、美人過ぎて今まで誰も手を出せなかったので独り身の事務員さんは、コタツで深酒→爆睡→風邪のコンボで、結局3日追加でお休みする事になるのは、また別の話
〜765プロ、事件現場改め給湯室〜
春香「」バシャバシャ
春香「ぷふぅ」サッパリ
春香「あーびっくりしたぁ」
P「俺がな」
春香「あう」
P「口がどうのとか顔がどうのとか騒ぐから、とりあえずお湯で顔を洗わせたが…何があったんだ?」
春香「はっ…!私、すっぴん…!は、恥ずかしい…」
P「それ今更だよね?昨日忘れ物取りに来た時点ですっぴんだったし、もう伊織や新堂さん、たるき亭のご主人や奥さんにも見られてるし、スーパーやらコンビニは変装(帽子かぶって眼鏡をかけただけ)してたとはいえ、かなり沢山の人に見られてるし」
春香「そ、そうでした…ノーメイクだったなんて…」
P「いや、何時も殆どすっぴんじゃん。化粧なんかしてないに等しいじゃん。俺はすっぴんでも平均の遥か上の可愛さだと思うぞ?」
春香「春香だけに!」
P「やめて!さっきは必死だったから良く分からんかったけど、超恥ずかしいからやめて!つーか、ちゃんと聞いてたのかよ!」
春香「ちゃんと聞いてるよー♪聞き逃してないよー♪」
P「滑ってる僕のネタのことー♪…やかましいわ」
春香「プロデューサーさんって、歌上手いですよね」
P「千早にレッスン付き合わされたり、美希がレッスン中に寝ないように監視件参加したりしてたからな」
春香「英才教育ですね、使いどころは分かりませんが」
P「本当にな。ダンストレーニングは体が絞れるからまだしも、ボイストレーニングは使いどころが全くわからん」
春香「お友達とカラオケ行った時とか…」
P「そんな暇はない…じゃなくて、さっきのパニックはなんだったんだ?責任がどうとか」
春香「せ、説明、いりますか?」
P「是非に」
春香「あー…えーっとですね、さっきの手についたの、あるじゃないですか?」
P「引っ張るね、春香さん。私個人と致しましては、是非とも忘却の彼方にブン投げて欲しいんですが」
春香「わ、私だって!…それで、手を洗いにここに来た訳です」
P「そうな。寒いのに利用率半端じゃない、雪歩ルーム改め給湯室な。ギャルゲなら毎回ここ選べば雪歩に会えるという給湯室な」
春香「ギャルゲがどうとか、雪歩ルームとかは分かりませんけど…その、手を洗うのにお湯が出るのを待ってたんです」
P「うむ。今度はここに足元用にミニヒーターと、もっと良い給湯機を導入しよう」
春香「喜びますよ、主に雪歩とやよいが」
P「事務員さんの名前が挙がらない現実」
春香「まぁ、それはさておき、お湯になるのを待ってたら、寒かったからなのか、くしゃみが出ちゃいまして」
P「風邪か!?熱は!?喉は痛くないか!?鼻水は大丈夫か!?」
春香「何でそんな唐突に過保護なんですか…続けますね?」
P「おう」
春香「で、くしゃみする時…やっぱり女の子ですし、鼻と口を抑える訳です」
P「そりゃあ…唾やら鼻水やらを噴出しながら、「ぶぇーっくしょいちきしょうめ!」とか言われたら、流石にな」
春香「いや、くしゃみして何を言うかじゃなくて、手で抑えるのが重要なんです」
P「手で抑えるのが重要…?」
春香「私はまだその時は手を洗ってないんです。そんな状態で鼻と口を抑えたら」
P「…ハッ!?」
春香「こう…ぺとっ…とですね」
P「」
春香「口…というか、唇に…」
P「」
春香「…プロデューサーさん?」
P「(は、春香の唇に、桜色の柔らかそうな唇に、俺の遺伝子情報という名の欲望汁がついた…つまり、つまりそれは粘膜の接触…っ!)」
春香「プロデューサーさん?凄い真剣な顔で中腰になって、どうしたんですか?」
P「(…俺の白濁液が、は、はるるんのリップと遭遇、接触…下手したら、侵入、フェードイン!)」
春香「ぷ、プロデューS…」
P「ラァァイディィィン!!!」
春香「!?」
P「ハッ!…す、すまん、ちょっと考え事をしていた」
春香「どんな事考えてたら突然ライディーン!って叫ぶんですか!しかも中腰で!どうしたんですか!?雪かきで腰を痛めたんですか!?」
P「そんなにヤワな身体じゃない!精神は…ヤワじゃないが、素直だがなっ!」
春香「そ、そうですか…」
P「うむ。そしてこの体勢は気にするな」
春香「は、はぁ…あ、それで、その、ちょっと頭の中が真っ白になっちゃって、つい叫んじゃいました…」
P「そうか…分かった。取り敢えず洗い終わったなら戻ろう。ここは寒いからな」
春香「そうですね」
春香「(…無意識だったけど、唇についたのを舐めちゃったのは言わないでおこう…)」
春香「(うう…私、どうしちゃったんだろ)」
P「(…収まらん)」
〜ソファ〜
P「ふぅ…」
春香「はふぅ…」
P「(またさっきのあすなろ抱きスタイルに戻っていた、違和感なく…なくちゃダメじゃね?)」
春香「あったかいです♪んっふっふー」
P「お、何かいまの双海姉妹みたいだったぞ」
春香「うふふ、似てましたか?」
P「春香の新しい可能性が見えたなぁ。生っすかの新企画としてやってみるか?」
春香「『天海春香のだーれだ?のコーナー』、なんて名前はどうでしょう?」
P「今の所…伊織と亜美真美だな。レパートリーがもう少し増えたらいけそうだな」
春香「こほん…見てれぅー♪」
P「今のは…やよいか?」
春香「やよいはちょっと舌っ足らずな部分が特徴的で、魅力ですよね♪何というか、本当はお姉ちゃんなんだけど、私からすると頑張ってる妹みたいで…」
P「やよいは、何というか元気な部分、守ってあげたくなる部分、頼りになる部分が混雑してるんだよな。アイドル始めた頃の生活環境とか、素直な性格とか…不思議な子だ」
春香「そういうのをぜーんぶひっくるめて、可愛いんですよー♪」
P「やよいはどこでも人気者だなぁ…」
春香「ちょっと羨ましいです、あんなに素直で可愛い子、憧れます」
P「春香だって可愛いさ。やよいはやよい、春香は春香。春香は自分が何も特徴が無いとか言ってたけど、そんな事はなくて色んな魅力がある」
P「一見、際立った特技や突出した特徴が無いってのは、見る側らすれば自分の理想の女の子をイメージし易い。これは誰にも負けない、春香だけの立派な特徴だよ」
春香「あ…ありがとうございます…うふふ」
P「3人か…あずささんが出来たら、1人竜宮なんてネタが出来るかもな」
春香「バラエティー番組でちょっと使えそうですね」
P「まぁ、そこまでバラエティー番組を意識せんでもいいけどな」
春香「生っすかが盛り上がるならやりたいですけどね。生っすかは…私達765プロの皆の番組ですから」
P「最近じゃ、ウチのアイドル連中まで企画会議に参加するからな。皆、あの番組への熱の入れ方が半端じゃない」
春香「当たり前じゃないですか。あの番組は、どれだけ皆が忙しくても、どれだけ会えなくても集まれる、765プロの絆を、仲間だって事を確かめられる番組なんですから」
P「そうか…じゃあ、これからもアレは続けたいな」
春香「はい!」
P「にしても…もう日が落ち掛けてるな」
春香「今は…もう夕方の5時…」
P「そろそろ帰るか?今日は電車の本数も少ないだろうし、またいつ止まるか…」
春香「…」
(ぐっ)
P「は、春香?その、腕をあまり強く抱かれると、柔らかい感触の…つまり胸に当たr」
春香「…帰りたくありません」
P「は?」
春香「帰りたくない…このまま、プロデューサーさん…ううん、貴方と2人で過ごしたい…」
P「何ですか春香さん、その『男が意中の女に言われたい台詞ランキング』上位にいそうな事言って」
P「いいか?明日もオフとはいえ、何時までも家に帰さない訳にはいかない。今回は、あくまでも緊急事態だからの処置なんだ」
春香「あの」
P「第一な、アイドルがプロデューサーとは言え…いや、プロデューサーだからこそ、1つ屋根の下で一晩を過ごすという行為が良くない」
春香「えっと…」
P「ただでさえ、芸能界には枕営業だの何だのと、色々とあらぬ噂を立てられる世界だ」
P「プロデューサーが男だと、その噂は更に増えていく。そうなった時、俺が責められるのはどうって事ない。だが、アイドルだとそれは人気の急落に直結。過激派な連中だと、俺は愚か、自分達が好きなアイドルの言葉さえ聞かずに、殺害予告までする輩もいる」
春香「あう…」
P「だから…アイドルは異性の影は御法度。勿論、成人式を過ぎ、落ち着いたファンが増えたら問題は減るだろうが…」
春香「…」
P「スキャンダルになる前に会見開いて引退発表、さっさと芸能界と縁を切れば大丈夫だろうけどな…日高舞のように」
P「だが、俺はまだ…アイドルの春香を見ていたい。応援したい」
P「勿論、春香の思う通りに進んでくれて構わない…ただ、根も葉もないスキャンダルで、しかも俺がそれに関わって、まだ続けたいのに引退に追い込まれる…それだけは絶対に避けたい」
P「俺の知る限りで…最高のアイドル『天海春香』をそんな事で終わらせたくはない」
春香「ぷ、プロデューサーさん?」
P「ん?」
春香「あの…なら何で抱き締める力が強くなってるんでしょう?」
P「」
春香「いや、その、私はとっても嬉しいですよ?暖かいし、プロデューサーさんの匂いがするし、ドキドキします」
P「おおぅ」
春香「でも、その…一気にまくし立ててるのに、ギュッと強く抱き締めてくれるのは、なんでかなーって」
P「…人間は、発言に行動が伴わない事だってある。体は正直なんだ」
P「理性と本能、抑制と欲望、天使と悪魔と御守りとキラキラシールのヘッド…対立する2つの感情が、そういったせめぎ合いの中で、心と身体がズレが生じる事だってある」
春香「回りくどい説明、好きですね。あと、なんでビックリマンシールを混ぜたんですか」
P「だってしゃーねーじゃーん!マズいの分かってても、やめらんねーってあんじゃんかー」
春香「」
P「…こほん」
春香「ぷ、プロデューサーさん…私、あの」
P「兎に角…遅くならない内に帰りなさい」
春香「う…」
(プルルルル…)
P「…電話だ」
春香「…」
春香「(プロデューサーさんが電話に出る為に、私から離れた。目に見える場所にいる。離れたと言っても、まだ数秒…)」
P「お電話ありがとうございます、765プロです…はい、ああ!これはどうも、はい、此方こそお世話になって…」
春香「(なのに、こんなに寒さを感じる。寂しさを感じる………プロデューサーさんを、あの人の温もりを求めてる…一瞬も離れたくないと思ってしまう…)」
P「へ?あ、そうですか…ええ、此方にまだおります、はい、少々お待ち下さい」
春香「はぁ、センチメンt」
P「春香〜」
春香「タル?」
P「樽?」
春香「あ、何でもないです。何ですか?」
P「電話。お母さんからだ」
春香「えっ」
(そろーり)
つ[着信:自宅 13件]←春香さんスマホ
春香「」
春香「…すぐ行きます…(うぅ…怒られる…)」
P「心配してたぞ?」
春香「存じておりまふ…も、もしもし…」
天海母『は〜る〜か〜?ど〜〜して電話に出ないのかしら?』
春香「ママ!これにはね、とーっても深いふかぁい理由が」
天海母『言い訳しない!!!』
春香「ぴぃ!?」
天海母『全く…いい!?アナタは今やCMでも毎日顔見る位有名人でも!16歳なの、高校生なの!いや、有名人だからこそ…悪い事だって起こりやすいのよ!?』
天海母『お母さんは、アナタの活躍する姿が大好きだけど、活躍する度に心配にもなるの!だから連絡は出来るだけ取れるようにしてって言ったでしょう!?』
春香「はい…」ショボン
天海母『ちょっと、ハンズフリーに出来る?』
春香「え?あの…事務所の電話だから分かんないよぅ」
P「どした?」
春香「あ、プロデューサーさん…この電話、スピーカーに出来ますか?なんか母が…」
P「あー…俺にもお説教かな…このボタン」
(ぴっ)
春香「あ、ママ?スピーカーにしたよ…」
天海母『こほん…プロデューサーさん、すぐ近くにいますね?』
P「は、はい」
春香「ま、ママ!プロデューサーさんは悪くないよぅ!」
天海母『プロデューサーさん…ウチの娘はまだ16歳です。そんな娘と、同じ部屋で一晩を共に過ごした訳です』
P「…は、はい…緊急事態だったとはいえ…」
春香「ま、ママ!」
天海母『…プロデューサーさん、ウチの春香はですね…』
P「…はい」
天海母『家でもいっつも「プロデューサーさんが〜」ばっかりなんですよ〜』
春香「!!!?!!?!!!!?」
P「」
天海母『以前お会いした時も、とても良い方でしたから流石に無いとは思いますが…まさか、手を出しちゃったりはしてませんよね?』
春香「」←春香さんブレイン、停止中
P「な!?そん、まさか!そんな、しませんよ!私はプロデューサーです!大事な娘さんを預からせて頂いている上、いつも遅くまで拘束してしまい申し訳なく思っているのに、その上、手を出そうだなんて!」
天海母『あら?そうなんですか?』
P「へ?」
天海母『いえ…もし好きなら早い内に伝えなさいよって、娘には言っておいたんですけど』
P「」
天海母『告白はしたのかしら?ウチの人もね、「アイツは前に進んだかなぁ」って気にしてて…あの子の携帯に電話しても出ないから、最初は何かあったのかと思いましたけど…』
天海母『もしかしたら、プロデューサーさんと何かしてるんじゃないか〜なんて思っt』
