2015年07月01日
モバP「え……? 転勤ですか?」
ちひろ「はい」
モバP(※以下P表記)「誰が?」
ちひろ「プロデューサーさんが」
モバP(※以下P表記)「誰が?」
ちひろ「プロデューサーさんが」
P「俺?」
ちひろ「はい」
P「嘘ですよね?」
ちひろ「本当ですよ」
P「……」
ちひろ「……」
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P「え、ちょっと待って下さい! 本当に俺が転勤なんですか?」
ちひろ「はい、本当にプロデューサーさんが転勤です」
P「そんな……っていうか、俺ずっとここで働いてたのに急に転勤て言われても……何処に行って何するんですか?」
ちひろ「今までと大差ないですよ。地方支社へ行ってもらい、そこで新たなアイドルのスカウトとそのアイドルの育成、及びプロデュースが主な業務です」
P「そんな……それじゃ今まで俺が見てきた子達はどうなるんですか!?」
ちひろ「プロデューサーさんの後任は武内さんという方が担当されるそうです。とても優秀な方らしいですから安心して良いですよ」
P「いやでも……そもそも何で転勤なんて……」
ちひろ「さぁ、そこまでは……アイドルにセクハラでもして苦情がきたとかじゃないんですか?」
P「な、セクハラなんてしてませんよ!」
ちひろ「じゃあ、何か大きなミスをやらかしたとか……」
P「いやいやありませんよ! 小さなミスはそりゃあ、あるでしょうけど地方にとばされる程の大きなミスなんて……」
ちひろ「本当ですか?」
P「本当ですよ!」
ちひろ「そんな事言っておきながら実は、ウェディングドレスを着た智絵里ちゃんのことばかり考えてて5m下の階下までグレーチング落としたりしたんじゃないんですか?」
P「いやいや何の話ですか急に」
ちひろ「白無垢心さんとの結婚後の事ばかり想像して、足場板降ろしてる時に風に煽られて介錯ミスって窓ガラスぶち破ったりしてません?」
P「ですから何言ってるんですか」
ちひろ「花嫁姿の蘭子ちゃんに思い耽って、荷締めの時にラッシングかける場所間違えて配管へし折ったりしてないですか?」
P「いやだから、俺プロデューサーですから。そんな肉体労働なんか出来るわけないじゃないですか」
ちひろ「そんなこと言いつつ、3人誰もお迎え出来なかった悲しみから」
ちひろ「2t近くもある機械を動かすのに、サス板もアルミ板も敷かずにベニヤ板だけでやって、動線上のグレーチング軒並み割っちゃったんですよね?」
P「だってあれは、お客さんがそれで良いって言ったから──」
ちひろ「……」ニコニコ
P「──……あ」
ちひろ「まぁ、そういう事ですよ」
P「……だって……だって……蘭子ぉ……智絵里ぃ……心さん……うぐぅ……」ガクッ
ちひろ「まぁそういう訳なんで、私はこれから諸々の手続きをしなければいけないので、少し外しますね」
ちひろ「プロデューサーさんもいつまでもそうやってないで、いつも通り業務をこなしつつ、引っ越しの準備やら引き継ぎの準備しておいてくださいね! それじゃちょっと失礼しますね」スタスタ
ガチャ バタン
P「うぅ……そもそも俺、営業マンだし……現場の人間じゃないし……」グスッ
P「はぁ……転勤かぁ……」
P「皆ともうまくやれてたのになぁ……それなのになぁ……」
ガチャ バタン
まゆ「おはようございまぁす」
P「あぁ、まゆか……おはよう」
まゆ「Pさん? どうしたんですかぁ? なんだか元気が無いみたいですけど……」
P「あぁ、ゴメンな……実は俺、転勤する事になっちゃってさ……」
まゆ「え……? 転勤ですか?」
P「ああ」
まゆ「誰がですか?」
P「俺が」
まゆ「Pさん?」
P「ああ」
まゆ「嘘ですよね?」
P「本当だよ」
まゆ「……」
P「……」
まゆ「断って下さい」
P「無茶言うなよ」
