2014年02月16日

小鳥「プロデューサーさんとトイレに閉じ込められた」

P「はぁ〜」

小鳥「ふぅ〜」

P「……誰も来ませんね」


小鳥「当分は誰も帰ってこないと思います」

P「こちらから助けを呼ぼうにも、二人とも携帯は机の上に置いてるっていう……」

小鳥「電話を持っていたとしても、誰にも言えませんよぉ」

小鳥「プロデューサーさんとトイレに閉じ込められたなんて」

P「ですよねぇ」

小鳥「律子さんにだったら、まだ大丈夫ですけど」

P「えぇ、みんなの中でなら律子に言うのが一番でしょう」

小鳥「怒られそうな気もしますね」

P「別にわざとじゃないんですから、怒られはしないかと……」

小鳥「だといいですけど」

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P「あの……すみませんでした。 俺がボーっとしてるばっかりに」

小鳥「いえ……気にしないでください」

小鳥「元はと言えば、カギを掛けなかった私が悪いんです」

P「俺もノックをしておけば……」

小鳥「プロデューサーさん、もういいですよ」

小鳥「二人とも悪かったんですから、二人とも悪くないですよ」

P「……そうですね。 それより今は、この状況をどうにかしないと」

小鳥「と言っても、どうしようもないですけどね」

P「どうやっても開かないし、連絡はつけようがない。 誰かが来るのを待つしかない……か」

小鳥「えぇ」

P「……無事に助けられても、質問攻めにされそうですね」

小鳥「やっぱりそうなりますよねぇ」

P「まぁ偶然閉じ込められたとしか答えようがないですけど」

小鳥「うん」
【数十分前】


バタン


小鳥「……ふぅ」

小鳥(プロデューサーさんが居てくれるから、すっごく助かるわ)

小鳥(一人だと席を離れてる間に電話がかかってきちゃったりするから……)

小鳥(こうして落ち着いてトイレにも入れないし)

小鳥「…………」

小鳥(しかも今日はプロデューサーさんと二人っきり)

小鳥(だからといって何も起こらないだろうけど、なんだか嬉しいなぁ)

小鳥(プロデューサーさんも同じ気持ちでいてくれたら幸せなんだけど……)

小鳥(それはちょっと高望みしすぎね)