P「な、なな何もありません!まだ手も出してませんよ!」
天海母『…まだ?』
P「あ」
天海母『ほほう…まだ、ですか…』
P「あ、いや…」
天海母『あなたー!聞こえてたー?』
天海父『孫はいつになりそうだ?』
P「早い!早過ぎますよ、お父さん!」
天海父『あ、もしもし、春香の父ですが…お父さんだなんて、随分色々すっ飛ばすんですなぁ』
P「な、違っ、違います!」
天海父『ああ、そうそう…』
P「はい…」
天海父『手を出したなら…挨拶にキチンと来て下さいね?男子たるもの、責任というものをキチンとですね』
P「何故に手を出すの限定なんですか」
天海母『あら?自慢じゃありませんが、ウチの春香は可愛いと思いますけど。スタイルは…そりゃ、三浦あずさちゃんや四条貴音ちゃん、星井美希ちゃんには勝てませんが…』
P「良く知ってますね…ウチのアイドルの事」
天海母『ウチの人がね、いい年して三浦あずさちゃんのファンでして』
天海父『恥ずかしながら、CDも持っております』
P「…今度、サイン入りでCDとグッズをお送り致します」
天海父『なんと!いやー、嬉しいなぁ!』
天海母『あの、プロデューサーさん』
P「はい」
天海母『…菊地真ちゃんの…』
P「もうサイン入りCDとグッズを本人達に持たせて行かせます」
天海母『まぁ!嬉しいわぁ!真ちゃん、以前ウチに遊びに来た時からもう可愛くて可愛くて…』
天海父『いやぁ、三浦あずさちゃんに会えるのか、嬉しいなぁ』
P「あはは(何だこりゃ)」
春香「ママっ!パパっ!」
天海夫妻『』
春香「私は大丈夫だから!電話出なかったのは気付かなかっただけ!」
天海母『ナニして気付かなかったのかしr』
春香「にゃあああああもおおおおおおおう!無事は確認したね!?切るよ!?切るからね!?もう用事は無いね!?」
天海母『春香!』
春香「何!?」
天海母『女は度胸!』
春香「うるさいっ!」
天海父『春香』
春香「何よぅ!?」
天海父『あずさちゃんが来る時は、やはりスーツで出迎えた方が…』
春香「好きにしてよ!辿り着くか、分からないけどね!」
(ぴっ)
春香「はー…はー…」
P「」
春香「…」
P「…」
春香「…」
P「…楽しそうなご家庭だな」
春香「うわぁあああん!もぉぉいやあああ!ママとパパの馬鹿ぁぁぁぁああああ!」
P「お、落ち着け春香!大丈夫だ、いいご両親じゃないか!楽しそうで…」
春香「うぅ…ぐずっ…せ、せっかくいい雰囲気だったのに…プロデューサーさんと…なのに…告白はしたけど…あんな事言わなくたって…ひっく…うぇぇぇん」
P「うお…は、春香、泣くな…」
春香「プロデューサーさ〜ん…」
(むぎゅう)
P「よしよし、泣くな泣くな…」
春香「うぇぇぇん…」
P「よしよし…」
春香「ひっく…ぐすっ、うぇぇぇん」
P「よしよし…取り敢えずソファに座ろう?な?」
春香「さ、さっきみたいにしてくだしゃい…」
P「おー!任せろ任せろ!後ろからぎゅーっとしてやるぞ!気の済むまでしてやるぞ!」
春香「ほんとぅ?」
P「ああ!任せろ!」
P「(何か春香が微妙に幼児退行しとるんだが、何か質問ある?)」
P「(俺が質問したいわ!春香さんは可愛いですかって?可愛いわボケ!小鳥さんだったら勢いで天に昇るほど鼻血噴出するわ!)」
P「(春香大好き如月千早がこんなん見たら、拉致監禁は免れないね!完っ璧に引きこもって愛でまくるな)」
P「(歌より今の春香を愛でるのが大切です!とか言い出したりな。歌姫の呼び名を返上しやがれと)」
春香「ぐすっ…ぷろでゅうさぁさん…?」
P「んー?どしたー?」
春香「はやく…だっこ…」
P「」キューン
P「俺がヴァンパイアだったら、ガッとしてチュッとしてハーンだったわ、危ない所だった」
春香「?」
P「何でもない。よーし、じゃあ帰るまでの時間、一緒にいようなぁ」
春香「帰る…」
P「さ、かもん!」←ソファに座って待ち構えてる
春香「はぁい」トタタタ…ポスン
春香「えへへ♪」
P「よいしょー」フトンバッサー
春香「わあ!…暖かいです♪」
P「お、ちょっと戻ってきたな」
春香「へ?」
P「幼児はるかちゃんも可愛かったが、やはり普段の春香が一番可愛いなぁ」
春香「…にへへ〜…」
P「ニマニマすんな、顔真っ赤だぞ」
春香「だってぇ…」
P「」ナデナデ
春香「んふー♪」
P「(いかんなぁ…もう朝方の偉そうな発言は全部意味を成してない。つーか、あれだな)」
P「(スキャンダルとか、何だとか…俺が守ってやればいい。幸い、俺は一般人よりもアイドルに近い)」
P「(その分、普段から守ってやればいい。普段から気を付けてやればいい)」
P「(こんなにも俺を信頼してくれている女の子に、応えてやらないのは可哀想だ…)」
春香「プロデューサーさん」
P「ん?なんだ?」
春香「私、考えたんです。これからもっと頑張って…自分の行ける所まで行こうって」
P「春香…」
春香「それで、走って走って…もうこれ以上行けないってなったら…その時は…」
P「…」
春香「あ、でも…それまでにどんどん女を磨いて、プロデューサーさんから「春香、俺のお嫁さんになってくれー」って言わせちゃおうかな!」
P「…そっか」
春香「そーです!」
P「じゃあ、期待してるぞ」
春香「ふっふっふ、そんな余裕、すぐにゼロにしてあげますよー!」
P「(実際、もうゼロになりかけてます)」
春香「でも、今は休憩です…こうやって、プロデューサーさんと2人っきりの時間を、ゆったり過ごしたいのです!」
P「俺も同じ気持ちだよ」
春香「良かった♪じゃあ…はい、あーん♪」
P「あむ…」
春香「どーですか?」
P「んまい」
春香「んふふ♪なんかプロデューサーさん、可愛いです♪」
P「むぐむぐ…(春香のが可愛いわボケ!とは言わない言えない、プロデューサーって大変)」
春香「んー…しやわせです♪」
その夜、春香さんは随分残念そうにしながらもプロデューサーの車で送られ、自宅に帰りました。それから約一年、トップアイドルになった後も走り続けた春香さんは、やっと欲しかった答えをプロデューサーさんに聞く事になり、暫くの休養をします。
が、それはまた別のお話…。
以上です。
これでこの話はお終い、自分の理想の春香さんが書けて、これでクリスマスなんていう馬カポーが全力でラブホを揺らす日を乗り切れそうです
というか、クリスマスは去年やったでしょ!だから今年はお休みです!
12/24は雪歩の誕生日を盛大に祝う日!
という訳で、明後日位にhtml申請します
※どうでもいいキャラ設定
・たるき亭のご主人…57歳、妻子あり。かつて一流料亭で働いていたが、料理に難癖をつけて暴れたチンピラを物理的に制圧したのが切欠で辞め、たるき亭を開く。そこらの料理人が土下座するレベルの腕を持つが、本人はたるき亭以外に店は持たないご様子。
お子さんはいないが、765プロのアイドル達(特に雪歩)が娘達のようで、可愛くて仕方ないらしい
・たるき亭の奥さん…東北出身の色白美人。高校卒業後に東京に来て、たまたま見つけた料亭のアルバイト募集に飛び付き、給仕のアルバイトを始める。仕事中にチンピラに絡まれてしまうが、駆けつけた料理人…後の旦那さんに助けられる。料理人が辞めてしまった事が気になり、彼を追い掛け、たるき亭で働く事に。
そんなたるき亭の夫婦の馴れ初めを、酒の席で聞かされて満身創痍な小鳥さんの愚痴を聞かされる、律子さん。
律子「えっ!?脇役キャラの設定云々って話は!?」
音無「聞〜てくださいよ〜…私だってね〜…好きで独身なんぢゃないんで〜すよ〜」
律子「あああもう!まぁた泥酔して!」
音無「酔ってなんかないないんらろぉ〜…ぉぅええ〜」
律子「このアホ鳥ぃぃぃぃぃい!!!」
途中に入れるの忘れてました
因みに、水瀬財閥特性除雪車ですが、見た目はラピュタでパズーとシータが線路を逃げるシーンに出て来る、軍の装甲車みたいなのです。
ただ、ウサちゃんマークがついてたり、中の座席はピンクだったりと、伊織の趣味が盛り込まれています。
普段は、いかついオッサンの運転手がピンクの座席に座って、日本海側などの豪雪地帯を走っているそうな
P「くぉああ…」ポキポキポキ
P「ぬおっ…すげー背骨鳴った…」
P「…しかし静かだなぁ…律子も音無さんも先に帰っちゃったし…うわ、もう21時か」
P「うぅ…寒い…もう本格的に冬だな…コーヒーでも淹れるか…」
〜給湯室〜
P「給湯室の寒さは異常。雪歩がここにいつもいるのが信じられん」
P「暖房も届かないし…何か小さい電気ストーブでも買うかな…」
(がちゃっ)
P「…ん?入り口の扉が…こんな時間に…誰か帰ってきたのか?」
P「…ダメだ、これ以上給湯室にいられん…」
〜再び765プロ デスク〜
P「あ」
春香「あ」
P「春香?お前、こんな時間に何で…」
春香「忘れ物しちゃいまして…えへへ」
P「そうか。で、忘れ物は見つかったか?」
春香「はい♪」
P「って、そろそろ終電ヤバいんじゃないのか!?」
春香「…あぁ!?ど、どどどうしよう!」
P「車で駅まで送ってやる。外で待ってろ」
春香「あ、はい」
オトメヨータイシヲイダーケー♪
春香「メール?誰かな…運行情報?………えっ、ウソ、えっ」
P「どうした?」
春香「あ、あの…私、帰れないです…」
P「は?」
春香「こ、これ…」
P「…運行情報?これ、春香が使う路線か?」
春香「はい」
P「…大雪で…脱線の可能性…ストップ?運休!?…なお、電車内を宿泊施設として開放…」
春香「と、都内から出れないみたいです…」
P「つーか、雪なんか降ってるのか?」
(がしゃっ)←ブラインドオープン
P「…うそん」
春香「…私がタクシーで急いで戻ってきてる時は、こんなに大粒じゃ無かったですよ」
P「いつから降り始めたのかすら分からん」
春香「多分、1時間ちょっと前位からですね。降り始めて、鞄から傘出そうとしたら忘れ物に気が付いて…急いで戻ってきたんです」
P「多分、その時点で春香の家の方は結構降ってたのかもな」
春香「あぅ、どうしよう…」
P「車出すったって、チェーンも無ければ、まだスタッドレスにもしてないからな…」
春香「取り敢えず、家に電話してみます」
P「分かった。うわ、どんどん積もってくな、こりゃ…倉庫にチェーンあるか見てくるわ」
春香「はぁい………あ、もしもしお母さん?私だけど…」
〜倉庫〜
P「…無いな。参ったね、こりゃ」
P「ダメだな…こりゃ、本格的に事務所で一泊か…」
〜再び、765プロ デスク〜
P「はぁ〜、ダメだ。チェーンらしきものは見つからんかった」
春香「今お母さんに電話しましたら、「こんな大雪じゃ危ないから、どこかで待機しなさい。お父さんも、会社から帰ってくる途中から動けなくなっちゃったみたいだし、絶対に無理しちゃダメよ」って」
P「なるほどな…仕方ない、取り敢えず食料だけ買ってきて、今日は事務所で夜を明かすしかないな…」
春香「えぇ!?そ、それってまさか、プロデューサーさんも一緒にですか!?」
P「いくら事務所が安全だと言っても、流石にここに春香1人を残していく訳にはいかん。俺からも親御さんに連絡を入れる」
春香「(そ、そぉいう事じゃ…あぅ)」
P「だが、まず先に買い物に行った方がいいかもな…積もっちまったら、都内を車で走るのは相当危険だ」
春香「…もう地面にうっすら積もり始めてますよ?」
P「マジかよ…春香、買い物手伝ってくれ。2人のが早く済むはずだ」
春香「はーい」
P「すまんな…さて、事務所の鍵も車の鍵も持ったし…行くぞー」
春香「おー♪」
〜スーパー〜
P「コンビニに弁当も何無いとか、何事だよ」
春香「あ、あはは…」
P「配達の車も来れないとか、ちょっと異常事態だな」
春香「こんな日にたるき亭は定休日、コンビニは何も無い…重なりますねぇ」
P「こんな日に外に出る奴は少ない分、スーパーには結構食料品はありそうだな」
春香「でも、やっぱりお弁当とかお惣菜は残ってませんね」
P「うーん…この際、鍋でも作るか…あまり遅い時間にアイドルに飯食わすのもアレだが…」
春香「私、最近これ位の時間に晩御飯とかですよ?終電で帰ると、どうしても…」
P「すまん」
春香「いえいえ、せっかくプロデューサーさんが取ってきてくれた仕事ですから!気にしないで下さい!」
P「春香は良い子だなぁ…」ナデナデ
春香「えへへ」
P「よし、じゃあ出来るだけ遅くならないように、急いで鍋の材料買うぞー」
春香「はーい」
〜765プロ〜
P「ぜ〜…は〜…は、春香、大丈夫か?」
春香「は、はひ、大丈夫れすよ〜…」
P「積もるのはえぇっつの…」
春香「他に車が走ってなくて良かった…」
P「な?スピンなんか初めてだったわ…奇跡的に、ギリギリで道路上に留まったが…」
春香「…本当に怖かったです…」グスッ
P「ごめんなさい…」
P「よし…まずは春香のお母さんに連絡をしないとな…」
春香「あ、じゃあ私、お鍋の下準備しちゃいますね」
P「ああ、すまん。後で手伝うよ」
春香「シンプルな水炊きなんですから、そんなにする事無いですよ?」
P「材料切る位はするさ……天海さんのお宅でしょうか?私、765プロでプロデューサーをしている者です…はい、何時もお世話になっております…」
春香「材料切ったらお終いですよーっと。さ、準備、準備」
〜給湯室〜
