2014年11月27日
双葉杏「ごはんをたべるのもめんどくさい」
杏「プロデューサー」
P「どうしたー」
杏「アメたべたい」
P「どうしたー」
杏「アメたべたい」
P「おー、くえくえ」
杏「……手が届かないんだよねー」
P「そりゃたいへんだ」
杏「でしょー?」
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P「じゃあ……よっ……ほっ……おぉ……」
杏「ふれーふれー」
P「俺も届かないわ」
杏「えー、なんのためにそんなおっきいのさ」
P「……君を抱きしめるためさ」
杏「うわぁ」
P「いや、いまのはないな。ごめん」
杏「心に深い傷を負ったね、これは。アメはよ」
P「あ、ポッケにガムならはいってた」
杏「ガムかー……」
P「うん? ガムは嫌いだったか」
杏「味は嫌じゃないけどさ、甘いし」
P「ならいいじゃないか」
杏「でもさー……ガムって噛むでしょ?」
P「そりゃあそうだ。だって『かむ』から『がむ』なんだぜ?」
杏「うっそだー。流石に苦しいよそれ」
P「……おっかしーなー。みりあはひっかかったのに」
杏「なにやってんのプロデューサー」
P「業務の一環での子供とのふれあい?」
杏「うわぁ」
P「ふかくきずついた」
杏「プロデューサー、ロリコンだもんね」
P「違う。俺は子供だから好きになるんじゃなくって好きになった子たちが子供だっただけなんだ」
杏「ふーん、杏のことは?」
P「好きだぞ?」
杏「……ふーん」
P「で、ガムは嫌いか」
杏「あー、そうそう。苦手かなー、だって噛むから」
P「食べ物ってたいてい噛むだろ……あ、飴ってそういうことだったのか?」
杏「まぁそれはあるかなー。噛まなくても溶けるし、甘いし、いいよねアメ。アメ……アメはよー」
P「はいはい」
杏「……ってこれガムじゃん?」
P「だからいっただろ、ガムしかないんだ」
杏「ガムってさー……なんで噛むだけ噛んで吐き出すんだろうね」
P「目減りしなくてお得じゃないか?」
杏「でも味はなくなるし、いっぱい噛まないといい感じにならないし」
P「そうだなぁ」
杏「……考えた人はさ、ケチだったんだと思うんだよね」
P「そうか?」
杏「だってなくならないからお得!みたいなところあるし、けーって感じ」
P「けーか」
杏「うん、けー」
P「け……かぁ……」
杏「……ごめん」
P「いや、そこは謝らないでいいだろ。笑ってくれ、笑って……笑えよ……」
杏「大丈夫だよ、プロデューサーのはなんか……こう、ちょうどいい感じだし」
P「多くて悪いことはないんだよ、杏……」
杏「……次はインド系アイドルでもスカウトしてさ、ターバンの巻き方教わったら?」
P「そんなことしたらムレるだろ……」
杏「あー……」
P「……」
杏「あぁ……」
P「なんだ、その納得した表情は。やめてくれ、やめろ、やめてください」
杏「……アメはよ」
P「あ、ブラックガムも出てきた。いちご味のとどっちがいい?」
杏「んもうっ」
杏「だいたい、そこにあるんだからちょっと立ち上がってとってくれたらいいじゃん」
P「うーん、そうしたいのもやまやまなんだけどなー」
杏「なに?」
P「立ち上がるのがめんどくさいんだ」
杏「うわー、プロデューサーってダメ人間だったんだー」
P「杏に言われたらおしまいだなぁ。どうだ杏、自分で立ち上がるって言うのは」
杏「私は働かない。杏は自分を曲げないよ!」
P「心強いお言葉ありがとう……ガム噛むか? ブドウ味出てきたぞ」
杏「なんでガムばっかり充実してるのさそのポッケ、何はいってるの?」
P「名刺と携帯とガムとガムと……あとガムとか、ガム的なものが入ってるな」
杏「ガムしかないじゃん……」
P「晴がいろいろねだるからなー」
杏「……ふーん」
P「あ」
杏「なに? ガムはいらないけど」
P「……いやー、そろそろ腹が減ったかなーって」
杏「うーん……まぁ、そうかもね。でも料理とかめんどくさいよねー」
P「そうだなぁ……よっこらせ」
杏「あ、たった。あめー、あめをとってくれー」
P「はいはい、大根おろしパスタでいいか?」
杏「麺類かぁ……まぁパスタならいいか」
P「おー。じゃあ水をいれてー、パスタをつっこんでー、レンジで10分……っと、ほい」
杏「なにそれ?」
P「いいだろー、レンジでパスタが茹でられるからめんどくささ半減だ」
杏「……カップ麺でいいんじゃない?」
P「それを言われると弱いなぁ」
P「で、茹で上がるときにぴーぴーいうからそこまでフリーだ」
杏「じゃあたったついでにアメ……あっ」
P「よっこらせ、ほい」
杏「……なんで隣にくるの?」
P「いやぁ、なんとなく」
杏「ふーん、へー」
P「あ。座っちゃったからアメとれないな」
杏「……んー、パスタが茹で上がるまではいいんじゃない?」