まゆ「断って下さい」
P「わかってくれよ……俺にも社会人としての立場とか諸々あるんだよ」
まゆ「……」
P「だから……な?」
まゆ「……わかりましたぁ」
P「おっ? わかってくれたか」
まゆ「まゆ、ちょぉっと用事を思い出しちゃいましたぁ。本当はPさんとお話しするつもりでしたけど、ちょっと失礼しますね」クルッ
P「……待てまゆ。その後ろ手に持った包丁は何だ?」
まゆ「うふふ♪ 大丈夫ですよぉ。まゆが人事の人達とちょっとお話しして来ますから」
P「いやいやまゆ、ちょっと落ち着こう? な?」
まゆ「Pさんは何にも心配しなくて良いですからね? ちょっとここで待ってて下さいねぇ」
まゆ「それじゃ……」
P「わかったわかった! 俺からちゃんと掛け合ってみるから!」
まゆ「本当ですかぁ?」
P「本当」
まゆ「本当の本当ですかぁ?」
P「本当の本当」
まゆ「……」
P「……」
まゆ「……わかりましたぁ」
P「……ほっ」
まゆ「それではPさんも忙しいでしょうから、まゆは今日は失礼しますね」
P「……あぁ、お疲れ」
まゆ「はぁい、お疲れ様でぇす」
ガチャ バタン
P「あぁ〜……どうしよう……」
P「勢いでああは言ったけど、人事に何言ったってどうしようもないし……」
P「かと言って何もしなければ、それはそれで大変な事になるし……うぁぁ〜……」
ガチャ バタン
巴「おう」
P「あぁ、巴か……おはよう」
巴「P? どうしたんじゃ? えらく元気が無いのう……」
P「あぁ、ゴメンな……実は俺、転勤する事になっちゃってさ……」
巴「あ……? 転勤じゃと?」
P「ああ」
巴「誰が?」
P「俺が」
巴「P?」
P「ああ」
巴「嘘じゃろ?」
P「本当だよ」
巴「……」
P「……」
巴「んなもん断らんかい」
P「無茶言うなよ」
巴「断らんかい」
P「わかってくれよ……俺にも社会人としての立場とか諸々あるんだよ」
巴「……」
P「だから……な?」
巴「……よぅわかった」
P「おっ? わかってくれたか」
prrrrr……pi
巴「おぉ、すまんが今からちょっとこっちまで来てくれんか……あぁ……あと、腕のたつ奴らも何人か寄越してくれんか……ああ、頼む」ピッ
巴「すまんがちょっと……」クルッ
P「……待て巴。誰に電話した? どこに行くつもりだ?」
巴「なぁに、大丈夫じゃ。ウチが人事の奴らとちょっと話つけてくるからのぉ」
P「いやいや巴、ちょっと落ち着こう? な?」
巴「Pは何にも心配せんでええ。ちぃとここで待っちょれ」
巴「それじゃ……」
P「わかったわかった! 俺からちゃんと掛け合ってみるから!」
巴「本当か?」
P「本当」
巴「本当の本当か?」
P「本当の本当」
巴「……」
P「……」
巴「……わかった」
P「……ほっ」
巴「それじゃPも忙しいじゃろうから、ウチは帰るかのお」
P「……あぁ、お疲れ」
巴「おう、お疲れ様」
ガチャ バタン
P「あぁ〜……どうしよう……」
P「勢いでああは言ったけど、人事に何言ったってどうしようもないし……」
P「かと言って何もしなければ、それはそれで凄い大変な事になるし……うぁぁ〜……」
ガチャ バタン
マキノ「おはよう」
P「あぁ、マキノか……おはよう」
マキノ「どうしたの? 随分元気が無いようだけど……」
P「あぁ、ゴメンな……実は俺、転勤する事になっちゃってさ……」
マキノ「え……? 転勤?」
P「ああ」
マキノ「誰が?」
P「俺が」
マキノ「プロデューサー?」
P「ああ」
マキノ「嘘でしょう?」
P「本当だよ」
マキノ「……」
P「……」
マキノ「断って」
P「無茶言うなよ」
マキノ「断って」
P「わかってくれよ……俺にも社会人としての立場とか諸々あるんだよ」
マキノ「……」
P「だから……な?」
マキノ「……わかったわ」
P「おっ? わかってくれたか」
カタカタカタカタカタカタ!
