2015年01月16日
武内P「笑顔です」グギッ
凛「プロデューサーってさ…いつも仏頂面っていうか…無表情だよね」
P「はぁ」
凛「もっと笑ったりとかしないの?」
P「はぁ」
凛「もっと笑ったりとかしないの?」
P「…やはりそうした方がいいでしょうか」
凛「笑顔とまではいかなくてもさ、もうちょっとやわらかな表情をするだけでもトラブルは減ると思うよ」
P「ふむ…」
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卯月「おはようございます!凛ちゃん、プロデューサーさんっ!」
凛「おはよう卯月」
P「おはようございます、島村さん。そうだ、少しいいですか?」
卯月「はい?なんでしょう?」
P「見ていただきたいものがあるのですが」
卯月「おおっ!なんですか?新しい衣装とかかな?」
凛(あっ…これだめな予感…)
P「いえ。見ていただきたいものとは…」スッ
卯月「ものとは?」
P「笑顔です」グギッ
卯月「」
P「…どうでしょうか?私の笑顔は」ギギ
卯月「」
凛「ちょっと?卯月?しっかり!プロデューサーの笑顔で卯月がっ!」
P「…何がいけなかったのだろうか」ギギギ
未央「なーにさわいでんのー?」
凛「あっ、未央、今こっち来ちゃ…!」
未央「んー?」
P「…本田さん」クルッ グギギ
未央「」
凛「未央ーっ!!」
P「…一体どうすれば…?」ギギ
凛「と、とりあえずいつもの表情に戻ろう。被害が拡大するばかりだよ」
P「…そのようですね」
凛「二人には悪いけど、これが智絵里とかじゃなくて本当によかったよ…」
智絵里「呼びましたか?」ピョコ
凛「!」
P「緒方さん。いらしてたんですか」
智絵里「はい。…お仕事までまだ少し時間があるので」
凛「そっか…」
智絵里「え、卯月さんと未央さん、どうかしたんですか…?」
凛「あーこれは」
P「…私が至らないばかりに、お二人が倒れるはめに…申し訳ない限りです」
智絵里「…そんなに自分を責めないでください、プロデューサーさん…」ギュ
P「…しかし」
智絵里「プロデューサーさんが私たちのために一生懸命なのはみんな知ってますから…きっと、二人だって許してくれますっ」
P「…でしょうか」
智絵里「はいっ!私もいっしょに謝りますよっ」
凛(いい子だよ智絵里…)
P「…ありがとうございます。ご厚意はありがたいのですが、やはり謝るのは私ひとりでやります。誠意を込めて」
智絵里「そうですか…じゃあ私は応援してますねっ。えへへ…」ニコッ
P「……」
凛「…プロデューサー?」
P「…エヘヘ」ギギ
凛「!?」
智絵里「ぷ、プロデューサー…さん?」
P「なるほど。笑顔というものは発声を伴う場合もあるのですね。…勉強になります。エヘヘ」ギギ
凛「…満足げに頷いてるとこと悪いけど、プロデューサー、その笑い方だけはやめといた方がいいと思うな」
P「?」
智絵里「わ…私はかわいいと思います…よ?」
P「かわいい…それは、どうなのでしょうか…?」
凛「だめじゃないかな」
P「そうですか…せっかく掴んだと思ったのですが…」
智絵里「よくわからないですけど…がんばってくださいっ」
P「…はい」
蘭子「煩わしい太陽ね!」
P「神崎さん…おはようございます」
凛「今度は蘭子かー…」
蘭子「何やら浮かない顔ね…苦悩と葛藤で揺れ動く儚き幻想かしら?」
P「はい…実は笑顔がうまく作れず」
蘭子「成程。フフ、ならば私がすべてを灼き尽くして差し上げましょう!」
P「助かります」
凛(これちゃんと意思疎通できてるのかな…)
蘭子「先ず、基本的なところから。口許を歪ませる、そう、狂気の色を滲ませて!」
P「こうですか」ニタァ
凛(あっ、だめだこれ)
蘭子「その眼差しは絶対零度の如き冷たさ!」
P「ふむ」スッ
蘭子「頤はやや上げ、斜め上から此の世のすべてを見下すかのように!」
P「こうですか」サッ
蘭子「最後に常世の彼方までさえも心底下らないといった風に鼻で嗤って!」
P「…フン」
蘭子「わぁ…流石プロ…プロヴァンスの風!」キラキラ
蘭子(想像してた魔人様そのままだぁ…!)キラキラ
凛(なんだろう…この感じ。冷たいプロデューサーか…アリかも)
P「…これ笑顔と違いますね」
蘭子「然様か…私としては最高の笑みであったのだけれども」
P「すみません。御教授いただけたのはありがたいのですが、もっと取っつきやすい笑顔というものが好ましいかと」
凛「…まぁそうだよね」
きらり「にょわー☆」
杏「おいーっす」
P「おはようございます、諸星さん、双葉さん」
凛「おはよう二人とも」
杏「なにやってんの?」
P「笑顔のレッスンです」
杏「またみょうちきりんなことやってんねー。よっこらせっと」
きらり「Pちゃん笑いたいのー?」
P「そうなりますね。…できれば、自然に」
杏「意図的に笑おうとしてる時点で自然じゃないじゃん」
凛「それを言ったらおしまいだよ」
きらり「そしたらきらりとはぐはぐ☆してにょわー☆ってすればおっけーだにぃ!」
P「ほほう」
きらり「いくよー☆」ガバッ
P「おっと」
杏(きらりに抱き締められて悲鳴を上げないのは少なくともこの界隈じゃプロデューサーくらいのもんだね…)
きらり「ぎゅーっ☆」ギュゥゥゥ
P「…これであとは…にょわー」
杏「ブフォッ」
P「…何かおかしかったでしょうか?」
杏「くくっ…いや、なんでも…ふっ、ふふ…続けてどうぞ」
きらり「これでPちゃんもすまいるすまいるだにぃ♪」
P「そうでしょうか…」
杏「かったいんだよなープロデューサーはさー。もっとこー、ラクーに構えてだるーんと力抜いてへらへら〜ってしてればいいんだよ」
P「ラクに…」スッ
P「力を抜き…」フッ
P「へらへらと」グギギ
杏「ヒエッ…」
凛「結局振り出しに戻ったね…」
きらり「Pちゃん怖いにぃ…」
P「…難しい…やはり笑顔とは素質なのかもしれない…」
???「フヒッ…ワライタケ…」
おわり