春香「ひぃぃ…給湯室、寒いなぁ…」
春香「っと、いけないいけない。暖かくて美味しいお鍋の為、天海春香は下がらない!負けてられないのです!」フンス
春香「…早くお湯出ないかなぁ…」
春香「材料を先に出しておこう…鶏肉、ネギ、白菜、白滝、人参、春菊、豆腐…厚揚げ?入れるのかな?それに、ミネラルウォーター…何か重いと思ったら…」
春香「よぉし、まずは材料を洗って…あ、お鍋に水をいれないと…」
P「おーい、調子はどうだ〜?」
春香「まだ何もしてません」
P「そか、俺も手伝うぞ」
春香「あ、じゃあお鍋に水入れて下さい」
P「おー」
春香「…ボルヴィックで水炊きとは予想外でした」
P「やっぱさ、水道水でやるよりはいいかなと思って」
春香「なら他にもあったのに…なんでボルヴィックなんですか」
P「…南アルプスの天然水がなかったんだ」
春香「いや、水の種類はいいんですが、何か硬水とか軟水とかあるじゃないですか?それで味が変わりそうで…」
P「それは流石に大丈夫だろ…っと、そっちの材料切り終わったか?」
春香「はい、おっけーです♪」
P「んじゃ、本当は順番やらあるが…適当にブチ込むか…」
春香「あー、雪歩に怒られそう…」
P「え?」
春香「雪歩は、鍋になると征夷鍋将軍になるんです」
P「なんじゃそりゃ」
春香「完璧な理論と圧倒的な箸捌きで、鍋の具材の投下タイミング、煮え具合、食べるタイミングを支配します」
P「鍋奉行でいいじゃねーか…つーか意外だわ。雪歩ってそういうの厳しいんだ」
春香「何か、止まらなくなるらしいです」
P「ほーん。さて、後は煮えるの待ちか。よし、ソファん所行くぞ」
春香「え?まだ煮えてないですよ?」
P「いや、ガスコンロをさっき見つけたから出したんだわ。因みに火も着く」
春香「おおー!」
P「正直、給湯室寒いしな」
春香「ですね」
〜皆大好き美希のお昼寝ベッド改め、ソファ〜
P「点火(イグニション)ッ!」
(カチカチカチカチ…ボッ)
春香「地味、でしたね…」
P「そら、中華料理作るみたいな火力が出たら、ガスボンベが爆発するわ」
春香「いや、無駄にいい声で格好つけた割には…と」
P「うぬぅ…あ、ポン酢忘れた」
春香「あ、私が行きますよ」
P「春香は鍋を見ててくれ。替えの服も無いのにポン酢持ってドンガラとか、悲惨でしかないからな」
春香「むぅ!最近は転ぶ回数減りましたー!」
P「仕返しだ。取り敢えず鍋の出来具合いを見といてくれ」
春香「むーっ!」
P「何か美希っぽいな、それ」
春香「う〜!早く取りに行ってきて下さい!」
P「?そんなに怒らんでも…」
春香「早く行くっ!」
P「ら、ラジャー!」
(バタバタバタ…)
春香「…せっかくの2人っきりなのに、他の女の子の名前出すだけじゃなく、似てるなんて…相変わらず鈍感なんだから…むぅ」
(バタバタバタ)
P「お、お待たせ!」
春香「そ、そんな、走ってこなくても」
P「いや、あんな風に急かす位腹減ってたのかと思ったら、急がないと…と」
春香「はぁ…本当、鈍感」
P「?」
春香「なーんでもありませーん。さ、そろそろ煮えてきてると思いますよー」
P「お?おぉ、はい取り皿」
春香「ありがとうございます」
P「じゃあ…鍋、オープンッ!」
(パカッ)
春香「おー!美味しそう!」
P「そうか?そうは見えんが」
春香「え?…ぷふっ」
P「つーか、何にも見えん」
春香「そ、そりゃ…くふっ、眼鏡が真っ白ですもんね…ふふ」
P「眼鏡常用者の宿命だな、くそぅ」キュッキュッ←眼鏡拭いてる
春香「…わあ」
P「ん?何か俺の顔に付いてるか?」
春香「えーっと、目が2つ、鼻が1つ、口が1つ…」
P「目は数字の3になってないよな?」
春香「………んっふ」(プルプルプル)←想像した
P「うむ、勝利とは何時も虚しい」キュッキュッ
春香「な、何の勝負だったんですか…」
P「だーるまたん♪だーるまたん♪にーらめっこしーないで額をホアタァァァ!…お前はもう死んでいる」
春香「無機質ですしね、だるまさん」
P「サラッと返してきたな…やりやがる、天海春香…ッ!」
春香「だーるまたん、で滅茶苦茶萌えなタッチで描かれただるまさんを想像しまして」
春香「額をズビシ!された時には、きっとこんな感じに…」
春香「」サラサラサラ
春香「はい」サッ
P「んー?」ドレドレ
[ Σ(>д<。){いやーん! ]
P「ぶはっ!?」
春香「CVはやよい辺りが適任かと」
P「伊織と千早がまた暴走するな。特に伊織」
春香「こほん…「い、今すぐ水瀬財閥が出資するわ!アンタは早くやよいを連れてきなさい!設計は私がするわ!」…なんて」
P「地味に似てるから、余計にリアリティがありやがる」
春香「にひひっ♪」
P「お、その笑い声は超似てるな」
春香「竜宮小町に何かあったら、私が代役を務められますね!」
P「あずささんと亜美を巻き込むな。というか、伊織達に何が起きるんだっての」
春香「えーっと、あずささんは迷子で、亜美は律子さんに叱られて泣き出しちゃって、伊織はやよいにしがみついたまま離れない…」
P「…あずささんはリアル過ぎるからやめれ。律子は亜美を思っての事だから、亜美選手には乗り越えて頂き、更にアイドルとして躍進して頂きたいですね」
春香「「解説:P」って書かれたネームプレートが見えました」
P「伊織は仕方ない、百年経ってもやよいおり、だからな」
春香「確かに、それなら仕方ないですね」
P「いやー、しかし…何で春菊ってこんなにポン酢に合うんだろうか」モグモグ
春香「というか、ポン酢の汎用性が高いんですよね」
P「今日はやらんが、ポン酢に大根おろしを混ぜたり、ゴマドレッシングを混ぜると、更に美味くなる」
春香「大根おろしは鉄板ですね。ゴマドレッシングは…種類や分量で個人差が出そう」
P「だな…お、そろそろ終わるな」
春香「締め、いきます?」
P「ふむ、締めを務めるのは?」
春香「うどん殿でございます」
P「良かろう…では、突撃だっ!」
春香「はぁい」ムニムニ←ほぐしながら入れてる
P「手伝う」ムニムニ←同じようにほぐしながら入れてる
春香「さて、再度煮ましょう」
P「封印ッ!」カポッ
春香「ん〜…外はどうなっちゃったかな…」テクテクテク
P「」←鍋監視中
春香「ふっふーん♪ふんふふーん♪」ガシャッ←ブラインドオープン
春香「ほぁあ!?」
P「」ビクーン
P「な、何だ!?どうした!?」
春香「外、かなりマズいレベルの積雪です…」
P「マズいって…ぬぉ!?」
春香「明日、私はドラマのロケが…」
P「無理だな…多分延期だ。交通機関もまともに動かないだろう、きっと」
P「こりゃ参ったな。明日は皆が来れるか…」
(プルルルル…)
P「お?こんな時間に何だ…」
(ガチャ)
P「お電話ありがとう御座います。765プロです」
P「あ、これはどうも!お世話になっております!…ええ、はい…あー、そうですね。ええ…はい、分かりました。それではまたご連絡をお待ちしております。はい、失礼します」
(ガチャ)
春香「どうかしましたか?」
P「春香、明日オフ決定」
春香「あー…やっぱりなぁ」
P「共演してる雪歩と真美も必然的にオフ、と…時間も時間だし、メールしとくか…」
(プルルルル…)
P「お?」
(ガチャ)
P「お電話ありがとう御座います。765プロです」
P「これはどうもどうも。どうかなさいましたか?…えー!?…あー、なるほどなるほど…はい、あー、分かりました。ウチのアイドルにも連絡しておきます、はい…」
〜数十分後〜
P「…」
春香「あの、プロデューサーさん?ちゃんと残しておきますから、うどんをくわえたままチラチラ電話の方を睨むの止めて下さい」
P「」ズルズルズルーッ!
P「ったく…集中してかけてくるなよ…」
春香「あ、明日連絡貰うよりはいいじゃないですか」
P「しかし、まさか明日の夜からの収録分までダメとはな…全員オフ決定だ」
春香「仕方ないですよ。さっきニュース見たら、交通機関が完全に麻痺してるそうですし」
P「鉄道関係は夜を撤しての作業らしいな」
春香「って言ってましたねー」
P「友達に鉄道関係の作業員がいるけど…凍結防止車両ってのが、始発ギリギリまで走るらしいぞ」
春香「うわー…本当に徹夜なんですね」
P「大変だよなぁ…ああいう仕事する作業員さんとか警備員さんは…」
春香「ですねぇ…屋根とか無い場所で、ずっとですもん…」
P「だなぁ…ふぅ、うまかった」
P、春香「ごちそーさまでした」
春香「さあ、片付けましょうか」
P「寒い給湯室が我々をお待ちだ…」
春香「心が折れるような事言わないで下さいよぅ…」
P「…うお、もう0時回ってる。急ぐか」
春香「はぁい」
P「洗い物、終わり…っと。さぁ、戻るぞ!」
春香「うー、さぶいよぅ」
P「春香、寝る準備しろ。布団準備するから」
春香「はぁい」
P「布団、布団…と」
春香「…」
春香「(今、プロデューサーさんは布団を取りに行ってる…)」
春香「(寝る…という事です!)」
春香「お泊まりですよ!お泊まり!」
春香「(もしかすると…)」
(ほわんほわんほわん)
※以下、天海春香さん脳内劇場
春香「うう、やっぱり寒い…」
P「…春香」
春香「はい?」
P「こっちの布団、来るか?」
春香「えっ…」
P「1人じゃ寒いけど、2人で一緒の布団なら寒くないだろ?」
春香「え?あの…でも…」
P「俺と一緒は…嫌か?」
春香「そ、そんな事…じゃあ、お邪魔します」
(ぎゅっ)
春香「っ」
P「春香…暖かいな」
春香「ぷ、プロデューサーさん…」
P「春香…」
(ほわんほわんほわん)
※以上、天海春香さん(アイドル)の脳内劇場でした
春香「えへ…えへへ…プロデューサーさぁん」
P「何だ?」
春香「ほぁ!?」
P「…なーに口をポカーンと開けてニヤニヤしてんだ。何かトリップするような具材でも、鍋に入れたのか?」
春香「そんな訳無いでしょっ!!!」
P「お、おぉ?ならいいんだが」
春香「み、見られた…変な顔を…」
P「あの…ご、ごめんなさい…」
春香「うぅ…もういいです…寝ます…」
P「おぉ…あっちに敷いてあるからな」
春香「はい…って、プロデューサーさんは?」
P「明日の連絡とかスケジュール調整とかな…どうせ会社にいるなら、やれるだけやっちまうかなと」
春香「あ、なるほど…仕事か、そうですよね」
P「?」
春香「(私ったら…プロデューサーさんはまだお仕事があるのに、勝手に変な想像して…)」
春香「寝ます…」
P「おぉ?おやすみ」
春香「おやすみなさい…あまり無理しないで下さいね?」
P「ああ、分かった」
〜布団〜
春香「…1つだけしか敷いてないや」
春香「(まさか…プロデューサーさんも寒くなったら入ってくるとか…さ、最初から一緒に………な訳無いか。仮眠用だもんね…普通は1組しか無いよね)」
春香「うう…布団が冷たぁい…」
P「春香、まだ起きてるか?」
春香「はい?」
P「これ忘れてた。足元に入れとけ」
春香「わ!暖かい!これ何ですか?」
P「二重の袋の内側の袋にジェルが入っててな、レンジなんかで暖めるんだわ。そんで、専用の布袋に入れる…レンジで簡単に準備できる湯たんぽだな」
春香「ああ…暖かい…しやわせ…」
P「つま先の方に入れてみ。もっと幸せになるぞー」
春香「えと、つま先の…んしょ…と…」ガサゴソ
春香「!…あ、あったか〜い♪はわあ…こ、これは、冬場は癖になりそう…えへへ」ホワーン
P「たまらんだろ?」
春香「たまらんです」
P「俺も愛用者の1人だからな」
春香「私も今度買おう、絶対買おう」
P「この時期になると、ドラッグストアに並んでるぞ」
春香「へー…マツキヨとかたまに行きますけど、気付かなかったなぁ」
P「店員さんにでも聞いてみ。ほんじゃ、俺は仕事に戻る。灯りは暗くしとくから、早く寝ろ」
春香「でも、プロデューサーさんは仕事するんじゃ…」
P「デスクに電気スタンド位ある、気にするな。節電さ、節電…んじゃ、おやすみ」
春香「あ…はぁい」
(ぱちっ)
〜早朝4時頃〜
春香「…ん」
春香「はれ…?ここどこら………あ、事務所に泊まったんだった…」
(ぶるるっ)
春香「はう…トイレ行きたい…でも、お布団から出たくない…」
(ぷるぷるぷる…)
春香「ダメ!やっぱり行こう!」
春香「…お漏らしする訳には行かないし…」
(もそもそ…)
春香「へぅう…部屋は暖かいけど…やっぱりお布団がいいよぅ」
(すたすたすた…がちゃっ、ばたん)
春香「ひぃぃ…さ、さむ、さむむむ…トイレ寒い…」
春香「うぅ…はやく…おふとん…」
(しばらくお待ち下さい…)
春香「はふぅ…おふとんおふと…ん?」
P「」
春香「」
春香「ぷ、プロデューサーさんが机に突っ伏して…」
春香「まさか…死んでる!?」
(デー!デー!デーン!)←春香さんの脳内に響く火サスのあれ
春香「あ、あ…どうしたら P「…ふごっ…くか〜…」…」
春香「ですよねー。1人で何焦ってるんだか…プロデューサーさぁん、風邪引いちゃいますよぉ〜」ボソボソ
P「んが…は、はるか…」
春香「っ!?」
春香「い、いま私の名前を…プロデューサーさん、私の夢を見てるのかな…あわわ、どうしよう…いや、どうしようもないよ…」
P「はるか…そ、それは…明太子パスタじゃなくて…」
春香「…はい?」
P「…それは…ブリンヌポヌキューッ!!!」ガタッ!