小鳥「…………」


小鳥「はぁ……便座が暖かいって、すばらしいわ」
ガチャ


P「ふぅ、トイレトイレ……っと」

小鳥「……ぁ」

P「あぁ小鳥さん、ここに居たんですか」

小鳥「えぇ、今日は二人居るから電話の心配しなくていいし」

P「なるほど」

小鳥「助かります」

P「いえいえ」

小鳥「…………」

P「…………」


P・小鳥「………あれ?」

P・小鳥「…………」


小鳥「きゃぁぁぁああぁぁぁあぁぁ!!!」

P「わぁぁぁああぁぁぁあああぁ!!!」
P「ご、ごめんなさいっ! すぐに出ます!」


ガチャ


P「……ん?」


ガチャ    ガチャ

ガチャガチャガチャガチャガチャガチャ


P「…………」

小鳥「ど、どうしたんですか?」

P「……開きません」

小鳥「えっ」

P「おかしいな……なんか引っ掛かったような感じで」

小鳥「まったく開きませんか?」

P「えぇ、ノブがちょっとしか回りませんし」

小鳥「そう……ですか」
P「どうしたもんか」

小鳥「う〜ん」

P「こうなったら、無理やりこじ開けるしか……」

小鳥「ダ、ダメですっ」

P「え?」

小鳥「だって修理代が……」

P「そうは言っても、緊急事態です」

小鳥「き、きっと誰かが来て助けてくれます!」

P「それだと一体いつになるのか分かったもんじゃないですよ」

小鳥「いよいよダメなときに壊しましょう」

小鳥「それまでは、このまま……」

P「でも……」

小鳥「大丈夫です」
小鳥「とりあえずプロデューサーさん、身体をこちらに向けてください」

小鳥「扉を背にしたほうが少しは楽でしょう?」

P「え、えぇ……そうですね」クルッ

P「!?」

P「…………」クルッ

小鳥「?」


小鳥「どうしたんですか? また振り返って」

P「小鳥さん、俺こうしてますから、その……上げましょうか」

小鳥「上げる?」

P「いやだからっ……えと……パンt………スカートを」

小鳥「あっ!」

小鳥「ごごごごごめんなさいっ!」

P「お、俺見てませんから! すぐ振り返りましたからっ!」

小鳥「分かってます! プロデューサーさんすぐ振り返りましたねっ!」
P「もう大丈夫ですか?」

小鳥「えぇ」

P「では……よいしょっと」クルッ

小鳥「!?」

小鳥「…………」

P「?」


P「どうかしました?」

小鳥「あ、あの……私、立ち上がってもいいですか?」

P「え? 座ったままの方が楽なんじゃないですか?」

小鳥「そうですけど……ちょうど高さがね」

P「高さ?」

小鳥「…………」

P「……小鳥さん?」

小鳥「だから……そのぅ……ちょ、ちょうど目の前が股間なんですっ!」

P「あっ!」
――――
――

P「……で、今に至るわけですけど」

P「小鳥さん……キツくないですか?」

小鳥「えぇ、私はなんとか」

小鳥「狭いですから、しょうがないですよ」

P「そうですね」

小鳥「あっでも、ちょっと手の位置だけ変えてもいいですか?」

小鳥「胸の前で組んでたら、プロデューサーさんも苦しいでしょうから」

P「はい、どうぞ」

小鳥「よい……しょっと」

P「…………」

小鳥「ゴ、ゴメンなさい……なんだか抱きついてるみたいになっちゃって」

P「いえ……だ、大丈夫ですよ」

P(……当たってる)

小鳥(プロデューサーさん……鼓動が早い)
P「…………」

小鳥「ねぇプロデューサーさん、そんな後ろに張り付かなくてもいいですよ」

P「い、いや……」

小鳥「私まだスペースありますから……ね?」

P「…………」

小鳥「ほら、手を私の後ろに回してください。 そのほうが楽ですよ」

P「でも、それだと……あの」

小鳥「なんですか?」

P「いえ……」

小鳥「ほら早く」

P「……はい」キュッ

小鳥「ね? 楽でしょ?」

P「そ、そうですね」

小鳥「ふふっ」

P(完全に抱き合ってるじゃないかこれ……ワザとなのか?)
P「…………」

小鳥「…………」

P(ヤバイぞ……マジでヤバイ)

P(こんなに密着して、しかもなんか良い匂いだし)

P(なんだよこの抱き心地の良さは…………反則だろ)

P(これでムラムラしないやつは男じゃない)

小鳥「……どうかしたんですか?」

P「いえ、大丈夫です」

小鳥「???」

P(どうにかして煩悩を消し去らなくては……)

P(こういうときは何か別のことを考えるんだ………よし)


P(ピカチュウ・カイリュウ・ヤドラン・ピジョン・コダック・コラッタ・ズバット・ギャロップ……)

P(サンダース・メメクラゲ……あっ、メメクラゲは元ネタだった……)

小鳥(プロデューサーさん、なんだかすごく真剣だわ)
P(意識しないようにすればするほど、逆に意識しすぎてしまうな……)

小鳥「…………」モゾモゾ

P「…………ぁ」


ムクムク


小鳥「…………ぁ」

小鳥「プロデューサーさん! お、お、おっきくしないでくださいよぉ!」

P「ふ、不可抗力です!」

小鳥「うぅ〜」

P「……すみません」

小鳥「いえ……まぁ、しょーがないですから」

小鳥(これだけくっついてるから、反応しちゃったのかな……)

P「…………」

小鳥「…………」

小鳥(ピクピクしてる……)
小鳥(どどどどどうしよう……)

小鳥(私も普通にしてたけど、よくよく考えてみたら抱き合ってるのね私達)

小鳥「お、治まりそうにないですね」

P「うぅ……」

小鳥「気にしないでください……生理現象ですから」

P「そう言っていただけるとありがたいです」

小鳥「そ、それに……あの……」

P「???」

小鳥「こんなセリフ、本当に言う時が来るなんて思ってませんでしたけどぉ……」

小鳥「私でそうなってくれたのなら、う……嬉しいというか………」

P「……ぇ」ピク

小鳥「ひゃぁ! 動かさないでくださいっ!」

P「あっすみません!」

小鳥(プロデューサーさん、顔が真っ赤だわ)

P(小鳥さん、顔が真っ赤だ)
小鳥(でも、これってもう……アレよね)

