2014年02月06日

モバP「バレンたくみん」

ちひろ「そういえばそろそろバレンタインですね」

モバP「もうそんな時期ですか。この間年が明けたと思ったんですがね〜」

ちひろ「プロデューサーさんは今年も大人気でしょうね、きっと」


モバP「あはは…」

ちひろ「あまりにも渡す人が多いものだから、冷蔵庫に専用の箱が設置されてましたもんね」

モバP「いやあ、ホントありがたいやら困るやら…」

ちひろ「プロデューサーさんも一種のアイドルですね」

モバP「じゃあ俺も水着で踊りますか…なんて冗談言ってるうちに外周りの時間だ。行ってきますね」

ちひろ「ええ、お気をつけて」

バタン

拓海「…」


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拓海「バレンタインか…」

拓海「去年はな〜…。番組で作ったついでって名目で渡せたけどな…」

拓海「今年はどうすっかな〜…」

拓海「アタシが他の奴らと一緒に列に並ぶのもカッコつかねえしな…握手会じゃねえんだから」

ちひろ「あら拓海ちゃんどうしたの?浮かない顔して?」

拓海「おわっ!?べ、別に何でもねえよ…」

ちひろ「ふふっ、大方プロデューサーにどうやってチョコ渡そうか考えてたんでしょ?」

拓海「えっ、なっ、そっ、そんなこと!」

ちひろ「渡すなら早めにした方がいいわよ?今年は早めに冷蔵庫に箱が設置されるだろうし」

拓海「そ、それは嫌だな…」

ちひろ「がんばってね!」

拓海「お、おう。って自然に認めちまった…」
バレンタイン前日

拓海「とりあえずチョコだな…作らねえと何も始まんねえしな」

拓海「1回仕事で作ったとはいえ、アレ以来からっきしだからな。本でも買っといたほうがよさ気だな」

拓海「えーっと、料理本のコーナーはっと…」

拓海「お、あったあった。ん〜どんなのにすりゃいいかな…」ペラペラ

拓海「難しすぎてもアレだし、かといってシンプルすぎるのもな…」ブツブツ
凛「本屋さんに来るの久しぶりかな」

奈緒「アタシは結構来るぜ。アニメ雑誌買わなきゃいけないし」

加蓮「相変わらず好きだね〜…あれ?あそこにいるの拓海さんじゃない?」

拓海「」ブツブツ

凛「何か一生懸命読んでるね」

奈緒「何だろうな?」

加蓮「声かけてみよっか。拓海さ〜ん」

タクミサーン

拓海「ん…?げっ!お、お前ら!?」

加蓮「こんちわー。奇遇ですねー」

拓海「き、奇遇!?お、お、おお、奇遇だなあ!?」

凛「何の本を読んでたんですか?」

拓海「な、何、何の本か!?ああ、た、大したことじゃねえよ!」

奈緒「大丈夫ですか?すごい汗出てますけど…」

拓海「え?さ、さっきちょっと走ってたんだ!ホ、ホントだぜ!?」

凛「(…何を隠してるんだろう…?)」

拓海「あっ、そうだ、アタシこれからレッスンなんだった!じゃあなお前ら!」バサッ

奈緒「さ、さよなら…」

加蓮「拓海さん本落としてったね」

凛「なになに…『鈍感男が相手でも絶対バレンタインを成功させたいアナタのチョコ作り』…?」

加蓮「あーこれは…」

奈緒「他言は無用だな…」

加蓮「にしてもライバル増えちゃったかー」

凛「しょうがないよ。あれだけの人数プロデュースしてるんだから」

加蓮「奈緒はどうすんの?」

奈緒「え?ア、アタシは別に…」

加蓮「ふーん、じゃあ2人で渡そっか」

凛「そうだね」

奈緒「ま、待てよ!渡さないとは言ってないだろ!」

やいのやいの
拓海の家

拓海「はあはあ…あ、危なかった…」

拓海「本買えなかったな…。スマホで調べればいいか…」



拓海「う〜ん…これにすっか。さて、材料を買いに行かないとな」

拓海「何か嫌な予感がするんだよなあ…」

近所のスーパー

拓海「チョコとあと他には…」

薫「あ!たくみお姉ちゃんだー!」

拓海「いっ!?」

薫「たくみお姉ちゃんもおかいものー?」

拓海「お、おう、ちょっとな。今日は薫1人か?」

薫「んーん、あいお姉ちゃんとだよー」

あい「おや、奇遇だね拓海くん」

拓海「げっ!?あ、あいさん!?ど、どもっす」

あい「会って1発目で『げっ』はないだろう…」

拓海「あ、いや、すんません…」

薫「あのねー、あいお姉ちゃんとバレンタインのチョコの材料をかいにきたの!」

あい「私もついでにな」

拓海「あ、そ、そうなんすか。へー、バレンタインかー」