春香「!?」
P「ハッ!?…ゆ、夢か…ふぅ」
春香「どんな夢ですか!!!」
P「おわぁ!?は、春香!?何だ!?どうしてウチに!?ブリンヌポヌキューはどうした!?」
春香「どうしたのはプロデューサーさんですよ!?何ですかその何たらキューって!?それにここは事務所です!」
P「は?…あ、あれ…」
P「あ、そうか…仕事してたら寝ちまってたのか…」
春香「全く…風邪引きますよ?」
P「ああ、そうだな…皆に移しちまったらマズいし、気を付けるよ」
春香「移す移さないじゃなくてですね、プロデューサーさんの体が心配だから言ってるんです」
P「すんませんです…はい」
春香「兎に角…もうちゃんとした場所で寝て下さい。明日は皆オフですし、送り迎えとか無いんですから!」
P「はい…よっこらせ…ぬぉあ…あ痛たた」ポキパキ
春香「お爺ちゃんっぽいですよ、プロデューサーさん」
P「仕方ないだろ。まだ十代の春香には分からんだろうがな、二十歳超えたら、肉体の老朽化は早いぞ〜?」ポキンパキンボキボキ
春香「体中の関節鳴らしながら、未来への希望が薄らぐような事を言わないで下さい」
P「ふう…さて、俺はソファで寝てっから、何かあったら起こせよ?」
春香「え?ソファでって…また体が痛くなりませんか?」
P「布団はアレしかないんだ…あぁ大丈夫、前回俺が使った後はクリーニング出してるから」
春香「寧ろ出さなくて良かっ…じゃなくて、お布団があれしか無いなら、その…」
P「?」
春香「…えっと、ですね…お布団が1つなら…」
P「布団が無ければソファで寝ればいいじゃない。 マリー・アントワ列島」
春香「どこですか!?じゃなくて!それじゃあ体が痛くなっちゃうって…あーもう!」
P「春香」
春香「はい?」
P「気遣ってくれてありがとな」
春香「…はい」
P「んじゃ、俺は寝るぞー」
春香「あの…寒くないですか?」
P「毛布を複数重ね掛けするから大丈夫」
春香「寝返りうったら落ちちゃいますよ?」
P「いい目覚ましじゃないか」
春香「お布団のが良く眠れますよ?」
P「そりゃそうだろうなぁ。ここで熟睡出来るのはよほど疲れてるか、美希かだ」
春香「私がソファでも…」
P「大切なアイドルをソファに寝かせて、俺が布団?んなアホな」
春香「じゃあ一緒にお布団で寝ましょうか?」
P「一緒になぁ…一緒に…一緒に!?」
春香「…はい」
春香「(うあー!い、い、言っちゃった…言っちゃったあああああああどーしよおおおおおお!?か、顔が熱い!ヤバい!絶対私いま顔が真っ赤!私のイメージカラーとお揃い!ならいいか♪って、良くなぁぁい!どうしよう?どうしよう?あわわわわわ…)」
春香「その…ほら?寒いですし!お疲れでしょうし!」
春香「(うあー!落ち着くの!落ち着くのよ天海春香!)」
春香「私は明日オフですから!プロデューサーさんはこの後もすぐ起きて仕事しなきゃならないんですし!なら、ちゃんと寝れるお布団がいいですよ!」
春香「(ダメだああああ!しっちゃかめっちゃか、てんやわんや、わっほいわっほい!)」
P「」←春香さんの勢いに押されてる
春香「ああもう!来て下さい!」
(がしっ!ずるずる…)
P「あ!?おい、春香!?ちょっと待っ…意外に力強いなオイ!?待て!落ち着け!落ち着いて春香さん!?」
春香「はい!お布団着きました!」
P「いやいやいや、春香さん?」
春香「何ですか!?」
P「Ah…ワタシ、producer。アナタ、idol。OK?」
春香「何で日本語覚えたての外人みたいになってるんですか!」
P「マズいでしょ!?プロデューサーとアイドルが一緒の布団に寝たら!?あー、あきまへん!一緒なんてあきまへん!一緒になんて、洒落にならんでしょ!?何か間違いが起きたらどないしはりますのん!?」
春香「何でちょっと京都弁だか関西弁だか分かんない喋り方を混ぜたんですか!?」
P「ぶぶ漬け、召し上がれ」
春香「どうやって帰れと!?」
春香「というかプロデューサーさん?」
P「どないしはりました?春香はん」
春香「嘘臭い京訛りはいいですから!……その、間違い…起きちゃうんですか?」
P「ッ!!!!?」
春香「…一緒に寝たら…プロデューサーさんは、私と、その…間違い、しちゃうんですか?」
P「(可愛いアイドルの顔が林檎みたいに真っ赤っ赤+涙目で上目遣い+ウィスパーボイスでの「間違い、しちゃうんですか?」=破壊力ッッッッッ!!!!!!!)」
P「ん、あ、え、お、い、いや、え?」
P「(あ、いかん。最近構ってやらずにご無沙汰なマイサンが、暴れん棒将軍に)」ムクムク
春香「プロデューサーさん…」トサッ
P「(いま胸にしなだれかからないでぇええ!?当たる、当たるから!コ・カーンの肉欲珍棒丸が!はるるんをグリィ!って!GREEって!)」
春香「プロデューサーさん…私、私…」
P「(アカーン!これはアカーン!超良い匂いしなさるよ、この娘さん!ヤバい!疲労と寝不足で理性が!変わりにコ・カーンのニクいアイツが繁殖本能で御ギンギンにならせあそばせられておらりられ!)」
※プロデューサーさんの頭の中では、理性と本能が未だかつて無い程の激戦を繰り広げています
※プロデューサーの頭の中
理性「落ち着け!いいか!?相手は所属アイドルだ!しかもかなり良い所まで来てて、今が踏ん張り所なんだぞ!?踏ん張れば、彼女をトップにしてやれるんだぞ!?」
欲望「いや、無理。我慢とか無理。間違いなく無理だね」
天使「彼女の事を考えてあげて下さい。貴方はプロデューサーで、成人男性で、大人。彼女は、まだ大人と少女の中間に立ったばかりの、言わば守るべき存在です」
悪魔「こんな状況で何もしねえとか、馬鹿か?相手も望んでる雰囲気MAXだろうが!大丈夫、バレなきゃいい!春香だってわざわざ誰かに言わねえよ!アイドル続けてぇだろうし、恥ずかしがって言わねぇよ!心配なら写真でも撮っちまえ!」
理性「おま、写真とか!馬鹿か!?脅迫じゃねぇか!所属アイドルを?ふざけんな馬鹿野郎!」
欲望「もう何でもいいからさ。素直に従ってくれよ。色々限界だわ」
天使「まだ未来ある少女を守る大人として、アイドルである彼女を守るプロデューサーとして、毅然とした対応をするのです」
悪魔「いいか!?春香とヤっちまえば、お前の葛藤も終わる!アイツだって大人の魅力が追加で、新しい道が開けるだろうが!」
欲望「何でもいいからさー」
理性「クソッ!こんな疑わしい奴らと一緒の脳内なんかいられるか!俺は自分の部屋に戻る!」スタスタスタ…
悪魔「ケッ!頭の堅い馬鹿共が!やってられっか!」バッサバッサバッサ…
天使「愚かなり…」パタパタパタ…
欲望「やれやれ、もー面倒くさくなっちゃったよ」テクテクテク…
脳内P「皆いなくなんのかよ!問題放置かよ!新しいなオイ!嬉かねえわバカ!天使と悪魔、理性と欲望の葛藤の答えが「問題ぶん投げて帰る」ってなんだよ!新しいにも程があるわ!」
ふんどし親分「ちくわ大明神」
脳内P「大体どこに帰るんだよ!戻ってこいや馬鹿野郎共が!俺も馬鹿野郎だから、馬鹿野郎祭りだコンチクショウ!」
※脳内会議、解散
P「いま何かいたぞ!?」
春香「えっ?」
P「あ、いや、何でもないから気にするな」
春香「その…それで、あの…どう、します?」
P「どう?Doしますって?Doする気なのさ?乙女が抱くのは大志、プロデューサーを抱いちゃダメ、絶対。軽い気持ちの一時の過ちが大問題に進化しかねない。B連打も無効よ?」
春香「えっと、仰ってる事の8割は意味が分かりません。ですが…私は…私の気持ちは、軽い気持ちでも、一時の気の迷いでもなくて…」
春香「私は、プロデューサーさんが好きです」
春香「だから、プロデューサーさんと一緒のお布団で寝るのは嫌じゃ無いです…むしろ、嬉しくてドキドキします。間違いは…その…まだ、恥ずかしいですけど…プロデューサーさんなら…」
P「ストーップ!スッッタァァァッポァ!」
春香「っ」
P「まずは…告白してくれて、ありがとう。春香の気持ちは嬉しいが、今はダメだ」
春香「アイドルだから、ですか?」
P「そうだ」
春香「だったら!だったら…私はアイドルを」
P「春香にはいま、多くのファンがいる。そして、もうすぐてっぺんが見える。高い高い山の、頂上に手が届く所にいる。それは、春香の夢でもあり、俺の夢でもある」
春香「…」
P「春香をトップにして、春香の笑顔を、歌を、辛い顔をした人を笑顔にしたいって思いを…もっと多くの、世界中全ての人に届かせたい」
春香「プロデューサーさん…」
P「そうなった時、春香が見る景色を、陰ながら支えてきた俺も少しは体験出来るかもしれない。春香がその景色を見れたら、俺はきっと、誰より幸せで嬉しい気持ちになる」
春香「…ぐすっ…」
P「なぁ春香?卑怯だけどさ、もう少しだけ待ってくれないか?」
春香「…待つ?」
P「そうだ」
P「春香がトップになれて…いや、俺が必ずトップにする。それでトップアイドルになった時に…もし、まだ春香の気持ちがさっきと同じなら…俺はちゃんとそこで答えを出す。約束する」
春香「…そんなの、ズルいですよぅ…」
P「ああ、分かってる。俺の今言ってる事は、ズルいし最低だ。だけど…分かってくれ」
春香「…トップになったら、答えてくれるんですね?」
P「ああ、必ず」
春香「じゃあ、我慢します…」
P「春香…ありが 春香「我慢しますけどっ!」とぉう?」
春香「我慢、しますけど…我慢する代わりに、私のお願いを聞いて下さいっ!」
P「お願い?」
春香「はい!」
P「言ってみて」
春香「今日の1日!今から!プロデューサーさんのお時間を、私に下さい!」
P「時間…を?」
春香「はい!つまり、その…1日、一緒にいて下さい!我が侭を聞いて下さい!」
P「ぬぅ…」
春香「…ダメ、ですか?」
P「〜っ!分かった!今日1日、何でも言え!何でもしてやる!」
春香「何でも…」
P「過激なのじゃなければ」
春香「過激…なのとは?」
P「街中でキスしろだの何だの、スキャンダルになるものは基本的にNGだ」
春香「あぅ…普通にお出掛けとかは」
P「まぁ…いいだろうけど、今日は外に出れるのか?」
春香「うぅ…もし出れたらいいんですね?」
P「OKだ」
春香「やった♪」
P「(正直な話、俺だって応えてやりたい。というか、プロデューサーとアイドルじゃなければ、今すぐ俺の気持ちを伝えたい。だけど、立場的にそれは出来ん)」
P「(だから…せめて、ギリギリのラインまでは許してやりたい…甘いかもしれんが、惚れた弱みってヤツだ)」
P「(俺だって…初めて会った時に春香に一目惚れで、下心ありありでプロデュースを始めたようなもんだ…勿論、春香に光る可能性を感じたし、社長的に言うならティン!ときたんだが)」
P「(…春香から、女の子から告白させて、しかも待てときた。俺ぁ死んだら地獄行きは確実だな…)」
春香「プロデューサーさん?」
P「ん?」
春香「聞いてました?私の話」
P「あー、すまん。ちょっと考え事をしてた」
春香「もう!」
P「膨れるなよ」
(ぷにっ)
春香「むぷ」プシュ←ほっぺの空気が抜けた
P「で、なんだ?」
春香「まずは!明日の為にも…ゆっくり休んでもらいます!」
P「休む…だからソファで」
春香「だーかーらー」
P「いいか?あと数時間で音無さんが来る。あの人に一緒に寝てる所を見付かってみろ。恐ろしい事になる」
春香「う…」
P「更に、律子も多分来るだろう。律子だぞ、律子、命すら危ういわ。春香だって、せっかくのオフを説教祭りで過ごしたくは無いだろ?」
春香「うぅ〜…分かりましたよぅ。じゃあ今回はプロデューサーさんの案で…寒かったら言って下さいね?」
P「大丈夫だ。さ、早く寝ようか」
春香「むー、おやすみなさい」モゾモゾ
P「はいおやすみー」
P「(一緒に寝る?そんなん、間違いなく襲うわ!あんな良い匂いする女の子と一緒の布団なんか、性欲メーター振り切って、とんでもない事になるわ!)」
〜外が明るくなりました、朝です〜
P「ぬ?…むぅう…今何時だ…」
時計『8時半ですぜ、旦那』
P「うぉお…起きねば…お?スマホのランプが光ってる…何だ?」
携帯『着信21件 新着メール43件』
P「」
P「ち、チェックせな…って、朝一番は律子か…流石だな」
P「次に千早に…真に…あー、昨日の連絡の確認か」
(プルルルル…)
P「もしもし、千早か?俺だ、朝早くからすまん。外は見たか?」
P「今見たか。凄まじいだろ?…うん、窓が凍って開かないって…マジかよ。まぁそれでな、昨日の段階で何人かが撮影に来れないのと、こんな状況で無理してレッスン行かせられないから、今日はオフだ」
P「ん?ああ、たまにはゆっくり休め。休むのも仕事だ」
P「俺か?俺は事務所に泊まった。春香が帰れなくなってな。保護者しとる」
P「はあ!?しないっつの!いいから今日は危ないから、必要な時以外は外出るな!」
(以下、同じような連絡をアイドル全員へ)
〜30分後〜
P「…疲れた」
P「美希や亜美真美は親御さんに連絡ついたから大丈夫だろう」
P「後は…律子か」
P「メール見る限り、自己判断したみたいだが…」
(プルルルル…)
律子『ひゃい…』
P「お、おはよう…寝てたのか…」
律子『っ』ドタンバタン!シマッター!ニドネシチャッタァァ!
P「あー、落ち着け落ち着け」
律子『…我ながら、なんと情けない…』
P「大丈夫大丈夫、お前は竜宮小町のプロデュースで疲れてるんだ、たまにはゆっくり羽を伸ばせ」
律子『でも、プロデューサー殿は事務所に出勤を…』
P「俺は泊まり。交通機関が完全に死んでたからな。車で移動したら死ぬレベルだし」
律子『うわぁ…今テレビ付けましたけど、本当に交通機関が死んでますね…』
P「だろ?昨日の夜中にメールしたように、全員が撮影とか中止。レッスンだけの奴もレッスンスタジオに行かせられないし、向こうのスタジオは今日は流石に休みにするらしいし」
律子『そういえば、春香は大丈夫だったのかしら…あの子、遠いから』
P「昨日な、たまたま事務所に忘れ物を取りに来たんだよ、21時過ぎた位に」
律子『終電ギリギリじゃないですか…』
P「で、事務所から車で送ろうとしたら、電車が運休で帰れなくなり、外はドカ雪、仕方ないから親御さんに連絡して、春香は事務所に泊めた」
律子『大変でしたね』
P「おう。仮眠用の布団に春香を寝かせて、俺は事務処理の後でソファで寝た」
律子『車で家までは…あ、無理って言ってましたね』
P「昨日の晩飯買いに出たらな、スーパーにしか物がなくてさ。行って、買い物して、帰りに都内の何でもない道路でスピンターンした…いや、させられた」
律子『はぁ!?』
P「危うくギリギリ止まったから良かったが、それ体験したから車は却下となりました」
律子『…正しい判断です…』
P「つー訳で、今日はお休みです」
律子『はぁ…』
P「大丈夫、溜まりに溜まって使い切れてない有給で処理しとくから」
律子『何かすみません…』
P「大丈夫だって。ほんじゃ、おやすみ」
律子『三度寝なんかしませんよ!』
P「いや、布団に入って目を瞑って、深呼吸してみ?」
律子『…すー…はー…あ、寝れそう…かも…』
P「はいおやすみ」
律子『あ…はい…おやすみなさい…』
(ピッ)
P「アイツは頭を常にフル回転させながら全力で突っ走ってるんだ。いくら若いったって、疲労の溜まり方は尋常じゃないだろう…ゆっくり寝てくれ」
P「音無さんは…『休みます。其方に行けません、ごめんなさい』…うむ、仕方ない」
P「…社長からも着信ある!?やっべ…」
(プルルルル…)
高木『高木です』
P「社長!俺です!Pです!すみません、わざわざお電話頂いたのに出れなくて…」
高木『おぉ、気にする事は無いよ、キミィ。何時も走り回って、アイドルの皆を導いてくれてるんだ、疲れてるの位は私だって分かる』
P「恐縮です」
高木『それでだね…ほら、私は出張で昨日から出ていたろう?』
P「はい」
高木『…完全に帰れなくなってしまってね、ハッハッハッハ!』
P「いや社長!笑いごっちゃ無いですよ!?」
社長『いやー、出張先の近くが、たまたま昔の知り合いの旅館でね…もう少し、こっちで待機させてもらうよ』
P「分かりました。無理せずにゆっくりしてきて下さい」
社長『ハッハッハ!なら、そうさせてもらおうかな?そっちは頼んだよ、キミィ』
P「はい、お任せ下さい」
(ピッ)
P「音無さんにも連絡しとくか」
(プルルルル…)
音無『はい』
P「あ、おはようございます。Pです」
音無『あ、プロデューサーさん。おはようございます♪』
P「メール見ました。有給余ってそうなら、有給で処理します?」
音無『そうですねぇ…最近忙しくて有給処理出来てませんから…それでお願いします』
P「はい、じゃあそうしときます」
音無『それにしても…外、凄いですね』
P「昨日の段階でかなり積もってましたから…どれどれ…うわ、窓が凍って…」
音無『あはは…』
P「…たるき亭の入り口が、半分埋まってます…」
音無『』
P「…ちょっと救出してきます」
音無『が、頑張って下さい…』
P「じゃ、今日はゆっくり休んで下さい」
音無『はい、ありがとうございます♪』
(ピッ)
P「さて…こりゃ本当に救出に行かないと」
春香「ふぁ…おはようございます…」
P「お?おはよう、春香」
春香「んにゃ…外真っ白ですねー…」
P「顔洗っといで」
(なでなで)
春香「ふにゃ…ぷろりゅーしゃーしゃん?」
P「あ、いかん…つい撫でてしまった…」
春香「にへへー♪もっとなでてくれてもいーですよー♪」
P「そうしたいが、ちょっと下を見てくれ」
春香「ほぇ?…………えぇっ!?」
P「今からたるき亭のご主人と奥さん救出作戦を決行してくる」
春香「あわわ…わ、私も何かお手伝いを…」
P「じゃあ、顔洗ってくるついでに、給湯室で昨日使った土鍋に水入れてきて、コンロで沸かしてくれ。俺はたるき亭に電話した後、給湯室のお湯をバケツに入れる」
春香「り、了解っ!」
(バタバタバタ!)