P「そっか、お菓子食べすぎるとご飯が食べられないもんな」
杏「これでも17歳なんだけど」
P「そうだな、菜々と同い年だ」
杏「……」
P「……」
杏「まぁ、別に私を大人扱いしろーなんて言わないけどさー、プロデューサーももう少し……」
P「はっはっは、かわいいなぁこいつぅ」
杏「ちょ、まっ……ぅあー! やー めー ろー!」
P「はっはっはー、そーれわっさいわっさい」
杏「うあー……もー、セクハラはほどほどにしときなよー」
P「杏にしかやらないって、ほら結いなおすぞー」
杏「ん……んー、いいよ」
P「ちゃんと風呂にも入ってるみたいで感心感心」
杏「言ったそばから……まぁ、いちおう? アイドルだし。たまには入るよ」
P「そうか、成長したなぁ……」
杏「なに、いっしょに入りたかったの?」
P「ああ」
杏「……ほんと、だからさー……もー……」
P「まぁそれは流石に冗談だ」
杏「だよね、訴えたら勝てるよ?」
P「裁判ってものすっごくめんどくさいぞ」
杏「……あー、それはいや」
P「だろー」
杏「だねー……」
P「……杏の髪って結構ボリュームあるよなぁ」
杏「んー、切るのがめんどくさいってあんまりいかないし適当にっていうとなんかショートにはなんないんだよね」
P「勝手にショートにはできないんだろうよ。おんなのこ、だしな」
杏「……短い方がいいと思う?」
P「杏にはそのままのほうがいいと思う。変えたいっていうなら先に言っといてくれ、こっちもいろいろ計画するから」
杏「引退失敗! 涙の断髪ライブ! とか?」
P「……!!」
杏「なんでそんな『いいこと聞いた!!』みたいなリアクションしてるの、冗談だよね? ちょっと、ねぇ?」
P「まぁ、イメージ変更にはなるだろうしなぁ……ショート杏」
杏「あとさ、子供のころの話なんだけど」
P「おう?」
杏「髪の毛をさー、すっごい伸ばしたらなんか鞭みたいな感じで遠くのものひっかけたりとかできて便利そうって思ってた」
P「おー……」
杏「実際、アレだね。できない」
P「だろうな」
杏「ふぁっさーってなるんだよね」
P「触ってる側は気持ちいいけどなぁ」
杏「……まぁ、撫でられるのも嫌いじゃないけどさ」
P「ん、髪はこんな感じでいいか?」
杏「うーん……ちょっと跳ねてない?」
P「……そうだなー」
杏「そうだよ。ほら、寝かせないと」
P「はいはい、ほら、ねーんねんーころーりーよー……」
杏「ん……へへ……」
P「……こういうのもいいなぁ」
杏「もうちょっと撫でられてあげなくなくなくなくもないよ?」
P「そうか、じゃあお言葉に甘えよう」
杏「甘えられようっ。えへっ」
杏「……」
P「……あ、レンジ……」
杏「……くぅ……」
P「……あー……しまったな……」
杏「……へへ……んー……」
P「……まぁ、伸びたほうがボリュームも出るし……飯はあとでもいいか……」
P「もうちょっと撫でてよう……」
杏「あめー……」
P「こいつ……」
杏「んぅ……んん? あれ……」
P「……」
杏「プロデューサー……? あれ……あー……」
P「……ぁあ、起きたか。おはよう、いい朝だな」
杏「もう夕方だよ、プロデューサー。お昼ごはんどうしたの?」
P「俺たちの昼飯ならそこにあるよ」
杏「……げっ、伸びてる……ってレベルじゃないね」
P「たぶん、な。確認してない」
杏「めんどくさがりー」
P「ごめんなー、寝顔に見とれてたんだ」
杏「……ふーん」
P「そういうわけで確認したいんだが……杏?」
杏「寝顔に見とれてたついでに、起きてる杏にも見とれてみたりしない?」
P「あー、そっちはいつものことだから大丈夫だ」
杏「……そ、っか、へー。ふふ、ふ……」
P「楽しそうだな」
杏「あっ、ごはんはよ」
P「はいはい……よっこらしょ」
杏「オジさんみたいだね、プロデューサー」
P「まぁなぁ。ワシももう年じゃからのう、ごほごほ」
杏「生命保険で遺産残してくれてもいいんだよ?」
P「やだこのこきびしい」
P「……案の定、ひどいことになってたぞ」
杏「アルデンテどころかあれだね、ナシデンテ?」
P「そんなことはあらしまへんで、ってな」
杏「なにそれ?」
P「さぁ? まぁ、杏のは別で用意しようか……杏?」
杏「いいよ、もったいないし。待つのもめんどくさいし……」
P「だけどなぁ、あんまり美味くないぞ?」
杏「んー……普通のご飯でもさ、食べるの寂しいと、口を動かしたりとかがめんどくさくなるんだよねー」
P「……おう?」
杏「ごはんをたべるのもめんどくさい、ってやつ……手もいっぱい動かすし、ご飯は重労働だよ」
P「それは初耳だなぁ。じゃあ、食べるか?」
杏「うん、めんどくさくない食べかたさせて……ね?」
P「……はいはい」
杏「あーん……うん、まずいっ」
おわり
23:30│双葉杏