小鳥「…………」

小鳥「あ、あの……プロデューサーさん?」

P「……はい」

小鳥「もうここまで来ちゃったんですから……いいですよね」

P「えっ?」

小鳥「……………ぇぃ」


チュッ


P「!?」

P「こ、小鳥さん?」

小鳥「もうキスだってしたし、こうして抱き合ってるわけですし」

P「いや、それは小鳥さんが……」

小鳥「でもプロデューサーさんのココ……こんなになってますよ?」サワサワ

P「ちょ、ちょっと……サワサワしないでください」
小鳥「いいでしょ? ねぇ〜プロデューサーさん」

P「ねぇ〜と言われましても……ねぇ」

小鳥「早く……これを鎮めないと………」サワサワ

P「だからサワサワしないでくださいって!」

小鳥「あぁすごい……まるで別の生き物みたいに……」

P(め、目が怖い)


小鳥「はぁ……はぁ……」

P「小鳥さん、落ち着いてください!」

小鳥「私、もう無理です……限界です! もう一度キスを……」

P「平常心を取り戻して! こんなの……いけませんよ」

小鳥「んー」

P「いや『んー』じゃなくて!」

小鳥「どーしてですかぁ?」

P「どーしてもこーしても無いですよ!」
P「こういうのは好きな人同士じゃないと……」

小鳥「私は……好きですよ、プロデューサーさんのこと」

P「えぇっ!?」

小鳥「ずっと好きでした。 だから私は、構いませんよ」

P「…………」

小鳥「プロデューサーさんは私のこと……嫌い?」

P「嫌い……じゃないですけど」

小鳥「だったら良いじゃないですか」

P「いや、良いとか悪いとかいう話じゃなくて……」

小鳥「そうです! 良いとか悪いとかじゃなくて……これはもう運命なんですっ」グイグイ

P「ちょっ! サワサワもダメですし、グイグイもダメ!」

小鳥「だって密室で二人きりで抱き合ってて、おっきくなっちゃってるんですよ?」

小鳥「これはもう言い逃れできませんよ、うん」

P「偶然が重なった結果ですって! これは何かの間違いですっ」

小鳥「間違い……?」
P「そうです! これは間違いなんです!!」

小鳥「そんなに……そんなに否定しなくてもいいじゃないですか」

P「え?」

小鳥「私のことが嫌いなら、そうおっしゃってください」

P「いやいやそーいうわけじゃ……」

小鳥「でも嫌なんでしょ? 早くここから逃げ出したいんでしょう?」ウルウル

P「出たいのは出たいですけど、別に嫌とかじゃなくてですね……」

小鳥「それならどうして……ぐすっ………そんなに嫌そうなんですかぁ」

P「小鳥さん……」

小鳥「私だって恥ずかしいんですよ?」

小鳥「それなのに……乙女に恥をかかせるだけかかせて知らん振りだなんて……ひどい」

P「…………乙女?」

小鳥「こんなにおっきくして、私を惑わせて……しくしく」

P「アンタ泣いてないだろ」

小鳥「えーん」
小鳥「ほら、もう観念してください」

P「しません」

小鳥「据え膳喰らわば皿まで! ですよ」

P「そんな諺はありません!」

小鳥「ふ〜ん、そんなこと言うんだ」

P「言います」

小鳥「こうなったら、また強引に唇を奪っちゃいますからっ!」

P「ダ、ダメですって!」

小鳥「んっふっふ〜、逃げれるものなら逃げて――」


ガタッ


P「あっ! 小鳥さん開いた開いた! ほら、扉開きましたよ!」

小鳥「……ぇ」

P「あーなるほど! ネジが緩んでて引っ掛かってたんですよ!」

小鳥「…………」
P「いやぁよかったよかった! ねっ小鳥さん?」

小鳥「…………」

P「チョット俺、携帯見てきますね! もしかしたら着信が……」

小鳥「あっ、ちょ待っ――」


バタン


小鳥「行っちゃった……」

小鳥「…………」

小鳥(出られたからって、あんなに喜ばなくてもいいじゃない)

小鳥「プロデューサーさんのばか」

小鳥「…………」

小鳥(うぅん、馬鹿なのは私の方よね)

小鳥(私一人だけ、ヘンに舞い上がっちゃって……)


小鳥「…………はぁ」
P(あっっっっっっぶなかった!)