P「こけるな 「うわわわっ!(すてーん)」…遅かったか」
〜数十分後、765プロ出入り口〜
P「行くぞ、春香」←【装備:お湯たっぷりのバケツ、シャベル(雪歩の置き忘れ、強化チタニウム製らしい)】
春香「は、はいっ!」←【装備:お湯たっぷりの土鍋、お玉、園芸用スコップ(雪歩の置き忘れ、勿論、強化チタニウム製)】
ここまで
次回は早い内に…そんなに長くはなりません
多分、次回で終わります
続きを投下します
レスありがとうございます、大変励みになります
P「開けるぞ…」
春香「ゴクリ…」
(ガチャッ!)
(ドッサー!!!)
P「ぬおお!?」
春香「きゃああ!?」
P「嘘だろ…これから処理しねーと進めんぞ、こりゃ…」
春香「ま、まずはこの熱々の土鍋のお湯を…」
P「仕方ない、お玉を使ってる暇はない…行けっ!」
春香「了解っ!とやぁぁあ!」
(ばっしゃー!)
P「…うむ、中途半端に溶けたな」
春香「…土鍋、しまってきます」
P「ああ、俺は掘り進んでみる」
春香「はぁい」
P「こんな時こそ、雪歩の能力が発揮されるんだろうな」
春香「あー…除雪車とかより早そうですよね、雪歩」
P「だな。雪歩1人分の道を作りながら進むんだろうが、普通に歩く速度位で除雪していきそうだわ」
〜丁度その頃、ゆきほけ!〜
雪歩「終わったよぉ」
雪歩父「おう、こっちも終わったぜ」
雪歩「凄いねぇ、家より高くなっちゃった」
雪歩父「雪だからその内溶けるだろうし、問題ねえさ」
萩原組若手「(…たった2人で、このデカい家の敷地に積もった20センチ近い雪を…1時間で完全に雪かきし終わるとか…何者なの、うちの社長とお嬢は…)」
雪歩「皆様も、お疲れ様でしたぁ♪」
若手衆「(あ、お嬢は天使だ、間違いない)」
雪歩「えへへ♪皆の分も、お茶入れてくるね」
(とたたたた…)
雪歩父「ああ、頼んだぞ」
若手衆「(ヤバい、お嬢の優しさと天使っぷりで、俺らマジ浄化されるわ)」
〜765プロ事務所前、入り口付近(激戦区)〜
P「ふんっ!」ザシュッ
P「っらぁ!」ポイッ
P「…な、何とか入り口から外には出れたが…こいつぁヘヴィだぜ…」
たるき亭主人「おーい、プロデューサーさん」
P「あ、ご主人!大丈夫っすか?」
主人「いやー…入り口は何とか開いたが…こいつぁたまらんですな」
P「バケツでお湯を撒くったって、これじゃあ焼け石に水です」
主人「温度的には真逆ですけどね」
P、主人「わっはっはっは!」
P「…取り敢えず、この周りだけでも雪かきしますか」
主人「ですな」
P「何カ所かに纏めていって、お湯でもぶっかけましょう」
主人「そうですね」
P「しかし…こりゃ凄いわ…」
主人「どうやら、殆どの学校は休校だそうです。会社も休みだったりする所があるらしいです」
P「そりゃ…動けないですからね。因みにウチも全員がオフ&有給となりました」
主人「ありゃま」
春香「プロデューサーさーん、倉庫にあった長靴、借りますねー?」
P「おー。外寒いから、あんまり無理すんなよー?」
主人「春香ちゃんは出勤してきたんですね」
P「いや、実は昨日帰れなくなってしまいまして…下手な場所だと危ないし、事務所に泊まらせました」
主人「なるほど、懸命な判断だ」
たるき亭の奥さん「あんた、やっぱり今日は配達できないって…あらプロデューサーさん、おはよう」
P「あ、おはようございます」
主人「配達出来ないってか…仕方ない、今日も休みだな、こりゃ」
奥さん「道路が復旧すれば、明日には配達するって」
P「大変ですね…」
主人「ま、こればっかりは仕方ないですな」
春香「わ、皆さんおはようございます!」
奥さん「あら春香ちゃん、おはよう」
主人「おはよう、春香ちゃん」
春香「えへへ…にしても、凄いですね、雪」
P「先が見えん雪かきなんざ、初体験だ…」
主人「あー、プロデューサーさんも春香ちゃんも若いからな。三十年位前は、都内も大雪になる事もあったんですよ?」
春香「ふぇー」
奥さん「私は実家が東北だから、これくらいは見慣れてるわー」
春香「これくらい、ですか…」
P「…ん?」
(ずどどどどど…)
春香「な、何か来る…?」
(ずどどどどど…)
奥さん「除雪車かしら?こんなに積もってて、進むのかしら」
主人「どうだかなー、俺は実物見た事無いから分からん」
(ずどどどどど…)
P「…何か、異常にデカい除雪車…なのか?あれは…」
春香「あれ?あのマーク、水瀬家の家紋じゃ」
(ずどどどどど…ばしゅーっ!)
主人「止まった…」
(パカッ)
奥さん「あら、上が開くのね。あの乗り物」
伊織「プロデューサー!春香!無事!?」
春香「伊織!?」
P「どうしたんだ!?その馬鹿デカい乗り物は何なんだ!?」
伊織「無事そうね。ならいいわ。これは、水瀬家が開発した特別車両よ。走りながら前方から雪を吸い込み、後ろのタンクに送るの」
伊織「で、タンクから伸びたホースで、後ろから着いてきてる別のトラックのタンクに詰め替えて…」
伊織「トラックは水瀬家の特別浄水場に雪を放り込む」
伊織「後は、雪が溶けたら浄化して、水瀬家の生活用水や、必要な箇所への給水車を出したり、夏場の水不足対策に使ったりするわ」
P「…すげぇ」
伊織「因みに、これは日本政府からの依頼よ」
春香「」
新堂「お嬢様、そろそろ参りましょう」
P「あ、新堂さん。おはようございます」
新堂「これはプロデューサー様、おはようございます…本来であれば、キチンとご挨拶を致したい所ですが、本日は時間があまりありません。誠に申し訳ありませんが」
P「ああ、気にしないで下さい」
伊織「じゃ、アンタらも頑張りなさい」
春香「伊織、わざわざそんな凄いのに乗って、私達の事を心配して来てくれたんだね♪ありがとう、伊織♪」
伊織「な!?ば、馬鹿っ!違うわよっ!こ、この専用車両の乗り心地を確認したかったのよ!こんな時じゃないと乗れないし!ここに来たのはついでよ!ついで!」
主人「おー、あれが本家ツンデレってヤツですか?」
P「はい、我が765プロの誇るツンデレオブツンデレ、水瀬伊織の魅力です」
奥さん「ふふ、可愛い伊織ちゃんが余計可愛く見えるわ」
春香「ツンデレ度は765プロ最強ですから」
伊織「うるさいうるさいうるさーい!…フン!行くわよ!新堂」
新堂「はい、お嬢様。それでは皆様、失礼致します」
(パタン…ずどどどどど…)
P「行ったか」
春香「…凄い迫力ですね」
主人「さて、じゃあ我々も続きをしますか」
〜お昼過ぎ…〜
P「くはぁ〜…やっと終わった…」ハァハァ
春香「れ、レッスンよりキツいですよぅ、これ…」ゼェゼェ
主人「お、綺麗に無くなりましたな」
P「積み上げたのも、その内溶けるでしょう…今晩も降らなければ」
主人「そう願ってます。流石に3連休は家計に響く」
P「ウチもです。経営にデッカいダメージが出ちゃいますよ」
春香「他の所も少しずつ雪かきの目処がついたみたいですね」
奥さん「皆さん、お昼ご飯作りましたから、食べてって下さい」
P「えっ!?いいんですか!?」
主人「気にしないで下さい。プロデューサーさんや春香ちゃんがいなかったら、今頃ウチはまだ外にすら出てなかったかもしれないしね」
春香「やったぁ!お腹ペコペコです!」
P「うーん、じゃあお言葉に甘えて…」
主人「どうぞどうぞ」
〜『たまに天井からスコップ持ったアイドルが泣きながら落ちてくる、そんなアクシデントも笑顔で「いらっしゃい!」』 たるき亭〜
P「…いつも、このキャッチコピーを見る度に謝りたくなります」
店主「わはははは!いいんですよ!このキャッチコピーだって、社長の高木さんと酒飲みながら考えたんですから!」
奥さん「最近はね、天井に犬の写真を拡大コピーしたのを貼り付けてるのよ」
春香「へ?」
奥さん「するとね、そこを上手く避けてくるのよ、雪歩ちゃん」
店主「本能的に犬を避けるみたいでね。落ちるポイントを上手くコントロール出来るのが分かったんですよ」
P「」
春香「」
奥さん「しかも、天井に特殊な振動センサーと音センサーをつけて貰ってね」
店主「雪歩ちゃんが来ると振動センサーが、泣き声に音センサーが反応して、落ちてくる場所に誰も行かないようになったんですよ」
奥さん「うちはほら、常連さんばっかだし。皆、センサーが反応し出すと「お、雪歩ちゃん登場か?」「今度は何が原因かな?」「奥さん!雪歩ちゃんにジュース!俺の奢りだ!」とか言っちゃってね〜」
P「もう何と言うか、本当に申し訳ないです」
春香「ご、ごめんなさい」
店主「いいんですよ。天井は、毎回雪歩ちゃんの家の職人さん達が1日で修理してくれるし、ウチの常連さん達は雪歩ちゃん登場が楽しみになってるし」
奥さん「雪歩ちゃんはウチの常連さん達からしたら娘みたいな年齢だからねぇ。突然の入店以外は礼儀正しいし、可愛いし、たまに歌も歌ってくれるし」
店主「実はね、萩原組の人達も、現場が近いとわざわざウチに来てくれるんですよ。常連さん達も雪歩ちゃんが目当てだったりして、ここだけの話…ウチ、売上がかなり増えてるんです」
P「」
春香「い、意外な雪歩のアイドル効果が…」
奥さん「最近は雪歩ちゃんも忙しいみたいで、落ちてこなくて皆寂しがってる位なの。常連さん達は皆、雪歩ちゃんのファンみたいでね。若い人達なんか、雪歩ちゃんグッズを持ってたりするのよ?」
P「こんな近くに雪歩ファンの集う場所が…今度御礼に、雪歩連れてきます」
春香「雪歩…まさかファンの人達がこんな近くにいるなんて思わないだろうなぁ」
〜ゆきほけ〜
雪歩「くちゅん!」
雪歩父「どうした?風邪でも引いたか?」
雪歩「う〜…熱も無いし、咳も出ないから、風邪じゃないと思う」
雪歩父「そうか、あまり無理すんなよ?…しかし、最近たるき亭に行ってねえなぁ」
若手「あー、そっスねぇ…親父さんの焼き鳥、食いてぇなぁ…」
ベテラン「熱燗で…たまんねぇなぁ」
雪歩父「おいおいやめねぇか…行きたくなっちまう」
皆「わっはっはっはっは!」
雪歩「(…事務所の皆と会わなければいいけど…)」
〜たるき亭〜
P「ふぅ〜…ご馳走様でした!」
春香「ぷ、プロデューサーさん、食べるの早いです」
P「この仕事してたら、自然と早くなる」
店主「うちらもそうですねぇ。休憩時間はとらして貰ってるけど、飯はカカッと食って、仕込みやら準備やら…」
P「働き出すと、そういう瞬間が出て来ますからね」
春香「(大人って、大変なんだなぁ…あ、この煮物おいひい)」モキュモキュ
奥さん「ダメよ?ちゃんと食べて栄養つけないと。ウチの人はもう若くないから無理してないけど、プロデューサーさんはまだ若さに任せて無理出来ちゃうから、絶対無理しちゃうでしょ?」
P「たはは…」
奥さん「若い時の無茶は、年取ったら纏めてくるの。気を付けてね?」
P「はい、気を付けます!」ビシッ
奥さん「ご飯をキチンと食べれないのを防ぐ方法はあるわよ」
P「え?」
奥さん「早くお嫁さん見つけたら、ちゃんとご飯食べるようになるわ」
P「」
春香「げほっ!げっほごっほ!」
奥さん「あら?どうしたの春香ちゃん」ニヤニヤ
春香「げほ…にゃ、にゃんでもありましぇん」
主人「あーほら、春香ちゃん水飲みな…お前も余計な事言うなっての」
奥さん「はーい」
奥さん「春香ちゃん春香ちゃん」ボソボソ
春香「は、はい…?」ボソボソ
奥さん「男はね、胃袋握ると簡単よ?春香ちゃんスマイルで、「はいどーぞ」ってお弁当を渡されたら、コロッと墜ちるわ」ボソボソ
春香「あ、あの…あぅ…」
P「どうした?」
春香「いえ、何でも」
奥さん「…初々しいわねぇ」フゥ
主人「何をやり切ったみてえな顔してやがる。余計な事すんなって」
P「あはは…さて、雪かきセットを片さないとなぁ」
春香「あ、手伝いますよ」
P「すまんな…じゃあご主人、奥さん、ご馳走様でした」
春香「ご馳走様でした!煮物、凄く美味しかったです!」
主人「お粗末様でした。またいらして下さい」
奥さん「うふふ、お待ちしてますよ」
P、春香「では失礼します」ペコリ
〜たるき亭の外〜
P「うお〜…晴れたなぁ」
春香「雪からの照り返しが眩しい…」
P「春香」
春香「はい?」
P「結局、お昼過ぎになっちゃったなぁ」
春香「あ…でも、雪かきは大変でしたけど、楽しかったです!」
P「よし、腹ごなしに適当に散歩でも行くか!車は出せないし、今からじゃそんな遠くへも行けないしな」
春香「いいんですか?」
P「事務所の電話を俺の携帯に転送設定にすれば、事務所空けても大丈夫だろ。というか、春香のしたいようにしていいぞ、約束だしな」
春香「…じゃあ、ちょっとコンビニにお買い物に行きたいです」
P「コンビニ?」
春香「はい!そしたら事務所に戻って…ゆっくり過ごしたいです」
P「…そか、了解」
春香「えへへ…お出掛けもいいんですけど、2人っきりでのんびり過ごすのも、きっと楽しいですよ」
P「だな。じゃあコンビニ行って、何か適当に買うかー」
春香「はい♪」
P「じゃ、ちょっと会社の電話を転送にしてくるわ」
春香「はぁい…2人っきりでのんびり…何か夫婦みt」
(ずどどどどど…)
春香「…まだやってたんだ、あの除雪車みたいなの…」
P「よし、OKだ…って、まだ走ってんのか、あれ」
春香「水瀬家の浄水場、どんだけキャパがあるんですかね…」
P「水瀬家だからな。敷地内に巨大な地下都市位構えてても不思議じゃない」