マキノ「ええと、ウチの事務所の人事の人達のデータは……あったあった……経歴は……あら綺麗、意外……まぁ、諸々の捏造なんて訳ないわ……そうしたら……」カタカタ
マキノ「悪いけど……」クルッ
P「……待てマキノ。何を見て何をするつもりだ? そしてどこに行くんだ?」
マキノ「大丈夫よ。人事の人達とちょっとお話してくるだけだから」
P「いやいやマキノ、ちょっと落ち着こう? な?」
マキノ「プロデューサーは何にも心配しないで。少しここで待っててくれれば良いから」
マキノ「それじゃ……」
P「わかったわかった! 俺からちゃんと掛け合ってみるから!」
マキノ「本当に?」
P「本当」
マキノ「本当の本当に?」
P「本当の本当」
マキノ「……」
P「……」
マキノ「……わかったわ」
P「……ほっ」
マキノ「それじゃプロデューサーも忙しいだろうから、私は帰るわ」
P「……あぁ、お疲れ」
マキノ「ええ、お疲れ様」
ガチャ バタン
P「あぁ〜……どうしよう……」
P「勢いでああは言ったけど、人事に何言ったってどうしようもないし……」
P「かと言って何もしなければ、それはそれで滅茶苦茶大変な事になるし……うぁぁ〜……」
ガチャ バタン
クラリス「おはようございます」
P「あぁ、クラリスか……おはよう」
クラリス「どうされました? 随分元気が無いようですけど……」
P「あぁ、ゴメンな……実は俺、転勤する事になっちゃってさ……」
クラリス「え……? 転勤?」
P「ああ」
クラリス「どなたが?」
P「俺が」
クラリス「プロデューサー様?」
P「ああ」
クラリス「嘘ですよね?」
P「本当だよ」
クラリス「……」
P「……」
クラリス「お断り下さい」
P「無茶言うなよ」
クラリス「お断り下さい」
P「わかってくれよ……俺にも社会人としての立場とか諸々あるんだよ」
クラリス「……」
P「だから……な?」
クラリス「……わかりました」
P「おっ? わかってくれたか」
クラリス「愚かな……寄りにも寄ってプロデューサー様を転勤させようなど……しかし、どんな哀れで愚かな者達でも救うのが、主の遣いたる私の使命」
クラリス「この人皮で作られた聖典を用いて、聖なる儀式を行えば、きっとあの方々も救われることでしょう」
クラリス「それでは、申し訳ありませんが……」クルッ
P「……待てクラリス。何をするつもりだ? どこに行くんだ?」
クラリス「御安心下さい。人事の方々の魂を救うため、神に御祈りをして参りますから」
P「いやいやクラリス、ちょっと落ち着こう? な?」
クラリス「プロデューサーは何にも御心配なさらず。少々こちらで待っていて下されば大丈夫ですから」
クラリス「それでは……」
P「わかったわかった! 俺からちゃんと掛け合ってみるから!」
クラリス「本当ですか?」
P「本当」
クラリス「本当の本当ですか?」
P「本当の本当」
クラリス「……」
P「……」
クラリス「……わかりました」
P「……ほっ」
クラリス「それではプロデューサー様もお忙しいでしょうし、私は帰ります」
P「……あぁ、お疲れ」
クラリス「はい、お疲れ様です」
ガチャ バタン
P「あぁ〜……どうしよう……」
P「勢いでああは言ったけど、人事に何言ったってどうしようもないし……」
P「かと言って何もしなければ、それはそれでもう想像もつかないくらい大変な事になるし……うぁぁ〜……」
ガチャ バタン
茄子「おはようございます♪」
P「あぁ、茄子か……おはよう」