P(もう少しで勢いに負けてしまうところだった……)

P「…………」

P「やらかかったなぁ……小鳥さんの唇」

P「いや、唇だけじゃなくて、小鳥さんの全てが……」

P「って何言ってんだ俺はッ!」


ガチャ


小鳥「…………」

P「……ぁ」

小鳥「プロデューサーさん、ゴメンなさい。 私……どうかしてました」

P「そんな……気にしないでください」

小鳥「あんなのセクハラですよね」

P「あれはなんていうか……驚いただけで、セクハラだなんて思ってませんから」

小鳥「……ぇ」
P「小鳥さんのことが嫌いだから拒んだわけじゃなくて……」

小鳥「…………」

P「俺が言いたいのはですね、こう……順番を守りたかったというか」

小鳥「順番?」

P「えぇ、順番です。 物事には順序があると思うんです」

P「今回はそれを飛び抜かしちゃったような気がして……」

小鳥「それって、そのぅ……順番が正しければ、良いってことですか?」

P「え? えぇ、まぁそう言えなくも……ないというか……その」

小鳥「はっきりしてください」

P「うっ……はっきりですか」

小鳥「順番を守るなら、まずはスタートラインに立ちましょ」

P「すたーとらいん?」

小鳥「あんな状況ではありましたけど、私は自分の気持ちを伝えました」

P「えぇ」

小鳥「ですから今度はプロデューサーさんが、スタートラインに立つ番です」
P「スタートライン……か」

P「うん、そうですね」


小鳥「…………」

P「え、えと……小鳥さん」

小鳥「はい」

P「えーと」

小鳥「…………」

P「その……」

小鳥「……コホン」

P「そう急かさないでください。 これでも緊張してるんですから」

P「…………よ、よし」



P「小鳥さん! す、す、好きですっ! 俺と付き合ってください!!」

小鳥「…………はい!」
――――
――

P「いやぁ、閉じ込められたときはどうなることかと思いましたけど」

P「まさかこうなるとは思いませんでしたよ」

小鳥「ふふっ、私もです」

P「驚いたり緊張したりで、どっと疲れました」

小鳥「そうですね」

P「しっかし、急に想定外のことに見舞われると、人ってあぁなるんですね」

小鳥「えぇ、あまりに想定外すぎて実感が湧かないっていうか……」

P「俺なんて、普通に『ここに居たんですか』なんて言っちゃってましたし」

小鳥「私も最初にトイレのドアが開いたとき、何が起きたのか分かんなくて」

小鳥「だから普通に受け答えしちゃってました……」

P「その後スカートも上げ忘れちゃうくらいですからね」

小鳥「もー! 思い出さないでくださいよぉ」

P「それは無理な話です」
P「そういえば、初めに抱きついてきたのって、分かっててやったんですか?」

小鳥「あ、あれはそんなに深く考えてなくて……あとで気付いたんです」

P「そうだったんですか」

小鳥「初めは意識してなかったんですよ?」

小鳥「だけどプロデューサーさんのが、お、おっきく……なっちゃったから」

P「俺のほうがセクハラでしたね」

小鳥「いえそんなっ……棒状の罪だなんて思ってませんから、安心してください」

P「棒状の罪?」

小鳥「……なんでもないです」

P「それはそうと、俺ぜったい嫌われたと思いましたよ」

小鳥「えっ? どうしてですか?」

P「トイレに乱入するわ、大きくするわ……普通なら逮捕ですよ逮捕」

小鳥「ふふっ、確かに」

P「相手が小鳥さんで良かったのかも」

小鳥「いや、私だってプロデューサーさんだから良かったんですよ」
P「……閉じ込められてからどのくらい経ちました?」

小鳥「そんなに長くはなかったみたいです。 電話だってかかってきませんでしたし」

P「そうですか」

小鳥「まぁとりあえず一件落着ということで」

P「えぇ」


P「仕事に戻りましょう!」

小鳥「トイレに戻りましょう!」


P「……今なんて言いました?」

小鳥「えっ? だからトイレに……」

P「いや、そのりくつはおかしい」

小鳥「だって、順番……」

P「オカシイでしょ! なんでまたトイレに入るんですか!?」

小鳥「でもプロデューサーさんが順番がどうとか言うから……」
小鳥「今度は逃がしませんよぉ」ジリジリ

P「ヒィ!!」


ガチャガチャガチャガチャ


P「開け! 開いてくれ!」

小鳥「んっふっふ〜、つーかまーえたっ」ダキッ

P「げぇっ」

小鳥「往生際が悪いですよ」

P「悪いのはどっちですか!」

小鳥「そんなこと言ってぇ〜またおっきくしてるんでしょぉ?」