春香「雪歩プロデュースのですか?」
P「地下、掘る=雪歩になりつつあるな」
春香「だって…コンクリートの床をスコップのみで掘るアイドルですから、雪歩」
P「…特殊能力だよな、あれ」
P「さて、取り敢えずコンビニ行こう…配達が来てりゃいいけどなぁ」
春香「ですねぇ」
(アーユレディーアイムレディー♪)
春香「あ、電話…お母さんからだ」
P「あー、心配してかけてきたんだな…いかんいかん、朝連絡入れ忘れてしまった」
春香「(ピッ)もしもし。うん、私ー。うん、まだ事務所でプロデューサーさんと一緒…うん、雪かきしてた。そっちは?…うん、あ、お父さん帰ってこれたんだ、良かったぁ…うん、うん、大丈夫だよー」
P「…雪、溶けてきたなぁ…まだ車はヤバそうだが。路面びちゃびちゃだし…」
春香「…うん、分かった。多分電車も大丈夫だと思うし、うん、はーい…(ピッ)」
P「なんだって?」
春香「無事かどうかの確認と、ウチは雪かきしたから平気だって事でした」
P「そっか。電車が復旧してるなら、早めに帰ってお母さんとお父さんを安心させてあげないとな」
春香「うー…」
P「…ま、もう少し位、2人でのんびり過ごすか」
春香「!はいっ♪」
〜コンビニ→事務所〜
P「ただいま帰りましたーと」
春香「たはー…コンビニがあんなに混んでるの、初めて見ました」
P「確かに凄かったな…よし、ちょっと電話する」
春香「?」
P「皆にな、明日のスケジュールの連絡だ。どうなるかは分からんが…一応予定だけでも伝えとかないといかん」
春香「なるほどー」
P「因みに春香は…あ、元からオフじゃん」
春香「あ、そういえば…」
P「仕事の都合でどうなるかは分からんが、ドラマの撮影がすぐに出来るか分からんしなぁ」
春香「あぅ〜…でも、もし2連休なら久しぶりかも…」
P「すまんな。忙しいだろうが、今は踏ん張り所なんだ」
春香「分かってます。早くトップアイドルになって、プロデューサーさんの答えを聞かないとですから!」
P「善処致します」
春香「ぶー」プクゥ
P「その話はちょっと置いといて、まずは業務連絡を済ませちまう」
春香「はぁい…」
P「ははは…あ、もしもし律子か?明日のスケジュールなんだが、竜宮は把握出来てるか?…ああ、じゃあそっちは任せるぞ?ああ、宜しく」
P「…もしもし、貴音か?Pだ。明日のスケジュールについての連絡だが…誰か近くに…響と美希か?なら丁度いい、フェアリーの予定を…」
春香「(仕事中の横顔…本当にカッコいいなぁ。昨日の眼鏡をとったプロデューサーさんも素敵だけど、私は今の方が好きだなぁ)」
P「もしもし、高槻さんのお宅で…あ、かすみちゃん?やよいお姉ちゃんいるかな?……やよいか?明日のスケジュールなんだがな…」
春香「(凄いなぁ…手帳とかメモとか見ないで、完璧にスケジュールと皆の連絡先を暗記してる…会社の電話で連絡しながら、スマホで次の連絡先に繋げる準備して…そしたらすぐに会社の電話で…)」
P「もしもし、千早か?俺だ、ちゃんと休養できそうか?…ならよし。明日のスケジュールなんだがな…」
春香「(流れるように業務連絡を済ませてく…凄いなぁ)」
P「あ、音無さんですか?俺です。音無さんと律子の有給、処理しときました。明日確認して下さい…はい、お願いしますね」
春香「(…ついにPCに明日のスケジュール調整したデータまで打ち込み始めた…スマホは机に置いて…あ、なるほど。通話をタップすればいい状態にして…)」
P「………」カタカタカタカタカタカタ…
春香「(はやっ!?キーボード打つのはやっ!?殆どノンストップ…)」
P「あ、真美か?おう、俺だー。雪合戦してもいいが、風邪引くなよ?…やっぱりな、お前らの行動位、先読み出来るわ。で、明日なんだが…ドラマの撮影な、まだ分からん。取り敢えずまた連絡するからな」
春香「(私の知らない…事務所で仕事してるプロデューサーさん。たまに見かけてはいたけど、忙しそうだから邪魔にならないように離れてて、どんな感じか分からなかったけど…凄い…違う人みたい…)」
P「萩原さんのお宅ですか?はい、765プロの…はい、お願いします……あ、雪歩か?俺だー。明日なんだがな、ドラマの撮影が出来るかの連絡がまだ無くてな。真美にも言ったが、また後で連絡する。携帯繋がるようにはしといてくれ」
(プルルルル…)
P「っと、電話…」
春香「私が出ますよ」
P「え」
(ガチャッ)
春香「はい♪お電話ありがとうございます!765プロです♪…あ、ディレクターさん、おはようございます!天海です!はい、いえいえ、たまたま電話の近くにいたものですから…はい♪あ、ドラマの…あー、なるほどー…」
P「丁度良かった…のか?まぁいい、こっちも業務連絡済ませるか…あ、もしもし、真。今大丈夫か?うん、明日の件だが、ダンスレッスンな、レッスンスタジオは多分明日はやってるはずなんだが、もしダメそうなら午後からの雑誌のインタビューだけな」
春香「はい、分かりました♪うちのプロデューサーさんにも伝えておきます、お疲れ様でした♪」
P「お?電話終わったか?」
春香「はい、ドラマの撮影、やっぱり明日も無理だそうです」
P「あー…そうか、分かった」
春香「真美と雪歩には私がメールしますよ」
P「ありがとう、任せた…俺は、後はレッスンスタジオと、雑誌社と…社長にも連絡とっておくかな…」
春香「大変ですね…いつもご苦労様です」
P「あー、春香は気にするな。こういうのの積み重ねが、結果的に皆のランクを上げて、俺達の目にも見える結果が出る。努力の証が見えるんだ、苦にはならない…とは言わないが、報われるからな」
春香「何か、それ聞いたら私も頑張ろうって気になってきました!よーし、天海春香、頑張りますよー!」
P「明日も結局オフになったがな」
春香「…も〜…せっかくやる気になったのに〜…自主トレするからいーんです〜…」ヘナヘナヘナ
P「さて…業務連絡終わり、と。他に事務処理あったかな」
春香「私に出来る事があればお手伝いしたいですけど…」
P「うーん。書類関係は説明しにくいし、あまりやれそうな事は…」
春香「…」
P「…」
春香「うー…お茶入れてこよう…」トボトボ
P「…うっし!本日の仕事はお終いっ!終わり終わり!」
春香「…へ?」
P「どうせ1時間もありゃ終わるくらいのもんだし、スケジュール調整は既に完了してる。だから、休憩だ!」
春香「プロデューサーさん…」パァァ…
P「(な、なんて眩しい笑顔)春香、お茶入れてくれー。さっきコンビニで買ったもんでも摘みながら、まったりするぞー!」
春香「はいっ♪じゃあちょっと待ってて下さいねー♪」
(とててて…)
P「こけるなよー?」
春香「大丈夫ですよー!」
P「…コケることに関しては、あいつの大丈夫はフラグが8割だからなぁ…」
<チェンジイーンマ…マッ、アワワワワワッ(ドンガラガッシャーン!)
P「ほれ言わんこっちゃない…大丈夫かー?」
〜給湯室〜
春香「へぅ〜…」
P「大丈夫か?」
春香「はい、お茶もカップも無事です」
P「そんなんどーでもいい。春香自身は、大丈夫か?」
春香「あ、はい♪大丈夫です!」
P「本当、もう少し落ち着いて行動しろ。怪我したら、仕事に響く事もあるんだ」
春香「はぁい…」
P「それにな、春香が転ぶ度に…大きな怪我してないか、いつも心配になるんだ」
春香「プロデューサーさん…」
P「ほら、掴まれ…立てるか?」
春香「は、はい、大丈夫です…」
P「あーあ、服にホコリが…」
(パタパタ)
春香「あう〜…」
P「…っと、もう大丈夫だな」
春香「ご迷惑お掛けしますです…」
P「どう致しまして。さて、早く戻ろう。ここは寒過ぎる」
春香「ですね」
〜ソファ〜
春香「あの、プロデューサーさん」
P「ん〜?」
春香「お願いがあります」
P「お?何だ、言ってみ?」
春香「えと、プロデューサーさんは、今日1日は私の我が儘を聞いてくれると言いました!だから、我が儘発動しちゃいます!」
P「おう、ドーンと来い!」
春香「えっと、ですね…」
〜数分後〜
P「」
春香「んふふ…えへへ…暖か〜い」ポワワ
P「」
説明しよう!
現在、Pはソファに深く座り、春香さんはPに寄りかかっている!
Pは春香さんを所謂『あすなろ抱き』している上、掛け布団で春香さんごとくるまり、お茶やお菓子は春香さんが「あーん(はぁと)」してあげている!
春香さんの暖かさ、柔らかさ、良い匂い、さらに「あーん(はぁと)」攻撃により、ものの数分で今朝の偉そうな発言をしたPは陥落寸前にまで追い込まれていたのだ!
(ナレーション:Pの理性さん)
P「(これはいかん、実にいかん)」
春香「あ、プロデューサーさん♪お菓子食べますか?」
P「」こくり
春香「はい、あーん♪…私、このホワイトロリータってお菓子、結構好きなんですよー」
P「(白人のロリか、そういう事か。俺の年齢からして、春香はギリギリ…アウトだな、未成年だし。というか所属アイドルだし)」
P「(ロリコンだとか、そういう問題じゃない。そして超良い匂いで、超柔らかい、超暖かい)」
P「(何?女の子って何?不思議、ふーしーぎー。何なん?これ何なん?この状態何なん?学生時代からモテた事が無い、女の子と疎遠だった俺にとって、だ)」
P「(この、天海春香は…天海春香は…)」
P「女神か」
春香「はい?」
P「な、何でもなかとよ!な、何でもなかばってん、おまはんはなーんも気にせんで、メリケン菓子に舌鼓をうっちゃっとられ」
※プロデューサーさんは錯乱しています
春香「…大丈夫ですか?プロデューサーさん」
P「ん?大丈夫さー!自分、ぱーへくとだからな!」
春香「何故響…しかも中途半端に…あの、嫌でしたか?」
P「え?」
春香「あの…告白も、こんな風にするのも、やっぱり本当は迷惑でしたか?」
P「っ!?」
春香「…ぐすっ」
P「…そんな訳あるかっ!」
春香「っ」
P「あのな、俺だって男なんだぞ?こんなん、嫌な訳あるか!しかも相手は可愛い可愛い天海春香、大人気アイドルの天海春香だ!」
春香「か、かわ…」
P「そんな可愛い美少女を抱きかかえて、嫌な訳あるか!嫌だとか言う馬鹿はな、路上ジャーマンの刑だ!」
春香「」
P「今だってな、理性さんが頑張りまくりだ!理性さんがいなかったら、大変な事になってたわ!間違い?甘い甘い!確信犯だね!もうね、至る所で間違いという名の我慢出来ない男の子の欲望が全速力で」
(プルルルル…)
P「…ハッ」
春香「あ、あの…電話が…」
P「…行ってきます」
春香「…行ってらっしゃいです」
P「(ぬぅわぁぁぁぁああ!何言ってんだ俺はぁぁぁぁぁぁぁあ!?アカン、こらアカンぜよ!こいつぁアカンぜよ!)」
春香「」←顔真っ赤、既に春香さんブレインは機能停止
(ガチャ)
P「…お電話ありがとうございます、765プロでs」
黒井『遅い!この忙しいセレブの私がわざわざ電話をしてやってるのに、出るのが遅いぞ!』
黒井『これだから貴様らは弱小プロのままなのだ!馬鹿め!』
黒井『ところでだ、高木はいるか?』
P「…社長ですか?社長は今、此方にはおりませんが…」ビキビキィ…!
黒井『チッ、使えん奴だな…高木も貴様も』
P「ご用件は私が承りますが」
黒井『いや、必要ない。どうせマトモに伝言も出来そうにないからな』
P「」ブチ
P「だったら社長の携帯に直接電話しろや!毎回毎回しょーもない用事で連絡してきやがって!飲みの誘いくらい普通に誘えや、このツンデレが!オッサンのツンデレなんか誰得だ!アンタと社長の絡みで喜ぶのは音無さんだけだ!鼻血流しながらな!」
黒井『き、貴様…っ!?』
P「あーもう!社長は今いない!出張先から帰れません!アンタを置き去りにして温泉でも入ってんだろ!泣くなよ!?一緒に温泉入りたいなら社長の携帯に電話しやがれ!」
(ガチャン!)
P「ったく…さて、戻るか」
(すたすたすた…)
P「全く、黒井社長も少しは常識を持てよなぁ…全く」
(ごそごそ)
P「布団をかけて…」
(ぎゅっ)
P「これでよし、と。うむ、さっきの状態に」
春香「」
P「(って!俺は何をナチュラルにあすなろ抱きしてンすかァァァ!?)」
春香「あ、あの…おかえりなさい♪…なんちゃって」
P「(あざといぞ)可愛いなぁ」
春香「可愛い…えへへ、嬉しいです♪」
P「(本音と建前が逆になっとるぅぅ!?マズい、マズいぞ…予想を遥かに超えて、理性はブチ壊れてきてる…春香だけに、遥かに…とかな)」
〜ちはやけ〜
千早「…っ!?」
千早「いま、どこかで765プロの誰かによる、爆笑ギャグが投下された気がする…っ」
千早「抱腹絶倒のチャンスを…逃した…」
※「休め」と言われてんのに、絶賛腹筋祭り中の千早さんは野生の勘が鋭くなっております、無駄に。
〜765プロ、桃色空間に包まれたソファ〜
P「…」
春香「〜♪」
P「(慣れてきた自分が怖い訳です)」
春香「(凄い幸せ…幸せ過ぎて夢なんじゃ…何かぽわーんとしてるし)」
P「(ん?春香…体温上がってきたか?)」
春香「(ぁぅー…)」うつらうつら
P「(眠いみたいだな…そんなに寝てないし、雪かきは重労働だったしなぁ)」
〜P氏の回想〜
P「ぬりゃ!どりゃ!うるぁ!どっせい!」シュババババ!
P「春香!積み上げた雪が崩れないように、固めてくれ!」
春香「は、はい!」ペシペシペシペシ
P「うるぁ!どぉりゃあ!」シュババババ!