茄子「どうしたんですか? 何だか元気が無いみたいですけど……」
P「あぁ、ゴメンな……実は俺、転勤する事になっちゃってさ……」
茄子「え……? 転勤?」
P「ああ」
茄子「誰が?」
P「俺が」
茄子「プロデューサー?」
P「ああ」
茄子「嘘ですよね?」
P「本当だよ」
茄子「……」
P「……」
茄子「断って下さい」
P「無茶言うなよ」
茄子「断って下さい」
P「わかってくれよ……俺にも社会人としての立場とか諸々あるんだよ」
茄子「……」
P「だから……な?」
茄子「……わかりました」
P「おっ? わかってくれたか」
茄子「それじゃあ私にお任せ下さい♪」
茄子「ちょっと人事の人達とお話ししてきますね!」クルッ
P「……待て茄子。どこに行くつもりだ?」
茄子「大丈夫ですよ♪ 私の幸運なら人事の人達とお話しするだけで、何の問題も起こらずにプロデューサーの転勤の話をなくすことができますよ」
P「え、本当か?」
茄子「はい♪ だからプロデューサーは何にも心配しないで良いですよー。少しここで待ってていてくれれば良いですから」
P「お願いして良いのか?」
茄子「はい♪」
茄子「それで成功したら、お礼という訳じゃないですけど……代わりに今度二人きりでごはんを……」
ガチャ
ほたる「あの、プロデューサーさん? まだお仕事終わらないんですか?」
P「ああ! ほたる! 遅くなってゴメンな!」タタタッ
ほたる「良かった……帰って来るのが遅いから、もしかしたら何かあったのかと心配しちゃいました……」
P「ゴメンな、もう帰るところだったんだよ」
ほたる「あの、プロデューサーさん……それより顔を合わせたら……その、幸運のおまじない……お、お疲れ様のチューを……ん……」
P「おっと、ゴメンゴメン。ん」
チュッ
茄子「……え」
ほたる「じゃあ、お仕事も終わったのなら帰りませんか?」
P「そうだな……あ、茄子! 本当にありがとうな! 転勤の話がなくなったら、お礼にごはんに連れて行くからな!お疲れっ!」
ほたる「え……プロデューサーさん、さっきもプロデューサーさんが転勤するって噂を聞いたんですけど、やっぱり本当なんですか……?」
ほたる「うっ……ぐす、やっぱり私なんかと一緒にいるから……」ポロポロ
P「そんな訳ないだろ! 転勤の話なんてすぐになくなっちゃうよ。ほたるを置いてどこかへ行ったりするもんか!」
P「俺はずっと、ほたるの傍にいるよ」
ほたる「プロデューサーさん……良かった……嬉しい……!」
イチャイチャスタスタ
ガチャ バタン
茄子「…………」
茄子「……ふっ」
茄子「……ふふ……ふふふっ、うふふふふ……」
茄子「可哀想なプロデューサー……不幸な目に遭い過ぎて不幸がなんだかわからなくなっちゃったんですね」
茄子「大丈夫ですよプロデューサー。私の幸運で必ずプロデューサーを救って幸せにしてあげますから♪」
茄子「そうしたら早速人事の人達とお話ししないといけませんね! あ、あとちひろさんとも話して後任のプロデューサーとも連絡をとらないと」
茄子「女子寮の引き払いの手続きと、引っ越しの準備もしないとですね!」
茄子「待ってて下さいねプロデューサー! 私の力で誰からも邪魔されず、何の不幸も負わない様に」
茄子「私と二人きりで静かに穏やかに幸せ暮らせる、素敵な所へ連れて行ってあげますからね!」
茄子「二人きりで……死ぬまで……ずぅーっと……一緒に……」
茄子「うふっ、うふふふふっ……♪」
HAPPY END
21:30│モバマス