P「やめ……そんな……んっ……セクハラ………ぁ」

小鳥「ほーれほれ」

P「えぇーい…………やめんかぁーーー!」

小鳥「きゃっ」

P「ったくもう」
P「小鳥さんねぇ、そうやって俺に迫ってますけど」

P「アナタやり方わかんないでしょ?」

小鳥「んなっ!?」


小鳥「わ、私にだってわかります!」

P「ホントですかぁ?」

小鳥「だ、だ、だって……エッチな本とかで見たもんっ!」

P「エロ本ですか……」

小鳥「ムッ」


小鳥「大体プロデューサーさんだって経験無いくせにっ!」

P「くっ」

小鳥「ほぅ〜ら見てみなさい! アナタだってわからないじゃない!」

P「えぇそうですよ! 初めての女性が小鳥さんでよかった!」

小鳥「……へ?」

P「……ぁ」
小鳥「私だって……プロデューサーさんでよかった……ですよ」

P「そ、それはどうも」

小鳥「…………」

P「…………」

小鳥「プロデューサーさん……」

P「いや、ここじゃダメですよ?」

小鳥「えー」

P「えーじゃない!」

小鳥「もー度胸が無いなぁ〜。 早くしないと誰かが帰っ――」


律子「あの……中に入りたいんですけど」


P「」

小鳥「」

律子「…………」


P・小鳥「ぎゃあぁぁあああぁぁぁあ!!!」
律子「もーうるっさいなぁー」

小鳥「り、律子さん……どうやって扉開けたんですか?」

律子「え? 普通に開きましたけど?」

P「あ、あれ? さっき開かなかったんだよコッチからだと」

律子「あぁ、たまにあるんですよね」

P「そうなの?」

律子「修理代も馬鹿にならないから、とりあえずそのままにしてたんです」

律子「でもやっぱり修理しないとダメみたいですね」

小鳥「私は別にそのままでも構わない……ですけど」

P・律子「はい?」

小鳥「いやいやいやいや、なんでもないです」

律子「ま、今度修理に来てもらいます」

P「早急に頼む。 あとトイレの扉も調子悪いんだ」

律子「そうですか、了解」

小鳥「……ちぇ」
律子「そうだ、お二人さん」

P「ん?」

小鳥「なんでしょう?」

律子「『仲良きことは美しき哉』とは言いますけど……」

律子「外から丸聞こえですよ、お二人の会話」

P「…………」

小鳥「…………」

律子「ウチにはまだ幼い子達も居るんですから、言動には気をつけてください」

小鳥「はい」

P「すんません」

律子「いえ、分かっていただけたならそれで……」

律子「私は今からトイレに行きますから、話はその間にでも済ませてください」


バタン


P・小鳥「……はぁ」
小鳥「プロデューサーさん」

P「はい」

小鳥「私達……もうちょっとしっかりしなきゃいけませんね」

P「そうですね。 大人は子供達の見本にならないと」

小鳥「今のままじゃ……ただの反面教師ですもの」

P「耳が痛いです」


小鳥「思えば私達には余裕というものがありませんでした」

P「はい」

小鳥「だからすぐにパニックに陥ってしまう」

P「すぐに自分を見失ってしまう」

小鳥「大人としての余裕を持ちましょう」

P「そうですね。 余裕があれば……不測の事態にも、うろたえることはない」

小鳥「頑張りましょうね、お互いに」

P「えぇ、お互いに」
P「ということで、落ち着く為にも……ちょっとトイレ行ってきます」

小鳥「はい」

小鳥「…………」


小鳥「えぇ!?」


ガチャ     バタン


小鳥「…………」


律子『きゃぁぁぁああぁぁぁあぁぁ!!!』

P『わぁぁぁああぁぁぁあああぁ!!!』


小鳥「……はぁ」

小鳥「これって不測の事態なのかしら……?」


ガチャガチャガチャガチャガチャガチャ


小鳥「やっぱり開かないんだ……」
小鳥「律子さん……カギ掛け忘れたのね」

小鳥「プロデューサーさんもノックし忘れてるし……」


スパァン!


小鳥「あっ、ぶたれた」

律子『その目を潰してやるぅーー!』

P『そ、そんなにハッキリ見てないから! 落ち着けって!』

律子『こうなったら……私にも見せてもらいますからね!』

P・小鳥『えっ……ちょ、ちょっとーーーー!!」


ガチャガチャガチャガチャガチャガチャ

ドンドンドンドン!


律子『ほら、早く出しなさい!』

P『ことりさーん! 早くここから出してーー!』

小鳥「出しちゃダメ! いや、早く出てきなさい!」

END...
お粗末さまでした

11:30│音無小鳥 
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