春香「えい!えい!」ペシペシペシペシ
〜再びソファ〜
P「(あれ?春香はそんなに重労働じゃ…まぁいいか)」
春香「…ぅー」←実はPの見えない所で、たるき屋さんのスコップで頑張ってた
P「(うーむ…)」
春香「……」ウトウト
P「(このまま寝かせてやるかな)」
春香「すー…すー…」
P「いかん…俺まで眠気が…」
春香「くー…えへへ…ぷろりゅーしゃーしゃん…らめれすよぅ…」
P「OK、さようなら眠気。こんにちは悲しみ(我慢しなきゃいけない意味での)と我が欲望」
Pの股間『起きたらやらかいクッションに包まれておりました』
P「NOクッション、YESはるるん尻」
P「やべえ、マジ柔らかい…仕方ない、このままじゃ欲望が迸る激流となって暴発してしまう…脱出をせねヴぁ」
(もぞもぞ…もぞもぞ…もぞもぞ)
P「無理。何か分からんが動こうとすると春香が起きそうでいかん。そして、柔らかいお肉の感触と刺激が、俺の社会生活にトドメを刺しかねない」
P「さあ、考えろ俺。765プロ入社から幾多の困難を乗り越え、765プロを復活させた内の1人として、この危機的状況を打破する何かを」
春香「うぅん…」
(もぞもぞ…ぐにぐに)
P「ほぁっ!?く、あ、危ね…」
P「仕方ない…もう現状はレッドゾーン、ホワイトなアレが出ちまう。レッドゾーンにホワイト、紅白か〜こいつぁめでてぇ…な訳あるか」
P「…春香、起こしたらすまんな」
(ぐい〜…もぞもぞ)
P「このまま春香を寝かせて…うし、脱出は完了だが股間は…こりゃ無事では…うわぁ、トイレに急行せなあかん…」
(ひょこひょこ…)
P「くっ…情けない…情けないぞ俺…ノーパンで新しいパンツ買いに行かねば…」
〜1時間後〜
P「…ふぅ、ただいま〜っと」
春香「…ぐすっ」
P「」
春香「…くすん…ひっく…」
P「ど、どどどどうした春香ぁぁぁあ!?」アタフタアタフタ
春香「ぐすっ…い、いま、目が覚めたら…プロデューサーさんいなくて…ひっく…私、我が儘言っちゃって困らせちゃったから…だから…プロデューサーさん、私を置いてどっかに行っちゃったんだって…」
P「そんな訳無いでしょうが!プロデューサー、春香を置いてかない!プロデューサー、春香とずっと一緒!」
春香「ひっく…本当ですか…?」
P「プロデューサー、春香に嘘つかない!プロデューサー、春香に隠し事しない!」
春香「…じゃあ、何でジャージはいてるんですか?」
P「春香、世の中にはどんなに頑張っても答えが分からない事がある。例えばオーパーツと呼ばれる存在だ」
P「いつ、何の目的で、どんな技術で作られたのか、未だに解明されていない」
春香「」キョトーン
P「俺が何故かスーツではなくジャージ姿なのも、それにあたるんだ」
春香「プロデューサーさんのジャージ姿は…オーパーツ?」←春香さんブレイン、絶賛混乱中
P「先程、オーパンツ…じゃない、オーパーツは生まれたが、あれは悲しみしか生まない。悲しみに溢れたこの世界に、これ以上悲しみを増やしちゃいけないんだ」
春香「???」
P「春香、お前はまだ若い。まだ輝かしい未来がある。暗い悲しみに触れる事はしなくていいんだ…」ニッコリ
春香「あの、プロデューサーさん」
P「なんだい?」
春香「さっきプロデューサーさんを探してる時に、プロデューサーさんのデスクのゴミ箱にパンツが入ってました」ヒョイ
P「悲しみにこんにちは!?」
春香「え?」
P「触れるな!それに触れたらいけない!すぐに此方に渡しなさい!それは…それはいけない!悲しみを、悲しみを生み出してしまうから」
春香「あ、何か手にベトベトしたのが…」
P「oh…」
春香「これ…何だろう…ヌルヌルする」クンクン
P「嗅ぐなぁぁぁ!いいから!いいからそれを俺に渡して、手を洗ってきなさい!」
春香「…?はぁい…」クンクン
P「嗅ぐなっての!ダメ!絶対!」
春香「は、はい…」
春香「(な、何だろう…変な臭いだけど…だけど…これって…クラスの男子とかがたまに言ってた…その、赤ちゃんの素…の臭いに似てるよぉな…違うよぉな…)」
P「(は、春香だって高校生だ。知識として知っているかも知れんが、実物は知らんはず…知らんはずだよな?…いや、それは置いておいて、だ。あれは既にかなり乾燥が進んでいたはず…つまり、見た目やらは知識で聞いていたものとは別物…)」
P「(ましてや、春香はそういう…エロ系やセクハラ系は苦手、今は目が覚めたら俺がいなかった事の混乱と寝ぼけ状態で、正しい判断が出来ていないだけで…目が覚めたらすぐに嫌がって、忘れるはずだ…)」
P「(つまり…セーフ…っ!)」
〜給湯室〜
春香「手を洗おー♪手を洗おー♪」
春香「これ…やっぱり…でも、これがあれってことは、プロデューサーさんは…その…した、という訳で」
春香「私が寝てる時に?…まさか、私を…その、対象として…?」
春香「」ぼん!
春香「はわわわわ…」ぷしゅー
春香「はわ…は…ふぁ…っくちゅん!」ぺとっ
春香「えう…早く手を洗って…洗っ…ぺと?」
くしゃみが出そう
↓
慌てて口と鼻を抑えた、何時もの癖で
↓
手はまだ洗ってない
↓
プロデューサーさんの液体の遺伝子情報がついた手で、口と鼻を抑えた
↓
ぺとっ
春香「…」
〜ソファ〜
P「春香、随分念入りに洗ってんだな…それはそれでショック…」
< んにゃぁああああああああっ!!!
P「」
P「な、何だ!?どうした春香!?春香ぁぁあ!?」どだだだだだ!
〜給湯室〜
P「春香っ!?」
春香「プロデューサーさん!ぷ、ぷろっぷろろろぷろプロデューサーさん!」ワタワタ
P「な、何があったんだ!?」
春香「あの、そのですね!私がくしゃみしたら手についたままで、洗ってないからぺとって!私の口に少し入ってしまったのではないかと、つまり遺伝子情報が混ざった訳で!くしゃみでぺとっとしたからもう責任問題が妊娠で結婚ですよ!結婚!」
※大人気アイドルの天海春香さん(16)は、大変錯乱しております
P「??? と、兎に角落ち着け!全く何を言ってんのか分からん!」
春香「〜っ!〜っ!」パクパク
P「音声が出てませんよ春香さんッ!?ミュートじゃプロデューサー分からない!まだ読唇術は身に付けてないの!独身暮らしの生活術、略して独身術なら身に付いてるけど!音無さんよりは経験日数短いけど、音無さんより生活出来るはず」
〜ちはやけ〜
千早「ッ!?」キュピーン
千早「また765プロの誰かが上手い事を言ったわね…きっとその場所は爆笑の渦…羨ましい」
千早「くっ…」
※歌姫は既に腹筋祭りを終え、シャワータイムでした…が、無駄に冴えた野生の勘は健在のようです(なお、今回は話と無関係なので、シャワータイムは省きます)
〜ピヨピヨハウス〜
小鳥「ふぇ…ふぇーくしょぉい!」
小鳥「うぅ…誰か噂してる…訳ないか」ズビ
小鳥「寒いからかしら?なら、風邪引く前に…お酒飲んで暖まって寝ちゃいましょ♪」
※この日、美人過ぎて今まで誰も手を出せなかったので独り身の事務員さんは、コタツで深酒→爆睡→風邪のコンボで、結局3日追加でお休みする事になるのは、また別の話
〜765プロ、事件現場改め給湯室〜
春香「」バシャバシャ
春香「ぷふぅ」サッパリ
春香「あーびっくりしたぁ」
P「俺がな」
春香「あう」
P「口がどうのとか顔がどうのとか騒ぐから、とりあえずお湯で顔を洗わせたが…何があったんだ?」
春香「はっ…!私、すっぴん…!は、恥ずかしい…」
P「それ今更だよね?昨日忘れ物取りに来た時点ですっぴんだったし、もう伊織や新堂さん、たるき亭のご主人や奥さんにも見られてるし、スーパーやらコンビニは変装(帽子かぶって眼鏡をかけただけ)してたとはいえ、かなり沢山の人に見られてるし」
春香「そ、そうでした…ノーメイクだったなんて…」
P「いや、何時も殆どすっぴんじゃん。化粧なんかしてないに等しいじゃん。俺はすっぴんでも平均の遥か上の可愛さだと思うぞ?」
春香「春香だけに!」
P「やめて!さっきは必死だったから良く分からんかったけど、超恥ずかしいからやめて!つーか、ちゃんと聞いてたのかよ!」
春香「ちゃんと聞いてるよー♪聞き逃してないよー♪」
P「滑ってる僕のネタのことー♪…やかましいわ」
春香「プロデューサーさんって、歌上手いですよね」
P「千早にレッスン付き合わされたり、美希がレッスン中に寝ないように監視件参加したりしてたからな」
春香「英才教育ですね、使いどころは分かりませんが」
P「本当にな。ダンストレーニングは体が絞れるからまだしも、ボイストレーニングは使いどころが全くわからん」
春香「お友達とカラオケ行った時とか…」
P「そんな暇はない…じゃなくて、さっきのパニックはなんだったんだ?責任がどうとか」
春香「せ、説明、いりますか?」
P「是非に」
春香「あー…えーっとですね、さっきの手についたの、あるじゃないですか?」
P「引っ張るね、春香さん。私個人と致しましては、是非とも忘却の彼方にブン投げて欲しいんですが」
春香「わ、私だって!…それで、手を洗いにここに来た訳です」
P「そうな。寒いのに利用率半端じゃない、雪歩ルーム改め給湯室な。ギャルゲなら毎回ここ選べば雪歩に会えるという給湯室な」
春香「ギャルゲがどうとか、雪歩ルームとかは分かりませんけど…その、手を洗うのにお湯が出るのを待ってたんです」
P「うむ。今度はここに足元用にミニヒーターと、もっと良い給湯機を導入しよう」
春香「喜びますよ、主に雪歩とやよいが」
P「事務員さんの名前が挙がらない現実」
春香「まぁ、それはさておき、お湯になるのを待ってたら、寒かったからなのか、くしゃみが出ちゃいまして」
P「風邪か!?熱は!?喉は痛くないか!?鼻水は大丈夫か!?」
春香「何でそんな唐突に過保護なんですか…続けますね?」
P「おう」
春香「で、くしゃみする時…やっぱり女の子ですし、鼻と口を抑える訳です」
P「そりゃあ…唾やら鼻水やらを噴出しながら、「ぶぇーっくしょいちきしょうめ!」とか言われたら、流石にな」
春香「いや、くしゃみして何を言うかじゃなくて、手で抑えるのが重要なんです」
P「手で抑えるのが重要…?」
春香「私はまだその時は手を洗ってないんです。そんな状態で鼻と口を抑えたら」
P「…ハッ!?」
春香「こう…ぺとっ…とですね」
P「」
春香「口…というか、唇に…」
P「」
春香「…プロデューサーさん?」
P「(は、春香の唇に、桜色の柔らかそうな唇に、俺の遺伝子情報という名の欲望汁がついた…つまり、つまりそれは粘膜の接触…っ!)」
春香「プロデューサーさん?凄い真剣な顔で中腰になって、どうしたんですか?」
P「(…俺の白濁液が、は、はるるんのリップと遭遇、接触…下手したら、侵入、フェードイン!)」
春香「ぷ、プロデューS…」
P「ラァァイディィィン!!!」
春香「!?」
P「ハッ!…す、すまん、ちょっと考え事をしていた」
春香「どんな事考えてたら突然ライディーン!って叫ぶんですか!しかも中腰で!どうしたんですか!?雪かきで腰を痛めたんですか!?」
P「そんなにヤワな身体じゃない!精神は…ヤワじゃないが、素直だがなっ!」
春香「そ、そうですか…」
P「うむ。そしてこの体勢は気にするな」
春香「は、はぁ…あ、それで、その、ちょっと頭の中が真っ白になっちゃって、つい叫んじゃいました…」
P「そうか…分かった。取り敢えず洗い終わったなら戻ろう。ここは寒いからな」
春香「そうですね」
春香「(…無意識だったけど、唇についたのを舐めちゃったのは言わないでおこう…)」
春香「(うう…私、どうしちゃったんだろ)」
P「(…収まらん)」
〜ソファ〜
P「ふぅ…」
春香「はふぅ…」
P「(またさっきのあすなろ抱きスタイルに戻っていた、違和感なく…なくちゃダメじゃね?)」
春香「あったかいです♪んっふっふー」
P「お、何かいまの双海姉妹みたいだったぞ」
春香「うふふ、似てましたか?」
P「春香の新しい可能性が見えたなぁ。生っすかの新企画としてやってみるか?」
春香「『天海春香のだーれだ?のコーナー』、なんて名前はどうでしょう?」
P「今の所…伊織と亜美真美だな。レパートリーがもう少し増えたらいけそうだな」
春香「こほん…見てれぅー♪」
P「今のは…やよいか?」
春香「やよいはちょっと舌っ足らずな部分が特徴的で、魅力ですよね♪何というか、本当はお姉ちゃんなんだけど、私からすると頑張ってる妹みたいで…」
P「やよいは、何というか元気な部分、守ってあげたくなる部分、頼りになる部分が混雑してるんだよな。アイドル始めた頃の生活環境とか、素直な性格とか…不思議な子だ」
春香「そういうのをぜーんぶひっくるめて、可愛いんですよー♪」
P「やよいはどこでも人気者だなぁ…」
春香「ちょっと羨ましいです、あんなに素直で可愛い子、憧れます」
P「春香だって可愛いさ。やよいはやよい、春香は春香。春香は自分が何も特徴が無いとか言ってたけど、そんな事はなくて色んな魅力がある」
P「一見、際立った特技や突出した特徴が無いってのは、見る側らすれば自分の理想の女の子をイメージし易い。これは誰にも負けない、春香だけの立派な特徴だよ」
春香「あ…ありがとうございます…うふふ」
P「3人か…あずささんが出来たら、1人竜宮なんてネタが出来るかもな」
春香「バラエティー番組でちょっと使えそうですね」
P「まぁ、そこまでバラエティー番組を意識せんでもいいけどな」
春香「生っすかが盛り上がるならやりたいですけどね。生っすかは…私達765プロの皆の番組ですから」
P「最近じゃ、ウチのアイドル連中まで企画会議に参加するからな。皆、あの番組への熱の入れ方が半端じゃない」
春香「当たり前じゃないですか。あの番組は、どれだけ皆が忙しくても、どれだけ会えなくても集まれる、765プロの絆を、仲間だって事を確かめられる番組なんですから」
P「そうか…じゃあ、これからもアレは続けたいな」
春香「はい!」
P「にしても…もう日が落ち掛けてるな」
春香「今は…もう夕方の5時…」
P「そろそろ帰るか?今日は電車の本数も少ないだろうし、またいつ止まるか…」
春香「…」
(ぐっ)
P「は、春香?その、腕をあまり強く抱かれると、柔らかい感触の…つまり胸に当たr」