薫「そのチョコは、たくみお姉ちゃんもバレンタインのおかいもの?」

拓海「い、いや、違うぞ。アタシチョコが大好きだからな!これは自分用だな!」

あい「…」
拓海「あー早く帰ってチョコが食べてえな!じゃ、そういうことで失礼しますあいさん。じゃあな薫!」ピュー

薫「ばいばーい!…たくみお姉ちゃんすごくいそがしそうだったねー?」

あい「人には触れてほしくない事情があるものさ。さあ、私たちも帰って一緒に作ろう」

薫「うん!せんせぇ喜んでくれるといいなあ」

あい「一生懸命作ったものなら、何でも喜んでくれるさ」

拓海「はあ〜…まさかスーパーでも顔見知りに会うとはな…」

拓海「ま、とりあえず材料も調達できたことだし、気合い入れて作るか!」


(チョコに悪戦苦闘するたくみんの姿をご自由にご想像ください)


拓海「で、できた…!やっぱアタシも女だからな。こんくらいわけねェってことだな!」

拓海「Pのヤツ、喜んでくれるといいな…へへっ!」

拓海「って、ダメだダメだ!こんなニヤケ面じゃナメられちまう」

拓海「それよりどうやって渡すかだよな〜…。とりあえず明日事務所行ってから考えっか」

バレンタイン当日の事務所

拓海「ちーっす」


ざわ・・・     ざわ・・・・



拓海「ずいぶん雰囲気がピリピリしてんな…」

夏樹「みんな今日の為にチョコ作ってきてるみたいでよ。誰が渡すか牽制の嵐だぜ」

拓海「夏樹も作ったのか?」

夏樹「ああ、昨日だりーの家でちょっとな。初めてだからうまくできたかわかんないけどな…。拓海は?」

拓海「ア、アタシか?そ、そんなわけないだろ!そんなのアタシの柄じゃねーし!誰がアイツなんかに!」

夏樹「(…作ってきてんなこりゃ)」
輝子「な、なぁ、プロデューサー…おなかすいてないか…?」

アイドルのみなさん「!!!!!!!!!!!!」ガタッ

モバP「ん?そうだな、そろそろお昼も近いしな」

輝子「な、ならこのチョコをあげよう…。ハ、ハート型じゃなくてごめん…」

モバP「ありがとう輝子。気持ちだけで十分嬉しいよ」

輝子「フヒ…プロデューサーはトモダチだからな…」

モバP「ああ、俺にとっても輝子は大事なトモダチだぞ」

アイドルのみなさん「わ、私も持ってきたんです!」

アイドルのみなさん「私も!」「私も!」

ガヤガヤ

奈緒「い、いいのか?今行かなくて」

凛「…今あのドサクサに紛れて渡すのは得策じゃないよ」

加蓮「まあ確かに、あれじゃ印象薄くなっちゃうもんね」

奈緒「…でもあの調子じゃいつ終わるかわかんねえぞ…?」

加蓮「少なくとも40人くらい並んでるね…」

拓海「…」

その夜の事務所

拓海「はあーっ…結局直接渡せずじまいか…」

拓海「しゃーねえ、冷蔵庫の箱に入れとくか」ガチャ

拓海「げっ、なんだこの山は…。今日渡したヤツの全部ここにあるんじゃねえか…?」

モバP「あれ、拓海まだいたのか?」

拓海「え?うわっ!?アンタ帰ったんじゃなかったのか!?」

モバP「いや〜事務所に忘れ物しちゃってな。家の駐車場に着いてから気づいたからこんな時間になっちまった」

拓海「(もしかして今が最大のチャンス…?)」
モバP「お、これだこれだ。じゃ、拓海も早いとこ帰れよ。何なら送って…」

拓海「ま、待て!」

モバP「ん、何だ?」

拓海「あ、あのさ…これ…」

モバP「お、チョコか!拓海からもらえるなんて嬉しいなあ」

拓海「だ、だからさ、その…今食って感想聞かせろよな!」

モバP「そうだな、せっかく今もらえたしな…どれ…お、美味い!」

拓海「ホ、ホントか!?」

モバP「ああ、去年くれたケーキも美味かったけど、今年のはもっと美味いよ」

拓海「しゃあっ!さすがアタシだぜ!」

モバP「うん、さすが拓海だ」
拓海「ま、まあ日ごろアンタには世話ンなってるしよ…その…なんだ…」

モバP「ありがとな。本当に嬉しいよ」

拓海「よ、よせよバカ…、照れるって!」

モバP「HAHAHA、これはまた料理の仕事入れないとな!」

拓海「〜っ!///か、考えといてやるよ…!」


おわり
以上です。読んでくださった方ありがとうございました。後でHTML依頼出してきます。早く拓海の出番こないかなあ。

20:30│向井拓海 
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