春香「…帰りたくありません」
P「は?」
春香「帰りたくない…このまま、プロデューサーさん…ううん、貴方と2人で過ごしたい…」
P「何ですか春香さん、その『男が意中の女に言われたい台詞ランキング』上位にいそうな事言って」
P「いいか?明日もオフとはいえ、何時までも家に帰さない訳にはいかない。今回は、あくまでも緊急事態だからの処置なんだ」
春香「あの」
P「第一な、アイドルがプロデューサーとは言え…いや、プロデューサーだからこそ、1つ屋根の下で一晩を過ごすという行為が良くない」
春香「えっと…」
P「ただでさえ、芸能界には枕営業だの何だのと、色々とあらぬ噂を立てられる世界だ」
P「プロデューサーが男だと、その噂は更に増えていく。そうなった時、俺が責められるのはどうって事ない。だが、アイドルだとそれは人気の急落に直結。過激派な連中だと、俺は愚か、自分達が好きなアイドルの言葉さえ聞かずに、殺害予告までする輩もいる」
春香「あう…」
P「だから…アイドルは異性の影は御法度。勿論、成人式を過ぎ、落ち着いたファンが増えたら問題は減るだろうが…」
春香「…」
P「スキャンダルになる前に会見開いて引退発表、さっさと芸能界と縁を切れば大丈夫だろうけどな…日高舞のように」
P「だが、俺はまだ…アイドルの春香を見ていたい。応援したい」
P「勿論、春香の思う通りに進んでくれて構わない…ただ、根も葉もないスキャンダルで、しかも俺がそれに関わって、まだ続けたいのに引退に追い込まれる…それだけは絶対に避けたい」
P「俺の知る限りで…最高のアイドル『天海春香』をそんな事で終わらせたくはない」
春香「ぷ、プロデューサーさん?」
P「ん?」
春香「あの…なら何で抱き締める力が強くなってるんでしょう?」
P「」
春香「いや、その、私はとっても嬉しいですよ?暖かいし、プロデューサーさんの匂いがするし、ドキドキします」
P「おおぅ」
春香「でも、その…一気にまくし立ててるのに、ギュッと強く抱き締めてくれるのは、なんでかなーって」
P「…人間は、発言に行動が伴わない事だってある。体は正直なんだ」
P「理性と本能、抑制と欲望、天使と悪魔と御守りとキラキラシールのヘッド…対立する2つの感情が、そういったせめぎ合いの中で、心と身体がズレが生じる事だってある」
春香「回りくどい説明、好きですね。あと、なんでビックリマンシールを混ぜたんですか」
P「だってしゃーねーじゃーん!マズいの分かってても、やめらんねーってあんじゃんかー」
春香「」
P「…こほん」
春香「ぷ、プロデューサーさん…私、あの」
P「兎に角…遅くならない内に帰りなさい」
春香「う…」
(プルルルル…)
P「…電話だ」
春香「…」
春香「(プロデューサーさんが電話に出る為に、私から離れた。目に見える場所にいる。離れたと言っても、まだ数秒…)」
P「お電話ありがとうございます、765プロです…はい、ああ!これはどうも、はい、此方こそお世話になって…」
春香「(なのに、こんなに寒さを感じる。寂しさを感じる………プロデューサーさんを、あの人の温もりを求めてる…一瞬も離れたくないと思ってしまう…)」
P「へ?あ、そうですか…ええ、此方にまだおります、はい、少々お待ち下さい」
春香「はぁ、センチメンt」
P「春香〜」
春香「タル?」
P「樽?」
春香「あ、何でもないです。何ですか?」
P「電話。お母さんからだ」
春香「えっ」
(そろーり)
つ[着信:自宅 13件]←春香さんスマホ
春香「」
春香「…すぐ行きます…(うぅ…怒られる…)」
P「心配してたぞ?」
春香「存じておりまふ…も、もしもし…」
天海母『は〜る〜か〜?ど〜〜して電話に出ないのかしら?』
春香「ママ!これにはね、とーっても深いふかぁい理由が」
天海母『言い訳しない!!!』
春香「ぴぃ!?」
天海母『全く…いい!?アナタは今やCMでも毎日顔見る位有名人でも!16歳なの、高校生なの!いや、有名人だからこそ…悪い事だって起こりやすいのよ!?』
天海母『お母さんは、アナタの活躍する姿が大好きだけど、活躍する度に心配にもなるの!だから連絡は出来るだけ取れるようにしてって言ったでしょう!?』
春香「はい…」ショボン
天海母『ちょっと、ハンズフリーに出来る?』
春香「え?あの…事務所の電話だから分かんないよぅ」
P「どした?」
春香「あ、プロデューサーさん…この電話、スピーカーに出来ますか?なんか母が…」
P「あー…俺にもお説教かな…このボタン」
(ぴっ)
春香「あ、ママ?スピーカーにしたよ…」
天海母『こほん…プロデューサーさん、すぐ近くにいますね?』
P「は、はい」
春香「ま、ママ!プロデューサーさんは悪くないよぅ!」
天海母『プロデューサーさん…ウチの娘はまだ16歳です。そんな娘と、同じ部屋で一晩を共に過ごした訳です』
P「…は、はい…緊急事態だったとはいえ…」
春香「ま、ママ!」
天海母『…プロデューサーさん、ウチの春香はですね…』
P「…はい」
天海母『家でもいっつも「プロデューサーさんが〜」ばっかりなんですよ〜』
春香「!!!?!!?!!!!?」
P「」
天海母『以前お会いした時も、とても良い方でしたから流石に無いとは思いますが…まさか、手を出しちゃったりはしてませんよね?』
春香「」←春香さんブレイン、停止中
P「な!?そん、まさか!そんな、しませんよ!私はプロデューサーです!大事な娘さんを預からせて頂いている上、いつも遅くまで拘束してしまい申し訳なく思っているのに、その上、手を出そうだなんて!」
天海母『あら?そうなんですか?』
P「へ?」
天海母『いえ…もし好きなら早い内に伝えなさいよって、娘には言っておいたんですけど』
P「」
天海母『告白はしたのかしら?ウチの人もね、「アイツは前に進んだかなぁ」って気にしてて…あの子の携帯に電話しても出ないから、最初は何かあったのかと思いましたけど…』
天海母『もしかしたら、プロデューサーさんと何かしてるんじゃないか〜なんて思っt』
P「な、なな何もありません!まだ手も出してませんよ!」
天海母『…まだ?』
P「あ」
天海母『ほほう…まだ、ですか…』
P「あ、いや…」
天海母『あなたー!聞こえてたー?』
天海父『孫はいつになりそうだ?』
P「早い!早過ぎますよ、お父さん!」
天海父『あ、もしもし、春香の父ですが…お父さんだなんて、随分色々すっ飛ばすんですなぁ』
P「な、違っ、違います!」
天海父『ああ、そうそう…』
P「はい…」
天海父『手を出したなら…挨拶にキチンと来て下さいね?男子たるもの、責任というものをキチンとですね』
P「何故に手を出すの限定なんですか」
天海母『あら?自慢じゃありませんが、ウチの春香は可愛いと思いますけど。スタイルは…そりゃ、三浦あずさちゃんや四条貴音ちゃん、星井美希ちゃんには勝てませんが…』
P「良く知ってますね…ウチのアイドルの事」
天海母『ウチの人がね、いい年して三浦あずさちゃんのファンでして』
天海父『恥ずかしながら、CDも持っております』
P「…今度、サイン入りでCDとグッズをお送り致します」
天海父『なんと!いやー、嬉しいなぁ!』
天海母『あの、プロデューサーさん』
P「はい」
天海母『…菊地真ちゃんの…』
P「もうサイン入りCDとグッズを本人達に持たせて行かせます」
天海母『まぁ!嬉しいわぁ!真ちゃん、以前ウチに遊びに来た時からもう可愛くて可愛くて…』
天海父『いやぁ、三浦あずさちゃんに会えるのか、嬉しいなぁ』
P「あはは(何だこりゃ)」
春香「ママっ!パパっ!」
天海夫妻『』
春香「私は大丈夫だから!電話出なかったのは気付かなかっただけ!」
天海母『ナニして気付かなかったのかしr』
春香「にゃあああああもおおおおおおおう!無事は確認したね!?切るよ!?切るからね!?もう用事は無いね!?」
天海母『春香!』
春香「何!?」
天海母『女は度胸!』
春香「うるさいっ!」
天海父『春香』
春香「何よぅ!?」
天海父『あずさちゃんが来る時は、やはりスーツで出迎えた方が…』
春香「好きにしてよ!辿り着くか、分からないけどね!」
(ぴっ)
春香「はー…はー…」
P「」
春香「…」
P「…」
春香「…」
P「…楽しそうなご家庭だな」
春香「うわぁあああん!もぉぉいやあああ!ママとパパの馬鹿ぁぁぁぁああああ!」
P「お、落ち着け春香!大丈夫だ、いいご両親じゃないか!楽しそうで…」
春香「うぅ…ぐずっ…せ、せっかくいい雰囲気だったのに…プロデューサーさんと…なのに…告白はしたけど…あんな事言わなくたって…ひっく…うぇぇぇん」
P「うお…は、春香、泣くな…」
春香「プロデューサーさ〜ん…」
(むぎゅう)
P「よしよし、泣くな泣くな…」
春香「うぇぇぇん…」
P「よしよし…」
春香「ひっく…ぐすっ、うぇぇぇん」
P「よしよし…取り敢えずソファに座ろう?な?」
春香「さ、さっきみたいにしてくだしゃい…」
P「おー!任せろ任せろ!後ろからぎゅーっとしてやるぞ!気の済むまでしてやるぞ!」
春香「ほんとぅ?」
P「ああ!任せろ!」
P「(何か春香が微妙に幼児退行しとるんだが、何か質問ある?)」
P「(俺が質問したいわ!春香さんは可愛いですかって?可愛いわボケ!小鳥さんだったら勢いで天に昇るほど鼻血噴出するわ!)」
P「(春香大好き如月千早がこんなん見たら、拉致監禁は免れないね!完っ璧に引きこもって愛でまくるな)」
P「(歌より今の春香を愛でるのが大切です!とか言い出したりな。歌姫の呼び名を返上しやがれと)」
春香「ぐすっ…ぷろでゅうさぁさん…?」
P「んー?どしたー?」
春香「はやく…だっこ…」
P「」キューン
P「俺がヴァンパイアだったら、ガッとしてチュッとしてハーンだったわ、危ない所だった」
春香「?」
P「何でもない。よーし、じゃあ帰るまでの時間、一緒にいようなぁ」
春香「帰る…」
P「さ、かもん!」←ソファに座って待ち構えてる
春香「はぁい」トタタタ…ポスン
春香「えへへ♪」
P「よいしょー」フトンバッサー
春香「わあ!…暖かいです♪」
P「お、ちょっと戻ってきたな」
春香「へ?」
P「幼児はるかちゃんも可愛かったが、やはり普段の春香が一番可愛いなぁ」
春香「…にへへ〜…」
P「ニマニマすんな、顔真っ赤だぞ」
春香「だってぇ…」
P「」ナデナデ
春香「んふー♪」
P「(いかんなぁ…もう朝方の偉そうな発言は全部意味を成してない。つーか、あれだな)」
P「(スキャンダルとか、何だとか…俺が守ってやればいい。幸い、俺は一般人よりもアイドルに近い)」
P「(その分、普段から守ってやればいい。普段から気を付けてやればいい)」
P「(こんなにも俺を信頼してくれている女の子に、応えてやらないのは可哀想だ…)」
春香「プロデューサーさん」
P「ん?なんだ?」
春香「私、考えたんです。これからもっと頑張って…自分の行ける所まで行こうって」
P「春香…」
春香「それで、走って走って…もうこれ以上行けないってなったら…その時は…」
P「…」
春香「あ、でも…それまでにどんどん女を磨いて、プロデューサーさんから「春香、俺のお嫁さんになってくれー」って言わせちゃおうかな!」
P「…そっか」
春香「そーです!」
P「じゃあ、期待してるぞ」
春香「ふっふっふ、そんな余裕、すぐにゼロにしてあげますよー!」
P「(実際、もうゼロになりかけてます)」
春香「でも、今は休憩です…こうやって、プロデューサーさんと2人っきりの時間を、ゆったり過ごしたいのです!」
P「俺も同じ気持ちだよ」
春香「良かった♪じゃあ…はい、あーん♪」
P「あむ…」
春香「どーですか?」
P「んまい」
春香「んふふ♪なんかプロデューサーさん、可愛いです♪」
P「むぐむぐ…(春香のが可愛いわボケ!とは言わない言えない、プロデューサーって大変)」
春香「んー…しやわせです♪」
その夜、春香さんは随分残念そうにしながらもプロデューサーの車で送られ、自宅に帰りました。それから約一年、トップアイドルになった後も走り続けた春香さんは、やっと欲しかった答えをプロデューサーさんに聞く事になり、暫くの休養をします。
が、それはまた別のお話…。
以上です。
これでこの話はお終い、自分の理想の春香さんが書けて、これでクリスマスなんていう馬カポーが全力でラブホを揺らす日を乗り切れそうです
というか、クリスマスは去年やったでしょ!だから今年はお休みです!
12/24は雪歩の誕生日を盛大に祝う日!
という訳で、明後日位にhtml申請します
※どうでもいいキャラ設定
・たるき亭のご主人…57歳、妻子あり。かつて一流料亭で働いていたが、料理に難癖をつけて暴れたチンピラを物理的に制圧したのが切欠で辞め、たるき亭を開く。そこらの料理人が土下座するレベルの腕を持つが、本人はたるき亭以外に店は持たないご様子。
お子さんはいないが、765プロのアイドル達(特に雪歩)が娘達のようで、可愛くて仕方ないらしい
・たるき亭の奥さん…東北出身の色白美人。高校卒業後に東京に来て、たまたま見つけた料亭のアルバイト募集に飛び付き、給仕のアルバイトを始める。仕事中にチンピラに絡まれてしまうが、駆けつけた料理人…後の旦那さんに助けられる。料理人が辞めてしまった事が気になり、彼を追い掛け、たるき亭で働く事に。
そんなたるき亭の夫婦の馴れ初めを、酒の席で聞かされて満身創痍な小鳥さんの愚痴を聞かされる、律子さん。
律子「えっ!?脇役キャラの設定云々って話は!?」
音無「聞〜てくださいよ〜…私だってね〜…好きで独身なんぢゃないんで〜すよ〜」
律子「あああもう!まぁた泥酔して!」
音無「酔ってなんかないないんらろぉ〜…ぉぅええ〜」
律子「このアホ鳥ぃぃぃぃぃい!!!」
途中に入れるの忘れてました
因みに、水瀬財閥特性除雪車ですが、見た目はラピュタでパズーとシータが線路を逃げるシーンに出て来る、軍の装甲車みたいなのです。
ただ、ウサちゃんマークがついてたり、中の座席はピンクだったりと、伊織の趣味が盛り込まれています。
普段は、いかついオッサンの運転手がピンクの座席に座って、日本海側などの豪雪地帯を走っているそうな
06:30│天海春香